JP2004225471A - ドアロック制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子キーを用いたドアのアンロックに対するメカニカルキーによるバックアップは確保しながら、車両の車上荒らし等に対するセキュリティ性を向上すること。
【解決手段】メカニカルキー1aが挿入されるキーシリンダ20とドアロックユニット22とを連結して、メカニカルキー1aによるアンロック操作をドアロックユニット22に伝達する第1及び第2のリンク18a,18b間にクラッチ機構21を設ける。このクラッチ機構21は、バッテリ11の電圧が低下した場合のみ連結される。このため、バッテリの電圧が高く、電子キー1からのコード信号に基づいて、ドアECU5aがドアをロック・アンロックすることができる状況においては、メカニカルキー1aによるドアのアンロックを行なえないようにできる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯機(電子キー)から送信されるコード信号に基づいて、車両のドアのロック、アンロック等の状態を制御するドアロック制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述したドアロック制御システムとして、主に2種類のシステムが知られている。1つは、一般にキーレスエントリーシステムと呼ばれるシステムである。このシステムにおいては、電子キーにIDコード信号を送信するためのスイッチが設けられ、電子キーの保持者がそのスイッチを操作することによって車両に向けてIDコード信号を送信する。車両に設けられた車載機は、そのIDコードを受信し、予め記憶されているIDコードと一致する等の所定の関係を満足する場合、車両の各ドアをアンロックする。なお、電子キーには、ロック操作とアンロック操作に対して共通のスイッチが1つ設けられる場合と、ロック操作とアンロック操作に対して別個のスイッチが設けられる場合がある。
【0003】
もう1つのシステムは、電子キーと車両側の車載機との双方向通信によるIDコードの照合結果をもとに、各ドアのロック・アンロック等の状態を制御したり、電子キーの保持者が車室内にいる場合に、ステアリングロックの解除やエンジンの始動を許可するものである。このシステムにおいては、車載機が車両の内外に所定の検知エリアを設定し、この検知エリアにおいて所定間隔毎に質問信号を発信する。このようにして、電子キーの保持者の車両への接近、車両への乗車や車両からの降車を常に監視している。
【0004】
例えば、電子キーの保持者が車両への乗車のために車両に接近し、検知エリアに侵入すると、質問信号に応答して電子キーがIDコードを車載機に送信する。このIDコードが予め登録されているIDコードと一致する等所定の関係を満足すると、車載機の一部を構成するドアロックECUが、各ドアをアンロックスタンバイ状態する。この状態となった時に、電子キーの保持者がドアハンドルに触れると、それをタッチセンサ等で検出し、ドアロックECUはドアをアンロックする。
【0005】
また、電子キーの保持者が、車両のエンジンを停止した後に降車すると、電子キーの検知エリアは、車室内から車室外へ移る。この場合に、例えばドアハンドルの近傍に設けられたドアロックスイッチが操作されると、ドアはロックされる。
【0006】
このように、上述したシステムでは、電子キーを手にすることなく、電子キーを携帯しているだけ、ドアのロック・アンロックを行なうことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した2種類のドアロック制御システムによれば、車両のドアをロック・アンロックするためにメカニカルキーを車両のドアに設けたキーシリンダに挿入する等の手間を省くことができ、車両ユーザーの利便性を向上することができる。
【0008】
ここで、電子キーを用いたドアロック制御システムが採用された車両であっても、依然として、車両のドアにはキーシリンダが設けられ、メカニカルキーによるドアのアンロックが可能となっている。これは、例えばバッテリの電源電圧が低下して、上述したシステムが作動不能となった場合であっても、必ずドアをアンロックできるようにするためである。すなわち、メカニカルキーと、そのメカニカルキーによって操作されるキーシリンダを含む車両側の機構は、バックアップの観点から設けられている。
【0009】
