JP2004275618A - 安全装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車椅子乗車前でのエンジン始動を可能とする安全装置を提供する。
【解決手段】車椅子のフレームにストライカを突設する。車椅子固定装置にラッチ機構を設け、車椅子のストライカ内にラッチを挿入して係止した状態でロックできるようにする。ラッチ機構に、ラッチがストライカと係合しないアンロック状態で閉となり、ラッチがストライカに係合したロック状態において開作動する固定装置ロックスイッチ51を設ける。運転席位置側部に、シフトコントロールユニットを設け、ユニット本体に、Pレンジにあるセレクトレバーを拘束するシフトロックソレノイド72を備えたロック機構を設ける。ブレーキ操作時に開作動するブレーキスイッチ81と固定装置スイッチ51とを並列接続し、両スイッチ51,81を、シフトロックソレノイド72の通電経路に設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】車椅子のフレームにストライカを突設する。車椅子固定装置にラッチ機構を設け、車椅子のストライカ内にラッチを挿入して係止した状態でロックできるようにする。ラッチ機構に、ラッチがストライカと係合しないアンロック状態で閉となり、ラッチがストライカに係合したロック状態において開作動する固定装置ロックスイッチ51を設ける。運転席位置側部に、シフトコントロールユニットを設け、ユニット本体に、Pレンジにあるセレクトレバーを拘束するシフトロックソレノイド72を備えたロック機構を設ける。ブレーキ操作時に開作動するブレーキスイッチ81と固定装置スイッチ51とを並列接続し、両スイッチ51,81を、シフトロックソレノイド72の通電経路に設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車椅子を運転席として利用する車両の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車椅子を運転席として利用する車両が案出されている。
【0003】
この車両には、運転席位置に配置された車椅子を所定の固定位置で固定する固定装置が設けられており、該固定装置は、前記車椅子を前記固定位置でロックするように構成されている。
【0004】
また、この車両には、安全装置が設けられており、前記固定装置に車椅子がロックされないと、エンジンを始動できないように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような安全装置にあっては、固定装置への車椅子のロックがエンジンの始動条件とされているため、リモコンでエンジンを始動するシステムが搭載されていても、乗車前にエンジンを始動することができなかった。
【0006】
これにより、乗車前に暖機運転を行ったり、エアコンを作動して室温を調整することができないという問題点があった。
【0007】
また、車椅子を車室内へ移動するリフター等を作動させた後、エンジンを始動することとなるため、バッテリー容量が少ない場合には、乗車できてもエンジンが掛からなくなる恐れがあった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、車椅子乗車前でのエンジン始動を可能とする安全装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1の安全装置においては、車椅子を運転席位置に固定する固定装置を備えるとともに、トランスミッションのセレクトレバーを動力の伝達が断たれたレンジから動力が伝達されるレンジにシフトする際に、所定の条件が成立するまで前記セレクトレバーを拘束するロック手段を備えた車両の安全装置であって、前記固定装置に前記車椅子が固定されない間は前記ロック手段による前記セレクトレバーの拘束状態を維持する拘束状態維持手段を設けた。
【0010】
すなわち、車椅子を運転席位置に固定する固定装置が車椅子を固定しない間は、トランスミッションのセレクトレバーの拘束状態が維持される。このため、車椅子を固定装置に固定しない状態において、動力の伝達が断たれたレンジから動力が伝達されるレンジへの前記セレクトレバーのシフトが不能となり、車椅子非固定状態での走行が確実に防止される。
【0011】
また、請求項2の安全装置では、前記ロック手段を、非通電時に前記セレクトレバーの拘束状態を解除するシフトロックソレノイドで構成し、ブレーキペダル操作時に開作動するブレーキスイッチを、前記シフトロックソレノイドへの通電経路に設けるとともに、前記固定装置が前記車椅子を固定した際に開作動する固定装置ロックスイッチを、前記ブレーキスイッチに並列接続して前記拘束状態維持手段を構成した。
【0012】
すなわち、非通電時にセレクトレバーの拘束状態を解除するシフトロックソレノイドへの通電経路には、並列接続されたブレーキスイッチ及び固定装置ロックスイッチが設けられている。
【0013】
このため、固定装置に車椅子を固定して固定装置ロックスイッチを開作動させた状態で、ブレーキペダルを操作してブレーキスイッチを開作動した際に、前記シフトロックソレノイドへの通電が遮断され、前記セレクトレバーのシフトが許容される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる安全装置1を示す回路図であり、該安全装置1は、車椅子を運転席として利用する車両に設けられている。
