JP2004273190A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、表示装置及び照明装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、表示装置及び照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い発光輝度を有し、かつ長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置の提供、特に、青色発光において、発光輝度及び発光寿命を両立した有機エレクトロルミネッセンス素子及びこれを用いた表示装置及び照明装置を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子、一般式(1)で表される有機エレクトロルミネッセンス素子材料、並びに、該有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた表示装置及び照明装置。
【化1】
Figure 2004273190

【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置並びに照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、有機EL素子ともいう)が挙げられる。無機エレクトロルミネッセンス素子は平面型光源として使用されてきたが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。
【0003】
一方、有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光する化合物を含有する発光層を陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子及び正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・りん光)を利用して発光する素子であり、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、更に自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために、省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
【0004】
今後の実用化に向けた有機EL素子の開発としては、更に低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機EL素子が望まれているわけであり、例えば、スチルベン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体又はトリススチリルアリーレン誘導体に、微量の蛍光体をドープし、発光輝度の向上、素子の長寿命化を達成する技術(例えば、特許文献1参照。)が、また8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これに微量の蛍光体をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特許文献2参照。)が、更に、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これにキナクリドン系色素をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特許文献3参照。)が報告されている。青色に関しては、カルバゾール誘導体の分子の真中のビアリール部位に連結基を導入して、青色の色純度に優れ、長寿命な有機EL素子(例えば、特許文献4参照。)が作製されている。
【0005】
上記文献に開示されている技術では、励起一重項からの発光を用いる場合、一重項励起子と三重項励起子の生成比が1:3であるため発光性励起種の生成確率が25%であることと、光の取り出し効率が約20%であるため、外部取り出し量子効率(ηext)の限界は5%とされている。
【0006】
ところが、プリンストン大より励起三重項からのりん光発光を用いる有機EL素子の報告(例えば、非特許文献1参照。)がされて以来、室温でりん光を示す材料の研究(例えば、非特許文献2、特許文献5参照。)が活発になってきている。
【0007】
励起三重項を使用すると、内部量子効率の上限が100%となるため、励起一重項の場合に比べて原理的に発光効率が4倍となり、冷陰極管とほぼ同等の性能が得られ、照明用にも応用可能であり注目されている。
【0008】
りん光性化合物をドーパントとして用いるときのホストは、りん光性化合物の発光極大波長よりも短波な領域に発光極大波長を有することが必要であることはもちろんであるが、その他にも満たすべき条件があることが分かってきた。
【0009】
青〜青緑色のりん光性化合物をドーパントとして用いた場合、4,4′−ビス(9−カルバゾイル)ビフェニル(以後CBPという)のようなカルバゾール誘導体をホスト化合物として使用した例があるが、その外部取り出し量子効率が6%であり、不十分な結果であり(例えば、非特許文献3参照。)、改良の余地が残っている。更に、前記特許文献4において使用されているカルバゾール誘導体に加えて、特定の5配位の金属錯体を正孔阻止層に使用し、りん光性化合物をドーパントとして使用した場合に、発光効率の改良と駆動安定性が達成されている(例えば、特許文献6参照。)。また、イリジウム錯体に代表されるりん光性化合物と組み合わせるホストとして複数のカルバゾール誘導体についての開示があるが(例えば、特許文献7参照。)、該特許に記載のカルバゾール誘導体と正孔阻止層、または、りん光性化合物の組み合わせでは、実用化に耐えうる発光効率と発光寿命を有するまでには至っていない。これは、青色の光を発生するりん光性有機EL素子は、りん光性化合物の最低励起三重項よりも同等またはそれ以上の高い最低励起三重項エネルギーを持つ化合物が発光ホストとして必要であるためであり今だに、効率の高い青色発光の素子が発見されていない。
【0010】
また、現在のところ単一の発光材料で白色発光を示すものがないため、複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色により白色発光を得ている。複数の発光色の組み合わせとしては、青色、緑色、赤色の3原色の3つの発光極大波長を含有させたものや、青色と黄色、青緑と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有したもの等が考えられるが、いずれにしても青色を利用する以上白色に関しても、効率の高い白色発光の素子が発見されていないのが現状である。
【0011】
【特許文献1】
特許第3093796号明細書
【0012】
【特許文献2】
特開昭63−264692号公報
【0013】
【特許文献3】
特開平3−255190号公報
【0014】
【特許文献4】
特開2000−21572号公報
【0015】
【非特許文献1】
M.A.Baldo et al.,nature、395巻、
151〜154ページ(1998年)
【0016】
【非特許文献2】
M.A.Baldo et al.,nature、403巻、
17号、750−753ページ(2000年)
【0017】
【特許文献5】
米国特許第6,097,147号明細書
【0018】
【非特許文献3】
第62回応用物理学会学術講演会予稿集12−a−M8
【0019】
【特許文献6】
特開2002−8860号公報
【0020】
【特許文献7】
