JP2004291278A - 製版印刷システムにおける色管理方法および色管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の印刷機を備える製版印刷システムにおいても上流工程で印刷色を容易かつ適切に管理することができるようにする。
【解決手段】同一のカラーチャートデータに基づき複数の印刷機A,B,Cによりカラーチャートを印刷し、印刷されたカラーチャート401を測色機110で測色することにより印刷機A,B,Cにそれぞれ対応する複数の測色データDA,DB,DCを得る。プロファイル作成装置100aはこれらを用いてプロファイルを作成する。すなわち、測色データDA,DB,DCについての平均化処理によって平均測色データDavgを作成し、次に、測色データDA,DB,DCを平均測色データDavgと共に表示し、作業者はこれを見てカラーチャートの再印刷が必要か否かを判断する。再印刷が不要であれば、その平均測色データDavgに基づき、印刷機A,B,Cの色再現性を示す共通化されたプロファイル405を作成する。
【選択図】 図3
【解決手段】同一のカラーチャートデータに基づき複数の印刷機A,B,Cによりカラーチャートを印刷し、印刷されたカラーチャート401を測色機110で測色することにより印刷機A,B,Cにそれぞれ対応する複数の測色データDA,DB,DCを得る。プロファイル作成装置100aはこれらを用いてプロファイルを作成する。すなわち、測色データDA,DB,DCについての平均化処理によって平均測色データDavgを作成し、次に、測色データDA,DB,DCを平均測色データDavgと共に表示し、作業者はこれを見てカラーチャートの再印刷が必要か否かを判断する。再印刷が不要であれば、その平均測色データDavgに基づき、印刷機A,B,Cの色再現性を示す共通化されたプロファイル405を作成する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法、および、そのような色管理に使用される印刷機のプロファイルの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製版工程では、まず、フロントエンドと呼ばれるコンピュータを使用して、文字や、ロゴ、画像、絵柄、イラスト等という、印刷物を構成する複数種類の部品のデータが作成され、そのような複数種類の部品データが編集され所定位置にレイアウトされることにより、編集レイアウトデータが得られる。次に、その編集レイアウトデータは、ラスタライズ処理により、印刷対象の画像を表すビットマップ形式の画像データに変換される。そして、そのビットマップ形式の画像データを用いて製版装置により印刷版が作成される。その後、印刷工程へ移行し、この印刷版を使用して印刷機により印刷が行われて印刷物が出力される。また、デジタル印刷機では、印刷版の作製とその印刷版による印刷とが1台の装置で実行されるので、上記ビットマップ形式の画像データが与えられると、その画像データに対応する印刷物が直接にデジタル印刷機から出力される。
【0003】
一般に印刷機は固有の色再現性を有しており、そのため、印刷物における色すなわち印刷色は、同一の画像データに基づく印刷であっても必ずしも同一にはならず、印刷機によって若干相違する。そこで、印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して印刷色を管理するいわゆるカラーマネージメントが行われている。そして、予め決められたカラーチャートを印刷機に印刷させ、そのカラーチャートの印刷色を測定して得られる測色データに基づき当該印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成し、このプロファイルにより印刷機で再現可能な色を製版印刷作業における上流工程で管理しながら印刷物や製版情報を作成するためのワークフローも提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−301124号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、印刷会社が複数の印刷機を所有する等により製版印刷システムが複数の印刷機を備えている場合、その製版印刷システムで処理すべき各ジョブの印刷を実行する印刷機を実際の印刷が開始される時点までに決定するのは困難である。すなわち、各ジョブについての印刷がどの印刷機で実行されるかは各印刷機の稼働状況に依存するので、印刷を実行すべき印刷機を予め確定することはできない。また、各ジョブの印刷を実行する印刷機を予め強制的に確定してしまうと、いずれかの印刷機がアイドル状態となってシステム全体の稼働率が低下することになる。このように、編集レイアウトデータの作成作業等を行う上流工程では、そこでの各作業に対応する印刷を実行する印刷機を特定できないので、各印刷機に対するプロファイルが用意されていたとしても、印刷色として再現可能な色を管理することは困難である。
【0006】
また、印刷機の色再現性には経時変化があるため、カラーチャートの印刷時点の印刷機の状態によっては、その印刷に基づき作成されるプロファイルの精度が低く適切に印刷色を管理できない場合もある。
【0007】
そこで本発明では、複数の印刷機を備える製版印刷システムにおいても上流工程で印刷色を容易かつ適切に管理することができる色管理方法や、そのためのプロファイルの作成方法等を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき前記複数の印刷機により当該カラーチャートを印刷する印刷ステップと、
前記カラーチャートの印刷によって得られる印刷物のそれぞれについて印刷色を測定することにより、複数の測色データを生成する測色ステップと、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして前記複数の印刷機について共通化された共通プロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成ステップとを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記共通プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0009】
このような第1の発明によれば、複数の印刷機により印刷されたカラーチャートに基づく複数の測色データから得られる平均測色データに基づき共通プロファイルが作成され、製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正にこの共通プロファイルが使用される。このため、編集レイアウトデータの作成作業を行うような上流工程においても、その作業に対応する印刷に使用される印刷機を確定することなく、印刷に使用すべき画像データの色補正を行い、印刷色として再現可能な色を管理することができる。その結果、印刷色として再現可能な色を上流工程で管理しながら印刷物や製版情報を作成するためのワークフローとして、より柔軟性の高いワークフローを構築することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
前記測色ステップで生成される前記複数の測色データが示す測色結果を表示する表示ステップを更に備え、
前記プロファイル生成ステップでは、前記表示ステップで表示される測色結果に基づき前記カラーチャートの再印刷が不要であると作業者によって判断された場合に、前記共通プロファイルが前記平均測色データに基づき生成されることを特徴とする。
【0011】
このような第2の発明によれば、共通プロファイルが作成される前に測色結果が表示されるので、他の測色データから大きく外れる測色データに対応する印刷機については、必要に応じてその印刷機を調整した後に再度カラーチャートを印刷して測色データを新たに得ることができ、これにより、精度の高い共通プロファイルの作成が可能となる。
【0012】
第3の発明は、第1の発明において、
前記印刷ステップでは、前記同一の画像データに基づき各印刷機により複数の異なる時点で前記カラーチャートが印刷され、
前記測色ステップでは、各印刷機により前記複数の異なる時点で印刷された前記カラーチャートの印刷物を測色することにより前記複数の測色データが生成されることを特徴とする。
【0013】
このような第3の発明によれば、各印刷機により複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートの印刷物を測色することにより複数の測色データが生成され、その複数の測色データから算出される平均測色データに基づき共通プロファイルが作成される。このため、共通プロファイルでは印刷機の色再現性の経時変化の影響が相殺されているので、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。
【0014】
第4の発明は、印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき同一の印刷機により複数の異なる時点で当該カラーチャートを印刷する印刷ステップと、
前記カラーチャートの印刷によって得られる複数の印刷物のそれぞれについて印刷色を測定することにより、複数の測色データを生成する測色ステップと、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記同一の印刷機の色再現性を示すプロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成ステップとを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0015】
このような第4の発明によれば、同一の印刷機により複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートの印刷物を測色することにより複数の測色データが生成され、その複数の測色データから算出される平均測色データに基づきプロファイルが作成される。このため、このプロファイルでは印刷機の色再現性の経時変化の影響が相殺されているので、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。
【0016】
