JP2004285702A - スイング式油圧ショベルの配管取り回し構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイング式油圧ショベルの、旋回フレームからスイングブラケットを経てその近傍の作業機用シリンダへ至る配管の取り回し構造を改善する。
【解決手段】旋回フレーム(2)の前端部にスイングブラケット(30,40)を水平揺動自在に設け、該スイングブラケット(30,40)に、上下揺動自在なブーム(31)と、ブームシリンダ(31A)の一端部とを取着すると共に、スイングシリンダ(30A,40A)の一端部を取着したスイング式油圧ショベル(1)の、作業機用シリンダに布設する配管の取り回し構造であって、スイングブラケット(30,40)の側面にその内部から外部に貫通する配管用穴(34,44)を形成し、スイングブラケット(30,40)の近傍に位置する作業機用シリンダ(31A,40A)への配管は、スイングブラケット(30,40)の内部から前記配管用穴(34,44)を経由して行う。
【選択図】 図2
【解決手段】旋回フレーム(2)の前端部にスイングブラケット(30,40)を水平揺動自在に設け、該スイングブラケット(30,40)に、上下揺動自在なブーム(31)と、ブームシリンダ(31A)の一端部とを取着すると共に、スイングシリンダ(30A,40A)の一端部を取着したスイング式油圧ショベル(1)の、作業機用シリンダに布設する配管の取り回し構造であって、スイングブラケット(30,40)の側面にその内部から外部に貫通する配管用穴(34,44)を形成し、スイングブラケット(30,40)の近傍に位置する作業機用シリンダ(31A,40A)への配管は、スイングブラケット(30,40)の内部から前記配管用穴(34,44)を経由して行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイング式油圧ショベルの、スイングブラケット回りから作業機用シリンダへ至る配管の取り回し構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、都市型土木工事に使用される小型の油圧ショベルには、上部旋回体の前端部に左右方向揺動(以下、スイングと言う)自在に取着したスイングブラケットを介して、ブーム、アーム、バケット等を有する作業機を上下揺動自在に取り付け、上部旋回体の旋回と作業機のスイングとを併用することによって作業機を下部走行体に対してオフセットして側溝掘削を可能としたスイング式油圧ショベルが多く採用されている。また、作業機には、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ、および各種アタッチメント用の油圧シリンダなど多くのアクチュエータが有り、これらへ送油するための配管は多い。
【0003】
従って、これら多くの配管を旋回フレーム上の各メイン制御バルブからブームを経由して各アクチュエータへ布設する配管設計の際には、これら配管の破損や油漏れのトラブル防止は勿論、メンテナンス性、美観などをも考慮した細心の配慮を必要としている。特に、作業機の上下揺動とスイングとの二つの動きを必要とする前記スイングブラケット回りに、これらの配管(ホース)をその信頼性を確保して布設するのは、非常に重要なことの一つである。
【0004】
従来、スイング式油圧ショベルにおける、スイングブラケット回りでの配管群の取り回しの方策としては、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。図6は、同文献1に記載されたスイング式油圧ショベルのブームシリンダ用配管部の斜視図である。
図6に示すように、旋回台(本発明の旋回フレームに相当し、以下旋回フレームと言う。)104の前端部に縦軸廻りに揺動自在にスイングブラケット109を枢着し、該スイングブラケット109にブーム構造体(以下、単にブームと言う。)113の根本部119を横方向の枢軸120を介して上下動自在に取着している。該スイングブラケット109をブーム113の根本部119で挟み込んだ状態で横方向の枢軸120で枢着して、該枢軸120の前方に前記根本部119で囲まれた空間122を形成しており、前記スイングブラケット109内を通過した、作動油のための大部分のホース群123が、前記空間122を下から上方向に通過してブーム113の上面に到るように構成している。
【0005】
また、ブームシリンダ116用の油圧ホース123Aは、図6で示しているように、スイングブラケット109の内部を経由することなく、旋回フレーム104より出て、ホルダ123Bを介して直接スイングブラケット109の側面を通過し、ブームシリンダ116の各配管口へ接続されている。
【0006】
また、例えば特許文献2には、従来のスイング式油圧ショベルのスイングブラケット回りの、作業機駆動用の油圧ホースの配管に係わる作業機構造が記載されている。図7は、同文献2に記載の作業機用油圧ホースの配管部を示した、スイングブラケット回りの作業機構造の側面図である。図7において、旋回作業車は、旋回可能に構成した旋回体202にブームブラケット(本発明のスイングブラケットに相当し、以下スイングブラケットと言う。)212を介して上下揺動自在に取り付けられたブーム206と、該ブーム206に上下揺動自在に取り付けられたアーム(図示せず)とを有する作業機を備えている。前記旋回体202とスイングブラケット212とを上下方向に貫通して両者を左右揺動自在に連結するスイングピン213の上端部にはホースガイド214を固設し、旋回体202から延設される作業機駆動用の油圧ホースを前記ホースガイド214によりガイドするとともに、この内の大部分の油圧ホースはブーム206の内部へ配管している。
【0007】
また、前記油圧ホースのうち、ブームシリンダ用ホース223は、図7に見られるように、旋回フレーム上板202aからスイングブラケット212の内部を経由してブームシリンダ211に配管されている。すなわち、このブームシリンダ用ホース223は、旋回フレーム上板202aの上方から、スイングブラケット212におけるブーム支持部206aの下方に開口したガイド孔212cを経由して下降し、ブームシリンダ211のシリンダ支持部212bの下方へ至り、シリンダ支持部212bの回りを迂回しつつスイングブラケット212の内部から出て、上方のブームシリンダ211の各配管口へ配管されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−96610号公報(第2−4頁、第5−6図)
【特許文献2】
特開2000−230251号公報(第3−4頁、第2図、第5図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術においては以下の問題がある。
特許文献1に記載の従来技術においては、旋回フレーム104からのブームシリンダ用の油圧ホース123Aは、スイングブラケット109の側面を通過して配管されているので、ブーム113のスイング時に生じるホース膨らみのスペースの確保のため、旋回フレーム104とスイングブラケット109の間隔が必要となり、機械全体が大形化する。また、上記のブームシリンダ用の油圧ホース123Aは、外部への露出部が多いため、飛石、衝突物による損傷の恐れが増す。またさらに、油圧ホース123Aがスイングブラケット109の側面を被っているため、スイングブラケット109回りの美観を損ねている。
【0010】
また、特許文献2に記載の従来技術においては以下のような問題がある。
