JP2005155036A - 建築物の柱及び該柱を用いたラーメン骨組構造 - Google Patents
建築物の柱及び該柱を用いたラーメン骨組構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高強度コンクリートを用いて大きい軸力に対応し得るとともに、火災時における構造安定性を十分に確保し得る柱、さらにはこのような柱を用いた施工性の良好なラーメン骨組構造を提供する。
【解決手段】柱1は、縦筋(主筋)とせん断補強筋を有し、普通コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 以下のもの)13を用いて構成した、柱の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10と、該鉄筋コンクリート造部10の内部に軸方向に配設した鋼管15と、該鋼管15の内部に打設された高強度コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 を超えるもの)17とからなる。鉄筋コンクリート造部10と鋼管15とをプレキャスト製の部材で構成する。柱の鋼管15が上下方向の梁間の内法寸法部分にのみ配設されている柱1と、鉄筋コンクリート造の梁2と、鉄筋コンクリート造の柱・梁接合部とを備えたラーメン骨組構造とする。
【選択図】 図3
【解決手段】柱1は、縦筋(主筋)とせん断補強筋を有し、普通コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 以下のもの)13を用いて構成した、柱の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10と、該鉄筋コンクリート造部10の内部に軸方向に配設した鋼管15と、該鋼管15の内部に打設された高強度コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 を超えるもの)17とからなる。鉄筋コンクリート造部10と鋼管15とをプレキャスト製の部材で構成する。柱の鋼管15が上下方向の梁間の内法寸法部分にのみ配設されている柱1と、鉄筋コンクリート造の梁2と、鉄筋コンクリート造の柱・梁接合部とを備えたラーメン骨組構造とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、建物特に超高層建物に好適に用いられる柱及び該柱を用いたラーメン骨組構造に関する。
従来、鉄筋コンクリート(RC)造の柱を用いて超高層建物を構築する場合、必要な耐力を得るため、柱の断面積を非常に大きくするか、圧縮強度が60N/mm2 を超える高強度コンクリートを使用することは行われている。
しかし、柱の断面積を大きくするのは好ましくない。また、高強度コンクリートは、火災時にコンクリートが爆裂するおそれが大きいという問題があるため、これを避けるため、柱の表面に耐火被覆を施す、あるいはコンクリートに特殊な繊維を混ぜ込むといった対策をとらなければならない。
また、コンクリート充填鋼管(CFT:Concrete Filled Steel Tube)造の柱が採用されつつあり、これは、RC造の柱に比べて圧縮強度が大きいので、柱の断面積を小さくすることができる利点を有するも、柱の表面が鋼管であるため、耐火被覆が必要となる。耐火被覆を施すことにより、見かけの柱断面積が大きくなり、コストも割高となる。また、柱がCFT造の場合、梁との接合方法が構造上の制約を受けるため、梁はS造又はSC造として、鉄骨を用いた梁をCFT造の柱と接合する方法が一般的であり、この場合、CFTの鋼管内にダイヤフラムを装着したり(内ダイヤフラム)、鋼管の外側にダイヤフラムを取り付けたり(外ダイヤフラム)しなければならない。
しかし、柱の断面積を大きくするのは好ましくない。また、高強度コンクリートは、火災時にコンクリートが爆裂するおそれが大きいという問題があるため、これを避けるため、柱の表面に耐火被覆を施す、あるいはコンクリートに特殊な繊維を混ぜ込むといった対策をとらなければならない。
また、コンクリート充填鋼管(CFT:Concrete Filled Steel Tube)造の柱が採用されつつあり、これは、RC造の柱に比べて圧縮強度が大きいので、柱の断面積を小さくすることができる利点を有するも、柱の表面が鋼管であるため、耐火被覆が必要となる。耐火被覆を施すことにより、見かけの柱断面積が大きくなり、コストも割高となる。また、柱がCFT造の場合、梁との接合方法が構造上の制約を受けるため、梁はS造又はSC造として、鉄骨を用いた梁をCFT造の柱と接合する方法が一般的であり、この場合、CFTの鋼管内にダイヤフラムを装着したり(内ダイヤフラム)、鋼管の外側にダイヤフラムを取り付けたり(外ダイヤフラム)しなければならない。
