JP2004271720A - 画像表示パネルの製造方法および画像表示装置 - Google Patents

画像表示パネルの製造方法および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上の仕切り壁によって形成された複数のセル内に粒子群を配置した後の2枚の基板を重ね合わせる際に、粒子が重ね合わせ目に挟まったり、飛散したり、粒子群層がずれないような画像表示パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】粒子(粉流体)3を基板1上の仕切り壁4によって設けられた複数のセル5内に充填した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23上に1個以上の清掃ローラー24を接触設置して成る粒子除去装置(粉流体除去装置)21を用いて、仕切り壁4の頂上に載っている粒子(粉流体)を各ローラ間で転写することにより除去した後、基板1,2を重ね合わせる。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示パネルの製造方法および画像表示装置に関し、特に、クーロン力等による粒子の飛翔移動または粉流体の移動を利用することで画像表示を繰り返し行うことができる可逆性画像表示装置に用いられる画像表示用パネルの製造方法および画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ペーパーレス化といった環境意識の高揚に伴い、電気的な力を利用して表示基板に所望の画像を表示でき、さらには書き換えも可能であるような電子ペーパーディスプレイに関する研究がなされてきている。この電子ペーパー技術において特に有名なのは、電気泳動型、サーマルリライタブル型等といった液相型のものであるが、液相型では液中を粒子が泳動するので、液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題があるため、最近では、対向する基板間に絶縁着色粒子が封入された構成の乾式のもの(例えば、非特許文献1参照)が着目されている。
【0003】
しかしながら、乾式のものにおいては製造方法が一般的に確立されておらず、特に重要なポイントである粒子群や粉流体を均一に、かつ均等に基板間に封入する手法はほとんど構築されていない。ここで、粒子群や粉流体の封入が上記の条件を満たしていないと、色むらや画像欠け、基板間の間隔が均一でないことによる画像応答速度のばらつき、粒子や粉流体を移動させるための駆動電圧の上昇といった問題が発生してしまう。
【0004】
粒子を基板間に封入する方法としては、例えば、粒子群を基板上に引き伸ばすローラコータ塗布法や、粒子群を撹拌、エアブローなどにより空気中に浮遊させ、その中に基板を通過させることにより粒子を基板上に塗布する粒子浸漬法などが考えられる。これらの方法のうち、ロールコータ塗布法においては、粒子が基板に付着しにくいことから充填量(塗布量)の不足および濃度の偏りが発生しやすく、また浸漬法においても、粒子が基板に付着しにくいことから充填量の不足が発生しやすいのに加えて、それほど強固に粒子が基板に固定されないことなど、2枚の基板を重ね合わせる時の衝撃、風圧による粒子の飛散やずれなどが発生しやすいことから、何れの方法も十分とはいえない。また、粉流体を基板間に封入する方法は全くなかった。
【0005】
また、基板間に仕切り壁としても機能する格子状のスペーサーによりマトリックス配列の複数のセルに分けて、各セルに2種類の粒子群や粉流体を封入しようとすると、仕切り壁の頂上部に粒子や粉流体が残ってしまい、2枚の基板を重ね合わせるときに、基板と仕切り壁の重ね合わせ目、あるいは仕切り壁同士の重ね合わせ目に粒子や粉流体が挟まってしまうことがあって、基板間の間隔を均一にできないといった問題もあった。
【0006】
【非特許文献1】
趙 国来、外3名、“新しいトナーディスプレイデバイス(I)”、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)“Japan Hardcopy’99”、p.249−252
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、対向する基板の間に、仕切り壁によって設けられた複数のセル内に、2種類以上の粒子群や粉流体を封入する場合であっても、複数のセル内に粒子群や粉流体を均一に、かつ均等に封入できる画像表示パネルの製造方法を提供することを目的とし、より具体的には、片方の基板の上に設けられた仕切り壁によって形成された複数のセル内に、均一にかつ均等に粒子群や粉流体を配置した後に2枚の基板を重ね合わせるときに、粒子や粉流体が重ね合わせ目に挟まったり、飛散したり、粒子群層がずれたりしないような画像表示パネルの製造方法および、その製造方法によって製造した画像表示パネルによって構成した画像表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明の第1の画像表示パネルの製造方法は、互いに対向するとともに少なくとも一方が透明な2枚の基板間の、仕切り壁によって設けられた複数のセル内に、粒子群を封入し、電位の異なる2種類の電極から該粒子群に電界を与えて、粒子群を飛翔移動させ画像を表示する画像表示装置に用いられる画像表示パネルの製造方法において、前記仕切り壁が設けられている基板上に粒子群を充填配置した後に、もう1枚の基板を重ね合わせることによって、基板間のセル内に粒子群を封入する画像表示パネルの製造方法であって、粒子群を基板上の仕切り壁によって設けられた複数のセル内に充填配置するに際して、容器内の上部にノズルを設けるとともに下部に前記仕切り壁が設けられている基板を設け、容器内の上部に設けられたノズルから、気体中に分散された粒子群を散布することにより、容器内の下部に設けられた基板上のセル内に粒子群を充填するとともに、仕切り壁が設けられている基板上に粒子群を充填配置した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、粒子除去ローラー上に清掃ローラーを接触設置して成る粒子除去装置を用いて、前記仕切り壁の頂上に載っている粒子群を除去することを特徴とする画像表示パネルの製造方法である。
【0009】
上述した目的を達成する本発明の第2の画像表示パネルの製造方法は、互いに対向するとともに少なくとも一方が透明な2枚の基板間の、仕切り壁によって設けられた複数のセル内に、気体中に固体状物質が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入し、電位の異なる2種類の電極から基板間に電界を与えて、粉流体を移動させて画像を表示する画像表示装置に用いられる画像表示パネルの製造方法において、前記仕切り壁が設けられている基板上に粉流体を充填配置した後に、もう1枚の基板を重ね合わせることによって、基板間のセル内に粉流体を封入する画像表示パネルの製造方法であって、粉流体を基板上の仕切り壁によって設けられた複数のセル内に充填配置するに際して、容器内の上部にノズルを設けるとともに下部に前記仕切り壁が設けられている基板を設け、容器内の上部に設けられたノズルから、気体中に分散された粉流体を散布することにより、容器内の下部に設けられた基板上のセル内に粉流体を充填するとともに、仕切り壁が設けられている基板上に粉流体を充填配置した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、粉流体除去ローラー上に清掃ローラーを接触設置して成る粉流体除去装置を用いて、前記仕切り壁の頂上に載っている粉流体を除去することを特徴とする画像表示パネルの製造方法である。
【0010】
上記本発明の画像表示パネルの第1の(第2の)製造方法においては、仕切り壁が設けられている基板上に粒子群(粉流体)を充填配置した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に清掃ローラーを接触設置して成る粒子除去装置(粉流体除去装置)を用いて、前記仕切り壁の頂上に載っている粒子(粉流体)を除去することができるので、もう1枚の基板を貼り合わせる際に生じることがあった、基板と仕切り壁の重ね合わせ目、あるいは、仕切り壁同士の重ね合わせ目に粒子(粉流体)が挟まって、基板間の間隔を均一にできないといった問題を解決することができる。その際、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に付着した粒子(粉流体)は、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に接触設置された清掃ローラーによって除去されるので、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に所望の粒子除去機能(粉流体除去機能)を発揮させることができる。
また、粒子群(粉流体)を基板上の仕切り壁によって設けられた複数のセル内に充填配置するに際して、容器内の上方に設けられたノズルから気体中に分散された粒子群(粉流体)を散布することにより、容器下部に置かれた基板上のセル内に粒子群(粉流体)を充填することにより、複数のセル内に粒子群(粉流体)を、均一にかつ均等に封入することができる。
【0011】
本発明の好適な実施態様として、2種類以上の色および帯電特性の異なる粒子群(粉流体)を封入する場合に、まず、第1の粒子群(粉流体)を、基板を容器下部に置き、容器内の上方に設けられたノズルから気体中に分散された第1の粒子群(粉流体)を散布することにより、基板上のセル内に充填した後、続いて、第2の粒子群(粉流体)を、第1の粒子群(粉流体)がセル内に充填された基板を容器下部に置き、容器内の上方に設けられたノズルから気体中に分散された第2の粒子群(粉流体)を散布することにより、すでに基板上のセル内に充填された第1の粒子群(粉流体)に重ねて充填し、以下順次前記工程を繰り返してすべての粒子群(粉流体)をセル内に重ねて充填していくことがある。上記好適な実施態様では、2種類以上の色および帯電特性の異なる粒子群(粉流体)のセル内への封入をより好適に実施することができる。
