JP2004148527A - 濃度ムラの補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】感光ドラムの軸方向に沿って生じる濃度ムラの補正を容易にする。
【解決手段】プリントサーバでは、濃度ムラ補正を行うときに、目視でおこなうマニュアルモードか濃度計を用いるオートモードかの選択を要求し、マニュアルモードが選択されることにより、リファレンスシートとターゲットシートを印刷出力し、ターゲットシートとリファレンスシートの目視による比較結果が入力されるようにする(ステップ100〜106)。また、オートモードが選択されたときには、印刷出力したターゲットシートから濃度計によって補正値を読み込み、このようにして読み込んだ補正値によって、印刷出力時にプリンタで濃度補正をおこなうときの補正パラメータを設定する(ステップ108〜116)。
【選択図】 図5
【解決手段】プリントサーバでは、濃度ムラ補正を行うときに、目視でおこなうマニュアルモードか濃度計を用いるオートモードかの選択を要求し、マニュアルモードが選択されることにより、リファレンスシートとターゲットシートを印刷出力し、ターゲットシートとリファレンスシートの目視による比較結果が入力されるようにする(ステップ100〜106)。また、オートモードが選択されたときには、印刷出力したターゲットシートから濃度計によって補正値を読み込み、このようにして読み込んだ補正値によって、印刷出力時にプリンタで濃度補正をおこなうときの補正パラメータを設定する(ステップ108〜116)。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに応じたカラー画像を記録紙に記録して印刷出力する印刷出力装置に係り、詳細には、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿ってレーザービーム等を走査しながら形成した画像を記録紙に記録するときの濃度ムラの補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷処理の分野におけるデジタル化として、DTP(Desktop Publishing)化が浸透している。DTPは、パーソナルコンピュータやワークステーション等の処理装置上で、各種のアプリケーションを用いて画像の作成、加工、編集等を行うことによりページレイアウトを作成し、このページレイアウトに基づいて印刷版を露光するためのフィルムの作成を行ったり(CEPS)、印刷版に直接書き込んで印刷用の刷版を作成する(CTP:Computer to Plate)。
【0003】
DTPでは、ページレイアウトの画像を、Y、M、C及びKの各色に分解する分版処理を施し、それぞれの画像データに基づいて印刷版を露光することにより、印刷版に網点画像を形成した刷版を作成する。
【0004】
一方、実際の刷版を用いた印刷に先立って、校正を行うことがあり、このときには、モニタ上にページレイアウトを表示したり、WYSIWYG機能等を用いてレーザプリンタやページプリンタ等の印刷出力装置(以下「プリンタ」という)により印刷出力する(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
ところで、校正刷り等を行うときには、刷版を用いた印刷出力に同等の解像度は勿論、印刷に用いるCMYKの各色のそれぞれに色ムラのないことが要求される。
【0006】
一方、レーザープリンタでは、感光ドラムの軸方向に沿ってレーザービームを走査して、記録紙に転写するCMYKの各色の画像を形成するのが一般的構成となっている。このときに、感光ドラムの軸方向が記録紙の搬送方向と直交する方向となっている。
【0007】
このようなプリンタでは、比較的軽度の濃度ムラではあるが、記録紙の搬送方向に比べて、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿ってし生じることが多い。すなわち、記録紙の搬送方向に沿った濃度ムラは、機械的原因が多いために発生が抑えられているが、帯電ムラ、除電ムラ、トナーの付着ムラ等によって、感光ドラムの軸方向である記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って軽度の濃度ムラが生じることがある。また、この濃度ムラは、CMYKのそれぞれの色によって異なることがある。
【0008】
このような濃度ムラは、軽度の濃度ムラではあるが、記録紙に形成した画像の色を忠実に再現することが困難となるため、早急なメンテナンスが必要となる。
【0009】
【特許文献1】
特開平07−085024号公報
【特許文献2】
特開2002−036677号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、メンテナンスを依頼してから、サービスマンがメンテナンスを終了して、実際に適切なカラー画像を出力可能となるまでには、少なからず時間を要し、このために、軽度の濃度ムラであっても、校正作業を中断しなければならないという問題が生じる。
【0011】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、特に記録紙の搬送方向と直交する方向に生じる濃度ムラを容易に補正することができる濃度ムラの補正方法を提案することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、画像処理装置によって処理されたカラー画像の画像データが入力されることにより、画像データに応じたカラー画像を記録紙に記録して出力する印刷出力装置において、記録紙に生じる濃度ムラを補正する濃度ムラの補正方法であって、前記画像処理装置に予め記録しているCMYKの各色の所定濃度の画像を形成する画像データを前記記録紙の搬送方向に対して直交する方向に沿って配列した評価シートを前記印刷出力装置から印刷出力し、前記評価シートに配列された個々の画像の濃度に基づいた補正値をCMYKの各色のそれぞれに対して前記画像処理装置に入力することにより、前記印刷出力装置が前記記録紙の搬送方向に対して直交する方向に沿って補正を行いながら印刷処理する補正パラメータを前記画像処理装置が設定することにより、前記印刷出力装置が記録紙に形成するカラー画像の濃度ムラを補正することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、CMYKのそれぞれの色について複数の画像を記録紙の搬送方向と直交する方向である搬送幅方向に沿って配置した評価シートを、印刷出力装置によって印刷出力して、印刷出力装置のその段階での濃度ムラを把握する。
【0014】
この後に、記録紙の搬送幅方向に沿った濃度が一致するように、個々の画像の濃度の補正値を画像処理装置に入力する。
【0015】
画像処理装置は、入力された補正値に基づいてCMYKのそれぞれについて、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿った補正パラメータを算出し、印刷出力装置へ出力する。
【0016】
これにより、印刷出力装置が、この補正パラメータに基づいて濃度補正を行いながら印刷処理を行うことにより、記録紙の搬送幅方向に沿った濃度ムラを防止する。
【0017】
このように、評価シートを用いて入力した補正値に基づいて画像処理装置で法制パラメータを算出することにより、容易に濃度ムラを解消させることができるので、濃度ムラが起因する印刷処理の停滞を生じさせることがない。
【0018】
このような本発明では、前記記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って複数のブロックに分割して、前記CMYKの各色の画像を分割したそれぞれのブロックに配置すると共に、前記画像処理装置が各ブロック毎に補正パラメータを設定することが好ましく、これにより、補正値の入力作業は勿論補正パラメータの設定処理も容易となる。
【0019】
また、本発明は、CMYKの各色の濃度が複数段階に変化させた基準画像が形成された基準画像シートと前記評価シートを比較して、前記評価シート上の各画像が前記基準画像シートに形成された画像の何れの濃度に当たるかを、補正値として前記画像処理装置に入力することに、前記画像処理装置が補正パラメータを作成することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、評価シートの各画像を基準画像シートの画像と比較することにより、比較結果を補正値として入力する。これにより、目視によって簡単にかつ適正に補正値を入力することができる。
