JP2004280308A - 情報読み取り装置、情報書き込み装置、情報読み取り装置用プログラムおよび情報書き込み装置用プログラム - Google Patents

情報読み取り装置、情報書き込み装置、情報読み取り装置用プログラムおよび情報書き込み装置用プログラム Download PDF

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潤 石黒
Akihiro Tadamasa
明博 忠政
Masahiro Yoshii
昌浩 芳井
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Abstract

【課題】情報記録媒体の返却時や返却後に、記憶手段に記憶された情報が漏洩するのを防止する。
【解決手段】磁気カードリーダライタは、情報読み取り時の場合、磁気カードを本体内部に取り込むと、その磁気カードから情報を読み取り、読み取った情報をRAMに記憶する。そして、上位装置と通信を行ってRAMに記憶した読み取り情報を送信した後、上位装置との通信が完了すると、RAMから読み取り情報の消去を開始し、開始後、磁気カードを本体内部から排出する。このようにすると、磁気カードの排出時や排出後、つまり磁気カードの返却時や返却後には、読み取り情報がRAMから消去中であるか、あるいは消去されているので、RAMに記憶した読み取り情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば磁気カードやICカードのような情報記憶媒体を内部に取り込み、情報記憶媒体から情報を読み取る情報読み取り装置と、情報記憶媒体に情報を書き込む情報書き込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報記憶媒体から情報を読み取る情報読み取り装置や、情報記憶媒体に情報を書き込む情報書き込み装置として機能する装置に、例えば磁気カードやICカードのような媒体に対して情報の読み取りまたは書き込みを行うカードリーダライタがある。カードリーダライタは、利用者によってカードが挿入されると、挿入されたカードを本体内部に取り込んで当該カードから情報を読み取る。そして、読み取った情報を記憶手段であるRAM等のメモリに記憶した後、その情報をメモリから読み出して上位装置に送信する。読み取り情報を受信した上位装置は、その情報に基づいて所定の処理を行い、処理が完了すると、カードリーダライタに処理の完了を通知する。この通知を受信したカードリーダライタは、カードを本体内部から排出または取り出し可能にする等して利用者に返却し、カードに対する処理を終了する。カードリーダライタのメモリに記憶された読み取り情報は、次に挿入されたカードから情報が読み取られると、次のカードの読み取り情報に更新される。つまり、前のカードから読み取った情報は、次のカードから読み取った情報に更新されるまで、メモリに記憶されたままとなっている。
【0003】
また、カードリーダライタは、利用者によって挿入されたカードを本体内部に取り込んで、当該カードに情報を書き込む。具体的には、カードを本体内部に取り込んだ後、上位装置からカードに書き込む情報を受信して、メモリに記憶する。そして、その書き込み情報をメモリから読み出してカードに書き込んで行き、書き込みが完了した後、カードを利用者に返却して、カードに対する処理を終了する。カードリーダライタのメモリに記憶された書き込み情報は、次に挿入されたカードへの書き込み情報が上位装置から送信されて来ると、次のカードへの書き込み情報に更新される。つまり、前のカードへの書き込み情報は、次のカードへの書き込み情報を受信してその書き込み情報に更新されるまでメモリに記憶されたままとなっている。
【0004】
ところが、上記のようにカードからの読み取り情報またはカードへの書き込み情報がメモリに記憶されたままになっていると、カードを返却した後に、悪意を持った第三者がカードリーダライタを無理矢理開けてメモリから情報を盗み取るというように、読み取り情報または書き込み情報が第三者に漏洩してしまうおそれがある。読み取り情報または書き込み情報が第三者に漏洩してしまった場合、その情報からカードが偽造されて悪用されることがあるので、上記のようなメモリからの情報の漏洩を防止するための対策が必要となる。
【0005】
一方、下記の特許文献1には、外部記憶媒体から情報を読み出してメモリに記憶し、このメモリ内の情報を取り込んだICカードに書き込んでICカードの発行が終了した後に、メモリから情報を消去するICカード発行装置が記載されている。しかし、この装置では、ICカードの発行が終了した後、つまりICカードを装置内部から排出した後にメモリから情報が消去されるので、装置がICカードを排出する際に、悪意の第三者がICカードを排出させないようにカードの出入口を塞げば、その間メモリには情報が記憶されたままとなり、メモリ内の情報が第三者に漏洩してしまうおそれがある。
【0006】
また、下記の特許文献2には、主記憶部に個人データファイルを記憶し、補助記憶部に鍵データを記憶していて、それらのファイルおよびデータを各記憶部から読み出して命令データを作成し、作成した命令データを取り込んだICカードに書き込んだ後に、鍵データの先頭のレコードを削除して、ICカードを排出するICカード発行装置が記載されている。しかし、この装置では、鍵データの先頭のレコードだけを削除していて、鍵データの先頭以外のレコードや個人データファイルといった情報は、ICカードを排出した後も各記憶部に記憶されたままになっているので、それらの情報が第三者に漏洩してしまうおそれがある。
【0007】
また、下記の特許文献3には、キーファイルが記憶されたICカードが挿入されると、ICカードからキーファイルを読み取ってメモリに記憶し、記憶したキーファイルに基づいて外部のサーバとの間に仮想専用回線を構築した後、通信を行い、通信中にICカードが引き抜かれた場合に、メモリからキーファイルを削除する通信装置が記載されている。しかし、この装置では、ICカードが引き抜かれるまでの間は、キーファイルという情報がメモリに記憶されたままになっているので、その情報が第三者に漏洩してしまうおそれがある。また、この装置では、ICカードが引き抜かれることなく通信が終了した場合に、メモリからキーファイルを削除するようになっているが、ICカードを返却するタイミングについては全く記載されていない。
【0008】