第5の発明は、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理システムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき前記複数の印刷機により印刷された複数の印刷物を測色することにより、複数の測色データを生成する測色手段と、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして記複数の印刷機について共通化された共通プロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成手段とを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記共通プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0017】
第6の発明は、第5の発明において、
前記測色手段によって生成される前記複数の測色データが示す測色結果を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする。
【0018】
第7の発明は、印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理システムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき同一の印刷機により複数の異なる時点で印刷された印刷物を測色することにより、複数の測色データを生成する測色手段と、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記同一の印刷機の色再現性を示すプロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成手段と、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0019】
第8の発明は、製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するプロファイル作成装置であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
このような第8の発明によれば、複数の印刷機で印刷されたカラーチャートを測色することにより得られる複数の測色データを受け取った場合には、複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして共通化されたプロファイルが作成される。また、同一の印刷機で複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートを測色することにより得られる複数の測色データを受け取った場合には、印刷機の色再現性の経時変化の影響が相殺されたプロファイルが作成される。
【0021】
第9の発明は、製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するプロファイル作成方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0022】
第10の発明は、製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するためのプログラムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき添付図面を参照して説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 製版印刷システムの構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る色管理方法が実施される製版印刷システムを示す構成図である。この製版印刷システムは、印刷物を構成する文字や、ロゴ、絵柄、イラスト等の複数種類の部品を編集しレイアウトするためのフロントエンドコンピュータ111〜113と、プレートレコーダ等の製版装置221およびそのコントローラとしてのコンピュータ222と、その製版装置221で作製される印刷版を使用して印刷を行う印刷機220と、第1のデジタル印刷機231およびそのコントローラとしてのコンピュータ232と、第2のデジタル印刷機233およびそのコントローラとしてのコンピュータ234と、印刷色を管理するためのカラープロファイルの作成のための処理および印刷版の作製に使用されるデータの作成のためのラスタライズ処理(RIP)を行う製版用データ処理装置100と、製版用データ処理装置100に接続される測色機110と、受注から印刷までの作業の進捗状況および納期を管理するためのコンピュータ(以下「管理用コンピュータ」という)131,132とを備えており、各フロントエンドコンピュータ111〜113(以下、これらを総称して単に「フロントエンド」という)と、製版装置221およびデジタル印刷機231,233のコントローラとしてのコンピュータ222,232,234と、製版用データ処理装置100と、各管理コンピュータ131,132とは、LAN(Local Area Network)500によって通信可能に接続されている。なお、この製版印刷システムに含まれるフロントエンドコンピュータや、製版装置、デジタル印刷機等の台数は、図1に示す台数に限定されるものではない。また、製版用データ処理装置100と、製版装置221およびデジタル印刷機231,233のコントローラとしてのコンピュータ222,232,234とは、LANなどの通信路で接続されていない構成であってもよい。
【0024】
上記のような製版印刷システムにおいて、フロントエンドでは、上記部品の編集およびレイアウトにより、印刷対象をページ記述言語で記述したページデータが作成される。このページデータは、製版用データ処理装置100またはいずれかのコントローラ222,232,234に転送され、そのページデータを受け取った製版用データ処理装置100またはいずれかのコントローラは、そのページデータからラスタライズ処理等を経てビットマップデータを出力データとして作成する。ここで、出力データが製版用データ処理装置100により作成された場合は、コントローラ222,232,234のいずれかにその出力データが転送され、その出力データを受け取ったコントローラに接続される製版装置221で印刷版が作製され、その印刷版を使用して印刷機220で印刷が行われるか、あるいはデジタル印刷機231,233のいずれかが印刷を行う。また、上記出力データがコントローラ222,232,234のいずれかにより作製された場合は、その出力データを作製したコントローラに接続される製版装置221で印刷版が作製され、その印刷版を使用して印刷機220で印刷が行われるか、あるいはデジタル印刷機231,233のいずれかが印刷を行う。
【0025】
<1.2 製版用データ処理装置の構成>
製版用データ処理装置100は、上述のように、印刷版の作製に使用されるビットマップデータを作成するためのラスタライズ処理を行うRIP装置として機能する。これに加えて、製版用データ処理装置100は、この製版印刷システムにおいて印刷色を管理するために使用されるカラープロファイルを作成するプロファイル作成装置としても機能する。以下、この製版用データ処理装置100の構成について説明する。なお、図1に示した製版印刷システムでは、RIP装置とプロファイル作成装置とは1台の装置100で実現されているが、これらは別個の装置として実現されていてもよい。また、ラスタライズ処理は、印刷機等のコントローラ222,232,234においても行われるので、これらのコントローラ222,232,234もRIP装置として機能する。
【0026】
図2は、製版用データ処理装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。この製版用データ処理装置100は、パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータを利用して実現されており、ハードウェア的には、コンピュータ本体に加えて、キーボード22やマウス23等の入力装置と、補助記憶装置としてのハードディスク装置24と、液晶ディスプレイまたはCRT等の表示装置26とを備えている。コンピュータ本体は、中央処理装置としてのCPU10と、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などで構成されるプログラム格納用および作業用のメモリ12と、キーボード22やマウス23等の入力装置が接続される入力インターフェース部14と、この製版用データ処理装置100をLAN500に接続するためのLAN/IF部15と、表示装置26が接続される表示制御部16と、ハードディスク装置24が接続されるディスク用I/Oインターフェース部17と、測色機110が接続される周辺機器用インタフェース部18とから構成されている。測色機110は、所定のカラーチャートデータに基づき各印刷機220,231,233によって印刷されたカラーチャート401を測色して測色データを生成するために使用される。
【0027】
製版用データ処理装置100は、ハードディスク装置24にインストールされた所定のプログラムをCPU10がメモリ12にロードして実行することにより、上記のラスタライズ処理を行うRIP装置として機能する。このようなRIP装置は周知であるのその詳しい説明を省略する。また、製版用データ処理装置100は、ハードディスク装置24にインストールされたプロファイル作成プログラム410をCPU10がメモリ12にロードして実行することにより、この製版印刷システムにおいて印刷色を管理するために使用されるカラープロファイルを作成するプロファイル作成装置としても機能する。
【0028】
本実施形態では、RIP装置およびプロファイル作成装置としての機能を実現するための上記プログラムは、例えば、それらのプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供される。すなわちユーザは、上記プログラムの記録媒体としてのCD−ROMを購入してCD−ROM駆動装置(図示せず)に装着し、そのCD−ROMからそれらのプログラムを読み出してハードディスク装置24にインストールする。また、これに代えて、LAN500を介して送られてくるプログラムを受信して、ハードディスク装置124にインストールするようにしてもよい。さらに、メーカが製版用データ処理装置100を出荷する前に、上記プログラムをハードディスク装置124にインストールしておいてもよい。