【0021】
このような本発明では、前記記録紙の搬送方向に沿って濃度が変化するように配置した前記基準画像シートを、前記印刷出力装置から印刷出力することが可能とであり、これにより、基準画像シートの管理が容易となる。
【0022】
また、本発明は、前記評価シート上の各画像の濃度を濃度計によって計測して、計測結果を補正値として前記画像処理装置に入力することにより、前記画像処理装置が補正パラメータを作成するものであっても良く、これにより高精度の補正値を入力して、適正な補正パラメータを設定することができる。
【0023】
このような本発明では、前記画像処理装置が表示デバイスを備え、該表示デバイスの表示に沿って前記評価シートの印刷出力及び補正値の入力を可能とすることが好ましく、これにより、濃度ムラの補正作業を容易にかつ円滑に行うことができる。
【0024】
また、このような本発明では、目視による補正値入力と濃度計を用いた補正値入力の選択が可能とであることが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した印刷システム10の概略構成を示している。この印刷システム10は、例えば、一般的構成のパーソナルコンピュータ(PC)に、所定の機能を備えたPCIボードを追加するなどして構成した画像処理装置12を備えている。また、この画像処理装置12には、印刷出力装置としてプリンタ14が接続され、画像処理装置12で処理した画像の印刷出力が可能となっている。
【0026】
さらに、画像処理装置12には、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等がクライアント端末16として接続されている。このクライアント端末16は、各種アプリケーションを用いて画像の作成、加工、編集等の画像処理を行うDTPに使用可能となっている。画像処理装置12は、こられのクライアント端末16から入力される描画命令に基づいて印刷処理を行う。
【0027】
すなわち、印刷システム10では、画像処理装置12がプリントサーバの機能を併せ持っている(以下、画像処理装置12を「プリントサーバ12」とする)。なお、印刷システム10としては、プリントサーバ12に複数台のプリンタ14が接続されたものであっても良く、また、プリントサーバ12に複数のクライアント端末16を、LAN、WAN等のネットワークを介して接続しても良い。
【0028】
本実施の形態に用いるプリントサーバ12は、ROM、RAM、HD等の外部メモリが設けられ、ROMに記憶しているオペレーティングプログラムによって動作し、ROMないし外部メモリに記憶されたプログラムに基づいて、システム図形、イメージ、文字ないし表等に対しての処理を実行する一般的構成となっている。
【0029】
このようなプリントサーバ12には、キーボード30、マウス(図示省略)等の入力デバイスを備え、また、表示デバイスとしてモニタ28を備えている。これにより、プリントサーバ12上で各種の設定が可能となっている。また、プリントサーバ12においても、モニタ28の表示画像に対する印刷処理が可能となっている(WYSIWYG機能)。
【0030】
プリントサーバ12には、イーサネット(R)(Ethernet(R))等の双方向インターフェイス18及びプリントコントローラ20が設けられ、プリントコントローラ20が双方向インターフェイス18を介してプリンタ14に接続している。また、プリントサーバ12には、画像処理部24及び印刷機能設定部26が形成されている。
【0031】
また、プリントサーバ12には、ネットワークインターフェイス22が設けられ、このネットワークインターフェイス22を介してクライアント端末16から画像ファイルと共に描画命令が印刷ジョブとして入力される。プリントサーバ12は、この描画命令に基づいた印刷処理を行う一般的構成となっている。
【0032】
クライアント端末16は、例えばPhotoshop、Illustrator(何れも米アドビシステムズ社の商品名)、QuarkXPress(米クォーク社の商品名)等の各種のDTPアプリケーションを用いて、画像の作成、加工、編集等の画像処理を行い、ページレイアウト等の画像データを作成する。
【0033】
このクライアント端末16によって作成されたページレイアウトが、CMYKのプロセスカラーなどに色分解(分版)されて、カラー電子製版システム(CEPS)で印刷版の露光に用いるフィルムの作成や、ダイレクト製版(CTP)での印刷版の露光に用いられ、このページレイアウトに基づいて作成された刷版によって印刷処理がなされる。
【0034】
DTPでは、ページレイアウトに基づいた刷版の作成に先だって、カラープルーフ等と呼ばれる校正用の印刷物(以下「プルーフ」とする)を作成する校正刷りが行われ、この校正刷りから、ページレイアウトの校正を行う。本実施の形態に適用した印刷システム10では、このプルーフの作成が可能となっている。
【0035】
この校正刷りを行うときには、クライアント端末16から描画命令と共にページレイアウトを含む画像ファイルが、印刷ジョブとしてプリントサーバ12へ出力される。これにより、プリントサーバ12は、ページレイアウトに基づいた印刷処理を行う。
【0036】
クライアント端末16から入力されるページレイアウトは、CMYK形式であっても良く、また、RBG形式であっても良く、さらに、これらが混在するものであっても良い。また、出力は、コンポジット出力であっても良く、分版出力であっても良い。
【0037】
印刷機能設定部26では、印刷ジョブの描画命令上での印刷機能の設定を読出して、画像処理及び印刷処理を行うときの印刷機能を設定する。なお、この印刷機能の設定は、印刷ジョブ上の設定に限らず、例えば、プリントサーバ12が印刷ジョブを作成したアプリケーション名を抽出し、この抽出結果に基づいて予め設定されて記憶している設定値を用いるものであっても良い。
【0038】
プリントサーバ12の画像処理部24は、ページレイアウトをCMYKの各色2値データに分版する分版処理及び、分版処理された各色の画像データからラスタデータを生成するRIP処理等を行う。
【0039】
プリントサーバ12では、このラスタデータを、プリントコントローラ20によって制御しながらプリンタ14へ出力することにより、クライアント端末16から出力されたページレイアウトに応じた印刷物が得られるようにしている。
【0040】
ところで、プリンタ14は、軸線方向が記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って配置されている感光ドラムを用いて、記録紙に画像を形成するようになっている。なお、プリンタ14は、例えば感光ドラムを用いて従来公知の一般的構成を適用しており、その詳細な構造の説明は省略する。
【0041】
このようなプリンタ14では、感光ドラムの軸方向である記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って濃度ムラが生じすることがある。また、その濃度ムラは、CMYKの各色によって異なる。
【0042】
プリントサーバ12には、HD等を用いたメモリ32が設けられており、このメモリ32に予め格納して画像データを用いて、濃度ムラ補正用のチャートを、濃度ムラ補正を行うプリンタ14から印刷出力し、この印刷出力に基づいて補正用パラメータを作成し、この補正用パラメータをプリンタ14に格納させることにより、プリンタ14が、補正用パラメータに基づいて印刷処理を行うようにしている。
【0043】
また、プリントサーバ12では、濃度計34が接続可能となっており、補正用パラメータを目視によって入力する目視モード(又はマニュアルモード、以下、マニュアルモードとする)と、濃度形34を用いて画像濃度を読み込むことにより補正用パラメータを演算するオートモードの何れかを用いて行うことができるようになっている。
【0044】
そのときに、プリントサーバ12では、基準濃度の画像を記録した基準画像シートであるリファレンスシートと、濃度ムラの検出用に用いる評価シートであるターゲットシートを印刷出力するようにしている。
【0045】
図2には、リファレンスシートの一例(以下「リファレンスシート50」とする)を示している。このリファレンスシート50は、記録紙52上にCMYKの各色の画像が、それぞれの濃度を複数段階で形成されるようにしている。なお、プリンタ14では、感光ドラムの軸線方向に沿った長さが、A3横サイズに合わせられており、これにより、プリンタ14では、記録紙52の最大サイズがA3サイズとなっており、リファレンスシート50及び後述するターゲットシートは、A3サイズかA4サイズ(A4サイズの場合は、幅方向が搬送方向)の記録紙52を用いる。