スイングブラケット212の内部を曲がりくねってブームシリンダ211へ至るブームシリンダ用ホース223の配管取り回し構造は、スイングブラケット212の内部に専用の配管通路を必要とし、このためスイングブラケット212が複雑な構造となるばかりか、大型となり高価となる。またブームシリンダ用ホース223は、スイングブラケット212の最前部よりも前方にはみ出しており、飛石、衝突物などによる損傷の発生が懸念される。
【0011】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、スイング式油圧ショベルにおける、旋回フレーム側からスイングブラケット回りを経て該スイングブラケット近傍の作業機用シリンダへ至る配管の取り回し構造で、機械の小形化、外部からの損傷の防止、および美観向上が図れる配管取り回し構造を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、スイング式油圧ショベルの配管取り回し構造において、旋回フレームの前端部にスイングブラケットを水平揺動自在に設け、該スイングブラケットに、上下揺動自在なブームの基端部と、該ブームを駆動するブームシリンダの一端部とをそれぞれ水平支持ピンにより取着すると共に、前記スイングブラケットの揺動を駆動するスイングシリンダの一端部を垂直支持ピンによって取着したスイング式油圧ショベルの、前記旋回フレーム側からスイングブラケットを経由して前記ブームシリンダ、スイングシリンダ等の作業機用シリンダに布設する配管の取り回し構造であって、前記スイングブラケットの側面にその内部から外部に貫通する配管用穴を形成し、前記スイングブラケットの近傍に位置する作業機用シリンダへの配管は、スイングブラケットの内部から前記配管用穴を経由して行うことを特徴としている。
【0013】
第1発明によれば、スイングブラケットの側面にその内部から外部に貫通する配管用穴を設け、旋回フレーム側のメイン制御バルブからスイングブラケットの内部を経由して作業機用シリンダに接続される配管群のうちで、ブームシリンダ、スイングシリンダ等、スイングブラケットの近傍に位置する作業機用シリンダへの配管は、前記配管用穴を経由してスイングブラケットの内部から外部に導かれ、これらのシリンダの各配管口に接続する。
【0014】
したがって、スイングブラケットの近傍に位置する作業機用シリンダへの配管は、スイングブラケットの内部から無理なく前記配管用穴を通って、その曲げ曲率を大きく取れるのみならず、曲げ個所を少なくして布設できる。また、この配管用穴を設けたことから、これらの配管は、曲げ曲率を大きく取り、曲げ個所を少なくし、かつ配管長さを短くできるため、配管の圧力損失を少なくし油圧駆動効率を向上できる。しかも、無理な屈曲動作の個所が無いので、ホ−ス寿命を延ばすことができる。
また、この油圧ホースは、外部への露出部が少なく、飛石、衝突物による損傷の懸念が殆どない。さらに、スイングブラケットの側面を被うホースが無いため、スイングブラケット回りの美観が極めて良い。
【0015】
また、第2発明は、第1発明において、前記作業機用シリンダがブームシリンダであることを特徴としている。
【0016】
第2発明によれば、ブームシリンダ用配管は、旋回フレーム側のメイン制御バルブから各作業機用シリンダへの配管群とともにスイングブラケットの内部に入って、この側面の前記配管用穴に至り、前記配管群と分離されて、前記配管用穴を経由して外部に導かれ、スイングブラケット近傍のブームシリンダの各配管口に接続される。これにより、第1発明と同様な効果に加えて、次のような効果も得られる。
すなわち、前記配管用穴を、ブームシリンダの揺動中心であるブームシリンダ支持ピンの近傍に位置させることにより、ブームシリンダ用配管はこの配管用穴によって略拘束されることになるので、ブームシリンダ作動時に、ブームシリンダ用配管はこの配管用穴を略中心として揺動することになる。このため、ブームシリンダ用配管は、膨れ、緩みなどが殆ど生じない屈曲動作がなされる。また、このブームシリンダ用配管は配管用穴から略直線的に最短で布設できるので、その長さを短くできる。
【0017】
また、第3発明は、第1発明において、前記作業機用シリンダがスイングシリンダであることを特徴としている。
【0018】
第3発明によれば、スイングシリンダ用配管は、旋回フレーム側のメイン制御バルブから各作業機用シリンダへの配管群とともにスイングブラケットの内部に入って、この側面の前記配管用穴に至り、前記配管群と分離されて、前記配管用穴を経由して外部に導かれ、スイングブラケット近傍のスイングシリンダの各配管口に接続される。これにより、第1発明と同様な、スイングシリンダ配管における配管取り回し構造の効果が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係るスイング式油圧ショベルの側面図である。スイング式油圧ショベル1は、左右一対のクローラ式走行装置4,4を有する下部走行体5上に、旋回フレーム2を旋回自在に備えている。旋回フレーム2上には、左側の前部から中央部にかけて運転席7が配設され、また運転席7の後方に図示しないエンジン、油圧ポンプが配設され、外装カバー6で覆われている。また、旋回フレーム2の前部で、前記運転席7のフロアプレート7aの下方には、作業機3用の各油圧アクチュエータを駆動するメイン制御バルブ8のバルブユニット(図2参照)が配設されている。
【0021】
旋回フレーム2の前端部には、スイングピン支持部21を有する支持ブラケット20が設けられ、このスイングピン支持部21にはスイングブラケット30が上下方向のスイングピン22を介して左右揺動自在に取着されている。該スイングブラケット30には、作業機3が横方向のブーム支持ピン31Cを介して上下揺動自在に取着されている。また、図3に示すように、前記スイングブラケット30の右側部と旋回フレーム2との間にはスイングシリンダ30Aが装着されており、該スイングシリンダ30Aを伸縮することによってスイングブラケット30がスイングピン22回りに揺動し、このスイングブラケット30に枢着された作業機3がスイングするようにしている。
【0022】
前記作業機3は、ブーム31と、アーム32と、バケット33とが各水平ピンを介して揺動自在に連結されている。また、ブーム31と前記スイングブラケット30との間にはブーム31を上下揺動駆動するブームシリンダ31Aが、アーム32とブーム31との間にはアーム32を前後揺動駆動するアームシリンダ32Aが、またバケット33とアーム32との間にはバケット33を揺動駆動するバケットシリンダ33Aがそれぞれ取着されている。これら油圧シリンダ30A,31A,32A,33Aの伸縮動作によって、側溝堀りなどの掘削作業を可能としている。
【0023】
次に、図2および図3により、第1実施形態のスイング式油圧ショベルの配管取り回し構造を説明する。第1実施形態は、ブームシリンダ用ホースの配管構造の例を表す。図2は、第1実施形態のスイングブラケット回りの配管構造を斜め前方上方から見た斜視図であり、図3は、第1実施形態のスイングブラケット回りの配管構造を斜め前方下方から見た斜視図である。
【0024】
図2に示すように、本実施形態では、前記ブームシリンダ31A、アームシリンダ32A、バケットシリンダ33A、図示しないアタッチメントなどの作業機3の各アクチュエータへ作動油を送油する配管群10は、旋回フレーム2上に取り付けたメイン制御バルブ8からスイングブラケット30の内部を経由してブーム31の上面側へ布設されている。
【0025】
