JP5272504B2 - 電気泳動表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気泳動粒子と分散液とを含む電気泳動分散液を複数のセルに収容してなる電気泳動表示装置とその製造方法に関する。
近年、電気泳動表示装置は、低消費電力化、薄型化、フレキシブル化、メモリー性が可能であることから種々の電子機器、携帯機器や電子ペーパー等への利用が進んでいる。電気泳動表示装置は、基本的には、1対の電極を対向させ、電極間に隔壁を設けて複数のセルを構成し、各セルに電気泳動粒子と分散液とを含む電気泳動分散液を収容したものである。このような電気泳動表示装置としては、例えば、先ずセルを形成し、予め形成した注入口から注射器を用いて電気泳動分散液をセル内に注入し、その後、注入口を封じたもの(特許文献1)、セルを構成する隔壁(仕切り)をゴム状弾性を有する材料で形成し、電気泳動分散液を充填した後、対向ガラス基板を圧力を加えて押し付け、周縁部をエポキシ樹脂で封じたもの(特許文献2)、電気泳動分散液よりも比重の小さいシーリング剤(接着成分)を含有させて各隔壁内に充填し、電気泳動分散液の上面にシーリング層を形成した後、前面に接着層を設けた対向基板を隔壁に固着してセルを形成したもの(特許文献3)等が知られている。また、セルを構成する隔壁の形成方法が種々開示されている(特許文献4)。
特開昭63−50886号公報 特開2002−202533号公報 特表2006−518881号公報 特開2004−45518号公報
しかし、上記の特許文献1に開示される製造方法では、セル数の多い電気泳動表示装置の生産性が極めて低いという問題があった。
また、特許文献2に開示される電気泳動表示装置では、面積が大きくなると、周縁部から離れた位置のセルで、隔壁(仕切り)からの対向ガラス基板の浮きが発生し、電気泳動粒子が他のセルに移動して粒子濃度が変化し、コントラストにムラが生じて安定した表示が困難になるという問題があった。
また、特許文献3に開示される電気泳動表示装置では、各セルにおいてシーリング層と接着層が存在するために、駆動電圧が高くなるという問題があった。
さらに、特許文献4では、セルを構成する隔壁の形成方法が種々開示されているが、隔壁内に電気泳動分散液を充填した後の対向基板による封止方法には何ら言及していない。
一方、上記のような問題を解消するために、隔壁の頂部に接着層を形成しておき、隔壁内に電気泳動分散液を充填した後に、対向基板を接着層に固着してセルを形成することが考えられる。しかし、複数のセルを構成するための隔壁は格子形状やハニカム形状であり、例えば、ネガ型感光性材料を用いた隔壁の形成時において、隔壁の交点は他の部位よりも露光量が多く現像除去され難く、隔壁の交点は他の部位よりも高さが大きくなっている。したがって、隔壁の頂部に形成した接着層に対向基板を固着すると、隔壁の交点に位置する接着層のみで接着されることになり、隔壁と対向基板との接着性が低下したり、電気泳動粒子が他のセルに移動して粒子濃度が変化し、コントラストにムラが生じて安定した表示が困難になるという問題があった。
本発明は上述のような実情に鑑みてなされたものであり、セルを構成するための隔壁に基板が確実に固着されて剥離が防止され、かつ、駆動電圧の増大が防止された電気泳動表示装置と、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、1対の対向する電極基板と該電極基板間に位置する隔壁とで密封され構成された複数のセルに、電気泳動分散液を収容した電気泳動表示装置の製造方法において、一方の電極基板に、頂部平面の高さのバラツキが他方の電極基板の厚みの10%以下であるとともに、頂部平面の幅の10〜95%の範囲の幅である溝部を隔壁の長さ方向に沿って頂部平面に有する隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁の頂部平面に、前記溝部を埋め、かつ、頂部平面の幅の以下となるように粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、隔壁で囲まれる各部位に、少なくとも電気泳動粒子と分散液とを含む電気泳動分散液を充填する充填工程と、他方の電極基板を前記粘着剤層に固着させてセルを構成する固着工程と、を有し、前記隔壁形成工程では、ネガ型感光性材料を露光、現像することにより隔壁を形成し、露光に使用する露光マスクは、光透過部の幅方向中央の露光量が両側の露光量よりも少なくなるような露光マスクであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記露光マスクは、光透過部の長さ方向に沿って複数の微細な遮光部と微細な光透過部とを有する帯状部を備える露光マスクであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記露光マスクは、隔壁の交点に相当する部位の周辺から交点の中央に向って徐々に光透過面積が低下するものであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記露光マスクは、隔壁の交点に相当する部位に遮光部を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記遮光部は、複数の微細な遮光部と微細な光透過部とを有するような構成とした。
