JP4853876B2 - 成膜用マスク、表示装置の製造方法、および表示装置 - Google Patents

成膜用マスク、表示装置の製造方法、および表示装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜用マスク、表示装置の製造方法、および表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1を参照しながら、一般的な表示装置(有機ELパネル)の製造方法を説明する。先ず基板2上に下部電極3をパターン形成し、画素部4に対応する領域を絶縁区画する区画層(絶縁層)5を形成し、その基板2に対してUV照射による洗浄等を施した後、例えば正孔注入層6、正孔輸送層7、発光層8、電子輸送層9、電子注入層10等の成膜層11を順次成膜し、その成膜層11上に上部電極12を形成することで有機EL素子13を得る。そして有機EL素子13を不図示の封止部材と封止用接着材料により封止する封止工程や、アッセイ工程等を行うことで表示装置(有機ELパネル)1を得る。
【0003】
ところで有機EL素子13は、基板2の表面や下部電極3の表面の凹凸の粗さに非常に敏感に特性が変化する。詳細にはこの表面の凹凸の粗さが、下部電極3と上部電極12間の短絡や、ダークスポットと呼ばれる非点灯領域の発生、逆耐圧特性の低下等の原因となることから様々な対策がとられている。具体的な対策としては、基板表面を平滑化するために研磨を行う方法や、下部電極3の表面を研磨等により平滑化する方法等が知られている。また成膜前処理において、下部電極3表面に付着した異物等が上記原因になることもあるので、NPB(N,N-di(naphthalene-1-yl)-N,N-diphenyl-benzidene)等の溶解性材料を正孔輸送層7として成膜した後、成膜した基板をホットプレートにて加熱することで異物等を溶解性材料にて包含する方法等も知られている。また導電性ポリマー材料(成膜材料)からなる正孔注入層6を成膜することで、基板2や下部電極3の凹凸、異物等の影響を低減して平滑な表面を形成する方法も知られている。この方法の利点としては、例えば基板2や下部電極3の研磨工程を行う必要がないのでコストを低減することができる、例えば下部電極3上に異物が付着したとしても、上記ポリマー材料が流動性を有するので、その異物を包含することができ、逆耐圧特性を大幅に向上させることができる、また上述したように下部電極3と上部電極12間の短絡や、非点灯領域、いわゆるダークスポットの発生を防止することができる、等が挙げられる。
【0004】
上記方法の欠点は、フォトリソ工程等によりパターン形成を行うことができない点である。この導電性ポリマー材料(成膜材料)をパターン形成する方法としては、例えばインクジェット方式による画素部へ直接滴下する方法、噴霧口と基板との間に成膜用マスクを配置して、霧状に導電性ポリマー材料(成膜材料)を基板に向けて噴射し、画素部に対応するように形成された成膜用マスクの開口部を通して基板上に成膜材料を塗膜することで成膜パターンを形成する方法(スプレー方式)、等が知られている。
【0005】
例えば特許文献1には、有機成膜材料を基板にスプレーして成膜を行う製造方法が開示されている。一般的なスプレー方式の成膜方法の一具体例を簡単に説明する。先ず被成膜対象の基板上に、成膜パターンに応じた開口部が形成された成膜用マスクを配置し、成膜用マスクの上方に噴霧装置(スプレー)を配置する。スプレーでは、タンクに貯溜された導電性ポリマー材料(成膜材料)が噴射口から噴射される。噴射された成膜材料は、成膜用マスクの開口部を介して基板上に塗膜される。所定時間後、その基板を加熱して成膜材料の不要な溶媒を除去することで、正孔注入層としての成膜層が形成される。
【0006】
【特許文献1】
特開2005−78892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし上述したスプレー方式の成膜方法では、成膜材料の塗布ムラが生じる場合がある。詳細には図2に示すように、スプレー105により噴射された液状の流動性を有する成膜材料600が、成膜用マスク104の開口部103の周囲の基板対向面と絶縁層5の表面との間隙に毛管現象等によりしみこむ場合があり、成膜精度が低下してしまう虞がある。また例えば区画層(絶縁層)5上に、上記成膜材料からなる不要な層が形成された場合には、封止時にその不要な層により封止精度が低下する虞がある。また上記塗膜から加熱する工程にかけて、加熱による成膜材料600の表面張力等により、成膜材料600が開口部の中心部に向かって流動してしまい、所望の成膜パターンよりも小さい成膜パターンが形成されてしまう場合がある。また上記成膜不良等により表示装置の発光性能が低下する虞がある。
【0008】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、開口部を備えた成膜用マスクを基板上に配置し、成膜用マスクの開口部を介して成膜材料をスプレーして所望の成膜パターンを基板上に形成する際に、高精度に成膜パターンを形成すること、成膜用マスクと基板との間隙に液状の成膜材料が毛管現象によりしみこむことによる成膜精度が低下することを防止すること、液状の成膜材料の表面張力による成膜精度の低下を防止すること、高精度に封止を行うこと、高発光性能の表示装置を提供すること、等が本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するために、本発明は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
【0010】
請求項1に記載の発明は、一対の電極間に成膜層が狭持された自発光素子を基板上に形成する際に、前記基板上に配置され、液状の成膜材料が噴射されて、前記基板上に前記成膜層を形成する成膜用マスクであって、前記自発光素子の成膜層のパターンに応じた開口部を備え、少なくとも前記開口部のエッジ部近傍に、前記基板と直接又は他の層を介して略当接する接触部が形成され、当該接触部よりも外側に、前記液状の成膜材料のしみこみを防止する断面略凹形状の溝部が形成されているとともに、前記開口部の角部に、前記液状の成膜材料を溜める略凹形状の角部液溜部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項8に記載の発明は、基板上に一対の電極間に成膜層が狭持された自発光素子を1または複数形成され、前記成膜層は成膜用マスクを介して形成された表示装置の製造方法であって、前記成膜用マスクは、成膜層に対応した開口部と、少なくとも前記開口部のエッジ部近傍に、前記基板と直接又は他の層を介して略当接する接触部と、当該接触部よりも外側に、前記液状の成膜材料のしみこみを防止する断面略凹形状の溝部とを有し、前記接触部は、前記成膜材料に対し、撥液性を有し、前記基板上に前記成膜用マスクを配置する工程と、前記成膜用マスクを介して液状の成膜材料を前記基板上に噴射して前記成膜層を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
請求項13に記載の発明は、基板上に一対の電極間に成膜層を挟持してなる自発光素子を備える表示装置であって、前記基板上に規定形状に形成された第1の電極と、前記第1の電極を絶縁材料により絶縁区画して形成された区画層と、前記成膜層のパターンに応じた開口部を備え、少なくとも前記開口部のエッジ部近傍に、前記基板上に形成された前記区画層に略当接する接触部が形成され、当該接触部よりも外側に、断面略凹形状の溝部が形成された前記成膜用マスクを、前記区画層が形成された基板上に配置して、液状の成膜材料を前記成膜用マスクを介して前記基板上に噴射して形成された成膜層と、前記成膜層上に形成された第2の電極とを有することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法は、基板上に一対の電極間に成膜層が狭持された自発光素子を備える表示装置の製造方法である。この際、自発光素子の成膜層のパターンに応じた開口部を備え、少なくとも開口部のエッジ部近傍に、基板と直接又は他の層を介して略当接する接触部が形成され、当該接触部よりも外側に、接触部から基板と当該成膜用マスク間への液状の成膜材料のしみこみを防止する断面略凹形状の溝部が形成されているとともに、開口部の角部に、液状の成膜材料を溜める略凹形状の角部液溜部が形成されている成膜用マスクを用いる。詳細には、この成膜用マスクを基板上に配置して、液状の成膜材料を成膜用マスクの開口部を介して基板上に噴射して成膜層を形成する。
【0014】
上記製造方法では、上記接触部および溝部が形成された成膜用マスクを介して、基板上に成膜を行うので、成膜用マスクと基板の間隙に液状の成膜材料が毛管現象によりしみこむことを防止することができ、高精度に成膜パターンを形成することができる。また上記しみこみを防止することができるので、基板上に形成される画素間のクロストークを防止することができる。また不要な成膜パターンを形成することを防止することができるので、上記製造方法にて製造された自発光素子を高精度に封止することができる。また上記製造方法により高精度に成膜パターンを形成することができるので、高発光性能の表示装置を提供することができる。
