JP2012032510A - 電気泳動表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一の電極基板10上に絶縁性の構造体16,16…からなる複数のセル15,15…を形成する工程〔(a)〕と、少なくとも一種類以上の電気泳動粒子と溶剤とを含む複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……An(n=3〜14の整数で、電気泳動インク前駆体はA1、A2の2種以上)を前記セル15,15…に充填する工程〔(b),(c)〕と、前記電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程〔(d)〕と、粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記セル15,15…に充填する工程〔(f)〕と、第一の電極基板10と第二の電極基板20を貼り合わせる工程〔(g)〕と、を有することを特徴とする電気泳動表示装置30〔(h)〕の製造方法。
【選択図】図1
Description
また、上記特許文献3に記載される各電気泳動表示装置の製造方法では、まず、すべての空間に共通に存在する液体を充填し、後に複数の空間ごとに成分の異なる液体を充填している。そのため、成分の異なる液体の量が空間に対し多い場合には他の空間に流出することで混合してしまい、成分の異なる液体の量が空間に対し少ない場合には液体同士の混合はないが、気泡が残ったままとなってしまうなどの課題がある。
しかしながら、上記特許文献4及び5に示される当該パネルは、電極基板間に粉体を封じ込めた表示媒体であり、気泡の混入を嫌う電気泳動インクを用いた電気泳動表示装置とは基本的に技術思想が異なるものである。
(1) 第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程と、少なくとも一種類以上の電気泳動粒子と溶剤とを含む複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……An(nは3〜14の整数で、電気泳動インク前駆体はA1、A2の2種以上)を前記各セルに対して選択して充填する工程と、該各セルに充填した電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程と、粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記各セルに充填する工程と、第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程と、を有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
(2) 前記セルに対し複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anを選択して充填する工程及び該各セルに充填した電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程が、選択した一つのセル内に電気泳動インク前駆体A1を充填した後、溶剤を除去し、次いで、選択した別のセル内に電気泳動インク前駆体A2を充填した後、溶剤を除去することを順次繰り返すことにより、電気泳動インク前駆体Anまでの充填、溶剤除去を行うことを特徴とする上記(1)記載の電気泳動表示装置の製造方法。
(3) 前記セルに対し複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anを選択して充填する工程及び該セルに充填した電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程が、選択した少なくとも2つ以上のセル内に、少なくとも電気泳動インク前駆体A1、A2を充填した後、溶剤の除去を行うことを特徴とする上記(1)記載の電気泳動表示装置の製造方法。
(4) 前記電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程の後に、構造体の上面に存在する電気泳動粒子を除去する工程を含む上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
図1(a)〜(h)は、本発明の電気泳動表示装置の製造方法の一例となる製造工程を示す概略図面である。
本実施形態の製造方法(以下、「本第1発明方法」という)は、図1(a)に示すように、第一の電極基板10上に隔壁となる絶縁性の構造体16、16…から構成される複数のセル15,15…を形成する工程と、図1(b)及び(c)に示すように、少なくとも一種類以上の電気泳動粒子と溶剤とを含む複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……An(n=3〜14の整数で、電気泳動インク前駆体はA1、A2の2種以上、当該図面では最小の組み合わせとなるA1、A2)を前記各セル15、15…に選択して充填する工程と、図1(d)に示すように、該各セルに充填した電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程と、図1(e)及び(f)に示すように、粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記各セル15,15…に充填する工程と、図1(g)に示すように、第一の電極基板10と第二の電極基板20を貼り合わせる工程とを有することにより、図1(h)に示す電気泳動表示装置30が製造されるものとなる。