米国特許2002/0034656号明細書 (請求項75)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い発光輝度を示し、且つ、長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置を提供することにある。特に、青色発光において、素子の発光輝度、発光寿命の両立を目的になされたものであり、本発明は、青色発光において、発光輝度、発光寿命の両立を達成した有機エレクトロルミネッセンス素子、および本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた発光輝度の高い、長寿命の表示装置及び照明装置を提供するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
【0023】
1.前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0024】
2.ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0025】
3.ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に前記一般式(2)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0026】
4.ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に前記一般式(3)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0027】
5.ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に前記構造式(A)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0028】
6.一般式(1)、(2)、(3)及び構造式(A)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が発光層に使用されることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0029】
7.発光層と陰極の間に正孔阻止層が設けられていることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0030】
8.前記正孔阻止層が、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、または、ボロン誘導体の少なくとも一種の化合物で構成されることを特徴とする前記7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0031】
9.発光層と陰極の間に、前記一般式(4)、(5)、または(6)で表される化合物の少なくとも一種で構成される正孔阻止層が設けられていることを特徴とする前記8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0032】
10.りん光性化合物が、オスミウム、イリジウム、または、白金錯体系化合物であることを特徴とする前記1から9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0033】
11.りん光性化合物が、イリジウム錯体系化合物であることを特徴とする前記1から9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0034】
12.前記1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
【0035】
13.前記一般式(1)、(2)、(3)又は構造式(A)で表される有機エレクトロルミネッセンス素子材料。
【0036】
14.前記一般式(1)、(2)、(3)又は構造式(A)で表される化合物。
【0037】
15.前記一般式(1)の化合物と複数の発光性ドーパントを含んでなることを特徴とする白色発光の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0038】
16.前記15記載の白色発光の有機エレクトロルミネッセンス素子を具備してなることを特徴とする照明装置。
【0039】
本発明を更に詳しく説明する。本発明者等は、鋭意検討の結果、前記一般式(1)、(2)、(3)又は構造式(A)の化合物の少なくとも一つとりん光性化合物を有機EL素子に使用することで、高い発光輝度を示し、且つ、発光寿命の長い有機EL素子、及び、該素子を有する表示装置及び照明装置を提供できることを見いだした。これらの材料は発光層に含有されることが望ましい。さらに、発光層と陰極の間に正孔阻止層を用いることで、高効率なフルカラー画像表示装置が得られることが判った。
【0040】
正孔阻止層に用いられる化合物の分子構造は、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、またはボロン誘導体の少なくとも一種の化合物で構成されることが好ましい。さらに好ましくは、トリアゾール誘導体が一般式(4)、オキサジアゾール誘導体が一般式(5)、ボロン誘導体が一般式(6)で表される場合である。
【0041】
特開2000−21572号、特開2002−8860号に記載のカルバゾール誘導体は、分子の真中のビアリール部位に連結基を導入している。しかし、青色のりん光ホスト化合物として十分な性能として機能するためには、CBPに連結基を付与したカルバゾール誘導体ではその最低励起三重項エネルギー(T)を高めることによる発光効率の改良には限界があり、寿命に関しては5配位のアルミニウム錯体を用いたとしても不十分なものであった。我々は鋭意検討した結果、有機EL素子の寿命改良のためにはCBPの基本的な骨格を維持したままTを高めることが重要であることがわかった。その具体的な手段について、ビフェニルに代表される芳香環の2,2′位にカルバゾリル基を導入した化合物によりCBPの基本的な骨格を維持したままTを高め、高い発光効率と長寿命の両立を達成できることが分かった。この場合この種の型の有機EL素子材料を、りん光性化合物のホストとして発光層に使用する場合その特性が、従来のCBPに比べて著しく改善されることが分かった。また、本発明者らの検討の結果、この種の化合物の特徴を最大限に発揮するためには、正孔阻止層に使用される化合物の性質にも重要性があることが分かった。特に、りん光性有機EL素子の場合、発光層内に正孔と電子を効率的に閉じ込める正孔阻止材料の役割が大きいと考えられ、この効果により有機EL素子の特性が大きく変化する。
【0042】
本発明の化合物について更に詳細に説明する。本発明は、一般式(1)、(2)、(3)又は構造式(A)で表される化合物とりん光性化合物を有する有機EL素子であることが特徴である。一般式(1)、(2)、(3)又は構造式(A)の中では、一般式(2)、(3)又は構造式(A)が好ましいが、一般式(3)又は構造式(A)が最も好ましい。
【0043】
本発明の、一般式(1)、(2)、(3)及び構造式(A)で表される化合物について説明する。
【0044】
本発明の一般式(1)において、Z、Zは芳香環を形成するのに必要な原子群であり、該芳香環は置換基を有していても有していなくても良いが、置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基のいずれかである。R〜R16は水素原子、または、1価の置換基である。
【0045】
本発明の一般式(2)において、R20〜R35は水素原子、または、1価の置換基である。R36〜R43は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基のいずれかである。
【0046】
本発明の一般式(3)において、R50〜R65は水素原子、または、1価の置換基である。R66〜R69は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基のいずれかである。
【0047】