また、本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、1対の対向する電極基板と該電極基板間に位置する隔壁とで密封され構成された複数のセルに、電気泳動分散液を収容した電気泳動表示装置の製造方法において、一方の電極基板に、頂部平面の高さのバラツキが他方の電極基板の厚みの10%以下であるとともに、頂部平面の幅の10〜95%の範囲の幅である溝部を隔壁の長さ方向に沿って頂部平面に有する隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁の頂部平面に、前記溝部を埋め、かつ、頂部平面の幅の以下となるように粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、隔壁で囲まれる各部位に、少なくとも電気泳動粒子と分散液とを含む電気泳動分散液を充填する充填工程と、他方の電極基板を前記粘着剤層に固着させてセルを構成する固着工程と、を有し、前記隔壁形成工程では、ネガ型感光性材料を露光、現像することにより隔壁を形成し、形成した隔壁の交点にドライエッチングを施すことにより、頂部平面の高さのバラツキを他方の電極基板の厚みの10%以下とするとともに、ドライエッチングにより隔壁の頂部平面に隔壁の長さ方向に沿って溝部を形成するような構成とした。
本発明の電気泳動表示装置は、隔壁がその頂部平面に長さ方向に沿った溝部を有するので、隔壁に電極基板を固着している粘着剤層が電極基板による圧力で潰れても、溝部内に位置する粘着剤層によって隔壁と電極基板とが確実に固着され、機械的強度の信頼性が高いものである。また、セルに充填された電気泳動分散液とこれを挟むように位置する電極基板との間に粘着剤層が存在しないので、駆動電圧の増大が防止される。
本発明の製造方法では、一方の電極基板に形成した隔壁は、頂部平面の高さのバラツキが他方の電極基板の厚みの10%以下であり、この隔壁に粘着剤層を介して固着される電極基板は、隔壁の頂部の交点のみではなく、隔壁の頂部全面で固着可能であり、電極基板と隔壁との剥離や電気泳動粒子の他のセルへの移動が防止され、また、隔壁が頂部平面に長さ方向に沿った溝部を有するとともに、頂部平面に形成した粘着剤層の幅が頂部平面の幅以下であって溝部を埋めるものであるため、頂部平面上において溝部が存在しない部位の粘着剤層の厚みを薄くしても、電極基板と隔壁との固着が確実に行なわれるとともに、セル内への粘着剤の流入が抑制されて開口率の低下が防止され、さらに、セルに充填された電気泳動分散液とこれを挟むように位置する電極基板との間には粘着剤層は存在しないので、駆動電圧の増大が防止され、これにより、機械的強度の信頼性が高く、コントラストのムラが防止され、駆動電圧の低い電気泳動表示装置の製造が可能である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[電気泳動表示装置]
図1は、本発明の電気泳動表示装置の一実施形態を示す部分縦断面図である。図1において、電気泳動表示装置1は、透明基材3上に透明パターン電極4と絶縁層5を備えた電極基板2と、透明基板7上に透明パターン電極8と絶縁層9を備えた電極基板6とを、隔壁11を介して対向させたものであり、電極基板2は粘着剤層13によって隔壁11に固着されている。隔壁11は、粘着剤層13が配設されている頂部平面11′に長さ方向に沿った溝部12を有している。このような隔壁11は、対向する透明パターン電極4と透明パターン電極8との間に複数のセル10を画定するものであり、各セル10中には、分散液22と電気泳動粒子23とを含む電気泳動分散液21が収容されている。
図2は図1に示される電気泳動表示装置1を構成する隔壁11の頂部平面11′を示す部分平面図であり、電極基板2および粘着剤層13を除去した状態を示している。また、図3は図2に示される隔壁11のA−A線矢視断面図であり、交差する隔壁の位置を1点鎖線で示している。電気泳動表示装置1を構成する隔壁11は、透明パターン電極4とパターン電極8に平行な断面におけるセル10の形状が正方形となるように形成されている。また、隔壁11の頂部平面11′には、隔壁11の長さ方向(図2に矢印a、矢印bで示される方向)に沿って溝部12が設けられている。そして、隔壁11の頂部平面11′の高さは、隔壁11の全域に亘って均一であることが好ましい。また、図3に示されるように、隔壁11の交点11Aにおける高さH1が、隔壁11の他の部位11Bにおける高さH2よりも大きい場合もあるが、本発明では、そのバラツキ(H1−H2)は、粘着剤層13により固着される電極基板2の厚みの10%以下となっている。隔壁11の頂部平面11′の高さのバラツキが、電極基板2の厚みの10%を超えると、隔壁11の頂部平面11′に形成した粘着剤層13に電極基板2を貼合するに際して、隔壁11の交点11Aに位置する粘着剤層13のみで固着されることになり、隔壁11と電極基板2との接着性が低下し、また、電気泳動粒子が他のセルに移動して粒子濃度が変化し、コントラストにムラが生じて好ましくない。