【0012】
また、本発明の好適な実施態様の他の例として、前記粒子除去装置(粉流体除去装置)は、前記粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に前記清掃ローラーを1個以上設置したものであることがある。上記好適な実施態様では、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に接触設置する清掃ローラーの数を必要に応じて増やすことにより、粒子除去機能(粉流体除去機能)を高めることができる。
また、本発明の好適な実施態様の他の例として、前記粒子除去装置(粉流体除去装置)は、前記粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に前記清掃ローラーを1個以上設置して成る粒子除去ユニット(粉流体除去ユニット)を、基板搬送方向に2段以上設置したものであることがある。上記好適な実施態様では、上記粒子除去ユニット(粉流体除去ユニット)を必要に応じて多段化することにより、粒子除去機能(粉流体除去機能)をさらに高めることができる。
【0013】
本発明の好適な実施態様のさらに他の例として、前記粒子除去装置(粉流体除去装置)は、前記清掃ローラーに順次転写される粒子(粉流体)を粘着除去する粘着シートと、該粘着シートを基板搬送と同期して繰り出す粘着シート巻取機構とを、少なくとも1組備えることがある。上記好適な実施態様では、前記粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)から前記清掃ローラーに順次転写される粒子(粉流体)は、粘着シートによって粘着除去されるので、粒子除去機能(粉流体除去機能)をさらに高めることができる。
また、本発明の好適な実施態様のさらに他の例として、前記粒子除去装置(粉流体除去装置)において前記粒子除去ローラー(粉流体除去ローラ)上に設置される1個以上の清掃ローラーの粘着力は、前記粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)の粘着力よりも大きく、かつ前記粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)から遠いほど大きく、かつ前記粘着シートの粘着力よりも小さく設定されていることがある。上記好適な実施態様では、上記のように各清掃ローラーの粘着力を設定することにより、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に付着した粒子(粉流体)は、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に接触設置された清掃ローラーによって除去され、その清掃ローラーに付着した粒子(粉流体)は、その清掃ローラー上に接触設置された清掃ローラーによって除去され、以下同様な粒子(粉流体)の除去が繰り返され、最終的に粘着シートによって粘着除去されるから、各粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に所望の粒子除去機能(粉流体除去機能)を発揮させることができ、粒子除去効率(粉流体除去効率)を高めることができる。
【0014】
本発明の好適な実施態様のさらに他の例として、前記清掃ローラーの粘着力は、0.1〜1000gfの範囲であることがある。上記好適な実施態様では、清掃ローラーの粘着力を0.1〜1000gfの範囲にしたため、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に付着した粒子(粉流体)を確実に除去するとともに、除去した粒子(粉流体)を複数の粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)によって順次リレーするようにして除去することができる。
【0015】
本発明の好適な実施態様のさらに他の例として、前記清掃ローラーは、粘着性高分子材料あるいは粘着剤を塗布したロール状シートであることがある。上記好適な実施態様では、前記清掃ローラーは、粘着性高分子材料あるいは粘着剤を塗布したロール状シートであるため、所望の粒子除去機能(粉流体除去機能)を発揮することになる。
【0016】
本発明の好適な実施態様のさらに他の例として、前記粒子除去装置(粉流体除去装置)の基板搬送方向における粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)の手前の部位に、粒子除去ブレード(粉流体除去ブレード)が設置されていることがある。上記好適な実施態様では、粒子除去ユニット(粉流体除去ユニット)の基板搬送方向における粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)の手前の部位に設けた粒子除去ブレード(粉流体除去ブレード)によって粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)の負荷が軽減されるので、粒子除去効率(粉流体除去効率)を高めることができる。
【0017】
本発明の好適な実施態様のさらに他の例として、前記粒子除去ブレード(粉流体除去ブレード)は、可撓性の高分子材、金属材あるいは高分子・金属複合材であることがある。上記好適な実施態様では、粒子除去ブレード(粉流体除去ブレード)として、ゴム、ウレタン等の可撓性の高分子材やSUS等の金属材や高分子・金属複合材を用いるので、所望の通り粒子除去効率(粉流体除去効率)を高めることができる。
【0018】
本発明の画像表示装置は、上述した第1、第2の画像表示パネルの製造方法によって製造された画像表示パネルを搭載したことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1および図2はそれぞれ、本発明の第1実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルにより構成した画像表示装置の一例および他の例を示す図であり、図3は本発明の第1実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルのパネル構造の一例を示す図である。また、図4および図5はそれぞれ、本発明の第2実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルにより構成した画像表示装置の一例および他の例を示す図であり、図6は本発明の第2実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルのパネル構造の一例を示す図である。
【0020】
第1実施形態の画像表示パネルの製造方法は、2種以上の色の異なる粒子3を基板1および2と垂直方向に移動させることによる画像表示を行う表示方式(図1参照)に用いる画像表示パネルと、1種の色の粒子3を基板1および2と平行方向に移動させることにより画像表示を行う表示方式(図2参照)に用いる画像表示パネルとの何れへも適用することができる。また、第1実施形態の画像表示パネルのパネル構造は、図3に例示するように、基板1、2間に例えば格子状に形成した隔壁4により画成したセル5内へ、所定の粒子3(3−11,3−12)を充填するように構成するものとする。
第2実施形態の画像表示パネルの製造方法は、2種以上の色の異なる粉流体3を基板1および2と垂直方向に移動させることによる画像表示を行う表示方式(図4参照)に用いる画像表示パネルと、1種の色の粉流体3を基板1および2と平行方向に移動させることにより画像表示を行う表示方式(図5参照)に用いる画像表示パネルとの何れへも適用することができる。また、第2実施形態の画像表示パネルのパネル構造は、図6に例示するように、基板1、2間に例えば格子状に形成した隔壁4により画成したセル5内へ、所定の粉流体3(3−21,3−22)を充填するように構成するものとする。
【0021】
なお、図1、図2および図4、図5において、6,7は、粒子3または粉流体3に電界を与えるための電極であり、対向する基板間に粒子群または粉流体を封入した表示用パネルに電界が付与されると、高電位の基板部位に向かっては低電位に帯電した粒子または粉流体がクーロン力などによって引き寄せられ、また低電位の基板部位に向かっては高電位に帯電した粒子または粉流体がクーロン力などによって引き寄せられ、それら粒子または粉流体が2枚の基板間を往復運動することにより、画像表示がなされる。ここで、粒子(粉流体)にかかる力としては、粒子(粉流体)同士のクーロン力により引き付け合う力、極板(基板)との電気影像力、分子間力、さらに液架橋力、重力等が考えられる。
【0022】
次に、本発明の画像表示用パネルの製造方法を、粒子(第1実施形態)および粉流体(第2実施形態)について、詳細に説明する。その際、粒子(第1実施形態)の場合を括弧外に記載し、粉流体(第2実施形態)の場合を括弧内に記載することにより、簡潔に説明する。
【0023】
図7は第1実施形態における第1の粒子3−11(第1の粉流体3−21)の充填方法を例示する図であり、容器11内の上部にノズル12を設けるとともに、容器11内の下部に仕切り壁4を設けることによってセル5を形成した基板1を設ける。このとき、セル5の開口がノズル12と対向するよう基板1を設置する。なお、仕切り壁は製品として完成後の隔壁4となる部材であり、ここでは仕切り壁4と表記する。この状態で、容器11の上部に設けられたノズル12から、容器11内において、気体中に分散された第1の粒子3−11(第1の粉流体3−21)を散布することにより、容器12内の下部に設けられた基板1上のセル5内に第1の粒子3−11(第1の粉流体3−21)を充填している。
【0024】
図8は第1実施形態における第2の粒子3−12(第2の粉流体3−22)の充填方法を例示する図であり、第1の粒子3−11(第1の粉流体3−21)がセル5内に充填された基板1を容器11内の下部に設け、容器11内の上部に設けられたノズル12から気体中に分散された第2の粒子3−12(第2の粉流体3−22)を散布することにより、すでに基板1上のセル5内に充填された第1の粒子3−11(第1の粉流体3−21)に重ねて第2の粒子3−12(第2の粉流体3−22)を充填している。上記工程を粒子の種類の数だけ繰り返すことにより、粒子の種類が3種類以上の場合でも、同様に本発明を適用して粒子(粉流体)3のセル5内への充填を行うことができる。