スイングブラケット30は、側面視でコの字形状を成す連結部36を有しており、この連結部36の上下連結部材30a,30aで前記支持ブラケット20のスイングピン支持部21を上下から挟んだ状態でスイングピン22により支持ブラケット20と連結される。また、前記上側の連結部材30aの上面には、正面視で上方に開口したU字形状のブーム取付部30cが設けられており、このブーム取付部30cにブーム31がブーム支持ピン31Cを介して取着されている。さらに、スイングブラケット30の前部には、平面視で前方に開口したU字形状のブームシリンダ取付部30bが設けられており、このブームシリンダ取付部30bにブームシリンダ31Aの一端部がブームシリンダ支持ピン31Bを介して取着されている。
【0026】
旋回フレーム2の前端部には、スイングブラケット30のスイング枢軸であるスイングピン22を枢着するスイングピン支持部21を有する支持ブラケット20が設けられている。この支持ブラケット20は、上下1対の支持プレート26a,26bと、該1対の支持プレート26a,26bの前端部間に亘って固着された、上下方向軸心を有するボス部からなる前記スイングピン支持部21と、前記1対の支持プレート26a,26bの左右側面部間を結合する側面部28とで構成されている。前記スイングピン支持部21は、図2、図3に示すように、分割されず一体で構成されている。また、前記上下1対の支持プレート26a,26bは、その先端部の下面(すなわち、スイングピン支持部21の下面)を基端部よりも所定高さ上方に位置させるために、立ち上り部位23を設けており、この立ち上り部位23には、前記メイン制御バルブ8からの配管群10を曲げることなく挿通が可能な穴形状を有する配管用穴24を形成している。前記下側の支持プレート26bの基端部下面は、旋回フレーム2の底面と同一高さに設定されている。以上の構成によって、スイングピン支持部21に枢着されたスイングピン22の底面高さと旋回フレーム2の底面高さとの間に、前記配管群10を収納するための空間部が形成されることになる。
【0027】
また、図4に示すように、スイングブラケット30の前部に設けた前記U字形状のブームシリンダ取付部30bの一側面(ここでは左側面)の、前記側面視でコの字形状を成す連結部36と前記ブームシリンダ支持ピン31Bとの間にはブームシリンダ配管用穴34を設けている。メイン制御バルブ8から前記配管用穴24を通ってスイングピン22の下方を経由した後に、前記連結部36と前記ブームシリンダ支持ピン31Bとの間からスイングブラケット30の内部へ至った前記配管群10のうち、ブームシリンダ用ホース35をスイングブラケット30の内部から上記ブームシリンダ配管用穴34を経由して外部へ通し、ブームシリンダ31Aへ短い距離で接続している。
【0028】
また本実施形態では、前記配管用穴24からスイングピン22の下方を経由しスイングブラケット30の内部に至るまでの間において、配管群10よりも下方に配管保護プレート25A、25Bを配設している。配管保護プレート25Aは板形状を成しており、その一端側を前記配管用穴24に挿通して旋回フレーム2に脱着可能に締結されており、配管用穴24からの出口部分の配管群10が下方の干渉物と接触しないように保護している。また、前記配管保護プレート25Bは板形状を成し、その一端側をスイングブラケット30に脱着可能に締結しており、スイングピン22の下方部分からスイングブラケット30の内部への入り口部分までの間の配管群10が下方の干渉物と接触しないように保護している。
【0029】
次に、第1実施形態の配管取り回し構造の作用について説明する。
本実施形態は前述の構成により、図2、図3に示すように、配管群10は、旋回フレーム2に設けられたメイン制御バルブ8から出て、その曲げ半径が非常に大きくほぼ直線的な形状で、極めて滑らかに、前記立ち上り部位23に設けた配管用穴24を挿通してスイングピン22の下方に至る。
【0030】
ここで、この配管群10のうち、2本のブームシリンダ用ホース35は、スイングピン22の下方部位の近傍において、スイングブラケット30の左側面に形成したブームシリンダ配管用穴34を挿通して、スイングブラケット30の内部から外部に小さな曲率半径で無理に曲げることなく導かれ、その後ほぼ直線的に最短の長さでブームシリンダ31Aの各配管口31Dへ接続されている。また、ブームシリンダ用ホース35を除く、アームシリンダ32A用、バケットシリンダ33A用、アッタチメント用など他の配管群10は、スイングピン22の下方部位からスイングブラケット30の連結部とブームシリンダ支持ピン31Bとの間のスイングブラケット30内部を経由して、ブーム31の上面へ布設される。
【0031】
このように、本実施形態のスイングブラケット30の側面に設けたブームシリンダ配管用穴34の構成により、スイングブラケット30の近傍に位置するブームシリンダ31Aへのブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の内部から無理なくブームシリンダ配管用穴34を貫通して外部に導かれるので、その曲げ曲率を大きく取れるのみならず、その曲げ個所を少なくできると共に、配管長さを短くできる。また、以上の理由からホース内の圧力損失が少なくなり、油圧駆動効率を向上できる。しかも、無理な屈曲動作の個所がないことから、ホ−ス寿命を延ばすことができる。
【0032】
また、このブームシリンダ配管用穴34は配管の中継点および拘束個所としての作用をもなすので、配管長さの短縮化など配管の最適化を図ることができる。また、このブームシリンダ用の油圧ホースは、外部への露出部が少なく、飛石、衝突物による損傷の懸念が殆どない。
またさらに、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の側面からブームシリンダ31Aへ配管されているので、スイングブラケット30の最前部からは突出しておらず、前方からの飛石、衝突物などによる損傷トラブル発生が減少する。
【0033】
さらにまた、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の側面を被っていないので、スイングブラケット回りの外観が極めて良い。
【0034】
加えて、本実施形態では、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の内部のごく一部分しか通過しない構成とした。よって、スイングブラケット30は、従来のような専用の配管通路用のリブ、孔などが不要となり、簡素な構造で済むばかりか、その大型化をも排除でき、そのコストも安価となる。
【0035】
なお、ブームシリンダ用ホース35を除く、アームシリンダ32A用、バケットシリンダ33A用、アッタチメント用など他の配管群10は、スイングピン22の下方部位からスイングブラケット30の連結部とブームシリンダ支持ピン31Bとの間のスイングブラケット30内部を経由して、ブーム31の上面へ布設される。
【0036】
すなわちこれら配管群10は、スイングピン22の下方部位から、ブームシリンダ支持ピン31Bとスイングブラケット30の内部壁とに囲まれた空間を通過して立ち上り、ブーム支持ピン31Cの方向へ緩やかに曲げられた後、ブーム支持ピン31C(実質的にはブーム31の基端部)とスイングブラケット30のブーム取付部30cとに囲まれた空間を通過し、この後、ブーム31の上下揺動の際にも支障なく屈曲動作が可能な適度な曲げ半径(たるみ)をもってブーム31の上面へ導かれている。
【0037】