電極基板10としては、例えば、透明樹脂フィルムや透明ガラス等にITO等の透明導電性材料を塗工法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等の蒸着法等により形成した光透過性のものや、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、セラミックス等の非導電性物質表面に金属等の導電性材料膜(層)を形成したものや、金属板を用いることができる。
これらの基板は、フォトエッチングのような従来用いられている方法により、パターン形成したものを用いることも可能であるし、液晶等で使用されているTFT(Thin Film Transistor)基板等を用いることも可能であるが、これらに限定されるものではない。
上記前駆体材料としては、例えば、アクリレート、メタクリレート、シアノアクリレート等のアクリル系、エポキシ系、オレフィン系、パラフィン系、酢酸ビニル系、ウレタン系、アイオノマー系、エラストマー系、シリコーン系、フッ素系等のモノマー、オリゴマーやポリマーの少なくとも一種を用いることができる。
これらは、望ましい化学的、物理的、機械的特性、絶縁性、例えば、強度、屈曲性、可撓性等が得られるように選択され、2種以上を組み合わせて用いることもでき、更に、前駆体材料に応じて、適宜添加剤を加えることも可能である。
フォトエッチング法では、例えば、電極基板10の電極が形成された面にUV硬化樹脂を塗布した後、絶縁性の構造体16、16…からなる複数のセル15,15…の形状に合わせて壁となる構造体16の部分にのみUV光が当たるようにパターンを作成したマスクを被せ、全体にUV光を照射してUV硬化樹脂を硬化させ、非硬化部分を除去することで形成することができる。
ラミネートコーティング法では、例えば、絶縁性の構造体16、16…からなる複数のセル15,15…のパターン状に形成された接着層を有する網状シートを電極基板10の電極が形成された面に熱圧着等することにより形成することができる。
好ましい絶縁性の構造体16、16…からなる複数のセル15,15…の形成方法としては、製造性、コスト、高品質確保の点から、エンボス加工法、各種印刷法〔スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版(グラビア)印刷〕、レーザー加工法及びフォトエッチング法が望ましい。
上記電気泳動インク前駆体A1を充填後、選択した他のセル16に次の電気泳動インク前駆体A2を充填する。
この電気泳動インク前駆体A1、A2…を充填する方法としては、例えば、インクジェット装置を用いて充填していく方法や、電気泳動インク前駆体Aをキャスティングしてドクターブレード等で表面をならす方法、シルク印刷、グラビア印刷、ディスペンサによる滴下、ダイコータによる塗布等が挙げられ、好ましくは、電気泳動インク前駆体A1、A2…を塗布する位置、塗布量を精密に制御できる点から、インクジェット装置を用いて充填していく方法が好ましい。
なお、本第1発明方法において、後述するように、製造される電気泳動表示装置30内(電極基板10、20間)に収容されることとなる電気泳動インクC1、C2……は、少なくとも、一種類以上の微粒子、溶剤を含有するものであり、溶剤を除去した電気泳動インク前駆体A1、A2、……An及び電気泳動粒子を含まない電気泳動インクBが混合されることにより構成されるものである。
電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anに用いることができる電気泳動粒子としては、例えば、有色または無色(白色)の無機顔料粒子、有機顔料粒子、高分子微粒子等を用いることができ、これらは各単独(一種)又は2種以上を混合して用いることができる。また、親油性表面処理されている微粒子であってよいものである。好ましくは、平均粒子径が0.05〜20μmのものが用いられ、特に好ましくは、平均粒子径が0.1〜10μmのものが望ましい。また、これらの微粒子の合計含有量は、電気泳動インク前駆体A1全量、または、A2全量…に対して、好ましくは、5〜95質量%、更に好ましくは、10〜80質量%とすることが望ましい。
また、溶剤としては、例えば、炭化水素系、芳香族系、エステル系、ケトン系、テルペン系、アルコール系、シリコーン系、フッ素系等の溶剤を各単独又は2種類以上を混合して用いることができる。好ましくは、次の工程で電気泳動インクAから溶剤を除去するので、簡単な方法により、溶剤を除去でき、かつ、電気泳動粒子の物性に悪影響を及ぼすことなく、好適な電気泳動インクCを得る点等から、特に、炭化水素系、アルコール系から選ばれる少なくとも一種の溶剤の使用が望ましい。
これらの溶剤の含有量としては、用いる電気泳動粒子や溶剤種、次工程で電気泳動インク前駆体A1、A2…から溶剤を効率的に除去する点などを勘案すると、電気泳動インク前駆体A1全量、または、A2全量…に対して、20〜85質量%となるように含有することが好ましく、更に好ましくは、35〜65質量%とすることが望ましい。
また、電気泳動インク前駆体A1、A2…としては、一種類以上の電気泳動粒子と溶剤に、更に、分散剤、電荷制御剤等を含有しても良い。用いることができる分散剤としては、慣用的に用いられる各種の分散剤、界面活性剤や高分子界面活性剤、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの分散剤の含有量としては用いる電気泳動粒子や溶媒種によって適宜決定されるが、電気泳動インクC1全量、または、C2全量……に対して、0.01〜50.0質量%となるように含有されることが好ましく、更に好ましくは、0.5〜30質量%となるように含有することが望ましい。
電荷制御剤としては、電気泳動表示に用いられている各種タイプのものを用いることができる。