【0025】
図7に示す例も図8に示す例も、その後、もう1種の基板(図示せず)を仕切り壁4に対して貼り合わせることで、本発明の画像表示パネルを作製することができる。
【0026】
図9は上述した第1および第2の粒子(粉流体)の充填を連続的に実施するよう構成した例を示す図である。図9に示す例において、複数の基板1をセル5が上を向くように搬送ベルト(図示せず)上に設け、連続ラインを形成する。そして、第1の粒子(粉流体)充填ゾーンにおいては、図7に示す例と同様に第1の粒子3−11(第1の粉流体3−21)を基板1上に仕切り壁4により画成されたセル5内に充填し、第2の粒子(粉流体)充填ゾーンにおいては、図8に示す例と同様に第2の粒子3−21(第2の粉流体3−22)をセル5内に充填し、粒子(粉流体)除去ゾーンにおいては、後述する例と同様に粒子除去装置(粉流体除去装置)21を用いて仕切り壁4の頂上に載った粒子3−11,3−12(粉流体3−21,3−22)を除去し、基板貼り合わせゾーンでは、第1の粒子3−11(第1の粉流体粒子3−21)および第2の粒子3−12(第2の粉流体3−22)をセル5内に充填した状態で仕切り壁4に対し基板2を貼り合わせ、最終ゾーンにおいて、本発明の画像表示パネル22を得るようにしている。
なお、上述した例では、仕切り壁4の頂上に載っている粒子(粉流体)を除去する工程を、基板1上のセル5内に充填すべき全ての粒子3−11,3−12(粉流体3−21,3−22)を散布した後に行うようにしているが、代わりに、仕切り壁4の頂上に載っている粒子(粉流体)を除去する工程を、基板1上のセル5内に充填すべき粒子(粉流体)を散布した後に、各粒子3−11,3−12(各粉流体3−21,3−22)の散布終了ごとに行うようにしてもよい。
【0027】
次に、本発明の画像表示用パネルの製造方法において粒子(粉流体)の除去に用いる粒子除去装置(粉流体除去装置)21について説明する。
本発明の粒子除去装置(粉流体除去装置)21は、仕切り壁4が設けられている基板1上に粒子群(粉流体)を充填配置した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、仕切り壁の頂上に載っている粒子群(粉流体)を除去するものであり、図10に例示するように、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23と、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23上に接触設置される清掃ローラー24と、清掃ローラー24上に接触設置される押えローラー25と、清掃ローラー24および押えローラー25に挟まれる粘着シート26と、粘着シート26を基板搬送と同期して繰り出す粘着シート巻取機構を構成する粘着シート巻出部27および粘着シート巻取部28と、基板搬送方向における粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23の手前の部位に設置される粒子除去ブレード(粉流体除去ブレード)29とから成る。粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23は、搬送ベルト30を駆動する駆動ローラー31の回転方向とは逆方向に回転させることにより、基板1の搬送と同期して回転する。また、粘着シート26を基板搬送と同期して(この場合、基板搬送方向と同一方向に)繰り出すことにより、清掃ローラーに順次転写される粒子(粉流体)を粘着除去することになる。
【0028】
上記粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23は、JIS−A硬度が40〜90度の範囲にあり、体積固有抵抗が1×1011Ω・cm未満の範囲にある導電性材料からなり、仕切り壁4の頂上の載った粒子(粉流体)3を除去する際には、好ましくは接地した状態で用いられる。粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23のJIS−A硬度が90度より大きいと、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23が基板1に強く押し付けられすぎ、仕切り壁4の頂上に載った粒子(粉流体)3を仕切り壁4の頂上側に食い込ませる結果となり、粒子(粉流体)3を粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23側に移動させて行う除去が好適に行われなくなる。JIS−A硬度が40度より小さいと、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23の変形が大きくなりセル5内に充填した粒子(粉流体)3までも粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23側に移動させてしまう結果を生むので好ましくない。粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23の体積固有抵抗が1×1011Ω・cmよりも大きいと、接地した状態で用いても、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23が帯電するようになり、帯電した粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23がセル5内に充填した粒子(粉流体)3までも粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23側に移動させてしまうからである。
【0029】
上記粒子除去装置(粉流体除去装置)21は、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に清掃ローラーを2個以上設置して、粒子除去機能(粉流体除去機能)を高めるように構成してもよい。
また、粒子除去装置(粉流体除去装置)21は、図11に例示するように、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23−1上に清掃ローラーを1個以上(図示例では2個;24−11,24−12)設置して成る粒子除去ユニット(粉流体除去ユニット)32−1を、基板搬送方向に2段以上(図示例では3段;32−1,32−2,32−3)設置して、粒子除去機能(粉流体除去機能)をさらに高めるようにしてもよい。この場合、粘着シート26と、粘着シート26を基板搬送と同期して(この場合、基板搬送方向と逆方向に)繰り出す粘着シート巻取機構を構成する粘着シート巻出部27および粘着シート巻取部28とは、図11に示すように各ユニットに共通設置しても、ユニット毎に個別設置してもよい。なお、必要に応じて、多段化した粒子除去装置(粉流体除去装置)21の各段に除電器を設置して、各ローラーの除電を行うようにしてもよい。
【0030】
上記粒子除去装置(粉流体除去装置)21において、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23上に設置される1個以上の清掃ローラー24(図示例では24−11,24−12)の粘着力は、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23の粘着力よりも大きく、かつ粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23から遠いほど大きく、かつ粘着シートの粘着力よりも小さく設定するものとする。具体的には、清掃ローラーの粘着力は0.1〜1000gfの範囲であることが好ましい。粘着力をそのように設定することにより、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23に付着した粒子(粉流体)は、その上に接触設置された清掃ローラー24−11によって除去され、その清掃ローラー24−11に付着した粒子(粉流体)は、その上に接触設置された清掃ローラー24−12によって除去され、以下同様な粒子(粉流体)の除去が繰り返され、最終的に粘着シート26によって除去されるから、各粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に所望の粒子除去機能(粉流体除去機能)を発揮させることができ、粒子除去効率(粉流体除去効率)を高めることができる。なお、清掃ローラー24は、粘着性高分子材料(ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂、ブチルゴム、シリコンゴム等のゴム系材料が好適である)あるいは粘着剤を塗布したロール状シートであることが、所望の粒子除去機能(粉流体除去機能)を発揮させる上で好ましい。また、粘着シート26としては、アクリル系、ウレタン系等の粘着剤をPET、PP等のポリマーシートや紙シート等に塗布したものを用いることができる。
【0031】
また、上記粒子除去ブレード(粉流体除去ブレード)29は、ウレタン等の可撓性の高分子材やSUS等の金属材や高分子・金属複合材を用いるのが、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23の負荷を軽減して、粒子除去効率(粉流体除去効率)を高める上で好ましい。なお、粒子除去ブレード(粉流体除去ブレード)29の設置角度等は、公知の技術を用いるものとする。
【0032】
