JP2004291336A - 装飾品及び自動車計器用表示板 - Google Patents

装飾品及び自動車計器用表示板 Download PDF

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Tetsuto Miyanishi
哲人 宮西
Tetsuji Ota
哲司 太田
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Kimoto Co Ltd
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Abstract

【課題】耐光性が良好でかつ高い印刷の鮮明さを有する装飾品及び自動車計器用表示板を提供する。
【解決手段】基板30と、該基板30の少なくとも片面上に形成した、ベンゾトリアゾール系化合物を含有するインク受容層33と、該インク受容層33上に形成した印刷層35とを備え、前記インク受容層33中のベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、前記インク受容層33全体に対して7重量%を超えて15重量%以下にしている。このベンゾトリアゾール系化合物の含有量は9重量%〜13重量%が更に好ましい。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車に用いられる内装部材等の装飾品、及び透過照明式の自動車計器用表示板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真印刷(PPC)と共に最も普及した印刷方法としてインクジェット印刷が広く用いられている。このインクジェット印刷が施されるインク受容層には、水性インクの吸収性が良好で耐水性を有することが要求されている。
【0003】
ここで、自動車の室内前部に配設されたインストルメントパネルには自動車計器用表示板が設けられている。該自動車計器用表示板には、車速計やエンジン回転計などが配置されている。これらの車速計等は表示板用基板上にインク受容層を形成し、該インク受容層にインクジェット印刷等を用いて印刷層を形成している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−98558公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の自動車計器用表示板においては、インク受容層の耐光性が必ずしも高くなく、太陽光線中の紫外線を照射すると色褪せてしまうという問題があった。一方、耐光性を向上させようとすると、印刷の鮮明さが低下するという矛盾も含んでいた。
【0006】
そこで、本発明は、耐光性が良好でかつ高い印刷の鮮明さを有する装飾品及び自動車計器用表示板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記請求項1に記載された発明は、基板と、該基板の少なくとも片面上に形成したインク受容層と、該インク受容層上に形成した印刷層とを備え、前記インク受容層中に、以下の(a)から(i)のうちから選ばれる少なくとも一種以上のベンゾトリアゾール系化合物を含有する装飾品であって、
前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、前記インク受容層全体に対して7重量%を超えて15重量%以下にしたことを特徴とする。
【0008】
(a) フェニル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
(b) メチル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
(c) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート
(d) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−6−カルボキシレート
(e) 5−ベンゾトリアゾールカルボン酸
(f) ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸
(g) 1−アルキロイルベンゾトリアゾール(但し、アルキロイルの炭素数は8から24である)
(h) 1−アルケノイルベンゾトリアゾール(但し、アルケノイルの炭素数は8から24である)
(i)ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物なお、前記装飾品には、自動車の内装材や計器用表示板などの各種の装飾品が含まれる。
【0009】
前記請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の装飾品であって、前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、9重量%〜13重量%にしたことを特徴とする。
【0010】
前記請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の装飾品であって、前記印刷層を、インクの液滴を前記インク受容層の上に噴射するインクジェット印刷工法によって形成したことを特徴とする。
【0011】