具体的に用いることができる電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anとしては、1)それぞれのインク前駆体Aが帯電特性の異なる2種類の電気泳動粒子と溶剤とを含有する組成であって、一方の粒子が白色で、もう一方の粒子がインク前駆体Anごとに異なる色の粒子(例えば、A1は赤、A2は青、・・・)であるもの、2)それぞれのインク前駆体Aが帯電特性の異なる2種類の電気泳動粒子と溶剤とを含有する組成であって、一方の粒子が黒色で、もう一方の粒子がインク前駆体Anごとに異なる色の粒子(例えば、A1は赤、A2は青、・・・)であるもの、3)それぞれのインク前駆体Aが1種類の電気泳動粒子と溶剤とを含有する組成であって、粒子がインク前駆体Anごとに異なる色の粒子(例えば、A1は赤、A2は青、・・・)であるもの、などを挙げることができる。
このぬれ性調整工程としては、例えば、溶剤処理、酸処理、アルカリ処理、オゾン処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、UV処理、UVイトロ処理、レーザー処理、電子線による処理、イオン注入法による処理、イオンビームによる処理、イオン照射による処理、プライマー処理、界面活性剤処理、スパッタリングによる処理、(物理気相成長法)、CVD(化学気相成長法)、ポリマー層形成及び無機層形成を行う方法等が挙げられる。これらは複数組み合わせて用いることもできるし、これらに限定されるものでもない。
また、基板表面の汚れを予め除去するために、溶剤による洗浄等の処理、例えば、アルコール類による洗浄等を組み合わせて行うことにより、より効果的にぬれ性の調整が可能となる。
充填した電気泳動インク前駆体A1、A2…から溶剤を除去する方法としては、例えば、送風乾燥(室温下で風を当てることによる乾燥)、加熱乾燥、熱風乾燥、真空乾燥などが挙げられ、好ましくは、インク前駆体Aの熱による変性を防ぐ点から、送風乾燥が望ましい。
なお、図1(d)中の17、18は、電気泳動インク前駆体A1、A2…から溶剤を除去した後の電気泳動粒子から構成される凹部である。また、A1´、A2´…は電気泳動インク前駆体A1、A2…から溶剤を除去した残部(電気泳動粒子等)を示す。
用いることができる分散剤としては、慣用的に用いられる各種の分散剤、界面活性剤や高分子界面活性剤、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、高分子型界面活性剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの分散剤の含有量としては用いる電気泳動粒子や溶媒種によって適宜決定されるが、電気泳動インクC1全量、または、C2全量…に対して、0.01〜50.0質量%となるように含有されることが好ましく、更に好ましくは、0.5〜30質量%となるように含有することが望ましい。
更に、分散媒(溶剤)としては、例えば、従来電気泳動表示に用いられている各種タイプのものを用いることができる。具体的には、芳香族系炭化水素、ヘキサン、シクロヘキサン、ケロシン、アイソパー、パラフィン系炭化水素等の脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、リン酸エステル類、フタル酸エステル類、カルボン酸エステル類、塩素化パラフィン、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ターシャリオクチルアニリン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの分散溶媒の含有量としては、用いる電気泳動粒子や分散剤種によって適宜決定されるが、電気泳動インクC1全量、または、C2全量…に対して、25〜100質量%となるように含有することが好ましく、更に好ましくは、30〜100質量%とすることが望ましい。また、上記分散溶媒に対して各種油溶性染料を溶解して着色して用いることが可能である。
電荷制御剤としては、電気泳動表示に用いられている各種タイプのものを用いることができる。
この脱気を行う工程を経ることにより、基板同士を貼り合わせた後(封止後)の基板間には気泡の混入が抑えられるため、表示ムラや表示欠陥、気泡の成長による劣化等が抑制され、長期に渡って安定した表示品質を持つ電気泳動表示装置を得ることが可能となる。
また、電気泳動インク前駆体Bの充填時の脱気方法としては、加温しつつ充填する方法、減圧下において充填する方法等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
一方、電気泳動インク前駆体Bの充填後の脱気方法としては、充填後の基板に超音波をかける方法、加温する方法、遠心力による方法、減圧下におく方法、一定時間静置する方法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらの方法を組み合わせて用いることも可能である。
なお、上記実施形態ではシール部26、26を形成した後、電気泳動インク前駆体Bを各セル15、15…に充填したが、電気泳動インク前駆体Bを充填した後にシール部26、26を形成しても良く、また、電気泳動インク前駆体Bを充填し電極基板10と電極基板20を貼り合わせた後、セル15、15の最外周部にシール部26の形成材料と同様のシール材を形成してシール部としても良いものである。
具体的には、前記セル15、15…内の溶剤除去後の電気泳動インク前駆体A1、A2…に電気泳動インク前駆体Bを充填した後、基板20を貼り合わせた後、超音波振動、一定温度以上の環境下に一定期間放置したり、一定温度以上の環境下でリフレッシュ動作を繰り返したりすること等により前記電気泳動インク前駆体A1、A2…と電気泳動インク前駆体Bとが混合されることにより電気泳動インクC1、C2…となることにより電気泳動表示装置30が製造されることとなる。