しかしながら、車両のドア部にメカニカルキーが挿入されるキーシリンダを残していることによって、例えば偽造キーを用いた車上荒らしや車両盗難の恐れが高くなる。
【0010】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、メカニカルキーによるバックアップは確保しながら、車両の車上荒らし等に対するセキュリティ性を向上することが可能なドアロック制御システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のドアロック制御システムは、
所定のコード信号を送信する携帯機と、
車両のドアをロックもしくはアンロックするドアロックユニットと、
車両に搭載されたバッテリと、
携帯機から送信されたコード信号が予め記憶されているコード信号と所定の関係を満足する場合、バッテリから駆動電圧の供給を受けてドアロックユニットを駆動し、車両のドアのロック・アンロックを制御する駆動制御手段とを備えたドアロック制御システムにおいて、
車両のドアに設けられ、メカニカルキーが挿入されるキーシリンダと、
メカニカルキーがキーシリンダに挿入された状態で、アンロック操作が行なわれた場合に、そのアンロック操作をドアロックユニットに伝達する伝達機構と、バッテリの駆動電圧が低下した場合のみ、伝達機構を有効化して、メカニカルキーによるアンロック操作をドアロックユニットに伝達可能にする伝達機構有効化手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
このように、請求項1に記載のドアロック制御システムでは、メカニカルキーが挿入されるキーシリンダ、及びそのキーシリンダとドアロックユニットとを連結して、メカニカルキーによるアンロック操作をドアロックユニットに伝達する伝達機構を設けているので、メカニカルキーによるドアのアンロックが可能となる。
【0013】
ただし、その伝達機構は、伝達機構有効化手段によりバッテリの駆動電圧が低下した場合のみ、メカニカルキーによるアンロック操作をドアロックユニットに伝達可能にする。このため、バッテリの駆動電圧が高く、携帯機からのコード信号に基づいて、駆動制御手段がドアのロック・アンロックを行なうことができる状況においては、メカニカルキーによるドアのアンロックを行なえないようにできる。
【0014】
従って、メカニカルキーによるドアのアンロックに関するバックアップ性を確保しながら、携帯機によるドアのロック・アンロックが可能である場合には、そのメカニカルキーによるアンロック操作を不能とできるため、車上荒らしや車両盗難に対するセキュリティ性を向上することができる。
【0015】
請求項2に記載したように、伝達機構有効化手段は、伝達機構の中途に介在し、当該伝達機構の連結状態と非連結状態とを切り換え可能なクラッチ機構と、
バッテリの駆動電圧に応じてクラッチ機構を駆動する駆動手段とから構成することができる。伝達機構有効化手段をこのように構成することにより、バッテリの駆動電圧が高い場合には、駆動手段によってクラッチ機構を確実に非連結状態に駆動することができる。
【0016】
請求項3に記載したように、駆動手段は、バッテリの駆動電圧を検出する駆動電圧検出手段を有し、バッテリの駆動電圧が所定電圧以上である場合には、伝達機構が非連結状態となるようにクラッチ機構を駆動し、バッテリの駆動電圧が所定電圧よりも低下した場合に、伝達機構が連結状態となるようにクラッチ機構を駆動することが好ましい。バッテリの劣化等によって駆動電圧が低下する場合、その駆動電圧は徐々に低下する。そこで、バッテリの駆動電圧を監視し、その駆動電圧が、所定電圧よりも低下した場合には、その時点で、伝達機構が連結状態となるようにクラッチ機構を駆動する。これにより、バッテリの駆動電圧の低下によりクラッチ機構を連結状態に駆動できない状況が発生することを防止できる。
【0017】
また、請求項4に記載したように、駆動手段を、クラッチ機構が連結状態となるようにクラッチ機構に対して付勢力を与える付勢手段と、バッテリから駆動電圧の供給を受けて付勢力に対抗する駆動力を発生し、この駆動力をクラッチ機構に付与する駆動力発生手段とから構成しても良い。この場合、バッテリ駆動電圧が高い場合には、駆動力発生手段が発生する駆動力は付勢力よりも強くなるので、クラッチ機構は非連結状態を維持する。一方、バッテリ駆動電圧が低下した場合には、駆動力が付勢力よりも弱まることにより、その付勢力によってクラッチ機構は連結状態に切り換えられる。このように駆動手段を構成した場合には、何らかの原因によりバッテリ電圧が急激に低下した場合であっても、確実にクラッチ機構を連結状態に切り換えることができる。