【0029】
<1.3 製版印刷システムにおける印刷色の管理>
図3は、図1に示した製版印刷システムにおいて印刷色を管理するためのシステムすなわち本実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム(以下「色管理システム」という)の構成をそれに関連する他の構成要素と共に示すブロックであり、図4は、本実施形態に係る色管理方法の手順を示すフローチャートである。以下、図3および図4を参照して本実施形態における色管理について説明する。
【0030】
本実施形態に係る色管理方法が実施される製版印刷システムでは、図1に示した印刷機220,231,233に相当する3台の印刷機A,B,Cが使用されている。本実施形態における色管理システムは、これらの印刷機A,B,Cの色再現性に応じて印刷色を管理すべく、測色機110と、上記製版用データ処理装置100において実現されるプロファイル作成装置100aとを備えている。そして、これらの測色機110およびプロファイル作成装置100aを使用し下記のようにして、印刷色を管理するためのプロファイル405が作成される。
【0031】
印刷色を管理するためには、各印刷機A,B,Cの色再現性を示すカラープロファイル(単に「プロファイル」ともいう)を作成する必要がある。そのためには、各種の色についての種々の濃度のパッチを配列してなるカラーチャートを表す画像データであるカラーチャートデータが必要となる。そこで本実施形態では、まず、このカラーチャートデータを作成し(ステップS12)、これを本実施形態に係る色管理用のカラーチャートデータ310としてハードディスク装置24に格納しておく。なお、このカラーチャートデータは製版用データ処理装置100等でこのように新たに作成してもよいが、既存のカラーチャートデータを使用可能な場合には、それを予めハードディスク装置24に本実施形態に係る色管理用のカラーチャートデータ310として格納しておいてもよい。
【0032】
次に、このカラーチャートデータ310に基づき印刷機A,B,Cにより同一条件でカラーチャートを印刷する(ステップS14)。具体的には、ハードディスク装置24内のカラーチャートデータ310を製版用データ処理装置100でラスタライズ処理して出力データを作成し、これを、製版装置221およびデジタル印刷機231,233にコントローラ222,232,234を介して転送することにより、同一のカラーチャートデータ310に基づくカラーチャートを同一条件で印刷機A,B,C(印刷機220,231,233に相当)に印刷させればよい。なお、ここで同一条件とは、基準濃度や、用紙、インキ等、各印刷機A,B,Cにおける印刷際の条件を同一にすることをいう。このようにして同一のカラーチャートデータ310に基づく印刷物としてのカラーチャート(以下「印刷されたカラーチャート」または単に「カラーチャート」という)401が3台の印刷機A,B,Cから出力される。なお以下では、3台の印刷機A,B,Cから出力されるカラーチャート401を区別する必要がある場合には、印刷機A,B,Cから出力されるカラーチャート401を、それぞれ「カラーチャートA」、「カラーチャートB」、「カラーチャートC」と呼ぶものとする。
【0033】
次に、これらの印刷されたカラーチャートA,B,Cを、製版用データ処理装置100(プロファイル作成装置100a)に接続された測色機110で測色する(ステップS16)。これにより、測色機110は、カラーチャートA,B,Cの測色データとして測色データDA,DB,DCをそれぞれ生成する。これらの測色データDA,DB,DCは、製版用データ処理装置100(プロファイル作成装置100a)のハードディスク装置24に一時的に格納される。なお以下では、これらの測色データDA,DB,DCを区別する必要がない場合には参照符号“402”で示すものとする。
【0034】
本実施形態では図3に示すように、カラーチャート401は、マトリクス状に配置された多数の矩形領域であるパッチからなり、各パッチは、横行を特定するアルファベットA,B,C,…と縦列を特定する数字1,2,3,…との組み合わせにより指定可能となっている。そして、測色データ402(DA,DB,DC)では、A1,A2,…,A7,B1,B2,…,E7で特定される各パッチの色が、CIE(国際照明委員会)により規定された色空間(L*a*b*)における値で表現されている。
【0035】
この後、製版用データ処理装置100が、上記の測色データ402に基づき、以下に述べるステップS18〜S24に対応する処理を実行することにより、3台の印刷機A,B,Cに共通化されたプロファイル(以下「共通プロファイル」ともいう)405を作成する。この処理(以下「プロファイル作成処理」という)は、CPU10によるプロファイル作成プログラム410の実行に相当し、この実行により製版用データ処理装置100はプロファイル作成装置100aとして機能する。プロファイル作成処理においてCPU10は、以下のように動作する。
【0036】
まず、測色データDA,DB,DCの間で互いに対応する測色値の平均値を算出し、その平均値からなる測色データを平均測色データDavgとして生成する(ステップS18)。いま、測色データDXにおけるパッチYjの測色値を示すL*値,a*値,b*値をそれぞれYj_X(L),Yj_X(a),Yj_X(b)と表記するものとすると(ただしX=A,B,Cであり、Y=A〜Eであり、j=1〜7である)、例えばパッチA1についての平均値を示すL*値,a*値,b*値、すなわち平均測色データDavgにおけるパッチA1の色を示すL*値であるA1_avg(L)、a*値であるA1_avg(a)、b*値であるA1_avg(b)は、下記のようになる。
A1_avg(L)={A1_A(L)+A1_B(L)+A1_C(L)}/3 …(1)
A1_avg(a)={A1_A(a)+A1_B(a)+A1_C(a)}/3 …(2)
A1_avg(b)={A1_A(b)+A1_B(b)+A1_C(b)}/3 …(3)
同様にして、他のパッチA2〜E7についての平均値は、
A2_avg(L)={A2_A(L)+A2_B(L)+A2_C(L)}/3 …(4)
A2_avg(a)={A2_A(a)+A2_B(a)+A2_C(a)}/3 …(5)
A2_avg(b)={A2_A(b)+A2_B(b)+A2_C(b)}/3 …(6)
・・・・・・・・・・
E7_avg(L)={E7_A(L)+E7_B(L)+E7_C(L)}/3 …(7)
E7_avg(a)={E7_A(a)+E7_B(a)+E7_C(a)}/3 …(8)
E7_avg(b)={E7_A(b)+E7_B(b)+E7_C(b)}/3 …(9)
となる。
【0037】
次に、上記のようにして算出された平均値からなる平均測色データDavgと共に、測色データDA,DB,DCを表示装置26に表示する(ステップS20)。図5は、このときの表示例を示しており、この例では、順次濃度が変化するパッチの並び(濃度スケール)を横軸とし、濃度を示す測定値を縦軸としている。作業者は、この表示を見て、カラーチャートを再度印刷すべきか否かを判定する。図5に示した例では、測色データDCにおける濃度値が、他の測色データDB,DAにおける濃度値から大きくずれていることがわかる。この表示例では、平均測色データDavgにおける濃度値も共に示されているので、これを基準に見れば、測色データDCにおける濃度値が他のものよりも大きくずれていることが容易に認識できる。
【0038】
この場合、作業者は、印刷機Cについては再度カラーチャートを印刷すべきであると判断し、カラーチャートを再度印刷させるように製版用データ処理装置100等に所定の操作によって指示する。これにより、ステップS22でYesと判定されて、ステップS14へ戻り、それ以降のステップを繰り返すことになる。なお、この場合、全ての印刷機A,B,Cで再印刷するのではなく、他の測色データDA,DBまたは平均測色データDavgから大きくずれている測色データに対応する印刷機Cのみについてカラーチャートを再度印刷して、新たな測色データDCを含む3つの測色データDA,DB,DCを得るようにするのが好ましい。図5に示した例では、測色データDCが示す中間調が、測色データDBおよびDCに対して膨らんでいる。この場合、作業者は、印刷機Cのドットゲインを下げるように調整した後に再印刷を行う。このような再印刷によって、全ての印刷機A,B,Cの測色データを揃えることができる(データ間のバラツキを低減することができる)。
【0039】
一方、作業者は、ステップS20での表示を見て、測色データDA,DB,DC間のバラツキが少なく、カラーチャートの再印刷は不要であると判断すると(ステップS22でNoと判定されると)、作業者の所定操作に基づきステップS24へ進み、プロファイル作成装置100aは、それらの測色データDA,DB,DCから作成された平均測色データDavg(ステップS18)に基づき、3つの印刷機A,B,Cについて共通化されたプロファイル405を作成する(ステップS24)。
【0040】
具体的なプロファイルの作成方法としては、周知または公知の種々の方法を採用することができる。例えば、カラーチャートデータ310を色空間(L*a*b*)における値で表現した理想値Labと、平均測色データを色空間(L*a*b*)における値で表現した測色値Lab_avgとが、次式のように行列Mで(近似的に)関係付けられるように、最小自乗法等により当該行列[M]を決定するという手法を採用することができる。
Lab=[M]Lab_avg …(10)
ここで、パッチYj(Y=A〜E、j=1〜7)の理想値Labを示すL*値をYj_r(L)、a*値をYj_r(a)、b*値をYj_r(b)としたとき、
Lab=t(Yj_r(L),Yj_r(a),Yj_r(b)) …(11)
である(ただし、右辺の左括弧の上部に付された“t”は転置を意味するものとする。以下同様。)。また、
Lab_avg=t(Yj_avg(L),Yj_avg(a),Yj_avg(b)) …(12)
である。
【0041】