【0015】
すなわち、この車両は、バックドアで開閉される後部開口部を備えており、該後部開口部から車椅子を乗降するリフターを備えている(図示省略)。このリフターで乗車した車椅子は、後席が跳ね上げられて形成された後部空間を介して、前席側へ移動できるように構成されている。
【0016】
図2に示すように、前記車両の車体フロア11には、車椅子を固定する車椅子固定装置12が運転席位置13に設けられており、車椅子を運転席位置13に固定できるように構成されている。この車椅子固定装置12のケーシング14には、車両後方Rへ向けて開口した切欠部15,15が二箇所に形成されており、各切欠部15,15の中央部には、前後方向に長い係止溝16,16が形成されている。
【0017】
一方、図3にも示すように、車椅子21のフレーム底部の二箇所には、コ字状のストライカ22が下方へ向けて突設されており、これらのストライカ22を、図2に示したように、各切欠部15によって中央部の係止溝16へ案内できるように構成されている。
【0018】
前記ケーシング14内には、図3に示したように、ラッチ機構31が設けられており、該ラッチ機構31は、前記車椅子21に設けられたストライカ22が前記係止溝16に進入した際に、各ストライカ22内にラッチ32を挿入し、各ラッチ32によってストライカ22を係止した状態でロックできるように構成されている。
【0019】
前記各ラッチ機構31,31からは、図2に示したように、レバー41,41が延出しており、両レバー41,41は、連結板42よって連結されている。この連結板42に連結された作動板43には、ケーブル44から延出したワイヤ45が接続されており、このワイヤ45の他端は、運転席位置13の側部に配置されたコンソールボックスのアンロックレバーに接続されている。
【0020】
これにより、前記ラッチ32に前記ストライカ22が進入した際には、各ラッチ32,32が各ストライカ22,22を自動ロックする一方、前記アンロックレバーが手動操作された際には、前記各ラッチ32,32による各ストライカ22,22のロック状態を解除するように構成されている。また、前記ラッチ機構31,31には、各ラッチ32,32が各ストライカ22,22と係合しないアンロック状態で閉となり、各ラッチ32,32が各ストライカ22,22に係合したロック状態において開作動する固定装置ロックスイッチ51が設けられている(図1参照)。
【0021】
前記運転席位置13の側部には、図4に示すように、シフトコントロールユニット61が設けられている。該シフトコントロールユニット61は、車体に固定されるユニット本体62と、該ユニット本体62より延出したセレクトレバー63によって構成されており、該セレクトレバー63を車両前後方向にシフトしてレンジを変更することで、トランスミッションの接合状態を可変できるように構成されている。
【0022】
そのレンジとしては、エンジンの駆動力の伝達を遮断しかつタイヤの回転を拘束するPレンジ、前記駆動力の伝達を遮断するNレンジ、及び前記駆動力をタイヤに伝達するDレンジや前記駆動力を逆転してタイヤに伝達するRレンジ等が挙げられる。
【0023】
そして、この車両では、前記セレクトレバー63を前記Pレンジにセットした時のみエンジンを始動できるように構成されており、前記ユニット本体62には、前記Pレンジにある前記セレクトレバー63を拘束するロック機構71が設けられている。
【0024】
該ロック機構71は、ロック手段としてのシフトロックソレノイド72を備えている(図1参照)。該シフトロックソレノイド72は、通電時に前記セレクトレバー63をロックして拘束状態を形成する一方、非通電時には、前記拘束状態を解除して前記セレクトレバー63のシフトを許容するように構成されている。
【0025】
また、この車両のブレーキペダルには、図1に示したように、ブレーキスイッチ81が設けられており、該ブレーキスイッチ81は、ブレーキ操作時に開作動する一方、ブレーキ非操作時には、閉となるように構成されている。
【0026】
このブレーキスイッチ81は、前記固定装置スイッチ51に並列接続されており、一方の端子がイグニッションスイッチを介してバッテリー電源に接続されている。また、前記ブレーキスイッチ81及び前記固定装置スイッチ51の他方の端子は、前記シフトロックソレノイド72の信号端子に接続されており、該シフトロックソレノイド72には、前記ブレーキスイッチ81及び前記固定装置スイッチ51を介してバッテリー電源が供給されるように構成されている。
【0027】
このシフトロックソレノイド72のアース端子は、バッテリーのグランド側に接地されており、前記ブレーキスイッチ81又は前記固定装置スイッチ51が閉状態の通電時に作動して、前記Pレンジにあるセレクトレバー63を拘束する一方、前記ブレーキスイッチ81及び前記固定装置スイッチ51の両者が開作動した非通電時には、前記Pレンジにあるセレクトレバー63のシフトを許容できるように構成されている。これにより、前記固定装置スイッチ51によって、前記車椅子固定装置12に車椅子21が固定されない間は前記ロック機構71による前記セレクトレバー63の拘束状態を維持する拘束状態維持手段が構成されている。