また、頂部平面11′に長さ方向に沿って設けられている溝部12は、その幅が頂部平面11′の幅の10〜95%、好ましくは30〜70%の範囲である。溝部12の幅が頂部平面11′の幅の10%未満であると、溝部12の効果が十分に発現されず、95%を超えると、隔壁11の頂部の強度が低下して好ましくない。
このような電気泳動表示装置1は、隔壁11がその頂部平面11′に長さ方向に沿った溝部12を有し、この溝部12の幅は頂部平面11′の幅の10〜95%の範囲であるため、隔壁11に電極基板2を固着している粘着剤層13が電極基板2による圧力で潰れても、溝部12内に位置する粘着剤層13によって隔壁11と電極基板2との固着が維持され、機械的強度の信頼性が高いものである。また、セル10に充填された電気泳動分散液21と電極基板2、6との間に粘着剤層が存在しないので、駆動電圧の増大が防止される。
次に、本発明の電気泳動表示装置1を構成する各部材の材料等について説明する。
透明基材3,7は、例えば、ガラス基材、透明樹脂基材等を使用することができ、厚みは10μm〜5mm、好ましくは25〜200μmの範囲で適宜設定することができる。尚、表示認識者から見て背面に位置する電極基板を構成する透明基材は、不透明な基材とすることもできる。不透明な基材として、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、あるいは、電極面とは異なるもう一方の面に金属膜を蒸着した不透明なガラス基材、染料または顔料を練り込んだ不透明樹脂基材等を使用することができる。また、このような不透明な基材上に形成される電極も、下記のような透明電極でなく、Cu、Ag、Au、Al等の金属電極であってもよい。
透明パターン電極4,8は、それぞれ図示していない電圧印加装置に接続され、例えば、印加電圧10〜100Vの範囲で任意に電極の電荷を制御可能とされている。このような透明パターン電極4,8は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等を用いて、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。
絶縁層5,9は、例えば、例えば、ポリイミド系樹脂、SiO2、SiN4、アクリル系樹脂、ペリレン、フッ素系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、石英、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン等の絶縁材料を用いて形成することができる。また、このような絶縁層は微量な範囲の電流が流れるものであってもよい。
電気泳動表示装置1を構成する隔壁11は、後述のように、ネガ型感光性樹脂材料を用いて形成することができる。また、溝部12は、例えば、深さが1〜10μm程度であることが好ましい。
粘着剤層13は、例えば、溶剤型、熱硬化型、ホットメルト型、紫外線硬化型等の硬化性粘着剤を使用し、常温乾燥による溶剤揮発、紫外線照射、加熱等の手段により固化して形成することができる。
電気泳動分散液21を構成する分散液22は、例えば、芳香族炭化水素として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン等のアルキルベンゼン誘導体、フェニルキシリルエタン、1,1−ジトリルエタン、1,2−ジトリルエタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニルエタン)(BDMF)等のジアリルアルカン誘導体、ジイソプロピルナフタレン等のアルキルナフタレン誘導体、モノイソプロピルフェニル、イソプロピルフェニル、イソアミルビフェニル等のアルキルビフェニル誘導体、各種割合にて水素化されたターフェニル誘導体、ジベンジルトルエン等のトリアリルジメタン誘導体、ベンジルナフタレン誘導体、フェニレンオキサイド誘導体、ジアルリアルキレン誘導体、アリルインダン誘導体、ポリ塩素化ビフェニル誘導体、ナフテン系炭化水素等が挙げられる。