したがって、これら配管群10は、旋回フレーム2上のメイン制御バルブ8から立ち上り部位23の配管用穴24を経由してほぼ直線的にスイングピン支持部21の下方へ導かれているので、その長さは、短い配管(直線配管が理想)で済む。従って、その占有スペースは縮小され、装置をコンパクトにでき、コスト低減が図れる。
【0038】
なお、第1実施形態において、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の左側面(運転席7から見て)に形成したブームシリンダ配管用穴34からブームシリンダ31Aの左側面に設けられた配管口31Dに配管されている。しかし、本発明はこの配管経路に限定されず、ブームシリンダ用ホース35は、ブームシリンダ31Aの配管口を右側面に設け、かつブームシリンダ配管用穴をスイングブラケット30の右側面に形成して、これらの間を連通させても何ら問題はない。
【0039】
次に、図5により、第2実施形態として、スイングシリンダ用ホース45の配管例を説明する。図5は、第2実施形態のスイングシリンダ用ホースの配管構造を斜め後方上方から見た斜視図である。
【0040】
先ず、第2実施形態のスイングシリンダ用ホースの配管構造を説明する。図5に示すように、スイングブラケット40の右側面(運転席から見て)の、前記ブームシリンダ支持ピン31Bの下方で、同ピン近傍に、スイングブラケット40の内部から外部へ貫通するスイングシリンダ配管用穴44を形成している。また、スイングシリンダ40Aは、そのヘッド側端部がスイングブラケット40にスイングシリンダ支持ピン40Bを介して回動自在に取着され、そのロッド側端部が旋回フレーム2側に回動自在に取着されている。前記スイングシリンダ配管用穴44から出た2本のスイングシリンダ用ホース45はスイングシリンダ40Aの各配管口40Cへ接続されている。
上記記載の構成以外は、前述の第1実施形態と同様であるので、その詳細はここでは割愛する。
【0041】
次に、第2実施形態の配管取り回し構造の作用について説明する。
旋回フレーム2に設けられたメイン制御バルブ8からの配管群10(ホース群)は、前述の第1実施形態と同じく(図2、図3に示すように)その曲げ半径は非常に大きくほぼ直線的な状態で、極めて滑らかに、旋回フレーム2の立ち上り部位23に穿孔された配管用穴24を経由してスイングピン22の下方部位、すなわちスイングブラケット30の下方部位に配管されている。そして、配管群10の内のスイングシリンダ用ホース45は、スイングピン22の下方部位の近傍からスイングブラケット40の内部に入って立ち上る。その後、スイングブラケット40のブームシリンダ支持ピン31B近傍の右側面に設けたスイングシリンダ配管用穴44を、無理な曲げを受けることなく円滑に挿通して、スイングブラケット40の外部に導かれ、その後スイングシリンダ40Aの各配管口40Cへ接続されている。
【0042】
なお、本第2実施形態の作用、およびその効果は、上述の配管取り回しを除けば、前述の第1実施形態において、スイングブラケット30をスイングブラケット40に、ブームシリンダ31Aをスイングシリンダ40Aに、ブームシリンダ配管用穴34をスイングシリンダ配管用穴44に、ブームシリンダ用ホース35をスイングシリンダ用ホース45にそれぞれ置き換えれば、その内容は同様である。よって、ここではその詳述を省略する。
【0043】
なお、第2実施形態において、スイングシリンダ用ホース45は、スイングブラケット40の右側面に形成したスイングシリンダ配管用穴44からスイングシリンダ40Aの配管口40Cに配管されている。しかし、本発明はこの配管経路に限定されず、スイングシリンダ用ホース45は、スイングシリンダを旋回フレーム2に対し左側面に設け、かつスイングシリンダ配管用穴44をスイングブラケットの左側面に形成し、これらの間を連通させてもよいのは勿論である。
【0044】
また、スイングシリンダ配管用穴は、前記ブームシリンダ配管用穴と共用しても、または、スイングブラケットの左右いずれかの側面に個別に設けても、前述の構成と同様の作用効果を奏するものである。
【0045】
本発明によれば、次のような特有の効果が得られる。
スイングブラケットの側面に設けたシリンダ配管用穴の構成により、スイングブラケットの近傍に位置する、例えばブームシリンダ、スイングシリンダなどの作業機用シリンダへの配管ホースは、スイングブラケットの内部から無理なく前記配管用穴を貫通して、その曲げ曲率を大きく取れるのみならず、曲げ個所を少なくして、スイングブラケットの外部に布設できる。また、この配管用穴は配管の中継点および拘束個所としての作用をも成すので、配管長さの短縮化など配管の最適化を図ることができる。
【0046】
また、これら作業機用シリンダへのホースは前記配管用穴からほぼ直線的に作業機用シリンダの各配管口へ最短で配管でき、その長さを短くできる。
上述のように、この配管ホースは、曲げ曲率を大きく取り曲げ個所を少なくし、かつ配管長さを短くできるので、配管の圧力損失を少なくし、油圧駆動効率を向上させることができる。しかも、無理な屈曲動作の個所がないことから、ホ−ス寿命を延ばすことができる。
【0047】
また特に、ブームシリンダ用ホースの場合は、ブームシリンダの揺動中心であるブームシリンダ支持ピンの近傍に位置した前記配管用穴によって略拘束されることになるので、ブームシリンダ作動時に、この配管用穴を略中心として揺動することができ、ホースの膨れ、緩みなどの無い屈曲動作ができる。
また、このブームシリンダ用ホースは、スイングブラケットの前下方、側方などの外部への露出部が少なくなり、飛石、衝突物による損傷の懸念が殆どない。さらに、スイングブラケットの側面を被うホースがないので、ブラケット回りの配管の美観が極めて良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイング式油圧ショベルの側面図である。
【図2】第1実施形態の配管取り回し構造を斜め前方上方から見た斜視図である。
【図3】第1実施形態の配管取り回し構造を斜め前方下方から見た斜視図である。
【図4】スイングブラケットの側面図である。
【図5】第2実施形態の配管取り回し構造を斜め後方上方から見た概略図である。
【図6】第1の従来技術のブームシリンダ用配管部の斜視図である。
【図7】第2の従来技術の作業機用配管部の側面図である。
【符号の説明】
1…スイング式油圧ショベル、2…旋回フレーム、3…作業機、4…走行装置、5…スイングサークル、6…外装カバー、7…運転席、8…メイン制御バルブ、10…配管群、21…スイングピン支持部、22…スイングピン、23…立ち上り部位、24…配管用穴、25A…配管保護プレート、25B…配管保護プレート、30…スイングブラケット、30A…スイングシリンダ、31…ブーム、31A…ブームシリンダ、31B…ブームシリンダ支持ピン、31C…ブーム支持ピン、31D…配管口、32…アーム、32A…アームシリンダ、33…バケット、33A…バケットシリンダ、34…ブームシリンダ配管用穴、35…ブームシリンダ用ホース、36…連結部、40…スイングブラケット、40A…スイングシリンダ、40B…スイングシリンダ支持ピン、40C…配管口、44…スイングシリンダ配管用穴、45…スイングシリンダ用ホース、104…旋回台(旋回フレーム)、109…スイングブラケット、113…ブーム構造体、116…ブームシリンダ、119…根本部、120…枢軸、122…空間、123…ホース群、123A…油圧ホース、123B…ホルダ、202…旋回体、202a…フレーム上板、206…ブーム、206a…ブーム支持部、211…ブームシリンダ、212…ブームブラケット、212b…シリンダ支持部、213…スイングピン、223…ブームシリンダ用ホース。