本発明においては、上記構成の粒子除去装置(粉流体除去装置)21を用いる構成としたため、「粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23のみから成る粒子除去装置(粉流体除去装置)」を用いる場合に比べて粒子除去効率(粉流体除去効率)が著しく向上する。すなわち、「粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23のみから成る粒子除去装置(粉流体除去装置)」を用いて粒子(粉流体)を除去する場合には、1回転当たりの除去量が少ないため、何回も基板上を転がす必要があり、さらに、粒子(粉流体)の再付着を防止するために1回転させるたびに粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)を清掃する必要があり、操作が煩雑であったが、上記構成の粒子除去装置(粉流体除去装置)21を用いて粒子(粉流体)を除去する場合には、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23およびそれに接触設置された清掃ローラー24−11,24−12を連続回転させることにより、仕切り壁4の頂上に載った粒子群(粉流体)が順次ローラー上を移動して最終的に粘着シート26によって除去されるととともに、その間に粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)23および清掃ローラー24−11,24−12が清掃されることになるので、簡単な操作で粒子(粉流体)を連続的に除去することができる。
【0033】
以下、本発明の画像表示用パネルの製造方法により製造する画像表示用パネルの各構成部分について、第1実施形態および第2実施形態に共通の構成部分、粒子(第1実施形態)に特有の部分、粉流体(第2実施形態)に特有の部分の順に、詳細に説明する。
【0034】
まず、基板について述べる。
基板1、基板2の少なくとも一方は装置外側から粒子(粉流体)の色が確認できる透明基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。可撓性の有無は用途により適宜選択され、例えば、電子ペーパー等の用途には可撓性のある材料、携帯電話、PDA、ノートパソコン類の携帯機器表示等の用途には可撓性のない材料が用いられる。
【0035】
基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネートなどのポリマーシートや、ガラス、石英などの無機シートが挙げられる。
基板厚みは、2〜5000μm、好ましくは5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、厚すぎると、表示機能としての鮮明さ、コントラストの低下が発生し、特に、電子ペーパー用途の場合には可撓性に欠ける。
【0036】
基板には、必要に応じて電極を設けてもよく、本発明では、一方の基板上に表示電極(透明電極)を設け、他方の基板上に対向電極を設けるものとする。基板に電極を設けない場合は、基板外部表面に静電潜像を与え、その静電潜像に応じて発生する電界にて、所定の特性に帯電した色のついた粒子(粉流体)を基板に引き寄せあるいは反発させることにより、静電潜像に対応して配列した粒子(粉流体)を透明な基板を通して表示装置外側から視認する。なお、この静電潜像の形成は、電子写真感光体を用い通常の電子写真システムで行われる静電潜像を本発明の画像表示装置の基板上に転写形成する、あるいは、イオンフローにより静電潜像を基板上に直接形成する等の方法で行うことができる。
【0037】
基板に電極を設ける場合は、電極部位への外部電圧入力により、基板上の各電極位置に生じた電界により、所定の特性に帯電した色の粒子(粉流体)を引き寄せあるいは反発させることにより、静電潜像に対応して配列した粒子(粉流体)を透明な基板を通して表示装置外側から視認する方法である。
電極は、透明かつパターン形成可能である導電性材料で形成され、例示すると、酸化インジウム、アルミニウム等の金属類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性高分子類が挙げられ、真空蒸着、塗布等の形成手法が例示できる。なお、電極の厚みは、導電性が確保できで光透過性に支障なければよく、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
【0038】
本発明の隔壁の形状は、表示にかかわる粒子(粉流体)のサイズにより適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は10〜1000μm、好ましくは10〜500μmに、隔壁の高さは10〜5000μm、好ましくは10〜500μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法と、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられるが、本発明はどちらにも適用できる。
これらリブからなる隔壁により形成される表示セルは、図12に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状が例示される。
表示側から見える隔壁断面部分に相当する部分(表示セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、画像表示の鮮明さが増す。
【0039】
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、感光体ペースト法、アディティブ法が挙げられる。
【0040】
次に、本発明の第1実施形態で用いる粒子について述べる。
粒子の作製は、必要な樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるいは既存の粒子を樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。
以下に、樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
【0041】
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板との付着力を制御する上から、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
【0042】
帯電制御剤の例としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体等が挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
着色剤の例としては、塩基性、酸性などの染料が挙げられ、ニグロシン、メチレンブルー、キノリンイエロー、ローズベンガル等が例示される。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉等が挙げられる。
【0043】
また、ここで繰り返し耐久性をさらに向上させるためには、該粒子を構成する樹脂の安定性、特に、吸水率と溶剤不溶率とを管理することが効果的である。
基板間に封入する粒子を構成する樹脂の吸水率は、3重量%以下、特に2重量%以下とすることが好ましい。なお、吸水率の測定は、ASTM−D570に準じて行い、測定条件は23℃で24時間とする。
該粒子を構成する樹脂の溶剤不溶率に関しては、下記関係式で表される粒子の溶剤不溶率を50%以上、特に70%以上とすることが好ましい。
溶剤不溶率(%)=(B/A)×100
(だだし、Aは樹脂の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に樹脂を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す)
この溶剤不溶率が50%未満の場合は、長期保存時に粒子表面にブリードが発生し、粒子との付着力に影響を及ぼし粒子の移動の妨げとなり、画像表示耐久性に支障をきたす場合がある。
なお、溶剤不溶率を測定する際に用いる溶剤(良溶媒)としては、フッ素樹脂ではメチルエチルケトン等、ポリアミド樹脂ではメタノール等、アクリルウレタン樹脂ではメチルエチルケトン、トルエン等、メラミン樹脂ではアセトン、イソプロパノール等、シリコーン樹脂ではトルエン等が好ましい。
【0044】
また、粒子は球形であることが好ましい。
本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(ただし、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表わした数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表わした数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表わした数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
【0045】
さらに、粒子の平均粒子径d(0.5)を、0.1〜50μmとすることが好ましい。この範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きすぎるために粒子の移動に支障をきたすようになる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。
仮に粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が等量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
【0046】
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法等から求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie 理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径及び粒子径分布の測定を行なうことができる。
【0047】
粒子の表面電荷密度は以下のようにして測定することができる。すなわち、ブローオフ法によって、粒子とキャリヤ粒子とを十分に接触させ、その飽和帯電量を測定することにより粒子の単位重量あたりの帯電量を測定できる。そして、この粒子の粒子径と比重を別途求めることにより、この粒子の表面電荷密度を算出する。