一般式(1)において、Z、Zが形成する芳香環は、芳香族炭化水素環基、または、芳香族複素環基を表す。好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、キノリン環である。好ましくは、Z、Zがベンゼン環の場合である。これらの環が置換基を有する場合、それらの置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子等)、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、t−ブチル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ビフェニル基、メシチル基等)を示す。前記置換基としては、特に好ましくは、メチル基、フェニル基、メトキシ基、フッ素原子が挙げられる。
【0048】
〜R16、R20〜R35、R50〜R65は各々独立して、水素原子、または、置換基を表すが、R〜R16、R20〜R35、R50〜R65が置換基を表す場合、その置換基としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えばベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、p−トリル基、p−クロロフェニル基、メシチル基等)、アルコキシ基(例えばエトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基等)、シアノ基、水酸基、アルケニル基(例えば、ビニル基等)、ハロゲン原子(フッ素原子等)等が挙げられる。これらの基はさらに置換されていてもよい。
【0049】
〜R16、R20〜R35、R50〜R65が置換基を表す場合、好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基である。
【0050】
36〜R43、R66〜R69は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基である。ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基の具体例としては、Z、Zの置換基で述べたものと同様の基を挙げることができる。
【0051】
以下に、本発明の化合物の具体例を示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0052】
【化6】
Figure 2004273190
【0053】
【化7】
Figure 2004273190
【0054】
【化8】
Figure 2004273190
【0055】
本発明においては、発光層にりん光性ドーパントを併用するが、EL素子のりん光性ドーパントとして使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0056】
例えば、特開2001−247859号明細書に挙げられるイリジウム錯体あるいはWO00/70,655号明細書16〜18ページに挙げられるような式で表される、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム等やオスミウム錯体、あるいは2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金錯体のような白金錯体もドーパントとして挙げられる。ドーパントとしてこのようなりん光性化合物を用いることにより、内部量子効率の高い発光有機EL素子を実現できる。
【0057】
これらのりん光性化合物として具体的に好ましいのは、特に元素の周期律表でVIII属の金属を中心金属とする錯体系化合物である。更に好ましくは、中心金属がオスミウム、イリジウムまたは白金錯体系化合物である。最も、好ましくは、イリジウム錯体である。
【0058】
これらのりん光性化合物ドーパントとしては、以下の化合物が挙げられる。
【0059】
【化9】
Figure 2004273190
【0060】
【化10】
Figure 2004273190
【0061】
【化11】
Figure 2004273190
【0062】
このほかにも、例えば、J.Am.Chem.Soc.123巻4304〜4312頁(2001年)、WO00/70655号、WO02/15645号、特開2001−247859号、特開2001−345183号、特開2002−117978号、特開2002−170684号、特開2002−203678号、特開2002−235076号、特開2002−302671号、特開2002−324679号、特開2002−332291号、特開2002−332292号、特開2002−338588号等に記載の一般式であげられるイリジウム錯体あるいは具体的例として挙げられるイリジウム錯体、特開2002−8860号記載の式(IV)で表されるイリジウム錯体等が挙げられる。
【0063】
これらの発光層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。
【0064】
発光層は、これらの発光材料一種又は二種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
【0065】
本発明のりん光性化合物は溶液中のりん光量子収率が、25℃において0.001以上である。好ましくは、0.01以上である。さらに、好ましくは、0.1以上である。りん光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398ページ(1992年版、丸善)に記載の方法で測定することが出来る。
【0066】
本発明において、発光層と陰極の間に正孔阻止層が設けられていることが好ましい。具体的には、特開平11−40367号に記載のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアジン誘導体、ピリミジン誘導体、カルバゾール誘導体、または、ボロン誘導体等が挙げられる。好ましくは、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、または、ボロン誘導体である。正孔阻止層は、正孔輸送層から移動してくる正孔を陰極に到達するのを阻止する役割と、陰極から注入された電子を効率よく発光層の方向に輸送することができる化合物より形成される。正孔阻止層を構成する材料に求められる物性としては、電子移動度が高く正孔移動度が低いこと、および、正孔を効率的に発光層内に閉じこめるために、発光層のイオン化ポテンシャルより大きいイオン化ポテンシャルの値を有するか、発光層のバンドギャップより大きいバンドギャップを有することが好ましい。正孔阻止層は正孔と電子を発光層内に閉じこめて、発光効率を向上させる機能を有する。
【0067】
好ましくは、前記一般式(4)〜(6)で表される化合物が挙げられる。一般式(4)から(6)においてアルキル基、アリール基としては一般式(1)のZ、Zの置換基で述べたものと同様の基を挙げることができる。複素環としては、例えば、ピロリル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基等が挙げられる。
【0068】
一般式(4)〜(6)で表される化合物の具体例としては以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0069】
【化12】
Figure 2004273190
【0070】
【化13】
Figure 2004273190
【0071】
【化14】
Figure 2004273190
【0072】
本発明の一般式(1)の化合物は、複数の発光性ドーパントと組み合わせて、白色の発光を生じる有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものも含まれるが、現在のところ単一の発光材料で白色発光を示すものがないため、複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色により白色発光を得ている。複数の発光色の組み合わせとしては、青色、緑色、赤色の3原色の3つの発光極大波長を含有させたものでも良いし、青色と黄色、青緑と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有したものでも良い。