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明する。詳細には本実施形態に係る表示装置の製造方法として、例えば表示装置(有機ELパネル)の製造時に、下部電極上に、液状の成膜材料を塗膜し、焼成して成膜層を形成する工程を中心に説明する。
【0016】
[第1実施形態]
本実施形態に係る表示装置(有機ELパネル)1は、例えば図1に示した表示装置と略同じ構成を有する。つまり基板2上に下部電極3をパターン形成し、画素部4に対応する領域を絶縁区画する区画層(絶縁層)5を成膜し、その成膜された基板2に対してUV照射による洗浄等を施した後、例えば正孔注入層6、正孔輸送層7、発光層8、電子輸送層9、電子注入層10等の成膜層11を順次成膜し、その成膜層11上に上部電極12を形成することで有機EL素子13を得る。そしてその有機EL素子13を不図示の封止部材と封止用接着材料により封止する封止工程や、アッセイ工程等を行うことで有機ELパネル1を得る。以下従来との相違点を中心に説明する。
【0017】
図3は、本発明の第1実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための図である。本実施形態に係る表示装置の製造装置100は、図3に示すように、被成膜対象の基板2、成膜用マスク104、および噴霧装置(スプレー)105を有する。製造装置100は不図示の制御部を有し、この制御部は製造装置全体を統括的に制御する。
【0018】
スプレー105は、例えば被成膜対象の基板2および成膜用マスク104の上方に配置される。スプレー105は、タンク106、および噴射口107を有する。タンク106には、成膜材料600が貯溜されている。噴射口107からはタンク106に貯溜された成膜材料600が噴射される。
【0019】
本実施形態に係る成膜材料600としては、例えばプロトン系溶媒に可溶な高分子材料、非プロトン系材料に可溶な高分子材料、等の各種高分子材料を採用することができる。
以下、高分子材料の一具体例を説明する。
【0020】
(1)プロトン系溶媒に可溶な高分子材料
プロトン系溶媒とは主に水に対応する。このプロトン系溶媒に可溶な高分子材料としては、例えばPEDOT(poly(3,4-ethylen dioxythiophene))、ポリアニリン(PANI)、等の共役系高分子材料を採用することができる。
【0021】
(2)非プロトン系溶媒に可溶な高分子材料
非プロトン系材料とは、例えばトルエン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、テトラリン、キシレン、アニソール、ジクロロメタン、γブチルラクラクトン、ブチルセルソルブ、シクロヘキサン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノン、ジオキサン、およびTHF(テトラヒドロフラン)等の各種材料のうち1種又は複数種を含む溶媒である。この溶媒に可溶な成膜材料としては、例えばポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリアルキルフェニレン、ポリアセチレン誘導体等の有機溶媒に可溶な物質の一種又は複数種を含む成膜材料を採用することができる。
【0022】
本実施形態に係る表示装置の製造装置100は、例えば図3に示すように、被成膜対象の基板2上に成膜用マスク104を配置する。図4は図3に示した成膜用マスク104を説明するための図である。図4(a)は成膜用マスク104の裏面図を示し、図4(b)は成膜用マスク104の裏面側からの斜視図を示し、図4(c)は図4(b)に示した成膜用マスク104のA−A線に沿った断面図である。図5は図3に示した表示装置製造時の被成膜対象の基板2と成膜用マスク104の開口部103a付近を拡大した断面図である。
【0023】
成膜用マスク104は、図4,5に示すように、一対の電極間に成膜層11が狭持された自発光素子(有機EL素子13)を基板2上に形成する際に、基板2に直接又は他の層(例えば絶縁層5や下部電極3等)を介して当接するように配置され、液状で流動性を有する成膜材料600がスプレーされて、基板2上に成膜層のパターンを成膜する際に用いられるマスクである。成膜用マスク104は、開口部103a、および遮蔽部1041を有する。
【0024】
開口部103aは、基板2上に形成される自発光素子(有機EL素子)13の成膜層11のパターンに応じて形成された貫通孔部であり、成膜時には成膜材料600が貫通孔部を介して基板2上に付着する。本実施形態に係る基板2には、図3に示すように表示部を構成する複数の画素部4それぞれに対応して下部電極3が形成されている。製造装置100は、例えば正孔注入層6としての成膜層を形成するための成膜材料600を、基板2上に形成された複数の画素部4の全体又は一部に、スプレー105により塗布する。本実施形態に係る開口部103aは、図3〜5に示すように、複数個の画素部4に成膜材料600を塗布するように、基板2上の複数の画素部4が形成された領域と略同じ、又はそれより大きな開口孔部が形成されている。
【0025】
遮蔽部1041は、成膜時に、スプレー105から噴射される成膜材料600を遮蔽して基板2上に成膜材料600が付着することを防止する。遮蔽部1041は、接触部41、および溝部42を有する。接触部41は、例えば図5に示すように、少なくとも開口部103aのエッジ部104A近傍に形成され、基板2と直接又は他の層(例えば絶縁層5や下部電極3等)を介して略当接する形状に形成されている。この際、成膜用マスク104の開口部103の周囲に形成された接触部41の基板対向面と、絶縁層5の表面との間に、僅かな間隙45が形成されていてもよい。
【0026】
また、接触部41の幅Wがマスクの厚みtの1/5以上で、かつ液状の成膜材料のしみ込みを防止する点から接触部41の幅Wが0.01mm以上であることが好ましく、成膜材料を精度よく塗布できる点から接触部41の幅Wは5mm以下であることが好ましい。接触部41の幅Wがマスクの厚みtの1/5より小さく、かつ幅Wが0.01mmより小さい場合には、液状の成膜材料が成膜用マスクの接触部41を介して封止する領域までしみこんでしまう点で好ましくなく、幅Wが5mmより大きい場合、成膜材料の塗布が粗悪になってしまう点から好ましくない。
【0027】
溝部42は、接触部41から基板2と当該成膜用マスク104間への液状の成膜材料600のしみこみを防止する機能を有する。本実施形態に係る溝部42は、成膜用マスク104の開口部103付近に形成された接触部41よりも、開口部103の外側の遮蔽部1041に形成され、基板2と対向する面側に、断面形状が略凹形状に形成されている。溝部42は、例えば成膜材料600の表面張力や、絶縁層5,成膜用マスク104に対する成膜材料600の付着力等に応じて、成膜材料600が接触部41から溝部42にしみでないような形状や溝の深さに形成されていることが好ましい。溝部42の深さdが浅すぎると、毛管現象により溝部に成膜材料600が浸入しやすくなってしまう。これを防止するためには、溝部42の深さdを、少なくとも、成膜材料600の塗布直後乾燥前の膜厚以上にするのが好適である。例えば、固形分濃度1%からなる成膜材料600を用い、乾燥後100nmの膜厚を得たい場合、成膜材料600の塗布直後乾燥前の膜厚は最大で、100÷0.01=10000nm、つまり0.01mmであるから、この場合、溝部42の深さdは0.01mm以上が好ましい。一方、溝部42の深さdが深すぎると、溝部でマスクが薄くなり、マスク全体の強度が低下し、マスクの反りが生じやすくなる。これを防ぐためには、溝部42の深さdを成膜用マスク104の厚さの4/5以下にするのが好適である。
【0028】
例えば、成膜用マスク104の厚さが0.5mmの場合、溝部の深さdは、0.5×4/5=0.4mm以下にするのが望ましい。上記構成の成膜用マスク104は、例えば平板形状やシート形状に形成された樹脂材料や金属材料等の各種材料からなる部材に、エッチング等の各種製造方法により開口部103a,接触部41,および溝部42等を形成することで、簡単に得ることができる。成膜用マスク104の厚さtが薄すぎると、マスクに反りが発生しやすくなってしまう。マスクの反りは、マスクを、張力をかけて固定することにより防止することができるが、それでも、マスクが薄すぎると、張力によりマスクの変形や破壊が生じてしまう。これらを防止するためには、マスクの材質にもよるが、成膜用マスク104の厚さtを0.01mm以上とするのが望ましい。一方、成膜用マスク104の厚さtが大きすぎると、マスクエッジにおいて、成膜ムラが生じやすくなってしまう。これを防ぐためには、成膜用マスク104の厚さtを5mm以下とするのが望ましい。
【0029】
図5は図3に示した製造装置100の動作を説明するための図である。図6は図3に示した製造装置100により製造される表示パネルの一実施形態を説明するための図である。上記構成の成膜用マスク104を用いた表示パネルの製造装置100の動作を図3〜図6を参照しながら説明する。