さらに、下記の特許文献4には、ID情報が記憶されたプリペイドカードが挿入されると、これのID情報に基づいて外部の管理装置から当該カードの残高情報を取得してメモリに記憶し、その後、記憶した残高情報をインターネットを介した通信の接続料金に応じて減額して行き、通信が終了すると、メモリの残高情報を管理装置に送信した後、メモリから残高情報を削除して、カードを返却する装置が記載されている。しかし、この装置では、カードに記憶されていたID情報をどこに記憶するかについては全く記載されていない。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−291064号公報
【特許文献2】
特開2001−338267号公報(第6−7頁、図5)
【特許文献3】
特開平10−285153号公報(第7−8頁、図13)
【特許文献4】
特開2003−8788号公報(第3−4頁、図2)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、情報記録媒体の返却時や返却後に、記憶手段に記憶された情報が漏洩するのを防止することができる情報読み取り装置、情報書き込み装置、およびそれらに用いられるプログラムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る情報読み取り装置は、情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体から情報を読み取る読み取り手段と、読み取り手段によって読み取られた読み取り情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された読み取り情報を上位装置に送信する送信手段と、送信手段が読み取り情報を送信した後に、記憶手段に記憶された読み取り情報を消去する消去手段と、消去手段が読み取り情報の消去を開始した後に、情報記憶媒体を本体内部から排出する排出手段とを設けている。なお、消去手段による記憶手段からの読み取り情報の消去は、送信手段が読み取り情報を送信した後に、上位装置から読み取り情報の受信を完了したことを知らせる受信完了通知を受けたとき、または、上位装置から受信した読み取り情報に基づく所定の処理を完了したことを知らせる処理完了通知を受けたときに開始する。
【0012】
また、本発明に係る情報読み取り装置用プログラムは、CPUを備えた情報読み取り装置に、情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に当該媒体から情報を読み取る読み取り処理と、読み取った読み取り情報を記憶手段に記憶する記憶処理と、記憶手段に記憶された読み取り情報を上位装置に送信する送信処理と、読み取り情報を送信した後に記憶手段に記憶された読み取り情報を消去する消去処理と、読み取り情報の消去を開始した後に情報記憶媒体を本体内部から排出する排出処理とを実行させる。
【0013】
上記のように、読み取り情報の消去を開始した後に情報記憶媒体を本体内部から排出すると、情報記憶媒体の排出時や排出後、つまり情報記憶媒体の返却時や返却後には、読み取り情報が記憶手段から消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、情報記憶媒体の返却時や返却後に、記憶手段に記憶された読み取り情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【0014】
また、本発明に係る情報読み取り装置においては、排出手段は、消去手段が読み取り情報の消去を完了した後に、情報記憶媒体を本体内部から排出する。このようにすると、情報記憶媒体の返却時や返却後には、読み取り情報が記憶手段から完全に消去されているので、記憶手段に記憶された読み取り情報が第三者に漏洩するのを一層確実に防止することができる。
【0015】
また、本発明の他の実施形態に係る情報読み取り装置においては、情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体が取り出されることを規制する規制手段と、情報記憶媒体から情報を読み取る読み取り手段と、読み取り手段によって読み取られた読み取り情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された読み取り情報を上位装置に送信する送信手段と、送信手段が読み取り情報を送信した後に、記憶手段に記憶された読み取り情報を消去する消去手段とを設けている。このような構成において、規制手段は、消去手段が読み取り情報の消去を開始した後に、情報記憶媒体に対する規制を解除して、情報記憶媒体を本体内部から取り出し可能にする。
【0016】
このように、読み取り情報の消去を開始した後に情報記憶媒体を本体内部から取り出し可能にすると、排出手段を備えておらず情報記憶媒体を本体内部から手動で取り出す手動式の情報読み取り装置であっても、情報記憶媒体の取り出し時や取り出し後、つまり情報記憶媒体の返却時や返却後には、読み取り情報が記憶手段から消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、情報記憶媒体の返却時や返却後に、記憶手段に記憶された読み取り情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【0017】
また、本発明に係る情報書き込み装置は、上位装置から情報記憶媒体に書き込む書き込み情報を受信する受信手段と、受信手段によって受信された書き込み情報を記憶する記憶手段と、情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体に記憶手段に記憶された書き込み情報を書き込む書き込み手段と、書き込み手段が書き込みを完了した後に、記憶手段に記憶された書き込み情報を消去する消去手段と、消去手段が書き込み情報の消去を開始した後に、情報記憶媒体を本体内部から排出する排出手段とを設けている。
【0018】
また、本発明に係る情報書き込み装置用プログラムは、CPUを備えた情報書き込み装置に、上位装置から情報記憶媒体に書き込む書き込み情報を受信する受信処理と、受信した書き込み情報を記憶手段に記憶する記憶処理と、情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に当該媒体に記憶手段に記憶された書き込み情報を書き込む書き込み処理と、書き込み処理を完了した後に記憶手段に記憶された書き込み情報を消去する消去処理と、書き込み情報の消去を開始した後に情報記憶媒体を本体内部から排出する排出処理とを実行させる。
【0019】