【0073】
また、複数の発光色を得るための発光材料の組み合わせは、複数の燐光または蛍光で発光する材料を、複数組み合わせたもの、蛍光または燐光で発光する発光材料と、発光材料からの光を励起光として発光する色素材料との組み合わせたもののいずれでも良い。
【0074】
発光層の材料としては特に制限はなく、CF特性に対応した波長範囲に適合するように、公知の発光材料の中から任意のものを選択して組み合わせて白色化すれば良いが、特に、燐光を利用して発光する素子を形成する場合に用いられる発光ホストとしては、カルバゾール誘導体、ビフェニル誘導体、スチリル誘導体、ベンゾフラン誘導体、チオフェン誘導体、アリールシラン誘導体等の部分構造を単位として含む材料が挙げられる。なかでもカルバゾール誘導体とビフェニル誘導体は高い発光効率を示す好ましい発光材料である。最も好ましくは、本発明の一般式(1)で表される化合物である。
【0075】
正孔輸送層を設ける場合は、材料に特に制限はないが、アノード電極からの正孔を発光する層に伝達する機能を有していれば良く、従来、光導電材料において、正孔の電荷注入材料として慣用されているものや、EL素子の正孔輸送層に用いられている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0076】
電子輸送層を設ける場合においても、特に制限がなく、カソード電極からの電子を発光する層に伝達する機能を有していれば、従来公知の材料の中から任意のものを選択して用いることができる。
【0077】
《有機EL素子の構成層》
本発明の有機EL素子の構成層について説明する。
【0078】
本発明において、有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(iii)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
《陽極》
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
【0079】
《陰極》
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV未満)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1000nm、好ましくは50nm〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
【0080】
次に、本発明の有機EL素子の構成層として用いられる、注入層、正孔輸送層、電子輸送層等について説明する。
【0081】
《注入層》:電子注入層、正孔注入層
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記のごとく陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び、陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
【0082】
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
【0083】
陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
【0084】
陰極バッファー層(電子注入層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
【0085】
上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1nm〜100nmの範囲が好ましい。
【0086】
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。
【0087】
正孔輸送層、電子輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
本発明の有機EL素子においては、発光層のホスト、発光層に隣接する正孔輸送層、発光層に隣接する正孔阻止層すべての材料のりん光極大波長が300nm以上460nm以下であることが好ましい。本発明でいうりん光波長とは、化合物をエタノールとメタノールの比率が4:1の溶媒に溶解し、温度77Kで測定したりん光スペクトルにおいて、0−0バンドに相当する波長である。
【0088】
《発光層》
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子および正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であっても良い。
【0089】
この発光層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。発光層としての膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。この発光層は、これらの発光材料一種又は二種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。本発明の有機EL素子の好ましい態様は、発光層が二種以上の材料からなり、その内の一種が本発明の化合物であるときである。
【0090】
また、この発光層は、特開昭57−51781号公報に記載されているように、樹脂などの結着材と共に上記発光材料を溶剤に溶かして溶液としたのち、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することができる。このようにして形成された発光層の膜厚については、特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm〜5μmの範囲である。
【0091】
発光層の材料が2種以上であるとき、主成分をホスト、その他の成分をドーパントといい、本発明に係る、前記一般式(1)〜(3)又は構造式(A)で表される各部分構造を有する各々の化合物は、ホストとして用いられることが好ましい。その場合、主成分であるホスト化合物に対するドーパントの混合比は好ましくは質量で0.1質量%〜15質量%未満である。
【0092】
(ホスト化合物)
「ホスト化合物(単にホストともいう)」とは、2種以上の化合物で構成される発光層中にて混合比(質量)の最も多い化合物のことを意味し、それ以外の化合物については「ドーパント化合物(単に、ドーパントともいう)」という。例えば、発光層を化合物A、化合物Bという2種で構成し、その混合比がA:B=10:90であれば化合物Aがドーパント化合物であり、化合物Bがホスト化合物である。更に、発光層を化合物A、化合物B、化合物Cの3種から構成し、その混合比がA:B:C=5:10:85であれば、化合物A、化合物Bがドーパント化合物であり、化合物Cがホスト化合物である。
【0093】
発光層のホスト化合物は、有機化合物または錯体であることが好ましく、本発明においては、好ましくはりん光極大波長が460nm以下である。ホスト化合物の極大波長を460nm以下にすることにより可視光、特にBGR発光が可能となる。また460nm以下のりん光を有することからワイドバンドギャップ(イオン化ポテンシャル−電子親和力)であるので、キャリアトラップ型にも有利に働く。
【0094】
ホスト化合物としては、高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。
(ドーパント)
次にドーパントについて述べる。
【0095】
原理としては2種挙げられ、一つはキャリアが輸送されるホスト上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをドーパントに移動させることでドーパントからの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つはドーパントがキャリアトラップとなり、ドーパント化合物上でキャリアの再結合が起こりドーパントからの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、いずれの場合においても、ドーパント化合物の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