【0046】
このリファレンスシート50は、記録紙52上に、搬送方向(矢印L方向)と直交する方向に沿ってCMYKの各色が配置されている。なお、本実施の形態に適用したリファレンスシート50は、図2の紙面左側から右側にC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色を配置している。
【0047】
また、このリファレンスシート50では、搬送方向に沿って段階的に濃度を変えた画像(以下「基準パッチ」とする)が形成されている。すなわち、搬送方向に沿った中央部が中間濃度であり、この中央部から搬送方向の一端側へ向けて段階的に濃度を上げた基準パッチが形成され、かつ、他端側へ向けて段階的に濃度を下げた基準パッチが形成されるようになっている。
【0048】
なお、本実施の形態では、一例として1〜7までの7段階として、「1(以下レベル1とする)」の基準パッチの濃度が最も低くし、「7(以下レベル7とする)」の基準パッチの濃度を最も高くしている。
【0049】
このリファレンスシート50は、同一の色の基準パッチを記録紙52の搬送方向に沿って配置することにより、感光ドラムの軸方向に沿った濃度ムラの影響を受けるのを防止している。
【0050】
一方、プリントサーバ12では、感光ドラムの軸方向に沿って複数ブロックに分割して、それぞれのブロック毎に補正用パラメータを設定するようにしている。なお、実施の形態に適用したプリンタ14では、一例として、最大A3サイズの記録紙を長手方向に沿って搬送しながら印刷出力可能な感光ドラムを用いており、この感光ドラムを軸線方向に沿って5分割して、それぞれのブロック毎に補正用パラメータを設定するようにしている。
【0051】
図3には、マニュアルモードで濃度ムラ補正を行うときのターゲットシート(以下、「ターゲットシート54A」とする)の一例を示している。このターゲットシート54Aには、感光ドラムの軸線方向に沿って分割した各ブロック毎に、CMYKの各色の画像(以下「パッチ」とする)が形成されるようになっている。
【0052】
すなわち、ターゲットシート54Aでは、記録紙52を幅方向に沿って5分割した領域のそれぞれに、CMYKの各色のパッチが、搬送方向に沿って並べられて形成されるようになっている。
【0053】
また、プリントサーバ12では、ターゲットシート54Aを印刷出力するときに、それぞれのパッチが所定濃度となるようにしている。これにより、搬送方向と直交する方向に沿った濃度ムラの有無を判断可能となっている。
【0054】
このターゲットシート54Aを用いて濃度ムラ補正を行うときには、CMYKの各色毎に、ターゲットシート54Aの各ブロック毎のパッチが、リファレンスシート50上の基準パッチの何れの濃度に近いかを目視で判断して、その判定結果をプリントサーバ12へ入力することにより行われる。
【0055】
一方、オートモードでは、前記したターゲットシート54Aと共に、図4に示すターゲットシート54Bを印刷出力する。このターゲットシート54Bには、記録紙52の搬送方向と直交する方向に沿って3分割したそれぞれの領域に、CMYKの各色のパッチを形成している。
【0056】
プリントサーバ12では、リファレンスシート50を用いて濃度計34のキャリブレーションを行った後、ターゲットシート54A、54Bの各パッチの濃度を順に計測して読み込むことにより、補正パラメータを設定するようになっている。
【0057】
ここで、図5に示すフローチャートに沿って、プリントサーバ12での濃度ムラ補正を説明する。プリントサーバ12では、濃度ムラ補正が選択されることにより、図5に示すフローチャートが実行され、最初のステップ100では、補正モード設定を行う。
【0058】
この補正モード設定では、プリントサーバ12のモニタ28上に、ユーザーインターフェイスとして、例えば図6に示すダイアログボックス60を表示する。このダイアログボックスでは、プルダウメニューによって濃度ムラ補正を行うプリンタ(プリンタ14)を選択設定する。また、このダイアログボックス60で、プリンタ14を選択することにより、モニタ28には、例えば、図7に示す出力設定用のダイアログボックス62が表示される。
【0059】
ダイアログボックス62では、後に印刷出力するターゲットシート54A又はターゲットシート54A、54Bのパッチの濃度を目視で判断するか、濃度計34で測定するかの選択を要求する。すなわち、マニュアルモードで行うかオートモードで行うかの選択を要求する。
【0060】
また、ダイアログボックス62では、原稿タイプを選択することによりスクリーンタイプの設定が可能であり、これと共に、ターゲットシート54A、54B及びリファレンスシート50を形成する記録紙52のサイズ選択を要求する。
【0061】
ダイアログボックス60、62を用いた補正モードの設定が終了すると、図5のフローチャートでは、ステップ102へ移行して、マニュアルモードに設定されているか否かを確認する。
【0062】
ここで、マニュアルモードが設定されていると、ステップ102で肯定判定してステップ104へ移行する。このステップ104では、基準パッチが配置されるリファレンスシート50(図2参照)と、パッチが配置されるターゲットシート54A(図3参照)を印刷出力する。
【0063】
次のステップ106では、リファレンスシート50とターゲットシート54Aを用いて、補正値入力を行う。
【0064】
プリントサーバ12では、濃度ムラ補正を行うプリンタ14からリファレンスシート50及びターゲットシート54Aを印刷出力すると、例えば、図8に示すマニュアルモード(目視モード)での、補正値入力用のダイアログボックス64を表示する。
【0065】
マニュアルモードでの補正値入力用のダイアログボックス64では、ターゲットシート54A上のそれぞれのパッチに対応する入力ボックスが設けられている。
【0066】
ここで、マニュアルモードでは、ターゲットシート54Aとリファレンスシート50を比較し、ターゲットシート54A上のパッチのそれぞれについて、濃度が、リファレンスシート50の基準パッチのどの濃度に最も近いかを判断し、そのレベル値(1〜7の数値)を、ダイアログボックス64の入力ボックスに入力する。
【0067】
これにより、各ブロック毎の補正値がプリントサーバ12(コントローラ20)に入力される。
【0068】
このように、プリントサーバ12では、ターゲットシート54Aと共にリファレンスシート50を印刷出力して、ターゲットシート54Aのパッチと、リファレンスシート50の基準パッチを比較し、比較結果をモニタ28に表示するユーザーインターフェイスを用いて入力することにより、簡単にかつ正確に補正値入力を行うことができる。
【0069】
一方、マニュアルモード(目視モード)ではなく、濃度計34を用いたオートモードに設定されていると、図5に示すフローチャートでは、ステップ102で否定判定して、ステップ108へ移行する。このステップ108では、濃度ムラ補正を行うプリンタ14から、オートモードで用いるターゲットシート54A(図3参照)、54B(図4参照)を印刷出力する。なお、ターゲットシート54Bには、実際の補正と同じ方法で所定量だけ補正を加えたパッチが配置されており、実際にプリンタ14で補正効果が得られ否かの確認が可能となるようにしている。
【0070】
プリントサーバ12では、ターゲットシート54A、54Bの印刷出力を行うと、ステップ110へ移行して、モニタ28に、まず、例えば図9に示す補正値入力を行うダイアログボックス66を表示する。このダイアログボックス66は、ターゲットシート54Aに対応しており、ターゲットシート54Aのパッチに合わせた入力ボックスが設けられている。
【0071】
オートモードで補正値入力を行うときには、まず、ターゲットシート54Aの各パッチの濃度を、濃度計34によって順に計測する。これにより、ターゲットシート54A上の各パッチの濃度がプリントサーバ12に読み込まれる。なお、ターゲットシート54Aの濃度測定に先立って、リファレンスシート50を印刷出力して、濃度計34のキャリブレーションを行うようにしても良い。
【0072】
プリントサーバ12では、ターゲットシート54Aの各パッチの濃度を濃度計34によって読み込んだ状態で、ダイアログボックス66内のボタン68がクリック操作されることにより、図10に示すダイアログボックス70を表示する。