高強度コンクリートを用いたRC造の柱として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。該特許文献1には、「高強度コンクリートを用いた鉄筋コンクリート柱であって、柱内部に配筋された鉄筋と、上下方向に沿って前記柱の略中心に配置され、かつコンクリート打設時に内部に水を流通可能な鋼管と、前記鉄筋及び鋼管を埋設するように打設され、前記柱を形成する高強度コンクリートとを具備してなることを特徴とする鉄筋コンクリート柱の構造。」(特許請求の範囲)が記載されている。また、同文献には、「鋼管4の内部には、高強度コンクリート打設時の水和熱の発生が略収まった後に、グラウト材が注入され、鋼管4内部は、グラウト材が充填された構造となっている。なお、鋼管4内部には、必ずしもグラウト材を注入する必要はなく、中空のままの状態としても良い。」と記載されている(〔0017〕)。
上記特許文献1に記載のものは、「高強度コンクリートを用いたRC柱において、RC柱内部に鋼管を通し、高強度コンクリート打設時に、鋼管内に冷水を流すことで、高強度コンクリートが硬化する際に発生する高い水和熱を冷水により奪うことができ、高強度コンクリートが打ち込み初期に高温になるのを防止することができる。」という効果を奏するが、火災時に爆裂するような高強度コンクリートが柱の表面に存在する点など、従来の高強度コンクリートを用いたRC柱の構成と同じであり、柱の表面に耐火被覆を施すといった対策をとらなければならない。
本発明は、上記従来技術の問題点を考慮してなされたものであり、高強度コンクリートを用いることにより大きい軸力に対応し得るとともに、火災時における構造安定性を十分に確保し得る柱、さらにはこのような柱を用いた、施工性の良好なラーメン骨組構造を提供することを目的とする。
(1)請求項1に係る発明は、縦筋(柱主筋)とせん断補強筋を有し、普通コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 以下のもの)を用いて構成した、柱の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部と、
該鉄筋コンクリート造部の内部に軸方向に配設した鋼管と、
該鋼管の内部に打設された高強度コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 を超えるもの)とからなる、
建築物の柱である。
(2)請求項2に係る発明は、上記建築物の柱において、前記鉄筋コンクリート造部と前記鋼管とが、プレキャスト製の部材で構成されたものである。
(3)請求項3に係る発明は、前記柱の鋼管が上下方向の梁間の内法寸法部分にのみ配設されている請求項1又は2に記載の建築物の柱と、鉄筋コンクリート造の梁と、鉄筋コンクリート造の柱・梁接合部とを備えてなる、ラーメン骨組構造である。
該鉄筋コンクリート造部の内部に軸方向に配設した鋼管と、
該鋼管の内部に打設された高強度コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 を超えるもの)とからなる、
建築物の柱である。
(2)請求項2に係る発明は、上記建築物の柱において、前記鉄筋コンクリート造部と前記鋼管とが、プレキャスト製の部材で構成されたものである。
(3)請求項3に係る発明は、前記柱の鋼管が上下方向の梁間の内法寸法部分にのみ配設されている請求項1又は2に記載の建築物の柱と、鉄筋コンクリート造の梁と、鉄筋コンクリート造の柱・梁接合部とを備えてなる、ラーメン骨組構造である。
(1)請求項1に係る発明は、2種類の圧縮強度の異なるコンクリートと、鋼管という3つの特性の異なる材料からなる合成部材が構成され、柱の外周部すなわち柱の表面は、爆裂のおそれの少ない普通コンクリートを用いた鉄筋コンクリート造部で形成されており、該鉄筋コンクリート部は柱の曲げ強度を負担する機能を奏する。
そして、耐火被覆が不可欠な鋼管は、鉄筋コンクリート造部の内部に配設され、しかもこの鋼管の内部には高強度コンクリートが打設されるため、これが柱のコア部となって、圧縮強度が非常に高いというCFT構造の機能が発揮され、高軸力に対応可能な柱となる。このため、大きな軸圧縮力に対し、比較的小さな断面積で対応し得、省スペース化、コストの低減が可能となる。
鋼管内部の高強度コンクリートは、柱の表面に位置せず、柱の内部に配設された鋼管に拘束されて位置しており、鉄筋コンクリート部が柱内部の鋼管及び高強度コンクリートの耐火被覆機能を兼ねるため、火災時の爆裂のおそれがなく、火災時においても長期軸力を保持して構造安定性を十分に確保し得る。特別な耐火被覆が不要であるため、材料及び工事費の低減、工期の短縮に寄与し得る。
(2)請求項2に係る発明によれば、鉄筋コンクリート造部と鋼管とが、プレキャスト製の部材で構成されているため、これが高強度コンクリートを打設するための型枠として機能し、施工性に優れる。特別な型枠が不要であるため、材料及び工事費の低減、工期の短縮に寄与し得る。