【0096】
《正孔輸送層》
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
【0097】
正孔輸送材料としては、特に制限はなく、従来、光導伝材料において、正孔の電荷注入輸送材料として慣用されているものやEL素子の正孔注入層、正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0098】
正孔輸送材料は、正孔の注入もしくは輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
【0099】
正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
【0100】
芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、さらには、米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
【0101】
さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
【0102】
また、p型−Si,p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
【0103】
この正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5〜5000nm程度である。この正孔輸送層は、上記材料の一種または二種以上からなる一層構造であってもよい。
【0104】
《電子輸送層》
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
【0105】
電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
【0106】
この電子輸送層に用いられる材料(以下、電子輸送材料という)の例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。
【0107】
さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
【0108】
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)など、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基などで置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiCなどの無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
【0109】
《基体(基板、基材、支持体等ともいう)》
本発明の有機EL素子に係る基体としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また、透明のものであれば特に制限はないが、好ましく用いられる基板としては例えばガラス、石英、光透過性樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい基体は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
【0110】
樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。
【0111】
樹脂フィルムの表面には、無機物もしくは有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよい。
【0112】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の発光の室温における外部取り出し効率は1%以上であることが好ましく、より好ましくは2%以上である。ここに、外部取り出し量子効率(%)=有機EL素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電子数×100である。
【0113】
本発明の表示装置は、表示デバイス、ディスプレー、各種発光光源として用いることができる。表示デバイス、ディスプレーにおいて、青、赤、緑発光の3種の有機EL素子を用いることにより、フルカラーの表示が可能となる。
【0114】
表示デバイス、ディスプレーとしてはテレビ、パソコン、モバイル機器、AV機器、文字放送表示、自動車内の情報表示等が挙げられる。特に静止画像や動画像を再生する表示装置として使用してもよく、動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリックス(パッシブマトリックス)方式でもアクティブマトリックス方式でもどちらでもよい。
【0115】
また、本発明に係る有機EL素子に共振器構造を持たせた有機EL素子として用いてもよい。
【0116】
このような共振器構造を有した有機EL素子の使用目的としては光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるが、これらに限定されない。また、レーザー発振をさせることにより、上記用途に使用してもよい。
【0117】
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用しても良いし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用しても良い。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでも良い。または、異なる発光色を有する本発明の有機EL素子を2種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。
【0118】
最も簡便に照明用の白色発光素子を構成するには、発光層における、ホスト化合物と共に用いる発光材料に、発光特性が互いに補色の関係にある、例えば青と黄または青緑と橙等補色の関係にある発光色を有する2種のドーパントを組み合わせる、また、青、緑、赤にそれぞれ3色に発光するドーパント(リン光性化合物)を、その発光効率を考慮しながら、適宜、混合してドープすることによって得ることが出来る。勿論、充分な白色光を得るために4種以上の発光材料を組み合わせてもよい。
【0119】
本発明の白色発光の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基本的にはドーパントを混合するだけで、発光層もしくは正孔輸送層或いは電子輸送層等の形成時のみマスクを設け、マスクにより塗り分けるなど単純に配置するだけでよく、他層は共通であるのでマスク等のパターニングは不要であり、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等で例えば電極膜を形成でき、生産性も向上するものである。この方法によれば、複数色の発光素子をアレー状に並列配置した白色有機EL装置と異なり、素子自体が発光白色である。
【0120】
また作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。
【0121】
このようにして得られた白色表示素子に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると、白色の発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れずに発光は全く生じない。さらに、交流電圧を印加する場合には、陽極が+、陰極が−の状態になったときのみ発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