【0073】
このダイアログボックス70は、ターゲットシート54Bに対応しており、ターゲットシート54Bの各パッチに合わせた入力ボックスが設けられている。
【0074】
ここで、濃度計34によってターゲットシート54B上の各パッチの濃度を順に計測することにより、ターゲットシート54B上の各パッチの濃度がプリントサーバ12に読み込まれ、プリントサーバ12に補正値が入力される。
【0075】
なお、本実施の形態では、濃度計34によってターゲットシート54A、54Bの各パッチの濃度を測定することにより、測定値が補正値としてプリントサーバ12に入力されるようにしたが、これに限らず、例えば、濃度計による測定値を、キーボード30のキー操作によって、ダイアログボックス66、70の各入力ボックスのそれぞれに補正値を入力するものであっても良く、これにより、プリントサーバ12の専用の濃度計34ではなく、汎用の濃度計を用いて補正値の入力を行うことができる。
【0076】
このようにして、マニュアルモード又はオートモードで補正値が入力されると、図5に示すフローチャートでは、ステップ112に移行する。このステップ112では、入力された補正値から、CMYKの各色について、感光ドラムの軸方向に沿って分割している各ブロックでの補正パラメータを演算する。
【0077】
この補正用パラメータは、例えば、CMYKのそれぞれの色について、最も濃度の低いブロックを基準にして、それ以外のブロックの濃度が、基準となるブロックの濃度となるように、各ブロックの補正パラメータを設定する。
【0078】
すなわち、基準としたブロックより濃度が濃いブロックに対しては、濃度が低くなるように補正パラメータを設定する。また、隣接するブロックの間では、補正パラメータがリニアに変化するように設定する。
【0079】
なお、補正パラメータを設定するときの基準は、これに限るものではなく、例えば、予め設定している基準濃度に最も近いブロックの濃度を基準として、他のブロックの濃度を合わせるなどの任意の方法を用いることができる。このときには、基準としたブロックより濃度が濃いブロックに対しては、濃度が低くなるように補正パラメータを設定すると共に、濃度が低いブロックに対しては、濃度が高くなるように補正パラメータを設定する。
【0080】
補正パラメータの演算を終了すると、ステップ114へ移行して、補正結果を表示する。
【0081】
図11には、補正結果の表示の一例として、モニタ28に表示する確認用ダイアログボックス72を示している。このダイアログボックス72では、CMYKの各色について、算出した補正パラメータに基づいて補正量の変化比を折れ線グラフで表して、記録紙52の幅方向に沿った補正量の変化が明瞭となるようにしている。なお、補正結果の表示は、これに限るものではない。
【0082】
この後に、ダイアログボックス72のボタン74をクリックすることにより、補正結果がプリントサーバ12に取り込まれて、濃度ムラ補正の処理を終了する。
【0083】
プリントサーバ12では、補正結果を取り込むと、補正パラメータファイルを作成して、この補正パラメータファイルをメモリ32に格納する。また、プリントサーバ12では、この補正パラメータを用いて、プリンタ14の濃度設定用プロファイルを作成して、プリンタ14へ出力する。
【0084】
プリンタ14は、この濃度設定プロファイルをダウンロードして、印刷処理を行うときの濃度設定に用いる。
【0085】
これにより、記録紙52には、感光ドラムの軸方向に沿って生じていた濃度ムラが抑えられ、画像データに応じた忠実な色再現を行うことができる。
【0086】
このようにプリントサーバ12では、記録紙52の搬送方向と直交する搬送幅方向に沿った濃度ムラが生じたときに、簡単に、この濃度ムラを補正することができるので、プリンタ14を用いた校正刷りなどの印刷処理を長時間中断させてしまうことがない。これにより、円滑な校正刷り等の作業が可能となる。
【0087】
また、プリントサーバ12では、目視による濃度ムラ補正に加えて、濃度計34を用いた濃度ムラ補正が可能であるために、より高精度の濃度ムラ補正を行うことができる。
【0088】
これと共に、目視による濃度ムラ補正と、濃度計34を用いた濃度ムラ補正を行うためのリファレンスシート50とターゲットシート54Aを共通化しているので、濃度評価が簡単になると共に、適切な運用管理が可能となる。
【0089】
さらに、プリントサーバ12では、もっとも濃度が低くなっているブロックに、他のブロックの濃度を合わせるようにしているので、補正パラメータの設定が容易であり、また、プリンタ14にキャリブレーション機能を備えているときにも、悪影響を生じさせてしまうことがない。
【0090】
また、補正パラメータの設定を、プリンタ14側ではなく、プリントサーバ12で行うことにより、各種のユーザインターフェイスを用いることができ、濃度ムラ補正の作業を簡単にかつ効率的に行うことができ、補正パラメータを高精度で設定することができる。
【0091】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、感光ドラムの軸方向である記録紙52の搬送幅方向を5分割したが、分割数はこれに限るものではなく、6分割以上としても良く、分割数を増やすことにより、作業工数は増加するが、より高精度の濃度ムラ補正が可能となる。
【0092】
また、本実施の形態では、基準画像シートとしてリファレンスシート50を用い、評価シートとしてターゲットシート54A、54Bを用いたが、基準画像シート及び評価シートは、これに限るものではなく、各ブロックの濃度を適切に評価しうるものであれば任意の構成を用いることができる。
【0093】
また、本実施の形態では、プリントサーバ12のモニタ28を用いて、各種のユーザーインターフェイスを表示しながら濃度ムラ補正を行うようにしたが、例えば、クライアント端末16側で、プリントサーバ12を操作することにより、プリントサーバ12上ないしクライアント端末16側で濃度ムラ補正の作業を行うことができるものであっても良い。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿った濃度ムラの補正を容易に行うことができるので、印刷出力装置に濃度ムラが生じることにより、例えば校正刷り等の作業を停滞させてしまうことがなく、かつ、適正な校正刷りが可能となるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用した印刷システム及びプリントサーバの概略構成図である。
【図2】基準画像シートとして適用したリファレンスシートの一例を示す概略図である。
【図3】評価シートとして適用したターゲットシートの一例を示す概略図である。
【図4】濃度計を使用するときに図3のターゲットシートと共に用いるターゲットシートの概略図である。
【図5】濃度ムラ補正の処理の一例を示す流れ図である。
【図6】濃度ムラ補正を行うプリンタの設定に用いるダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図7】濃度ムラ補正のモード設定に用いるダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図8】マニュアルモード(目視モード)での補正値入力用のダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図9】オートモード(濃度計使用)での補正値入力用のダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図10】図9のダイアログボックスと合わせて使用する補正値入力用のダイアログボックスの概略図である。
【図11】補正結果の表示に用いるダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 印刷システム
12 プリントサーバ(画像処理装置)
14 プリンタ(印刷出力装置)
16 クライアント端末
20 プリントコントローラ
24 画像処理部
28 モニタ(表示デバイス)
30 キーボード
32 メモリ
34 濃度計
50 リファレンスシート(基準画像シート)
52 記録紙
54A、54B ターゲットシート(評価シート)