<ブローオフ測定原理及び方法>
ブローオフ法においては、両端に網を張った円筒容器中に粉流体とキャリヤの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き込んで粒子とキャリヤとを分離し、網の目開きから粒子のみをブローオフ(吹き飛ばし)する。このとき、粒子が容器外に持ち去った帯電量と等量で逆の帯電量がキャリヤに残る。そして、この電荷による電束の全てはファラデーケージで集められ、この分だけコンデンサーは充電される。そこで、コンデンサー両端の電位を測定することにより、粉流体の電荷量Qは、
Q=CV (C:コンデンサー容量、V:コンデンサー両端の電圧)
として求められる。
ブローオフ粒子帯電量測定装置としては東芝ケミカル社製のTB−200を用いた。本発明ではキャリヤとして正帯電性・負帯電性の2種類のものを用い、それぞれの場合の単位面積あたり電荷密度(単位:μC/m)を測定した。すなわち、正帯電性キャリヤ(相手を正に帯電させ自らは負になりやすいキャリヤ)としてはパウダーテック社製のF963−2535を、負帯電性キャリヤ(相手を負に帯電させ自らは正に帯電しやすいキャリヤ)としてはパウダーテック社製のF921−2535を用いた。<粒子比重測定方法>
粒子比重は、株式会社島津製作所製比重計、マルチボリウム密度計H1305にて測定した。
【0048】
さらに、本発明においては基板間の粒子を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下、さらに好ましくは35%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図3において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、粒子3の占有部分、隔壁4の占有部分、装置シール部分を除いた、いわゆる粒子が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。
この気体は、その湿度が保持されるように装置に封入することが必要であり、例えば、粒子の充填、基板の組み立て等を所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
【0049】
次に、本発明の第2実施形態で用いる粉流体について説明する。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
【0050】
すなわち、本発明における粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、本発明の画像表示装置で固体状物質を分散質とするものである。
【0051】
本発明の対象となる画像表示装置は、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入するものであり、このような粉流体は、低電圧の印加でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
【0052】
粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の画像表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
【0053】
エアロゾル状態の範囲は、粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍以上であることが好ましく、更に好ましくは2.5倍以上、特に好ましくは3倍以上である。上限は特に限定されないが、12倍以下であることが好ましい。
粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍より小さいと表示上の制御が難しくなり、また、12倍より大きいと粉流体を装置内に封入する際に舞い過ぎてしまうなどの取扱い上の不便さが生じる。なお、最大浮遊時の見かけ体積は次のようにして測定される。すなわち、粉流体が透過して見える密閉容器に粉流体を入れ、容器自体を振動あるいは落下させて、最大浮遊状態を作り、その時の見かけ体積を容器外側から測定する。具体的には、直径(内径)6cm、高さ10cmのポリプロピレン製の蓋付き容器(商品名アイボーイ:アズワン(株)製)に、未浮遊時の粉流体として1/5の体積相当の粉流体を入れ、振とう機に容器をセットし、6cmの距離を3往復/secで3時間振とうさせる。振とう停止直後の見かけ体積を最大浮遊時の見かけ体積とする。
【0054】
また、本発明の画像表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化が次式を満たすものが好ましい。
10/V>0.8
ここで、Vは最大浮遊時から5分後の見かけ体積(cm)、V10は最大浮遊時から10分後の見かけ体積(cm)を示す。なお、本発明の画像表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化V10/Vが0.85よりも大きいものが好ましく、0.9よりも大きいものが特に好ましい。V10/Vが0.8以下の場合は、通常のいわゆる粒子を用いた場合と同様となり、本発明のような高速応答、耐久性の効果が確保できなくなる。
【0055】
また、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、好ましくは0.1−20μm、更に好ましくは0.5−15μm、特に好ましくは0.9−8μmである。0.1μmより小さいと表示上の制御が難しくなり、20μmより大きいと、表示はできるものの隠蔽率が下がり装置の薄型化が困難となる。なお、粉流体を構成する物質の平均粒径(d(0.5))は、次の粒径分布Spanにおけるd(0.5)と同様である。
【0056】
粉流体を構成する粒子物質は、下記式に示される粒子径分布Spanが5未満であることが好ましく、更に好ましくは3未満である。
粒子径分布Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
ここで、d(0.5)は粉流体を構成する粒子物質の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質が90%である粒子径をμmで表した数値である。粉流体を構成する粒子物質の粒子径分布Spanを5以下とすることにより、サイズが揃い、均一な粉流体移動が可能となる。
【0057】
なお、以上の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粉流体にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。この粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られる。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd. )測定機を用いて、窒素気流中に粉流体を投入し、付属の解析ソフト(Mie 理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、測定を行うことができる。
【0058】
粉流体の作製は、必要な樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、モノマーから重合しても、既存の粒子を樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。以下、粉流体を構成する樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
【0059】
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板との付着力を制御する上から、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
【0060】
帯電制御剤の例としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
着色剤の例としては、塩基性、酸性などの染料が挙げられ、ニグロシン、メチレンブルー、キノリンイエロー、ローズベンガルなどが例示される。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
【0061】
しかしながら、このような材料を工夫無く混練り、コーティングなどを施しても、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することはできない。エアロゾル状態を示す粉流体の決まった製法は定かではないが、例示すると次のようになる。
【0062】
まず、粉流体を構成する粒子物質の表面に、平均粒子径が20−100nm、好ましくは20−80nmの無機微粒子を固着させることが適当である。更に、その無機微粒子がシリコーンオイルで処理されていることが適当である。ここで、無機微粒子としては、二酸化珪素(シリカ)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅等が挙げられる。この無機微粒子を固着させる方法が重要であり、例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所(株)製)やメカノフュージョン(ホソカワミクロン(株)製)などを用いて、ある限定された条件下(例えば処理時間)で、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することができる。
【0063】
ここで繰り返し耐久性を更に向上させるためには、粉流体を構成する樹脂の安定性、特に、吸水率と溶剤不溶率を管理することが効果的である。基板間に封入する粉流体を構成する樹脂の吸水率は、3重量%以下、特に2重量%以下とすることが好ましい。なお、吸水率の測定は、ASTM−D570に準じて行い、測定条件は23℃で24時間とする。粉流体を構成する樹脂の溶剤不溶率に関しては、下記関係式で表される粉流体の溶剤不溶率を50%以上、特に70%以上とすることが好ましい。