上記のようにして共通プロファイル405が作成されると、プロファイル作成装置100aは、この共通プロファイル405をRIP装置100bに格納する(ステップS26)。なお本実施形態では、プロファイル作成装置100aとRIP装置100bとは同一の装置である製版用データ処理装置100により実現されるので、作成された共通プロファイル405を製版用データ処理装置100のハードディスク装置24にそのまま保持しておけばよい。このような構成でない場合には、共通プロファイル405がLANなどでRIP装置100bへ転送される。
【0042】
これ以後において、RIP装置100bでは、印刷版作成のためのラスタライズ処理を行う際に、いずれの印刷機A,B,C(印刷機220,231,233)で印刷する場合であっても、ラスタライズ処理前の画像データに対して、共通プロファイル405を使用して色補正を行った後に当該ラスタライズ処理を行うことになる。また、上流工程において編集レイアウトデータを作成するデザイナは、上記共通プロファイル405を使用することにより、印刷機で再現可能な色を確認しながら、印刷物を構成すべき部品データの作成や編集レイアウトなどを行うことになる。
【0043】
<1.4 効果>
上記のような実施形態によれば、製版印刷システムが複数の印刷機を備える場合であっても、印刷機の色再現性を考慮するためにラスタライズ処理前になされる色補正を、印刷に使用する印刷機が未確定であっても適切に行うことができる。また、上流工程では、作業中のジョブに対応する印刷が行われる印刷機を確定することなく、印刷色として再現可能な色を管理することができる。したがって、印刷色として再現可能な色を上流工程で管理しながら印刷物や製版情報を作成するためのワークフローとして、より柔軟性の高いワークフローを構築することが可能となる。
【0044】
なお、上記の実施形態では、共通プロファイル405が作成される前に、測色結果が表示されるので(図4のステップS20および図5参照)、他の測色データや平均測色データから大きく外れる測色データに対応する印刷機については再度カラーチャートを印刷して測色データを新たに得ることにより、精度の高い共通プロファイル405を作成することができる。印刷機は状態によって印刷色等が変動するという不安定性を有しているので、このように測色結果を確認して再印刷を行う場合に、その前に印刷機を調整することが有効であり、また、この測色結果の表示より、印刷機において調整すべき内容を知ることも可能となる。
【0045】
<2.第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、同一のカラーチャートデータ310に基づき複数の印刷機A,B,Cにより印刷されたカラーチャートの測色データDA,DB,DCの平均化によって得られる平均測色データDavgから、印刷色の管理に使用すべき共通プロファイル405が作成される。本実施形態に係る色管理方法では、これに代えて、同一のカラーチャートデータ310に基づき同一の印刷機により複数の異なる時点でカラーチャートを印刷し、それらの測色データの平均化によって得られる平均測色データから、その印刷機に対する印刷色の管理に使用すべきプロファイルを作成する。
【0046】
本実施形態では、複数の印刷機A,B,Cにより印刷されたカラーチャートの測色データをそれぞれ測色データDA,DB,DCとする代わりに、同一の印刷機、例えば印刷機Aにより、複数の異なる時点、例えば所定の第1時点と、第1時点から1週間後の時点である第2時点と、第1時点から2週間後の時点である第3時点とに、カラーチャートを印刷し、第1、第2および第3時点で印刷されたカラーチャートの測色データをそれぞれ測色データDA,DB,DCとする。このようにすれば、これらの測色データDA,DB,DCを用いることにより上記と同様にして平均測色データDavgを算出し、その平均測色データDavgを用いて上記と同様にして平均化されたプロファイル(以下「平均プロファイル」という)を作成することができる。すなわち、この場合の本実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成は、図6に示すような構成となる。
【0047】
既述のように印刷機は状態によって印刷色等が変動するという不安定性を有しているが、本実施形態によれば、上記のような時間的な平均化処理により得られる平均測色データDavgに基づき平均プロファイルが作成されるので、このような不安定性に起因する印刷機の色再現性の経時変化が相殺されることになり、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。
【0048】
<3.第3の実施形態>
本実施形態では、上記第1の実施形態のように複数の印刷機A,B,Cにより印刷されたカラーチャートの測色データを平均化するという印刷機についての平均化処理と、上記第2の実施形態のように各印刷機により複数の異なる時点(例えば上記の第1、第2および第3時点)に印刷されたカラーチャートの測色データを平均化するという時間についての平均化処理とを組み合わせて平均測色データDavgを生成する。
【0049】
このために、各印刷機により複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートを測色することにより各印刷機につき複数の測色データを得る。例えば、上記の第1、第2および第3時点で各印刷機A,B,Cにより同一のカラーチャートデータ310に基づきカラーチャートを印刷することにより、各印刷機A,B,Cにつき3つの測色データを作成し、全体で3×3=9個の測色データDA1〜DA3,DB1〜DB3,DC1〜DC3を得る。そして、これらの9個の測色データDA1〜DA3,DB1〜DB3,DC1〜DC3から第1の実施形態と同様にして平均測色データDavgを生成し、この平均測色データDavgに基づき第1の実施形態と同様にして印刷色の管理に使用すべきプロファイルを作成することができる。すなわち、この場合の本実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成は、図7に示すような構成となる。
【0050】
このような本実施形態によれば、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて上流工程で、印刷に使用する印刷機を確定することなく柔軟な印刷色の管理ができるだけでなく、印刷機の色再現性の経時変化が相殺され、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。すなわち、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて上流工程で容易かつ適切に印刷色を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る色管理方法が実施される製版印刷システムを示す構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る色管理方法の実施に使用されるプロファイルを作成する製版用データ処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成をそれに関連する他の構成要素と示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る色管理方法の手順を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態に係る色管理方法の実施において表示される測色結果の表示例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成をそれに関連する他の構成要素と示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成をそれに関連する他の構成要素と示すブロック図である。
【符号の説明】
10 …CPU
12 …メモリ
26 …表示装置
100 …製版用データ処理装置
100a…RIP装置
100b…プロファイル作成装置
110 …測色機
310 …カラーチャートデータ
401 …(印刷された)カラーチャート
402 …測色データ
403 …測色結果表示
405 …(共通)プロファイル
410 …プロファイル作成プログラム
DA,DB,DC …測色データ
Davg …平均測色データ
【発明の属する技術分野】
本発明は、製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法、および、そのような色管理に使用される印刷機のプロファイルの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製版工程では、まず、フロントエンドと呼ばれるコンピュータを使用して、文字や、ロゴ、画像、絵柄、イラスト等という、印刷物を構成する複数種類の部品のデータが作成され、そのような複数種類の部品データが編集され所定位置にレイアウトされることにより、編集レイアウトデータが得られる。次に、その編集レイアウトデータは、ラスタライズ処理により、印刷対象の画像を表すビットマップ形式の画像データに変換される。そして、そのビットマップ形式の画像データを用いて製版装置により印刷版が作成される。その後、印刷工程へ移行し、この印刷版を使用して印刷機により印刷が行われて印刷物が出力される。また、デジタル印刷機では、印刷版の作製とその印刷版による印刷とが1台の装置で実行されるので、上記ビットマップ形式の画像データが与えられると、その画像データに対応する印刷物が直接にデジタル印刷機から出力される。
【0003】