この電極基板10及び20を貼り合わせることにより電気泳動インクC1、C2…が電極基板10及び20間に封止されるものとなる。
図2(a)は、黒色と白色((以下、「黒白」という))の電気泳動インクC1と、赤色と白色(以下、「赤白」という)の電気泳動インクC2とに塗り分けた形態、(b)は、Cと白色(以下、「C白」という)の電気泳動インクC3と、Mと白色(以下、「M白」という)の電気泳動インクC4、Yと白色(以下、「Y白」という)の電気泳動インクC5とに塗り分けた形態である。
(c)は、C白と、M白、Y白、黒白の4種に塗り分けた形態、(d)は、レッドと白色(以下、「R白」という)の電気泳動インクC6と、グリーンと白色(以下、「G白」という)の電気泳動インクC7、ブルーと白色(以下、「B白」という)の電気泳動インクC8とに塗り分けた形態、(e)は、R白と、G白、B白、黒白の4種に塗り分けた形態である。
(f)はシアンと黒色(以下、「C黒」という)の電気泳動インクC9と、マゼンダと黒色(以下、「M黒」という)の電気泳動インクC10、イエローと黒色(以下、「Y黒」という)の電気泳動インクC11とに塗り分けた形態、(g)は、C黒と、M黒、Y黒、黒白の4種に塗り分けた形態、(h)はレッドと黒色(以下、「R黒」という)の電気泳動インクC12と、グリーンと黒色(以下、「G黒」という)の電気泳動インクC13、ブルーと黒色(以下、「B黒」という)の電気泳動インクC14とに塗り分けた形態、(i)は、R黒と、G黒、B黒、黒白の4種に塗り分けた形態である。
(j)は、C白、M白、Y白、R白、G白、B白の6種に塗り分けた形態、(k)は、C白、M白、Y白、R白、G白、B白、黒白の7種に塗り分けた形態、(l)は、C黒、M黒、Y黒、R黒、G黒、B黒の6種に塗り分けた形態、(m)は、C黒、M黒、Y黒、R黒、G黒、B黒、黒白の7種に塗り分けた形態である。
図3(a)〜(d)は、例えば、図2(a)〜(m)の各表示色となる規則性の元となる最小単位を繰り返し配置することなどでフルカラー又はエリアカラーの表示装置を得るための配置の仕方の各例示である。なお、図3(a)〜(d)ではセルの構造の一例として正方格子状を用いたが、例えば、六方細密状のハニカム構造等とすることもでき、また、配置の仕方は上記(a)〜(d)に限定されるものでない。
また、基板に樹脂フィルムを用いた場合には、溶媒透過抑制効果や気体透過抑制効果を有する樹脂フィルムやその他基材を貼り合わせることによって、その効果を増大させることも可能である。
その他、電気泳動表示装置の強度を上げるために、別の基材を貼り合わせて補強することや、表示装置の装飾用に別の基材として紙や布等を貼り合わせることも可能である。
また、本第1発明方法により得られる電気泳動表示装置は、高コントラストな表示の実現と、繰り返し表示時においても高い信頼性を持ってコントラスト表示することができ、応答性にも優れ、表示特性の劣化がきわめて少ない電気泳動表示装置となるものである。
本実施形態の製造方法(以下、「本第2発明方法」という)は、電気泳動インク前駆体を充填しない部分をフォトマスクのようなものでマスクして、マスクされていない部分にのみ電気泳動インク前駆体A1を充填した後、溶剤を除去し、次いで、マスクを除去し、構造体16の上面に存在する電気泳動粒子16aを除去した後、当該溶剤を除去したセル内の電気泳動インク前駆体A1を保護するために当該セルをフォトマスクのようなものでマスクして、マスクされていない次の選択したセル15に、上記と同様に、次の電気泳動インク前駆体A2を充填、溶剤除去、マスクの除去、電気泳動粒子16aの除去を繰り返して、電気泳動インク前駆体Anまでの充填、溶剤除去、構造体16の上面に存在する電気泳動粒子16bを除去した後、上記第1発明方法と同様に粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記各セルに充填し、第一の電極基板10と第二の電極基板20を貼り合わせることにより、電気泳動表示装置を製造するものである。
本第2発明方法は、上述の第1発明方法に対して、更に、電気泳動インク前駆体を充填しない部分をフォトマスクのようなものでマスクして、マスクされていない部分にのみ電気泳動インク前駆体を充填し、溶剤除去後に、構造体の上面に存在する電気泳動粒子を除去する工程、溶剤を除去した電気泳動インク前駆体を充填したセルを保護するためにフォトマスクのようなものでマスクして、マスクされていない次の選択したセルに、次の電気泳動インク前駆体を充填する工程を付加する点でのみ、上述の第1発明方法と異なるものであり、上記の工程の付加以外は上述の第1発明方法と同様な構成となるものであり、上述の第1発明方法に較べ、更に、電気泳動特性を向上した電気泳動表示装置を製造することができるものとなる。
また、本第2発明方法において、上記電気泳動インク前駆体A1、A2…から溶剤を除去した後、図4(c)及び(d)、(h)及び(i)に示すように、前記構造体16の上面に存在する電気泳動粒子16a、16b…を除去する方法としては、例えば、粘着テープによる剥離、粘着ローラーによる剥離、スクレーパーによる除去などが挙げられ、好ましくは、セル上面からの電気泳動粒子の剥離と、剥離した電気泳動粒子の表示エリア外への除去を1工程で行える点から、粘着テープによる剥離が望ましい。
この構造体16,16…上面に存在する電気泳動粒子16a、16b…を除去する工程を行うことにより、従来のセルを構成する構造体と電極基板の間に電気泳動粒子が挟まってしまうことによる電極基板間隔(ギャップ)の乱れによる表示低下や、2枚の電極基板を貼り合わせる際の接着剤中に電気泳動粒子等が入り込むことによる接着不良からくる表示装置の破損、電極を貼り合わせる際の気泡混入による表示欠陥といった課題を解決することができるものとなる。