【0030】
先ず製造装置100は、基板2上に予め規定されたパターン形状の下部電極(第1の電極)3を形成し、下部電極3を絶縁材料により絶縁区画して区画層(絶縁層)5を形成する。次に図3,5に示すように、被成膜対象の基板2と成膜用マスク104とを、成膜用マスク104に形成された開口部103aと、基板2に形成されたパターンとが予め規定された位置関係となるように位置決めして、基板2上に成膜用マスク104を配置する。
【0031】
この際、基板2上に直接又は他の層を介して接触部41が略当接するように成膜用マスク104を配置する。図3に示すように、成膜用マスク104の上方に噴霧装置(スプレー)105が配置されている。スプレー105では、タンク106に貯溜された成膜材料600が噴射口107に流入して、噴射口107から液状の成膜材料600がスプレーされる。噴射された成膜材料600が、成膜用マスク104の開口部103aを介して、基板2上の下部電極3や絶縁層5上に付着する。成膜材料600は、基板2上に付着した初期状態では液状で流動性を有する。この成膜材料600が、図5に示すように、成膜用マスク104の開口部103aの周囲の基板対向面(接触部41)と絶縁層5の表面との間隙45に毛管現象によりしみこむ。成膜用マスク104には、接触部41の外側に、断面略凹形状の溝部42が形成されているので、間隙45にしみこんだ成膜材料600が溝部42にしみだすことがない。更に溝部42から外側の成膜用マスク104と絶縁層5との間の間隙43へ、成膜材料600がしみだすことを防止することができる。
【0032】
そして成膜材料600が基板2上の画素部4等の規定領域に塗膜された状態で、例えば規定時間、上記成膜された基板2に加熱処理等の規定処理を施すことにより、成膜材料600を固化させる。詳細には成膜材料600が溶媒に溶解した状態で、基板2上に塗布された場合、その基板2に加熱処理等の規定処理を施して不要な溶媒を気化させて除去する。これにより、図6に示すように、基板2上には成膜材料600からなる正孔注入層6としての成膜層が形成される。この際、図6に示すように基板2の絶縁層5上に、接触部41に対応する位置に、成膜材料600からなる層600Aが形成される場合がある。
【0033】
そして製造装置100は、規定の成膜用マスク104を用いて、順次、例えば正孔輸送層7,発光層8,電子輸送層9,電子注入層10等を形成するための成膜材料を塗膜し、成膜層11上に上部電極(第2の電極)を形成することにより、基板2上に一対の下部電極3,上部電極12間に成膜層11が狭持された自発光素子(有機EL素子)13を形成する。その後、製造装置100が、有機EL素子13を不図示の封止部材により封止することで、有機ELパネル1を得ることができる。
【0034】
以上説明したように、自発光素子(有機EL素子)13の成膜層11のパターンに応じた開口部103aを備え、少なくとも開口部103aのエッジ部104A近傍に、基板2と直接又は他の層を介して略当接する接触部41が形成され、当該接触部41よりも外側に、接触部41から基板2と当該成膜用マスク104間への液状の成膜材料600のしみこみを防止する断面略凹形状の溝部42が形成された成膜用マスク104を、基板2上に配置して、液状の成膜材料600を成膜用マスク104の開口部103aを介して基板2上に噴射して成膜層11を形成するので、成膜用マスク104と基板2の間隙43に液状の成膜材料600が毛管現象によるしみこむことを防止することができ、高精度に成膜パターンを形成することができる。また不要な成膜パターンを形成することを防止することができるので、上記製造方法にて製造された自発光素子を高精度に封止することができる。また上記製造方法により高精度な成膜パターンを形成することができるので、高発光性能の表示装置を提供することができる。
【0035】
また接触部41が形成された成膜用マスク104を絶縁層5上に配置した状態で成膜材料600を噴射して成膜を行うので、接触部41に対応する絶縁層5上の位置に成膜材料600からなる層600Aが形成される場合がある。この層600Aにより、上記本発明に係る成膜用マスク104を用いて成膜層が形成されたことを容易に確認することができる。
【0036】
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る成膜用マスク104bを用いた製造装置100bを説明するための図である。図8は、図7に示した製造装置100bの成膜用マスク104bを説明するための上面図である。第1実施形態と同様な構成要素、機能、動作等については説明を省略する。
【0037】
前述した第1実施形態では、正孔注入層としての成膜層11を形成するための成膜材料600を、基板2上に形成された複数の画素部4の全体又は一部にスプレー105により塗布したが、第2実施形態に係る製造装置100bでは、図7,8に示すように、基板2上に形成された画素部4それぞれに対応する位置に、開口部103bが形成された成膜用マスク104bを用いて成膜材料600を塗布する。
【0038】
本実施形態における成膜用マスク104bは、例えば図7,8に示すように、開口部103b、および遮蔽部1041bを有する。開口部103bは、上述したように基板2上の画素部4毎に形成される成膜パターンの位置に対応した位置に、成膜パターンの形状に応じて形状の開口部が形成されている。遮蔽部1041bは、接触部41b、および溝部42bを有する。接触部41bは、開口部103bのエッジ部近傍に形成され、基板2と直接又は他の層(例えば絶縁層5)を介して略当接する形状に形成されている。溝部42bは、開口部103の外側の遮蔽部1041内に形成され、断面形状が台形状に形成されている。また本実施形態に係る溝部42bは隣接する接触部41に共通に設けられている。上述した実施形態に係る成膜用マスク104bでは、図7,8に示すように、開口部103bそれぞれに対応して、開口部103bに隣接してx方向(面内の一方向)に溝部42bを形成したが、この形態に限られるものではない。例えば溝部42bを、開口部103bそれぞれに対応して開口部103bを囲むように形成してもよいし、開口部103bのx方向やy方向に沿って溝部42bを形成してもよい。
【0039】
図9は、本発明の第2実施形態に係る製造装置100bにより製造される表示パネルの一実施形態を説明するための図である。上記構成の成膜用マスク104bを用いた製造装置100bの動作を説明を図7〜図9を参照しながら説明する。
【0040】
製造装置100bは、図7,8に示した成膜用マスク104bを基板2上に配置して、スプレー105から成膜材料600を噴射する。成膜材料600は、成膜用マスク104bの開口部103bを介して、基板2の画素部4毎に塗布される。この際、液状で流動性を有する成膜材料600は、毛細現象により成膜用マスク104bの接触部41と絶縁層5との間にしみ込む。しかし本実施形態に係る成膜用マスク104bは、溝部42bが形成されているので、成膜用マスク104bと絶縁層5との間全体にしみ込むことを防止することができる。その後、成膜材料600が基板2b上の画素部等の規定された領域に塗布された状態で、例えば規定時間、上記成膜された基板2を加熱等の規定処理により不要な溶媒を気化させて除去する。すると図9に示すように、基板2上には成膜材料600からなる正孔注入層6としての成膜層が形成される。この際図9に示すように、成膜材料600からなる層600Aが形成される場合がある。そして製造装置100bは、規定の成膜用マスク104bを介して、順次、規定材料を塗布することにより、例えば基板2上に一対の下部電極3,上部電極12間に成膜層11が狭持された自発光素子(有機EL素子)13を形成する。その後、製造装置100が、有機EL素子13を不図示の封止部材により封止することで、有機ELパネル1を得ることができる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態では、成膜用マスク104bは、基板2上に形成される画素部4それぞれに形成される成膜パターンに応じた開口部103aを有し、その開口部103aのエッジ部近傍に溝部42bが形成されているので、画素部4それぞれに高精度に成膜層を形成することができる。
【0042】
[第3実施形態]
図10は、第3実施形態を説明するに当たり、基板に塗布された流動性を有する成膜材料600に関して、解決すべき課題を説明するための図である。図10(a)は基板2上に成膜材料600を塗布した直後の状態を説明するための図であり、図10(b)は塗布および加熱処理により、基板2上に塗布された成膜材料600が表面張力等により変形することを説明するための図である。
【0043】
前述した第1,第2実施形態では基板2上に流動性を有する成膜材料600が塗布された直後は、成膜材料600の表面張力と、絶縁層5や成膜用マスク104の表面張力(付着力)等の力のバランスにより、図10(a)に示すように、成膜材料600が基板2上に一様に付着している。この際、塗布および加熱する工程にかけて、加熱による成膜材料600の表面張力の変化や、絶縁層5や成膜用マスク104の表面張力(付着力)等の力のバランスが変化することにより、図10(b)に示すように、開口部103のエッジ部付近の成膜材料600の液面(層表面)601が他よりも低下して、塗布ムラが生じる場合がある。このため本来成膜層11として形成したい成膜パターンよりも、小さい成膜パターンが形成されてしまい、成膜精度が低下する場合がある。