前記請求項4に記載された発明は、光を透過する透光性表示基板と、該透光性表示基板の少なくとも片面上に形成したインク受容層と、該インク受容層上に形成した印刷層とを備え、前記インク受容層中に、以下の(a)から(i)のうちから選ばれる少なくとも一種以上のベンゾトリアゾール系化合物を含有する自動車計器用表示板であって、
前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、前記インク受容層全体に対して7重量%を超えて15重量%以下にしたことを特徴とする自動車計器用表示板。
【0012】
(a) フェニル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
(b) メチル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
(c) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート
(d) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−6−カルボキシレート
(e) 5−ベンゾトリアゾールカルボン酸
(f) ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸
(g) 1−アルキロイルベンゾトリアゾール(但し、アルキロイルの炭素数は8から24である)
(h) 1−アルケノイルベンゾトリアゾール(但し、アルケノイルの炭素数は8から24である)
(i)ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物前記請求項5に記載された発明は、請求項4に記載の自動車計器用表示板であって、前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、9重量%〜13重量%にしたことを特徴とする。
【0013】
前記請求項6に記載された発明は、請求項4又は5に記載の自動車計器用表示板であって、前記印刷層を、インクの液滴を前記インク受容層の上に噴射するインクジェット印刷工法によって形成したことを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
前記請求項1に記載された発明によれば、前記インク受容層中のベンゾトリアゾール系化合物を、前記インク受容層全体に対して7重量%を超えて15重量%以下含有させているため、耐光性が大幅に向上し、印刷の鮮明さも高い装飾品を得ることができる。
【0015】
前記請求項2に記載された発明によれば、前記インク受容層中のベンゾトリアゾール系化合物の含有量を9重量%〜13重量%にしているため、前記請求項1による効果を更に高めることができる。具体的には、特に印刷の鮮明度合いが更に向上する。
【0016】
前記請求項3に記載された発明によれば、前記印刷層をインクジェット印刷工法を用いて形成しているため、スクリーン印刷等に用いられる版などが不要となり、印刷の作業工数を低減させると共に安価なコストで印刷を行うことができる。
【0017】
前記請求項4に記載された発明によれば、自動車計器用表示板におけるインク受容層中に、7重量%を超えて15重量%以下のベンゾトリアゾール系化合物を含有しているため、耐光性が高く印刷の鮮明度も向上した自動車計器用表示板を得ることができる。また、このインク受容層によれば、従来から自動車計器用表示板には不適であったインクジェット工法を用いて、自動車計器用表示板を作製することができる。
【0018】
前記請求項5に記載された発明によれば、前記インク受容層中のベンゾトリアゾール系化合物の含有量を9重量%〜13重量%にしているため、前記請求項4による効果を更に高めることができる。具体的には、特に印刷の鮮明度合いが更に向上する。
【0019】
前記請求項6に記載された発明によれば、前記印刷層をインクジェット印刷工法を用いて形成しているため、スクリーン印刷等に用いられる版などが不要となり、印刷の作業工数を低減させると共に安価なコストで自動車計器用表示板の印刷を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態による自動車計器用表示板10の正面図である。この自動車計器用表示板10には、左端側に燃料計11が表示され、該燃料計11の下部には第1のワーニング部12が表示されている。また、中央側には、車速計13とエンジン回転計14が表示され、右端側には水温計15と第2のワーニング部16が表示されている。なお、前記車速計13とエンジン回転計14との間の上部には、第3のワーニング部17が表示されている。
【0022】
そして、前記自動車計器用表示板10には、例えば白色の文字、数字、目盛り及び記号等が記載されている。例えば、車速計13には、「km/h」という文字18、「180」という速度を示す数字19、及び目盛り20が示されている。また、例えば、第3のワーニング部17においては、ハザードランプの矢印の記号21が示されている。なお、これらの文字18や目盛り20などの表示がない、いわゆる下地部分は、例えば黒色の遮光部22に形成されている。
【0023】
ここで、表示板10は大まかに3つに分けることができる。即ち、バックライト非点灯時における所望の表示色を発する一方でバックライト点灯時には所望の透過光色を発する、例えば車速計13における文字18や目盛り20等の透光部と、バックライト非点灯時には表示板の下地部分の色と同等(同系色)で昼夜限らず乗員が認識し難い一方でバックライト点灯時は透過光色により文字や記号等が認識できる前記第1〜第3のワーニング部12,16,17の半透光部と、文字18等の表示がない下地部分の遮光部22とから構成されている。