【0122】
本発明の白色発光の有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレー、各種発光光源に用いることができるが、家庭用照明用、車内照明、また露光光源のような一種のランプとして、また液晶表示装置のバックライトとして表示装置にも有用に用いられる。
【0123】
その他、時計等のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体等の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等、更には表示装置を必要とする一般の家庭用電気器具等広い範囲の用途が挙げられる。
【0124】
【発明の実施の形態】
本発明の有機EL素子から構成される表示装置の一例を図面に基づいて以下に説明する。
【0125】
図1は、有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。有機EL素子の発光により画像情報の表示を行う、例えば、携帯電話等のディスプレイの模式図である。
【0126】
ディスプレイ1は、複数の画素を有する表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行う制御部B等からなる。
【0127】
制御部Bは、表示部Aと電気的に接続され、複数の画素それぞれに外部からの画像情報に基づいて走査信号と画像データ信号を送り、走査信号により走査線毎の画素が画像データ信号に応じて順次発光して画像走査を行って画像情報を表示部Aに表示する。
【0128】
図2は、表示部Aの模式図である。
表示部Aは基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、複数の画素3等とを有する。表示部Aの主要な部材の説明を以下に行う。
【0129】
図においては、画素3の発光した光が、白矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
【0130】
配線部の走査線5及び複数のデータ線6は、それぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。
【0131】
画素3は、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素を、適宜、同一基板上に並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
【0132】
次に、画素の発光プロセスを説明する。
図3は、画素の模式図である。
【0133】
画素は、有機EL素子10、スイッチングトランジスタ11、駆動トランジスタ12、コンデンサ13等を備えている。複数の画素に有機EL素子10として、赤色、緑色、青色発光の有機EL素子を用い、これらを同一基板上に並置することでフルカラー表示を行うことができる。
【0134】
図3において、制御部Bからデータ線6を介してスイッチングトランジスタ11のドレインに画像データ信号が印加される。そして、制御部Bから走査線5を介してスイッチングトランジスタ11のゲートに走査信号が印加されると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオンし、ドレインに印加された画像データ信号がコンデンサ13と駆動トランジスタ12のゲートに伝達される。
【0135】
画像データ信号の伝達により、コンデンサ13が画像データ信号の電位に応じて充電されるとともに、駆動トランジスタ12の駆動がオンする。駆動トランジスタ12は、ドレインが電源ライン7に接続され、ソースが有機EL素子10の電極に接続されており、ゲートに印加された画像データ信号の電位に応じて電源ライン7から有機EL素子10に電流が供給される。
【0136】
制御部Bの順次走査により走査信号が次の走査線5に移ると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフする。しかし、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフしてもコンデンサ13は充電された画像データ信号の電位を保持するので、駆動トランジスタ12の駆動はオン状態が保たれて、次の走査信号の印加が行われるまで有機EL素子10の発光が継続する。順次走査により次に走査信号が印加されたとき、走査信号に同期した次の画像データ信号の電位に応じて駆動トランジスタ12が駆動して有機EL素子10が発光する。
【0137】
すなわち、有機EL素子10の発光は、複数の画素それぞれの有機EL素子10に対して、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタ11と駆動トランジスタ12を設けて、複数の画素3それぞれの有機EL素子10の発光を行っている。このような発光方法をアクティブマトリクス方式と呼んでいる。
【0138】
ここで、有機EL素子10の発光は、複数の階調電位を持つ多値の画像データ信号による複数の階調の発光でもよいし、2値の画像データ信号による所定の発光量のオン、オフでもよい。
【0139】
また、コンデンサ13の電位の保持は、次の走査信号の印加まで継続して保持してもよいし、次の走査信号が印加される直前に放電させてもよい。
【0140】
本発明においては、上述したアクティブマトリクス方式に限らず、走査信号が走査されたときのみデータ信号に応じて有機EL素子を発光させるパッシブマトリクス方式の発光駆動でもよい。
【0141】
図4は、パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。図4において、複数の走査線5と複数の画像データ線6が画素3を挟んで対向して格子状に設けられている。
【0142】
順次走査により走査線5の走査信号が印加されたとき、印加された走査線5に接続している画素3が画像データ信号に応じて発光する。
【0143】
パッシブマトリクス方式では画素3にアクティブ素子が無く、製造コストの低減が計れる。
【0144】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0145】
実施例1
化合物(1)の合成
2−ブロモ−ニトロベンゼン25gと銅粉17gをジメチルホルムアミドに溶解し、5時間150度で加熱した。溶液をろ過した後、水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を抽出し硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を留去して、2,2′ジニトロビフェニルを14g得た。得られた2,2′ジニトロビフェニルをエタノール200ml、濃塩酸80mlに溶解し、スズ28gを加えて3時間加熱還流した。反応液を中和、ろ過後、ろ液に酢酸エチル、水を加えて有機層を抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去してからカラムクロマトグラフィーで精製し2,2′ジアミノビフェニルを10g得た。
【0146】
さらに、2,2′ジアミノビフェニル1gと2,2′ジブロモビフェニル3.5gをビスジベンジリデンアセトンパラジウム錯体とトリ−tert−ブチルホスフィンを触媒として、トルエン溶媒中で、塩基としてナトリウム−t−ブトキシドを使用して4時間加熱攪拌した。反応終了後、酢酸エチルとテトラヒドロフランと水を加えて有機層を抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去してからカラムクロマトグラフィーで精製した後、酢酸エチルで再結晶し、化合物(1)を1.8g得た(収率69%)。
【0147】