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイング式油圧ショベルの、スイングブラケット回りから作業機用シリンダへ至る配管の取り回し構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、都市型土木工事に使用される小型の油圧ショベルには、上部旋回体の前端部に左右方向揺動(以下、スイングと言う)自在に取着したスイングブラケットを介して、ブーム、アーム、バケット等を有する作業機を上下揺動自在に取り付け、上部旋回体の旋回と作業機のスイングとを併用することによって作業機を下部走行体に対してオフセットして側溝掘削を可能としたスイング式油圧ショベルが多く採用されている。また、作業機には、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ、および各種アタッチメント用の油圧シリンダなど多くのアクチュエータが有り、これらへ送油するための配管は多い。
【0003】
従って、これら多くの配管を旋回フレーム上の各メイン制御バルブからブームを経由して各アクチュエータへ布設する配管設計の際には、これら配管の破損や油漏れのトラブル防止は勿論、メンテナンス性、美観などをも考慮した細心の配慮を必要としている。特に、作業機の上下揺動とスイングとの二つの動きを必要とする前記スイングブラケット回りに、これらの配管(ホース)をその信頼性を確保して布設するのは、非常に重要なことの一つである。
【0004】
従来、スイング式油圧ショベルにおける、スイングブラケット回りでの配管群の取り回しの方策としては、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。図6は、同文献1に記載されたスイング式油圧ショベルのブームシリンダ用配管部の斜視図である。
図6に示すように、旋回台(本発明の旋回フレームに相当し、以下旋回フレームと言う。)104の前端部に縦軸廻りに揺動自在にスイングブラケット109を枢着し、該スイングブラケット109にブーム構造体(以下、単にブームと言う。)113の根本部119を横方向の枢軸120を介して上下動自在に取着している。該スイングブラケット109をブーム113の根本部119で挟み込んだ状態で横方向の枢軸120で枢着して、該枢軸120の前方に前記根本部119で囲まれた空間122を形成しており、前記スイングブラケット109内を通過した、作動油のための大部分のホース群123が、前記空間122を下から上方向に通過してブーム113の上面に到るように構成している。
【0005】
また、ブームシリンダ116用の油圧ホース123Aは、図6で示しているように、スイングブラケット109の内部を経由することなく、旋回フレーム104より出て、ホルダ123Bを介して直接スイングブラケット109の側面を通過し、ブームシリンダ116の各配管口へ接続されている。
【0006】
また、例えば特許文献2には、従来のスイング式油圧ショベルのスイングブラケット回りの、作業機駆動用の油圧ホースの配管に係わる作業機構造が記載されている。図7は、同文献2に記載の作業機用油圧ホースの配管部を示した、スイングブラケット回りの作業機構造の側面図である。図7において、旋回作業車は、旋回可能に構成した旋回体202にブームブラケット(本発明のスイングブラケットに相当し、以下スイングブラケットと言う。)212を介して上下揺動自在に取り付けられたブーム206と、該ブーム206に上下揺動自在に取り付けられたアーム(図示せず)とを有する作業機を備えている。前記旋回体202とスイングブラケット212とを上下方向に貫通して両者を左右揺動自在に連結するスイングピン213の上端部にはホースガイド214を固設し、旋回体202から延設される作業機駆動用の油圧ホースを前記ホースガイド214によりガイドするとともに、この内の大部分の油圧ホースはブーム206の内部へ配管している。
【0007】
また、前記油圧ホースのうち、ブームシリンダ用ホース223は、図7に見られるように、旋回フレーム上板202aからスイングブラケット212の内部を経由してブームシリンダ211に配管されている。すなわち、このブームシリンダ用ホース223は、旋回フレーム上板202aの上方から、スイングブラケット212におけるブーム支持部206aの下方に開口したガイド孔212cを経由して下降し、ブームシリンダ211のシリンダ支持部212bの下方へ至り、シリンダ支持部212bの回りを迂回しつつスイングブラケット212の内部から出て、上方のブームシリンダ211の各配管口へ配管されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−96610号公報(第2−4頁、第5−6図)
【特許文献2】
特開2000−230251号公報(第3−4頁、第2図、第5図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術においては以下の問題がある。
特許文献1に記載の従来技術においては、旋回フレーム104からのブームシリンダ用の油圧ホース123Aは、スイングブラケット109の側面を通過して配管されているので、ブーム113のスイング時に生じるホース膨らみのスペースの確保のため、旋回フレーム104とスイングブラケット109の間隔が必要となり、機械全体が大形化する。また、上記のブームシリンダ用の油圧ホース123Aは、外部への露出部が多いため、飛石、衝突物による損傷の恐れが増す。またさらに、油圧ホース123Aがスイングブラケット109の側面を被っているため、スイングブラケット109回りの美観を損ねている。
【0010】
また、特許文献2に記載の従来技術においては以下のような問題がある。
スイングブラケット212の内部を曲がりくねってブームシリンダ211へ至るブームシリンダ用ホース223の配管取り回し構造は、スイングブラケット212の内部に専用の配管通路を必要とし、このためスイングブラケット212が複雑な構造となるばかりか、大型となり高価となる。またブームシリンダ用ホース223は、スイングブラケット212の最前部よりも前方にはみ出しており、飛石、衝突物などによる損傷の発生が懸念される。
【0011】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、スイング式油圧ショベルにおける、旋回フレーム側からスイングブラケット回りを経て該スイングブラケット近傍の作業機用シリンダへ至る配管の取り回し構造で、機械の小形化、外部からの損傷の防止、および美観向上が図れる配管取り回し構造を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、スイング式油圧ショベルの配管取り回し構造において、旋回フレームの前端部にスイングブラケットを水平揺動自在に設け、該スイングブラケットに、上下揺動自在なブームの基端部と、該ブームを駆動するブームシリンダの一端部とをそれぞれ水平支持ピンにより取着すると共に、前記スイングブラケットの揺動を駆動するスイングシリンダの一端部を垂直支持ピンによって取着したスイング式油圧ショベルの、前記旋回フレーム側からスイングブラケットを経由して前記ブームシリンダ、スイングシリンダ等の作業機用シリンダに布設する配管の取り回し構造であって、前記スイングブラケットの側面にその内部から外部に貫通する配管用穴を形成し、前記スイングブラケットの近傍に位置する作業機用シリンダへの配管は、スイングブラケットの内部から前記配管用穴を経由して行うことを特徴としている。
