JP2004281432A - 窒化物半導体素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】窒化物半導体素子は、積層された半導体層上に、第1金属層M1と、少なくとも第1金属層M1と異なる材質からなる第2金属層M2とを備えた多層構成の電極を有し、第1金属層M1は、半導体層Qとオーミック接触する金属材料から成り、第2金属層M2は、電極の最上層であって、キャップ作用を有する金属材料から成り、また第1金属層M1と第2金属層M2は白金族元素からなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒化物半導体を積層した半導体層を用いて形成した窒化物半導体素子及びその製造方法に関するものであり、その用途としては、大電流駆動が可能である窒化物半導体素子(レーザダイオード、高輝度LED、受光素子、FET等の電子デバイス)に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化物半導体を積層してなる半導体素子は、紫外線領域から緑色、更には赤色までの可視光領域に至る短波長域の光を発光する発光素子として期待されている。具体的には、半導体レーザ素子は、パーソナルコンピューターや情報記録媒体等の電子機器、医療機器、加工機器、または光ファイバ通信に用いる光源として、その用途は注目されている。
【0003】
窒化物半導体レーザ素子は、サファイア基板やGaN基板上に窒化物半導体を積層し、該積層体にリッジ構造を形成し、さらにp側電極とn側電極とを形成することで構成される。積層された窒化物半導体には、少なくとも電極とオーミック接触させるコンタクト層、光閉じ込め層として機能するクラッド層、また、レーザ光を発振させる活性層を備えている。
【0004】
上述した窒化物半導体素子では、安定した動作を確保するために半導体層中のコンタクト層とオーミック接触させる電極が極めて重要となる。このような電極には、主として仕事関数の大きい金属の単層膜や多層膜、或いは合金を用いている。例えば、Ni/Au等の多層膜からなるオーミック電極が用いられてきた。尚、前記電極の多層膜は、Ni/Auであれば、Niが下層、Auが上層となる。「/」の前の材料が下側の層を構成し、「/」の後ろの材料が上側の層を構成する。以下においても同様とする。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−299528号公報
【特許文献2】
特開2002−335048号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許2000−299528号公報に開示された窒化物半導体レーザ素子には以下のような問題がある。
【0007】
Ni/Au電極の場合には、該電極を形成した後、熱処理(アニール処理)工程を有する。ここで、熱処理とは、高温雰囲気下に一定期間保持することであって、Ni/Au電極を形成するには熱処理をしなければ、オーミック特性を得ることが難しい。そのため、該電極材質を用いる場合には熱処理は必須工程となる。
【0008】
しかしながら、図7に示すように、しかしながら、オーミック特性を得るための熱処理をすることで、上側の層であるAu電極の表面が荒れてしまい、クレーター状の穴が発生する。これでは、リッジのストライプ方向における電極での光閉じ込めが不安定となる。また、パッド電極(不図示)との界面で抵抗が高くなる場合があり、大電流駆動をすることは難しい。
【0009】
またPd/Pt電極やPd/Pt/Au電極は、特開2002−335048号公報等に記載があるが、熱処理を行う工程はなく、このような電極では、窒化物半導体との接触抵抗が高いため、大電流駆動の半導体素子を形成することや、安定した寿命特性を実現できない。
【0010】
そこで、本件発明は上記問題を鑑み、大電流を投入した駆動時においても電極と半導体層との接触抵抗が低く、且つ密着性や機械的強度に極めて優れている窒化物半導体素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の窒化物半導体素子は、積層された半導体層上に、第1金属層と、少なくとも前記第1金属層と異なる材質からなる第2金属層とを備えた多層構成の電極を有する窒化物半導体素子であって、前記第1金属層は、半導体層とオーミック接触する金属材料から成り、前記第2金属層は、前記電極の最上層であって、キャップ作用を有する金属材料から成り、また前記第1金属層と第2金属層は白金族元素からなることを特徴とする。
【0012】
前記窒化物半導体素子は、多層構成の電極を有することで、オーミック接触やキャップ作用に優れた特性を示す。また該電極を形成した後、熱処理を行うことで前記半導体層と電極との界面での接触抵抗を下げることができる。熱処理条件については後述する。大電流を投入する窒化物半導体素子において、前記界面での接触抵抗が高ければ発熱等による界面劣化が発生し、寿命特性を低下させてしまうが、本件発明では上記構成によって、大電流駆動が可能となる。
【0013】
具体的には、図1に示すように、半導体層Qとの界面sに形成される電極の第1金属層M1を白金族元素とすることで、半導体層Qとの良好なオーミック接触を実現する。また前記第1金属層M1と異なる白金族元素からなる第2金属層M2を設ける。第2金属層M2を第1金属層M1と異なる材質で形成することで、該第2金属層M2と第1金属層M1とを機能分離することができる。該第2金属層M2は、電極のオーミック特性を維持するため第1金属層M1が分解することを抑えるキャップ効果、その他に半導体層Qから水素を取り除く触媒効果を有する。白金族元素は触媒作用も有しており、O2の介入を妨げることが無いため安定したオーミック特性を得る。
【0014】
ここで、前記電極を構成する白金族元素としては、Pd、Pt、Os、Rh、Ir、Ruから成る群から選択された少なくとも1種類である。
【0015】
前記電極を多層構成とするだけでは、接触抵抗が高く大電流駆動を行うのは困難である。そこで、本件発明では該電極を形成した後、熱処理をすることで接触抵抗を低下させるのである。
【0016】