【0044】
本発明の第3実施形態に係る製造装置100cでは、上述した成膜精度の低減を防止するために、成膜用マスク104の開口部のエッジ部付近に、成膜材料600を一時保持する液溜部を設ける。以下図面を参照しながら詳細に説明する。なお、第1および第2の実施形態と同様な構成要素、機能、動作等については説明を省略する。
【0045】
図11は本発明の第3実施形態に係る成膜用マスク104Cを説明するための図である。図11(a)は成膜用マスク104Cの裏面図を示し、図11(b)は成膜用マスク104Cの裏面側からの斜視図を示し、図11(c)は図11(b)に示した成膜用マスク104CのA−A線に沿った断面図である。図12は表示装置の製造時の被成膜対象の基板2と成膜用マスク104Cの開口部付近を拡大した断面図である。
【0046】
本実施形態に係る成膜用マスク104Cは、自発光素子の成膜層のパターンに応じた開口部103a、および遮蔽部1041cを有する。開口部103aは、基板2上に形成される成膜層のパターンに応じた形状を有する。詳細には開口部103aは、第1実施形態と略同様に、複数個の画素部4に成膜材料600を塗布するように、基板2上の複数の画素部4が形成された領域と略同じ、又はそれより大きな貫通孔部である。遮蔽部1041cは、液溜部40、接触部41、および溝部42を有する。液溜部40は、例えば図11に示すように、開口部103aのエッジ部104Aと、接触部41との間に、液状で流動性を有する成膜材料600を一時的に溜める。液溜部40は、詳細には図11に示すように、階段形状にひさし部40Aおよび凹部40Bが形成されている。この液溜部40は、成膜時に図12に示すように、成膜用マスク104Cを基板2上に配置した状態で、ひさし部40Aと絶縁層5との間に、所定の大きさの間隙405を形成する。この液溜部40は、例えば成膜材料600が付着した基板に加熱処理を施した場合であっても、上記基板2上に所望の成膜パターンが形成できるように、液状の成膜材料600を一時的に保持することができる大きさや形状に形成されていることが好ましい。また、ひさし部40Aの形状は、凹部40Bの深さ(別言すれば、図11(c)に示す間隙405の深さ)が、溝部42の深さdと略同一であると、マスクをエッチング法やメッキ法で作製する際、凹部40Bと溝部42を同時に形成することが容易となり、望ましい。
【0047】
上記構成の成膜用マスク104Cは、例えば平板形状やシート形状に形成された樹脂材料や金属材料等の各種材料からなる部材を、エッチング等の各種製造方法により、基板2の画素部4に形成される成膜パターンそれぞれに応じた開口部103aや、液溜部40(ひさし部40Aおよび凹部40B)、接触部41、溝部42等を形成することで、簡単に得ることができる。
【0048】
図13は、塗布から加熱工程にかけての成膜材料600の動作を説明するための図である。図14は、本発明の第3実施形態に係る製造装置100cにより製造される表示パネルの一実施形態を説明するための図である。上記構成の成膜用マスク104Cを用いた製造装置100cの動作を、図11〜図14を参照しながら説明する。
【0049】
本実施形態に係る製造装置100cは、図12に示すように、成膜用マスク104Cを基板2上に載置した状態で、スプレー105から成膜材料600を噴射して、基板2に成膜材料600を塗布する。図12に示すように、液状で流動性を有する成膜材料600は、成膜用マスク104Cの開口部103aを介して基板2上に塗布されると、液溜部40の間隙405内にまで付着する。また成膜材料600は、接触部41と絶縁層5の間隙45内にまでしみ込むが、溝部42が形成されているので、それ以上成膜用マスク104Cと絶縁層5との間にしみ込まない。その後、上記基板2を加熱等の規定処理により不要な溶媒を気化させて除去すると、図13,14に示すように、液溜部40内での成膜材料600の液面(層表面)が低下し、基板2上には成膜材料600からなる正孔注入層6としての成膜層が形成される。この際、図14に示すように基板2の絶縁層5上に、接触部41に対応する位置に、成膜材料600からなる層600Aが形成される場合がある。その後、所定の成膜材料を成膜することで成膜層11を形成し、その上に上部電極12を形成し、得られた自発光素子を封止することで、表示装置を得ることができる。
【0050】
上述した液溜部40は、例えば図12〜図14に示すように、塗布および基板加熱工程等により、液溜部40内での成膜材料600の液面(層表面)が低下する度合い等に基づいて、基板2上に最適な成膜パターンが形成されるように、液溜部40の形状や間隙405の大きさが規定されることが好ましい。
【0051】
以上説明したように、上記実施形態に係る成膜用マスク104Cは、開口部103aのエッジ部104Aと、接触部41との間に、液状の成膜材料600を溜める液溜部40が形成されているので、第1実施形態と比べて、加熱工程した後であっても、高精度に成膜パターンを成膜することができる。
【0052】
以上説明したように、上記実施形態に係る成膜用マスク104Cは、開口部103aのエッジ部104Aと、接触部41との間に、液状の成膜材料600を溜める液溜部40が形成されているので、第1実施形態と比べて、加熱工程した後であっても、高精度に成膜パターンを成膜することができる。
【0053】
また、液溜部40は、塗布および基板加熱工程等により、液溜部40内での成膜材料600の液面(層表面)が低下する度合い等に基づいて、適宜、基板2上に最適な成膜パターンが形成されるように、液溜部40の形状や間隙405の大きさが規定することで、より高精度に成膜パターンを成膜することができる。
【0054】
[第4実施形態]
図15は、本発明の第4実施形態に係る成膜用マスク104dを用いた製造装置100dを説明するための図である。第1〜第3実施形態と同様な構成要素、機能、動作等については説明を省略する。本実施形態に係る製造装置100dは、図15に示すように、第2実施形態と略同様に、基板2上に形成された画素部4それぞれに対応する位置に、開口部103bが形成された成膜用マスク104dを用いて成膜材料600を塗布する。本実施形態に係る成膜用マスク104dは、第4実施形態と略同様に、液溜部40を有する。
【0055】
この液溜部40は、図15に示すように、開口部103aのエッジ部104Aと、接触部41との間に、液状で流動性を有する成膜材料600を一時的に溜める。また液溜部40は、成膜時に図15に示すように、成膜用マスク104dを基板2上に載置した状態で、ひさし部40Aと絶縁層5との間に、所定の大きさの間隙405を形成する。上記構成の成膜用マスク104dは、例えば平板形状やシート形状に形成された樹脂材料や金属材料等の各種材料からなる部材を、エッチング等の各種製造方法により、開口部103aや溝部42を形成して簡単に得ることができる。上記構成の成膜用マスク104dを用いた製造装置100dの動作は、第3実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態に係る製造装置100dでは、基板2上に形成された画素部4それぞれに対応する位置に、開口部103bが形成された成膜用マスク104dを用いる。この成膜用マスク104dは、開口部103b毎に液溜部40(ひさし部40Aおよび凹部40B)が形成されているので、第1および第2実施形態と比較して、画素部4それぞれに高精度に成膜パターンを形成することができる。
【0057】
[第5実施形態]
図16は、第5実施形態を説明するに当たり、成膜時の成膜材料600の表面張力に関する、解決すべき課題を説明するための図である。なお、図16は、成膜時の成膜用マスク104jの上面形状を示した図である。
図16に示すように、単純に開口部103aが形成された成膜用マスク104jを、基板2上に配置した状態で、上部からスプレー105により成膜材料600を塗布すると、塗布から加熱工程にかけて、加熱による成膜材料600の表面張力等の要因により、液状の成膜材料600が開口部103aの中心部に向けて流動し、開口部103aの角部103C付近では、成膜材料600の液面(層表面)601が他よりも低下してしまう。このため本来成膜層11として形成したい成膜パターンよりも、小さい成膜パターン(角部が丸角形状)に形成されてしまい、成膜精度が低下する場合がある。
【0058】
本発明の第5実施形態に係る製造装置100eでは、上述した成膜精度の低減を防止するために、成膜用マスクの開口部の角部103Cに、成膜材料600を一時保持する液溜部が形成された成膜用マスクを用いて成膜を行う。以下図面を参照しながら詳細に説明する。
【0059】