一般に印刷機は固有の色再現性を有しており、そのため、印刷物における色すなわち印刷色は、同一の画像データに基づく印刷であっても必ずしも同一にはならず、印刷機によって若干相違する。そこで、印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して印刷色を管理するいわゆるカラーマネージメントが行われている。そして、予め決められたカラーチャートを印刷機に印刷させ、そのカラーチャートの印刷色を測定して得られる測色データに基づき当該印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成し、このプロファイルにより印刷機で再現可能な色を製版印刷作業における上流工程で管理しながら印刷物や製版情報を作成するためのワークフローも提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−301124号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、印刷会社が複数の印刷機を所有する等により製版印刷システムが複数の印刷機を備えている場合、その製版印刷システムで処理すべき各ジョブの印刷を実行する印刷機を実際の印刷が開始される時点までに決定するのは困難である。すなわち、各ジョブについての印刷がどの印刷機で実行されるかは各印刷機の稼働状況に依存するので、印刷を実行すべき印刷機を予め確定することはできない。また、各ジョブの印刷を実行する印刷機を予め強制的に確定してしまうと、いずれかの印刷機がアイドル状態となってシステム全体の稼働率が低下することになる。このように、編集レイアウトデータの作成作業等を行う上流工程では、そこでの各作業に対応する印刷を実行する印刷機を特定できないので、各印刷機に対するプロファイルが用意されていたとしても、印刷色として再現可能な色を管理することは困難である。
【0006】
また、印刷機の色再現性には経時変化があるため、カラーチャートの印刷時点の印刷機の状態によっては、その印刷に基づき作成されるプロファイルの精度が低く適切に印刷色を管理できない場合もある。
【0007】
そこで本発明では、複数の印刷機を備える製版印刷システムにおいても上流工程で印刷色を容易かつ適切に管理することができる色管理方法や、そのためのプロファイルの作成方法等を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき前記複数の印刷機により当該カラーチャートを印刷する印刷ステップと、
前記カラーチャートの印刷によって得られる印刷物のそれぞれについて印刷色を測定することにより、複数の測色データを生成する測色ステップと、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして前記複数の印刷機について共通化された共通プロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成ステップとを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記共通プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0009】
このような第1の発明によれば、複数の印刷機により印刷されたカラーチャートに基づく複数の測色データから得られる平均測色データに基づき共通プロファイルが作成され、製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正にこの共通プロファイルが使用される。このため、編集レイアウトデータの作成作業を行うような上流工程においても、その作業に対応する印刷に使用される印刷機を確定することなく、印刷に使用すべき画像データの色補正を行い、印刷色として再現可能な色を管理することができる。その結果、印刷色として再現可能な色を上流工程で管理しながら印刷物や製版情報を作成するためのワークフローとして、より柔軟性の高いワークフローを構築することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
前記測色ステップで生成される前記複数の測色データが示す測色結果を表示する表示ステップを更に備え、
前記プロファイル生成ステップでは、前記表示ステップで表示される測色結果に基づき前記カラーチャートの再印刷が不要であると作業者によって判断された場合に、前記共通プロファイルが前記平均測色データに基づき生成されることを特徴とする。
【0011】
このような第2の発明によれば、共通プロファイルが作成される前に測色結果が表示されるので、他の測色データから大きく外れる測色データに対応する印刷機については、必要に応じてその印刷機を調整した後に再度カラーチャートを印刷して測色データを新たに得ることができ、これにより、精度の高い共通プロファイルの作成が可能となる。
【0012】
第3の発明は、第1の発明において、
前記印刷ステップでは、前記同一の画像データに基づき各印刷機により複数の異なる時点で前記カラーチャートが印刷され、
前記測色ステップでは、各印刷機により前記複数の異なる時点で印刷された前記カラーチャートの印刷物を測色することにより前記複数の測色データが生成されることを特徴とする。
【0013】
このような第3の発明によれば、各印刷機により複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートの印刷物を測色することにより複数の測色データが生成され、その複数の測色データから算出される平均測色データに基づき共通プロファイルが作成される。このため、共通プロファイルでは印刷機の色再現性の経時変化の影響が相殺されているので、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。
【0014】
第4の発明は、印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき同一の印刷機により複数の異なる時点で当該カラーチャートを印刷する印刷ステップと、
前記カラーチャートの印刷によって得られる複数の印刷物のそれぞれについて印刷色を測定することにより、複数の測色データを生成する測色ステップと、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記同一の印刷機の色再現性を示すプロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成ステップとを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0015】
このような第4の発明によれば、同一の印刷機により複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートの印刷物を測色することにより複数の測色データが生成され、その複数の測色データから算出される平均測色データに基づきプロファイルが作成される。このため、このプロファイルでは印刷機の色再現性の経時変化の影響が相殺されているので、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。
【0016】
第5の発明は、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理システムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき前記複数の印刷機により印刷された複数の印刷物を測色することにより、複数の測色データを生成する測色手段と、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして記複数の印刷機について共通化された共通プロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成手段とを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記共通プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0017】
第6の発明は、第5の発明において、
前記測色手段によって生成される前記複数の測色データが示す測色結果を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする。
【0018】
第7の発明は、印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理システムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき同一の印刷機により複数の異なる時点で印刷された印刷物を測色することにより、複数の測色データを生成する測色手段と、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記同一の印刷機の色再現性を示すプロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成手段と、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記プロファイルが使用されることを特徴とする。
【0019】
第8の発明は、製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するプロファイル作成装置であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
このような第8の発明によれば、複数の印刷機で印刷されたカラーチャートを測色することにより得られる複数の測色データを受け取った場合には、複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして共通化されたプロファイルが作成される。また、同一の印刷機で複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートを測色することにより得られる複数の測色データを受け取った場合には、印刷機の色再現性の経時変化の影響が相殺されたプロファイルが作成される。
【0021】
第9の発明は、製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するプロファイル作成方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0022】