前記電極の最上層となる第2金属層M2が白金族元素であれば熱処理をすることが可能となる。これは白金族元素が反応しにくい安定な材料であり、電極表面の変質を防ぐ作用があるためである。白金族元素が酸化、合金化といった変質をおこしにくいため熱処理後も安定であり、窒化物半導体と安定な界面を形成することができるからである。そのため大電流駆動時に連続発振が可能な窒化物半導体レーザ素子を提供することもできる。
【0017】
本発明の請求項2に記載の窒化物半導体素子において、前記第1金属層と第2金属層との間には、第1金属層及び/又は第2金属層と異なる白金族元素からなる第3金属層を有する構成とする。
【0018】
図2に示すように、第1金属層M1と第2金属層M2とは異なる材質から成るため、第3金属層M3は第1金属層M1及び第2金属層M2と異なる白金族元素を用いることや、第1金属層M1と第2金属層M2のどちらか一方と同一材質のものを用いてもよい。該第3金属層M3は第1金属層M1が有する機能を安定させるものであって、第1金属層M1/第3金属層M3/第2金属層M2との多層構成とすることで該電極と半導体層Qとの接触抵抗を低下させる。
【0019】
本発明の請求項3に記載の窒化物半導体素子は、前記第3金属層にPtを用いるものである。Ptは100Å〜1000Åの広範囲で形成すれば、第3金属層を有しない構成の窒化物半導体素子に比べて半導体層と電極との界面抵抗を5%以上低下させることができる。
【0020】
本発明の請求項4に記載の窒化物半導体素子は、前記積層された半導体層は、第1コンタクト層、第1クラッド層、活性層を有し、該活性層上に、第2クラッド層、第2コンタクト層を順に備えた構成であって、前記第2コンタクト層にはp型不純物がドープされている。
【0021】
本発明の請求項5に記載の窒化物半導体素子の製造方法は、積層された半導体層上に、第1金属層と、少なくとも前記第1金属層と異なる材質からなる第2金属層とを備えた多層構成の電極を有する窒化物半導体素子の製造方法であって、前記第1金属層と第2金属層とを備えた多層構成の電極を形成する工程と、前記電極を形成した後、熱処理をする工程と、を具備することを特徴とする。
【0022】
本発明の請求項6に記載の窒化物半導体素子の製造方法は、前記第1金属層と第2金属層は異なる材質からなる白金族元素からなる。
【0023】
本発明の請求項7に記載の窒化物半導体素子の製造方法は、前記熱処理工程は、200℃〜900℃で行う。好ましくは300〜800℃、より好ましくは500〜600℃である。この温度範囲で熱処理を行うことで窒化物半導体や電極に劣化等のダメージを与えずに接触抵抗を下げることができる。
【0024】
本発明の請求項8に記載の窒化物半導体素子の製造方法は、前記熱処理工程を、窒素及び/又は酸素を含有する雰囲気で行う。窒素と酸素の混合ガス雰囲気で熱処理を行う場合、酸素の割合を30%以下、好ましくは20%以下とする。このような雰囲気で熱処理を行うことで接触抵抗を下げることができる。
【0025】
本発明の請求項9に記載の窒化物半導体素子の製造方法は、前記積層された半導体層が、第1コンタクト層、第1クラッド層、活性層を有し、該活性層上に、第2クラッド層、第2コンタクト層を順に備えた構成で形成され、前記第2コンタクト層にはp型不純物がドープされている。ここで、第1コンタクト層とは、n側コンタクト層であっても、p側コンタクト層であってもよい。第1クラッド層、第2クラッド層、第2コンタクト層についてもn側、p側を限定しない。本発明の窒化物半導体は上記層構成を少なくとも備えているものであって、前記層間に他の機能を有する層、例えば転位低減層やクラック防止層、光ガイド層を介してもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の構成について以下に説明するが、本発明は、以下に示す実施の形態に示される窒化物半導体素子の構造に限定されるものではない。
【0027】
(電極)
本発明における電極は、p側電極、n側電極に限定しない。そのため、該電極との接触界面sを形成するのは半導体層のp側コンタクト層、n側コンタクト層のどちらでもよく、p側電極とn側電極の両方に設けても良く、どちらか一方でもよい。
【0028】
図1に示すように、該電極は、多層構成であって少なくとも2層以上の積層構造となっている。これは、各層が有する機能分離をするためであって、第1金属層M1は、半導体層Qとオーミック接触する白金族元素から形成されている。白金族元素は安定材料であって、それ自身が変質しにくいため半導体層Qとのオーミック接触が可能であり、また窒化物半導体との密着性もよい。しかしながら、第1金属層M1のみでは電極を構成することは困難である。それは、単層のみでは電極表面の分解が発生し、接触抵抗が高くなるからである。そこで、本発明では上記多層構成にするために以下に示す第2金属層等を有する。
【0029】
第2金属層M2は、前記電極の最上層であって、他の金属層(下層)が分解することを抑制するキャップ層としての効果を有する。
【0030】
前記電極を形成後の第2金属層(最上層)M2の表面は、接触抵抗を低下させるために行う熱処理時に外気に曝露されているため、外気とも反応することになる。但し、第2金属層(最上層)M2が上記のような白金族元素系の層であると、外気と反応しにくく、特に、絶縁性の酸化物を形成しにくい特性を有する。そのため第2金属層(最上層)M2は、該電極上に接して形成されるパッド電極との界面に不純物が存在しにくい構造となり、安定した駆動特性を可能とする。
【0031】
また第2金属層(最上層)M2が白金族元素からなる層であるため、該第2金属層M2には触媒作用がある。その触媒作用によって、系外への酸素の移動を第1金属層M1と第2金属層M2との界面付近で行うことができる。これにより、第2金属層M2内部の反応や、第1金属層M1と半導体層Qとの反応に関与する酸素(外気)を適正な量に制御して、電極層内の界面を安定にすることができる。このように、表面に形成される白金族元素の第2金属層M2は、熱処理時に下層の合金化を安定に行うためのキャップ層として作用する。更に白金族元素からなる第2金属層M2は、パッド電極と安定した界面を形成する。
【0032】
図2に示すように、前記電極は、第1金属層M1と第2金属層M2との間に白金族元素からなる第3金属層M3を有する構成とする。本発明において、第1金属層M1と第2金属層M2とは異なる白金族元素を用いることが好ましい。これはそれぞれの層の機能分離を効果的に行うためである。第3金属層M3は、第1金属層M1、第2金属層M2のどちらとも異なる白金族元素である必要はない。第3金属層M3は、第1金属層M1と第2金属層M2との機能分離層としての機能だけでなく、第1金属層M1と半導体層Qとのオーミック特性を安定させる補助層としての機能を有する。
