JP2004288403A - 有機elディスプレイの製造方法および有機elディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板11上に陽極1および陰極接続配線21を形成した後、その上層に絶縁膜22を形成する。絶縁膜22には、表示画素となる位置に第一の開口部23を設け、一番端の陽極配線より外側の領域31に第二の開口部26を設ける。絶縁膜22の上層には隔壁10を形成し、その後、有機薄膜層を積層する。有機材料の溶液を塗布すると、溶液は第二の開口部26に流れ、溶液の広がりは防止される。有機薄膜層を積層した後、陰極配線5を形成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(Electroluminescence )ディスプレイの製造方法および有機ELディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、有機EL素子を使用した有機ELディスプレイの開発が盛んに行われている。有機ELディスプレイは、液晶表示装置と比較して視野角が広く、また、応答速度も速く、有機物が有する発光性の多様性から、次世代の表示装置として期待されている。有機ELディスプレイに用いられる有機EL素子は、基板上に陽極が形成され、陽極の上に薄膜状の有機化合物が積層され、その有機化合物の層の上に、基板上に形成された陽極と対向するように陰極が形成された構造である。有機EL素子は、陽極と陰極との間に配置された有機化合物の層に電流が供給されると自発光する電流駆動型の表示素子である。以下、積層される有機化合物の薄膜を有機薄膜層と記す。陽極、複数の有機薄膜層および陰極を重ねて配置した個所が表示画素となる。
【0003】
基板に設けられた電極上に有機化合物を積層する場合、有機材料を真空蒸着させて有機薄膜層を形成する場合がある。しかし、有機材料を蒸着させる場合、有機薄膜層の下地となる電極の表面に異物の付着や突起、窪みがあると、その影響により、有機薄膜層を所望の状態にできないことがある。
【0004】
この問題を解決する方法として、有機薄膜層となる有機材料を液体中に分散または溶解させ、溶液として塗布することで異物、突起、窪み等を被覆し、所望の有機薄膜層を形成する技術(湿式塗布方法、以下、単に塗布法と記す。)が知られている。例えば、特許文献1には、有機薄膜層のうち少なくとも一層を塗布法により形成することが記載されている。
【0005】
塗布法としては、例えば、オフセット印刷法、凸版印刷法、マスクスプレー法等がある。オフセット印刷法や凸版印刷法では、有機材料を溶媒中に分散または溶解させた溶液の層を所定の領域のみに形成する。また、マスクスプレー法では、所望の領域に合致するような開口部を有する金属マスク等を配置し、有機材料を分散または溶解させた溶液を噴霧する。この場合、溶液を窒素等の気体媒体中に分散させたり、または二流体ノズル等を用いて溶液を霧状にする。
【0006】
また、有機ELディスプレイでは、有機薄膜層の上に設けられる陰極配線が分離配置されるように分離構造体(以下、隔壁と記す。)が設けられる。このような構成は、例えば、特許文献1に記載されている。図16は、特許文献1に記載された隔壁の例を示す断面図である。基板111上には、陽極配線101が設けられ、その後、隔壁100が設けられる。隔壁100は、例えば、基板11から離れるにつれて断面が広がるように形成される。このような隔壁100の構造は、逆テーパ構造あるいはオーバハング構造と称されている。隔壁100を逆テーパ構造とすることで、陰極配線の分離をより確実なものとすることができる。隔壁100が設けられた状態で各有機薄膜層(ホール注入輸送層102、発光層103、電子注入輸送層104)を塗布法等により形成すると、隔壁100により有機薄膜層が分離され、この結果、各隔壁100の間に各有機薄膜層が形成される。その後、陰極配線105が、蒸着法等によって形成される。陰極配線105も隔壁100により分離され、パターニングされた陰極配線105が形成される。
【0007】
また、開口部を有する絶縁膜を陽極配線上に形成し、表示画素となる位置を開口部の位置によって定める場合もある。図17は、特許文献1に記載された構成に、開口部を有する絶縁膜を設けた場合の構成例を示す説明図である。図17(a)は、電極が配置される側から基板を観察した状況を示す模式図であり、図17(b)は、図17(a)のA−A’における断面図である。図17(a)では、上層に設けられた陰極配線等によって隠れてしまう構成部も示している。
【0008】
図17に示す例において、基板111上には、まず陽極配線101と、陰極配線に接続される陰極接続配線121とが形成される。続いて、開口部123を有する絶縁膜122が形成される。開口部123は、陽極配線と陰極配線とが交差することになる位置に設けられる。そして、陽極配線101と直交するように隔壁100が形成される。続いて、有機材料の溶液が塗布または蒸着され、有機薄膜層124が形成される。なお、有機薄膜層として複数の層が形成されるが、図17(b)では、複数の層をまとめて有機薄膜層124として示している。溶液は、有機薄膜層を形成すべき領域に一定の厚みで有機薄膜層が形成されるように、有機材料濃度等を調整される。有機薄膜層124形成後、陰極配線105が有機薄膜層上に蒸着される。隔壁100が有機薄膜層124や陰極配線105を分離することにより、隔壁間に有機薄膜層124が形成され、また、パターニングされた陰極配線105が形成される。
【0009】
陰極配線105を形成した後、有機EL素子を保護するために、ポリマー等で構成される有機薄膜層を陰極配線105上に形成する場合もある。この有機薄膜層(図示せず。)も、塗布法等によって形成される。
【0010】
また、基板111の電極等が配置された面には、もう一枚の基板(図示せず。)が対向するように配置される。この基板において、基板111の有機EL素子に対向する領域の外周にシール材(図示せず。)が塗布される。このシール材によって、基板111ともう一枚の基板は接着される。有機EL素子は、基板およびシール材によって封止されることで、水分や酸素にさらされないように保たれる。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−351779号公報(段落0012−0017、第1図および第2図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
隔壁100を形成した後に、有機材料の溶液を塗布すると、塗布した溶液が隔壁100に沿って広がってしまうという問題が生じる。例えば、図17に示す例では、隔壁100の側面と絶縁膜122とが交差する部分に沿って、溶液が広がってしまう。これは、隔壁100の側面と絶縁膜122の表面の交差する部分の近傍空間により毛細管現象と同様の現象が生じているためである。特に、陰極配線105等を確実に分離するために逆テーパ構造を有するように隔壁100を形成すると、隔壁100の側面と絶縁膜122の表面の交差する部分の近傍空間は狭くなり、溶液がより広がりやすくなってしまう。
【0013】