(3)請求項3に係る発明は、前記柱の鋼管が上下方向の梁間の内法寸法部分にのみ配設されている請求項1又は2に記載の建築物の柱と、鉄筋コンクリート造の梁と、鉄筋コンクリート造の柱・梁接合部とを備えてなるため、鋼管はコンファインド効果のみに活用され、上下階間において鋼管が連続せず、上下階間の鋼管の接続は不要であり、施工性に優れる。CFT構造を内蔵する柱の構成を有し、柱サイズの縮小が可能である一方、従来のように梁をS造又はSC造として鉄骨を用いた梁をCFT造の柱と接合する方法を採らないので、ダイヤフラムの装着など不要である。また、鉄骨費、鉄骨加工費の削減が可能である。
そして、耐火被覆が不可欠な鋼管は、鉄筋コンクリート造部の内部に配設され、しかもこの鋼管の内部には高強度コンクリートが打設されるため、これが柱のコア部となって、圧縮強度が非常に高いというCFT構造の機能が発揮され、高軸力に対応可能な柱となる。このため、大きな軸圧縮力に対し、比較的小さな断面積で対応し得、省スペース化、コストの低減が可能となる。
鋼管内部の高強度コンクリートは、柱の表面に位置せず、柱の内部に配設された鋼管に拘束されて位置しており、鉄筋コンクリート部が柱内部の鋼管及び高強度コンクリートの耐火被覆機能を兼ねるため、火災時の爆裂のおそれがなく、火災時においても長期軸力を保持して構造安定性を十分に確保し得る。特別な耐火被覆が不要であるため、材料及び工事費の低減、工期の短縮に寄与し得る。
(2)請求項2に係る発明によれば、鉄筋コンクリート造部と鋼管とが、プレキャスト製の部材で構成されているため、これが高強度コンクリートを打設するための型枠として機能し、施工性に優れる。特別な型枠が不要であるため、材料及び工事費の低減、工期の短縮に寄与し得る。
(3)請求項3に係る発明は、前記柱の鋼管が上下方向の梁間の内法寸法部分にのみ配設されている請求項1又は2に記載の建築物の柱と、鉄筋コンクリート造の梁と、鉄筋コンクリート造の柱・梁接合部とを備えてなるため、鋼管はコンファインド効果のみに活用され、上下階間において鋼管が連続せず、上下階間の鋼管の接続は不要であり、施工性に優れる。CFT構造を内蔵する柱の構成を有し、柱サイズの縮小が可能である一方、従来のように梁をS造又はSC造として鉄骨を用いた梁をCFT造の柱と接合する方法を採らないので、ダイヤフラムの装着など不要である。また、鉄骨費、鉄骨加工費の削減が可能である。
本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。なお、各図において同じ要素には同じ符号を用い、適宜その説明を省略する場合がある。
図1は実施例に係る建築物の柱1と鉄筋コンクリート造の梁2とを備えてなるラーメン骨組構造を示す図、図2は図1A−A断面図(柱1の横断面図)、図3は図1の柱1・梁2の仕口部の拡大図、図4はプレキャスト製の柱1を例示する斜視図である。
図1に示すラーメン骨組構造は、鉛直方向に立設された柱1と、水平方向に延びる直線状の鉄筋コンクリート造の梁2とを備えてなるラーメン構造体として構成されている。
図2に示すとおり、柱1は、柱1の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10と、該鉄筋コンクリート造部10の内部(内周部)に軸方向に配設した鋼管15と、該鋼管15の内部に打設された高強度コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 を超えるもの)17とから構成されている。
鉄筋コンクリート造部10は、縦筋11とせん断補強筋12を有し、普通コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 以下のもの)13を用いて構成されている。
鋼管15は、柱1の中心を軸心として鉛直方向に延びる直線状の一本の鋼管によって構成され、これが柱1の内部に配設されている。
鋼管15の内部に打設された高強度コンクリート17の圧縮強度は、60N/mm2 を超えるもの、例えば100N/mm2 、120N/mm2 、150N/mm2 といったものが用いられる。
そして、普通コンクリート13の圧縮強度と、高強度コンクリート17の圧縮強度との比率は、例えば、前者1に対し、後者1.6〜2.5として構成される。
柱1の断面形状は、図に示す正方形のほか各種多角形、円形等に形成してもよい。鋼管15の断面形状は円形のほか角型としてもよい。鋼管15の寸法や強度等は必要に応じて適宜設定される。
図2に示すとおり、柱1は、柱1の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10と、該鉄筋コンクリート造部10の内部(内周部)に軸方向に配設した鋼管15と、該鋼管15の内部に打設された高強度コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 を超えるもの)17とから構成されている。