NMRスペクトル、マススペクトルにより化合物(1)であることを確認した。融点248〜250度であった。エタノールとメタノールの比率が4:1の溶媒に溶解し、温度77Kで測定したりん光スペクトルにおいて、0−0バンドに相当する波長は、CBPが465nmに対して、化合物(1)は413nmであり、高い最低励起三重項エネルギーを有することが分かった。
【0148】
H NMR(400MHz,DMSO−d)は、δppm:6.95〜6.98(8H)、7.34〜7.38(t,4H)、7.54〜7.58(t,4H)、7.83(s,br,4H)、7.95〜7.97(d,4H)であった。
【0149】
この化合物は、有機EL素子材料への用途はもちろんであるが、電子写真用の感光体等への用途も考えられる。
【0150】
又、原料の2−ブロモ−ニトロベンゼンに代えて、2−ブロモ−4−メチル−ニトロベンゼンを使用することで、本発明の化合物(5)を得ることができる。
【0151】
実施例2
《有機EL素子OLED1−1の作製》:比較用
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をiso−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
【0152】
この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、5つのモリブデン製抵抗加熱ボートに、α−NPD、CBP、Ir−12、BC、Alqをそれぞれ入れ真空蒸着装置に取付けた。
【0153】
次いで、真空槽を4×10−4Paまで減圧した後、α−NPDを透明支持基板に膜厚50nmの厚さになるように蒸着し、正孔注入/輸送層を設けた。さらに、CBPの入った前記加熱ボートとIr−12の入ったボートをそれぞれ独立に通電してCBPとIr−12の蒸着速度が100:7になるように調節し膜厚30nmになるように蒸着し、発光層を設けた。
【0154】
ついで、BCを蒸着し厚さ10nmの正孔阻止層を設けた。さらに、Alqを蒸着し膜厚40nmの電子輸送層を設けた。
【0155】
次に、真空槽を空け、電子注入層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクを設置し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートにマグネシウム3gを入れ、タングステン製の蒸着用バスケットに銀を0.5g入れ、再び真空槽を2×10−4Paまで減圧した後、マグネシウム入りのボートに通電して蒸着速度1.5〜2.0nm/秒でマグネシウムを蒸着し、この際、同時に銀のバスケットを加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で銀を蒸着し、前記マグネシウムと銀との混合物から成る陰極(200nm)として、比較用有機EL素子OLED1−1を作製した。
【0156】
【化15】
Figure 2004273190
【0157】
《有機EL素子OLED1−2〜1−13の作製》
上記の有機EL素子OLED1−1の作製において、発光層の作製に用いたCBPと正孔阻止層に用いたBCを表1に記載の化合物に替えた以外は同様にして、有機EL素子OLED1−2〜1−13を各々作製した。
【0158】
得られた有機EL素子OLED1−1〜1−13の各々について下記のような評価を行った。
【0159】
《発光輝度、発光寿命》
有機EL素子OLED1−2〜1−13の各々の素子を温度23度、乾燥窒素ガス雰囲気下で2.5mA/cmの電流を供給した時の発光輝度(L)[cd/m]、及び輝度の半減する時間(τ)を測定した。ここで、発光輝度の測定等はCS−1000(ミノルタ製)を用いた。
【0160】
評価結果を表1に記載するにあたり、発光輝度、輝度の半減する時間(発光寿命ともいう)は、各々有機EL素子OLED1−1を100とした時の相対値で表した。得られた結果を表1に示す。
【0161】
【表1】
Figure 2004273190
【0162】
【化16】
Figure 2004273190
【0163】
表1から、OLED1−1〜1−13で示される素子において比較化合物を用いたOLED1−1〜1−4と比べて、本発明に係る化合物を用いたOLED1−5〜OLED1−13の各試料は、発光輝度、および発光寿命のいずれにおいても優れていることが判る。
【0164】
更に、燐光性化合物であるIr−12をIr−1に替えた以外は同様にしてOLED1−5GからOLED1−13Gを、また、Ir−12をIr−9に代えた以外は同様にしてOLED1−5RからOLED1−13Rを作製した。この有機EL素子においても上記Ir−12を使用した時と同様の効果が得られた。なお、Ir−1を用いた素子からは緑色の発光が、Ir−9を用いた素子からは赤色の発光が得られた。
【0165】
実施例3
《フルカラー表示装置の作製》
(青色発光素子の作製)
実施例2の有機EL素子OLED1−1の作製において、正孔注入/輸送層にm−MTDATXAを用い、発光層に化合物(1)+Ir−12(蒸着速度が100:7になるように調節)を用い、正孔阻止層にB2を用い、電子輸送層Alqの上に引き続きフッ化リチウム0.5nm及びアルミニウム110nmを蒸着して、陰極バッファー層、陰極を各々形成した以外は同様にして、青色発光素子を作製した。
【0166】
【化17】
Figure 2004273190
【0167】
(緑色発光素子の作製)
上記の青色発光素子の作製において、発光層にIr−12の代わりにIr−1(蒸着速度が100:7になるように調節)を用いた以外は同様にして、緑色発光素子を作製した。
【0168】
(赤色発光素子の作製)
上記の青色発光素子の作製において、発光層にIr−12の代わりにIr−9(蒸着速度が100:7になるように調節)を用いた以外は同様にして、赤色発光素子を作製した。
【0169】
上記で作製した、各々赤色、緑色、青色発光素子を同一基板上に並置し、図1に記載のような形態を有するアクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を作製し、図2には、作製した前記表示装置の表示部Aの模式図のみを示した。即ち、同一基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、並置した複数の画素3(発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素等)とを有し、配線部の走査線5及び複数のデータ線6はそれぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。前記複数画素3は、それぞれの発光色に対応した有機EL素子、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタと駆動トランジスタそれぞれが設けられたアクティブマトリクス方式で駆動されており、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。この様に各赤、緑、青の画素を適宜、並置することによって、フルカラー表示装置を作製した。
【0170】
該フルカラー表示装置を駆動することにより、輝度が高く、高耐久性を有し、且つ、鮮明なフルカラー動画表示が得られることが判った。
【0171】
実施例4
(白色有機エレクトロルミネッセンス素子の作製)
本実施例により構成された有機エレクトロルミネッセンス素子は、低分子材料の発光ホストと、燐光ドーパントのIr−6、Ir−12の燐光を利用した2つの発光極大波長をもつ発光が同時に行われることによって白色発光を実現するものであるが、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の実施態様がこれに限定されるものではない。
【0172】