溶剤不溶率(%)=(B/A)×100
(ただし、Aは樹脂の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に樹脂を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す)
【0064】
この溶剤不溶率が50%未満では、長期保存時に粉流体を構成する粒子物質表面にブリードが発生し、粉流体との付着力に影響を及ぼし粉流体の移動の妨げとなり、画像表示耐久性に支障をきたす場合がある。なお、溶剤不溶率を測定する際の溶剤(良溶媒)としては、フッ素樹脂ではメチルエチルケトン等、ポリアミド樹脂ではメタノール等、アクリルウレタン樹脂では、メチルエチルケトン、トルエン等、メラミン樹脂ではアセトン、イソプロパノール等、シリコーン樹脂ではトルエン等が好ましい。
【0065】
また、粉流体の充填量については、粉流体の占有体積(体積占有率)が、対向する基板間の空隙部分の10〜80vol %、好ましくは10〜65vol %、更に好ましくは10〜55vol %になるように調整することが好ましい。粉流体の体積占有率が、10vol %より小さいと鮮明な画像表示が行えなくなり、80vol %より大きいと粉流体が移動しにくくなる。ここで、空間体積とは、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、隔壁4の占有部分、装置シール部分を除いた、いわゆる粉流体を充填可能な体積を指すものとする。
【0066】
なお、本発明の画像表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞などの電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、コピー機、プリンター用紙代替のリライタブルペーパー、電卓、家電製品の表示部、ポイントカード等のカード表示部等に用いられる。
【0067】
【実施例】
次に実施例、比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0068】
<実施例1;第1実施形態>
画像表示パネルを以下のように作製した。
まず、電極付き基板(7cm×7cm□)を準備し、基板上に、高さ400μmのリブを作り、ストライプ状の隔壁を形成した。
リブの形成は次のように行なった。まずペーストは、無機粉体としてSiO、Al 、B 、BiおよびZnOの混合物を、溶融、冷却、粉砕したガラス粉体を、樹脂として熱硬化性のエポキシ樹脂を準備して、溶剤にて粘度12000cpsになるように調製したペーストを作製した。次に、ペーストを準備した基板上に塗布し、150℃で加熱硬化させ、この塗布〜硬化を繰り返すことにより、厚み(隔壁の高さに相当)400μmになるように調整した。次に、ドライフォトレジストを貼り付けて、露光〜エッチングにより、ライン50μm、スペース400μm、ピッチ250μmの隔壁パターンが形成されるようなマスクを作製した。次に、サンドブラストにより、所定の隔壁形状になるように余分な部分を除去し、所望とするストライプ状隔壁を形成した。そして、基板上の隔壁間にセルを形成した。
【0069】
次に、2種類の粒子(粒子A、粒子B)を準備した。
粒子A(白色粒子)は、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業製)に、酸化チタン10phr、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学製)2phrを添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して粒子を作製した。
粒子B(黒色粒子)は、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業製)に、CB4phr、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学製)2phrを添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して粒子を作製した。
【0070】
粒子Bの平均粒子径は9.2μmであり、粒子Aの平均粒子径は7.1μmであった。粒子Bの表面電荷密度は、正キャリヤを用いた場合は+25μC/mであり、負キャリヤを用いた場合は+15μC/mであった。また、粒子Aの表面電荷密度は、正キャリヤを用いた場合は−25μC/mであり、負キャリアを用いた場合は−55μC/mであった。
【0071】
次に、図9に示す本発明の画像表示パネルの製造方法に従って、粒子Aを第1の粒子3−11として、容器11内の上部のノズル12から気体中に分散して、容器12内の下部に置かれた基板1上のセル5内に散布することにより、粒子Aをセル5内に充填した。続いて、粒子Bを第2の粒子3−12として、容器11内の上部のノズル12から気体中に分散して、容器12の下部に置かれた基板1上のセル5内(すでに粒子Aが充填されている)に散布することにより、粒子Bを粒子Aに重ねて充填した。粒子Aと粒子Bの混合率は同重量ずつとし、それら粒子のガラス基板間への充填率(体積占有率)は25vol%となるように調整した。
【0072】
次に、図11に示すように、接地した粒子除去ローラー23−1〜23−3、ブチルゴム製の清掃ローラ24−11〜24−31,24−12〜24−32、押えローラー25−1〜25−3から成る3段の粒子除去ユニット32−1〜32−3と、粘着シート26と、粘着シート巻取部27および粘着シート巻出部28から成る粘着シート巻取機構と、ウレタンゴム製の粒子除去ブレード29とを具備して成る粒子除去装置21を用意し、粒子A(粒子3−11)および粒子B(粒子3−12)をセル5内に充填した基板1を駆動ローラー31−1〜31−3により駆動される搬送ベルト30によって2m/min の搬送速度で搬送することにより粒子除去装置21内を通過させ、その搬送と同期させて、粘着シート巻取機構によって粘着シート26を基板搬送方向とは逆方向に繰り出して、仕切り壁4の頂上に載っている粒子A(粒子3−11)、粒子B(粒子3−12)を除去した。その際、仕切り壁4の頂上に載っている粒子を完全に除去するまでに粒子除去装置21内を合計4回通過させる必要があり、所要時間は1分であった。この場合、仕切り壁4上の粒子は粘着シートによって外部に排出されるため、粒子除去ローラー23および清掃ローラ24の清掃は不要であった。なお、清掃ローラーの粘着力は(株)レスカ製タッキング試験機で測定した。
【0073】
上記によって、仕切り壁4の頂上に載っている粒子Aおよび粒子Bが十分除去できたので、その後、約500Å厚みの酸化インジウム電極を設けたガラス基板2を、粒子A,粒子Bがセル内に充填配置された基板1に重ね、基板周辺をエポキシ系接着剤で接着するともに、粒子を封入し、画像表示パネルを作製した。ここで、空隙を埋める気体は、相対湿度40%RHの空気とした。
【0074】
<比較例1;第1実施形態>
実施例1と同様にして粒子を充填した後に、「実施例1で用いた粒子除去装置21から、粘着シート26と、粘着シート巻取部27および粘着シート巻出部28から成る粘着シート巻取機構とを省略した粒子除去装置」を用いて(代わりに、実施例1で用いた粒子除去装置21をそのまま用いて、粘着シート26による粒子の除去機能を使用しないようにしてもよい)、粒子除去ローラー23−1を接地して使用して、実施例1と同様に粒子を除去した。その際、実施例1と同様の粒子除去能力が得られたが、粒子除去処理を繰り返している内に各ローラーに粒子の飽和が発生したため、10枚の基板の粒子除去処理を連続的に行ったところで処理を中断して、各ローラーの清掃を行った。具体的には、粒子除去ローラーは、市販のクリーニングローラーを接触させることにより粒子除去ローラー上の粒子をクリーニングローラーに転写させて清掃し、そのクリーニングローラーは、付属の粘着パッドで清掃した。この場合、仕切り壁4の頂上に載っている粒子を完全に除去するまでに粒子除去装置21内を合計25回通過させる必要があり、所要時間は10分であった。なお、上記においては、10枚の基板の粒子除去処理を行った時点で粒子除去ローラーの清掃を行うようにしたが、1枚の基板の粒子除去処理を行う度に粒子除去ローラーの清掃を行うようにしてもよい。
【0075】
<比較例2;第1実施形態>
実施例1と同様にして粒子を充填した後に、「実施例1で用いた粒子除去装置21から、粘着シート26と、粘着シート巻取部27および粘着シート巻出部28から成る粘着シート巻取機構とを省略した粒子除去装置」を用いて(代わりに、実施例1で用いた粒子除去装置21をそのまま用いて、粘着シート26による粒子の除去機能を使用しないようにしてもよい)、粒子除去ローラー23−1を接地しないで使用して、実施例1と同様に粒子を除去しようとしたが、セル内部の粒子まで除去されてしまったため、画像表示パネルを作製できなかった。
【0076】
<比較例3;第1実施形態>
実施例1と同様にして粒子を充填した後に、シリコンゴム製の粘着ローラーを接地しないで使用して、仕切り壁4の頂上に載っている粒子を除去したが、セル内部の粒子まで除去されてしまったため、画像表示パネルを作製できなかった。
【0077】
以上をまとめると、実施例1、比較例1,比較例2,比較例3における仕切り壁上の粒子の除去状態は表1のようになった。すなわち、実施例1は画像表示パネルの作製に適した良好な粒子除去状態となり、比較例1,比較例2,比較例3は画像表示パネルの作製に適さない不適切な粒子除去状態となった。
【0078】
【表1】
Figure 2004271720
【0079】
<実施例2;第2実施形態>
画像表示用パネルを以下のように作製した。
まず、電極付き基板(7cm×7cm□)を準備し、基板上に、高さ400μmのリブを作り、ストライプ状の隔壁を形成した。