【0018】
請求項5に記載したように、駆動制御手段は、携帯機から送信された所定のコード信号が予め記憶しているコード信号と所定の関係を満足すると判定した場合に、携帯機の保持者が認識しえる態様で、所定の車載機器を動作させるものである場合、バッテリの駆動電圧が低下して、伝達機構有効化手段によって伝達機構が有効化されているときには、駆動制御手段は、所定の車載機器の動作を中止することが好ましい。このように、所定の車載機器の動作を中止することにより、携帯機の保持者は、メカニカルキーによるアンロック操作が必要であることを認識することができる。
【0019】
なお、所定の車載機器の動作としては、車両のハザードランプを所定回数点灯したり、例えばドアミラーに設けられたフットランプを点灯するものがある。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるドアロック制御システムの全体の構成を示す構成図である。なお、本実施形態では、ドアロック制御システムを携帯機(電子キー)と車両側の車載機(電子キーECU)との双方向通信によるIDコードの照合結果をもとに、各ドアのロック・アンロック等の状態を制御したり、電子キーの保持者が車室内にいる場合に、ステアリングロックの解除やエンジンの始動を許可するシステムに適用した場合について説明する。
【0021】
図1に示すように、車両10には、各ドアに車室外発信機2a〜2dが設けられ、車室内に車室内発信機2eが設けられている。これらの車室外発信機2a〜2d及び車室内発信機2eは、電子キーECU4からの発信信号に基づいてリクエスト信号(質問信号)を発信する。すなわち、車両10が、エンジンが停止され、かつ各ドアがロックされた状態で駐車されている場合、車室外発信機2a〜2dは、所定間隔ごとにリクエスト信号を発信する。そのリクエスト信号の到達距離は、例えば0.7〜1.0m程度に設定される。従って、車両10の駐車時には、そのリクエスト信号の到達距離に応じた検知エリアが車両10の各ドアの周囲に形成され、携帯機1の保持者が車両10に接近したことを即座に検知できるようにしている。
【0022】
また、車室内発信機2eによる検知エリアは、運転席のドアの開閉時、エンジンの始動時、後述するドアロックスイッチによるドアのロック時等に形成され、車室内に携帯機1があるかどうかを検知する。
【0023】
携帯機1は、車室外発信機2a〜2dあるいは車室内発信機2eからのリクエスト信号を受信し、このリクエスト信号に応答して、所定のIDコード信号を出力する送受信回路(図示せず)を備えている。従って、この送受信回路により、携帯機1が検知エリア内に入ったとき即座にリクエスト信号を受信し、IDコード信号を発信する。なお、このIDコード信号には、車室外発信機2a〜2d及び車室内発信機2eのいずれに応答するものであるかを示すレスポンスコードも含まれている。また、携帯機1は、メカニカルキー1aを備えており、このメカニカルキー1aを各ドアに設けられたキーシリンダに挿入してメカニカルキー1aを回転させることにより、各ドアをアンロックすることができる。ただし、このアンロック操作は、車両のバッテリの電圧が低下したときのみ可能とされる。このバッテリ電圧低下時のみアンロック操作を可能とするための構成及びその作動については後に詳細に説明する。
【0024】
受信機3は、車両10の車室内に設けられ、携帯機1から発信されたIDコード信号を受信する。受信機3が受信したIDコード信号は、受信信号として電子キーECU4に出力される。電子キーECU4は、この受信したIDコード信号を、予め登録されているIDコードとの一致等、所定の関係を満足するか否かを判別する(IDコードの照合)。
【0025】
車両10のドアミラーの下部には、携帯機1の保持者が車両10のドアに接近したときに、IDコードの照合がOKとなった場合、その足元を照らすインジケータとしての照明9a,9bが設けられている。
【0026】
また、車両10の各ドアには、その各ドアをロック、アンロックしたり、ロックされているが、携帯機1の保持者がドアアウトサイドハンドル(以下、ドアハンドル)に触れることによってアンロック可能なアンロックスタンバイ状態に設定したりするドアECU5a〜5dが設けられている。このドアECU5a〜5dは、電子キーECU4からの指示信号に応じて動作する。