【0013】
第1発明によれば、スイングブラケットの側面にその内部から外部に貫通する配管用穴を設け、旋回フレーム側のメイン制御バルブからスイングブラケットの内部を経由して作業機用シリンダに接続される配管群のうちで、ブームシリンダ、スイングシリンダ等、スイングブラケットの近傍に位置する作業機用シリンダへの配管は、前記配管用穴を経由してスイングブラケットの内部から外部に導かれ、これらのシリンダの各配管口に接続する。
【0014】
したがって、スイングブラケットの近傍に位置する作業機用シリンダへの配管は、スイングブラケットの内部から無理なく前記配管用穴を通って、その曲げ曲率を大きく取れるのみならず、曲げ個所を少なくして布設できる。また、この配管用穴を設けたことから、これらの配管は、曲げ曲率を大きく取り、曲げ個所を少なくし、かつ配管長さを短くできるため、配管の圧力損失を少なくし油圧駆動効率を向上できる。しかも、無理な屈曲動作の個所が無いので、ホ−ス寿命を延ばすことができる。
また、この油圧ホースは、外部への露出部が少なく、飛石、衝突物による損傷の懸念が殆どない。さらに、スイングブラケットの側面を被うホースが無いため、スイングブラケット回りの美観が極めて良い。
【0015】
また、第2発明は、第1発明において、前記作業機用シリンダがブームシリンダであることを特徴としている。
【0016】
第2発明によれば、ブームシリンダ用配管は、旋回フレーム側のメイン制御バルブから各作業機用シリンダへの配管群とともにスイングブラケットの内部に入って、この側面の前記配管用穴に至り、前記配管群と分離されて、前記配管用穴を経由して外部に導かれ、スイングブラケット近傍のブームシリンダの各配管口に接続される。これにより、第1発明と同様な効果に加えて、次のような効果も得られる。
すなわち、前記配管用穴を、ブームシリンダの揺動中心であるブームシリンダ支持ピンの近傍に位置させることにより、ブームシリンダ用配管はこの配管用穴によって略拘束されることになるので、ブームシリンダ作動時に、ブームシリンダ用配管はこの配管用穴を略中心として揺動することになる。このため、ブームシリンダ用配管は、膨れ、緩みなどが殆ど生じない屈曲動作がなされる。また、このブームシリンダ用配管は配管用穴から略直線的に最短で布設できるので、その長さを短くできる。
【0017】
また、第3発明は、第1発明において、前記作業機用シリンダがスイングシリンダであることを特徴としている。
【0018】
第3発明によれば、スイングシリンダ用配管は、旋回フレーム側のメイン制御バルブから各作業機用シリンダへの配管群とともにスイングブラケットの内部に入って、この側面の前記配管用穴に至り、前記配管群と分離されて、前記配管用穴を経由して外部に導かれ、スイングブラケット近傍のスイングシリンダの各配管口に接続される。これにより、第1発明と同様な、スイングシリンダ配管における配管取り回し構造の効果が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係るスイング式油圧ショベルの側面図である。スイング式油圧ショベル1は、左右一対のクローラ式走行装置4,4を有する下部走行体5上に、旋回フレーム2を旋回自在に備えている。旋回フレーム2上には、左側の前部から中央部にかけて運転席7が配設され、また運転席7の後方に図示しないエンジン、油圧ポンプが配設され、外装カバー6で覆われている。また、旋回フレーム2の前部で、前記運転席7のフロアプレート7aの下方には、作業機3用の各油圧アクチュエータを駆動するメイン制御バルブ8のバルブユニット(図2参照)が配設されている。
【0021】
旋回フレーム2の前端部には、スイングピン支持部21を有する支持ブラケット20が設けられ、このスイングピン支持部21にはスイングブラケット30が上下方向のスイングピン22を介して左右揺動自在に取着されている。該スイングブラケット30には、作業機3が横方向のブーム支持ピン31Cを介して上下揺動自在に取着されている。また、図3に示すように、前記スイングブラケット30の右側部と旋回フレーム2との間にはスイングシリンダ30Aが装着されており、該スイングシリンダ30Aを伸縮することによってスイングブラケット30がスイングピン22回りに揺動し、このスイングブラケット30に枢着された作業機3がスイングするようにしている。
【0022】
前記作業機3は、ブーム31と、アーム32と、バケット33とが各水平ピンを介して揺動自在に連結されている。また、ブーム31と前記スイングブラケット30との間にはブーム31を上下揺動駆動するブームシリンダ31Aが、アーム32とブーム31との間にはアーム32を前後揺動駆動するアームシリンダ32Aが、またバケット33とアーム32との間にはバケット33を揺動駆動するバケットシリンダ33Aがそれぞれ取着されている。これら油圧シリンダ30A,31A,32A,33Aの伸縮動作によって、側溝堀りなどの掘削作業を可能としている。
【0023】
次に、図2および図3により、第1実施形態のスイング式油圧ショベルの配管取り回し構造を説明する。第1実施形態は、ブームシリンダ用ホースの配管構造の例を表す。図2は、第1実施形態のスイングブラケット回りの配管構造を斜め前方上方から見た斜視図であり、図3は、第1実施形態のスイングブラケット回りの配管構造を斜め前方下方から見た斜視図である。
【0024】
図2に示すように、本実施形態では、前記ブームシリンダ31A、アームシリンダ32A、バケットシリンダ33A、図示しないアタッチメントなどの作業機3の各アクチュエータへ作動油を送油する配管群10は、旋回フレーム2上に取り付けたメイン制御バルブ8からスイングブラケット30の内部を経由してブーム31の上面側へ布設されている。
【0025】
スイングブラケット30は、側面視でコの字形状を成す連結部36を有しており、この連結部36の上下連結部材30a,30aで前記支持ブラケット20のスイングピン支持部21を上下から挟んだ状態でスイングピン22により支持ブラケット20と連結される。また、前記上側の連結部材30aの上面には、正面視で上方に開口したU字形状のブーム取付部30cが設けられており、このブーム取付部30cにブーム31がブーム支持ピン31Cを介して取着されている。さらに、スイングブラケット30の前部には、平面視で前方に開口したU字形状のブームシリンダ取付部30bが設けられており、このブームシリンダ取付部30bにブームシリンダ31Aの一端部がブームシリンダ支持ピン31Bを介して取着されている。
【0026】
旋回フレーム2の前端部には、スイングブラケット30のスイング枢軸であるスイングピン22を枢着するスイングピン支持部21を有する支持ブラケット20が設けられている。この支持ブラケット20は、上下1対の支持プレート26a,26bと、該1対の支持プレート26a,26bの前端部間に亘って固着された、上下方向軸心を有するボス部からなる前記スイングピン支持部21と、前記1対の支持プレート26a,26bの左右側面部間を結合する側面部28とで構成されている。前記スイングピン支持部21は、図2、図3に示すように、分割されず一体で構成されている。また、前記上下1対の支持プレート26a,26bは、その先端部の下面(すなわち、スイングピン支持部21の下面)を基端部よりも所定高さ上方に位置させるために、立ち上り部位23を設けており、この立ち上り部位23には、前記メイン制御バルブ8からの配管群10を曲げることなく挿通が可能な穴形状を有する配管用穴24を形成している。前記下側の支持プレート26bの基端部下面は、旋回フレーム2の底面と同一高さに設定されている。以上の構成によって、スイングピン支持部21に枢着されたスイングピン22の底面高さと旋回フレーム2の底面高さとの間に、前記配管群10を収納するための空間部が形成されることになる。