リブの形成は次のように行なった。まずペーストは、無機粉体としてSiO、Al 、B 、BiおよびZnOの混合物を、溶融、冷却、粉砕したガラス粉体を、樹脂として熱硬化性のエポキシ樹脂を準備して、溶剤にて粘度12000cpsになるように調製したペーストを作製した。次に、ペーストを準備した基板上に塗布し、150℃で加熱硬化させ、この塗布〜硬化を繰り返すことにより、厚み(隔壁の高さに相当)400μmになるように調整した。次に、ドライフォトレジストを貼り付けて、露光〜エッチングにより、ライン50μm、スペース400μm、ピッチ250μmの隔壁パターンが形成されるようなマスクを作製した。次に、サンドブラストにより、所定の隔壁形状になるように余分な部分を除去し、所望とするストライプ状隔壁を形成した。そして、基板上の隔壁間にセルを形成した。
【0080】
次に2種類の粉流体(粉流体X、粉流体Y)を準備した。
粉流体Xは、まず、メチルメタクリレートモノマー、TiO(20phr)、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学製、5phr)、開始剤AIBN(0.5phr)を用いて懸濁重合した後、分級装置にて粒子径をそろえた。次に、ハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、これらの粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ社製)を投入し、4800回転で5分間処理して、外添剤を、重合した粒子表面に固定化し、粉流体になるように調整した。
粉流体Yは、まず、スチレンモノマー、アゾ系化合物(5phr)、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学製、5phr)、開始剤AIBN(0.5phr)を用いて懸濁重合した後、分級装置にて粒子径をそろえた。次に、ハイブリダイザー装置を用いて、これら粒子に外添剤C(シリカH2050、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ社製)を投入し、4800回転で5分間処理して、外添剤を、重合した粒子表面に固定化し、粉流体になるように調整した。
【0081】
粉流体Xを構成する粒子の平均粒子径は3.3μmであり、表面電荷密度は、正キャリヤを用いた場合は+23μC/mであり、負キャリヤを用いた場合は+12μC/mであった。粉流体Yを構成する粒子の平均粒子径は3.1μmであり、表面電荷密度は、正キャリヤを用いた場合は−26μC/mであり、負キャリヤを用いた場合は−58μC/mであった。
【0082】
次に、図9に示す本発明の画像表示パネルの製造方法に従って、粉流体Xを第1の粉流体3−21として、容器11内の上部のノズル12から気体中に分散して、容器12内の下部に置かれた基板1上のセル5内に散布することにより、粉流体Xをセル5内に充填した。続いて、粉流体Yを第2の粉流体3−22として、容器11内の上部のノズル12から気体中に分散して、容器12の下部に置かれた基板1上のセル5内(すでに粉流体Xが充填されている)に散布することにより、粉流体Yを粉流体Xに重ねて充填した。粉流体Xと粉流体Yの混合率は同重量ずつとし、それら粒子のガラス基板間への充填率(体積占有率)は25vol%となるように調整した。
【0083】
次に、図11に示すように、接地した粉流体除去ローラー23−1〜23−3、ブチルゴム製の清掃ローラ24−11〜24−31,24−12〜24−32、押えローラー25−1〜25−3から成る3段の粉流体除去ユニット32−1〜32−3と、粘着シート26と、粘着シート巻取部27および粘着シート巻出部28から成る粘着シート巻取機構と、ウレタンゴム製の粉流体除去ブレード29とを具備して成る粉流体除去装置21を用意し、粉流体X(粉流体3−21)および粉流体Y(粉流体3−22)をセル5内に充填した基板1を駆動ローラー31−1〜31−3により駆動される搬送ベルト30によって2m/min の搬送速度で搬送することにより粉流体除去装置21内を通過させ、その搬送と同期させて、粘着シート巻取機構によって粘着シート26を基板搬送方向とは逆方向に繰り出して、仕切り壁4の頂上に載っている粉流体X(粉流体3−21)、粉流体Y(粉流体3−22)を除去した。その際、仕切り壁4の頂上に載っている粉流体を完全に除去するまでに粉流体除去装置21内を合計5回通過させる必要があり、所要時間は1.2分であった。この場合、仕切り壁4上の粉流体は粘着シートによって外部に排出されるため、粉流体除去ローラー23および清掃ローラ24の清掃は不要であった。
【0084】
上記によって、仕切り壁4の頂上に載っている粉流体Xおよび粉流体Yが十分除去できたので、その後、約500Å厚みの酸化インジウム電極を設けたガラス基板2を、粉流体Xおよび粉流体Yがセル内に充填配置された基板1に重ね、基板2周辺をエポキシ系接着剤にて接着するとともに、粉流体Xと粉流体Yを封入し、表示パネルを作製した。露点−40℃の乾燥した窒素で満たされた容器内で、2枚の基板を貼り合わせ、密閉することで、組み立てられたパネルの基板間の空隙は、乾燥した窒素ガス(露点−40℃)で満たされる。
【0085】
<比較例4;第2実施形態>
実施例2と同様にして粉流体を充填した後に、「実施例2で用いた粉流体除去装置21から、粘着シート26と、粘着シート巻取部27および粘着シート巻出部28から成る粘着シート巻取機構とを省略した粉流体除去装置」を用いて(代わりに、実施例1で用いた粉流体除去装置21をそのまま用いて、粘着シート26による粉流体の除去機能を使用しないようにしてもよい)、粉流体除去ローラー23−1を接地して使用して、実施例2と同様に粉流体を除去した。その際、実施例2と同様の粉流体除去能力が得られたが、粉流体除去処理を繰り返している内に各ローラーに粉流体の飽和が発生したため、9枚の基板の粉流体除去処理を連続的に行ったところで処理を中断して、各ローラーの清掃を行った。具体的には、粉流体除去ローラーは、市販のクリーニングローラーを接触させることにより粉流体除去ローラー上の粉流体をクリーニングローラーに転写させて清掃し、そのクリーニングローラーは、付属の粘着パッドで清掃した。この場合、仕切り壁4の頂上に載っている粉流体を完全に除去するまでに粉流体除去装置21内を合計30回通過させる必要があり、所要時間は12分であった。なお、上記においては、9枚の基板の粉流体除去処理を行った時点で粉流体除去ローラーの清掃を行うようにしたが、1枚の基板の粉流体除去処理を行う度に粉流体除去ローラーの清掃を行うようにしてもよい。
【0086】
<比較例5;第2実施形態>
実施例2と同様にして粉流体を充填した後に、「実施例2で用いた粉流体除去装置21から、粘着シート26と、粘着シート巻取部27および粘着シート巻出部28から成る粘着シート巻取機構とを省略した粉流体除去装置」を用いて(代わりに、実施例1で用いた粉流体除去装置21をそのまま用いて、粘着シート26による粉流体の除去機能を使用しないようにしてもよい)、粉流体除去ローラー23−1を接地しないで使用して、実施例2と同様に粉流体を除去しようとしたが、セル内部の粉流体まで除去されてしまったため、画像表示パネルを作製できなかった。
【0087】
<比較例6;第2実施形態>
実施例2と同様にして粉流体を充填した後に、シリコンゴム製の粘着ローラーを接地しないで使用して、仕切り壁4の頂上に載っている粉流体を除去したが、セル内部の粉流体まで除去されてしまったため、画像表示パネルを作製できなかった。
【0088】
以上をまとめると、実施例2、比較例4,比較例5,比較例6における仕切り壁上の粉流体の除去状態は表2のようになった。すなわち、実施例2は画像表示パネルの作製に適した良好な粉流体除去状態となり、比較例4,比較例5,比較例6は画像表示パネルの作製に適さない不適切な粉流体除去状態となった。
【0089】
【表2】
Figure 2004271720
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像表示パネルの製造方法によれば、仕切り壁が設けられている基板上に粒子群(粉流体)を充填配置した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に清掃ローラーを接触設置して成る粒子除去装置(粉流体除去装置)を用いて、前記仕切り壁の頂上に載っている粒子(粉流体)を除去することができるので、もう1枚の基板を貼り合わせる際に生じることがあった、基板と仕切り壁の重ね合わせ目、あるいは、仕切り壁同士の重ね合わせ目に粒子(粉流体)が挟まって、基板間の間隔を均一にできないといった問題を解決することができる。その際、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に付着した粒子(粉流体)は、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)上に接触設置された清掃ローラーによって除去されるので、粒子除去ローラー(粉流体除去ローラー)に所望の粒子除去機能(粉流体除去機能)を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルにより構成した画像表示装置の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルにより構成した画像表示装置の他の例を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルのパネル構造の一例を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルにより構成した画像表示装置の一例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルにより構成した画像表示装置の他の例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態の画像表示パネルの製造方法によって製造する画像表示パネルのパネル構造の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1および第2実施形態の画像表示パネルの製造方法における粒子群/粉流体の充填方法の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1および第2実施形態の画像表示パネルの製造方法における粒子群/粉流体の充填方法の他の例を示す図である。