図18は、隔壁に沿って、有機材料の溶液が広がった状態を示す説明図である。図18では、隔壁100と有機材料の溶液125を示し、他の構成部の図示は省略した。図17および図18において、破線で示した領域は、塗布した溶液が広がらずに留まっているべき範囲を示している。すなわち、溶液は、この破線の領域よりも広がらないことが理想的である。しかし、既に説明したように、溶液125は、隔壁100に沿って広がってしまう。その結果、図18に示すように、溶液は、破線で示す範囲よりも広がってしまう。以下に示す各図においても、溶液が留まっているべき範囲を破線で示す。
【0014】
このように、溶液が広がってしまうことにより、以下のような問題が生じる。溶液が広がると、二枚の基板を対向させたときにシール材が接触することになる位置においても薄膜が形成される。基板同士を接着させるためのシール材がこの薄膜に接すると、シール材の接着力は低下してしまう。その結果、水分や酸素が基板間に入り、有機EL素子が水分や酸素にさらされ、有機EL素子の性能が低下しやすくなってしまう。
【0015】
また、溶液が広がり、陰極接続配線121上に有機薄膜が形成されてしまうと、その薄膜が、陰極接続配線121と、蒸着される陰極配線105との間の抵抗体となってしまう。有機EL素子では、陰極配線105と陽極配線101との間に電流を流すことによって駆動を行う。そのため、陰極接続配線121と陰極配線105との間に抵抗体が存在すると発熱が生じてしまうという問題が生じる。また、抵抗体によって陰極配線105と陰極接続配線121との間の接続不良が生じる場合もある。
【0016】
また、溶液は一定の厚みが得られるように濃度等を調整されるが、隔壁100に沿って広がってしまうために、所望の厚みを実現することが困難になってしまう。特に、破線で示した領域の外周部付近の溶液は、より外側に広がってしまうため、有機薄膜層の厚さは、破線で示した領域の外周部になるほど薄くなる。このように、有機薄膜層の厚さにむらが生じるため、各表示画素を発光させたときに発光むらが生じてしまう。
【0017】
また、溶液が広がってしまうという問題は、有機EL素子を保護するために陰極配線105上にポリマー等による有機薄膜層を塗布法で形成する場合にも生じる。
【0018】
そこで、本発明は、有機薄膜層を形成するために塗布した液体が広がってしまうことを防止し、シール材の接着力低下、抵抗体の発生、および発光むらの発生を防ぐことができる有機ELディスプレイおよび有機ELディスプレイの製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様1は、基板上に第1の電極を形成し、第1の電極上に複数の有機化合物層を形成し、有機化合物層の上に第2の電極を形成する有機ELディスプレイの製造方法であって、表示画素以外の位置に、液状材料の広がりを防止する液状材料拡散防止部を形成し、その後に、有機化合物層の少なくとも一層の液状材料を面状に配置するか、または、第2の電極上部に有機化合物層を形成するために、液状材料を面状に配置することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法を提供する。
【0020】
本発明の態様2は、態様1において、液状材料拡散防止部として、配置した液状材料が流れ込む開口部を形成し、第1の電極上に複数の有機化合物層を形成する前に、第2の電極の配置位置の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を形成し、開口部を形成する場合、開口部が隔壁と隔壁の間に位置するように形成する有機ELディスプレイの製造方法を提供する。このような方法によれば、開口部に液状材料が流れ込むので、液状材料の広がりを防止することができる。
【0021】
本発明の態様3は、態様1において、第1の電極上に複数の有機化合物層を形成する前に、第2の電極の配置位置の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を形成し、液状材料拡散防止部を、隔壁の一部から張り出す突起として形成する有機ELディスプレイの製造方法を提供する。このような方法によれば、突起が液状材料を堰き止めるので、液状材料の広がりを防止することができる。
【0022】
本発明の態様4は、態様1において、第1の電極上に複数の有機化合物層を形成する前に、第2の電極の配置位置の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を形成し、液状材料拡散防止部を、隔壁と隔壁との間に分散して配置される突起として形成する有機ELディスプレイの製造方法を提供する。このような方法によれば、突起が液状材料を堰き止めるので、液状材料の広がりを防止することができる。
【0023】
本発明の態様5は、態様3または態様4において、隔壁と突起とを同一材料で形成する有機ELディスプレイの製造方法を提供する。このような方法によれば、有機ELディスプレイの製造工程を簡略化することができる。
【0024】
本発明の態様6は、態様3から態様5のいずれかにおいて、隔壁と突起とを同時に形成する有機ELディスプレイの製造方法を提供する。このような方法によれば、有機ELディスプレイの製造工程を簡略化することができる。
【0025】
本発明の態様7は、基板上に第1の電極と、複数の有機化合物層と、第2の電極とを順に積層した有機ELディスプレイであって、複数の有機化合物層のうち少なくとも一層は液状材料を面状に配置することによって形成され、表示画素以外の位置に、液状材料の広がりを防止する液状材料拡散防止部を備えたことを特徴とする有機ELディスプレイを提供する。
【0026】
本発明の態様8は、態様7において、液状材料拡散防止部が、第2の電極上に有機化合物層を形成するための液状材料を配置する場合に、液状材料の広がりを防止する有機ELディスプレイを提供する。
【0027】
本発明の態様9は、態様7または態様8において、第2の電極の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を備え、液状材料拡散防止部として、配置した液状材料が流れ込む開口部を、隔壁と隔壁との間に備える有機ELディスプレイを提供する。このような構成によれば、開口部に液状材料が流れ込むので、液状材料の広がりを防止することができる。
【0028】
本発明の態様10は、態様7または態様8において、第2の電極の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を備え、液状材料拡散防止部として、隔壁と隔壁との間に位置する突起を備える有機ELディスプレイを提供する。このような構成によれば、突起が液状材料を堰き止めるので、液状材料の広がりを防止することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[実施の形態1]まず、第一の実施の形態について説明する。図1は、本発明による有機ELディスプレイの構成例を示す説明図であり、電極が配置される側から基板を観察した状況を示している。また、図1では、上層に設けられた電極等によって隠れてしまう構成部も示している。
【0030】