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに応じたカラー画像を記録紙に記録して印刷出力する印刷出力装置に係り、詳細には、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿ってレーザービーム等を走査しながら形成した画像を記録紙に記録するときの濃度ムラの補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷処理の分野におけるデジタル化として、DTP(Desktop Publishing)化が浸透している。DTPは、パーソナルコンピュータやワークステーション等の処理装置上で、各種のアプリケーションを用いて画像の作成、加工、編集等を行うことによりページレイアウトを作成し、このページレイアウトに基づいて印刷版を露光するためのフィルムの作成を行ったり(CEPS)、印刷版に直接書き込んで印刷用の刷版を作成する(CTP:Computer to Plate)。
【0003】
DTPでは、ページレイアウトの画像を、Y、M、C及びKの各色に分解する分版処理を施し、それぞれの画像データに基づいて印刷版を露光することにより、印刷版に網点画像を形成した刷版を作成する。
【0004】
一方、実際の刷版を用いた印刷に先立って、校正を行うことがあり、このときには、モニタ上にページレイアウトを表示したり、WYSIWYG機能等を用いてレーザプリンタやページプリンタ等の印刷出力装置(以下「プリンタ」という)により印刷出力する(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
ところで、校正刷り等を行うときには、刷版を用いた印刷出力に同等の解像度は勿論、印刷に用いるCMYKの各色のそれぞれに色ムラのないことが要求される。
【0006】
一方、レーザープリンタでは、感光ドラムの軸方向に沿ってレーザービームを走査して、記録紙に転写するCMYKの各色の画像を形成するのが一般的構成となっている。このときに、感光ドラムの軸方向が記録紙の搬送方向と直交する方向となっている。
【0007】
このようなプリンタでは、比較的軽度の濃度ムラではあるが、記録紙の搬送方向に比べて、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿ってし生じることが多い。すなわち、記録紙の搬送方向に沿った濃度ムラは、機械的原因が多いために発生が抑えられているが、帯電ムラ、除電ムラ、トナーの付着ムラ等によって、感光ドラムの軸方向である記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って軽度の濃度ムラが生じることがある。また、この濃度ムラは、CMYKのそれぞれの色によって異なることがある。
【0008】
このような濃度ムラは、軽度の濃度ムラではあるが、記録紙に形成した画像の色を忠実に再現することが困難となるため、早急なメンテナンスが必要となる。
【0009】
【特許文献1】
特開平07−085024号公報
【特許文献2】
特開2002−036677号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、メンテナンスを依頼してから、サービスマンがメンテナンスを終了して、実際に適切なカラー画像を出力可能となるまでには、少なからず時間を要し、このために、軽度の濃度ムラであっても、校正作業を中断しなければならないという問題が生じる。
【0011】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、特に記録紙の搬送方向と直交する方向に生じる濃度ムラを容易に補正することができる濃度ムラの補正方法を提案することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、画像処理装置によって処理されたカラー画像の画像データが入力されることにより、画像データに応じたカラー画像を記録紙に記録して出力する印刷出力装置において、記録紙に生じる濃度ムラを補正する濃度ムラの補正方法であって、前記画像処理装置に予め記録しているCMYKの各色の所定濃度の画像を形成する画像データを前記記録紙の搬送方向に対して直交する方向に沿って配列した評価シートを前記印刷出力装置から印刷出力し、前記評価シートに配列された個々の画像の濃度に基づいた補正値をCMYKの各色のそれぞれに対して前記画像処理装置に入力することにより、前記印刷出力装置が前記記録紙の搬送方向に対して直交する方向に沿って補正を行いながら印刷処理する補正パラメータを前記画像処理装置が設定することにより、前記印刷出力装置が記録紙に形成するカラー画像の濃度ムラを補正することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、CMYKのそれぞれの色について複数の画像を記録紙の搬送方向と直交する方向である搬送幅方向に沿って配置した評価シートを、印刷出力装置によって印刷出力して、印刷出力装置のその段階での濃度ムラを把握する。
【0014】
この後に、記録紙の搬送幅方向に沿った濃度が一致するように、個々の画像の濃度の補正値を画像処理装置に入力する。
【0015】
画像処理装置は、入力された補正値に基づいてCMYKのそれぞれについて、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿った補正パラメータを算出し、印刷出力装置へ出力する。
【0016】
これにより、印刷出力装置が、この補正パラメータに基づいて濃度補正を行いながら印刷処理を行うことにより、記録紙の搬送幅方向に沿った濃度ムラを防止する。
【0017】
このように、評価シートを用いて入力した補正値に基づいて画像処理装置で法制パラメータを算出することにより、容易に濃度ムラを解消させることができるので、濃度ムラが起因する印刷処理の停滞を生じさせることがない。
【0018】
このような本発明では、前記記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って複数のブロックに分割して、前記CMYKの各色の画像を分割したそれぞれのブロックに配置すると共に、前記画像処理装置が各ブロック毎に補正パラメータを設定することが好ましく、これにより、補正値の入力作業は勿論補正パラメータの設定処理も容易となる。
【0019】
また、本発明は、CMYKの各色の濃度が複数段階に変化させた基準画像が形成された基準画像シートと前記評価シートを比較して、前記評価シート上の各画像が前記基準画像シートに形成された画像の何れの濃度に当たるかを、補正値として前記画像処理装置に入力することに、前記画像処理装置が補正パラメータを作成することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、評価シートの各画像を基準画像シートの画像と比較することにより、比較結果を補正値として入力する。これにより、目視によって簡単にかつ適正に補正値を入力することができる。
【0021】
このような本発明では、前記記録紙の搬送方向に沿って濃度が変化するように配置した前記基準画像シートを、前記印刷出力装置から印刷出力することが可能とであり、これにより、基準画像シートの管理が容易となる。
【0022】
また、本発明は、前記評価シート上の各画像の濃度を濃度計によって計測して、計測結果を補正値として前記画像処理装置に入力することにより、前記画像処理装置が補正パラメータを作成するものであっても良く、これにより高精度の補正値を入力して、適正な補正パラメータを設定することができる。
【0023】
このような本発明では、前記画像処理装置が表示デバイスを備え、該表示デバイスの表示に沿って前記評価シートの印刷出力及び補正値の入力を可能とすることが好ましく、これにより、濃度ムラの補正作業を容易にかつ円滑に行うことができる。
【0024】
また、このような本発明では、目視による補正値入力と濃度計を用いた補正値入力の選択が可能とであることが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した印刷システム10の概略構成を示している。この印刷システム10は、例えば、一般的構成のパーソナルコンピュータ(PC)に、所定の機能を備えたPCIボードを追加するなどして構成した画像処理装置12を備えている。また、この画像処理装置12には、印刷出力装置としてプリンタ14が接続され、画像処理装置12で処理した画像の印刷出力が可能となっている。
【0026】
さらに、画像処理装置12には、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等がクライアント端末16として接続されている。このクライアント端末16は、各種アプリケーションを用いて画像の作成、加工、編集等の画像処理を行うDTPに使用可能となっている。画像処理装置12は、こられのクライアント端末16から入力される描画命令に基づいて印刷処理を行う。