また、ヘキサン、シクロヘキサン、ケロシン、アイソバー、パラフィン系炭化水素等の脂肪族炭化水素類、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ジクロロメタン、臭化エチル等のハロゲン化炭化水素類、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリシクロヘキシル等のリン酸エステル類、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジウラシル、フタル酸ジシクロヘキシル等のフタル酸エステル類、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコールジベンゾエート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オクチル、マレイン酸ジブチル、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、塩素化パラフィン、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ターシャリオクチルアニリン等が挙げられる。また、本発明においては、上記の分散液を単独で、または、2種以上を混合して使用することができる。
さらに、これらの分散液に、スピリットブラック(SB、SSBB、AB)、ニグロシンベース(SA、SAP、SAPL、EE、EEL、EX、EXBP、EB)、オイルイエロー(105、107、129、3G、GGS)、オイルオレンジ(201、PS、PR)、ファーストオレンジ、オイルレッド(5B、RR、OG)、オイルスカーレット、オイルピンク312、オイルバイオレット#730、マクロレックスブルーRR、スミブラストグリーンG、オイルブラウン(GR、416)、スーダンブラックX60、オイルグリーン(502、BG)、オイルブルー(613、2N、BOS)、オイルブラック(HBB、860、BS)、バリファーストイエロー(1101、1105、3108、4120)、バリファーストオレンジ(3209、3210)、バリファーストレッド(1306、1355、2303、3304、3306、3320)、バリファーストピンク2310N、バリファーストブラウン(2402、3405)、バリファーストブルー(3405、1501、1603、1605、1607、2606、2610)、バリファーストバイオレット(1701、1702)、バリファーストブラック(1802、1807、3804、3810、3820、3830)等の染料を適宜選択して含有させることにより、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の分散液とすることができる。
電気泳動分散液21を構成する電気泳動粒子23としては、有色または無色(白色)の無機顔料粒子、有機顔料粒子を用いることが可能である。無機顔料粒子としては、鉛白、亜鉛華、リトポン、二酸化チタン、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、カオリン、雲母、硫酸バリウム、グロスホワイト、アルミナホワイト、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、カドミウムイエロー、カドミウムリトポンホワイト、黄色酸化鉄、チタンイエロー、チタンバリウムイエロー、カドミウムオレンジ、カドミウムリトポンオレンジ、モリブデートオレンジ、ベンガラ、鉛丹、銀朱、カドミウムレッド、カドミウムリトポンレッド、アンバー、褐色酸化鉄、亜鉛鉄クロムブラウン、クロムグリーン、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、チタンコバルトグリーン、紺青、コバルトブルー、群青、セルリアンブルー、コバルトアルミニウムクロムブルー、コバルトバイオレット、ミネラルバイオレット、カーボンブラック、鉄黒、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅クロムブラック、銅クロムマンガンブラック、黒色低次酸化チタン(チタンブラック)、アルミニウム粉、銅粉、鉛粉、錫粉、亜鉛粉等を使用することができる。また、有機顔料粒子としては、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アントラピリミジンイエロー、イソインドリンイエロー、銅アゾメチンイエロー、キノフタロインイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、ニッケルジオキシムイエロー、モノアゾイエローレーキ、ジニトロアニリンオレンジ、ピラゾロンオレンジ、ペリノンオレンジ、ナフトールレッド、トルイジンレッド、パーマネントカーミン、ブリリアントファストスカーレッド、ピラゾロンレッド、ローダミン6Gレーキ、パーマネントレッド、リソールレッド、ボンレーキレッド、レーキレッド、ブリリアントカーミン、ボルドー10B、ナフトールレッド、キナクリドンマゼンタ、縮合アゾレッド、ナフトールカーミン、ペリレンスカーレッド、縮合アゾスカーレッド、ベンズイミダゾロンカーミン、アントラキノニルレッド、ペリレンレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレッド、キナクリドンレッド、ジケトピロロピロールレッド、ベンズイミダゾロンブラウン、フタロシアニングリーン、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、アルカリブルートーナー、インダントロンブルー、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットレーキ、ジオキサジンバイオレット、ナフトールバイオレット等を使用することができる。また、電気泳動粒子23として、2種以上の粒子を使用してもよい。