まず、酸素プラズマにより有機エレクトロルミネッセンス素子を形成するベースフィルム表面のエッチングを行った。次に、エッチングを行ったベースフィルム上にスパッタ法によりITOを100nmの膜厚で成膜し、透明電極層となる透明なアノード電極を形成した。次に、100mm×100mmの開口部をもつステンレンス薄膜板をマスキングに利用して、真空度10−4Paの環境下で、真空蒸着法の抵抗加熱によりα−NPDを蒸着レート5Å/sで蒸着して20nm膜厚で成膜して正孔輸送層とした。次に、正孔輸送層の上にマスクを利用して抵抗加熱により発光ホストのCBPを蒸着レート5Å/s、燐光ドーパントIr−6を蒸着レート0.05Å/s、燐光ドーパントIr−12を蒸着レート0.2Å/sで共蒸着して30nmの膜厚で成膜して発光層とした。次に、発光層の上にマスクを利用して抵抗加熱によりBCを蒸着レート5Å/sで蒸着して10nm膜厚で成膜し、正孔阻止層を兼ねた電子輸送層とした後、さらにAlqを蒸着レート5Å/sで蒸着して40nm膜厚で成膜し、BC層とAlq層による積層構成の電子輸送層を形成した。
【0173】
次に、所定の電極パターン形状の開口部を持つステンレスマスクを利用して、抵抗加熱によりフッ化リチウムを蒸着レート0.1Å/sで蒸着して0.5nmの膜厚で成膜した後、アルミニウムを蒸着レート10Å/sで蒸着して100nmの膜厚で成膜して反電極層となるメタルカソード電極を形成して、比較例としての有機エレクトロルミネッセンス素子OLED2−1を作製した。
【0174】
さらに、発光ホストとして用いる化合物を表2に示す化合物に置き換えた以外は有機エレクトロルミネッセンス素子OLED2−1と同様にして、本発明の実施例である有機エレクトロルミネッセンス素子OLED2−2〜2−6を作製した。
【0175】
〈有機エレクトロルミネッセンス素子の評価〉
作製した有機エレクトロルミネッセンス素子の評価を以下のようにして行い、結果を表2に示す。
【0176】
(発光輝度、発光効率)
有機エレクトロルミネッセンス素子OLED2−1では、初期駆動電圧3Vで電流が流れ始め、発光層のドーパントである燐光性化合物からの白色の発光を示した。有機エレクトロルミネッセンス素子OLED2−1〜2−6を温度23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下で10V直流電圧を印加した時の発光輝度(cd/m)、発光効率(lm/W)を測定した。
【0177】
発光輝度、発光効率は有機エレクトロルミネッセンス素子OLED2−1を100とした時の相対値で表した。発光輝度については、CS−1000(ミノルタ製)を用いて測定した。
【0178】
(発光寿命)
10mA/cmの一定電流で駆動したときに初期輝度が元の半分に低下するのに要した時間である半減寿命時間を指標として表した。半減寿命時間は有機EL素子OLED2−1を100とした時の相対値で表した。
【0179】
【表2】
Figure 2004273190
【0180】
表2から明らかであるとおり、本発明の白色発光有機エレクトロルミネッセンス素子は高い発光輝度と発光効率、さらに大幅に改善された耐久性を有している。正孔阻止層をBAlq、TAZ、OXD7、B2に置き換えた場合、発光輝度、発光効率、発光寿命は、比較に比べて十分高い特性が見られた。また表2に記載した以外にも、本発明に記載した例示化合物を発光ホストに用いて構成した素子においても、同様の効果が得られた。
【0181】
【発明の効果】
本発明により、高い発光輝度を示し、且つ、発光寿命の長い有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。
【図2】表示部Aの模式図である。
【図3】画素の模式図である。
【図4】パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。
【符号の説明】
1 ディスプレイ
3 画素
5 走査線
6 データ線
7 電源ライン
10 有機EL素子
11 スイッチングトランジスタ
12 駆動トランジスタ
13 コンデンサ
A 表示部
B 制御部

Claims (16)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004273190
    〔式中、Z、Zは芳香環を形成するのに必要な原子群であり、該芳香環は置換基を有していても有していなくても良いが、置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基のいずれかである。R〜R16は水素原子、または、1価の置換基である。〕
  2. ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に下記一般式(2)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004273190
    〔式中、R20〜R35は水素原子、または、1価の置換基である。R36〜R43は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基のいずれかである。〕
  4. ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に下記一般式(3)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004273190
    〔式中、R50〜R65は水素原子、または、1価の置換基である。R66〜R69は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基のいずれかである。〕
  5. ホスト化合物、及び、りん光性化合物を含有する発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該素子を構成する何れかの層に下記構造式(A)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004273190
  6. 一般式(1)、(2)、(3)及び構造式(A)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が発光層に使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 発光層と陰極の間に正孔阻止層が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記正孔阻止層が、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、または、ボロン誘導体の少なくとも一種の化合物で構成されることを特徴とする請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 発光層と陰極の間に、下記一般式(4)、(5)、または(6)で表される化合物の少なくとも一種で構成される正孔阻止層が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004273190
    〔式中、Ra、Ra、Ra、Rb、Rbはアルキル基、アリール基、または、複素環基を表す。Ar、Ar、Arはアリール基、または、複素環基を表す。〕
  10. りん光性化合物が、オスミウム、イリジウム、または、白金錯体系化合物であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. りん光性化合物が、イリジウム錯体系化合物であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
  13. 前記一般式(1)、(2)、(3)又は構造式(A)で表される有機エレクトロルミネッセンス素子材料。
  14. 前記一般式(1)、(2)、(3)又は構造式(A)で表される化合物。
  15. 前記一般式(1)の化合物と複数の発光性ドーパントを含んでなることを特徴とする白色発光の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16. 請求項15記載の白色発光の有機エレクトロルミネッセンス素子を具備してなることを特徴とする照明装置。
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