第10の発明は、製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するためのプログラムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき添付図面を参照して説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 製版印刷システムの構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る色管理方法が実施される製版印刷システムを示す構成図である。この製版印刷システムは、印刷物を構成する文字や、ロゴ、絵柄、イラスト等の複数種類の部品を編集しレイアウトするためのフロントエンドコンピュータ111〜113と、プレートレコーダ等の製版装置221およびそのコントローラとしてのコンピュータ222と、その製版装置221で作製される印刷版を使用して印刷を行う印刷機220と、第1のデジタル印刷機231およびそのコントローラとしてのコンピュータ232と、第2のデジタル印刷機233およびそのコントローラとしてのコンピュータ234と、印刷色を管理するためのカラープロファイルの作成のための処理および印刷版の作製に使用されるデータの作成のためのラスタライズ処理(RIP)を行う製版用データ処理装置100と、製版用データ処理装置100に接続される測色機110と、受注から印刷までの作業の進捗状況および納期を管理するためのコンピュータ(以下「管理用コンピュータ」という)131,132とを備えており、各フロントエンドコンピュータ111〜113(以下、これらを総称して単に「フロントエンド」という)と、製版装置221およびデジタル印刷機231,233のコントローラとしてのコンピュータ222,232,234と、製版用データ処理装置100と、各管理コンピュータ131,132とは、LAN(Local Area Network)500によって通信可能に接続されている。なお、この製版印刷システムに含まれるフロントエンドコンピュータや、製版装置、デジタル印刷機等の台数は、図1に示す台数に限定されるものではない。また、製版用データ処理装置100と、製版装置221およびデジタル印刷機231,233のコントローラとしてのコンピュータ222,232,234とは、LANなどの通信路で接続されていない構成であってもよい。
【0024】
上記のような製版印刷システムにおいて、フロントエンドでは、上記部品の編集およびレイアウトにより、印刷対象をページ記述言語で記述したページデータが作成される。このページデータは、製版用データ処理装置100またはいずれかのコントローラ222,232,234に転送され、そのページデータを受け取った製版用データ処理装置100またはいずれかのコントローラは、そのページデータからラスタライズ処理等を経てビットマップデータを出力データとして作成する。ここで、出力データが製版用データ処理装置100により作成された場合は、コントローラ222,232,234のいずれかにその出力データが転送され、その出力データを受け取ったコントローラに接続される製版装置221で印刷版が作製され、その印刷版を使用して印刷機220で印刷が行われるか、あるいはデジタル印刷機231,233のいずれかが印刷を行う。また、上記出力データがコントローラ222,232,234のいずれかにより作製された場合は、その出力データを作製したコントローラに接続される製版装置221で印刷版が作製され、その印刷版を使用して印刷機220で印刷が行われるか、あるいはデジタル印刷機231,233のいずれかが印刷を行う。
【0025】
<1.2 製版用データ処理装置の構成>
製版用データ処理装置100は、上述のように、印刷版の作製に使用されるビットマップデータを作成するためのラスタライズ処理を行うRIP装置として機能する。これに加えて、製版用データ処理装置100は、この製版印刷システムにおいて印刷色を管理するために使用されるカラープロファイルを作成するプロファイル作成装置としても機能する。以下、この製版用データ処理装置100の構成について説明する。なお、図1に示した製版印刷システムでは、RIP装置とプロファイル作成装置とは1台の装置100で実現されているが、これらは別個の装置として実現されていてもよい。また、ラスタライズ処理は、印刷機等のコントローラ222,232,234においても行われるので、これらのコントローラ222,232,234もRIP装置として機能する。
【0026】
図2は、製版用データ処理装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。この製版用データ処理装置100は、パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータを利用して実現されており、ハードウェア的には、コンピュータ本体に加えて、キーボード22やマウス23等の入力装置と、補助記憶装置としてのハードディスク装置24と、液晶ディスプレイまたはCRT等の表示装置26とを備えている。コンピュータ本体は、中央処理装置としてのCPU10と、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などで構成されるプログラム格納用および作業用のメモリ12と、キーボード22やマウス23等の入力装置が接続される入力インターフェース部14と、この製版用データ処理装置100をLAN500に接続するためのLAN/IF部15と、表示装置26が接続される表示制御部16と、ハードディスク装置24が接続されるディスク用I/Oインターフェース部17と、測色機110が接続される周辺機器用インタフェース部18とから構成されている。測色機110は、所定のカラーチャートデータに基づき各印刷機220,231,233によって印刷されたカラーチャート401を測色して測色データを生成するために使用される。
【0027】
製版用データ処理装置100は、ハードディスク装置24にインストールされた所定のプログラムをCPU10がメモリ12にロードして実行することにより、上記のラスタライズ処理を行うRIP装置として機能する。このようなRIP装置は周知であるのその詳しい説明を省略する。また、製版用データ処理装置100は、ハードディスク装置24にインストールされたプロファイル作成プログラム410をCPU10がメモリ12にロードして実行することにより、この製版印刷システムにおいて印刷色を管理するために使用されるカラープロファイルを作成するプロファイル作成装置としても機能する。
【0028】
本実施形態では、RIP装置およびプロファイル作成装置としての機能を実現するための上記プログラムは、例えば、それらのプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供される。すなわちユーザは、上記プログラムの記録媒体としてのCD−ROMを購入してCD−ROM駆動装置(図示せず)に装着し、そのCD−ROMからそれらのプログラムを読み出してハードディスク装置24にインストールする。また、これに代えて、LAN500を介して送られてくるプログラムを受信して、ハードディスク装置124にインストールするようにしてもよい。さらに、メーカが製版用データ処理装置100を出荷する前に、上記プログラムをハードディスク装置124にインストールしておいてもよい。
【0029】
<1.3 製版印刷システムにおける印刷色の管理>
図3は、図1に示した製版印刷システムにおいて印刷色を管理するためのシステムすなわち本実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム(以下「色管理システム」という)の構成をそれに関連する他の構成要素と共に示すブロックであり、図4は、本実施形態に係る色管理方法の手順を示すフローチャートである。以下、図3および図4を参照して本実施形態における色管理について説明する。
【0030】
本実施形態に係る色管理方法が実施される製版印刷システムでは、図1に示した印刷機220,231,233に相当する3台の印刷機A,B,Cが使用されている。本実施形態における色管理システムは、これらの印刷機A,B,Cの色再現性に応じて印刷色を管理すべく、測色機110と、上記製版用データ処理装置100において実現されるプロファイル作成装置100aとを備えている。そして、これらの測色機110およびプロファイル作成装置100aを使用し下記のようにして、印刷色を管理するためのプロファイル405が作成される。
【0031】
印刷色を管理するためには、各印刷機A,B,Cの色再現性を示すカラープロファイル(単に「プロファイル」ともいう)を作成する必要がある。そのためには、各種の色についての種々の濃度のパッチを配列してなるカラーチャートを表す画像データであるカラーチャートデータが必要となる。そこで本実施形態では、まず、このカラーチャートデータを作成し(ステップS12)、これを本実施形態に係る色管理用のカラーチャートデータ310としてハードディスク装置24に格納しておく。なお、このカラーチャートデータは製版用データ処理装置100等でこのように新たに作成してもよいが、既存のカラーチャートデータを使用可能な場合には、それを予めハードディスク装置24に本実施形態に係る色管理用のカラーチャートデータ310として格納しておいてもよい。
【0032】
次に、このカラーチャートデータ310に基づき印刷機A,B,Cにより同一条件でカラーチャートを印刷する(ステップS14)。具体的には、ハードディスク装置24内のカラーチャートデータ310を製版用データ処理装置100でラスタライズ処理して出力データを作成し、これを、製版装置221およびデジタル印刷機231,233にコントローラ222,232,234を介して転送することにより、同一のカラーチャートデータ310に基づくカラーチャートを同一条件で印刷機A,B,C(印刷機220,231,233に相当)に印刷させればよい。なお、ここで同一条件とは、基準濃度や、用紙、インキ等、各印刷機A,B,Cにおける印刷際の条件を同一にすることをいう。このようにして同一のカラーチャートデータ310に基づく印刷物としてのカラーチャート(以下「印刷されたカラーチャート」または単に「カラーチャート」という)401が3台の印刷機A,B,Cから出力される。なお以下では、3台の印刷機A,B,Cから出力されるカラーチャート401を区別する必要がある場合には、印刷機A,B,Cから出力されるカラーチャート401を、それぞれ「カラーチャートA」、「カラーチャートB」、「カラーチャートC」と呼ぶものとする。
【0033】
次に、これらの印刷されたカラーチャートA,B,Cを、製版用データ処理装置100(プロファイル作成装置100a)に接続された測色機110で測色する(ステップS16)。これにより、測色機110は、カラーチャートA,B,Cの測色データとして測色データDA,DB,DCをそれぞれ生成する。これらの測色データDA,DB,DCは、製版用データ処理装置100(プロファイル作成装置100a)のハードディスク装置24に一時的に格納される。なお以下では、これらの測色データDA,DB,DCを区別する必要がない場合には参照符号“402”で示すものとする。