【0033】
前記電極を構成する膜厚としては、2層以上の多層構成としても総膜厚では200Å〜10000Å、好ましくは300Å〜5000Åとする。総膜厚を300Å〜5000Åとすることで、シート抵抗を低くすることができる。第1金属層の膜厚は、50〜1000Åが好ましく、更に好ましくは100Å〜700Åであり、特に好ましくは200Å〜500Åである。第1金属層M1の膜厚が上記範囲を外れると、オーミック特性が損なわれるので好ましくない。また界面sの接触抵抗値は上昇してしまう。第2金属層M2の膜厚は3000Å以下、100Å〜1000Åが好ましい。この膜厚範囲であれば、第2金属層M2はキャップ作用と触媒作用の機能特性を低下させないからである。第3金属層M3は第1金属層M1の機能を補助するためのものであり、第1金属層M1の膜厚には臨界値があるが、第3金属層M3を有することで第1金属層M1の特性を向上させる。第3金属層M3を2000Å以下、好ましくは500〜1000Åの膜厚範囲にすれば、界面sでの接触抵抗を第3金属層M3が存在しない電極と比較して95%以下にすることができる。
【0034】
その他の電極構成としては、第1金属層M1と第2金属層M2との間に中間層を有するものである。中間層は、上下を安定な白金属元素からなる第1金属層M1、第2金属層M2で挟まれているため、白金属元素と異なる材料であっても構わない。そのため、該中間層は第3金属層M3とは区別される。中間層には第1金属層等では用いることができない材料であっても、白金族元素から成る金属層に挟まれることで安定となり、電極特性を向上させる材料等を用いることもできる。中間層として好ましい材料としては、Ni、Co、Fe、Cu、Au、W、Mo、Ti、Ta、Ag、Al、Cr、Pt、Pd、Ph、Ir、Ru、Os、V、Hf、Rh、Zr及びこれらの酸化物、窒化物等を用いた単層膜、或いは多層膜とすることができる。
【0035】
前記中間層は、白金族元素からなる第1金属層M1、第2金属層M2との界面に最適な材料を配して前記第1金属層等の特性を落とさずに機能分離をするものである。また白金族元素系の層だけでは十分ではない特性を補う層として機能させることができる。例えば、中間層を介在させることで電極の膜厚を厚くして放熱性を向上させることができる。該電極を3層以上の多層膜とすることで、単一組成の層で膜厚を厚くする場合に比べて応力を緩和させることもできる。特に、半導体レーザ素子を形成する場合、リッジに形成される電極(例えば、p側電極)は、極めて幅の狭い領域に形成され、しかも、その膜質によりリッジにかかる負荷が大きく左右されるが、多層構造としてリッジにかかる応力を緩和することで信頼性に優れたLD特性を得ることができる。また、光吸収係数を変化させることができるため、光学特性を制御することもできる。
【0036】
例えば、半導体層Qの上に、第1金属層M1/第3金属層M3/第2金属層M2、第1金属層M1/第3金属層M3/中間層/第2金属層M2、第1金属層M1/中間層/第2金属層M2、等の電極構成をすることができる。
【0037】
前記電極を多層構造にする場合の好ましい組み合わせとしては、Pd/Pt、Pd/Pt/Ir/Pt、Pd/Pt/Ru/Pt、Pd/Pt/Ti/Pt、Pt/Rr/Pt、Os/Ru、Pt/Ti/Pt、Pt/Ni/Pt、Pt/Ni/Au/Pt、Pd/Au/Rh、Rh/Ni/V/Ir等を挙げることができる。
【0038】
また中間層の膜厚は、前記電極の総膜厚から第1金属層M1や第2金属層M2の膜厚を除いた膜厚範囲内であれば、特に限定されない。
【0039】
これらの電極材料は、熱処理を行うことで、合金化されると共に、半導体層Qと良好なオーミック接触を得ることができ、また半導体層と電極との接触抵抗を低下させることができる。熱処理温度としては、200℃〜1200℃の範囲が好ましく、更に300℃〜900℃が好ましく、特に好ましくは450℃〜650℃の範囲である。
【0040】
上記以外の熱処理の条件としては、雰囲気ガスを酸素、及び/又は窒素を含有する雰囲気とする。そのため、不活性ガス、例えばArを含有する雰囲気や大気条件での熱処理も可能である。
【0041】
また、本実施形態における電極を構成する金属層は、単一元素から成る金属層に限らず、白金族元素における同族元素で構成された合金化層(Ru−Os層、Rh−Ir層、Pd−Pt層)であってもよい。
【0042】
また、半導体層Qと接する前記電極とは別に、ワイヤをボンディングさせるための引き出し用の電極としてパッド電極が前記電極上に設けられている。絶縁性の基板を用いている場合はp側電極とn側電極が同一面側に設けられているので、その両方にパッド電極が設けられる。n側電極の場合は、比較的オーミック接触させやすいので、オーミック電極を取り出し用の電極としてワイヤを設けたり、或いはパッド電極を直接半導体層に形成することも可能である。また、パッド電極の上に、ワイヤではなく、外部電極等と接続させるためのメタライズ層を形成させることで、フェイスダウンでも用いることができる。
【0043】
パッド電極は、前記電極と動作部において接するように形成されていればよく、それぞれの全面において接続されていなくてもよい。レーザ素子は電極とパッド電極とがリッジ上部で接合されるようにすることで、界面抵抗による動作電圧上昇を抑制することができる。電極よりも後工程で設けられるオーミック電極は、その底面全面と電極とが接するように形成してもよく、或いは、その一部が電極の上に形成され、他の部分が半導体層上若しくは絶縁膜上に接するように設けてもよい。
【0044】
また、n側及びp側のパッド電極の電極材料としては、Ni、Co、Fe、Cr、Ti、Cu、Rh、Au、Al、Mo、Ru、W、Zr、Mo、Ta、Pt、Ag、及びこれらの酸化物、窒化物等があげられ、これらの単層、合金、或いは多層膜を用いることができる。最上層はワイヤ等を接続させるのでAuを用いるのが好ましい。そして、このAuが拡散しないようにその下層には拡散防止層として機能する比較的高融点の材料を用いるのが好ましい。
【0045】