図17は、本発明の第5実施形態に係る成膜用マスク104eを説明するための図である。図17(a)は本発明の第5実施形態に係る成膜用マスク104eの上面図であり、図17(b)は図17(a)に示した成膜用マスク104eのX−X線に沿った断面図であり、図17(c)は図17(a)に示した成膜用マスク104eのY−Y線に沿った断面図である。図18は図17(a)に示した成膜用マスク104eの開口部103eの角部103C付近を拡大した裏面図である。
【0060】
本実施形態に係る成膜用マスク104eは、図17,18に示すように、開口部の角部103Cに、液状の流動性を有する成膜材料600を一時保持する角部液溜部44が形成されている。詳細には、成膜用マスク104eは、図17,18に示すように、開口部103e、および遮蔽部1041eを有する。
【0061】
開口部103eは、第1実施形態と略同じように、基板2上に形成される成膜層のパターンに応じた形状を有する。本実施形態では開口部103eは、複数個の画素部4に成膜材料600を塗布するように、基板2上の複数の画素部4が形成された領域と略同じ、又はそれ大きな貫通孔部が形成されている。
また開口部103eの角部103Cに形成された角部液溜部44は、図17,18に示すように、開口部側から遮蔽部側に向かって略凹形状に形成されている。角部液溜部44は、この形態に限られるものではない。角部液溜部44は、例えば液状で流動性を有する成膜材料600を一時的に保持することができれば、略楕円形状、略円形状、略台形状、略矩形状等の各種形状を採用することができる。
【0062】
また本実施形態に係る成膜用マスク104eは、遮蔽部1041eとして接触部41e、溝部42e、および液溜部40eを有する。この接触部41e、溝部42e、および液溜部40eそれぞれは、角部103C近傍では、図17,18に示すように、角部液溜部44の形状に応じて形成されている。詳細には図17,18に示すように、開口部103eのエッジ部104Aから略等距離だけ離れた位置に、液溜部40eのひさし部40Aが形成され、そこから規定距離だけ離れた位置に接触部41,溝部42が順に形成されている。
【0063】
上述した成膜用マスク104eでは加熱工程等により、角部103Cでの成膜材料600の液面(層表面)が低下する度合い等に基づいて、適宜、基板2上に最適な成膜パターンが形成されるように、角部液溜部44、接触部41、溝部42等の形状や大きさが適宜規定されることが好ましい。
【0064】
図19(a)は、図17,18に示した成膜用マスク104eを用いた製造装置の動作を説明するための図であり、成膜用マスク104の上側から見た図である。図19(b)は図19(a)に示した成膜用マスク104および基板2等の断面図である。
【0065】
製造装置100eは、図19(a),(b)に示すように、スプレー105から成膜材料600を噴射する。成膜材料600は、成膜用マスク104eを介して基板2上に付着する。塗布直後では、図19(a),(b)に示すように、成膜材料600の液面602Aが、角部液溜部44,液溜部40e,接触部41にまで付着する。そして規定時間、上記成膜された基板2を加熱等の規定処理により不要な溶媒を気化させて除去すると、図19(a),(b)に示すように、液溜部40,角部液溜部44での成膜材料600の液面(層表面)が低下する。詳細には成膜材料600は液面602Aが順次、液面602B,602Cへと低下する。そして、基板2上には成膜材料600からなる正孔注入層6としての成膜層が形成される。この際、本実施形態では図19(a)に示すように、加熱処理後、開口部103eの角部103C近傍では成膜材料600が所望のパターン形状に高精度に成膜される。
【0066】
以上説明したように、本実施形態に係る製造装置100eでは、成膜用マスク104e開口部103eの角部103Cに、図17,18に示すような、成膜材料600を一時保持する角部液溜部44を設けたので、流動性を有する成膜材料600の表面張力等による成膜精度の低減を防止することができ、高精度な成膜パターンを得ることができる。
【0067】
[第6実施形態]
図20は、本発明の第6実施形態に係る製造装置100fに用いられる成膜用マスク104fを説明するための図である。上述した実施形態と同様な構成、機能、動作等については一部説明を省略する。本実施形態に係る成膜用マスク104fは、図20に示すように、開口部103f、遮蔽部1041fを有する。
【0068】
開口部103fは、第2実施形態と略同様に、基板2上の画素部4毎に形成される成膜パターンの位置に対応した位置に、成膜パターンの形状に応じた形状に形成されている。本実施形態に係る成膜用マスク104fでは、複数の開口部103fがマトリクス状に配置され、そのうち四角に形成された開口部103Fに角部液溜部44が形成されている。
【0069】
また開口部103Fそれぞれの4つの角部のうち、一つの角部に角部液溜部44が形成されている。この際、例えばマトリクス状に形成された複数個の開口部103fを一つの大きな開口部と仮定した場合に、その開口部の四角部に相当する位置に上記角部液溜部44が形成されている。遮蔽部1041fは、接触部41f、および溝部42fを有する。接触部41fおよび溝部42fは、第5実施形態と略同様な構成や機能を有するので説明を省略する。
【0070】
成膜用マスク104fは、上述した実施形態に限られるものではない。例えば成膜用マスク104fは、複数個の開口部103fがマトリクス状に形成され、その開口部103fそれぞれの角部又は一部の角部に、角部液溜部44が形成されていてもよい。
【0071】
図21は、図20に示した成膜用マスク104fを用いて製造装置100fにより製造された一実施形態に係る表示装置を説明するための図である。
本実施形態に係る製造装置100fは、図20に示した成膜用マスク104fを用いて、上記成膜材料600をスプレーして成膜を行う。その結果、例えば図21に示すような表示装置(有機ELパネル)1fを得る。
【0072】
この有機ELパネル1fは、図21に示すように、複数の画素部4がマトリクス状に形成され、その画素部4を区画する第1の区画層(絶縁層)51fと、画素部4と第1の区画層51fを取り囲む第2の区画層(絶縁層)52fとを有する。画素部4は、図1に示したように、基板2上に下部電極3がパターン形成され、例えば正孔注入層6、正孔輸送層7、発光層8、電子輸送層9、電子注入層10等の成膜層11が順次成膜され、その成膜層11上に上部電極12が積層されて、有機EL素子13が形成される。その有機EL素子13を不図示の封止部材と封止用接着材料により封止する封止工程や、アッセイ工程等を行うことで有機ELパネル1fを得る。この際、四角の画素部4Fには、図20に示した成膜用マスク104fの角部液溜部44に対応した形状の成膜層11Fが形成されている。この成膜層11Fは、第2の区画層52fに向かって凸形状に形成されている。
【0073】
以上説明したように、本実施形態に係る製造装置100fは、基板2上に形成される画素部4それぞれに形成される成膜パターンに応じた開口部103fを有し、その開口部103fに角部液溜部44が形成された成膜用マスク104fを用いて成膜を行うので、画素部4それぞれに高精度に成膜パターンを形成することができる。特に上記実施形態では、マトリクス状に形成された複数個の開口部103fのうち、四角に相当する開口部103Fの角部に角部液溜部44が形成されているので、基板2上にマトリクス状に形成される画素部4のうち、四角に相当する画素部4Fの角部の成膜パターンを、高精度に成膜することができる。
【0074】
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について、図22〜図30を参照して説明する。
【0075】
まず、本実施形態を説明するに当たり、解決しようとする課題について説明する。図5、図6に示したように、成膜材料600を塗布し、基板2を加熱して成膜材料600を乾燥させる場合、接触部41に対応する位置に、成膜材料600からなる層600Aが形成される場合がある。層600Aが形成されること自体は、特別に問題はないが、場合によっては、層600Aが形成されることが、好ましくないこともある。
【0076】
成膜材料600からなる層600Aが悪影響を与える場合について、図22〜図24を用いて説明する。図5に示した成膜用マスクを用いて成膜材料600をスプレーすると、図22に示すように、そのスプレーされた成膜材料600が、接触部41と絶縁層5の表面との間隙45に毛管現象によりしみこむ場合がある。この状態で、基板2に加熱処理等の規定処理を施すと、間隙45にしみこんだ成膜材料600も乾燥し、固化する。この際、図23に示すように、固化した成膜材料600が、絶縁層5と接触部41の両方に接して形成され、成膜用マスク104を絶縁層5から取り外すときに、固化した成膜材料600を介して絶縁層5と接触部41との両者が固着してしまい、取り外すことが困難となったり、強い力で取り外した結果、図24に示すように、成膜材料600からなる層600Aがささくれだった状態に引き裂かれ、「バリ」となって残存する等の、好ましくない場合を招来する。本実施形態では、こうした問題を解決することを可能にしている。
【0077】