また、本第2発明方法により得られる電気泳動表示装置は、更に、高コントラストな表示の実現と、繰り返し表示時においても高い信頼性を持ってコントラスト表示することができ、応答性にも優れ、表示特性の劣化がきわめて少ない電気泳動表示装置となるものである。
例えば、電気泳動インク前駆体A1、A2…Anを各2種類以上に分け、インク塗布、乾燥を複数回に分けて実施しても良いものであり、また、インクジェットにて電気泳動インク前駆体A1、A2…Anを充填する場合に、構造体16の上面に存在する電気泳動粒子16aを除去する工程を組み合わせて実施しても良いものである。
〔電気泳動インク前駆体A1〜A14の調製〕
(1)電気泳動インク前駆体A1(黒白)の組成:
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
カーボンブラック含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
(2)電気泳動インク前駆体A2(赤白)の組成:
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
赤色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
(3)電気泳動インク前駆体A3(C白)の組成:
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
フタロシアニン青顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
(4)電気泳動インク前駆体A4(M白)の組成:
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
マゼンタ色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
黄色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
(6)電気泳動インク前駆体A6(R白)の組成:
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
赤色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
(7)電気泳動インク前駆体A7(G白)の組成:
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
緑色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
(8)電気泳動インク前駆体A8(B白)の組成:
オクタン 77質量%
酸化チタン粒子 10質量%
青色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 3質量%
(9)電気泳動インク前駆体A9(C黒)の組成:
オクタン 76質量%
チタンブラック粒子 10質量%
フタロシアニン青顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 4質量%
オクタン 76質量%
チタンブラック粒子 10質量%
マゼンタ色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 4質量%
(11)電気泳動インク前駆体A11(Y黒)の組成:
オクタン 76質量%
チタンブラック粒子 10質量%
黄色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 4質量%
(12)電気泳動インク前駆体A12(R黒)の組成:
オクタン 76質量%
チタンブラック粒子 10質量%
赤色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 4質量%
(13)電気泳動インク前駆体A13(G黒)の組成:
オクタン 76質量%
チタンブラック粒子 10質量%
緑色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 4質量%
(14)電気泳動インク前駆体A14(B黒)の組成:
オクタン 76質量%
チタンブラック粒子 10質量%
青色顔料含有アクリル粒子 10質量%
ヒドロキシエチルラウリルアミン 4質量%
ドデカン 100質量%
下記各工程により、電気泳動表示装置を得た。
1)第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程
第一の電極基板として、透明導電材料であるITO膜を表面抵抗が約100Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた。
この第一の電極基板上に、アクリル系樹脂製の感光性樹脂シートを貼合、UVによる露光、アルカリ現像して、絶縁性の構造体からなる複数の格子状のセル(高さ0.05mm、セルのサイズは0.5×0.5mm)を形成した。
2)電気泳動インク前駆体A1、A2をセルに充填する工程
上記で調製した電気泳動インク前駆体A1を、特定の配置になるように選択された複数のセルの一つずつに対し、インクジェット装置により充填し、次いで、特定の配置になるように選択された複数のセルの一つずつに対し、上記で調製した電気泳動インク前駆体A2をインクジェット装置により充填した。
3)電気泳動インク前駆体A1、A2から溶剤を除去する工程
セル内に充填されたインク前駆体A1、A2に対し、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A1、A2から溶剤を除去した。
4)粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記セルに充填する工程