【0027】
すなわち、印刷システム10では、画像処理装置12がプリントサーバの機能を併せ持っている(以下、画像処理装置12を「プリントサーバ12」とする)。なお、印刷システム10としては、プリントサーバ12に複数台のプリンタ14が接続されたものであっても良く、また、プリントサーバ12に複数のクライアント端末16を、LAN、WAN等のネットワークを介して接続しても良い。
【0028】
本実施の形態に用いるプリントサーバ12は、ROM、RAM、HD等の外部メモリが設けられ、ROMに記憶しているオペレーティングプログラムによって動作し、ROMないし外部メモリに記憶されたプログラムに基づいて、システム図形、イメージ、文字ないし表等に対しての処理を実行する一般的構成となっている。
【0029】
このようなプリントサーバ12には、キーボード30、マウス(図示省略)等の入力デバイスを備え、また、表示デバイスとしてモニタ28を備えている。これにより、プリントサーバ12上で各種の設定が可能となっている。また、プリントサーバ12においても、モニタ28の表示画像に対する印刷処理が可能となっている(WYSIWYG機能)。
【0030】
プリントサーバ12には、イーサネット(R)(Ethernet(R))等の双方向インターフェイス18及びプリントコントローラ20が設けられ、プリントコントローラ20が双方向インターフェイス18を介してプリンタ14に接続している。また、プリントサーバ12には、画像処理部24及び印刷機能設定部26が形成されている。
【0031】
また、プリントサーバ12には、ネットワークインターフェイス22が設けられ、このネットワークインターフェイス22を介してクライアント端末16から画像ファイルと共に描画命令が印刷ジョブとして入力される。プリントサーバ12は、この描画命令に基づいた印刷処理を行う一般的構成となっている。
【0032】
クライアント端末16は、例えばPhotoshop、Illustrator(何れも米アドビシステムズ社の商品名)、QuarkXPress(米クォーク社の商品名)等の各種のDTPアプリケーションを用いて、画像の作成、加工、編集等の画像処理を行い、ページレイアウト等の画像データを作成する。
【0033】
このクライアント端末16によって作成されたページレイアウトが、CMYKのプロセスカラーなどに色分解(分版)されて、カラー電子製版システム(CEPS)で印刷版の露光に用いるフィルムの作成や、ダイレクト製版(CTP)での印刷版の露光に用いられ、このページレイアウトに基づいて作成された刷版によって印刷処理がなされる。
【0034】
DTPでは、ページレイアウトに基づいた刷版の作成に先だって、カラープルーフ等と呼ばれる校正用の印刷物(以下「プルーフ」とする)を作成する校正刷りが行われ、この校正刷りから、ページレイアウトの校正を行う。本実施の形態に適用した印刷システム10では、このプルーフの作成が可能となっている。
【0035】
この校正刷りを行うときには、クライアント端末16から描画命令と共にページレイアウトを含む画像ファイルが、印刷ジョブとしてプリントサーバ12へ出力される。これにより、プリントサーバ12は、ページレイアウトに基づいた印刷処理を行う。
【0036】
クライアント端末16から入力されるページレイアウトは、CMYK形式であっても良く、また、RBG形式であっても良く、さらに、これらが混在するものであっても良い。また、出力は、コンポジット出力であっても良く、分版出力であっても良い。
【0037】
印刷機能設定部26では、印刷ジョブの描画命令上での印刷機能の設定を読出して、画像処理及び印刷処理を行うときの印刷機能を設定する。なお、この印刷機能の設定は、印刷ジョブ上の設定に限らず、例えば、プリントサーバ12が印刷ジョブを作成したアプリケーション名を抽出し、この抽出結果に基づいて予め設定されて記憶している設定値を用いるものであっても良い。
【0038】
プリントサーバ12の画像処理部24は、ページレイアウトをCMYKの各色2値データに分版する分版処理及び、分版処理された各色の画像データからラスタデータを生成するRIP処理等を行う。
【0039】
プリントサーバ12では、このラスタデータを、プリントコントローラ20によって制御しながらプリンタ14へ出力することにより、クライアント端末16から出力されたページレイアウトに応じた印刷物が得られるようにしている。
【0040】
ところで、プリンタ14は、軸線方向が記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って配置されている感光ドラムを用いて、記録紙に画像を形成するようになっている。なお、プリンタ14は、例えば感光ドラムを用いて従来公知の一般的構成を適用しており、その詳細な構造の説明は省略する。
【0041】
このようなプリンタ14では、感光ドラムの軸方向である記録紙の搬送方向と直交する方向に沿って濃度ムラが生じすることがある。また、その濃度ムラは、CMYKの各色によって異なる。
【0042】
プリントサーバ12には、HD等を用いたメモリ32が設けられており、このメモリ32に予め格納して画像データを用いて、濃度ムラ補正用のチャートを、濃度ムラ補正を行うプリンタ14から印刷出力し、この印刷出力に基づいて補正用パラメータを作成し、この補正用パラメータをプリンタ14に格納させることにより、プリンタ14が、補正用パラメータに基づいて印刷処理を行うようにしている。
【0043】
また、プリントサーバ12では、濃度計34が接続可能となっており、補正用パラメータを目視によって入力する目視モード(又はマニュアルモード、以下、マニュアルモードとする)と、濃度形34を用いて画像濃度を読み込むことにより補正用パラメータを演算するオートモードの何れかを用いて行うことができるようになっている。
【0044】
そのときに、プリントサーバ12では、基準濃度の画像を記録した基準画像シートであるリファレンスシートと、濃度ムラの検出用に用いる評価シートであるターゲットシートを印刷出力するようにしている。
【0045】
図2には、リファレンスシートの一例(以下「リファレンスシート50」とする)を示している。このリファレンスシート50は、記録紙52上にCMYKの各色の画像が、それぞれの濃度を複数段階で形成されるようにしている。なお、プリンタ14では、感光ドラムの軸線方向に沿った長さが、A3横サイズに合わせられており、これにより、プリンタ14では、記録紙52の最大サイズがA3サイズとなっており、リファレンスシート50及び後述するターゲットシートは、A3サイズかA4サイズ(A4サイズの場合は、幅方向が搬送方向)の記録紙52を用いる。
【0046】
このリファレンスシート50は、記録紙52上に、搬送方向(矢印L方向)と直交する方向に沿ってCMYKの各色が配置されている。なお、本実施の形態に適用したリファレンスシート50は、図2の紙面左側から右側にC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色を配置している。
【0047】
また、このリファレンスシート50では、搬送方向に沿って段階的に濃度を変えた画像(以下「基準パッチ」とする)が形成されている。すなわち、搬送方向に沿った中央部が中間濃度であり、この中央部から搬送方向の一端側へ向けて段階的に濃度を上げた基準パッチが形成され、かつ、他端側へ向けて段階的に濃度を下げた基準パッチが形成されるようになっている。
【0048】
なお、本実施の形態では、一例として1〜7までの7段階として、「1(以下レベル1とする)」の基準パッチの濃度が最も低くし、「7(以下レベル7とする)」の基準パッチの濃度を最も高くしている。
【0049】
このリファレンスシート50は、同一の色の基準パッチを記録紙52の搬送方向に沿って配置することにより、感光ドラムの軸方向に沿った濃度ムラの影響を受けるのを防止している。
【0050】
一方、プリントサーバ12では、感光ドラムの軸方向に沿って複数ブロックに分割して、それぞれのブロック毎に補正用パラメータを設定するようにしている。なお、実施の形態に適用したプリンタ14では、一例として、最大A3サイズの記録紙を長手方向に沿って搬送しながら印刷出力可能な感光ドラムを用いており、この感光ドラムを軸線方向に沿って5分割して、それぞれのブロック毎に補正用パラメータを設定するようにしている。