【0027】
また、図4に示すように、スイングブラケット30の前部に設けた前記U字形状のブームシリンダ取付部30bの一側面(ここでは左側面)の、前記側面視でコの字形状を成す連結部36と前記ブームシリンダ支持ピン31Bとの間にはブームシリンダ配管用穴34を設けている。メイン制御バルブ8から前記配管用穴24を通ってスイングピン22の下方を経由した後に、前記連結部36と前記ブームシリンダ支持ピン31Bとの間からスイングブラケット30の内部へ至った前記配管群10のうち、ブームシリンダ用ホース35をスイングブラケット30の内部から上記ブームシリンダ配管用穴34を経由して外部へ通し、ブームシリンダ31Aへ短い距離で接続している。
【0028】
また本実施形態では、前記配管用穴24からスイングピン22の下方を経由しスイングブラケット30の内部に至るまでの間において、配管群10よりも下方に配管保護プレート25A、25Bを配設している。配管保護プレート25Aは板形状を成しており、その一端側を前記配管用穴24に挿通して旋回フレーム2に脱着可能に締結されており、配管用穴24からの出口部分の配管群10が下方の干渉物と接触しないように保護している。また、前記配管保護プレート25Bは板形状を成し、その一端側をスイングブラケット30に脱着可能に締結しており、スイングピン22の下方部分からスイングブラケット30の内部への入り口部分までの間の配管群10が下方の干渉物と接触しないように保護している。
【0029】
次に、第1実施形態の配管取り回し構造の作用について説明する。
本実施形態は前述の構成により、図2、図3に示すように、配管群10は、旋回フレーム2に設けられたメイン制御バルブ8から出て、その曲げ半径が非常に大きくほぼ直線的な形状で、極めて滑らかに、前記立ち上り部位23に設けた配管用穴24を挿通してスイングピン22の下方に至る。
【0030】
ここで、この配管群10のうち、2本のブームシリンダ用ホース35は、スイングピン22の下方部位の近傍において、スイングブラケット30の左側面に形成したブームシリンダ配管用穴34を挿通して、スイングブラケット30の内部から外部に小さな曲率半径で無理に曲げることなく導かれ、その後ほぼ直線的に最短の長さでブームシリンダ31Aの各配管口31Dへ接続されている。また、ブームシリンダ用ホース35を除く、アームシリンダ32A用、バケットシリンダ33A用、アッタチメント用など他の配管群10は、スイングピン22の下方部位からスイングブラケット30の連結部とブームシリンダ支持ピン31Bとの間のスイングブラケット30内部を経由して、ブーム31の上面へ布設される。
【0031】
このように、本実施形態のスイングブラケット30の側面に設けたブームシリンダ配管用穴34の構成により、スイングブラケット30の近傍に位置するブームシリンダ31Aへのブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の内部から無理なくブームシリンダ配管用穴34を貫通して外部に導かれるので、その曲げ曲率を大きく取れるのみならず、その曲げ個所を少なくできると共に、配管長さを短くできる。また、以上の理由からホース内の圧力損失が少なくなり、油圧駆動効率を向上できる。しかも、無理な屈曲動作の個所がないことから、ホ−ス寿命を延ばすことができる。
【0032】
また、このブームシリンダ配管用穴34は配管の中継点および拘束個所としての作用をもなすので、配管長さの短縮化など配管の最適化を図ることができる。また、このブームシリンダ用の油圧ホースは、外部への露出部が少なく、飛石、衝突物による損傷の懸念が殆どない。
またさらに、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の側面からブームシリンダ31Aへ配管されているので、スイングブラケット30の最前部からは突出しておらず、前方からの飛石、衝突物などによる損傷トラブル発生が減少する。
【0033】
さらにまた、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の側面を被っていないので、スイングブラケット回りの外観が極めて良い。
【0034】
加えて、本実施形態では、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の内部のごく一部分しか通過しない構成とした。よって、スイングブラケット30は、従来のような専用の配管通路用のリブ、孔などが不要となり、簡素な構造で済むばかりか、その大型化をも排除でき、そのコストも安価となる。
【0035】
なお、ブームシリンダ用ホース35を除く、アームシリンダ32A用、バケットシリンダ33A用、アッタチメント用など他の配管群10は、スイングピン22の下方部位からスイングブラケット30の連結部とブームシリンダ支持ピン31Bとの間のスイングブラケット30内部を経由して、ブーム31の上面へ布設される。
【0036】
すなわちこれら配管群10は、スイングピン22の下方部位から、ブームシリンダ支持ピン31Bとスイングブラケット30の内部壁とに囲まれた空間を通過して立ち上り、ブーム支持ピン31Cの方向へ緩やかに曲げられた後、ブーム支持ピン31C(実質的にはブーム31の基端部)とスイングブラケット30のブーム取付部30cとに囲まれた空間を通過し、この後、ブーム31の上下揺動の際にも支障なく屈曲動作が可能な適度な曲げ半径(たるみ)をもってブーム31の上面へ導かれている。
【0037】
したがって、これら配管群10は、旋回フレーム2上のメイン制御バルブ8から立ち上り部位23の配管用穴24を経由してほぼ直線的にスイングピン支持部21の下方へ導かれているので、その長さは、短い配管(直線配管が理想)で済む。従って、その占有スペースは縮小され、装置をコンパクトにでき、コスト低減が図れる。
【0038】
なお、第1実施形態において、ブームシリンダ用ホース35は、スイングブラケット30の左側面(運転席7から見て)に形成したブームシリンダ配管用穴34からブームシリンダ31Aの左側面に設けられた配管口31Dに配管されている。しかし、本発明はこの配管経路に限定されず、ブームシリンダ用ホース35は、ブームシリンダ31Aの配管口を右側面に設け、かつブームシリンダ配管用穴をスイングブラケット30の右側面に形成して、これらの間を連通させても何ら問題はない。
【0039】
次に、図5により、第2実施形態として、スイングシリンダ用ホース45の配管例を説明する。図5は、第2実施形態のスイングシリンダ用ホースの配管構造を斜め後方上方から見た斜視図である。
【0040】
先ず、第2実施形態のスイングシリンダ用ホースの配管構造を説明する。図5に示すように、スイングブラケット40の右側面(運転席から見て)の、前記ブームシリンダ支持ピン31Bの下方で、同ピン近傍に、スイングブラケット40の内部から外部へ貫通するスイングシリンダ配管用穴44を形成している。また、スイングシリンダ40Aは、そのヘッド側端部がスイングブラケット40にスイングシリンダ支持ピン40Bを介して回動自在に取着され、そのロッド側端部が旋回フレーム2側に回動自在に取着されている。前記スイングシリンダ配管用穴44から出た2本のスイングシリンダ用ホース45はスイングシリンダ40Aの各配管口40Cへ接続されている。