鉄筋コンクリート造部10は、縦筋11とせん断補強筋12を有し、普通コンクリート(圧縮強度が60N/mm2 以下のもの)13を用いて構成されている。
鋼管15は、柱1の中心を軸心として鉛直方向に延びる直線状の一本の鋼管によって構成され、これが柱1の内部に配設されている。
鋼管15の内部に打設された高強度コンクリート17の圧縮強度は、60N/mm2 を超えるもの、例えば100N/mm2 、120N/mm2 、150N/mm2 といったものが用いられる。
そして、普通コンクリート13の圧縮強度と、高強度コンクリート17の圧縮強度との比率は、例えば、前者1に対し、後者1.6〜2.5として構成される。
柱1の断面形状は、図に示す正方形のほか各種多角形、円形等に形成してもよい。鋼管15の断面形状は円形のほか角型としてもよい。鋼管15の寸法や強度等は必要に応じて適宜設定される。
図1,3に示すラーメン骨組構造において、水平方向に延びる直線状の鉄筋コンクリート造の梁2の主筋20は柱1(柱・梁接合部)を貫通する態様で構成されている。
柱1の構成部材である鋼管15は、梁2を貫通せずに、上下方向の梁2,2間の内法寸法部分にのみ配設されている。つまり、鋼管15は、上下方向の梁2,2間の内法寸法部に相当する長さに形成されている。したがって、鋼管15は、複数階にわたって上下方向に連続形成されておらず、各階毎に分断された態様である。
上下階の柱1,1は、柱1の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10の内部に設けられた縦筋11,11同士を、スリーブ式継手(グラウト充填式継手)11a等の連結手段を用いて接合して連結されるようになっている。
柱1の構成部材である鋼管15は、梁2を貫通せずに、上下方向の梁2,2間の内法寸法部分にのみ配設されている。つまり、鋼管15は、上下方向の梁2,2間の内法寸法部に相当する長さに形成されている。したがって、鋼管15は、複数階にわたって上下方向に連続形成されておらず、各階毎に分断された態様である。
上下階の柱1,1は、柱1の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10の内部に設けられた縦筋11,11同士を、スリーブ式継手(グラウト充填式継手)11a等の連結手段を用いて接合して連結されるようになっている。
図示の柱1は、プレキャストコンクリート造で構成した例を示している。図4は、プレキャスト製の部材で構成された柱1を例示する斜視図である。
縦筋(主筋)11とせん断補強筋12(図4では図示省略)を有し、普通コンクリート13で形成された、柱1の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10と、該鉄筋コンクリート造部10の内部に軸方向に配設した鋼管15とを備えている。鋼管15の内部は空洞である。
縦筋11は、鋼管15及び普通コンクリート13の一方端部側において、突出形成されている。鋼管15及び普通コンクリート13の他方端部側において、縦筋11にはスリーブ式継手11aが普通コンクリート13内部に装着されて埋設されている(図3参照)。
縦筋(主筋)11とせん断補強筋12(図4では図示省略)を有し、普通コンクリート13で形成された、柱1の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部10と、該鉄筋コンクリート造部10の内部に軸方向に配設した鋼管15とを備えている。鋼管15の内部は空洞である。
縦筋11は、鋼管15及び普通コンクリート13の一方端部側において、突出形成されている。鋼管15及び普通コンクリート13の他方端部側において、縦筋11にはスリーブ式継手11aが普通コンクリート13内部に装着されて埋設されている(図3参照)。
図1,3に示すラーメン骨組構造は、上記のようなプレキャストコンクリート造で構成した柱1を用いて構築するのが好ましい。構築方法の一例を示すと、先ず、一階分に相当する柱1を対向させて立設する。柱1の上部に、鉄筋コンクリート造の梁2(梁主筋20)を柱1(柱・梁接合部)を貫通する態様で架設する。
この梁2の主筋20を配設後、高強度コンクリートを打設する。鋼管15の内部及び柱・梁接合部に上方から高強度コンクリートが打設される。鋼管15が高強度コンクリートを打設するための型枠として機能し、施工し易い。
そして、下階の柱1の上に上階の柱1が載せられ、上下階の縦筋11,11同士は、スリーブ式継手11a等の連結手段を用いて接合され連結される。さらに、前記と同様に、柱1の上部に、鉄筋コンクリート造の梁2(梁主筋20)を柱1(柱・梁接合部)を貫通する態様で架設した後、高強度コンクリートを打設する前記のような作業を反復することによってラーメン骨組構造を構築することができる。柱1に対する特別な耐火被覆は不要である。