【0028】
以上の構成にかかる本実施の形態において、車椅子21を運転席位置13の車椅子固定装置12に固定しない間は、固定装置スイッチ51が閉となり、ブレーキペダルが操作された場合であっても、シフトロックソレノイド72への通電状態を維持することができる。これにより、エンジン始動時にPレンジにシフトされたセレクトレバー63を前記シフトロックソレノイド72によってロックし、他のレンジへのシフトを防止することができる。
【0029】
このように、車椅子21を車椅子固定装置12に固定しない状態において、駆動力のタイヤへの伝達が断たれたPレンジから、駆動力がタイヤへ伝達されるDやPレンジ等へのセレクトレバー63のシフトが不能とし、車椅子非固定状態での走行を確実に防止することができる。
【0030】
したがって、車椅子固定装置12への車椅子21の固定をエンジンの始動条件とする必要が無くなり、車椅子21乗車前でのエンジン始動を、安全性を確保しつつ可能とすることができる。
【0031】
これにより、乗車前にエンジンを始動して暖機運転を行ったり、エアコンを作動して室温を調整することができる。さらに、エンジン始動後に、リフターを作動して車椅子21を車室内へ移動することができるため、バッテリー容量不足時において、乗車後にエンジンが掛からないといった不具合を未然に防止することができる。
【0032】
また、前記セレクトレバー63を拘束するシフトロックソレノイド72への通電経路に、並列接続されたブレーキスイッチ81及び前記固定装置ロックスイッチ51を設けることにより、当該安全装置1を構築することができる。
【0033】
そして、車椅子固定装置12に車椅子21を固定して固定装置ロックスイッチ51を開作動させた状態で、ブレーキペダルを操作してブレーキスイッチ81を開作動することによって、前記シフトロックソレノイド72への通電を遮断し、前記セレクトレバー63のシフトを許容することができる。これにより、前記セレクトレバー63を、駆動力がタイヤへ伝達されるDレンジへシフトすることができ、走行が可能となる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1の安全装置では、車椅子を固定装置に固定しない状態において、動力の伝達が断たれたレンジから動力が伝達されるレンジへのセレクトレバーのシフトが不能となり、車椅子非固定状態での走行を確実に防止することができる。
【0035】
したがって、固定装置への車椅子の固定をエンジンの始動条件とする必要が無くなり、車椅子乗車前でのエンジン始動を、安全性を確保しつつ可能とすることができる。
【0036】
これにより、乗車前にエンジンを始動して暖機運転を行ったり、エアコンを作動して室温を調整することができる。さらに、エンジン始動後に、リフターを作動して車椅子を車室内へ移動することができるため、バッテリー容量不足時において、乗車後にエンジンが掛からないといった不具合を未然に防止することができる。
【0037】
また、請求項2の安全装置では、セレクトレバーを拘束するシフトロックソレノイドへの通電経路に、並列接続されたブレーキスイッチ及び固定装置ロックスイッチを設けることにより、当該安全装置を構築することができる。
【0038】
そして、固定装置に車椅子を固定して固定装置ロックスイッチを開作動させた状態で、ブレーキペダルを操作してブレーキスイッチを開作動した際に、前記シフトロックソレノイドへの通電を遮断し、前記セレクトレバーのシフトを許容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す回路図である。
【図2】同実施の形態の車椅子固定装置を示す斜視図である。
【図3】同実施の形態のストライカがラッチにロックされた状態を示す説明図である。
【図4】同実施の形態のシフトコントロールユニットを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 安全装置
12 車椅子固定装置
13 運転席位置
21 車椅子
32 ラッチ
51 固定装置スイッチ
63 セレクトレバー
71 ロック機構
72 シフトロックソレノイド
81 ブレーキスイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車椅子を運転席として利用する車両の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車椅子を運転席として利用する車両が案出されている。
【0003】
この車両には、運転席位置に配置された車椅子を所定の固定位置で固定する固定装置が設けられており、該固定装置は、前記車椅子を前記固定位置でロックするように構成されている。
【0004】
また、この車両には、安全装置が設けられており、前記固定装置に車椅子がロックされないと、エンジンを始動できないように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような安全装置にあっては、固定装置への車椅子のロックがエンジンの始動条件とされているため、リモコンでエンジンを始動するシステムが搭載されていても、乗車前にエンジンを始動することができなかった。