基板11上には、基板11の表面に接するように陽極配線1と、陰極に接続される陰極接続配線21とが形成されている。陽極配線1および陰極接続配線21が形成された基板上には、絶縁膜22が形成されている。絶縁膜22の膜厚は、例えば、0.7μmである。絶縁膜22には、陽極配線と陰極配線とが交差する位置(すなわち表示画素となる位置)に第一の開口部23が設けられている。さらに、絶縁膜22において、表示画素以外の位置には、第二の開口部26が設けられている。表示画素以外の位置とは、一番端の陽極配線よりも外側の領域である。例えば、図1に示す絶縁膜22では、一番端の陽極配線より外側の領域31が表示画素以外の領域に該当し、一番端の陽極配線より外側の領域31に第二の開口部26が設けられている。
【0031】
各隔壁10の間において、第二の開口部26を複数分散させて設けていることが好ましい。図1に示す例では、各隔壁の間に、それぞれ第二の開口部26を四つ設けた場合を示している。
【0032】
絶縁膜22は、第一の開口部23および第二の開口部26を除き、陽極配線1、陰極接続配線21または基板11のいずれかに接している。
【0033】
絶縁膜22の上層には、複数の有機薄膜層(有機化合物層)、陰極配線5が順に積層される。ただし、図1では有機薄膜層の図示を省略している。また、有機薄膜層を形成する前に、隣接する陰極配線同士を区分する隔壁10が設けられる。隔壁10は、陰極配線5を蒸着等により形成する際に、所望のパターンに形成される。例えば、図1に示すように、陽極配線1と直交する複数の陰極配線5が形成されるように、陽極配線1と直交する複数の隔壁10が形成される。隔壁10は、逆テーパ構造を有していることが好ましい。すなわち、基板11から離れるにつれて断面が広がるように形成されることが好ましい。隔壁10の高さは、例えば、3.4μmである。
【0034】
有機材料の溶液を塗布して有機薄膜層を積層する場合、有機薄膜層は、各隔壁10によって分離される。同様に、陰極配線5を蒸着させる場合、陰極配線は、各隔壁10によって分離され、その結果、図1に示すように複数の陰極配線5が形成される。隔壁10は、陰極配線5の両側に位置することになる。有機薄膜層の膜厚は、例えば、10〜100nmである。また、陰極配線5の厚さは、例えば100nmである。
【0035】
このように複数の有機薄膜層および陰極配線5を積層することにより、それぞれの第一の開口部23では、陽極配線1と陰極配線5との間に複数の有機薄膜層が形成された構成となる。第一の開口部23において陽極配線側から陰極配線側に定電流を流せば、第一の開口部23に位置する有機薄膜層(発光層)が発光する。
【0036】
また、図1に示す基板11の面と対向するようにもう一枚の基板(図示せず。)が配置される。この基板において、基板11の有機EL素子に対向する領域の外周にシール材(図示せず。)が塗布される。このシール材によって2枚の基板は接着される。
【0037】
各陰極接続配線21は、走査電極ドライバ(図示せず。)に接続され、各陽極配線1は、信号電極ドライバ(図示せず。)に接続される。有機ELディスプレイを駆動する際、走査電極ドライバは、各陰極配線5を順次選択する。また、信号電極ドライバは、選択行において発光させるべき表示画素を発光させるように陽極配線から選択行の陰極配線に電流を流す。
【0038】
有機材料の溶液を塗布する際、溶液は、隔壁10の側面と絶縁膜22の表面とが交差する部分に沿って広がろうとする。しかし、絶縁膜22の外側に広がろうとする溶液は第二の開口部26に流れ込むため、溶液が広範囲に広がるのを防止することができる。従って、二枚の基板を対向させたときにシール材と接触することになる位置まで溶液が広がることはなく、シール材の接着力低下を防ぐことができる。その結果、有機EL素子が水分や酸素に触れにくくすることができ、有機EL素子の性能の低下を防止することができる。また、溶液の広がりを防止できるため、陰極接続配線21上に抵抗体となる有機薄膜が形成されることがなくなる。従って、陰極接続配線21と陰極配線5との接触不良や駆動時の発熱を防止することができる。さらに、溶液の広がりを防止することにより、有機薄膜層の膜厚のむらを低減させ、発光むらも低減させることができる。
【0039】
また、有機ELディスプレイを保護するために、ポリマー等の有機薄膜層が陰極配線5の上層に形成されていてもよい。絶縁膜の膜厚(第二の開口部26の深さ)は、例えば、0.7μmである。また、有機薄膜層の膜厚および陰極配線5の厚さは、それぞれ10〜100nm、100nm程度である。従って、陰極配線5を形成した後も、第二の開口部26は凹形状を維持している。よって、陰極配線5の上層に有機薄膜層を形成するために溶液を塗布する場合であっても、溶液の広がりを防止することができる。
【0040】
次に、図1および図2を用いて、本実施の形態の有機ELディスプレイの製造方法について説明する。図2は、本実施の形態の有機ELディスプレイの製造方法の一例を示す流れ図である。
【0041】
まず、基板11上に陽極配線1および陰極接続配線21を形成する(ステップS101)。基板11として、例えばガラス基板等の透明基板を用いる。陽極配線1および陰極接続配線21は、基板11上にITO(Indium Tin Oxide)を成膜し、エッチングを施すことによって形成する。
【0042】
次に、陽極配線1を設けた基板11の面に絶縁膜22を成膜する(ステップS102)。絶縁膜22は、例えば、ポリイミドの溶液を塗布することにより形成される。この絶縁膜22の膜厚は、例えば、0.7μmになるようにすればよい。また、絶縁膜の層を形成したのち、表示画素となる位置の絶縁膜を除去し、第一の開口部23を設ける。後述するステップS105で形成される陰極配線5と、陽極配線1との交差部分が表示画素となる位置である。また、表示画素以外の位置(一番端の陽極配線より外側の領域31)において、絶縁膜の一部を除去して、第二の開口部26を設ける。このとき、各隔壁10の間に、第二の開口部26を複数設けて、空間的に分散させるようにすることが好ましい。例えば、隔壁に挟まれた領域で、絶縁膜22がはしご形状に残るように絶縁膜の一部を除去し、複数の開口部26を設けるようにすることが好ましい。第二の開口部26を複数設けることで、溶液の広がりを防止する効果を高めることができる。ステップS102の工程により、一番端の陽極配線より外側の領域31に第二の開口部26が設けられる。
【0043】
図1では、左端の陽極配線よりも外側の領域に第二の開口部26を設けた場合を示しているが、左端の陽極配線より外側の領域と右端の陽極配線より外側の領域にそれぞれ第二の開口部26を設けることが好ましい。
【0044】
続いて、絶縁膜22の上層に、隣接する陰極配線同士を区分する隔壁10を形成する(ステップS103)。このとき、陰極配線を分離すべき位置(陰極配線の配置位置の両側)に隔壁10を形成する。陰極配線21は、陽極配線1と直交するように形成されるので、隔壁10も陽極配線1と直交するように形成する。隔壁10の材料としては、例えば、アクリル樹脂膜を用いればよい。また、隔壁10の高さは、例えば、3.4μmになるようにすればよい。隔壁10は、基板11から離れるにつれて断面が広がる逆テーパ構造となるように形成することが好ましい。逆テーパ構造とすることにより、有機薄膜層や陰極配線5を確実に分離することができる。