このように、書き込み情報の消去を開始した後に情報記憶媒体を本体内部から排出すると、情報記憶媒体の排出時や排出後、つまり情報記憶媒体の返却時や返却後には、書き込み情報が記憶手段から消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、情報記憶媒体の返却時や返却後に、記憶手段に記憶された書き込み情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【0020】
また、本発明に係る情報書き込み装置においては、排出手段は、消去手段が読み取り情報の消去を完了した後に、情報記憶媒体を本体内部から排出する。このようにすると、情報記憶媒体の返却時や返却後には、書き込み情報が記憶手段から完全に消去されているので、記憶手段に記憶された書き込み情報が第三者に漏洩するのを一層確実に防止することができる。
【0021】
また、本発明の他の実施形態に係る情報書き込み装置は、上位装置から情報記憶媒体に書き込む書き込み情報を受信する受信手段と、受信手段によって受信された書き込み情報を記憶する記憶手段と、情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体が取り出されることを規制する規制手段と、情報記憶媒体に記憶手段に記憶された書き込み情報を書き込む書き込み手段と、書き込み手段が書き込みを完了した後に、記憶手段に記憶された書き込み情報を消去する消去手段とを設けている。このような構成において、規制手段は、消去手段が書き込み情報の消去を開始した後に、情報記憶媒体に対する規制を解除して、情報記憶媒体を本体内部から取り出し可能にする。
【0022】
このように、書き込み情報の消去を開始した後に情報記憶媒体を本体内部から取り出し可能にすると、排出手段を備えておらず情報記憶媒体を本体内部から手動で取り出す手動式の情報書き込み装置であっても、情報記憶媒体の取り出し時や取り出し後、つまり情報記憶媒体の返却時や返却後には、書き込み情報が記憶手段から消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、情報記憶媒体の返却時や返却後に、記憶手段に記憶された書き込み情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【0023】
さらに、本発明は、特に、情報記憶媒体から読み取った読み取り情報および情報記憶媒体に書き込む書き込み情報が、情報記憶媒体に固有の識別情報である場合に、識別情報が第三者に漏洩して情報記憶媒体が偽造されるのを未然に防止できる点で有意義である。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、磁気カードリーダライタの概略構造を示す図である。図1において、10は磁気カードリーダライタであって、例えば自動現金取引処理装置やカード発行装置のような上位装置30(図3に図示)に接続されている。この磁気カードリーダライタ10は、上位装置30の電源部から電流を供給されて起動する。1は磁気カードリーダライタ10の本体、1aは本体1の内部空間(以下、本体内部と記す)、1bは所定の情報を記憶可能な磁気カード2が挿入される挿入口である。2aは磁気カード2の先端部、2bは後端部である。3はソレノイド20(図3に図示)によってU、D方向に開閉するシャッタである。このシャッタ3は常時開いた状態になっていて、磁気カード2が挿入口1bから挿入された後に、図1に示すように閉じた状態になり、磁気カード2を本体内部1aから取り出せないようにする。また、シャッタ3は、磁気カード2を本体内部1aから排出する際、U方向に移動して開いた状態になり、それによって磁気カード2が本体内部1aから排出され、取り出せるようになる。
【0025】
4はモータ17(図3に図示)によって回転する上下1対のローラであって、モータ17が正転駆動すると磁気カード2をF方向へ搬送し、モータ17が逆転駆動すると磁気カード2をB方向へ搬送する。このローラ4は、磁気カード2が挿入口1bから挿入されると、モータ17の正転駆動によって磁気カード2をF方向へ搬送し、本体内部1aに取り込む。また、ローラ4は、本体内部1aにある磁気カード2をモータ17の逆転駆動によってB方向へ搬送し、本体内部1aから排出する。5は搬送される磁気カード2と接するように配置された磁気ヘッドであって、磁気カード2から情報を読み取ったり、磁気カード2に対して情報を書き込む。本実施形態では、磁気ヘッド5は、磁気カード2からの情報の読み取りを磁気カード2がF方向へ搬送されているときとB方向へ搬送されているときの両方で行い、磁気カード2への情報の書き込みを磁気カード2がF方向へ搬送されているときに行う。
【0026】
11〜13は搬送される磁気カード2を検知するセンサであって、フォトマイクロセンサから構成される。これらのセンサ11〜13は磁気カード2を検知していないときはOFF状態であるが、磁気カード2を検知するとON状態になる。以下、11は第1センサ、12は第2センサ、13は第3センサと記す。第1センサ11が、挿入口1bから挿入されてF方向へ搬送されている磁気カード2の先端部2aを検知してON状態になった後、磁気カード2の後端部2bを検知してOFF状態になると、磁気カード2が完全に本体内部1aに取り込まれ、シャッタ3が閉じられる。第2センサ12が、本体内部1aに取り込まれてF方向へ搬送されている磁気カード2の先端部2aを検知してON状態になると、磁気ヘッド5は磁気カード2に対して情報の読み取りまたは書き込みを開始する。そしてこの後、第3センサ13が磁気カード2の先端部2aを検知してON状態になると、磁気ヘッド5は磁気カード2に対する情報の読み取りまたは書き込みを完了する。
【0027】
以上において、ローラ4とモータ17とは、本発明における排出手段を構成し、磁気ヘッド5は、本発明における読み取り手段および書き込み手段を構成する。そして、磁気カード2は、本発明における情報記憶媒体を構成し、磁気カードリーダライタ10は、本発明における情報読み取り装置および情報書き込み装置を構成する。
【0028】