【0006】
これにより、乗車前に暖機運転を行ったり、エアコンを作動して室温を調整することができないという問題点があった。
【0007】
また、車椅子を車室内へ移動するリフター等を作動させた後、エンジンを始動することとなるため、バッテリー容量が少ない場合には、乗車できてもエンジンが掛からなくなる恐れがあった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、車椅子乗車前でのエンジン始動を可能とする安全装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1の安全装置においては、車椅子を運転席位置に固定する固定装置を備えるとともに、トランスミッションのセレクトレバーを動力の伝達が断たれたレンジから動力が伝達されるレンジにシフトする際に、所定の条件が成立するまで前記セレクトレバーを拘束するロック手段を備えた車両の安全装置であって、前記固定装置に前記車椅子が固定されない間は前記ロック手段による前記セレクトレバーの拘束状態を維持する拘束状態維持手段を設けた。
【0010】
すなわち、車椅子を運転席位置に固定する固定装置が車椅子を固定しない間は、トランスミッションのセレクトレバーの拘束状態が維持される。このため、車椅子を固定装置に固定しない状態において、動力の伝達が断たれたレンジから動力が伝達されるレンジへの前記セレクトレバーのシフトが不能となり、車椅子非固定状態での走行が確実に防止される。
【0011】
また、請求項2の安全装置では、前記ロック手段を、非通電時に前記セレクトレバーの拘束状態を解除するシフトロックソレノイドで構成し、ブレーキペダル操作時に開作動するブレーキスイッチを、前記シフトロックソレノイドへの通電経路に設けるとともに、前記固定装置が前記車椅子を固定した際に開作動する固定装置ロックスイッチを、前記ブレーキスイッチに並列接続して前記拘束状態維持手段を構成した。
【0012】
すなわち、非通電時にセレクトレバーの拘束状態を解除するシフトロックソレノイドへの通電経路には、並列接続されたブレーキスイッチ及び固定装置ロックスイッチが設けられている。
【0013】
このため、固定装置に車椅子を固定して固定装置ロックスイッチを開作動させた状態で、ブレーキペダルを操作してブレーキスイッチを開作動した際に、前記シフトロックソレノイドへの通電が遮断され、前記セレクトレバーのシフトが許容される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる安全装置1を示す回路図であり、該安全装置1は、車椅子を運転席として利用する車両に設けられている。
【0015】
すなわち、この車両は、バックドアで開閉される後部開口部を備えており、該後部開口部から車椅子を乗降するリフターを備えている(図示省略)。このリフターで乗車した車椅子は、後席が跳ね上げられて形成された後部空間を介して、前席側へ移動できるように構成されている。
【0016】
図2に示すように、前記車両の車体フロア11には、車椅子を固定する車椅子固定装置12が運転席位置13に設けられており、車椅子を運転席位置13に固定できるように構成されている。この車椅子固定装置12のケーシング14には、車両後方Rへ向けて開口した切欠部15,15が二箇所に形成されており、各切欠部15,15の中央部には、前後方向に長い係止溝16,16が形成されている。
【0017】
一方、図3にも示すように、車椅子21のフレーム底部の二箇所には、コ字状のストライカ22が下方へ向けて突設されており、これらのストライカ22を、図2に示したように、各切欠部15によって中央部の係止溝16へ案内できるように構成されている。
【0018】
前記ケーシング14内には、図3に示したように、ラッチ機構31が設けられており、該ラッチ機構31は、前記車椅子21に設けられたストライカ22が前記係止溝16に進入した際に、各ストライカ22内にラッチ32を挿入し、各ラッチ32によってストライカ22を係止した状態でロックできるように構成されている。
【0019】
前記各ラッチ機構31,31からは、図2に示したように、レバー41,41が延出しており、両レバー41,41は、連結板42よって連結されている。この連結板42に連結された作動板43には、ケーブル44から延出したワイヤ45が接続されており、このワイヤ45の他端は、運転席位置13の側部に配置されたコンソールボックスのアンロックレバーに接続されている。
【0020】
これにより、前記ラッチ32に前記ストライカ22が進入した際には、各ラッチ32,32が各ストライカ22,22を自動ロックする一方、前記アンロックレバーが手動操作された際には、前記各ラッチ32,32による各ストライカ22,22のロック状態を解除するように構成されている。また、前記ラッチ機構31,31には、各ラッチ32,32が各ストライカ22,22と係合しないアンロック状態で閉となり、各ラッチ32,32が各ストライカ22,22に係合したロック状態において開作動する固定装置ロックスイッチ51が設けられている(図1参照)。
【0021】