【0027】
すなわち、電子キーECU4において、受信したIDコードと登録IDコードとが所定の関係を満足したと判別されると(IDコードの照合OK)、電子キーECU4は、インジケータ9a,9bを点灯するとともに、レスポンスコードから携帯機1の保持者の位置を判別する。そして、携帯機1の保持者の位置に該当するドアのロックをアンロックスタンバイ状態にするように、対応するドアECU5a〜5dに指示信号を与える。この指示信号に基づいて、ドアECU5a〜5dは、ドアをアンロックスタンバイ状態に設定する。
【0028】
車両10の各ドアのドアハンドル6a〜6dには、タッチセンサ6a1〜6d1が設けられており、携帯機1の保持者が、ドアハンドル6a〜6dに触れたことを検出することが可能である。また、ドアハンドル6a〜6dには、プッシュスイッチとして構成されたドアロックスイッチ6a2〜6d2も設けられており、IDコードの照合が完了している場合、このドアロックスイッチ6a2〜6d2を操作すると、各ドアをロックすることができる。また、ドアハンドル6a〜6dは、上述した車室外発信機2a〜2dのアンテナとしての役割も果たしている。
【0029】
電子キーECU4からの指示信号に基づいて、ドアECU5a〜5dが、ドアをアンロックスタンバイ状態に設定した時に、タッチセンサ6a1〜6d1によって携帯機1の保持者がドアハンドル6a〜6dに触れたことが検出されると、ドアECU5a〜5dはドアをアンロックする。すなわち、携帯機1の保持者がドアを開けるための開扉動作を行なうと、ドアECU5a〜5dが、各ドアのドアロックユニットを駆動する駆動部に対してアンロックを指示する指示信号を出力する。この指示信号に応じて、駆動部がドアロックユニットをアンロック状態となるように駆動することにより、自動的にドアがアンロックされる。なお、携帯機1の保持者による開扉動作の検出は、タッチセンサ6a1〜6d1によらず、ドアハンドル6a〜6dが手前に引かれたことを機械的に検出する検出機構等を用いても良い。また、ドアハンドルに、アンロックボタンを設置し、このアンロックボタンの操作により、開扉動作の開始を検出しても良い。
【0030】
また、本実施形態によるドアロック制御システムは、車両10のセキュリティ性を向上するため、ステアリングロックECU7及びエンジンECU8を備えている。これらのステアリングロックECU7及びエンジンECU8も、電子キーECU4からの指示信号に基づいて、ステアリングロックをオン・オフしたり、車両のエンジンの始動の許可・禁止を切換制御するものである。
【0031】
すなわち、ドアを開閉して携帯機1の保持者が車両10に乗車すると、電子キーECU4は、車室内に設けられた車室内発信機2e及び受信機3を用いて携帯機1との間で双方向通信を行い、再度、IDコードの照合を行なう。一方、予め車両に設けられているエンジンスイッチ9が操作されると、ステアリングロックECU7がステアリングロックを解除しても良いかを電子キーECU4に確認する。電子キーECU4は、IDコードの照合の結果がOKである場合には、ステアリングロックECU7に対してステアリングロックの解除を許可する応答を行い、ステアリングロックECU7は、その応答に基づいてステアリングロックをアンロックする。このとき、電子キーECU4は、同時に、エンジンECU8に対してエンジンの始動禁止を解除するように指示信号を出力する。このようにして、携帯機1の保持者は、携帯機1を手に取ることなく、ドアのアンロックによる乗車からエンジンの始動までを行なうことができる。
【0032】
一方、車両10が停車し、エンジンスイッチ9がオフされた後に携帯機1の保持者が降車し、ドアハンドル6a〜6dに設けられたドアロックスイッチ6a2〜6d2が操作されたことを検知すると、電子キーECU4は、各ドアECU5a〜5dに対して車両の各ドアをロックするように指示信号を出力する。このとき、ドアECU5a〜5dは、駆動部に対してドアのロックを指示する指示信号を出力する。駆動部は、この指示信号に応じてドアロックユニットをロック状態に駆動する。このドアロックと同時に、電子キーECU4は、エンジンECU8に対してエンジンを始動禁止状態に設定するよう指示する。
【0033】
なお、携帯機1の保持者による各ドアのロックは、上述したドアロックスイッチ6a2〜6d2によらず、例えばドアロック用のタッチセンサを設ける等、他の手段によって行なうようにしても良い。