図2は、前述した磁気カード2の外形と磁気ヘッド5の構造を示す図である。図2において、磁気カード2には、磁気ヘッド5と接する面に磁気ストライプ2cが設けられていて、この磁気ストライプ2cには3つのトラックT1〜T3が形成されている。これらのトラックT1〜T3には磁気カード2に固有の識別情報がそれぞれ磁気記録されている。例えば、トラックT1には磁気カード2の所有者の氏名、トラックT2には所有者の電話番号、トラックT3にはID番号や暗証番号がそれぞれ記録されている。一方、磁気ヘッド5には、磁気ストライプ2cの3つのトラックT1〜T3にそれぞれ接するように3つのコア5a〜5cが設けられている。磁気カード2から情報を読み取る際、各トラックT1〜T3の磁力の変化を3つのコア5a〜5cによってそれぞれ検知すると、3つのトラックT1〜T3から同時に情報が読み取れる。また、磁気カード2に情報を書き込む際、各コア5a〜5cに巻き付けられているコイル(図示省略)に書き込む情報に応じた書き込み電流を同時に流すと、3つのトラックT1〜T3に同時に情報が書き込める。なお、1つのコアで1つのトラックに対して情報の読み取りまたは書き込みを行うことができ、また、2つのコアで2つのトラックに同時に情報の読み取りまたは書き込みを行うこともできる。
【0029】
図3は、磁気カードリーダライタ10の電気的構成を示すブロック図である。図3において、6は磁気カードリーダライタ10の各部を制御するCPUである。7はCPU6の動作プログラム等を記憶したROMである。本発明における情報読み取り装置用プログラムと情報書き込み装置用プログラムとは、このROM7にそれぞれ記憶されている。8はCPU6が各部を制御する制御データを読み書き可能に記憶するRAMである。このRAM8には、磁気ヘッド5によって磁気カード2から読み取った読み取り情報や、磁気カード2に書き込む書き込み情報を記憶するための領域が設けられている。図4は、RAM8の記憶領域の一部を示す図である。図4において、Raは読み取り情報記憶領域である。磁気カード2の3つのトラックT1〜T3から読み取った読み取り情報は、トラック毎にCPU6によってこの読み取り情報記憶領域Raに記憶される。詳しくは、トラックT1からの読み取り情報はトラック1領域R1に、トラックT2からの読み取り情報はトラック2領域R2に、トラックT3からの読み取り情報はトラック3領域R3にそれぞれ記憶される。Waは書き込み情報記憶領域であって、磁気カード2の3つのトラックT1〜T3に書き込む書き込み情報がトラック毎にCPU6によって記憶される。詳しくは、トラックT1の情報はトラック1領域W1に、トラックT2の情報はトラック2領域W2に、トラックT3の情報はトラック3領域W3にそれぞれ記憶される。なお、読み取り情報や書き込み情報は、前述した氏名、電話番号、ID番号、暗証番号等のような磁気カード2に固有の識別情報である。読み取り情報記憶領域Raや書き込み情報記憶領域Waに記憶された情報は、後述するようにCPU6によって消去される。
【0030】
図3において、14は読み取り制御部であって、磁気カード2から情報を読み取る際に、磁気ヘッド5によって検知した磁気カード2の磁力の変化から情報を生成する。15は書き込み制御部であって、磁気カード2に情報を書き込む際に、書き込み情報に基づいて磁気ヘッド5に流す書き込み電流を制御する。CPU6は、読み取り制御部14や書き込み制御部15によって磁気ヘッド5を制御する。16はモータ制御部であって、モータ17の回転方向や回転速度を制御する。CPU6は、このモータ制御部16によってモータ17を正転駆動または逆転駆動し、前述のローラ4を回転させて磁気カード2をF方向またはB方向へ搬送させる。18はモータ17の回転数を検出するロータリーエンコーダである。19はソレノイド制御部であって、ソレノイド20の駆動を制御する。CPU6は、このソレノイド制御部19によってソレノイド20を駆動し、前述のシャッタ3をU、D方向に開閉する。
【0031】
21はカード位置検出部であって、前述のセンサ11〜13の切り替り信号によって磁気カード2の位置を検出する。具体的には、磁気カード2のF方向への搬送時は、第1センサ11のON状態からOFF状態への切り替り信号によって挿入口1bから挿入された磁気カード2が本体内部1aに取り込まれたことを検出する。また、磁気カード2のF方向への搬送時、第2センサ12のOFF状態からON状態への切り替り信号によって、磁気カード2が磁気ヘッド5による情報の読み取りまたは書き込みを開始できる位置に搬送されたことを検出し、その後第3センサ13のOFF状態からON状態への切り替り信号によって、磁気カード2が磁気ヘッド5による情報の読み取りまたは書き込みを完了する位置に搬送されたことを検出する。また、カード位置検出部21は、挿入検知センサ9の切り替り信号によって磁気カード2が磁気カードリーダライタ10に挿入されたことを検出する。なお、挿入検知センサ9は、図1に示す複数のローラ4のうち最もB方向側にあるローラ4と同じ位置に設けられていて、挿入口1bから挿入された磁気カード2の先端部2aがこのローラ4に当接すると、OFF状態からON状態へ切り替る。このように挿入検知センサ9が切り替ると、CPU6はこの切り替り信号を受けてモータ17を正転駆動し、ローラ4の回転によって磁気カード2をF方向へ搬送して本体内部1aに取り込む。22はタイマであって、後述するようにRAM8の読み取り情報記憶領域Raまたは書き込み情報記憶領域Waに記憶されている情報の消去を開始してからの時間を計測する。23は上位装置30と相互に通信を行うためのインターフェースからなる通信部である。CPU6は、この通信部23によって上位装置30に磁気カード2から読み取った読み取り情報を送信し、上位装置30から磁気カード2に書き込む書き込み情報を受信する。
【0032】
以上の構成において、CPU6は、本発明における消去手段を構成し、RAM8は、本発明における記憶手段を構成し、通信部23は、本発明における送信手段および受信手段を構成する。
【0033】
図5は、上記磁気カードリーダライタ10の情報読み取り時の動作手順を示すフローチャートであって、本発明に係る情報読み取り装置用プログラムに基づいてCPU6が実行する処理を示している。図6は、RAM8から情報を消去する消去処理の詳細を示すフローチャートであって、図5と同様にCPU6が実行する処理を示している。図5において、挿入口1bから磁気カード2が挿入されると、挿入検知センサ9がON状態になるので(ステップS1:YES)、この信号を受けてCPU6は、モータ17を正転駆動し、磁気カード2をF方向へ搬送して本体内部1aに取り込んで行く(ステップS2)。そして、第1センサ11がON状態になった後OFF状態になると(ステップS3:YES)、磁気カード2が本体内部1aに取り込まれたと判断して、シャッタ3を閉じる(ステップS4)。シャッタ3を閉じた後、第2センサ12がF方向へ搬送されている磁気カード2を検知してON状態になると(ステップS5:YES)、磁気ヘッド5によって磁気カード2のトラックT1〜T3からの情報の読み取りを開始する(ステップS6)。そして、第3センサ13がON状態になると(ステップS7:YES)、磁気ヘッド5による情報の読み取りを停止し、これとともにモータ17の駆動を停止して(ステップS8)、磁気カード2の搬送を停止する。