本実施形態では、図25に示すように、成膜用マスク104を絶縁層5等の表面に接触させると、その表面に対して接触部41の対向面が僅かの間隔t1だけ離れて隙間を生じさせるように、接触部41の絶縁層5等の表面に対する対向面が溝部42の凹部側へオフセットして(奥まって)形成されている。つまり、本実施形態における接触部41は、絶縁層5等の表面に直接接触するのではなく、所定間隔t1で対向する対向部となっており、対向部(以下、便宜上接触部という)41の対向面が、溝部42の凹部側へオフセットして(奥まって)形成されている。
【0078】
図25に示した本実施形態の成膜用マスク104を用いて、成膜材料600を塗布し乾燥させるまでの処理工程について、図26〜図28を参照して説明する。図26は、成膜材料600を塗布した直後の状態を示す。塗布された成膜材料600の一部が、接触部41と絶縁層5の表面との間の間隙(間隔t1の隙間)内に進入し保持される。次に基板2を加熱処理すると、成膜材料600が固化していく途中で、図27に示すように、接触部41と絶縁層5との間の隙間内に保持されている成膜材料600の一部は「液割れ」を起こし、絶縁層52の側と接触部41の側に分離する。この分離した状態では成膜材料600の一部は、未だ完全に固化しておらず、その分離した成膜材料600の一部は、その表面張力で自ら形状を整えていき、固化が完了したときには、図28に示すように滑らかな形状の層600Aとなる。
【0079】
このように、本実施形態によれば、成膜用マスク104の溝部42に連なって形成されている接触部41に、絶縁層5の表面に対して一定の間隔t1の隙間を生じさせる対向面を形成し、その隙間内に成膜材料600の一部を浸入させるようにしたので、成膜用マスク104を取り外すと、その成膜材料600の一部を、自ら形状を整えて固化させることができ、形状の良好な成膜を実現することができる。
【0080】
[第8実施形態]
第8実施形態は、上述の第7実施形態と同様の解決すべき課題に対処したものである。
本実施形態では、上述した解決すべき課題に対し、成膜用マスク104における表面のヌレ性を制御することによって対処している。
【0081】
図22を参照して説明すると、本実施形態では、接触部41の少なくとも成膜材料600に接する面に撥液性を施している。接触部41をかかる構成とすることにより、成膜材料600が乾燥する途中において、接触部41から容易に離液することとなるため、成膜用マスク104と絶縁層5等が固着したり、成膜材料600による「バリ」が生じる等の問題を回避することができる。
【0082】
接触部41を撥液性にするためには、例えば、成膜用マスク104の少なくとも接触部41に、フッ素化合物のガスでプラズマ処理を施したり、少なくとも接触部41をフッ素化合物で皮膜する等の方法を講じることができる。
【0083】
なお、第7実施形態の方法と、第8実施形態の方法を、併用してももちろん構わない。また、第7実施形態と第8実施形態を、図13に示したひさし部40Aを有する成膜用マスクに適用しても良く、優れた成膜を実現することが可能となる。
【0084】
また、説明の便宜上、各図面において、成膜用マスク104等の断面形状を矩形形状として模式的に表したが、本発明はこのような形状に限定されるものではない。
【0085】
実際の成膜用マスクは、その製造方法により全くの矩形形状とは異なった形となる場合が多い。例えば、成膜用マスクを、フォトエッチング法により形成した場合、図29に示すように、そのマスク断面にいわゆるテーパーがついた形状となったり、図30に示すように、角に丸みがついた形状等となる。しかし、こうしたテーパー形状や角に丸みのついた形状を有することとなった成膜用マスクであっても、上述の実施形態で説明した成膜用マスク104等と同様の効果が担保され、同様の効果が得られる。
【0086】
また、上述の実施形態で説明した成膜用マスクを、複数枚のマスクを貼り合わせることによって作製してもよい。例えば、図31(a)の断面図にて示すように、マスクを2枚貼り合わせて図5等に示した形状の成膜用マスク104を作製してもよいし、図31(b)の断面図にて示すように、マスクを3枚貼り合わせて図25に示した形状の成膜用マスク104を作製してもよい。
【0087】
なお、以上に第1〜第8実施形態について説明したが、本発明は上述したこれら実施形態に限られるものではない。例えば、上述した本発明に係る実施形態を組み合わせてもよい。また、成膜材料600をスプレーにより噴射したが、この形態に限られるものではない。例えば液状で流動性を有する成膜材料600を、インクジェット方式や滴下することにより、マスクを介して成膜してもよい。
【0088】
また、例えば上述した実施形態では、成膜用マスクの開口部のエッジ部近傍の全周に沿って、本発明に係る接触部41や溝部42、液溜部40等を形成したが、この形態に限られるものではない。例えば成膜用マスクの開口部のエッジ部近傍の全周のうち、一部に本発明に係る接触部41や溝部42、液溜部40等を形成してもよい。また、所定間隔で溝部を形成してもよい。また、表示装置の各構成要素は、上述した形態に限られるものではない。
【0089】
【実施例】
以下、図32を参照して、上述した表示装置の一具体例として有機ELユニット1bを例に挙げて具体的な実施例について説明する。
【0090】
有機ELユニット1bの基本構成は、第1電極(第1の導電層)131と第2電極(第2の導電層)132との間に成膜層133を挟持して支持基板110上に複数の有機EL素子130を形成したものである。図示の例では、支持基板110上にSiO2被覆層120aを形成しており、その上に形成される第1電極131をITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極からなる陽極に設定し、第2電極132をAl等の金属材料からなる陰極に設定して、支持基板110側から光を取り出すボトムエミッション方式を構成している。また、成膜層133としては、正孔輸送層133A,発光層133B,電子輸送層133Cの3層構造の例を示している。そして、支持基板110と封止部材1111とを接着層1112を介して窒素等の不活性ガス雰囲気中で貼り合わせることによって封止領域Sを形成し、この封止領域S内に有機EL素子130からなる自発光素子部を形成している。
【0091】
有機EL素子130からなる自発光素子部は、図示の例では、第1電極131を絶縁層134で区画しており、区画された第1電極131の下に各有機EL素子130による単位表示領域(130R,130G,130B)を形成している。また、封止領域Sを形成する封止部材1111の内面には乾燥手段140が取り付けられて、湿気による有機EL素子130の劣化を防止している。
【0092】
また、支持基板110の端部に形成される引出領域110A上には、第1電極131と同材料,同工程で形成される第1の電極層1121Aが、第1電極131とは絶縁層134で絶縁された状態でパターン形成されている。第1の電極層1121Aの引出配線部分には、銀合金等を含む低抵抗配線部分を形成する第2の電極層1121Bが形成されており、更にその上に、必要に応じてIZO(Indium Zinc Oxide)等の保護被膜1121Cが形成されて、第1の電極層1121A,第2の電極層1121B,保護被膜1121Cからなる引出配線部1121が形成されている。そして、封止領域S内端部で第2電極132の端部132aが引出配線部1121に接続されている。
【0093】
第1電極131の引出配線は、図示省略しているが、第1電極131を延出して封止領域S外に引き出すことによって形成することができる。この引出配線においても、前述した第2電極132の場合と同様に、Ag合金等を含む低抵抗配線部分を形成する電極層を形成することもできる。
そして、封止部材1111の引出配線部1121に臨む端縁1111E0は支持基板110と封止部材1111の貼り合わせ前に加工された孔加工縁によって形成されている。
【0094】
以下、有機ELユニット1bの細部について、更に具体的に説明する。
【0095】
a.電極;
第1電極131,第2電極132は、一方が陰極側、他方が陽極側に設定される。陽極側は陰極側より仕事関数の高い材料で構成され、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)等の金属膜やITO、IZO等の透明導電膜が用いられる。逆に陰極側は陽極側より仕事関数の低い材料で構成され、アルカリ金属(Li,Na,K,Rb,Cs)、アルカリ土類金属(Be,Mg,Ca,Sr,Ba)、希土類金属等、仕事関数の低い金属、その化合物、又はそれらを含む合金、ドープされたポリアニリンやドープされたポリフェニレンビニレン等の非晶質半導体、Cr23、NiO、Mn25等の酸化物を使用できる。また、第1電極131,第2電極132ともに透明な材料により構成した場合には、光の放出側と反対の電極側に反射膜を設けた構成にすることもできる。
【0096】
引出配線部(図示の引出配線部1121及び第1電極131の引出配線)には、有機ELユニット1bを駆動する駆動回路部品やフレキシブル配線基板が接続されるが、可能な限り低抵抗に形成することが好ましく、前述したように、Ag,Cr,Al等の低抵抗金属やその合金で電極層を積層するか、或いはこれらの低抵抗金属電極単独で形成することができる。