パッド電極を多層構成する場合に前記電極の第2金属層と同一材料をパッド電極の最初の層に用いることが好ましい。例えば、第2金属層をPtとすれば、パッド電極の最初の層にPtを用いる。このような構成とすることで、電極とパッド電極間の界面抵抗が発生することを抑制し、優れた密着性を実現できるからである。パッド電極の膜厚としては、総膜厚として1000Å〜20000Åが好ましく、更に好ましくは5000Å〜15000Åの範囲である。
【0046】
実施の形態1
図3は本発明の一実施形態を示す断面図であり、図4はリッジ構造および電極構造の一例を示す部分拡大図である。図5は、本発明に係る製造工程の一例を示す断面図である。基板101上に、n型窒化物半導体層Qn、活性層Qa、p型窒化物半導体層Qpが積層され、p型窒化物半導体層にQpストライプ状のリッジが設けられた半導体レーザ素子(LD)である。リッジは、p型窒化物半導体層Qpの一部をエッチング等の手段により除去することで形成することができ、これにより実効屈折率型の導波路を形成することができる。リッジは、底面側の幅が広く上面に近づくに従ってストライプ幅が小さくなる順メサ形状に限らず、逆にリッジ底面に近づくにつれてストライプの幅が小さくなる逆メサ形状でもよく、また、積層面に垂直な側面を有するストライプであってもよく、これらが組み合わされた形状でもよい。また、ストライプ状の導波路は、その幅がほぼ同じである必要はない。また、このようなリッジを形成した後にリッジ表面に半導体層を再成長させた埋め込み型のレーザ素子であってもよい。
【0047】
リッジの側面及びそのリッジから連続するp型窒化物半導体層Qpの上面にかけて絶縁膜113が形成されている。リッジ上面及び絶縁膜113の上面にはp側電極120が設けられている。また、n型窒化物半導体層Qnの上面にはn側電極130が設けられている。n側電極130の上部に開口部を有する第2の絶縁膜114が、絶縁膜113の上部にまで連続するよう設けられている。p型窒化物半導体層Qpの上部には、第2の絶縁膜114及びp側電極120と接するp側のパッド電極140が設けられている。また、n側電極130上にもn側のパッド電極141が設けられている。
【0048】
p側電極120は、絶縁膜113上を広く覆う領域に形成され、p側電極120のリッジ以外から離間する領域の上の一部を被覆するよう第2の絶縁膜114が形成されている。そして、p側のパッド電極140は、p側電極120と第2の絶縁膜114との上に渡って形成されている。すなわち、本実施形態においては、p側のパッド電極140は絶縁膜113とは接しないように設けられている。リッジの深さ(高さ)や絶縁膜113の光学特性によって、導波路領域への光の閉じ込めは変化するが、絶縁膜113を厚くすることでそれらを制御可能な場合は、p側電極120の形成領域を大きくし、広い範囲に渡ってパッド電極140と密着させることで、熱が集中するのを抑制し、電極120とパッド電極140との間の接合層領域を大きくして、密着性に優れた電極とすることができる。
【0049】
また、上記リッジのストライプ方向を共振器方向とするために、端面に設けられている一対の共振器面は、劈開又はエッチング等によって形成することができる。劈開で形成させる場合は、基板や半導体層が劈開性を有していることが必要であり、その劈開性を利用すると優れた鏡面を容易に得ることができる。また、劈開性がなくても、エッチングによって共振器面を形成させることができ、この場合はn電極形成面を露出させる際に同時に行うことで、少ない工程で得ることができる。また、リッジ形成と同時に形成することもできる。このように各工程と同時に形成させることで工程を少なくすることができるが、より優れた共振器面を得るためには、別工程を設けるのがよい。また、このように劈開やエッチングによって形成した共振器面は、活性層の発光波長を効率良く反射させるために、単一膜又は多層膜からなる反射膜を形成させることもできる。共振器面の一方は比較的高反射率の面からなり主として光を導波路領域内に反射する光反射側共振器面として、もう一方は比較的低反射率の面からなり主として外部に光を出射する光出射側共振器面として機能している。
【0050】
本実施形態では、絶縁膜114はp側電極120を部分的に覆うように設けられている。p側電極120の形成領域は、p型窒化物半導体層Qpの上面を広い範囲に渡って覆うように形成することができる。このとき、絶縁膜114と、p側電極120との密着性が良好であれば問題はないが、密着性が悪い場合は、p側電極120の形成領域を大きくすることで、剥がれやすくなるという問題が生じる場合がある。
【0051】
絶縁膜113は、電流の注入領域をリッジ上面に限定するために設けているものであるが、導波路領域に近接して設けられているため光の閉じ込め効率にも作用するものであるので、むやみに膜厚を厚く形成することもできない。用いる絶縁膜材料によっては、膜厚を薄くする必要がある。絶縁膜113を薄く形成する場合は、絶縁性がやや弱くなる部分が存在することもあるが、そのような場合でも、本実施形態のようにp側のパッド電極140と絶縁膜113との間の、第2の絶縁膜114を比較的リッジに近い領域まで介在させることで、電流注入領域をリッジ近傍に制御することができる。
【0052】
また、パッド電極140は、図6に示すように、第2の絶縁膜114と接しないように形成することもできる。特に、フェイスダウンで用いる場合、パッド電極に熱が加わるが、その際に、体積が大きくなり、また、圧力が加わることでパッド電極材料が側面方向に流出しやすくなる。そのため、第2の絶縁膜114と離間させるようにすることで、p側のパッド電極材料が側面方向に流出して短絡が生じるのを防ぐことができる。
【0053】
絶縁膜113の材料としてはSi、Ti、Al、V、Zr、Nb、Hf、Taよりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物、SiN、BN、SiC、AlN、AlGaNの内の少なくとも一種で形成することが望ましく、その中でもSi、Al、Zr、Hf、Nbの酸化物、BN、AlN、AlGaNを用いることが特に好ましい。
【0054】
また、絶縁膜113の膜厚としては、具体的には、10Å以上10000Å以下の範囲、好ましくは100Å以上5000Å以下の範囲とすることである。なぜなら、10Å以下であると、電極120の形成時に、十分な絶縁性を確保することが困難で、10000Å以上であると、かえって保護膜の均一性が失われ、良好な絶縁膜とならないからである。また、前記好ましい範囲にあることで、リッジ側面において、リッジとの間に良好な屈折率差を有する均一な膜が形成される。