【0034】
その後は、磁気カード2のトラックT1〜T3から読み取った読み取り情報をRAM8の読み取り情報記憶領域Ra内の領域R1〜R3にトラック毎に記憶する(ステップS9)。なお、ここで記憶した読み取り情報は、前述したように磁気カード2に固有の識別情報である。読み取り情報を記憶すると、通信部23によって上位装置30と通信を行い、RAM8に記憶した読み取り情報を上位装置30に送信する(ステップS10)。これにより、上位装置30は読み取り情報を受信し、受信が完了したことを知らせる受信完了通知をCPU6に送信するとともに、読み取り情報に基づいて所定の処理を行う。CPU6は、通信部23によって上位装置30から受信完了通知を受けると、上位装置30との通信を終了して、RAM8から読み取り情報を消去する消去処理を図6のフローチャートに従って実行する(ステップS11)。なお、上位装置30が上記の受信完了通知ではなく、受信した読み取り情報に基づく所定の処理を完了したことを知らせる処理完了通知を送信した場合は、CPU6は、通信部23によってこの処理完了通知を受けると、上位装置30との通信を終了して、ステップS11の消去処理を実行する。
【0035】
図6において、CPU6は、まず、読み取り情報記憶領域Ra内のトラック1領域R1に記憶されている情報の消去を開始し(ステップS101)、次に、トラック2領域R2に記憶されている情報の消去を開始する(ステップS102)。そしてさらに、トラック3領域R3に記憶されている情報の消去を開始すると(ステップS103)、処理を終了して、図5のステップS12へ移行する。
【0036】
図5のステップS12において、CPU6は、磁気カード2を返却するためにシャッタ3を開く。シャッタ3を開くと、モータ17を逆転駆動し、磁気カード2をB方向へ搬送して本体内部1aから排出して行く(ステップS13)。そして、第1センサ11がON状態になった後OFF状態になると(ステップS14:YES)、磁気カード2の後端部2bが挿入口1bから突出して、磁気カード2が本体内部1aから取り出し可能な状態、つまり磁気カード2が返却された状態になるので、モータ17の駆動を停止して(ステップS15)、処理を終了する。この後は、利用者が磁気カード2を磁気カードリーダライタ10から抜き取る。
【0037】
上記手順のように、RAM8のトラック3領域R3に記憶された読み取り情報の消去を開始した後に磁気カード2を本体内部1aから排出すると、磁気カード2の排出時や排出後、つまり磁気カード2の返却時や返却後には、読み取り情報がRAM8から消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、磁気カード2の返却時や返却後に、RAM8に記憶された読み取り情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。また、読み取り情報は磁気カード2に固有の識別情報であって、これの第三者への漏洩が防止できるので、識別情報から磁気カードが偽造されて悪用されることも防止できる。
【0038】
図7は、消去処理の他の実施形態を示すフローチャートである。図5のステップS11でRAM8から読み取り情報を消去するにあたり、CPU6は、まず、読み取り情報記憶領域Ra内のトラック1領域R1に記憶されている情報の消去を開始し、これと同時に、タイマ22によって情報の消去を開始してからの時間の計測を開始する(ステップS111)。そして引き続き、トラック2領域R2に記憶されている情報の消去を開始し(ステップS112)、さらにトラック3領域R3に記憶されている情報の消去を開始する(ステップS113)。トラック3領域R3の情報の消去を開始すると、CPU6はタイマ22を参照して、消去完了時間が経過したか否かを判定する(ステップS114)。ここで、消去完了時間とは、読み取り情報記憶領域Ra内の3つの領域R1〜R3のそれぞれに最大容量の情報を記憶し、その記憶した情報をそれぞれの領域R1〜R3から全て消去するのに要する時間のことであって、予め計測されてRAM8の別の記憶領域に記憶されている。本実施形態では、消去完了時間として3秒が設定されている。ステップS114において、消去完了時間(3秒)が経過すると(ステップS114:YES)、CPU6は、領域R1〜R3の読み取り情報の消去を全て完了したと判断して、タイマ22による時間の計測を停止し(ステップS115)、消去処理を終了する。この後は、図5のステップS12へ移行し、上述した手順と同様にしてステップS12〜ステップS15の処理を実行する。
【0039】
上記手順のようにすると、磁気カード2の排出時や排出後、つまり磁気カード2の返却時や返却後には、読み取り情報がRAM8の3つ領域R1〜R3から完全に消去されているので、RAM8に記憶された読み取り情報が第三者に漏洩するのを一層確実に防止することができる。
【0040】
図8は、磁気カードリーダライタ10の情報書き込み時の動作手順を示すフローチャートであって、本発明に係る情報書き込み装置用プログラムに基づいてCPU6が実行する処理を示している。なお、ここで磁気カードリーダライタ10が取り扱う磁気カード2は、3つのトラックT1〜T3にまだ何も情報を記憶していない新規の磁気カードであり、以下では、この磁気カード2の3つのトラックT1〜T3に固有の識別情報を書き込む場合を説明する。図8において、挿入口1bから磁気カード2が挿入されると、挿入検知センサ9がON状態になるので(ステップS21:YES)、この信号を受けてCPU6は、モータ17を正転駆動し、磁気カード2をF方向へ搬送して本体内部1aに取り込んで行く(ステップS22)。そして、第1センサ11がON状態になった後OFF状態になると(ステップS23:YES)、磁気カード2が本体内部1aに取り込まれたと判断して、シャッタ3を閉じ(ステップS24)、続けて、モータ17の駆動を停止して(ステップS25)、磁気カード2の搬送を停止する。モータ17の駆動を停止すると、通信部23によって上位装置30と通信を行い、磁気カード2のトラックT1〜T3に書き込む書き込み情報を上位装置30から受信する(ステップS26)。そして、受信した書き込み情報をRAM8の書き込み情報記憶領域Wa内の領域W1〜W3にトラック毎に記憶する(ステップS27)。なお、ここで記憶した書き込み情報は、前述したように磁気カード2に固有の識別情報である。
【0041】