表示エリアの外周部にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.55mm)を形成した後、上記で調製した電気泳動インク前駆体Bをディスペンサを用いた滴下により充填した。
5)第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程
第二の電極基板として、透明導電材料であるITO膜を表面抵抗が約100Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた。
前記電気泳動インク前駆体Bを充填した第一の電極基板に、第二の電極基板の一端を合わせた後、対向に設置されたローラー間を通すことで貼り合せ、その後シール部にUVを照射することで硬化させて、電気泳動表示装置を得た。
更に、得られた電気泳動表示装置を、50℃乾燥条件、50℃、80%加湿条件下に1ヶ月放置した後でも、初期と表示特性の変化が見られない、非常に表示劣化しにくい電気泳動表示装置が得られた。また、セル内に気泡が成長した様子も見られず、電極基板間隔を均一に制御でき、基板同士の剥がれもなかった。
下記各工程により、電気泳動表示装置を得た。
1)第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程
上記実施例1と同様にセルを形成した。
2)電気泳動インク前駆体A1をセルに充填する工程
上記で調製した電気泳動インク前駆体A1を充填する以外のセルにスクリーン版でマスクをし、マスクをしていないセル内に、シルク印刷により電気泳動インク前駆体A1を充填した。
3)電気泳動インク前駆体A1から溶剤を除去する工程
セル内に充填されたインク前駆体A1に対し、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A1から溶剤を除去した。
4)構造体の上面に存在する電気泳動粒子を除去する工程
溶剤を除去したインク前駆体A1が塗布されている第一の電極基板に粘着テープを貼り、ゆっくり剥がすことで、セル(構造体)の上面に存在する電気泳動粒子を除去した。
5)電気泳動インク前駆体A2をセルに充填する工程
上記で溶剤を除去した電気泳動インク前駆体A1のセル上面をスクリーン版でマスクをし、マスクをしていないセル内に、シルク印刷により電気泳動インク前駆体A2を充填した。
6)電気泳動インク前駆体A2から溶剤を除去する工程
セル内に充填されたインク前駆体A2に対し、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A2から溶剤を除去した。
7)構造体の上面に存在する電気泳動粒子を除去する工程
電気泳動インク前駆体A1のセル上面のマスクを除去した。次いで、溶剤を除去したインク前駆体A2が塗布されている第一の電極基板に粘着テープを貼り、ゆっくり剥がすことで、セル(構造体)の上面に存在する電気泳動粒子を除去した。
8)粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記セルに充填する工程
表示エリアの外周部にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.55mm)を形成した後、上記で調製した電気泳動インク前駆体Bをディスペンサを用いた滴下により充填した。
9)第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程
第二の電極基板として、透明導電材料であるITO膜を表面抵抗が約100Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた。
前記電気泳動インク前駆体Bを充填した第一の電極基板に、第二の電極基板の一端を合わせた後、対向に設置されたローラー間を通すことで貼り合せ、その後シール部にUVを照射することで硬化させて、電気泳動表示装置を得た。
更に、得られた電気泳動表示装置を、50℃乾燥条件、50℃、80%加湿条件下に1ヶ月放置した後、更に、3ヵ月放置した後でも、初期と表示特性の変化が見られない、非常に表示劣化しにくい電気泳動表示装置が得られた。また、セル内に気泡が成長した様子も見られず、電極基板間隔を均一に制御でき、基板同士の剥がれもなかった。
下記各工程により、電気泳動表示装置を得た。
1)第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程
上記実施例1と同様にセルを形成した。
2)電気泳動インク前駆体A3、A4、A5をセルに充填する工程
上記で調製した電気泳動インク前駆体A3、A4,A5を順次、選択したセル内に、インクジェット装置により電気泳動インク前駆体A3、A4、A5を充填した。
3)電気泳動インク前駆体A3、A4、A5から溶剤を除去する工程
セル内に充填されたインク前駆体A3、A4、A5に対し、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A3、A4、A5から溶剤を除去した。
4)粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記セルに充填する工程
表示エリアの外周部にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.55mm)を形成した後、上記で調製した電気泳動インク前駆体Bをディスペンサを用いた滴下により充填した。
5)第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程
第二の電極基板として、透明導電材料であるITO膜を表面抵抗が約100Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた。