【0034】
このように、本実施形態におけるドアロック制御システムは、携帯機1を保持しているのみで、ドアのロック・アンロック及び車両のセキュリティの設定・解除を自動的に行なうことができる。
【0035】
次に、本実施形態における特徴部分に係わる、バッテリ電圧の低下時のみメカニカルキー1aによるアンロック操作が可能となる構成及びその作動について説明する。図2は、その構成の全体を概略的に示すブロック図である。なお。この構成は、各ドアにおいて同様に構成されるため、以下、運転席側のドアに関して説明する。
【0036】
図2に示すように、運転席側のドアにはメカニカルキー1aが挿入されるキーシリンダ20が設けられている。このキーシリンダ20とドアロックユニット22とは、第1リンク18a及び第2リンク18bを介して機械的に接続されている。第1リンク18aと第2リンク18bとの間には、第1リンク18aと第2リンク18bとの連結状態と非連結状態とを切り換えるクラッチ機構21が設けられている。このクラッチ機構21の構成を図3(a)、(b)を用いて説明する。
【0037】
図3(a)、(b)に示すように、クラッチ機構21は、第2のリンク18bの一端に取り付けられたモータ21aと、このモータ21aによって駆動され、第1のリンク18aの端部と係合する係合部21bとからなる。なお、図3(a)は、モータ21aによって係合部21bが第1のリンク18aの端部と係合した状態を示し、図3(b)は、係合部21bと第1のリンク18aとの係合が解除された状態を示すものである。
【0038】
図3(a)に示すように、係合部21bと第1のリンク18aとが係合すると、キーシリンダ20とドアロックユニット22とが連結され、メカニカルキー1aによるアンロック操作がドアロックユニット22に伝達される。すなわち、メカニカルキー1aがキーシリンダ20に挿入されたときに、メカニカルキー1aの回転によるアンロック操作がなされると、図3の矢印Aに示す方向に第1のリンク18aが移動する。この場合、第2のリンク18bも第1のリンク18aと同様の方向に移動するため、メカニカルキー1aによるアンロック操作がドアロックユニット22に伝達される。
【0039】
このクラッチ機構21のモータ21aは、車両10に搭載されたバッテリからの駆動電圧を受けて、ドアECU5aによって駆動制御される。なお、ドアECU5aは、バッテリ11の駆動電圧が十分に高く、ドアロックユニット22をロック状態・アンロック状態に駆動できる場合には、上述したようにドアロックユニット22の駆動部に対してロックあるいはアンロックを指示する指示信号を出力する。
【0040】
次に、ドアECU5aによるクラッチ機構21のモータ21aの制御等の処理を図4のフローチャートに基づいて説明する。なお、図4のフローチャートによる処理は、車両の走行・駐車に係わらず、所定周期で常時実行される。
【0041】
図4のステップS100では、バッテリ11の駆動電圧が基準電圧以上であるか否かを判定する。この基準電圧とは、クラッチ機構21のモータ21aによって係合部21bを係合状態に駆動できる電圧範囲の下限電圧よりも大きく設定される。
【0042】
ステップS100においてバッテリ11の駆動電圧が基準電圧よりも小さいと判定された場合、バッテリ11の駆動電圧によるドアロックユニット22の駆動が不能となる可能性がある。このため、ステップS110において、クラッチ機構21が非連結状態(OFF)となっているか否かを判定する。このとき、非連結状態となっていると判定された場合には、ステップS120にて、クラッチ機構21が連結状態(ON)となるようにモータ21aを駆動する。これにより、バッテリ電圧が低下して、ドアECU5aによってドアロックユニット22をアンロック状態に駆動することができない場合であっても、少なくともメカニカルキー1aによってドアをアンロックさせることができる。
【0043】
ステップS130では、ウエルカム機能がオンになっているか否かを判定する。ここで、ウエルカム機能とは、携帯機1と電子キーECU4との間でIDコードの照合がOKと判定された場合に、ドアミラーに設けられたインジケータ(照明)9a,9bを点灯する機能をいう。上述のようにドアECU5aによってドアロックユニット22をアンロック状態に駆動できない場合には、その旨を携帯機1の保持者に報知すべく、このウエルカム機能をオフさせる。従って、その後、IDコードの照合結果がOKと判定されても、インジケータ9a,9bの点灯は行なわれない。これにより、携帯機1の保持者は、メカニカルキー1aによるアンロック操作が必要な状況であることを把握することができる。