書き込み情報をRAM8に記憶すると、モータ17を正転駆動して(ステップS28)、磁気カード2をF方向へ搬送して行き、第2センサ12が磁気カード2を検知してON状態になると(ステップS29:YES)、磁気ヘッド5によって磁気カード2のトラックT1〜T3にRAM8に記憶した書き込み情報の書き込みを開始する(ステップS30)。そして、第3センサ13がON状態になると(ステップS31:YES)、磁気ヘッド5による情報の書き込みを停止し、これとともにモータ17の駆動を停止して(ステップS32)、磁気カード2の搬送を停止する。停止後は、RAM8から書き込み情報を消去する消去処理を、上述した図6のフローチャートまたは図7のフローチャートに従って実行する(ステップS33)。
【0042】
ここでは、ステップS33の消去処理を図6のフローチャートに従って実行した場合を説明する。図6において、CPU6は、まず、書き込み情報記憶領域Wa内のトラック1領域W1に記憶されている情報の消去を開始し(ステップS101)、次に、トラック2領域W2に記憶されている情報の消去を開始する(ステップS102)。そしてさらに、トラック3領域W3に記憶されている情報の消去を開始すると(ステップS103)、処理を終了して、図8のステップS34へ移行する。
【0043】
図8のステップS34において、CPU6は、磁気カード2を返却するためにシャッタ3を開く。シャッタ3を開くと、モータ17を逆転駆動し、磁気カード2をB方向へ搬送して本体内部1aから排出して行く(ステップS35)。そして、第1センサ11がON状態になった後OFF状態になると(ステップS36:YES)、磁気カード2の後端部2bが挿入口1bから突出して、磁気カード2が本体内部1aから取り出し可能な状態、つまり磁気カード2が返却された状態になるので、モータ17の駆動を停止して(ステップS37)、処理を終了する。この後は、利用者が磁気カード2を磁気カードリーダライタ10から抜き取る。
【0044】
上記手順のように、RAM8のトラック3領域W3に記憶された読み取り情報の消去を開始した後に、磁気カード2を本体内部1aから排出すると、磁気カード2の排出時や排出後、つまり磁気カード2の返却時や返却後には、書き込み情報がRAM8から消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、磁気カード2の返却時や返却後に、RAM8に記憶された書き込み情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。また、書き込み情報は磁気カード2に固有の識別情報であって、これの第三者への漏洩が防止できるので、識別情報から磁気カードが偽造されて悪用されることも防止できる。
【0045】
なお、ステップS33の消去処理を図6のフローチャートに代えて図7のフローチャートに従って実行した場合には、RAM8の書き込み情報記憶領域Wa内にある3つの領域W1〜W3の全ての情報の消去が完了した後(図7のステップS114:YES)に、磁気カード2が本体内部1aから排出される(図8のステップS35)。このため、磁気カード2の排出時や排出後、つまり磁気カード2の返却時や返却後に、RAM8に記憶された書き込み情報が第三者に漏洩するのを一層確実に防止することができる。
【0046】
以上述べた実施形態においては、モータ17を逆転駆動してローラ4を回転させることで、磁気カード2を本体内部1aから排出する例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。本発明の排出手段としては、これ以外に、例えば磁気カード2の先端部2aにばねを当接させ、そのばねの弾性力によって磁気カード2を本体内部1aから押し出して排出するようなものであってもよい。
【0047】
また、図8に示した実施形態では、磁気カード2を本体内部1aに取り込んだ後に、上位装置30から書き込み情報を受信してRAM8に記憶した例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば磁気カード2が挿入口1bから挿入される前に、予め上位装置30から書き込み情報を受信してRAM8に記憶しておいてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、本発明の情報記憶媒体として磁気カード2を用いた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えばICカードや非接触カード、または鉄道等で用いられる磁気券のような媒体であってもよい。
【0049】
さらに、上記実施形態では、本発明に係る情報読み取り装置および情報書き込み装置として磁気カードリーダライタ10を用いた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば磁気カードやICカードに対して情報の読み取りだけを行うカードリーダや、情報の書き込みだけを行うカードライタのようなものであってもよい。また、情報記憶媒体を排出する排出手段を備えておらず、情報記憶媒体を本体内部から手動で取り出す手動式の情報読み取り装置および情報書き込み装置であってもよい。
【0050】
図9は、上記の手動式の情報読み取り装置および情報書き込み装置を構成するカードリーダライタの概略構造を示す図である。図9において、40はICカード42に対して情報の処理を行うカードリーダライタである。41はカードリーダライタ40の本体、41aは本体41の内部空間(以下、本体内部と記す)、41bはICカード42がF方向へ挿入される挿入口である。42aはICカード42の先端部、42bは後端部、42cはIC接点部である。43はICヘッドであって、ICカード42のIC接点部42cに接触する接触端子43aと、この接触端子43aに流す電流を制御する電流制御部43bとを備えている。このICヘッド43は、電流制御部43bにより接触端子43aに所定の電流を流すことで、ICカード42に対して情報の読み取りまたは書き込みを行う。ICヘッド43は、本発明における読み取り手段および書き込み手段を構成する。44はICカード42が本体内部41aに完全に挿入されたことを検知する完全挿入検知センサであって、マイクロスイッチから構成される。45はICカード42が本体内部41aから完全に取り出されたことを検知する完全取出検知センサであって、フォトマイクロセンサから構成される。
【0051】