【図9】本発明の第1および第2実施形態の画像表示パネルの製造方法における第1および第2の粒子(粉流体)の充填を連続的に実施するよう構成した例を示す図である。
【図10】本発明の第1および第2実施形態の画像表示パネルの製造方法において粒子(粉流体)の除去に用いる粒子除去装置(粉流体除去装置)の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1および第2実施形態の画像表示パネルの製造方法において粒子(粉流体)の除去に用いる粒子除去装置(粉流体除去装置)の他の例を示す図である。
【図12】本発明の画像表示パネルにおける隔壁で画成される表示セルの形状を示す図である。
【符号の説明】
1,2 基板
3 粒子、粉流体
3−11 第1の粒子
3−12 第1の粉流体
3−21 第2の粒子
3−22 第2の粉流体
4 隔壁
5 セル
6,7 電極
11 容器
12 ノズル
21 粒子除去装置、粉流体除去装置
22 画像表示パネル
23,23−1〜23−3 粒子除去ローラー、粉流体除去ローラー
24,24−11,24−12,24−21,24−22,24−31,24−32 清掃ローラー
、粉流体除去ローラー
25,25−1〜25−3 押えローラー
26 粘着シート
27 粘着シート巻取部
28 粘着シート巻出部
29 粒子除去ブレード、粉流体除去ブレード
30 搬送ベルト
31,31−1〜31−3 駆動ローラー
32−1〜32−3 粒子除去ユニット、粉流体除去ユニット

Claims (22)

  1. 互いに対向するとともに少なくとも一方が透明な2枚の基板間の、仕切り壁によって設けられた複数のセル内に、粒子群を封入し、電位の異なる2種類の電極から該粒子群に電界を与えて、粒子群を飛翔移動させ画像を表示する画像表示装置に用いられる画像表示パネルの製造方法において、前記仕切り壁が設けられている基板上に粒子群を充填配置した後に、もう1枚の基板を重ね合わせることによって、基板間のセル内に粒子群を封入する画像表示パネルの製造方法であって、
    粒子群を基板上の仕切り壁によって設けられた複数のセル内に充填配置するに際して、容器内の上部にノズルを設けるとともに下部に前記仕切り壁が設けられている基板を設け、容器内の上部に設けられたノズルから、気体中に分散された粒子群を散布することにより、容器内の下部に設けられた基板上のセル内に粒子群を充填するとともに、
    仕切り壁が設けられている基板上に粒子群を充填配置した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、粒子除去ローラー上に清掃ローラーを接触設置して成る粒子除去装置を用いて、前記仕切り壁の頂上に載っている粒子群を除去することを特徴とする画像表示パネルの製造方法。
  2. 2種類以上の色および帯電特性の異なる粒子群を封入する場合に、まず、第1の粒子群を、基板を容器下部に置き、容器内の上方に設けられたノズルから気体中に分散された第1の粒子群を散布することにより、基板上のセル内に充填した後、続いて、第2の粒子群を、第1の粒子群がセル内に充填された基板を容器下部に置き、容器内の上方に設けられたノズルから気体中に分散された第2の粒子群を散布することにより、すでに基板上のセル内に充填された第1の粒子群に重ねて充填し、以下順次前記工程を繰り返してすべての粒子群をセル内に重ねて充填していくことを特徴とする請求項1記載の画像表示パネルの製造方法。
  3. 前記粒子除去装置は、前記粒子除去ローラー上に前記清掃ローラーを1個以上設置したものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像表示パネルの製造方法。
  4. 前記粒子除去装置は、前記粒子除去ローラー上に前記清掃ローラーを1個以上設置して成る粒子除去ユニットを、基板搬送方向に2段以上設置したものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像表示パネルの製造方法。
  5. 前記粒子除去装置は、前記清掃ローラーに順次転写される粒子を粘着除去する粘着シートと、該粘着シートを基板搬送と同期して繰り出す粘着シート巻取機構とを、少なくとも1組備えることを特徴とする請求項3または4記載の画像表示パネルの製造方法。
  6. 前記粒子除去装置において前記粒子除去ローラー上に設置される1個以上の清掃ローラーの粘着力は、前記粒子除去ローラーの粘着力よりも大きく、かつ前記粒子除去ローラーから遠いほど大きく、かつ前記粘着シートの粘着力よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項5記載の画像表示パネルの製造方法。
  7. 前記清掃ローラーの粘着力は、0.1〜1000gfの範囲であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  8. 前記清掃ローラーは、粘着性高分子材料あるいは粘着剤を塗布したロール状シートであることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  9. 前記粒子除去装置の基板搬送方向における粒子除去ローラーの手前の部位に、粒子除去ブレードが設置されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  10. 前記粒子除去ブレードは、可撓性の高分子材、金属材あるいは高分子・金属複合材であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の画像表示パネルの製造方法によって製造された画像表示パネルを搭載したことを特徴とする画像表示装置。
  12. 互いに対向するとともに少なくとも一方が透明な2枚の基板間の、仕切り壁によって設けられた複数のセル内に、気体中に固体状物質が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入し、電位の異なる2種類の電極から基板間に電界を与えて、粉流体を移動させて画像を表示する画像表示装置に用いられる画像表示パネルの製造方法において、前記仕切り壁が設けられている基板上に粉流体を充填配置した後に、もう1枚の基板を重ね合わせることによって、基板間のセル内に粉流体を封入する画像表示パネルの製造方法であって、
    粉流体を基板上の仕切り壁によって設けられた複数のセル内に充填配置するに際して、容器内の上部にノズルを設けるとともに下部に前記仕切り壁が設けられている基板を設け、容器内の上部に設けられたノズルから、気体中に分散された粉流体を散布することにより、容器内の下部に設けられた基板上のセル内に粉流体を充填するとともに、
    仕切り壁が設けられている基板上に粉流体を充填配置した後、もう1枚の基板を重ね合わせる前に、粉流体除去ローラー上に清掃ローラーを接触設置して成る粉流体除去装置を用いて、前記仕切り壁の頂上に載っている粉流体を除去することを特徴とする画像表示パネルの製造方法。
  13. 2種類以上の色および帯電特性の異なる粉流体を封入する場合に、まず、第1の粉流体を、基板を容器下部に置き、容器内の上方に設けられたノズルから気体中に分散された第1の粉流体を散布することにより、基板上のセル内に充填した後、続いて、第2の粉流体を、第1の粉流体がセル内に充填された基板を容器下部に置き、容器内の上方に設けられたノズルから気体中に分散された第2の粉流体を散布することにより、すでに基板上のセル内に充填された第1の粉流体に重ねて充填し、以下順次前記工程を繰り返してすべての粉流体をセル内に重ねて充填していくことを特徴とする請求項12記載の画像表示パネルの製造方法。
  14. 前記粉流体除去装置は、前記粉流体除去ローラー上に前記清掃ローラーを1個以上設置したものであることを特徴とする請求項12または13記載の画像表示パネルの製造方法。
  15. 前記粉流体除去装置は、前記粉流体除去ローラー上に前記清掃ローラーを1個以上設置して成る粉流体除去ユニットを、基板搬送方向に2段以上設置したものであることを特徴とする請求項12または13記載の画像表示パネルの製造方法。
  16. 前記粉流体除去装置は、前記清掃ローラーに順次転写される粉流体を粘着除去する粘着シートと、該粘着シートを基板搬送と同期して繰り出す粘着シート巻取機構とを、少なくとも1組備えることを特徴とする請求項14または15記載の画像表示パネルの製造方法。
  17. 前記粉流体除去装置において前記粉流体除去ローラー上に設置される1個以上の清掃ローラーの粘着力は、前記粉流体除去ローラーの粘着力よりも大きく、かつ前記粉流体除去ローラーから遠いほど大きく、かつ前記粘着シートの粘着力よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項16記載の画像表示パネルの製造方法。
  18. 前記清掃ローラーの粘着力は、0.1〜1000gfの範囲であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  19. 前記清掃ローラーは、粘着性高分子材料あるいは粘着剤を塗布したロール状シートであることを特徴とする請求項12〜18の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  20. 前記粉流体除去装置の基板搬送方向における粉流体除去ローラーの手前の部位に、粉流体除去ブレードが設置されていることを特徴とする請求項12〜19の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  21. 前記粉流体除去ブレードは、可撓性の高分子材、金属材あるいは高分子・金属複合材であることを特徴とする請求項12〜20の何れか1項記載の画像表示パネルの製造方法。
  22. 請求項12〜21の何れか1項に記載の画像表示パネルの製造方法によって製造された画像表示パネルを搭載したことを特徴とする画像表示装置。
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