尚、電気泳動表示装置の用途に応じて、対向する電極4,8の一方、あるいは両方をパターン電極ではなく、表示画面の全面に設けられた電極としてもよい。
また、上述の例では、溝部12の断面形状はU字形状となっているが(図1参照)、これに限定されるものではなく、例えば、V字形状、台形形状等であってもよい。
また、上述の例では、セル10の形状が正方形となるように隔壁11が形成されているが、例えば、セル10の形状が長方形となるように隔壁11を形成してもよく、また、セル10の形状が正六角形となるようにハニカム形状の隔壁11を形成することもできる。この場合も、隔壁11の頂部平面11′の高さは、隔壁11の全域に亘って均一であることが好ましい。しかし、隔壁11の交点11Aにおける高さが他の部位11Bにおける高さよりも大きい場合、そのバラツキは、粘着剤層13により固着される電極基板2の厚みの10%以下とする。
また、上述の例では、パターン電極4,8と隔壁11との間に絶縁層5,9が介在しているが、絶縁層5,9が存在しないものであってもよい。
[電気泳動表示装置の製造方法]
本発明の電気泳動表示装置の製造方法の一実施形態を、上述の電気泳動表示装置1の製造を例として説明する。図4は、本発明の電気泳動表示装置の製造方法を説明するための工程図である。
(隔壁形成工程)
まず、電極基板6の絶縁層9上に、溝部12を備えた隔壁11を形成する(図4(A))。この隔壁11は、その頂部平面11′の高さのバラツキ(H1−H2)が、電極基板2の厚みの10%以下となり(図3参照)、かつ、溝部12の幅が頂部平面11′の幅の10〜95%の範囲となるように形成する。
隔壁11の頂部平面11′の高さのバラツキが、電極基板2の厚みの10%を超えると、隔壁11の頂部平面11′に形成した粘着剤層13に電極基板2を貼合するに際して、隔壁11の交点11Aに位置する粘着剤層13のみで固着されることになり、隔壁11と電極基板2との接着性が低下したり、電気泳動粒子が他のセルに移動して粒子濃度が変化し、コントラストにムラが生じて好ましくない。
また、溝部12の幅が頂部平面11′の幅の10%未満であると、溝部12の効果が十分に発現されず、95%を超えると、隔壁11の頂部の強度低下を来たし好ましくない。
透明基材7上に透明パターン電極8と絶縁層9を備えた電極基板6の作製には、特に制限はなく、従来公知の手段で行うことができる。
本発明において、隔壁11の形成は、例えば、ネガ型感光性材料を絶縁層9上に塗布し、形成しようとする隔壁11のパターン形状で光透過部を有する露光マスクを介して露光、現像することにより形成することができる。この場合、露光に使用する露光マスクは、隔壁11の交点11Aに相当する部位に遮光部を有し、かつ、光透過部の幅方向中央の露光量が両側の露光量よりも少なくなるような露光マスクである。
図5は、このような露光マスクの例を示すものであり、露光マスク31は、形成しようとする隔壁11のパターン形状(図5では1点鎖線で示している)に対応した光透過部32(図5では斜線を付して示している)を有している。そして、この光透過部32は、隔壁11の交点11Aに相当する部位にて、その周辺から中央に向って幅が徐々に狭くなっている光透過部33を有し、隔壁11の交点11Aに相当する部位の中央には、遮光部34を有している。また、光透過部32は、幅方向中央に、露光量が両側の露光量よりも少なくなるような帯状部35を有している。図6は、この帯状部35の一例を説明するための図であり、図5に円で囲んで示した部位の拡大図である。この例では、帯状部35は、解像限界以下の大きさの複数の微細な遮光部36と微細な光透過部37とを同じ大きさで相互に市松状に配列したものである。また、図7は、この帯状部35の他の例を説明するための図であり、図5に円で囲んで示した部位の拡大図である。この例では、帯状部35は、解像限界以下の線幅でストライプ状の微細な遮光部36と微細な光透過部37を交互に平行に配列したものである。
このような露光マスク31は、隔壁11の交点11Aに相当する部位の周辺から中央に向って徐々に光透過面積が低下するものであり、かつ、光透過部32の幅方向中央の露光量が両側の露光量よりも少なくなるような露光マスクである。
尚、上記の微細な遮光部36の寸法は、帯状部35の幅方向で徐々に変化させたもの、例えば、帯状部35の中央に位置する遮光部36が最も大きく、幅方向外側へ向って徐々に小さくしてもよい。