【0045】
隔壁を形成した後、各有機薄膜層を積層する(ステップS104)。発光領域を開口した金属マスクを予め作成しておき、ステップS104において、その金属マスクを基板11に取り付ける。そして、正孔注入層を形成するための溶液を例えばマスクスプレー法によって塗布する。マスクスプレー法により、溶液を面状に配置することができる。正孔注入層を形成するための溶液としては、例えば、ポリビニルカルバゾールを0.5%(質量百分率)溶解した安息香酸エチル溶液がある。
【0046】
このとき、塗布された溶液は、隔壁10に沿って広がろうとする。しかし、一番端の陽極配線より外側の領域31に第二の開口部26が設けられているので、溶液は第二の開口部26に流れ、シール材が接触することになる位置や、陰極接続配線21と陰極配線5との接触部分まで溶液が広がることはない。また、それぞれの第一の開口部23における有機薄膜層(この場合、正孔注入層)の膜厚のむらも低減される。
【0047】
正孔注入層の上に、正孔輸送層、発光層を順に積層していく。これらの層を塗布法により形成する際にも、第二の開口部26によって液状材料の広がりは防止される。正孔輸送層、発光層を蒸着法によって積層してもよい。
【0048】
陰極界面層を形成した後、陰極配線5を形成する(ステップS105)。ステップS105では、発光層の上層に陰極界面層を蒸着させ、その上層に陰極配線5を蒸着させる。陰極界面層として、例えばLiFを蒸着させ、陰極配線として、例えばアルミニウムを蒸着させればよい。図3は、陰極配線5を蒸着させる態様を示す説明図である。基板11に対し、噴射部41から陰極配線5の材料(例えばアルミニウム)が噴射される。基板11を支える支持部42は回転し、この回転によって陰極配線5が基板11上の所定の位置(各隔壁の間)に均一に形成される。
【0049】
ステップS104やステップS105において、有機薄膜層、陰極界面層および陰極配線5は、隔壁10によって分離され、各隔壁10の間の領域に形成される。
【0050】
次に、基板11と対になる基板(図示せず。)において、有機EL素子と対向する領域の外周にシール材を塗布する。そして、シール材を塗布した基板と基板11とを重ね合わせる(ステップS106)。
【0051】
このような有機ELディスプレイの製造方法によれば、ステップS104において有機材料の溶液を塗布する際、第二の開口部26によって溶液の広がりが防止される。よって、基板11において、シール材が接触する位置に有機薄膜層は形成されないので、シール材の接着力が低下することはなく、水分や酸素が基板間に入りにくくなる。従って、有機ELディスプレイの性能の低下を防ぐことができる。また、ステップS105では、陰極接続配線21と陰極配線5との接続部には有機薄膜は形成されていない。よって、ステップS105において、陰極配線5と陰極接続配線21とは良好な状態で接続される。従って、駆動時における発熱を防止することができる。さらに、第一の開口部23における有機薄膜層の膜厚のむらも低減されるので、発光むらも低減することができる。
【0052】
なお、ステップS106の工程を行う前に、ポリマー等で構成される有機薄膜層を陰極配線5の上層に形成してもよい。この有機薄膜層は、有機EL素子を保護する役割を果たす。この有機薄膜層を塗布法により形成する際にも、第二の開口部26によって溶液の広がりは防止される。
【0053】
また、各表示画素によって表示を行う領域(表示エリア)において、隔壁10から、画素間に張り出す突起を設けてもよい。この突起は、画素間だけでなく、一番端の陽極配線上の表示画素の外側に設けてもよい。図4は、隔壁10から張り出す突起を設けた場合の有機ELディスプレイの構成例を示す説明図である。隔壁10には、隔壁10から画素間および一番端の陽極配線上の表示画素の外側に張り出す突起51が設けられている。また、各突起51は、絶縁膜22と接触している。各突起51は、隔壁10と同様に逆テーパ構造(基板側から離れるにつれて断面が広がる構造)を有していることが好ましい。すなわち、各突起51の断面は絶縁膜22と接する部分が最も狭く、絶縁膜22から離れるにつれて広くなるように各突起51を形成することが好ましい。
【0054】
突起51を形成する場合、例えば、ステップS103において、隔壁10を形成する際に、隔壁10と突起51とを同一の材料で同時に一体形成すればよい。同一の材料で形成したり、同時に形成することで製造工程を簡略化することができる。
【0055】
突起51は、隔壁10に沿って広がろうとする溶液を堰き止める機能を発揮する。従って、第二の開口部26だけでなく、突起51も存在することによって、溶液の広がりを一層効果的に防止することができる。その結果、突起51を設けない場合(図1に例示する構成)に比べ、各表示画素における有機薄膜層の膜厚のむらが一層低減され、発光むらもより改善される。
【0056】
図4では、各表示画素の間のそれぞれの領域および一番端の陽極配線上の各表示画素の外側に突起51を設ける場合の構成を示した。しかし、画素間の各領域等のいずれに対しても突起51を設けると、隔壁10および突起51を逆テーパ構造にしたとしても、陰極配線5を分離できなくなる可能性が生じる。この理由について説明する。
【0057】
図5は、陰極配線5を蒸着させる際における陰極配線5の表面および隔壁10と突起51の側面の状況を示す説明図である。図5では、陰極配線5の表面を斜線で示している。また、陰極配線5の蒸着時、隔壁10の上面にも陰極配線5の材料が吹き付けられるため、隔壁10の上面にも陰極配線5と同一材料の層が形成される。図3に示すように、陰極配線5の材料は噴射部41から広がるようにして基板11に噴射される。従って、陰極配線5の材料は必ずしも基板に垂直に吹き付けられるわけではなく、斜め方向から吹き付けられる場合もある。この場合、突起51が存在することにより、隔壁10の側面と突起51の側面とが交差する領域の近傍32にも陰極配線5の材料が吹き付けられやすくなる。近傍32に陰極配線5の材料が吹き付けられると、陰極配線5と隔壁10の上面の層(陰極配線5と同一材料の層)とが、近傍32を介して接続されてしまう。また、図3に示す支持台42は回転しているので、図5に示す陰極配線5の隣の陰極配線(図5において図示せず。)側においても、陰極配線と隔壁10の上面の層とが接続されしまう場合がある。従って、図5に示す陰極配線5とその隣の陰極配線とが十分に分離されなくなってしまう(短絡してしまう)ことがある。
【0058】
隔壁10の両側に設ける突起の数が多くなるにつれて、隣接する陰極配線同士の短絡発生確率も上昇する。従って、図4に示すように各表示画素の間のそれぞれの領域および一番端の陽極配線上の各表示画素の外側に突起51を設けると、短絡発生確率が高くなってしまう。短絡発生確率を低くするには、一画素分よりも広い間隔で突起51を設ければよい。図6は、隔壁10のそれぞれの側面において2画素分の間隔をおいて突起51を設けた場合の構成例を示す説明図である。この場合も、突起51の存在によって、溶液の広がりを防止することができる。また、図4に示す構成例に比べて突起51の数は少なくなるので、図4に示す場合よりも陰極配線同士の短絡発生確率を低くすることができる。