【0055】
第2の絶縁膜114は、p側電極120の、リッジ上部を除く全面に設けることができ、エッチングによって露出されたp型半導体層Qp及び活性層Qaの側部端面にも連続するように設けるのが好ましい。好ましい材料としては、Si、Ti、V、Zr、Nb、Hf、Taよりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物、SiN、BN、SiC、AlN、AlGaNの内の少なくとも一種で形成することが望ましく、その中でも特に好ましい材料として、SiO2、Al2O3、ZrO2、TiO2などの単層膜または多層膜を挙げることができる。
【0056】
実施の形態2
図6は、本発明の他の実施形態を示す断面図である。本実施形態は、実施の形態1と同様に、基板101上に、n型窒化物半導体層Qn、活性層Qa、p型窒化物半導体層Qpが積層され、p型窒化物半導体層Qpにストライプ状のリッジが設けられた半導体レーザ(LD)であって、p側電極120が、リッジ上部のみに形成されているものである。幅の小さいLDのリッジ上幅と、ほぼ同一幅のp側電極120を形成するには、平坦なウエハ上に所望のリッジ幅のp側電極120を形成し、そのp側電極120をマスクとして半導体層Qpをエッチングすることで、リッジ上部に、リッジと同一幅のp側電極120が形成される。このようなセルフアライメント方式を用いて半導体層Qpをエッチングするには、主として塩素系のエッチングガスを用いてドライエッチングするのが好ましい。そして、このようなエッチングを行う際のマスクであるp側電極120の上層として白金族元素からなる層を用いることで、エッチング後においても表面が比較的荒れの少ない電極として機能させることができる。また、リッジ形成後にp側電極120を形成する場合は、SiO2やレジスト等で所望のリッジ幅のマスクを形成させ、半導体層Qpをエッチング後にそれらマスクを除去し、その除去した部分で半導体層表面と接するようなp側電極120を形成させるため、半導体層表面にマスクが残存する場合がある。これらによってp側電極120と半導体層Qpとのオーミック接触性や密着性が低下する恐れがあるが、本実施形態では、そのような問題が生じにくい。
【0057】
図6のように、p側電極120とリッジの幅が略一致した形である場合は、パッド電極140とp側電極120との接合面が、リッジの幅という極めて限られた領域となる。そのため、p側電極120の上層とパッド電極140の下層とに、白金族元素からなる接合層領域を形成させることで、幅の狭い接合領域であっても、極めて優れた密着性で接合させることができ、しかも、界面抵抗の上昇を抑制して動作電圧の低い素子を実現することができる。
【0058】
セルフアライメント方式を用いてリッジを形成する場合、p側電極120の上面は、半導体層エッチング時の塩素系ガスや、SiO2膜等のエッチング時のフッ素系ガス等に曝露される。そのため、酸化物ではなく、塩化物、或いはフッ化物等が形成される。しかし、白金族元素の層は、これら塩化系ガスやフッ素系ガスと反応したとしても、その反応が表面近傍に限られる。従って、熱処理時等と同様に、層内部は成膜時と同様の組成で保持されやすい。塩素或いはフッ素との化合物が安定で、絶縁性を示すようであれば、パッド電極140との間で界面抵抗が生じるので、そのような場合は、表面を洗浄することで、層内部の化合物非生成領域を露出させ、その露出部にパッド電極140を形成させることで、オーミック性を損ないにくくすることができる。
【0059】
【実施例】
以下、実施例として窒化物半導体レーザ素子について説明するが、本発明において、半導体層を構成するn型窒化物半導体層、活性層、p型窒化物半導体層のデバイス構造としては特に限定されず、種々の層構造を用いることができる。デバイスの構造としては、例えば後述の実施例に記載されているレーザのデバイス構造等が挙げられる。窒化物半導体の具体的な例としては、GaN、AlN、若しくはInNなどの窒化物半導体や、これらの混晶であるIII−V族窒化物半導体、更には、これらにB、P、As等が含まれるもの等を用いることができる。窒化物半導体の成長は、MOVPE、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハライド気相成長法)、MBE(分子線気相成長法)等、窒化物半導体を成長させるのに知られている全ての方法を適用できる。
【0060】
[実施例1]
(基板101)
基板101は、C面を主面とするサファイア基板を用いる。基板101としては特にこれに限定されるものではなく、必要に応じてR面、A面を主面とするサファイア基板、SiC基板、Si基板、スピネル基板、GaN基板等種々の基板を用いることができる。
【0061】
(バッファ層102)
次いで、温度を500℃にしてトリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH3)を用い、SiドープのGaNよりなるバッファ層102を200Åの膜厚で成長させる。
【0062】
(下地層103)
バッファ層102を成長後、温度1050℃でアンドープのGaN層を2.5μmで成長させ、SiO2よりなる保護膜を0.27μmの膜厚で形成する。このSiO2保護膜は、エッチングによりストライプ状の開口部(非マスク領域)を形成する。この保護膜は、ストライプ幅が6μmでオリフラ面と略垂直(垂直から左右に±0.01〜0.5°の範囲以内)な方向になるよう形成し、保護膜と開口部との割合は、6:14となるようにする。次いで、アンドープのGaN層を15μmの膜厚で成長させる。このとき、開口部上に成長されたGaN層は、SiO2上に横方向成長しており、最終的にはSiO2上方向でGaNが合わさるように成長されている。その他の下地層103としては、GaNやAlGaN等の窒化物半導体層に凹凸を形成した後、その上に窒化物半導体層を横方向成長させたものでもよい。
【0063】
(n型コンタクト層104)
続いて1050℃で、同じく原料ガスにTMG、アンモニアガス、不純物ガスにシランガスを用い、Siドープのn−Al0.02Ga0.98Nよりなるn型コンタクト層104を3.5μmの膜厚で成長させる。このn型コンタクト層104の膜厚は2〜30μmであればよい。また、n型コンタクト層104は2層構造として、最初の第1のn型コンタクト層をアンドープ層とし、次に第2のn型コンタクト層をn型不純物であるSiドープ層としてもよい。