上下階間において鋼管15が連続せず、上下階間の鋼管15の接続は不要であり、施工し易い。柱1は、CFT構造を内蔵する柱の構成を有し、柱サイズの縮小が可能である一方、従来のように梁をS造又はSC造として鉄骨を用いた梁をCFT造の柱と接合する方法を採らないので、ダイヤフラムの装着など不要である。
なお、柱1と梁2との接合部(仕口部)は、高強度コンクリートを用いて構成するのが好ましい(柱・梁接合部の大部分は梁の拘束効果により爆裂しないので、十分な耐火性能を有するからである。)。
このようにして構成されたラーメン骨組構造における柱・梁の仕口部は、RC造の柱・RC造の梁の仕口部の構造と基本的に同じであり、曲げモーメントに対する抵抗メカニズムも基本的に同じであるが、本構造では、前記した柱1の構造によって、通常の梁主筋貫通型の(柱・梁ともに)RC造の建物と比較して、耐震安全性が高く、比較的小さな断面積の柱サイズで構築することが可能である。
なお、本発明に係る柱又はラーメン骨組構造を用いて構築された建築物において、その一部に本発明の構成と異なる柱や骨組構造が混在していてもよい。例えば、高軸力への対応が不要な上層階では鋼管の内部に高強度コンクリートを打設せずに中空状態にしてもよいし、鋼管の外周にも高強度コンクリートを被覆した柱を用いた骨組構造が混在していてもよい。
この梁2の主筋20を配設後、高強度コンクリートを打設する。鋼管15の内部及び柱・梁接合部に上方から高強度コンクリートが打設される。鋼管15が高強度コンクリートを打設するための型枠として機能し、施工し易い。
そして、下階の柱1の上に上階の柱1が載せられ、上下階の縦筋11,11同士は、スリーブ式継手11a等の連結手段を用いて接合され連結される。さらに、前記と同様に、柱1の上部に、鉄筋コンクリート造の梁2(梁主筋20)を柱1(柱・梁接合部)を貫通する態様で架設した後、高強度コンクリートを打設する前記のような作業を反復することによってラーメン骨組構造を構築することができる。柱1に対する特別な耐火被覆は不要である。
上下階間において鋼管15が連続せず、上下階間の鋼管15の接続は不要であり、施工し易い。柱1は、CFT構造を内蔵する柱の構成を有し、柱サイズの縮小が可能である一方、従来のように梁をS造又はSC造として鉄骨を用いた梁をCFT造の柱と接合する方法を採らないので、ダイヤフラムの装着など不要である。
なお、柱1と梁2との接合部(仕口部)は、高強度コンクリートを用いて構成するのが好ましい(柱・梁接合部の大部分は梁の拘束効果により爆裂しないので、十分な耐火性能を有するからである。)。
このようにして構成されたラーメン骨組構造における柱・梁の仕口部は、RC造の柱・RC造の梁の仕口部の構造と基本的に同じであり、曲げモーメントに対する抵抗メカニズムも基本的に同じであるが、本構造では、前記した柱1の構造によって、通常の梁主筋貫通型の(柱・梁ともに)RC造の建物と比較して、耐震安全性が高く、比較的小さな断面積の柱サイズで構築することが可能である。
なお、本発明に係る柱又はラーメン骨組構造を用いて構築された建築物において、その一部に本発明の構成と異なる柱や骨組構造が混在していてもよい。例えば、高軸力への対応が不要な上層階では鋼管の内部に高強度コンクリートを打設せずに中空状態にしてもよいし、鋼管の外周にも高強度コンクリートを被覆した柱を用いた骨組構造が混在していてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形、付加等が可能である。本発明に係る柱を用いた施工方法及びラーメン骨組構造の施工方法は特に限定されるものではない。
1 柱
2 梁
10 鉄筋コンクリート造部
11 縦筋
12 せん断補強筋
13 普通コンクリート
15 鋼管
17 高強度コンクリート
20 梁主筋
2 梁
10 鉄筋コンクリート造部
11 縦筋
12 せん断補強筋
13 普通コンクリート
15 鋼管
17 高強度コンクリート
20 梁主筋
Claims (3)
- 縦筋とせん断補強筋を有し、普通コンクリートを用いて構成した、柱の外周部を形成する鉄筋コンクリート造部と、
該鉄筋コンクリート造部の内部に軸方向に配設した鋼管と、
該鋼管の内部に打設された高強度コンクリートとからなる、
建築物の柱。 - 前記鉄筋コンクリート造部と前記鋼管とが、プレキャスト製の部材で構成された、請求項1に記載の建築物の柱。
- 前記柱の鋼管が上下方向の梁間の内法寸法部分にのみ配設されている請求項1又は2に記載の建築物の柱と、鉄筋コンクリート造の梁と、鉄筋コンクリート造の柱・梁接合部とを備えてなる、ラーメン骨組構造。
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