46はソレノイド(図示省略)によってU、D方向に開閉するシャッタである。このシャッタ46は常時開いた状態になっていて、ICカード42が挿入口41bから挿入された後に、図9に示すように閉じた状態になり、ICカード42が本体内部41aから取り出されることを規制する。また、シャッタ46は、ICカード42を返却する際、U方向に移動して開いた状態になり、ICカード42に対する取り出しの規制を解除する。これによってICカード42が本体内部41aから取り出し可能になる。シャッタ46は、本発明における規制手段を構成する。なお、規制手段としては、シャッタ46に代えて、ICカード42を本体内部41aから取り出させないようにICカード42の後端部42bをロックするロック部材を用いてもよい。
【0052】
上述した以外に、カードリーダライタ40には、カードリーダライタ40の各部を制御するCPUや、CPUの動作プログラム等を記憶したROMや、CPUの制御データを読み書き可能に記憶するRAMや、上位装置と相互に通信を行うための通信部や、時間を計測するためのタイマ等が備わっている(いずれも図9では図示省略)。RAMにはICカード42から読み取った読み取り情報を記憶するための読み取り情報記憶領域と、ICカード42に書き込む書き込み情報を記憶するための書き込み情報記憶領域が設けられている。CPUは、このRAMの2つの記憶領域にそれぞれ読み取り情報または書き込み情報を記憶し、2つの記憶領域から記憶した読み取り情報または書き込み情報を消去する。通信部は、上位装置に読み取り情報を送信したり、上位装置から書き込み情報を受信する。CPUは、本発明における消去手段を構成し、RAMは、本発明における記憶手段を構成し、通信部は、本発明における送信手段および受信手段を構成する。
【0053】
図10は、上記カードリーダライタ40の情報読み取り時の動作手順を示すフローチャートであって、CPUが実行する処理を示している。図10において、挿入口41bからICカード42が挿入されると、完全挿入検知センサ44がON状態になり(ステップS41:YES)、この信号を受けてCPUは、ICカード42が本体内部41aに完全に挿入されたと判断して、シャッタ46を閉じる(ステップS42)。そして、ICヘッド43によってICカード42から情報を読み取り(ステップS43)、読み取った情報をRAMの読み取り情報記憶領域に記憶する(ステップS44)。
【0054】
読み取り情報をRAMに記憶すると、通信部によって上位装置と通信を行い、RAMに記憶した読み取り情報を上位装置に送信する(ステップS45)。そして、図5で説明したように上位装置から受信完了通知または処理完了通知を受けると、上位装置との通信を終了して、RAMから読み取り情報を消去する(ステップS46)。このとき、読み取り情報の消去を開始すると、シャッタ46を開いて(ステップS47)、ICカード42を本体内部41aから取り出し可能にし、処理を終了する。なお、図7で説明した手順と同様に、タイマによって計測する時間に基づいてRAMから読み取り情報の消去が完了したことを判断した後に、シャッタ46を開いて(ステップS47)、ICカード42を本体内部41aから取り出し可能にしてもよい。処理終了後は、利用者が挿入口41bに指を入れてICカード42をつかみ、これをカードリーダライタ40から取り出す。
【0055】
上記手順のようにすると、排出手段を備えておらずICカード42を本体内部41aから手動で取り出す手動式のカードリーダライタ40であっても、ICカード42の取り出し時や取り出し後、つまりICカード42の返却時や返却後には、読み取り情報がRAMから消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、ICカード42の返却時や返却後に、RAMに記憶された読み取り情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【0056】
図11は、カードリーダライタ40の情報書き込み時の動作手順を示すフローチャートであって、CPUが実行する処理を示している。図11において、挿入口41bからICカード42が挿入されると、完全挿入検知センサ44がON状態になり(ステップS51:YES)、この信号を受けてCPUは、ICカード42が本体内部41aに完全に挿入されたと判断して、シャッタ46を閉じる(ステップS52)。そして、通信部によって上位装置と通信を行い、ICカード42に書き込む情報を上位装置から受信して(ステップS53)、受信した書き込み情報をRAMの書き込み情報記憶領域に記憶する(ステップS54)。
【0057】
書き込み情報をRAMに記憶すると、ICヘッド43によってICカード42へRAMに記憶した書き込み情報を書き込む(ステップS55)。そして、書き込み情報の書き込みが完了すると、RAMから書き込み情報を消去する(ステップS56)。このとき、書き込み情報の消去を開始すると、シャッタ46を開いて(ステップS57)、ICカード42を本体内部41aから取り出し可能にし、処理を終了する。なお、図7で説明した手順と同様に、タイマによって計測する時間に基づいてRAMから読み取り情報の消去が完了したことを判断した後に、シャッタ46を開いて(ステップS57)、ICカード42を本体内部41aから取り出し可能にしてもよい。処理終了後は、利用者が挿入口41bに指を入れてICカード42をつかみ、これをカードリーダライタ40から取り出す。
【0058】
上記手順のようにすると、排出手段を備えておらずICカード42を本体内部41aから手動で取り出す手動式のカードリーダライタ40であっても、ICカード42の取り出し時や取り出し後、つまりICカード42の返却時や返却後には、書き込み情報がRAMから消去中であるか、あるいは消去されている。そのため、ICカード42の返却時や返却後に、RAMに記憶された書き込み情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、記憶手段から情報の消去を開始した後に、情報記憶媒体を本体内部から排出または取り出し可能にすることにより、情報記憶媒体の返却時や返却後には、情報が記憶手段から消去中であるか、あるいは消去されているので、記憶手段に記憶された情報が第三者に漏洩するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気カードリーダライタの概略構造を示す図である。
【図2】磁気カードの外形と磁気ヘッドの構造を示す図である。
【図3】磁気カードリーダライタの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】RAMの記憶領域の一部を示す図である。
【図5】磁気カードリーダライタの情報読み取り時のフローチャートである。
【図6】RAMから情報を消去する消去処理を示すフローチャートである。
【図7】他の実施形態の消去処理を示すフローチャートである。