また、図8は、露光マスクの他の例を示すものであり、露光マスク41は、形成しようとする隔壁11のパターン形状(図8では1点鎖線で示している)に対応した光透過部42(図8では斜線を付して示している)を有している。そして、この光透過部42は、隔壁11の交点11Aに相当する部位にて、その周辺から中央に向って光透過部の幅が徐々に狭くなっている光透過部43を有し、各光透過部43は交点11Aに相当する部位の中央で先端を接している。これにより、隔壁11の交点11Aに相当する部位には、4箇所の遮光部44が設けられている。また、光透過部42は、幅方向中央に、露光量が両側の露光量よりも少なくなるような帯状部45を有している。このような帯状部45は、上述の帯状部35と同様とすることができる。
このような露光マスク41も、隔壁11の交点11Aに相当する部位の周辺から中央に向って徐々に光透過面積が低下するものであり、かつ、光透過部42の幅方向中央の露光量が両側の露光量よりも少なくなるような露光マスクである。
また、図9は、露光マスクの他の例を示すものであり、露光マスク51は、形成しようとする隔壁11のパターン形状(図9では1点鎖線で示している)に対応した光透過部52(図9では斜線を付して示している)を有している。そして、この光透過部52は、隔壁11の交点11Aに相当する部位にて、解像限界以下の大きさの微細な光透過部53と微細な遮光部54を有している。また、光透過部52は、幅方向中央に、露光量が両側の露光量よりも少なくなるような帯状部55を有している。このような帯状部55は、上述の帯状部35と同様とすることができる。図示例では、微細な光透過部53と微細な遮光部54は同じ大きさで相互に市松状に配列されているが、これに限定されるものではない。例えば、遮光部54の大きさが、隔壁11の交点11Aに相当する部位の周辺から中央に向って徐々に大きくなるものであってもよい。また、解像限界以下の線幅でストライプ状の微細な光透過部と微細な遮光部が交互の平行に配列されたものであってもよい。
このような露光マスク31、41、51を使用することにより、隔壁11の交点11Aに相当する部位における露光量が制限され、隔壁11の他の部位11Bの露光量とほぼ同等となり、隔壁11の頂部平面11′の高さのバラツキが小さくなり、電極基板2の厚みの10%以下となる。また、隔壁11の頂部平面11′の幅方向中央部の露光量が両側の露光量よりも少なくなり、現像によってネガ型感光性材料が除去されて溝部12が頂部平面11′に形成される。
本発明では、上記のような遮光部や帯状部を有する露光マスク31、41、51を使用せずに、隔壁11のパターン形状そのままの光透過部を有する露光マスクを使用して、溝部12を備えた隔壁11を形成してもよい。この場合、まず、ネガ型感光性材料を絶縁層9上に塗布し、形成しようとする隔壁11のパターン形状で光透過部を有する露光マスクを介して露光、現像することにより隔壁11を形成する。このように形成された隔壁11は、交点11Aの露光量が他の部位11Bの露光量よりも多いので、現像で除去され難く、交点11Aは他の部位11Bよりも高さが大きくなっている。次に、隔壁11の交点11Aにイオン、ガス、レーザー等によるドライエッチングを施して、隔壁11の頂部平面11′の高さのバラツキが電極基板2の厚みの10%以下となるようにする。また、隔壁11の頂部平面11′の長さ方向に沿ってイオン、ガス、レーザー等によるドライエッチングにより溝部12を形成する。
(粘着剤層形成工程)
次に、隔壁11の頂部平面11′に、溝部12を埋め、かつ、頂部平面11′の幅の以下となるように粘着剤層13を形成する(図4(B))。この粘着剤層13は、粘着剤層の形成は、例えば、溶剤型、熱硬化型、ホットメルト型、紫外線硬化型等の硬化性粘着剤を使用し、スクリーン印刷、転写、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、ディスペンス塗布、インクジェット等の手段により行うことができる。また、隔壁11の頂部平面11′に形成した粘着剤層13は、常温乾燥による溶剤揮発、紫外線照射、加熱等によって固化することが好ましい。本発明では、粘着剤層13が形成された頂部平面11′に溝部12が設けられているので、セル10内への粘着剤層13の流れ込みや、粘着剤層13の脱落等を防止することができる。
(充填工程)
次に、隔壁で囲まれる各部位に、少なくとも分散液22と電気泳動粒子23とを含む電気泳動分散液21を充填する(図4(C))。電気泳動分散液の充填は、例えば、ダイコート、インクジェット、ディスペンサー等の装置を用いて、隔壁11上の粘着層13を覆うように電極基板6上に電気泳動分散液を塗布し、余分な電気泳動分散液をドクターブレード、ドクターナイフ、スキージ等で除去することにより行うことができる。
(固着工程)
次いで、電極基板2を粘着剤層13に圧着し固着させて、電気泳動分散液を密封したセル10を構成する(図4(D))。透明基材3上に透明パターン電極(前面電極)4と絶縁層5を備えた電極基板2の作製には、特に制限はなく、上述の電極基板6と同様に、従来公知の手段で行うことができる。その後、電極基板2と電極基板6の周辺を樹脂封止することにより、電気泳動表示装置1が得られる。