【0051】
図3には、マニュアルモードで濃度ムラ補正を行うときのターゲットシート(以下、「ターゲットシート54A」とする)の一例を示している。このターゲットシート54Aには、感光ドラムの軸線方向に沿って分割した各ブロック毎に、CMYKの各色の画像(以下「パッチ」とする)が形成されるようになっている。
【0052】
すなわち、ターゲットシート54Aでは、記録紙52を幅方向に沿って5分割した領域のそれぞれに、CMYKの各色のパッチが、搬送方向に沿って並べられて形成されるようになっている。
【0053】
また、プリントサーバ12では、ターゲットシート54Aを印刷出力するときに、それぞれのパッチが所定濃度となるようにしている。これにより、搬送方向と直交する方向に沿った濃度ムラの有無を判断可能となっている。
【0054】
このターゲットシート54Aを用いて濃度ムラ補正を行うときには、CMYKの各色毎に、ターゲットシート54Aの各ブロック毎のパッチが、リファレンスシート50上の基準パッチの何れの濃度に近いかを目視で判断して、その判定結果をプリントサーバ12へ入力することにより行われる。
【0055】
一方、オートモードでは、前記したターゲットシート54Aと共に、図4に示すターゲットシート54Bを印刷出力する。このターゲットシート54Bには、記録紙52の搬送方向と直交する方向に沿って3分割したそれぞれの領域に、CMYKの各色のパッチを形成している。
【0056】
プリントサーバ12では、リファレンスシート50を用いて濃度計34のキャリブレーションを行った後、ターゲットシート54A、54Bの各パッチの濃度を順に計測して読み込むことにより、補正パラメータを設定するようになっている。
【0057】
ここで、図5に示すフローチャートに沿って、プリントサーバ12での濃度ムラ補正を説明する。プリントサーバ12では、濃度ムラ補正が選択されることにより、図5に示すフローチャートが実行され、最初のステップ100では、補正モード設定を行う。
【0058】
この補正モード設定では、プリントサーバ12のモニタ28上に、ユーザーインターフェイスとして、例えば図6に示すダイアログボックス60を表示する。このダイアログボックスでは、プルダウメニューによって濃度ムラ補正を行うプリンタ(プリンタ14)を選択設定する。また、このダイアログボックス60で、プリンタ14を選択することにより、モニタ28には、例えば、図7に示す出力設定用のダイアログボックス62が表示される。
【0059】
ダイアログボックス62では、後に印刷出力するターゲットシート54A又はターゲットシート54A、54Bのパッチの濃度を目視で判断するか、濃度計34で測定するかの選択を要求する。すなわち、マニュアルモードで行うかオートモードで行うかの選択を要求する。
【0060】
また、ダイアログボックス62では、原稿タイプを選択することによりスクリーンタイプの設定が可能であり、これと共に、ターゲットシート54A、54B及びリファレンスシート50を形成する記録紙52のサイズ選択を要求する。
【0061】
ダイアログボックス60、62を用いた補正モードの設定が終了すると、図5のフローチャートでは、ステップ102へ移行して、マニュアルモードに設定されているか否かを確認する。
【0062】
ここで、マニュアルモードが設定されていると、ステップ102で肯定判定してステップ104へ移行する。このステップ104では、基準パッチが配置されるリファレンスシート50(図2参照)と、パッチが配置されるターゲットシート54A(図3参照)を印刷出力する。
【0063】
次のステップ106では、リファレンスシート50とターゲットシート54Aを用いて、補正値入力を行う。
【0064】
プリントサーバ12では、濃度ムラ補正を行うプリンタ14からリファレンスシート50及びターゲットシート54Aを印刷出力すると、例えば、図8に示すマニュアルモード(目視モード)での、補正値入力用のダイアログボックス64を表示する。
【0065】
マニュアルモードでの補正値入力用のダイアログボックス64では、ターゲットシート54A上のそれぞれのパッチに対応する入力ボックスが設けられている。
【0066】
ここで、マニュアルモードでは、ターゲットシート54Aとリファレンスシート50を比較し、ターゲットシート54A上のパッチのそれぞれについて、濃度が、リファレンスシート50の基準パッチのどの濃度に最も近いかを判断し、そのレベル値(1〜7の数値)を、ダイアログボックス64の入力ボックスに入力する。
【0067】
これにより、各ブロック毎の補正値がプリントサーバ12(コントローラ20)に入力される。
【0068】
このように、プリントサーバ12では、ターゲットシート54Aと共にリファレンスシート50を印刷出力して、ターゲットシート54Aのパッチと、リファレンスシート50の基準パッチを比較し、比較結果をモニタ28に表示するユーザーインターフェイスを用いて入力することにより、簡単にかつ正確に補正値入力を行うことができる。
【0069】
一方、マニュアルモード(目視モード)ではなく、濃度計34を用いたオートモードに設定されていると、図5に示すフローチャートでは、ステップ102で否定判定して、ステップ108へ移行する。このステップ108では、濃度ムラ補正を行うプリンタ14から、オートモードで用いるターゲットシート54A(図3参照)、54B(図4参照)を印刷出力する。なお、ターゲットシート54Bには、実際の補正と同じ方法で所定量だけ補正を加えたパッチが配置されており、実際にプリンタ14で補正効果が得られ否かの確認が可能となるようにしている。
【0070】
プリントサーバ12では、ターゲットシート54A、54Bの印刷出力を行うと、ステップ110へ移行して、モニタ28に、まず、例えば図9に示す補正値入力を行うダイアログボックス66を表示する。このダイアログボックス66は、ターゲットシート54Aに対応しており、ターゲットシート54Aのパッチに合わせた入力ボックスが設けられている。
【0071】
オートモードで補正値入力を行うときには、まず、ターゲットシート54Aの各パッチの濃度を、濃度計34によって順に計測する。これにより、ターゲットシート54A上の各パッチの濃度がプリントサーバ12に読み込まれる。なお、ターゲットシート54Aの濃度測定に先立って、リファレンスシート50を印刷出力して、濃度計34のキャリブレーションを行うようにしても良い。
【0072】
プリントサーバ12では、ターゲットシート54Aの各パッチの濃度を濃度計34によって読み込んだ状態で、ダイアログボックス66内のボタン68がクリック操作されることにより、図10に示すダイアログボックス70を表示する。
【0073】
このダイアログボックス70は、ターゲットシート54Bに対応しており、ターゲットシート54Bの各パッチに合わせた入力ボックスが設けられている。
【0074】
ここで、濃度計34によってターゲットシート54B上の各パッチの濃度を順に計測することにより、ターゲットシート54B上の各パッチの濃度がプリントサーバ12に読み込まれ、プリントサーバ12に補正値が入力される。
【0075】
なお、本実施の形態では、濃度計34によってターゲットシート54A、54Bの各パッチの濃度を測定することにより、測定値が補正値としてプリントサーバ12に入力されるようにしたが、これに限らず、例えば、濃度計による測定値を、キーボード30のキー操作によって、ダイアログボックス66、70の各入力ボックスのそれぞれに補正値を入力するものであっても良く、これにより、プリントサーバ12の専用の濃度計34ではなく、汎用の濃度計を用いて補正値の入力を行うことができる。
【0076】
このようにして、マニュアルモード又はオートモードで補正値が入力されると、図5に示すフローチャートでは、ステップ112に移行する。このステップ112では、入力された補正値から、CMYKの各色について、感光ドラムの軸方向に沿って分割している各ブロックでの補正パラメータを演算する。
【0077】
この補正用パラメータは、例えば、CMYKのそれぞれの色について、最も濃度の低いブロックを基準にして、それ以外のブロックの濃度が、基準となるブロックの濃度となるように、各ブロックの補正パラメータを設定する。
【0078】
すなわち、基準としたブロックより濃度が濃いブロックに対しては、濃度が低くなるように補正パラメータを設定する。また、隣接するブロックの間では、補正パラメータがリニアに変化するように設定する。
【0079】