前記電気泳動インク前駆体Bを充填した第一の電極基板に、第二の電極基板の一端を合わせた後、対向に設置されたローラー間を通すことで貼り合せ、その後シール部にUVを照射することで硬化させて、図2(b)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
下記各工程により、電気泳動表示装置を得た。
1)第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程
上記実施例1と同様にセルを形成した。
2)電気泳動インク前駆体A1,A3、A4、A5をセルに充填する工程、溶剤を除去する工程
上記で調製した電気泳動インク前駆体A1を選択したセル内に、インクジェット装置により充填した後、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A1から溶剤を除去した。次いで、電気泳動インク前駆体A3を選択したセル内に、インクジェット装置により充填した後、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A3から溶剤を除去した。同様に電気泳動インク前駆体A4の充填、溶剤除去、電気泳動インク前駆体A5の充填、溶剤除去した。
3)粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記セルに充填する工程
表示エリアの外周部にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.55mm)を形成した後、上記で調製した電気泳動インク前駆体Bをディスペンサを用いた滴下により充填した。
5)第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程
第二の電極基板として、透明導電材料であるITO膜を表面抵抗が約100Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた。
前記電気泳動インク前駆体Bを充填した第一の電極基板に、第二の電極基板の一端を合わせた後、対向に設置されたローラー間を通すことで貼り合せ、その後シール部にUVを照射することで硬化させて、図2(c)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例3の電気泳動インク前駆体A3、4,5に代え電気泳動インク前駆体A6、A7、A8を用いて実施例3と同様に、図2(d)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例4の電気泳動インク前駆体A1、A3、4,5に代え電気泳動インク前駆体A1、A6、A7、A8を用いて実施例4と同様に、図2(e)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例3の電気泳動インク前駆体A3、4,5に代え電気泳動インク前駆体A9、A10,A11を用いて実施例3と同様に、図2(f)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例4の電気泳動インク前駆体A1、A3、A4、A5に代え電気泳動インク前駆体A1、A9、A10,A11を用いて実施例4と同様に、図2(g)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例3の電気泳動インク前駆体A3、A4、A5に代え電気泳動インク前駆体A12、A13、A14を用いて実施例3と同様に、図2(h)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例4の電気泳動インク前駆体A1、A3、A4、A5に代え電気泳動インク前駆体A1、A12、A13,A14を用いて実施例4と同様に、図2(i)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
下記各工程により、電気泳動表示装置を得た。
1)第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程
上記実施例1と同様にセルを形成した。
2)電気泳動インク前駆体A3、A4、A5、A6、A7、A8をセルに充填する工程
上記で調製した電気泳動インク前駆体A3、A4、A5、A6、A7、A8を順次、選択したセル内に、インクジェット装置により電気泳動インク前駆体A3、A4、A5、A6、A7、A8を充填した。
3)電気泳動インク前駆体A3、A4、A5、A6、A7、A8から溶剤を除去する工程
セル内に充填されたインク前駆体A3、A4、A5、A6、A7、A8に対し、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A3、A4、A5、A6、A7、A8から溶剤を除去した。
4)粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記セルに充填する工程
表示エリアの外周部にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.55mm)を形成した後、上記で調製した電気泳動インク前駆体Bをディスペンサを用いた滴下により充填した。
5)第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程
第二の電極基板として、透明導電材料であるITO膜を表面抵抗が約100Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた。