【0034】
本実施形態では図3に示すように、カラーチャート401は、マトリクス状に配置された多数の矩形領域であるパッチからなり、各パッチは、横行を特定するアルファベットA,B,C,…と縦列を特定する数字1,2,3,…との組み合わせにより指定可能となっている。そして、測色データ402(DA,DB,DC)では、A1,A2,…,A7,B1,B2,…,E7で特定される各パッチの色が、CIE(国際照明委員会)により規定された色空間(L*a*b*)における値で表現されている。
【0035】
この後、製版用データ処理装置100が、上記の測色データ402に基づき、以下に述べるステップS18〜S24に対応する処理を実行することにより、3台の印刷機A,B,Cに共通化されたプロファイル(以下「共通プロファイル」ともいう)405を作成する。この処理(以下「プロファイル作成処理」という)は、CPU10によるプロファイル作成プログラム410の実行に相当し、この実行により製版用データ処理装置100はプロファイル作成装置100aとして機能する。プロファイル作成処理においてCPU10は、以下のように動作する。
【0036】
まず、測色データDA,DB,DCの間で互いに対応する測色値の平均値を算出し、その平均値からなる測色データを平均測色データDavgとして生成する(ステップS18)。いま、測色データDXにおけるパッチYjの測色値を示すL*値,a*値,b*値をそれぞれYj_X(L),Yj_X(a),Yj_X(b)と表記するものとすると(ただしX=A,B,Cであり、Y=A〜Eであり、j=1〜7である)、例えばパッチA1についての平均値を示すL*値,a*値,b*値、すなわち平均測色データDavgにおけるパッチA1の色を示すL*値であるA1_avg(L)、a*値であるA1_avg(a)、b*値であるA1_avg(b)は、下記のようになる。
A1_avg(L)={A1_A(L)+A1_B(L)+A1_C(L)}/3 …(1)
A1_avg(a)={A1_A(a)+A1_B(a)+A1_C(a)}/3 …(2)
A1_avg(b)={A1_A(b)+A1_B(b)+A1_C(b)}/3 …(3)
同様にして、他のパッチA2〜E7についての平均値は、
A2_avg(L)={A2_A(L)+A2_B(L)+A2_C(L)}/3 …(4)
A2_avg(a)={A2_A(a)+A2_B(a)+A2_C(a)}/3 …(5)
A2_avg(b)={A2_A(b)+A2_B(b)+A2_C(b)}/3 …(6)
・・・・・・・・・・
E7_avg(L)={E7_A(L)+E7_B(L)+E7_C(L)}/3 …(7)
E7_avg(a)={E7_A(a)+E7_B(a)+E7_C(a)}/3 …(8)
E7_avg(b)={E7_A(b)+E7_B(b)+E7_C(b)}/3 …(9)
となる。
【0037】
次に、上記のようにして算出された平均値からなる平均測色データDavgと共に、測色データDA,DB,DCを表示装置26に表示する(ステップS20)。図5は、このときの表示例を示しており、この例では、順次濃度が変化するパッチの並び(濃度スケール)を横軸とし、濃度を示す測定値を縦軸としている。作業者は、この表示を見て、カラーチャートを再度印刷すべきか否かを判定する。図5に示した例では、測色データDCにおける濃度値が、他の測色データDB,DAにおける濃度値から大きくずれていることがわかる。この表示例では、平均測色データDavgにおける濃度値も共に示されているので、これを基準に見れば、測色データDCにおける濃度値が他のものよりも大きくずれていることが容易に認識できる。
【0038】
この場合、作業者は、印刷機Cについては再度カラーチャートを印刷すべきであると判断し、カラーチャートを再度印刷させるように製版用データ処理装置100等に所定の操作によって指示する。これにより、ステップS22でYesと判定されて、ステップS14へ戻り、それ以降のステップを繰り返すことになる。なお、この場合、全ての印刷機A,B,Cで再印刷するのではなく、他の測色データDA,DBまたは平均測色データDavgから大きくずれている測色データに対応する印刷機Cのみについてカラーチャートを再度印刷して、新たな測色データDCを含む3つの測色データDA,DB,DCを得るようにするのが好ましい。図5に示した例では、測色データDCが示す中間調が、測色データDBおよびDCに対して膨らんでいる。この場合、作業者は、印刷機Cのドットゲインを下げるように調整した後に再印刷を行う。このような再印刷によって、全ての印刷機A,B,Cの測色データを揃えることができる(データ間のバラツキを低減することができる)。
【0039】
一方、作業者は、ステップS20での表示を見て、測色データDA,DB,DC間のバラツキが少なく、カラーチャートの再印刷は不要であると判断すると(ステップS22でNoと判定されると)、作業者の所定操作に基づきステップS24へ進み、プロファイル作成装置100aは、それらの測色データDA,DB,DCから作成された平均測色データDavg(ステップS18)に基づき、3つの印刷機A,B,Cについて共通化されたプロファイル405を作成する(ステップS24)。
【0040】
具体的なプロファイルの作成方法としては、周知または公知の種々の方法を採用することができる。例えば、カラーチャートデータ310を色空間(L*a*b*)における値で表現した理想値Labと、平均測色データを色空間(L*a*b*)における値で表現した測色値Lab_avgとが、次式のように行列Mで(近似的に)関係付けられるように、最小自乗法等により当該行列[M]を決定するという手法を採用することができる。
Lab=[M]Lab_avg …(10)
ここで、パッチYj(Y=A〜E、j=1〜7)の理想値Labを示すL*値をYj_r(L)、a*値をYj_r(a)、b*値をYj_r(b)としたとき、
Lab=t(Yj_r(L),Yj_r(a),Yj_r(b)) …(11)
である(ただし、右辺の左括弧の上部に付された“t”は転置を意味するものとする。以下同様。)。また、
Lab_avg=t(Yj_avg(L),Yj_avg(a),Yj_avg(b)) …(12)
である。
【0041】
上記のようにして共通プロファイル405が作成されると、プロファイル作成装置100aは、この共通プロファイル405をRIP装置100bに格納する(ステップS26)。なお本実施形態では、プロファイル作成装置100aとRIP装置100bとは同一の装置である製版用データ処理装置100により実現されるので、作成された共通プロファイル405を製版用データ処理装置100のハードディスク装置24にそのまま保持しておけばよい。このような構成でない場合には、共通プロファイル405がLANなどでRIP装置100bへ転送される。
【0042】
これ以後において、RIP装置100bでは、印刷版作成のためのラスタライズ処理を行う際に、いずれの印刷機A,B,C(印刷機220,231,233)で印刷する場合であっても、ラスタライズ処理前の画像データに対して、共通プロファイル405を使用して色補正を行った後に当該ラスタライズ処理を行うことになる。また、上流工程において編集レイアウトデータを作成するデザイナは、上記共通プロファイル405を使用することにより、印刷機で再現可能な色を確認しながら、印刷物を構成すべき部品データの作成や編集レイアウトなどを行うことになる。
【0043】
<1.4 効果>
上記のような実施形態によれば、製版印刷システムが複数の印刷機を備える場合であっても、印刷機の色再現性を考慮するためにラスタライズ処理前になされる色補正を、印刷に使用する印刷機が未確定であっても適切に行うことができる。また、上流工程では、作業中のジョブに対応する印刷が行われる印刷機を確定することなく、印刷色として再現可能な色を管理することができる。したがって、印刷色として再現可能な色を上流工程で管理しながら印刷物や製版情報を作成するためのワークフローとして、より柔軟性の高いワークフローを構築することが可能となる。
【0044】
なお、上記の実施形態では、共通プロファイル405が作成される前に、測色結果が表示されるので(図4のステップS20および図5参照)、他の測色データや平均測色データから大きく外れる測色データに対応する印刷機については再度カラーチャートを印刷して測色データを新たに得ることにより、精度の高い共通プロファイル405を作成することができる。印刷機は状態によって印刷色等が変動するという不安定性を有しているので、このように測色結果を確認して再印刷を行う場合に、その前に印刷機を調整することが有効であり、また、この測色結果の表示より、印刷機において調整すべき内容を知ることも可能となる。
【0045】
<2.第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、同一のカラーチャートデータ310に基づき複数の印刷機A,B,Cにより印刷されたカラーチャートの測色データDA,DB,DCの平均化によって得られる平均測色データDavgから、印刷色の管理に使用すべき共通プロファイル405が作成される。本実施形態に係る色管理方法では、これに代えて、同一のカラーチャートデータ310に基づき同一の印刷機により複数の異なる時点でカラーチャートを印刷し、それらの測色データの平均化によって得られる平均測色データから、その印刷機に対する印刷色の管理に使用すべきプロファイルを作成する。
【0046】
本実施形態では、複数の印刷機A,B,Cにより印刷されたカラーチャートの測色データをそれぞれ測色データDA,DB,DCとする代わりに、同一の印刷機、例えば印刷機Aにより、複数の異なる時点、例えば所定の第1時点と、第1時点から1週間後の時点である第2時点と、第1時点から2週間後の時点である第3時点とに、カラーチャートを印刷し、第1、第2および第3時点で印刷されたカラーチャートの測色データをそれぞれ測色データDA,DB,DCとする。このようにすれば、これらの測色データDA,DB,DCを用いることにより上記と同様にして平均測色データDavgを算出し、その平均測色データDavgを用いて上記と同様にして平均化されたプロファイル(以下「平均プロファイル」という)を作成することができる。すなわち、この場合の本実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成は、図6に示すような構成となる。