【0064】
(クラック防止層105)
次に、TMG、TMI(トリメチルインジウム)、アンモニアを用い、温度を800℃にしてSiドープのn−In0.05Ga0.95Nよりなるクラック防止層105を0.15μmの膜厚で成長させる。なお、このクラック防止層105は省略可能である。
【0065】
(n型クラッド層106)
次に、温度を1050℃にして、原料ガスにTMA(トリメチルアルミニウム)、TMG及びアンモニアを用い、アンドープのAl0.05Ga0.095NよりなるA層と、SiをドープしたGaNよりなるB層をそれぞれ50Åの膜厚で成長させる。そして、この操作をそれぞれ110回繰り返してA層とB層を交互に積層して総膜厚1.1μmの多層膜(超格子構造)よりなるn型クラッド層106を成長させる。この時、アンドープAlGaNのAlの混晶比としては、0.05以上0.3以下の範囲であれば、十分にクラッド層として機能する屈折率差を設けることができる。
【0066】
(n型光ガイド層107)
次に、前記クラッド層と同様の温度で原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなるn型光ガイド層107を0.15μmの膜厚で成長させる。この層は、n型不純物をドープさせてもよい。
【0067】
(活性層108)
次に、温度を800℃にして、原料にTMI(トリメチルインジウム)、TMG及びアンモニアを用い、不純物ガスとしてシランガスを用い、SiドープのIn0.02Ga0.98Nよりなる障壁層を140Åの膜厚で成長させる。続いてシランガスを止め、アンドープのIn0.1Ga0.9Nよりなる井戸層を70Åの膜厚で成長させる。この操作を2回繰り返し、最後にSiドープのIn0.02Ga0.98Nよりなる障壁層を140Åの膜厚で成長させて総膜厚560Åの多重量子井戸構造(MQW)の活性層108を成長させる。
【0068】
(p型電子閉じ込め層109)
次に活性層と同様の温度で、N2雰囲気中で、MgドープのAl0.25Ga0.75Nよりなるp型電子閉じ込め層を30Åの膜厚で成長させる。次いで、H2雰囲気中で、MgドープのAl0.25Ga0.75Nよりなるp型電子閉じ込め層109を70Åの膜厚で成長させる。
【0069】
(p型光ガイド層110)
次に、温度を1050℃にして、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなるp型光ガイド層110を0.15μmの膜厚で成長させる。このp型光ガイド層110はアンドープとして成長させるが、Mgをドープさせてもよい。
【0070】
(p型クラッド層111)
続いて、温度を1050℃、アンドープのAl0.08Ga0.92NよりなるA層を80Åの膜厚で成長させ、その上にMgドープのGaNよりなるB層を80Åの膜厚で成長させる。これを28回繰り返してA層とB層とを交互に積層させて、総膜厚0.45μmの多層膜(超格子構造)よりなるp型クラッド層111を成長させる。p型クラッド層111は少なくとも一方がAlを含む窒化物半導体層を含み、互いにバンドギャップエネルギーが異なる窒化物半導体層を積層した超格子で作製した場合、不純物はいずれも一方の層に多くドープして、いわゆる変調ドープを行うと結晶性がよくなる傾向にあるが、両方に同じようにドープさせてもよい。
【0071】
(p型コンタクト層112)
最後に1050℃でp型クラッド層111の上にMgドープのGaNよりなるp型コンタクト層112を150Åの膜厚で成長させる。p型コンタクト層112はp型のInxAlyGa1−x−yN(x≦0、y≦0、x+y≦1)で構成することができ、好ましくはMgをドープしたGaNとすればp電極と最も好ましいオーミック接触が得られる。反応終了後、反応容器内において窒素雰囲気中でウエハを700℃でアニーリングして、p型層Qpを更に低抵抗化する。
【0072】
(n型半導体層露出)
以上のようにして窒化物半導体を成長させて積層構造体を形成した後、ウエハを反応容器から取り出し、図5(a)に示すように、最上層のp型コンタクト層112の表面にSiO2よりなる保護膜Maを形成してRIE(反応性イオンエッチング)を用いてCl2ガスによりエッチングし、n側電極130を形成させるn型コンタクト層104の表面を露出させる。また、このとき、エッチングにより共振器面を形成させてもよい。n型コンタクト層104の露出と同時に行うのが好ましいが、別工程で行うこともできる。
【0073】
(リッジ形成)
次に、ストライプ状の導波路領域を形成するために、最上層のp型コンタクト層112のほぼ全面にCVD装置により、Si酸化物(主としてSiO2)よりなる保護膜を0.5μmの膜厚で形成した後、保護膜の上に所定の形状のマスクをかけ、RIE装置によりCHF3ガスを用いたフォトリソグラフィ技術によりストライプ状のSi酸化物からなる保護膜を形成する。このSi酸化物の保護膜をマスクとしてSiCl4ガスを用いて半導体層111,112をエッチングする。リッジは、少なくともp型クラッド層111までエッチングされており、活性層108よりも上にリッジストライプが形成される。このとき、リッジの幅は1〜15μmの範囲であって、本実施例では1.6μmとなるようにする。
【0074】
(絶縁膜113)
SiO2マスクを形成させた状態で、p型半導体層表面にZrO2よりなる絶縁膜113を形成する。この絶縁膜113は、n側の電極形成面をマスクして半導体層の全面に設けてもよい。また、後に分割され易いように絶縁膜113を形成させない部分を設ける。第1の絶縁膜113形成後、バッファード液に浸漬して、リッジストライプの上面に形成したSiO2を溶解除去し、リフトオフ法によりSiO2と共に、p型コンタクト層上(更にはn型コンタクト層上)にあるZrO2を除去する。これにより、図5(b)に示すように、リッジの上面は露出され、リッジの側面はZrO2で覆われた構造となる。
【0075】
絶縁膜113を形成後、ウエハを600℃で熱処理する。このように、SiO2以外の材料を絶縁膜113として形成する場合、絶縁膜113を形成した後に、300℃以上、好ましくは400℃以上、窒化物半導体の分解温度以下(1200℃)で熱処理することにより、絶縁膜113が後工程のマスク(主としてSiO2等)の溶解材料に対して溶解しにくくすることができる。