【図8】磁気カードリーダライタの情報書き込み時のフローチャートである。
【図9】他の実施形態のカードリーダライタの概略構造を示す図である。
【図10】他の実施形態の情報読み取り時のフローチャートである。
【図11】他の実施形態の情報書き込み時のフローチャートである。
【符号の説明】
1a 本体内部
2 磁気カード
4 ローラ
5 磁気ヘッド
6 CPU
8 RAM
10 磁気カードリーダライタ
17 モータ
23 通信部
40 カードリーダライタ
41a 本体内部
42 ICカード
43 ICヘッド
46 シャッタ

Claims (10)

  1. 情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体から情報を読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段によって読み取られた読み取り情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された読み取り情報を上位装置に送信する送信手段と、
    前記送信手段が読み取り情報を送信した後に、前記記憶手段に記憶された読み取り情報を消去する消去手段と、
    前記消去手段が読み取り情報の消去を開始した後に、前記情報記憶媒体を本体内部から排出する排出手段と、を備えたことを特徴とする情報読み取り装置。
  2. 請求項1に記載の情報読み取り装置において、
    前記排出手段は、前記消去手段が読み取り情報の消去を完了した後に、前記情報記憶媒体を本体内部から排出することを特徴とする情報読み取り装置。
  3. 情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体が取り出されることを規制する規制手段と、
    前記情報記憶媒体から情報を読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段によって読み取られた読み取り情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された読み取り情報を上位装置に送信する送信手段と、
    前記送信手段が読み取り情報を送信した後に、前記記憶手段に記憶された読み取り情報を消去する消去手段と、を備え、
    前記規制手段は、前記消去手段が読み取り情報の消去を開始した後に、前記情報記憶媒体に対する規制を解除して、情報記憶媒体を本体内部から取り出し可能にすることを特徴とする情報読み取り装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の情報読み取り装置において、
    前記読み取り情報は、前記情報記憶媒体に固有の識別情報であることを特徴とする情報読み取り装置。
  5. 上位装置から情報記憶媒体に書き込む書き込み情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された書き込み情報を記憶する記憶手段と、
    情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体に前記記憶手段に記憶された書き込み情報を書き込む書き込み手段と、
    前記書き込み手段が書き込みを完了した後に、前記記憶手段に記憶された書き込み情報を消去する消去手段と、
    前記消去手段が書き込み情報の消去を開始した後に、前記情報記憶媒体を本体内部から排出する排出手段と、を備えたことを特徴とする情報書き込み装置。
  6. 請求項5に記載の情報書き込み装置において、
    前記排出手段は、前記消去手段が読み取り情報の消去を完了した後に、前記情報記憶媒体を本体内部から排出することを特徴とする情報書き込み装置。
  7. 上位装置から情報記憶媒体に書き込む書き込み情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された書き込み情報を記憶する記憶手段と、
    情報記憶媒体が本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体が取り出されることを規制する規制手段と、
    前記情報記憶媒体に前記記憶手段に記憶された書き込み情報を書き込む書き込み手段と、
    前記書き込み手段が書き込みを完了した後に、前記記憶手段に記憶された書き込み情報を消去する消去手段と、を備え、
    前記規制手段は、前記消去手段が書き込み情報の消去を開始した後に、前記情報記憶媒体に対する規制を解除して、情報記憶媒体を本体内部から取り出し可能にすることを特徴とする情報書き込み装置。
  8. 請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の情報書き込み装置において、
    前記書き込み情報は、前記情報記憶媒体に固有の識別情報であることを特徴とする情報書き込み装置。
  9. CPUを備えた情報読み取り装置に、以下の処理を実行させることを特徴とする情報読み取り装置用プログラム。
    (a)情報記憶媒体が前記情報読み取り装置の本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体から情報を読み取る読み取り処理。
    (b)前記読み取り処理で読み取った読み取り情報を記憶手段に記憶する記憶処理。
    (c)前記記憶手段に記憶された読み取り情報を上位装置に送信する送信処理。
    (d)前記送信処理で読み取り情報を送信した後に、前記記憶手段に記憶された読み取り情報を消去する消去処理。
    (e)前記消去処理で読み取り情報の消去を開始した後に、前記情報記憶媒体を本体内部から排出する排出処理。
  10. CPUを備えた情報書き込み装置に、以下の処理を実行させることを特徴とする情報書き込み装置用プログラム。
    (a)上位装置から情報記憶媒体に書き込む書き込み情報を受信する受信処理。
    (b)前記受信処理で受信した書き込み情報を記憶手段に記憶する記憶処理。
    (c)情報記憶媒体が前記情報書き込み装置の本体内部に取り込まれた後に、当該情報記憶媒体に前記記憶手段に記憶された書き込み情報を書き込む書き込み処理。
    (d)前記書き込み処理を完了した後に、前記記憶手段に記憶された書き込み情報を消去する消去処理。
    (e)前記消去処理で書き込み情報の消去を開始した後に、前記情報記憶媒体を本体内部から排出する排出処理。
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