【0024】
図2は、前記自動車計器用表示板10の拡大断面図である。同図において、上側が表面側で、下側が裏面側に配置されている。また、同図の左側部分は文字18や目盛り20等(図1参照)の透光部における断面構造を示し、右側部分は文字18等の表示がない下地部分の遮光部22における断面構造を示している。
【0025】
前記透光部における断面は、板厚方向の中央部に設けられた表示板用基板30と、該表示板用基板30の表面側及び裏面側に形成されたアンカ層31,32と、該アンカ層31,32の更に表面側及び裏面側に形成されたインク受容層33,34とから構成されている。一方、前記遮光部22における断面構造は、前記透光部の断面構造と基本的に同一であるが、インク受容層33,34上に印刷層35,36が形成されている。
【0026】
表示板用基板30は、ほぼ透明な合成樹脂、例えばポリカーボネート(PC)、ポリカーボネートABS、及びABS等から構成されている。また、前記アンカ層31,32やインク受容層33,34は、コーターによる塗布やスクリーン印刷等の種々の工法を用いることができ、塗布回数や印刷回数も限定されない。アンカ層31,32はそれぞれ2μm程度の厚さに形成され、インク受容層33,34の厚さはそれぞれ20μmに形成されている。
【0027】
前記インク受容層33,34には、インク受容性樹脂が含まれ、一般にインクジェット記録材料のインク受容層用の樹脂が用いられ、特に水系インクの吸収がよく且つ耐水性がある水溶性ないし親水性樹脂が好適に用いられる。このようなインク受容性樹脂としては、ポリビニルアルコール、水溶性セルロース樹脂、等の合成樹脂、あるいはゼラチン、カゼイン等の天然樹脂、などが挙げられるが、特に、ポリカーボネート鎖を構成単位とする水性ポリウレタン樹脂が比較的耐光性がよく好適に使用される。なお、ポリカーボネート鎖を構成単位とする水性ポリウレタン樹脂は、インク受容層33,34全体の重量に対して25重量%以上、好ましくは50重量%以上含まれることが望ましい。また、ポリカーボネート鎖を構成単位とする水性ポリウレタン樹脂は、例えば、ポリカーボネート鎖を含むポリオールとジイソシアネートとを溶剤中で反応させ、その後エマルジョン化する方法などの公知の製造方法にて得ることができる。
【0028】
さらに、前記インク受容層33,34には、ベンゾトリアゾール系化合物を、インク受容層33,34全体の重量に対して7重量%を超えて15重量%以下含んでいる。このうち、含有量の好ましい範囲は9重量%〜13重量%である。
【0029】
前記インク受容層33,34に含有させる特定のベンゾトリアゾール系化合物としては、(a)フェニル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート、(b)メチル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート、(c)フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート、(d)フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−6−カルボキシレート、(e)5−ベンゾトリアゾールカルボン酸、(f)ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、(g)1−アルキロイルベンゾトリアゾール(但し、アルキロイルの炭素数は8から24である)、(h)1−アルケノイルベンゾトリアゾール(但し、アルケノイルの炭素数は8から24である)、(i)ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物、があげられ、これらの少なくとも一種以上を含有する。
【0030】
このベンゾトリアゾール系化合物としては、前記(a)〜(i)のうち特に限定されずにいずれの化合物をも用いることができるが、特に(i)ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。更に、特定すれば、前記ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレングリコールが好適に使用される。また、ポリアルキレングリコールの分子量は特に制限されるものではないが、数平均分子量で300程度のものが好ましい。なお、ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物としては、下記の式(化1)で表されるものが挙げられる。式中のAはポリアルキレングリコールを示す。化学名では、「メチルー3−[3−t−ブチルー5−(2H−ベンゾトリアゾールー2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネートと、ポリアルキレングリコールとの縮合物」である。
【0031】
【化1】
Figure 2004291336
このような特定のベンゾトリアゾール系化合物を含有することで、印刷層35,36の耐光性を低下させずにブロンジングを防止することが可能となる。この理由としては、これらの物質がカチオン性であるとともに、紫外線吸収能を有するためであると考えられる。
【0032】