【0044】
一方、ステップS100においてバッテリ電圧が基準電圧以上と判定された場合には、ドアECU5aからの指示信号によってドアロックユニット22をロック状態、もしくはアンロック状態に駆動することができる状況である。この場合には、車上荒らし等に対するセキュリティ性を向上するため、メカニカルキー1aによるアンロック操作を不能にする。すなわち、ステップS150において、クラッチ機構21が連結状態(ON)であるか判定する。そして、連結状態と判定された場合には、ステップS160においてその連結状態を解除すべく、係合部21bが非係合状態となるように、モータ21aを駆動する。
【0045】
また、ステップS170では、ウエルカム機能がオフされているか否かを判定し、オフされている場合には、ステップS180において、ウエルカム機能をオンさせる。
【0046】
上述したように、本実施形態によるドアロック制御システムにおいては、バッテリ11の駆動電圧が高いときには、メカニカルキー1aによるアンロック操作を不能とし、その駆動電圧が低下して、ドアECU5aによってアンロック状態への駆動が行なえない可能性が生じた場合のみ、クラッチ機構21を連結状態としてメカニカルキー1aによるアンロック操作を可能とした。これにより、バッテリ電圧の低下時におけるドアのアンロックに関するバックアップを確保しながら、車上荒らしや車両盗難に対するセキュリティ性を向上することが可能となった。
【0047】
なお、本発明によるドアロック制御システムは、上述した実施形態に限られることなく、下記に示すように、種々変形して実施することができる。
【0048】
(1)上述した実施形態においては、ドアロック制御システムを携帯機と電子キーECUとの双方向通信によるIDコードの照合結果をもとに、各ドアのロック・アンロック等の状態を制御するシステムに適用したが、いわゆるキーレスエントリーシステムに適用しても良いことはもちろんである。なお、キーレスエントリーシステムにおいては、携帯機のスイッチ操作に基づいてドアのロック・アンロックが行なわれる場合、例えばハザードランプを点滅することによって、ロック・アンロックが行なわれたことを報知する。従って、バッテリ電圧の低下により、携帯機のスイッチ操作によってドアのロック・アンロックが行ない得ない場合には、そのハザードランプの点滅も中止する。これにより、携帯機の保持者は、メカニカルキーによるアンロック操作が必要な状況であることを把握することができる。
【0049】
(2)上述した実施形態においては、クラッチ機構21を連結状態にすることにより、メカニカルキー1aによるアンロック操作が可能となる例について説明したが、アンロック操作及びロック操作とも可能となるようにクラッチ機構21を構成しても良い。すなわち、メカニカルキー1aがロック操作及びアンロック操作されたいずれの場合においても、第2のリンク18bが第1のリンク18aに追従するように係合部21bを構成する。例えば、図3(a)、(b)に示す例において、メカニカルキー1aがロック操作された場合、矢印Aとは逆の方向に第1のリンク18aが移動するものとすると、係合部21bが第1のリンク18aの端部の上下両面に係合する形状を持つように係合部21bを構成すれば良い。なお、この場合、係合部21bの回転方向は図3(a),(b)の紙面に対して垂直方向となる。
【0050】
(3)上述した実施形態においては、バッテリ電圧が基準電圧よりも低下した時点で、モータ21aによって係合部21bを非係合状態から係合状態へと駆動する例について説明した。しかしながら、例えば、クラッチ機構21’を図5に示すように構成し、バッテリ電圧が低下した場合には、自動的に係合部21bが係合状態となるようにしても良い。
【0051】
すなわち、図5に示すクラッチ機構21’では、例えばスプリングからなり、係合部21bに対して係合状態となる方向に付勢力を生じる付勢部21cが設けられている。この付勢部21cによる付勢力に関しては、バッテリの駆動電圧が十分に高い場合には、モータ21aの駆動力よりも小さくなるように、付勢部21cの付勢力及びモータ21aの駆動力が調整されている。従って、バッテリ電圧が高い場合には、モータ21aの駆動力により係合部21bは非係合状態を維持する。しかし、バッテリの劣化等によって駆動電圧が低下すると、モータ21aの駆動力も低下する。このため、バッテリ電圧が低下することによって、不勢部21cの付勢力がモータ21aの駆動力を上回る。このようにして、バッテリ電圧が低下した場合に、自動的に係合部21bを係合状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態によるドアロック制御システムの全体の構成を示す全体構成図である。