このような本発明の製造方法では、電極基板2が隔壁11の交点11Aのみではなく、隔壁の頂部全体で粘着剤層13を介して隔壁11に固着可能であり、剥離や電気泳動粒子の他のセルへの移動が防止される。また、隔壁11が頂部平面11′に長さ方向に沿った溝部12を有するとともに、頂部平面11′に形成した粘着剤層13の幅が頂部平面11′の幅以下であって溝部12を埋めるものであるため、頂部平面11′上において溝部12が存在しない部位の粘着剤層13の厚みを薄くしても、電極基板2と隔壁11との固着が確実に行なわれるとともに、セル内への粘着剤の流入が抑制されて開口率の低下が防止される。さらに、セルに充填された電気泳動分散液21とこれを挟むように位置する電極基板2、6との間には粘着剤層13は存在しないので、駆動電圧の増大が防止される。これにより、機械的強度の信頼性が高く、コントラストのムラが防止され、駆動電圧の低い電気泳動表示装置の製造が可能である。
尚、上述の本発明の電気泳動表示装置の製造方法は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
次に、より具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人・デュポン社製)の一方の面に透明電極として酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)を備え、この透明電極を被覆するように絶縁層としてポリイミド樹脂層(厚さ0.8μm)を備えた電極基板を2枚準備した。
(隔壁形成工程)
一方の電極基板の絶縁層上に、ネガ型感光性樹脂材料(日立化成工業(株)製のドライフィルムレジスト)を50μmの厚さにラミネートし、100℃、1分間の条件でプリベークした。次いで、図5および図6に示されるような露光マスク(一辺が1mmの格子形状の光透過部32の幅W1:100μm、光透過部33の先端部の幅W2:70μm、光透過部33の長さL1:30μm、正方形の遮光部34の一辺の長さL2:80μm、帯状部35の幅W3:50μm、微細な遮光部36の1辺の長さL3:1μm、微細な光透過部37の1辺の長さL4:1μm)を使用して露光(露光量500mJ/cm2)し、その後、0.05%KOH水溶液を用いたスプレー現像を60秒行い、次いで、200℃、60分間の条件でポストベークすることで、隔壁を形成した。
形成された隔壁は、正方形の開口部(セル)の一辺が0.98mmの格子形状であり、頂部平面の幅は120μm、交点での高さは50μm、他の部位での高さが49μmであった。したがって、隔壁の高さのバラツキは1μmであり、これは電極基板の厚み(101μm)の10%以下であった。また、頂部平面に隔壁の長さ方向に沿って幅60μm、深さ2μmの溝部を備えるものであった。
(粘着剤層形成工程)
次いで、形成した隔壁の頂部平面に、硬化性粘着剤(日本合成化学(株)製 コーポニール)をスクリーン印刷法により塗布し乾燥して、粘着剤層(幅120μm(隔壁の頂部平面幅の100%)、溝部の存在しない部位での厚み5μm)を形成した。その後、常温放置で溶剤を揮発させて粘着剤層を固化した。
(充填工程)
次に、下記の組成の電気泳動分散液をダイコータを用いて各セルに充填した。
(電気泳動分散液)
・電気泳動粒子(二酸化チタン、平均粒径0.5μm) … 60重量部
・分散液(アイソパー) … 40重量部
(固着工程)
次いで、他方の電極基板の絶縁層を、隔壁の頂部に形成した粘着剤層に圧着することにより隔壁と他方の電極基板を固着した。次に、両電極基板の周辺の封止前に、故意に両電極基板間に圧力をかけて粘着剤層を押し潰し、その後、両電極基板の周辺を紫外線硬化型樹脂(イー・エッチ・シー(株)製 LCB−610)で封止し、紫外線を露光(露光量700mJ/cm2)して硬化させることにより電気泳動表示装置を得た。
この電気泳動表示装置について、電極間に80Vの直流電圧を1秒間隔で100回印加(通電時間50秒)した後のコントラストを観察したが、良好であった。
[実施例2]
露光マスクとして、図5に示されるような露光マスク(一辺が1mmの格子形状の光透過部32の幅W1:100μm、光透過部33の先端部の幅W2:90μm、光透過部33の長さL1:10μm、正方形の遮光部34の一辺の長さL2:150μm、帯状部35の幅W3:50μm、微細な遮光部36の1辺の長さL3:1μm、微細な光透過部37の1辺の長さL4:1μm)を使用した他は、実施例1と同様にして隔壁を形成し、その後、実施例1と同様にして電気泳動表示装置を得た。
形成された隔壁は、正方形の開口部(セル)の一辺が0.98mmの格子形状であり、頂部平面の幅は120μm、交点での高さは49.5μm、他の部位での高さが49.8μmであった。したがって、隔壁の高さのバラツキは0.3μmであり、これは電極基板の厚み(101μm)の10%以下であった。また、頂部平面に隔壁の長さ方向に沿って幅60μm、深さ2μmの溝部を備えるものであった。
この電気泳動表示装置について、実施例1と同様の条件でコントラストを観察したが、良好であった。
[実施例3]