【0059】
図6では、隔壁10の両側において2画素分の間隔をおいて突起51を設けた場合を示しているが、3画素分以上の間隔をおいて突起51を設けてもよい。また、図6では、個々の突起51の存在位置において、隔壁10の片側にのみ突起が張り出す場合を示しているが、隔壁10の同じ場所から両側に張り出すように各突起51を設けてもよい。
【0060】
なお、一つの隔壁10の片側の側面にのみ突起51が張り出し、もう一方の側面に突起51が存在しないと、隔壁の両側で溶液の流れに偏りが生じてしまう。よって、隔壁10の両側に溶液が塗布される場合、隔壁10の両側に突起51を設ける。この点は、後述する第二の突起52でも同様である。ただし、図6に示したように、個々の突起51の存在位置では、片側にしか突起が存在しない場合もある。
【0061】
第一の実施の形態において、陽極配線1は第1の電極に相当し、陰極配線5は第2の電極に相当する。また、第二の開口部26は、液状材料拡散防止部に相当する。
【0062】
[実施の形態2]次に、第二の実施の形態について説明する。図7は、本発明による有機ELディスプレイの構成例を示す説明図である。図7は、図1と同様、電極が配置される側から基板を観察した状況を示している。また、上層に設けられた電極等によって隠れてしまう構成部も示している。
【0063】
第二の実施の形態における有機ELディスプレイは、一番端の陽極配線より外側の領域31における構成が第一の実施の形態と異なる。他の構成部は第一の実施の形態と同様であるので、第一の実施の形態と同一の符号で示し、説明を省略する。図7に示すように、第二の実施の形態では、一番端の陽極配線より外側の領域31において、第二の開口部は設けられない。陽極配線1および陰極接続配線21の上層に設けられる絶縁膜22は、第一の開口部23のみを有する。
【0064】
第一の実施の形態と同様、絶縁膜22の上層には隔壁10が形成される。ただし、隔壁10のうち、一番端の陽極配線より外側の領域31に属する部分では、表示画素が存在する側に張り出す突起52が設けられる。以下の説明では、表示画素が存在する表示エリア内に設けられる突起を第一の突起と記し、一番端の陽極配線より外側の領域31に設けられる突起を第二の突起と記す。なお、第一の実施の形態で説明した突起51は、第一の突起に該当する。
【0065】
第二の突起52は、隔壁10と同様に逆テーパ構造を有していることが好ましい。すなわち、第二の突起52の断面は絶縁膜22と接する部分が最も狭く、絶縁膜22から離れるにつれて広くなるようにそれぞれの第二の突起52を形成することが好ましい。
【0066】
図8は、第二の実施の形態の有機ELディスプレイの製造方法の一例を示す流れ図である。最初に、基板11上に陽極配線1および陰極接続配線21を形成する(ステップS111)。この工程は、ステップS101と同様の工程である。続いて、陽極配線1および陰極接続配線21の上層に絶縁膜22を成膜する(ステップS112)。ステップS112の工程は、第二の開口部を設けない点を除けば、ステップS102と同様の工程である。
【0067】
続いて、隣接する陰極配線同士を区分する隔壁10を陰極配線の配置位置の両側に形成する(ステップS113)。このとき、一番端の陽極配線より外側の領域31において隔壁10から張り出す第二の突起52も形成する。第二の突起52は、隔壁10と同一の材料(例えばアクリル樹脂膜)を用いて隔壁10と同時に一体形成すればよい。第二の突起52と隔壁10とを同一の材料を用いて形成したり、あるいは同時に形成すれば、製造工程を簡略化することができる。隔壁10および突起52の高さは、例えば、3.4μmになるようにすればよい。隔壁10および第二の突起52は、逆テーパ構造(基板側から離れるにつれて断面が広がる構造)となるように形成することが好ましい。
【0068】
図7では、隔壁10の一つの場所から片側のみに張り出すように第二の突起52を設けた場合を示しているが、隔壁10の同じ場所から隔壁10の両側に張り出すように第二の突起52を設けてもよい。
【0069】
また、図7では、左端の陽極配線よりも外側の領域に第二の突起52を設けた場合を示しているが、左端の陽極配線より外側の領域と右端の陽極配線より外側の領域にそれぞれ第二の突起52を設けることが好ましい。
【0070】
続いて、第一の実施の形態におけるステップS104と同様に、各有機薄膜層を積層する(ステップS114)。有機材料の溶液を塗布する場合、その溶液は隔壁10に沿って広がろうとする。しかし、第二の突起52が、隔壁10に沿って広がろうとする溶液を堰き止める。そのため、シール材が接触することになる位置や、陰極接続配線21と陰極配線5との接触部分まで溶液が広がることはない。また、それぞれの第一の開口部23における有機薄膜層の膜厚のむらも低減される。
【0071】
続いて、陰極界面層および陰極配線5を形成し(ステップS115)、基板11ともう一枚の基板(図示せず)をシール材によって接着する(ステップS116)。ステップS115,S116の工程は、ステップS105,S106の工程と同様である。
【0072】
このような有機ELディスプレイの製造方法によれば、有機材料の溶液を塗布する際、第二の突起52が溶液を堰き止めるため、溶液の広がりが防止される。従って、第一の実施の形態と同様、シール材の接着力低下を防ぎ、有機ELディスプレイの性能低下を防止することができる。また、陰極配線5と陰極接続配線21とを良好に接続し、駆動時における発熱を防止することができる。さらに、発光むらを低減することができる。
【0073】
なお、ステップS116の工程を行う前に、ポリマー等で構成される有機薄膜層(有機EL素子を保護する保護膜)を陰極配線5の上層に形成してもよい。この有機薄膜層を塗布法により形成する際にも、第二の突起52によって溶液の広がりは防止される。
【0074】
また、第一の実施の形態と同様に、表示エリアにおいて、表示画素と表示画素との間に張り出す第一の突起を隔壁10に形成してもよい。図9は、第二の実施の形態において、表示エリアに第一の突起を形成した場合の構成例を示す説明図である。図9に示す第一の突起51を形成する場合、例えばステップS113において、隔壁10、第一の突起51および第二の突起52を同一の材料で同時に一体形成すればよい。隔壁10の一つの場所から片側のみに張り出すように第一の突起51を設けても、隔壁10の同じ場所から隔壁10の両側に張り出すように第一の突起51を設けてもよい。ただし、短絡発生確率の上昇を防ぐため、隔壁10のそれぞれの側面において2画素分以上の間隔をおいて第一の突起51を設けることが好ましい。
【0075】
第一の突起51を形成すると、有機材料の溶液が第二の突起52だけでなく、第一の突起51によっても堰き止められる。従って、第一の突起51を形成すると、溶液の広がりを防止する効果を高めることができる。
【0076】
第二の実施の形態において、第二の突起52は液状材料拡散防止部に相当する。
【0077】
[実施の形態3]次に、第三の実施の形態について説明する。図10は、本発明による有機ELディスプレイの構成例を示す説明図である。図10は、図1と同様、電極が配置される側から基板を観察した状況を示している。また、上層に設けられた電極等によって隠れてしまう構成部も示している。