【0097】
b.成膜層;
成膜層133は、少なくとも発光層を含む単層又は多層の成膜層からなるが、層構成はどのように形成されていても良い。一般には、図31に示すように、陽極側から陰極側に向けて、正孔輸送層133A、発光層133B、電子輸送層133Cを積層させたものを用いることができるが、発光層133B、正孔輸送層133A、電子輸送層133Cはそれぞれ1層だけでなく複数層積層して設けても良く、正孔輸送層133A、電子輸送層133Cについてはどちらかの層を省略しても、両方の層を省略しても構わない。また、正孔注入層、電子注入層等の有機材料層を用途に応じて挿入することも可能である。正孔輸送層133A、発光層133B、電子輸送層133Cは従来の使用されている材料(高分子材料、低分子材料を問わない)を適宜選択して採用できる。
【0098】
また、発光層133Bを形成する発光材料においては、1重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と3重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(りん光)のどちらを採用しても良い。
【0099】
c.封止部材;
有機ELユニット1bにおいて、有機EL素子130を気密に封止するための封止部材1111としては、ガラス製、プラスチック製、金属製等による板状部材を用いることができる。ガラス製の封止基板にプレス成形,エッチング,ブラスト処理等の加工によって封止用凹部(一段掘り込み、二段掘り込みを問わない)を形成したものを用いることもできるし、或いは平板ガラスを使用してガラス(プラスチックでも良い)製のスペーサにより支持基板110との間に封止領域Sを形成することもできる。また、上記のような封止部材により封止領域Sを形成する気密封止法を利用しても良く、封止領域S内に例えば樹脂やシリコーンオイル等の充填剤を封入したもの、例えば樹脂フィルムと金属箔で封止した固体封止法、バリア膜等で有機EL素子130を封止する膜封止法でも良い。
【0100】
d.接着剤;
接着層1112を形成する接着剤は、熱硬化型,化学硬化型(2液混合),光(紫外線)硬化型等を使用することができ、材料としてアクリル樹脂,エポキシ樹脂,ポリエステル,ポリオレフィン等を用いることができる。特には、加熱処理を要さず即硬化性の高い紫外線硬化型のエポキシ樹脂製接着剤の使用が好ましい。
【0101】
e.乾燥手段;
乾燥手段140は、ゼオライト,シリカゲル,カーボン,カーボンナノチューブ等の物理的乾燥剤、アルカリ金属酸化物,金属ハロゲン化物,過酸化塩素等の化学的乾燥剤、有機金属錯体をトルエン,キシレン,脂肪族有機溶剤等の石油系溶媒に溶解した乾燥剤、乾燥剤粒子を透明性を有するポリエチレン,ポリイソプレン,ポリビニルシンナエート等のバインダに分散させた乾燥剤により形成することができる。
【0102】
f.有機ELユニット1bの各種方式等;
本発明の実施例である有機ELユニット1bとしては、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の設計変更が可能である。例えば、有機EL素子130の発光形態は、前述したように支持基板110側から光を取り出すボトムエミッション方式でも、封止部材1111側から光を取り出すトップエミッション方式でも構わなく(この場合封止部材1111を透明材料にする必要がある)、マルチフォトン構造を採用しても構わない。また、有機ELユニット1bは単色表示であっても複数色表示であっても良く、複数色表示を実現するためには、塗り分け方式を含むことは勿論のこと、白色や青色等の単色の発光を有する有機EL素子を単数または複数備える有機ELユニット1bにカラーフィルタや蛍光材料による色変換層を組み合わせた方式(CF方式、CCM方式)、2色以上の単位表示領域を縦に積層し一つの単位表示領域を形成した方式(SOLED(transparent Stacked OLED)方式)、異なる発光色の低分子有機材料を予め異なるフィルム上に成膜してレーザによる熱転写で一つの基板上に転写するレーザ転写方式、等を採用することができる。また、図示の例ではパッシブ駆動方式を示しているが、支持基板110としてTFT基板を採用し、その上に平坦化層を形成した上に第1電極131を形成するようにして、アクディブ駆動方式を採用したものであってもよい。
【0103】
本発明に係る表示装置(有機ELパネル)は、例えば携帯電話機や、カーオーディオ、カーインパネ、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)装置、電子手帳、トランシーバ、テレビジョン受信機、液晶表示装置のバックライト、映像機器、フラッシュ装置、ライトや照明装置、光電気変換装置、光通信装置等の各種装置にも適用可能である。
【0104】
以上説明したように、本発明の実施形態では、自発光素子(有機EL素子)13の成膜層11のパターンに応じた開口部103aを備え、少なくとも開口部103aのエッジ部104A近傍に、基板2と直接又は他の層を介して略当接する接触部41が形成され、当該接触部41よりも外側に、接触部41から基板2と当該成膜用マスク104間への液状の成膜材料600のしみこみを防止する断面略凹形状の溝部42が形成された成膜用マスク104を、基板2上に配置して、液状の成膜材料600を成膜用マスク104の開口部103aを介して基板2上に噴射して成膜層11を形成するので、成膜用マスク104と基板2の間隙43に液状の成膜材料600が毛管現象によるしみこむことを防止することができ、高精度に成膜パターンを形成することができる。
【0105】
また不要な成膜パターンを形成することを防止することができるので、上記製造方法にて製造された成膜層11を高精度に封止することができる。また上記製造方法により高精度な成膜パターンを形成することができるので、高発光性能の表示装置を提供することができる。また接触部41が形成された成膜用マスク104を絶縁層5上に配置した状態で成膜材料600を噴射して成膜を行うので、接触部41に対応する絶縁層5上の位置に成膜材料600からなる層600Aが形成される場合がある。この層600Aにより、上記本発明に係る成膜用マスク104を用いて成膜層が形成されたことを容易に確認することができる。
【0106】
なお、本発明による技術は、有機EL素子以外の他の有機半導体素子にも応用可能である。例えば、特開2004−103905等に開示される、有機半導体を用いたトランジスタ素子等にも応用することができる。具体的には、該トランジスタ素子のチャネル部を、有機半導体材料を溶解、もしくは、分散した溶液を、本願による成膜用マスクを用いてスプレー塗布することにより、形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】一般的な有機ELパネルを説明するための断面図である。
【図2】マスクと基板又は絶縁層との間隙に毛管現象により成膜材料がしみ込むことを説明するための図である。
【図3】第1実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための図である。
【図4】図3に示した成膜用マスク104を説明するための図である。(a)は成膜用マスクの裏面図を示し、(b)は成膜用マスクの裏面側からの斜視図を示し、(c)は(b)に示した成膜用マスク104のA−A線に沿った断面図である。
【図5】図3に示した表示装置製造時の被成膜対象の基板2と成膜用マスク104の開口部103a付近を拡大した断面図である。
【図6】図3に示した製造装置により製造される表示パネルの一実施形態を説明するための図である。
【図7】第2実施形態に係る成膜用マスク104bを用いた製造装置100bを説明するための図である。
【図8】図7に示した製造装置100bの成膜用マスク104bを説明するための上面図である。
【図9】第2実施形態に係る製造装置100bにより製造される表示パネルの一実施形態を説明するための図である。
【図10】第3実施形態を説明するに当たり、基板に塗布された流動性を有する成膜材料600を説明するための図である。(a)は基板2上に成膜材料600を塗布した直後の状態を説明するための図であり、(b)は塗布および加熱処理により、基板2上に塗布された成膜材料600が表面張力等により変形することを説明するための図である。
【図11】第3実施形態に係る成膜用マスク104Cを説明するための図である。(a)は成膜用マスク104Cの裏面図を示し、(b)は成膜用マスク104Cの裏面側からの斜視図を示し、(c)は(b)に示した成膜用マスク104CのA−A線に沿った断面図である。
【図12】表示装置の製造時の被成膜対象の基板2と成膜用マスク104Cの開口部付近を拡大した断面図である。
【図13】塗布から加熱工程にかけての成膜材料600の動作を説明するための図である。
【図14】第3実施形態に係る製造装置100cにより製造される表示パネルの一実施形態を説明するための図である。
【図15】第4実施形態に係る成膜用マスク104dを用いた製造装置100dを説明するための図である。