また、前記インク受容層33,34は、前述した水溶性ないし親水性樹脂および特定のベンゾトリアゾール系化合物の他、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、合成ゼオライト、アルミナ、スメクタイト等の他の無機顔料を含有することができる。無機顔料を添加することにより、インクの吸収性を高めることができ、またブロッキングを防止することができる。これら無機顔料の添加量は、樹脂100に対し5〜200重量部程度とする。さらに必要に応じて消泡剤、レベリング剤、光安定剤、顔料等の添加物を添加してもよい。
【0033】
また、前記印刷層35,36は、例えばインクジェット印刷工法によって形成することができる。このインクジェット印刷工法によれば、インク受容層33,34の表面に例えば黒色インクBKの小さな液滴を吹き付けて浸透させることによって形成することができる。この印刷層35,36が形成された遮光部22は、インク受容層33,34により黒色インクBKの吸収性が充分確保されており、黒色インクがにじむことなく発色性も良好に保たれる。従って、文字18や目盛り20となる透光部と遮光部22との境目も明確に形成されるため、文字18や目盛り20の明瞭さが確保される。なお、前記インクは、黒色インクBKに限定されず、種々の色のインク、例えば黄色や青などを用いることもできる。
【0034】
遮光部22においては、黒色インクBKの浸透した部分の面積率が黒100%であるため、自動車計器用表示板10の下方に配置した図外のバックライトから発せられる光をほぼ完全に遮光することができる。また、透光部においては、インク受容層33,34の表面には黒インクBKによる印刷層が全く形成されておらず、いわば黒0%に形成されている。
【0035】
次いで、本実施形態による自動車計器用表示板10の製造方法を簡単に説明する。
【0036】
まず、図2に示すように、表示板用基板30の表裏面に膜厚がそれぞれ2μm程度となるようにアンカ層31,32を例えばコーターを用いて塗布する。次に、アンカ層31,32上に、インク受容層33,34をコーター等で塗布する。そして、遮光部22の部位には、インク受容層33,34の上から印刷層35,36をインクジェット印刷工法等を用いて印刷する。即ち、遮光部22においては、黒100%となるように黒色インクBKを吹き付けて印刷層35,36を形成する。そして、透光部には、黒色インクBKを吹き付けないでインク受容層33,34の色がそのまま表出するようにする。この印刷層35,36を形成したのち、熱乾燥によってインク受容層33,34や印刷層35,36の水分を除去させる。また、最後に、紫外線吸収剤を配合したオーバーコート塗装を行っても良い。
【0037】
本実施形態によれば、紫外線を照射した際に色褪せの少ない自動車計器用表示板を得ることができる。また、水性顔料インクを用いてインクジェット印刷を行った結果、ブロンジングのほとんどない表示板が得られた。このように、インク受容層自体のみならず、このインク受容層上に印刷層を形成した表示板についても、耐光性を向上させることができる。
【0038】
【実施例】
次いで、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0039】
まず、図2に示すように、ポリカーボネートからなる表示板用基板30の表裏面に膜厚が2μmとなるようにアンカ層31,32をコーターを用いて塗布し、このアンカ層31,32上に、ポリカーボネート鎖を構成単位とする水性ポリウレタン樹脂を主成分とするインク受容層33,34をそれぞれ20μmの膜厚になるようにコーターを用いて塗布した。このインク受容層33,34中には、ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物を、前記インク受容層33,34全体に対して所定量(表1においては、表中記載の化合物重量比、図3〜図5においては、4.4重量%及び9.5重量%)含有させた。
【0040】
そして、前記遮光部22のインク受容層33,34上には、黄色と黒色の水性顔料インクを使用したインクジェット印刷工法によって印刷層35,36を形成した。この印刷ののち、水分を除去するため、熱乾燥を行なった。印刷の鮮明さについての評価結果を表1に示す。
【0041】
前述した表示板に対して紫外線暴露試験を行った。その結果を表1及び図3〜図5のグラフに示す。なお、表1の結果は、スガ試験機製のサンシャインスーパーロングライフウェザーメータにて紫外線暴露試験(水なしでブラックパネル温度83℃の条件下にて実施)の後、ミノルタ製色彩色差計CR−300を用いて測定したものである。
【0042】
【表1】
Figure 2004291336
図3は、インク受容層33,34を形成させたものに紫外線暴露試験を行い、色差の経時変化を調査した結果のグラフである。また、図4と図5は水性顔料インクを用いて印刷層35,36を形成したものに紫外線暴露試験を行い、色差の経時変化を調査した結果のグラフであり、図4はベンゾトリアゾール系化合物の含有量が4.4重量%のインク受容層を用い、図5はベンゾトリアゾール系化合物の含有量が9.5重量%のインク受容層を用いている。
【0043】