【図2】バッテリ電圧の低下時のみメカニカルキーによるアンロック操作を可能とするための構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】クラッチ機構の構成を示すものであり、(a)は、モータ21aによって係合部21bが第1のリンク18aの端部と係合した状態を示し、図3(b)は、係合部21bと第1のリンク18aとの係合が解除された状態を示す構成図である。
【図4】クラッチ機構21のモータ21aの制御等の処理を示すフローチャートである。
【図5】クラッチ機構の変形例の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1…携帯機、2a〜2d…車室外発信機、2e…車室内発信機、3…受信機、4…電子キーECU、5a〜5d…ドアECU、6a〜6d…ドアハンドル、6a1〜6d1…タッチセンサ、6a2〜6d2…ドアロックスイッチ、7…ステアリングロックECU,8…エンジンECU

Claims (5)

  1. 所定のコード信号を送信する携帯機と、
    車両のドアをロックもしくはアンロックするドアロックユニットと、
    前記車両に搭載されたバッテリと、
    前記携帯機から送信されたコード信号が予め記憶されているコード信号と所定の関係を満足する場合、前記バッテリから駆動電圧の供給を受けて前記ドアロックユニットを駆動し、前記車両のドアのロック・アンロックを制御する駆動制御手段とを備えたドアロック制御システムにおいて、
    前記車両のドアに設けられ、メカニカルキーが挿入されるキーシリンダと、
    前記メカニカルキーが前記キーシリンダに挿入された状態で、アンロック操作が行なわれた場合に、そのアンロック操作を前記ドアロックユニットに伝達する伝達機構と、
    前記バッテリの駆動電圧が低下した場合のみ、前記伝達機構を有効化して、前記メカニカルキーによるアンロック操作を前記ドアロックユニットに伝達可能にする伝達機構有効化手段とを備えることを特徴とするドアロック制御システム。
  2. 前記伝達機構有効化手段は、前記伝達機構の中途に介在し、当該伝達機構の連結状態と非連結状態とを切り換え可能なクラッチ機構と、
    前記バッテリの駆動電圧に応じて前記クラッチ機構を駆動する駆動手段とを備えることを特徴とするドアロック制御システム。
  3. 前記駆動手段は、前記バッテリの駆動電圧を検出する駆動電圧検出手段を有し、前記バッテリの駆動電圧が所定電圧以上である場合には、前記伝達機構が非連結状態となるように前記クラッチ機構を駆動し、前記バッテリの駆動電圧が所定電圧よりも低下した場合に、前記伝達機構が連結状態となるように前記クラッチ機構を駆動することを特徴とする請求項2に記載のドアロック制御システム。
  4. 前記駆動手段は、前記クラッチ機構が連結状態となるように前記クラッチ機構に対して付勢力を与える付勢手段と、前記バッテリから駆動電圧の供給を受けて前記付勢力に対抗する駆動力を発生し、この駆動力を前記クラッチ機構に付与する駆動力発生手段とを備え、前記バッテリ駆動電圧が高い場合には、前記駆動力発生手段が発生する駆動力は前記付勢力よりも強く、前記バッテリ駆動電圧が低下した場合には、前記駆動力が前記付勢力よりも弱まることを特徴とする請求項2に記載のドアロック制御システム。
  5. 前記駆動制御手段は、前記携帯機から送信された所定のコード信号が前記予め記憶しているコード信号と所定の関係を満足すると判定した場合に、前記携帯機の保持者が認識しえる態様で、所定の車載機器を動作させるものであり、
    前記バッテリの駆動電圧が低下して、前記伝達機構有効化手段によって前記伝達機構が有効化されている場合には、前記駆動制御手段は、前記所定の車載機器の動作を中止することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のドアロック制御システム。
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