【0078】
第三の実施の形態における有機ELディスプレイは、一番端の陽極配線より外側の領域31における構成が第一の実施の形態および第二の実施の形態と異なる。他の構成部は第一の実施の形態および第二の実施の形態と同様であるので、第一の実施の形態と同一の符号で示し、説明を省略する。
【0079】
図10に示すように、第三の実施の形態では、一番端の陽極配線より外側の領域31において、第二の開口部は設けられない。この点は、第二の実施の形態と同様である。しかし、第三の実施の形態では、一番端の陽極配線より外側の領域31に、第三の突起53が形成される。第三の突起53は、第一の突起51や第二の突起52とは異なり、隔壁10から分離した突起として形成される。第三の突起53も隔壁10と同様に逆テーパ構造(基板側から離れるにつれて断面が広がる構造)を有していることが好ましい。
【0080】
ただし、第三の突起53が存在することにより、陰極配線5を蒸着させる際、陰極配線5に孔があく。このような孔が密集すると、陰極配線5の抵抗が高くなり、駆動時に電流が流れにくくなる。そこで、第三の突起53は、分散するように形成する。図11は、第三の突起53の配置状況を示す説明図である。図11に示すように、蒸着される陰極配線5の長手方向と直交する任意の断面における第三の突起53の数が1個以下になるように、第三の突起53を分散させることが好ましい。陰極配線5の長手方向と直交する断面において、第三の突起53が複数存在すると、その部分における抵抗が高くなってしまう。
【0081】
第三の実施の形態の有機ELディスプレイの製造方法は、第二の実施の形態における製造方法(図8参照)と同様である。ただし、ステップS113では、隔壁10を形成する際、隔壁10から分離した第三の突起53を形成する。図11に示したように、第三の突起53を分散させるように形成する。第三の突起53の材料には、隔壁10と同一の材料(例えばアクリル樹脂膜)を用いればよい。また、第三の突起53と隔壁10とを同時に形成することが好ましい。第三の突起53と隔壁10とを同一の材料で形成したり、同時に形成すれば、製造工程を簡略化することができる。また、第三の突起53の高さは、例えば、隔壁10と同じ高さにすればよい。
【0082】
また、図10では、左端の陽極配線よりも外側の領域に第三の突起53を設けた場合を示しているが、左端の陽極配線より外側の領域と右端の陽極配線より外側の領域にそれぞれ第三の突起53を設けることが好ましい。
【0083】
ステップS113に続く工程では、各有機薄膜層を積層する(ステップS114)。有機材料の溶液を塗布する場合、その溶液は隔壁10に沿って広がろうとする。しかし、第三の突起53が、隔壁10に沿って広がろうとする溶液を堰き止める。そのため、シール材が接触することになる位置まで溶液が広がらず、シール材の接着力低下を防ぎ、有機ELディスプレイの性能低下を防止することができる。また、陰極接続配線21と陰極配線5との接触部分まで溶液が広がらないので、陰極配線5と陰極接続配線21とを良好に接続し、駆動時における発熱を防止することができる。また、それぞれの第一の開口部23における有機薄膜層の膜厚のむらも低減されるので、発光むらを低減することもできる。
【0084】
また、ポリマー等で構成される有機薄膜層(有機EL素子を保護する保護膜)を陰極配線5の上層に形成するために溶液を塗布するときにも、第三の突起53によって溶液の広がりは防止される。
【0085】
また、第一の実施の形態や第二の実施の形態と同様に、表示エリアにおいて、表示画素と表示画素との間に張り出す第一の突起を隔壁10に形成してもよい。このとき隔壁10の一つの場所から片側のみに張り出すように第一の突起を設けても、隔壁10の同じ場所から隔壁10の両側に張り出すように第一の突起を設けてもよい。ただし、短絡発生確率の上昇を防ぐため、隔壁10のそれぞれの側面において2画素分以上の間隔をおいて第一の突起を設けることが好ましい。第一の突起を形成すると、有機材料の溶液が第三の突起53だけでなく、第一の突起によっても堰き止められる。従って、第一の突起を形成すると、溶液の広がりを防止する効果を高めることができる。
【0086】
第三の実施の形態において、第三の突起53は液状材料拡散防止部に相当する。
【0087】
なお、上記の各実施の形態において、陽極配線から陰極配線までの積層構成を逆にして、上層の電極から下層の電極に電流を流す構成にしてもよい。
【0088】
また、図4、図6および図9では、第一の突起51の断面形状が矩形である場合を示した。同様に、図7および図9では、第二の突起52の断面形状が矩形である場合を示した。また、第一の突起51や第二の突起52を逆テーパ構造(基板側から離れるにつれて断面が広がる構造)にすると、これらの突起の形状は、角錐台(切頭角錐)になる。ただし、第一の突起51や第二の突起52の形状は、基板11と平行な面における断面形状が矩形になる角錐台に限定されない。例えば、基板11と平行な面における断面形状が、隔壁10から離れるにつれて幅が広がる形状(図12(a)参照)になる角錐台であってもよい。また、隔壁10との接触面とは反対側の面が円錐状の曲面になるように、第一の突起51や第二の突起52を形成してもよい。この場合、基板11と平行な面における断面形状は、図12(b)に示すようになる。また、各突起を逆テーパ構造としない場合、突起の形状は角錐台ではなく柱体となる。
【0089】
また、第三の突起53の形状は、例えば、四角錐台や四角柱である。この場合、基板11と平行な面における断面形状は、図10において示したように矩形になる。ただし、第三の突起53もこのような形状に限定されるわけではない。例えば、三角錐台や三角柱であってもよい。一つの側面が、液状材料が流れて来る方向に向いていることが好ましい。
【0090】
また、図7および図9では、第二の突起52の幅が、第二の突起52同士の間隔よりも狭い場合を示したが、図13に示すように、第二の突起52の幅は、第二の突起52同士の間隔より広くてもよい。
【0091】
なお、図12および図13において示した断面は、基板11に平行な面に沿う断面である。
【0092】
また、上記の各実施の形態では、隔壁10と各種突起(第一の突起51、第二の突起52、または第三の突起53)とを同じ材料で形成したり、同時に形成することで製造工程を簡略化できると説明したが、隔壁10と各種突起とを異なる材料で形成してもよい。例えば、隔壁10をアクリル樹脂膜で形成し、突起を絶縁膜22と同様にポリイミドで形成してもよい。隔壁10と各種突起とを異なる材料で形成する場合、隔壁10と各種突起とは、別工程で形成する。また、隔壁10と各種突起とを同じ材料で形成し、かつ、別工程で形成してもよい。
【0093】
なお、隔壁10は、フォトリソグラフィー工程によって形成すればよい。そして、フォトリソグラフィー工程において、現像液を隔壁10の底部に回り込ませることで、隔壁10を逆テーパ構造にすることができる。また、突起をポリイミドで形成する場合、例えば、スピンコート法によってポリイミドの層を作り、フォトリソグラフィー工程によって突起を形成すればよい。ポリイミドを用いた場合、0.7〜3.0μmの高さの突起を形成することができる。なお、突起の高さ(ポリイミドの層の膜厚)に変動が生じるが、この膜厚分布は10%以内である。