【0076】
(p側電極120)
次に、p型コンタクト層112上のリッジ凸部及び絶縁膜上にp側電極120をスパッタにより形成する。本実施例では、図4に示したように、p側電極120を第1金属層121、中間層122、第2金属層123の3層構成とする。まず、p型コンタクト層112との接触面には金属層121とオーミック接触を取るためにPd(100Å)で形成させる。次に中間層122としてNi(300Å)、最上層123としてPt(1500Å)を用いる。また、n型コンタクト層104上面にもn側のオーミック接触を取るためのn側電極130を形成させる。n側電極130はTi/Al(200Å/8000Å)からなり、リッジと平行で、かつ、同程度の長さのストライプ状に形成されている。
【0077】
(熱処理工程)
p側電極120とn側電極130を形成後、酸素と窒素の混合雰囲気中で、600℃で熱処理する。このとき酸素の割合を30%以下とする。これにより絶縁膜113とp側電極120との密着性が向上する。
【0078】
(第2の絶縁膜114)
次いで、リッジ上のp側電極120の全面と、n側電極130の上部の一部を覆うレジストを形成する。次いで、SiO2からなる絶縁膜114を、ほぼ全面に形成し、リフトオフすることで、p側電極120の上面全面とn側電極130の一部が露出された絶縁膜114が、図5(c)に示すように形成される。絶縁膜114はp側電極120を部分的に覆うように形成していが、p側電極120から離間するように形成してもよい。絶縁膜114は、後の分割を考慮して、分割位置を挟んで幅10μm程度のストライプ状の範囲には、絶縁膜や絶縁性の保護膜、また電極を形成しないようにしておいてもよい。
【0079】
(パッド電極140,141)
次に、電極120,130をそれぞれを覆うようにパッド電極140,141を形成する。このとき、第2の絶縁膜114を覆うように形成させるのが好ましい。p側のパッド電極140は、最下層がPt(1000Å)で、その上に、Ti/Pt/Au(50〜1000Å/1000Å/6000Å)の順に積層される。また、n側のパッド電極141は、下からNi/Ti/Au(1000Å/1000Å/8000Å)で形成される。これらのパッド電極140,141は、第2の絶縁膜114を介してp側電極120及びn側電極130にそれぞれストライプ状に接している。p側電極120のリッジ部を含む領域が露出するようにレジストを形成し、最下層であるPtを形成した後、Ti/Pt/Auからなる金属層を積層させる。その後、リフトオフによりp側のパッド電極140を形成する。このとき、n側電極130の上にも開口部を有するレジストとすることで、p側パッド電極140とn側パッド電極141を同時に形成させる。また、n側電極130の上にも開口部を有するレジストを形成し、n側のパッド電極をNi/Ti/Au(1000Å/1000Å/8000Å)で形成した後、リフトオフによりn側のパッド電極141が形成される。
【0080】
(劈開及び共振器面形成)
次いで、前記窒化物半導体が成長した基板を研磨して約150μmの膜厚になるよう調整後、基板裏面にスクライブ溝を形成し、窒化物半導体層側からブレーキングして、劈開することでバー状のレーザとする。窒化物半導体層の劈開面は、窒化物半導体のM面(11−00面)となっており、この面を共振器面とする。
【0081】
(端面保護膜形成)
上記のように形成された共振器面には、活性層108で発生する光を効率よく共振させるために、その表面に端面保護膜を設けるのが好ましい。特に、モニター側の共振器面には、出射側の共振器面と屈折率差を設けるためにも端面保護膜を設けるのが好ましい。具体的な材料として、導体材料としては、Si、Mg、Al、Hf、Nb、Zr、Sc、Ta、Ga、Zn、Y、B、Ti、更にはこれらの酸化物、窒化物、フッ化物などの化合物から選ばれたいずれかから選ばれたものを用いることができる。これらは、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせた化合物或いは多層膜として用いてもよい。好ましい材料としてはSi、Mg、Al、Hf、Zr、Y、Gaを用いた材料である。また、また、半導体材料としてはAlN、AlGaN、BNなどを用いることができる。絶縁体材料としてはSi、Mg、Al、Hf、Nb、Zr、Sc、Ta、Ga、Zn、Y、Bの酸化物、窒化物、フッ化物等などの化合物を用いることができる。AlN、AlGaN、BNなどの半導体も用いることができる。
【0082】
本実施例では、端面保護膜としてSiO2とZrO2よりなる誘電体多層膜を形成させる。光反射側(モニター側)の共振器面には、スパッタ装置を用いてZrO2からなる保護膜を形成し、次いでSiO2とZrO2とを交互に6ペア積層して高反射膜を形成する。ここで、保護膜と、高反射膜を構成するSiO2膜とZrO2膜の膜厚は、それぞれ活性層からの発光波長に応じて好ましい厚さに設定することができる。また、光出射側の共振器面には、何も設けなくてもよいし、スパッタ装置を用いてZrO2、Nb2O5、Al2O3、ZrO2よりなる第1の低反射膜とSiO2よりなる第2の低反射膜とを形成させてもよい。
【0083】
最後に、リッジストライプと略平行になるようにスクライブにより溝を形成し、その溝部でバーを切断して本発明の窒化物半導体レーザ素子を得る。上記のようにして得られる窒化物半導体レーザ素子は、電極の剥がれがなく、室温において閾値電流密度2.0kA/cm2、65mWの高出力において発振波長405nmの連続発振可能なものである。
【0084】
[実施例2]
実施例2では、p側電極120をPd/Ni/Au/Pt(30Å/100Å/100Å/1500Å)の順に形成させる。p側電極120を以下のように形成する以外は、実施例1と同様に行う。このようにして得られる窒化物半導体レーザ素子は、電極の剥がれは確認されず、室温において閾値電流密度2.0kA/cm2、65mWの高出力において発振波長405nmの連続発振可能なものである。
【0085】
[実施例3]