なお、補正パラメータを設定するときの基準は、これに限るものではなく、例えば、予め設定している基準濃度に最も近いブロックの濃度を基準として、他のブロックの濃度を合わせるなどの任意の方法を用いることができる。このときには、基準としたブロックより濃度が濃いブロックに対しては、濃度が低くなるように補正パラメータを設定すると共に、濃度が低いブロックに対しては、濃度が高くなるように補正パラメータを設定する。
【0080】
補正パラメータの演算を終了すると、ステップ114へ移行して、補正結果を表示する。
【0081】
図11には、補正結果の表示の一例として、モニタ28に表示する確認用ダイアログボックス72を示している。このダイアログボックス72では、CMYKの各色について、算出した補正パラメータに基づいて補正量の変化比を折れ線グラフで表して、記録紙52の幅方向に沿った補正量の変化が明瞭となるようにしている。なお、補正結果の表示は、これに限るものではない。
【0082】
この後に、ダイアログボックス72のボタン74をクリックすることにより、補正結果がプリントサーバ12に取り込まれて、濃度ムラ補正の処理を終了する。
【0083】
プリントサーバ12では、補正結果を取り込むと、補正パラメータファイルを作成して、この補正パラメータファイルをメモリ32に格納する。また、プリントサーバ12では、この補正パラメータを用いて、プリンタ14の濃度設定用プロファイルを作成して、プリンタ14へ出力する。
【0084】
プリンタ14は、この濃度設定プロファイルをダウンロードして、印刷処理を行うときの濃度設定に用いる。
【0085】
これにより、記録紙52には、感光ドラムの軸方向に沿って生じていた濃度ムラが抑えられ、画像データに応じた忠実な色再現を行うことができる。
【0086】
このようにプリントサーバ12では、記録紙52の搬送方向と直交する搬送幅方向に沿った濃度ムラが生じたときに、簡単に、この濃度ムラを補正することができるので、プリンタ14を用いた校正刷りなどの印刷処理を長時間中断させてしまうことがない。これにより、円滑な校正刷り等の作業が可能となる。
【0087】
また、プリントサーバ12では、目視による濃度ムラ補正に加えて、濃度計34を用いた濃度ムラ補正が可能であるために、より高精度の濃度ムラ補正を行うことができる。
【0088】
これと共に、目視による濃度ムラ補正と、濃度計34を用いた濃度ムラ補正を行うためのリファレンスシート50とターゲットシート54Aを共通化しているので、濃度評価が簡単になると共に、適切な運用管理が可能となる。
【0089】
さらに、プリントサーバ12では、もっとも濃度が低くなっているブロックに、他のブロックの濃度を合わせるようにしているので、補正パラメータの設定が容易であり、また、プリンタ14にキャリブレーション機能を備えているときにも、悪影響を生じさせてしまうことがない。
【0090】
また、補正パラメータの設定を、プリンタ14側ではなく、プリントサーバ12で行うことにより、各種のユーザインターフェイスを用いることができ、濃度ムラ補正の作業を簡単にかつ効率的に行うことができ、補正パラメータを高精度で設定することができる。
【0091】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、感光ドラムの軸方向である記録紙52の搬送幅方向を5分割したが、分割数はこれに限るものではなく、6分割以上としても良く、分割数を増やすことにより、作業工数は増加するが、より高精度の濃度ムラ補正が可能となる。
【0092】
また、本実施の形態では、基準画像シートとしてリファレンスシート50を用い、評価シートとしてターゲットシート54A、54Bを用いたが、基準画像シート及び評価シートは、これに限るものではなく、各ブロックの濃度を適切に評価しうるものであれば任意の構成を用いることができる。
【0093】
また、本実施の形態では、プリントサーバ12のモニタ28を用いて、各種のユーザーインターフェイスを表示しながら濃度ムラ補正を行うようにしたが、例えば、クライアント端末16側で、プリントサーバ12を操作することにより、プリントサーバ12上ないしクライアント端末16側で濃度ムラ補正の作業を行うことができるものであっても良い。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録紙の搬送方向と直交する方向に沿った濃度ムラの補正を容易に行うことができるので、印刷出力装置に濃度ムラが生じることにより、例えば校正刷り等の作業を停滞させてしまうことがなく、かつ、適正な校正刷りが可能となるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用した印刷システム及びプリントサーバの概略構成図である。
【図2】基準画像シートとして適用したリファレンスシートの一例を示す概略図である。
【図3】評価シートとして適用したターゲットシートの一例を示す概略図である。
【図4】濃度計を使用するときに図3のターゲットシートと共に用いるターゲットシートの概略図である。
【図5】濃度ムラ補正の処理の一例を示す流れ図である。
【図6】濃度ムラ補正を行うプリンタの設定に用いるダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図7】濃度ムラ補正のモード設定に用いるダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図8】マニュアルモード(目視モード)での補正値入力用のダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図9】オートモード(濃度計使用)での補正値入力用のダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【図10】図9のダイアログボックスと合わせて使用する補正値入力用のダイアログボックスの概略図である。
【図11】補正結果の表示に用いるダイアログボックスの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 印刷システム
12 プリントサーバ(画像処理装置)
14 プリンタ(印刷出力装置)
16 クライアント端末
20 プリントコントローラ
24 画像処理部
28 モニタ(表示デバイス)
30 キーボード
32 メモリ
34 濃度計
50 リファレンスシート(基準画像シート)
52 記録紙
54A、54B ターゲットシート(評価シート)
Claims (5)
- 画像処理装置によって処理されたカラー画像の画像データが入力されることにより、画像データに応じたカラー画像を記録紙に記録して出力する印刷出力装置において、記録紙に生じる濃度ムラを補正する濃度ムラの補正方法であって、
前記画像処理装置に予め記録しているCMYKの各色の所定濃度の画像を形成する画像データを前記記録紙の搬送方向に対して直交する方向に沿って配列した評価シートを前記印刷出力装置から印刷出力し、
前記評価シートに配列された個々の画像の濃度に基づいた補正値をCMYKの各色のそれぞれに対して前記画像処理装置に入力することにより、
前記印刷出力装置が前記記録紙の搬送方向に対して直交する方向に沿って補正を行いながら印刷処理する補正パラメータを前記画像処理装置が設定することにより、前記印刷出力装置が記録紙に形成するカラー画像の濃度ムラを補正することを特徴とする濃度ムラの補正方法。 - CMYKの各色の濃度が複数段階に変化させた基準画像が形成された基準画像シートと前記評価シートを比較して、前記評価シート上の各画像が前記基準画像シートに形成された画像の何れの濃度に当たるかを、補正値として前記画像処理装置に入力することに、前記画像処理装置が補正パラメータを作成することを特徴とする請求項1に記載の濃度ムラの補正方法。
- 前記記録紙の搬送方向に沿って濃度が変化するように配置した前記基準画像シートを、前記印刷出力装置から印刷出力することを特徴とする請求項2に記載の濃度ムラの補正方法。
- 前記評価シート上の各画像の濃度を濃度計によって計測して、計測結果を補正値として前記画像処理装置に入力することにより、前記画像処理装置が補正パラメータを作成することを特徴とする請求項1に記載の濃度ムラの補正方法。
- 前記画像処理装置が表示デバイスを備え、該表示デバイスの表示に沿って前記評価シートの印刷出力及び補正値の入力を可能としていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の濃度ムラの補正方法。
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