【図16】第5実施形態を説明するに当たり、成膜時の成膜用マスク104j(上面形状)と、成膜時の成膜材料600の表面張力を説明するための図である。
【図17】第5実施形態に係る成膜用マスク104eを説明するための図である。(a)は本発明の第5実施形態に係る成膜用マスク104eの上面図であり、(b)は(a)に示した成膜用マスク104eのX−X線に沿った断面図であり、(c)は(a)に示した成膜用マスク104eのY−Y線に沿った断面図である。
【図18】図17(a)に示した成膜用マスク104eの開口部103eの角部103C付近を拡大した裏面図である。
【図19】(a)は図17,18に示した成膜用マスク104eを用いた製造装置の動作を説明するための図であり、成膜用マスク104の上側から見た図である。(b)は(a)に示した成膜用マスク104および基板2等の断面図である。
【図20】第6実施形態に係る製造装置100fに用いられる成膜用マスク104fを説明するための図である。
【図21】図20に示した成膜用マスク104fを用いて製造装置100fにより製造された一実施形態に係る表示装置を説明するための図である。
【図22】第7,第8実施形態を説明するに当たり、解決すべき課題を説明するための図である。
【図23】更に、第7,第8実施形態を説明するに当たり、解決すべき課題を説明するための図である。
【図24】第7,第8実施形態を説明するに当たり、解決すべき課題を説明するための図である。
【図25】第7実施形態の成膜用マスクを説明するための図である。
【図26】図25に示した成膜用マスクを用いた製造方法を説明するための図である。
【図27】更に、図25に示した成膜用マスクを用いた製造方法を説明するための図である。
【図28】更に、図25に示した成膜用マスクを用いた製造方法を説明するための図である。
【図29】成膜用マスクの態様例を説明するための図である。
【図30】更に、成膜用マスクの態様例を説明するための図である。
【図31】変形例としての、成膜用マスクの作製方法を説明するための断面図である。
【図32】実施例に係る表示装置(有機ELパネル)を説明するための図である。
【符号の説明】
【0108】
1,1f…有機ELパネル、1b…有機ELユニット、2…基板、3…下部電極、4,4F…画素部、5,51f,52f,134…区画層(絶縁層)、6…正孔注入層、7,133A…正孔輸送層、8,133B…発光層、9,133C…電子輸送層、10…電子注入層、11,11F,133…成膜層、12…上部電極、13,130…有機EL素子、40,40e…液溜部、40A…ひさし部、40B…凹部、41,41b,41e,41f…接触部、42,42b,42e,41f…溝部、43,45,405…間隙、44…角部液溜部、100,100b,100c,100d,100e,100f…製造装置、103,103a,103b,103f,103F…開口部、103C…角部、104,104b,104C,104d,104e,104f,104j…成膜用マスク、104A…エッジ部、105…噴霧装置(スプレー)、106…タンク、107…噴射口、110…支持基板、110A…引出領域、120a…SiO2被覆層、130R,130G,130B…単位表示領域、131…第1電極、132…第2電極、132a…端部、140…乾燥手段、600…成膜材料、600A…層、602A,602B,602C…液面、1041,1041b,1041c,1041e,1041f…遮蔽部、1111…封入部材、1111E0…端縁、1112…接着層、1121…引出配線部、1121A…第1の電極層、1121B…第2の電極層、1121C…保護被膜、S…封入領域

Claims (15)

  1. 一対の電極間に成膜層が狭持された自発光素子を基板上に形成する際に、前記基板上に配置され、液状の成膜材料が噴射されて、前記基板上に前記成膜層を形成する成膜用マスクであって、
    前記自発光素子の成膜層のパターンに応じた開口部を備え、
    少なくとも前記開口部のエッジ部近傍に、前記基板と直接又は他の層を介して略当接する接触部が形成され、
    当該接触部よりも外側に、前記液状の成膜材料のしみこみを防止する断面略凹形状の溝部が形成されているとともに、
    前記開口部の角部に、前記液状の成膜材料を溜める略凹形状の角部液溜部が形成されていること、
    を特徴とする成膜用マスク。
  2. 前記開口部のエッジ部と前記接触部との間に、前記液状の成膜材料を溜める略段形状の液溜部が形成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の成膜用マスク。
  3. 前記基板上に形成される複数の画素部全体または前記画素部それぞれに対応するように前記開口部が形成され、
    前記開口部の一部又は全てに対応して前記接触部および前記溝部が形成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の成膜用マスク。
  4. 前記接触部は、前記基板と直接又は他の層を介して略当接する代わりに、前記基板又は他の層に対し所定の隙間を空けて対向する対向部であること、
    を特徴とする請求項1に記載の成膜用マスク。
  5. 前記接触部が、前記成膜材料に対し、撥液性を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載の成膜用マスク。
  6. 前記基板上に形成される複数の画素部全体または前記画素部それぞれに対応するように前記開口部が形成され、
    前記開口部の一部又は全てに対応して前記液溜部が形成されていること、
    を特徴とする請求項2に記載の成膜用マスク。
  7. 前記基板上に形成される複数の画素部全体または前記画素部それぞれに対応するように前記開口部が形成され、
    前記開口部の一部又は全てに対応して前記角部液溜部が形成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の成膜用マスク。
  8. 基板上に一対の電極間に成膜層が狭持された自発光素子を1または複数形成され、前記成膜層は成膜用マスクを介して形成された表示装置の製造方法であって、
    前記成膜用マスクは、成膜層に対応した開口部と、
    少なくとも前記開口部のエッジ部近傍に、前記基板と直接又は他の層を介して略当接する接触部と、当該接触部よりも外側に、前記液状の成膜材料のしみこみを防止する断面略凹形状の溝部とを有し、
    前記接触部は、前記成膜材料に対し、撥液性を有し、
    前記基板上に前記成膜用マスクを配置する工程と、
    前記成膜用マスクを介して液状の成膜材料を前記基板上に噴射して前記成膜層を形成する工程と
    を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
  9. 前記液状の成膜材料が付着した前記基板に加熱処理を施して前記成膜層を形成する工程を有すること、
    を特徴とする請求項8に記載の表示装置の製造方法。
  10. 前記接触部は、前記基板と直接又は他の層を介して略当接する代わりに、前記基板又は他の層に対し所定の隙間を空けて対向する対向部であること、
    を特徴とする請求項8に記載の表示装置の製造方法。
  11. 前記成膜用マスクを、前記基板上に配置する工程の前に、前記接触部に、前記成膜材料に対し、撥液性を有する処理を行うこと、
    を特徴とする請求項8に記載の表示装置の製造方法。
  12. 前記撥液性を有する処理は、フッ素化合物を含むガスによるプラズマ処理であること、 を特徴とする請求項8に記載の表示装置の製造方法。
  13. 基板上に一対の電極間に成膜層を挟持してなる自発光素子を備える表示装置であって、 前記基板上に規定形状に形成された第1の電極と、
    前記第1の電極を絶縁材料により絶縁区画して形成された区画層と、
    前記成膜層のパターンに応じた開口部を備え、少なくとも前記開口部のエッジ部近傍に、前記基板上に形成された前記区画層に略当接する接触部が形成され、当該接触部よりも外側に、断面略凹形状の溝部が形成された前記成膜用マスクを、前記区画層が形成された基板上に配置して、液状の成膜材料を前記成膜用マスクを介して前記基板上に噴射して形成された成膜層と、
    前記成膜層上に形成された第2の電極と、を有すること、
    を特徴とする表示装置。
  14. 前記成膜用マスクを前記区画層上に配置した状態で前記成膜材料が噴射されて、前記接触部に対応する前記区画層上の位置に前記成膜材料からなる層が形成されていること、
    を特徴とする請求項13に記載の表示装置。
  15. 前記成膜用マスクは、前記開口部の角部に、前記液状の成膜材料を溜める略凹形状の角部液溜部が形成され、
    前記成膜用マスクを前記区画層上に配置した状態で前記成膜材料が噴射されて、前記角部液溜部に対応する前記区画層上の位置に前記成膜材料からなる層が形成されていること、
    を特徴とする請求項13又は14に記載の表示装置。
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