前記運転席位置13の側部には、図4に示すように、シフトコントロールユニット61が設けられている。該シフトコントロールユニット61は、車体に固定されるユニット本体62と、該ユニット本体62より延出したセレクトレバー63によって構成されており、該セレクトレバー63を車両前後方向にシフトしてレンジを変更することで、トランスミッションの接合状態を可変できるように構成されている。
【0022】
そのレンジとしては、エンジンの駆動力の伝達を遮断しかつタイヤの回転を拘束するPレンジ、前記駆動力の伝達を遮断するNレンジ、及び前記駆動力をタイヤに伝達するDレンジや前記駆動力を逆転してタイヤに伝達するRレンジ等が挙げられる。
【0023】
そして、この車両では、前記セレクトレバー63を前記Pレンジにセットした時のみエンジンを始動できるように構成されており、前記ユニット本体62には、前記Pレンジにある前記セレクトレバー63を拘束するロック機構71が設けられている。
【0024】
該ロック機構71は、ロック手段としてのシフトロックソレノイド72を備えている(図1参照)。該シフトロックソレノイド72は、通電時に前記セレクトレバー63をロックして拘束状態を形成する一方、非通電時には、前記拘束状態を解除して前記セレクトレバー63のシフトを許容するように構成されている。
【0025】
また、この車両のブレーキペダルには、図1に示したように、ブレーキスイッチ81が設けられており、該ブレーキスイッチ81は、ブレーキ操作時に開作動する一方、ブレーキ非操作時には、閉となるように構成されている。
【0026】
このブレーキスイッチ81は、前記固定装置スイッチ51に並列接続されており、一方の端子がイグニッションスイッチを介してバッテリー電源に接続されている。また、前記ブレーキスイッチ81及び前記固定装置スイッチ51の他方の端子は、前記シフトロックソレノイド72の信号端子に接続されており、該シフトロックソレノイド72には、前記ブレーキスイッチ81及び前記固定装置スイッチ51を介してバッテリー電源が供給されるように構成されている。
【0027】
このシフトロックソレノイド72のアース端子は、バッテリーのグランド側に接地されており、前記ブレーキスイッチ81又は前記固定装置スイッチ51が閉状態の通電時に作動して、前記Pレンジにあるセレクトレバー63を拘束する一方、前記ブレーキスイッチ81及び前記固定装置スイッチ51の両者が開作動した非通電時には、前記Pレンジにあるセレクトレバー63のシフトを許容できるように構成されている。これにより、前記固定装置スイッチ51によって、前記車椅子固定装置12に車椅子21が固定されない間は前記ロック機構71による前記セレクトレバー63の拘束状態を維持する拘束状態維持手段が構成されている。
【0028】
以上の構成にかかる本実施の形態において、車椅子21を運転席位置13の車椅子固定装置12に固定しない間は、固定装置スイッチ51が閉となり、ブレーキペダルが操作された場合であっても、シフトロックソレノイド72への通電状態を維持することができる。これにより、エンジン始動時にPレンジにシフトされたセレクトレバー63を前記シフトロックソレノイド72によってロックし、他のレンジへのシフトを防止することができる。
【0029】
このように、車椅子21を車椅子固定装置12に固定しない状態において、駆動力のタイヤへの伝達が断たれたPレンジから、駆動力がタイヤへ伝達されるDやPレンジ等へのセレクトレバー63のシフトが不能とし、車椅子非固定状態での走行を確実に防止することができる。
【0030】
したがって、車椅子固定装置12への車椅子21の固定をエンジンの始動条件とする必要が無くなり、車椅子21乗車前でのエンジン始動を、安全性を確保しつつ可能とすることができる。
【0031】
これにより、乗車前にエンジンを始動して暖機運転を行ったり、エアコンを作動して室温を調整することができる。さらに、エンジン始動後に、リフターを作動して車椅子21を車室内へ移動することができるため、バッテリー容量不足時において、乗車後にエンジンが掛からないといった不具合を未然に防止することができる。
【0032】
また、前記セレクトレバー63を拘束するシフトロックソレノイド72への通電経路に、並列接続されたブレーキスイッチ81及び前記固定装置ロックスイッチ51を設けることにより、当該安全装置1を構築することができる。
【0033】
そして、車椅子固定装置12に車椅子21を固定して固定装置ロックスイッチ51を開作動させた状態で、ブレーキペダルを操作してブレーキスイッチ81を開作動することによって、前記シフトロックソレノイド72への通電を遮断し、前記セレクトレバー63のシフトを許容することができる。これにより、前記セレクトレバー63を、駆動力がタイヤへ伝達されるDレンジへシフトすることができ、走行が可能となる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1の安全装置では、車椅子を固定装置に固定しない状態において、動力の伝達が断たれたレンジから動力が伝達されるレンジへのセレクトレバーのシフトが不能となり、車椅子非固定状態での走行を確実に防止することができる。
【0035】
したがって、固定装置への車椅子の固定をエンジンの始動条件とする必要が無くなり、車椅子乗車前でのエンジン始動を、安全性を確保しつつ可能とすることができる。
【0036】