【0094】
隔壁10と各種突起とを別工程で形成する場合、隔壁10を先に形成することが好ましい。突起を先に形成すると、隔壁10を形成する際に、突起の存在によって隔壁10の底部に現像液が回り込みにくくなり、突起の付近で隔壁10を逆テーパ構造にしにくくなるからである。
【0095】
突起を先に形成すると、以下のような問題も生じる。図14は、突起を先に形成した場合の問題点を示す説明図である。図14(a)に示すように、絶縁膜22上に第二の突起52を先に形成したとする。この場合、図14(b)に示すように、隔壁10の材料(ここではアクリル樹脂とする)を絶縁膜22上に配置する。隔壁10を形成するために、隔壁10となる位置以外にマスクを配置し、光を照射すると、光を照射された材料が硬化して隔壁10が形成される。このとき、図14(c)に示すように、マスクを設けない領域71が第二の突起52から離れてしまうと、隔壁10が第二の突起52から離れて形成されてしまう。また、図14(d)に示すように、マスクを設けない領域71が第二の突起52に近づきすぎ、第二の突起52が隔壁10の内部に入り込んでしまうような位置関係になったとする。この場合、隔壁10の側面に余分な隔壁材料75が残ってしまう。第二の突起52の側面と、隔壁10の所望の側面とが接するようにマスクを配置したとしても、隔壁10の側面に余分な隔壁材料75が残ってしまう(図14(e))。
【0096】
一方、図15は、隔壁を先に形成した場合の状況を示す説明図である。図15(a)に示すように、絶縁膜22上に隔壁10を先に形成したとする。この場合、図15(b)に示すように、第二の突起52の材料(ここではポリイミドとする)を絶縁膜22上に配置する。第二の突起52を形成するために、第二の突起52となる位置にマスク73を配置し、光を照射すると、光が照射されなかった部分が残って第二の突起52が形成される。このとき、マスク73の位置が隔壁10から離れてしまったとする。この場合、マスクされなかった領域であっても、逆テーパ構造の隔壁10によって光が遮られることで、第二の突起52は隔壁10と接するように形成される(図15(c))。また、マスク73の位置が隔壁10に近づきすぎたとする。この場合には、隔壁10から張り出す突起の大きさは小さくなるものの、隔壁10に接する第二の突起52を形成することができる(図15(d))。また、図14(d),(e)に示すような余分な隔壁材料75が残ってしまうことはない。従って、隔壁10を形成してから第二の突起52を形成することが好ましい。ここでは、第二の突起52を用いて説明したが、第一の突起51に関しても、隔壁10を形成した後に形成することが好ましい。
【0097】
なお、図14,図15では、第二の突起52として、基板側から離れるにつれて、断面が小さくなっていく突起を示したが、既に説明したように、突起の形状は、基板側から離れるにつれて断面が広くなるような形状にすることが好ましい。
【0098】
また、隔壁10と突起とを別工程で形成する場合、突起10の高さが隔壁10の高さの50〜75%になるように形成することが好ましい。突起を形成する際、膜厚の変動によって、所望の高さより高い突起が形成されることもある。しかし、突起10の高さが隔壁10の高さの75%以下になるように形成すれば、所望の高さより高い突起が形成されたとしても、隔壁10より高くなってしまうことはない。また、突起10の高さが低すぎると、液状材料を堰き止める効果が減少してしまうので、突起の高さが隔壁10の高さの50%以上になるように形成することが好ましい。隔壁10の高さが3.4μmである場合、突起の高さを例えば2.4μmにすればよい。
【0099】
なお、隔壁10と突起とを同一材料で同時に一体形成する場合には、隔壁10の高さと突起の高さとが同一になるように形成すればよい。
【0100】
【実施例】
[例1]ガラス基板上にITOを成膜し、エッチングを施すことにより、陽極配線および陰極接続配線を形成した。陰極接続配線の厚さは、300nmとした。
【0101】
次に、陽極配線を設けた基板の面にポリイミドの溶液を塗布し、0.7μmの膜厚の絶縁膜を成膜した。続いて、表示画素となる位置のポリイミドを除去し、第一の開口部を設けた。このとき、第一の開口部が300μm×300μmの正方形になるようにポリイミドを除去した。さらに、一番端の陽極配線より外側の領域において、絶縁膜がはしご形状に残るように絶縁膜の一部を除去し、第二の開口部を複数設けた。
【0102】
続いて、絶縁膜(ポリイミドの層)の表面において、64本の陰極配線を分離配置できるように隔壁を形成した。隔壁は、絶縁膜の上層にアクリル樹脂膜を塗布することにより形成した。また、隔壁が逆テーパ構造となるようにした。隔壁の高さは3.4μmとした。
【0103】
その後、開口部を有する金属マスクをガラス基板に取り付けた。このとき、金属マスクの開口部と有機薄膜層を設けるべき位置が重なるように配置し、また、金属マスクとガラス基板との間に50μmの空間があくように取り付けた。そして、0.5%(質量百分率)のポリビニルカルバゾールを溶解した安息香酸エチル溶液をマスクスプレー法によって塗布し、正孔注入層を形成した。
【0104】
続いて、正孔注入層の上層にα−NPD(N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン)を蒸着して膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。さらに、その上層に、発光層のホスト化合物となるAlq(トリス(8−ヒドロキシナト)アルミニウム)と、ゲスト化合物の蛍光性色素となるクマリン6とを同時に蒸着して、膜厚60nmの発光層を形成した。
【0105】
続いて、発光層の上層にLiFを蒸着して、膜厚0.5nmの陰極界面層を形成した。その後、アルミニウムを蒸着して、膜厚100nmの陰極配線を形成した。この結果、隔壁によってアルミニウムの膜は分離され、64本の陰極配線が形成された。
【0106】
このガラス基板とは別の基板にシール材を塗布し、有機EL素子を配置したガラス基板と対向させた。シール材として、エポキシ系紫外線硬化性樹脂を用いた。また、シール材は、有機EL素子と対向する領域の外周に塗布した。二枚の基板を対向させた後、紫外線を照射してシール材を硬化させ、基板同士を接着した。この後、シール材の硬化をより促進させるために80℃のクリンオーブン中で1時間熱処理を施した。この結果、シール材および一対の基板によって、有機EL素子が存在する基板間と、基板の外部とが隔離された。
【0107】
基板の外周付近の不要部分を切断除去し、陽極配線に信号電極ドライバを接続し、陰極接続配線に走査電極ドライバを接続した。
【0108】
有機EL素子の溶液を塗布する際、溶液が、シール材の接触する位置や、陰極配線と陰極接続配線の接触部分まで広がることは防止され、信頼性の高い有機ELディスプレイを製造することができた。また、有機薄膜層の膜厚のむらも軽減され、有機ELディスプレイを駆動したときに各表示画素の発光むらも軽減することができた。
【0109】