上記記載の構成以外は、前述の第1実施形態と同様であるので、その詳細はここでは割愛する。
【0041】
次に、第2実施形態の配管取り回し構造の作用について説明する。
旋回フレーム2に設けられたメイン制御バルブ8からの配管群10(ホース群)は、前述の第1実施形態と同じく(図2、図3に示すように)その曲げ半径は非常に大きくほぼ直線的な状態で、極めて滑らかに、旋回フレーム2の立ち上り部位23に穿孔された配管用穴24を経由してスイングピン22の下方部位、すなわちスイングブラケット30の下方部位に配管されている。そして、配管群10の内のスイングシリンダ用ホース45は、スイングピン22の下方部位の近傍からスイングブラケット40の内部に入って立ち上る。その後、スイングブラケット40のブームシリンダ支持ピン31B近傍の右側面に設けたスイングシリンダ配管用穴44を、無理な曲げを受けることなく円滑に挿通して、スイングブラケット40の外部に導かれ、その後スイングシリンダ40Aの各配管口40Cへ接続されている。
【0042】
なお、本第2実施形態の作用、およびその効果は、上述の配管取り回しを除けば、前述の第1実施形態において、スイングブラケット30をスイングブラケット40に、ブームシリンダ31Aをスイングシリンダ40Aに、ブームシリンダ配管用穴34をスイングシリンダ配管用穴44に、ブームシリンダ用ホース35をスイングシリンダ用ホース45にそれぞれ置き換えれば、その内容は同様である。よって、ここではその詳述を省略する。
【0043】
なお、第2実施形態において、スイングシリンダ用ホース45は、スイングブラケット40の右側面に形成したスイングシリンダ配管用穴44からスイングシリンダ40Aの配管口40Cに配管されている。しかし、本発明はこの配管経路に限定されず、スイングシリンダ用ホース45は、スイングシリンダを旋回フレーム2に対し左側面に設け、かつスイングシリンダ配管用穴44をスイングブラケットの左側面に形成し、これらの間を連通させてもよいのは勿論である。
【0044】
また、スイングシリンダ配管用穴は、前記ブームシリンダ配管用穴と共用しても、または、スイングブラケットの左右いずれかの側面に個別に設けても、前述の構成と同様の作用効果を奏するものである。
【0045】
本発明によれば、次のような特有の効果が得られる。
スイングブラケットの側面に設けたシリンダ配管用穴の構成により、スイングブラケットの近傍に位置する、例えばブームシリンダ、スイングシリンダなどの作業機用シリンダへの配管ホースは、スイングブラケットの内部から無理なく前記配管用穴を貫通して、その曲げ曲率を大きく取れるのみならず、曲げ個所を少なくして、スイングブラケットの外部に布設できる。また、この配管用穴は配管の中継点および拘束個所としての作用をも成すので、配管長さの短縮化など配管の最適化を図ることができる。
【0046】
また、これら作業機用シリンダへのホースは前記配管用穴からほぼ直線的に作業機用シリンダの各配管口へ最短で配管でき、その長さを短くできる。
上述のように、この配管ホースは、曲げ曲率を大きく取り曲げ個所を少なくし、かつ配管長さを短くできるので、配管の圧力損失を少なくし、油圧駆動効率を向上させることができる。しかも、無理な屈曲動作の個所がないことから、ホ−ス寿命を延ばすことができる。
【0047】
また特に、ブームシリンダ用ホースの場合は、ブームシリンダの揺動中心であるブームシリンダ支持ピンの近傍に位置した前記配管用穴によって略拘束されることになるので、ブームシリンダ作動時に、この配管用穴を略中心として揺動することができ、ホースの膨れ、緩みなどの無い屈曲動作ができる。
また、このブームシリンダ用ホースは、スイングブラケットの前下方、側方などの外部への露出部が少なくなり、飛石、衝突物による損傷の懸念が殆どない。さらに、スイングブラケットの側面を被うホースがないので、ブラケット回りの配管の美観が極めて良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイング式油圧ショベルの側面図である。
【図2】第1実施形態の配管取り回し構造を斜め前方上方から見た斜視図である。
【図3】第1実施形態の配管取り回し構造を斜め前方下方から見た斜視図である。
【図4】スイングブラケットの側面図である。
【図5】第2実施形態の配管取り回し構造を斜め後方上方から見た概略図である。
【図6】第1の従来技術のブームシリンダ用配管部の斜視図である。
【図7】第2の従来技術の作業機用配管部の側面図である。
【符号の説明】
1…スイング式油圧ショベル、2…旋回フレーム、3…作業機、4…走行装置、5…スイングサークル、6…外装カバー、7…運転席、8…メイン制御バルブ、10…配管群、21…スイングピン支持部、22…スイングピン、23…立ち上り部位、24…配管用穴、25A…配管保護プレート、25B…配管保護プレート、30…スイングブラケット、30A…スイングシリンダ、31…ブーム、31A…ブームシリンダ、31B…ブームシリンダ支持ピン、31C…ブーム支持ピン、31D…配管口、32…アーム、32A…アームシリンダ、33…バケット、33A…バケットシリンダ、34…ブームシリンダ配管用穴、35…ブームシリンダ用ホース、36…連結部、40…スイングブラケット、40A…スイングシリンダ、40B…スイングシリンダ支持ピン、40C…配管口、44…スイングシリンダ配管用穴、45…スイングシリンダ用ホース、104…旋回台(旋回フレーム)、109…スイングブラケット、113…ブーム構造体、116…ブームシリンダ、119…根本部、120…枢軸、122…空間、123…ホース群、123A…油圧ホース、123B…ホルダ、202…旋回体、202a…フレーム上板、206…ブーム、206a…ブーム支持部、211…ブームシリンダ、212…ブームブラケット、212b…シリンダ支持部、213…スイングピン、223…ブームシリンダ用ホース。
Claims (3)
- スイング式油圧ショベルの配管取り回し構造において、
旋回フレーム(2)の前端部にスイングブラケット(30,40)を水平揺動自在に設け、該スイングブラケット(30,40)に、上下揺動自在なブーム(31)の基端部と、該ブーム(31)を駆動するブームシリンダ(31A)の一端部とをそれぞれ水平支持ピン(31C,31B)により取着すると共に、前記スイングブラケット(30,40)の揺動を駆動するスイングシリンダ(30A,40A)の一端部を垂直支持ピン(40B)によって取着したスイング式油圧ショベル(1)の、前記旋回フレーム(2)側からスイングブラケット(30,40)を経由して前記ブームシリンダ(31A)、スイングシリンダ(30A,40A)等の作業機用シリンダに布設する配管の取り回し構造であって、
前記スイングブラケット(30,40)の側面にその内部から外部に貫通する配管用穴(34,44)を形成し、
前記スイングブラケット(30,40)の近傍に位置する作業機用シリンダ(31A,30A,40A)への配管は、スイングブラケット(30,40)の内部から前記配管用穴(34,44)を経由して行う
ことを特徴とするスイング式油圧ショベルの配管取り回し構造。 - 前記作業機用シリンダがブームシリンダ(31A) である
ことを特徴とする請求項1記載のスイング式油圧ショベルの配管取り回し構造。 - 前記作業機用シリンダがスイングシリンダ(30A,40A) であることを特徴とする請求項1記載のスイング式油圧ショベルの配管取り回し構造。
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