これにより、乗車前にエンジンを始動して暖機運転を行ったり、エアコンを作動して室温を調整することができる。さらに、エンジン始動後に、リフターを作動して車椅子を車室内へ移動することができるため、バッテリー容量不足時において、乗車後にエンジンが掛からないといった不具合を未然に防止することができる。
【0037】
また、請求項2の安全装置では、セレクトレバーを拘束するシフトロックソレノイドへの通電経路に、並列接続されたブレーキスイッチ及び固定装置ロックスイッチを設けることにより、当該安全装置を構築することができる。
【0038】
そして、固定装置に車椅子を固定して固定装置ロックスイッチを開作動させた状態で、ブレーキペダルを操作してブレーキスイッチを開作動した際に、前記シフトロックソレノイドへの通電を遮断し、前記セレクトレバーのシフトを許容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す回路図である。
【図2】同実施の形態の車椅子固定装置を示す斜視図である。
【図3】同実施の形態のストライカがラッチにロックされた状態を示す説明図である。
【図4】同実施の形態のシフトコントロールユニットを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 安全装置
12 車椅子固定装置
13 運転席位置
21 車椅子
32 ラッチ
51 固定装置スイッチ
63 セレクトレバー
71 ロック機構
72 シフトロックソレノイド
81 ブレーキスイッチ
Claims (2)
- 車椅子を運転席位置に固定する固定装置を備えるとともに、トランスミッションのセレクトレバーを動力の伝達が断たれたレンジから動力が伝達されるレンジにシフトする際に、所定の条件が成立するまで前記セレクトレバーを拘束するロック手段を備えた車両の安全装置であって、
前記固定装置に前記車椅子が固定されない間は前記ロック手段による前記セレクトレバーの拘束状態を維持する拘束状態維持手段を設けたことを特徴とする安全装置。 - 前記ロック手段を、非通電時に前記セレクトレバーの拘束状態を解除するシフトロックソレノイドで構成し、ブレーキペダル操作時に開作動するブレーキスイッチを、前記シフトロックソレノイドへの通電経路に設けるとともに、前記固定装置が前記車椅子を固定した際に開作動する固定装置ロックスイッチを、前記ブレーキスイッチに並列接続して前記拘束状態維持手段を構成したことを特徴とする請求項1記載の安全装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003074676A JP2004275618A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003074676A JP2004275618A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 安全装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004275618A true JP2004275618A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33290201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003074676A Pending JP2004275618A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 安全装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004275618A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010208564A (ja) * | 2009-03-12 | 2010-09-24 | Autech Japan Inc | シフト位置検出装置 |
JP2015157065A (ja) * | 2014-01-22 | 2015-09-03 | 株式会社邦友 | 起立補助装置 |
-
2003
- 2003-03-19 JP JP2003074676A patent/JP2004275618A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010208564A (ja) * | 2009-03-12 | 2010-09-24 | Autech Japan Inc | シフト位置検出装置 |
JP2015157065A (ja) * | 2014-01-22 | 2015-09-03 | 株式会社邦友 | 起立補助装置 |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060208 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080521 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080603 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081014 |