[例2]例1と同様に有機ELディスプレイを製造した。ただし、絶縁膜には第一の開口部のみを設け、第二の開口部は設けなかった。また、隔壁のうち、一番端の陽極配線より外側の領域に属する部分には、表示画素が存在する側に張り出す突起(第二の突起)を形成した。なお、隔壁の一つの場所から隔壁のいずれか一方の側にのみ突起が張り出すように突起を形成した。この場合も、例1と同様に、溶液の広がりを防止することができ、信頼性の高い有機ELディスプレイを製造することができた。また、有機ELディスプレイを駆動したときに発光むらは視認されなかった。
【0110】
[例3]隔壁から張り出す突起ではなく、隔壁から分離した突起(第三の突起)を形成する点を除き、例2と同様に有機ELディスプレイを製造した。この場合も、溶液の広がりを防止することができ、信頼性の高い有機ELディスプレイを製造することができた。また、有機ELディスプレイを駆動したときに発光むらは視認されなかった。
【0111】
【発明の効果】
本発明による有機ELディスプレイの製造方法によれば、液状材料を面状に配置する前に、表示画素以外の位置に、液状材料の広がりを防止する液状材料拡散防止部を形成するので、配置した液状材料が広がってしまうのを防ぐことができる。従って、液状材料の広がりによってシール材の接着力が低下し、その結果、有機ELディスプレイの性能が低下してしまうことを防ぐことができる。また、第2の電極に接する抵抗体の発生を防止し、駆動時における発熱を防ぐことができる。また、有機化合物層の膜厚のむらを抑え、発光むらを低減することができる。
【0112】
本発明による有機ELディスプレイによれば、表示画素以外の位置に、液状材料の広がりを防止する液状材料拡散防止部を備えているので、配置した液状材料が広がってしまうのを防ぐことができる。従って、液状材料の広がりによってシール材の接着力が低下し、その結果、有機ELディスプレイの性能が低下してしまうことを防ぐことができる。また、第2の電極に接する抵抗体の発生を防止し、駆動時における発熱を防ぐことができる。また、有機化合物層の膜厚のむらを抑え、発光むらを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態の有機ELディスプレイの構成例を示す説明図。
【図2】第一の実施の形態の有機ELディスプレイの製造方法の一例を示す流れ図。
【図3】陰極配線を蒸着させる態様を示す説明図。
【図4】突起を設けた場合の有機ELディスプレイの構成例を示す説明図。
【図5】陰極配線を蒸着させる際における陰極配線の表面および隔壁と突起の側面の状況を示す説明図。
【図6】突起を設けた場合の有機ELディスプレイの他の構成例を示す説明図。
【図7】第二の実施の形態の有機ELディスプレイの構成例を示す説明図。
【図8】第二の実施の形態の有機ELディスプレイの製造方法の一例を示す流れ図。
【図9】突起を設けた場合の有機ELディスプレイの構成例を示す説明図。
【図10】第三の実施の形態の有機ELディスプレイの構成例を示す説明図。
【図11】第三の突起の配置状況を示す説明図。
【図12】突起の断面形状の例を示す説明図。
【図13】第二の突起の幅の例を示す説明図。
【図14】突起を隔壁より先に形成した場合の状況を示す説明図。
【図15】隔壁を突起より先に形成した場合の状況を示す説明図。
【図16】従来の隔壁の例を示す断面図。
【図17】隔壁を有する従来の有機ELディスプレイに絶縁膜を配置した場合の構成例を示す説明図。
【図18】隔壁に沿って、有機材料の溶液が広がった状態を示す説明図。
【符号の説明】
1 陽極配線
5 陰極配線
10 隔壁
11 基板
21 陰極接続配線
22 絶縁膜
23 第一の開口部
26 第二の開口部
Claims (10)
- 基板上に第1の電極を形成し、第1の電極上に複数の有機化合物層を形成し、有機化合物層の上に第2の電極を形成する有機ELディスプレイの製造方法であって、
表示画素以外の位置に、液状材料の広がりを防止する液状材料拡散防止部を形成し、その後に、
前記有機化合物層の少なくとも一層の液状材料を面状に配置するか、または、第2の電極上部に有機化合物層を形成するために、液状材料を面状に配置する
ことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。 - 液状材料拡散防止部として、配置した液状材料が流れ込む開口部を形成し、
第1の電極上に複数の有機化合物層を形成する前に、第2の電極の配置位置の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を形成し、
前記開口部を形成する場合、開口部が隔壁と隔壁の間に位置するように形成する
請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。 - 第1の電極上に複数の有機化合物層を形成する前に、第2の電極の配置位置の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を形成し、液状材料拡散防止部を、前記隔壁の一部から張り出す突起として形成する請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
- 第1の電極上に複数の有機化合物層を形成する前に、第2の電極の配置位置の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を形成し、液状材料拡散防止部を、隔壁と隔壁との間に分散して配置される突起として形成する請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
- 隔壁と突起とを同一材料で形成する請求項3または請求項4に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
- 隔壁と突起とを同時に形成する請求項3から請求項5のうちのいずれか1項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
- 基板上に第1の電極と、複数の有機化合物層と、第2の電極とを順に積層した有機ELディスプレイであって、
前記複数の有機化合物層のうち少なくとも一層は液状材料を面状に配置することによって形成され、
表示画素以外の位置に、液状材料の広がりを防止する液状材料拡散防止部を備えた
ことを特徴とする有機ELディスプレイ。 - 液状材料拡散防止部は、第2の電極上に有機化合物層を形成するための液状材料を配置する場合に、前記液状材料の広がりを防止する請求項7に記載の有機ELディスプレイ。
- 第2の電極の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を備え、
液状材料拡散防止部として、配置した液状材料が流れ込む開口部を、隔壁と隔壁との間に備える
請求項7または請求項8に記載の有機ELディスプレイ。 - 第2の電極の両側に、隣接する第2の電極同士を区分する隔壁を備え、
液状材料拡散防止部として、隔壁と隔壁との間に位置する突起を備える
請求項7または請求項8に記載の有機ELディスプレイ。
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