前記電気泳動インク前駆体Bを充填した第一の電極基板に、第二の電極基板の一端を合わせた後、対向に設置されたローラー間を通すことで貼り合せ、その後シール部にUVを照射することで硬化させて、図2(j)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
下記各工程により、電気泳動表示装置を得た。
1)第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程
上記実施例1と同様にセルを形成した。
2)電気泳動インク前駆体A1、A3、A4、A5、A6、A7、A8をセルに充填する工程、溶剤を除去する工程
上記で調製した電気泳動インク前駆体A1を選択したセル内に、インクジェット装置により充填した後、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A1から溶剤を除去した。次いで、電気泳動インク前駆体A3を選択したセル内に、インクジェット装置により充填した後、30℃の風を3分間当てることで充填した電気泳動インク前駆体A3から溶剤を除去した。同様に電気泳動インク前駆体A4の充填、溶剤除去、電気泳動インク前駆体A5の充填、溶剤除去、電気泳動インク前駆体A6の充填、溶剤除去、電気泳動インク前駆体A7の充填、溶剤除去、電気泳動インク前駆体A8の充填、溶剤除去した。
3)粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記セルに充填する工程
表示エリアの外周部にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.55mm)を形成した後、上記で調製した電気泳動インク前駆体Bをディスペンサを用いた滴下により充填した。
5)第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程
第二の電極基板として、透明導電材料であるITO膜を表面抵抗が約100Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた。
前記電気泳動インク前駆体Bを充填した第一の電極基板に、第二の電極基板の一端を合わせた後、対向に設置されたローラー間を通すことで貼り合せ、その後シール部にUVを照射することで硬化させて、図2(k)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例11の電気泳動インク前駆体A3、A4、A5、A6、A7、A8に代え電気泳動インク前駆体A9、A10、A11、A12、A13、A14を用いて実施例11と同様に、図2(l)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
上記実施例12の電気泳動インク前駆体A1、A3、A4、A5、A6、A7、A8に代え電気泳動インク前駆体A1、A9、A10、A11、A12、A13、A14を用いて実施例4と同様に、図2(m)に準拠する電気泳動表示装置を得た。
15 セル
16 構造体
20 第二の電極基板
A1 電気泳動インク前駆体
A2 電気泳動インク前駆体
B 電気泳動インク前駆体
Claims (4)
- 第一の電極基板上に絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成する工程と、少なくとも一種類以上の電気泳動粒子と溶剤とを含む複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……An(n=3〜14の整数で、電気泳動インク前駆体はA1、A2の2種以上)を前記各セルに対して選択して充填する工程と、該各セルに充填した電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程と、粒子を含まない電気泳動インク前駆体Bを前記各セルに充填する工程と、第一の電極基板と第二の電極基板を貼り合わせる工程と、を有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記セルに対し複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anを選択して充填する工程及び該各セルに充填した電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程が、選択した一つのセル内に電気泳動インク前駆体A1を充填した後、溶剤を除去し、次いで、選択した別のセル内に電気泳動インク前駆体A2を充填した後、溶剤を除去することを順次繰り返すことにより、電気泳動インク前駆体Anまでの充填、溶剤除去を行うことを特徴とする請求項1記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記セルに対し複数の電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anを選択して充填する工程及び該セルに充填した電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程が、選択した少なくとも2つ以上のセル内に、少なくとも電気泳動インク前駆体A1、A2を充填した後、溶剤の除去を行うことを特徴とする請求項1記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記電気泳動インク前駆体A1、A2、……Anから溶剤を除去する工程の後に、構造体の上面に存在する電気泳動粒子を除去する工程を含む請求項1〜3の何れか一つに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
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