図3に示すように、インク受容層33,34中におけるベンゾトリアゾール系化合物の含有量が9.5重量%の方(本発明例)が4.4重量%のもの(比較例)よりもはるかに色差の経時劣化が少なく、耐光性が向上したことが判明した。具体的には、ベンゾトリアゾール系化合物の含有量が9.5重量%(本発明例)の方が、含有量4.4重量%(比較例)のものに対して耐光性が87%向上した。また、図4,5に示すように、印刷層35,36を形成した表示板についても、ベンゾトリアゾール系化合物の含有量が9.5重量%の方(本発明例)が耐光性が向上することが判った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による自動車計器用表示板を表面側から見た正面図である。
【図2】本実施形態による自動車計器用表示板の断面図である。
【図3】実施例による表示板の耐光性試験の結果を示すグラフである。
【図4】実施例による表示板の耐光性試験の結果を示すグラフである。
【図5】実施例による表示板の耐光性試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 自動車計器用表示板
30 表示板用基板
33,34 インク受容層
35,36 印刷層

Claims (6)

  1. 基板(30)と、該基板(30)の少なくとも片面上に形成したインク受容層(33,34)と、該インク受容層(33,34)上に形成した印刷層(35,36)とを備え、前記インク受容層(33,34)中に、以下の(a)から(i)のうちから選ばれる一種又は二種以上のベンゾトリアゾール系化合物を含有する装飾品であって、
    前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、前記インク受容層(33,34)全体に対して7重量%を超えて15重量%以下にしたことを特徴とする装飾品。
    (a) フェニル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
    (b) メチル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
    (c) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート
    (d) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−6−カルボキシレート
    (e) 5−ベンゾトリアゾールカルボン酸
    (f) ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸
    (g) 1−アルキロイルベンゾトリアゾール(但し、アルキロイルの炭素数は8から24である)
    (h) 1−アルケノイルベンゾトリアゾール(但し、アルケノイルの炭素数は8から24である)
    (i)ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物
  2. 前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、9重量%〜13重量%にしたことを特徴とする請求項1に記載の装飾品。
  3. 前記印刷層(35,36)を、インクの液滴を前記インク受容層(33,34)の上に噴射するインクジェット印刷工法によって形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の装飾品。
  4. 光を透過する透光性表示基板(30)と、該透光性表示基板(30)の少なくとも片面上に形成したインク受容層(33,34)と、該インク受容層(33,34)上に形成した印刷層(35,36)とを備え、前記インク受容層(33,34)中に、以下の(a)から(i)のうちから選ばれる一種又は二種以上のベンゾトリアゾール系化合物を含有する自動車計器用表示板であって、
    前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、前記インク受容層(33)全体に対して7重量%を超えて15重量%以下にしたことを特徴とする自動車計器用表示板。
    (a) フェニル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
    (b) メチル−5−ベンゾトリアゾールカルボキシレート
    (c) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート
    (d) フェニル−1−{4−ヒドロキシ−3−[N−(2−テトラデシルオキシフェニル)カルバモイル]−1−ナフチルオキシメチル}−1H−ベンゾトリアゾール−6−カルボキシレート
    (e) 5−ベンゾトリアゾールカルボン酸
    (f) ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸
    (g) 1−アルキロイルベンゾトリアゾール(但し、アルキロイルの炭素数は8から24である)
    (h) 1−アルケノイルベンゾトリアゾール(但し、アルケノイルの炭素数は8から24である)
    (i)ポリアルキレングリコールを構成単位とするベンゾトリアゾール系化合物
  5. 前記ベンゾトリアゾール系化合物の含有量を、9重量%〜13重量%にしたことを特徴とする請求項4に記載の自動車計器用表示板。
  6. 前記印刷層(35,36)を、インクの液滴を前記インク受容層(33,34)の上に噴射するインクジェット印刷工法によって形成したことを特徴とする請求項4又は5に記載の自動車計器用表示板。
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