実施例3では、p側電極120を第1金属層/第3金属層/中間層/第2金属層の順に形成させる。具体的には、p側電極120をPd/Pt/Ti/Pt(300Å/500Å/100Å/500Å)で形成させる。次いで、第2の絶縁膜114としてSiO2/TiO2(1000Å/800Å)の2ペアからなる多層膜を形成させるが、このときp側の第1電極120と約5μm離間するよう形成させる。次いで、密着層としてTi/Pt(100Å/500Å)を、p側電極120の一部の上と、p側電極120と第2の絶縁膜114との間に露出している第1の絶縁膜113上と、第2の絶縁膜114上とに渡るように形成させる。そして、p側電極120の上から密着層上に渡ってp側のパッド電極140としてPt/Ti/Pt/Au(1000Å/100Å/1000Å/6000Å)で形成させる。他の工程は実施例1と同様に行い、本発明の窒化物半導体レーザ素子を得る。上記のようにして得られる窒化物半導体レーザ素子は、電極の剥がれは確認されず、室温において閾値電流密度2.0kA/cm2、65mWの高出力において発振波長405nmの連続発振可能なものである。
【0086】
[実施例4]
実施例4では、p側電極120をPd/Ni/Ptで形成する。実施例1において、反応容器内において窒素雰囲気中でウエハを700℃で熱処理して、p型層を更に低抵抗化する以外は、実施例1と同様に行う。得られる窒化物半導体レーザ素子は、室温において閾値電流密度2.0kA/cm2、65mWの高出力において発振波長405nmの連続発振可能なものである。
【0087】
[実施例5]
実施例5では、実施例1において、p側のパッド電極140を以下の条件で形成する。第2の絶縁膜114を覆うようにスパッタによりp側のパッド電極140を形成させる。p側のパッド電極140は、最下層がPt(1000Å)で、その上にTi/Au(1000Å/6000Å)が形成される。また、n側のパッド電極141は、下からNi/Ti/Au(1000Å/1000Å/6000Å)で形成される。これらのパッド電極140,141は、第2の絶縁膜114を介してp側電極120及びn側電極130にそれぞれストライプ状に接している。このようにして得られる窒化物半導体レーザ素子は、電極の剥がれは確認されず、室温において閾値電流密度2.0kA/cm2、65mWの高出力において発振波長405nmの連続発振可能なものである。
【0088】
以上の説明では、窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子を例示したが、、本発明は発光ダイオード等の発光素子、フォトダイオードなどの受光素子やFETなどの回路素子など、各種の半導体素子にも適用可能である。
【0089】
【発明の効果】
以上詳説したように、大電流を投入した駆動時においても電極と半導体層との接触抵抗が低く、且つ密着性や機械的強度に極めて優れている窒化物半導体素子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極構造の一例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る電極構造の他の例を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係るリッジ構造および電極構造の一例を示す部分拡大図である。
【図5】本発明に係る製造工程の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図7】リッジ構造および電極構造の典型例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
101・・・基板、102・・・バッファ層、103・・・下地層、104・・・n型コンタクト層、105・・・クラック防止層、106・・・n型クラッド層、107・・・n型光ガイド層、108・・・活性層、109・・・p型電子閉じ込め層、110・・・p型光ガイド層、111・・・p型クラッド層、112・・・p型コンタクト層、113・・・絶縁膜、114・・・第2の絶縁膜、108・・・活性層、120・・・p側電極、140,141・・・パッド電極
Claims (9)
- 積層された半導体層上に、第1金属層と、少なくとも前記第1金属層と異なる材質からなる第2金属層とを備えた多層構成の電極を有する窒化物半導体素子であって、
前記第1金属層は、半導体層とオーミック接触する金属材料から成り、
前記第2金属層は、前記電極の最上層であって、キャップ作用を有する金属材料から成り、
また前記第1金属層と第2金属層は白金族元素からなることを特徴とする窒化物半導体素子。 - 前記第1金属層と第2金属層との間には、第1金属層及び/又は第2金属層と異なる白金族元素からなる第3金属層を有する請求項1記載の窒化物半導体素子。
- 前記第3金属層は、Ptからなる請求項2記載の窒化物半導体素子。
- 前記積層された半導体層は、第1コンタクト層、第1クラッド層、活性層を有し、該活性層上に、第2クラッド層、第2コンタクト層を順に備えた構成であって、前記第2コンタクト層にはp型不純物がドープされている請求項1乃至3のいずれかに記載の窒化物半導体素子。
- 積層された半導体層上に、第1金属層と、少なくとも前記第1金属層と異なる材質からなる第2金属層とを備えた多層構成の電極を有する窒化物半導体素子の製造方法であって、
前記第1金属層と第2金属層とを備えた多層構成の電極を形成する工程と、前記電極を形成した後、熱処理をする工程と、を具備することを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。 - 前記第1金属層と第2金属層は異なる材質からなる白金族元素からなる請求項5に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
- 前記熱処理工程は、200℃〜900℃で行う請求項5に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
- 前記熱処理工程は、窒素及び/又は酸素を含有する雰囲気で行う請求項5に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
- 前記積層された半導体層は、第1コンタクト層、第1クラッド層、活性層を有し、該活性層上に、第2クラッド層、第2コンタクト層を順に備えた構成で形成され、前記第2コンタクト層にはp型不純物がドープされている請求項5に記載の窒化物半導体素子の製造方法。
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