【0047】
既述のように印刷機は状態によって印刷色等が変動するという不安定性を有しているが、本実施形態によれば、上記のような時間的な平均化処理により得られる平均測色データDavgに基づき平均プロファイルが作成されるので、このような不安定性に起因する印刷機の色再現性の経時変化が相殺されることになり、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。
【0048】
<3.第3の実施形態>
本実施形態では、上記第1の実施形態のように複数の印刷機A,B,Cにより印刷されたカラーチャートの測色データを平均化するという印刷機についての平均化処理と、上記第2の実施形態のように各印刷機により複数の異なる時点(例えば上記の第1、第2および第3時点)に印刷されたカラーチャートの測色データを平均化するという時間についての平均化処理とを組み合わせて平均測色データDavgを生成する。
【0049】
このために、各印刷機により複数の異なる時点で印刷されたカラーチャートを測色することにより各印刷機につき複数の測色データを得る。例えば、上記の第1、第2および第3時点で各印刷機A,B,Cにより同一のカラーチャートデータ310に基づきカラーチャートを印刷することにより、各印刷機A,B,Cにつき3つの測色データを作成し、全体で3×3=9個の測色データDA1〜DA3,DB1〜DB3,DC1〜DC3を得る。そして、これらの9個の測色データDA1〜DA3,DB1〜DB3,DC1〜DC3から第1の実施形態と同様にして平均測色データDavgを生成し、この平均測色データDavgに基づき第1の実施形態と同様にして印刷色の管理に使用すべきプロファイルを作成することができる。すなわち、この場合の本実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成は、図7に示すような構成となる。
【0050】
このような本実施形態によれば、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて上流工程で、印刷に使用する印刷機を確定することなく柔軟な印刷色の管理ができるだけでなく、印刷機の色再現性の経時変化が相殺され、大きな誤差の無い安定した印刷色の管理が可能となる。すなわち、複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて上流工程で容易かつ適切に印刷色を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る色管理方法が実施される製版印刷システムを示す構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る色管理方法の実施に使用されるプロファイルを作成する製版用データ処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成をそれに関連する他の構成要素と示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る色管理方法の手順を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態に係る色管理方法の実施において表示される測色結果の表示例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成をそれに関連する他の構成要素と示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る色管理方法を実施するためのシステム構成をそれに関連する他の構成要素と示すブロック図である。
【符号の説明】
10 …CPU
12 …メモリ
26 …表示装置
100 …製版用データ処理装置
100a…RIP装置
100b…プロファイル作成装置
110 …測色機
310 …カラーチャートデータ
401 …(印刷された)カラーチャート
402 …測色データ
403 …測色結果表示
405 …(共通)プロファイル
410 …プロファイル作成プログラム
DA,DB,DC …測色データ
Davg …平均測色データ
Claims (10)
- 複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき前記複数の印刷機により当該カラーチャートを印刷する印刷ステップと、
前記カラーチャートの印刷によって得られる印刷物のそれぞれについて印刷色を測定することにより、複数の測色データを生成する測色ステップと、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして前記複数の印刷機について共通化された共通プロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成ステップとを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記共通プロファイルが使用されることを特徴とする色管理方法。 - 前記測色ステップで生成される前記複数の測色データが示す測色結果を表示する表示ステップを更に備え、
前記プロファイル生成ステップでは、前記表示ステップで表示される測色結果に基づき前記カラーチャートの再印刷が不要であると作業者によって判断された場合に、前記共通プロファイルが前記平均測色データに基づき生成されることを特徴とする、請求項1に記載の色管理方法。 - 前記印刷ステップでは、前記同一の画像データに基づき各印刷機により複数の異なる時点で前記カラーチャートが印刷され、
前記測色ステップでは、各印刷機により前記複数の異なる時点で印刷された前記カラーチャートの印刷物を測色することにより前記複数の測色データが生成されることを特徴とする、請求項1に記載の色管理方法。 - 印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき同一の印刷機により複数の異なる時点で当該カラーチャートを印刷する印刷ステップと、
前記カラーチャートの印刷によって得られる複数の印刷物のそれぞれについて印刷色を測定することにより、複数の測色データを生成する測色ステップと、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記同一の印刷機の色再現性を示すプロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成ステップとを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記プロファイルが使用されることを特徴とする色管理方法。 - 複数の印刷機を備えた製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理システムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき前記複数の印刷機により印刷された複数の印刷物を測色することにより、複数の測色データを生成する測色手段と、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記複数の印刷機の色再現性を示すプロファイルとして記複数の印刷機について共通化された共通プロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成手段とを備え、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記共通プロファイルが使用されることを特徴とする色管理システム。 - 前記測色手段によって生成される前記複数の測色データが示す測色結果を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする、請求項5に記載の色管理システム。
- 印刷機の色再現性を示すプロファイルを使用して製版印刷システムにおいて印刷色を管理するための色管理システムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき同一の印刷機により複数の異なる時点で印刷された印刷物を測色することにより、複数の測色データを生成する測色手段と、
前記複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより、当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記同一の印刷機の色再現性を示すプロファイルを前記平均測色データに基づき生成するプロファイル生成手段と、
前記製版印刷システムでの印刷に使用すべき画像データの色補正に前記プロファイルが使用されることを特徴とする色管理システム。 - 製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するプロファイル作成装置であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化手段と、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成手段とを備えることを特徴とするプロファイル作成装置。 - 製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するプロファイル作成方法であって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成ステップとを備えることを特徴とするプロファイル作成方法。 - 製版印刷システムにおける印刷機の色再現性を示すプロファイルを作成するためのプログラムであって、
所定のカラーチャートを表す同一の画像データに基づき印刷された複数の印刷物についての複数の測色データを受け取り、当該複数の測色データ間で互いに対応する測色値の平均値を算出することにより当該平均値からなる平均測色データを生成する平均化ステップと、
前記平均測色データに基づき前記プロファイルを生成するプロファイル生成ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051110 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20080812 |