露光マスクとして、図8に示されるような露光マスク(一辺が1mmの格子形状の光透過部42の幅W4:100μm、光透過部43の基部の幅W5:90μm、光透過部43の長さL5:10μm、帯状部45の幅W6:50μm、帯状部45は図6に示すような微細な遮光部(1辺の長さL3:1μm)と微細な光透過部(1辺の長さL4:1μm)を有する)を使用した他は、実施例1と同様にして隔壁を形成し、その後、実施例1と同様にして電気泳動表示装置を得た。
形成された隔壁は、正方形の開口部(セル)の一辺が0.98mmの格子形状であり、頂部平面の幅は120μm、交点での高さは50μm、他の部位での高さが49μmであった。したがって、隔壁の高さのバラツキは1μmであり、これは電極基板の厚み(101μm)の10%以下であった。また、頂部平面に隔壁の長さ方向に沿って幅60μm、深さ4μmの溝部を備えるものであった。
この電気泳動表示装置について、実施例1と同様の条件でコントラストを観察したが、良好であった。
[実施例4]
露光マスクとして、図9に示されるような露光マスク(一辺が1mmの格子形状の光透過部52の幅W7:100μm、微細な光透過部53の1辺の長さL6:1μm、微細な遮光部54の1辺の長さL7:1μm、帯状部55の幅W8:50μm、帯状部55は図6に示すような微細な遮光部(1辺の長さL3:1μm)と微細な光透過部(1辺の長さL4:1μm)を有する)を使用した他は、実施例1と同様にして隔壁を形成し、その後、実施例1と同様にして電気泳動表示装置を得た。
形成された隔壁は、正方形の開口部(セル)の一辺が0.98mmの格子形状であり、頂部平面の幅は120μm、交点での高さは49μm、他の部位での高さが48μmであった。したがって、隔壁の高さのバラツキは1μmであり、これは電極基板の厚み(101μm)の10%以下であった。また、頂部平面に隔壁の長さ方向に沿って幅60μm、深さ5μmの溝部を備えるものであった。
この電気泳動表示装置について、実施例1と同様の条件でコントラストを観察したが、良好であった。
[実施例5]
露光マスクとして、隔壁の交点に相当する部位に遮光部を備えていない露光マスク(格子形状の光透過部の幅:100μm)を使用した他は、実施例1と同様にして、隔壁の形成までを行った。形成された隔壁は、正方形の開口部(セル)の一辺が0.98mmの格子形状であり、頂部平面の幅は120μm、交点での高さは57μm、他の部位での高さが46μmであった。したがって、隔壁の高さのバラツキは11μmであり、これは電極基板の厚み(101μm)の10%を超えるものであった。
次に、隔壁の交点にYAGレーザによるドライエッチング処理を施した。その結果、交点での高さは50μmとなり、隔壁の高さのバラツキは4μmとなって、これは電極基板の厚み(101μm)の10%以下であった。その後、隔壁の頂部平面の長さ方向に沿って反応性イオンによるドライエッチング処理を施し、幅114μm、深さ5μmの溝部を形成した。
次いで、粘着剤層の形成以降の工程を実施例1と同様に行って、電気泳動表示装置を得た。
この電気泳動表示装置について、実施例1と同様の条件でコントラストを観察したが、良好であった。
[実施例6]
実施例5と同様にして隔壁を形成し、実施例5と同様に隔壁の交点にYAGレーザによるドライエッチング処理を施した。その後、隔壁の頂部平面の長さ方向に沿ってYAGレーザによるドライエッチング処理を施し、幅12μm、深さ5μmの溝部を形成した。
次いで、粘着剤層の形成以降の工程を実施例1と同様に行って、電気泳動表示装置を得た。
この電気泳動表示装置について、実施例1と同様の条件でコントラストを観察したが、良好であった。
[比較例1]
隔壁の交点のドライエッチング処理、およびドライエッチングによる溝部形成を行わない他は、実施例5と同様にして電気泳動表示装置を得た。したがって、この電気泳動表示装置を構成する隔壁は、正方形の開口部(セル)の一辺が1mmの格子形状であり、頂部平面の幅は120μm、交点での高さは57μm、他の部位での高さが46μmであった。このような隔壁の高さのバラツキは11μmであり、これは電極基板の厚み(101μm)の10%を超えるものであった。
この電気泳動表示装置について、実施例1と同様の条件でコントラストを観察したところ、隔壁と電極基板との固着不良箇所が存在し、セル間の電気泳動粒子濃度が変化し、コントラストにムラが見られた。
[比較例2]
隔壁の交点のドライエッチング処理は行うが、ドライエッチングによる溝部形成を行わずに、実施例5と同様にして電気泳動表示装置を得た。したがって、この電気泳動表示装置を構成する隔壁は、正方形の開口部(セル)の一辺が1mmの格子形状であり、頂部平面の幅は120μm、交点での高さは50μm、他の部位での高さが46μmであった。このような隔壁の高さのバラツキは4μmであり、これは電極基板の厚み(101μm)の10%以下であった。
しかし、この電気泳動表示装置では、隔壁の頂部平面に溝部がないため、固着工程で両電極基板間に圧力をかけてときに粘着剤層が隔壁の幅方向に押し潰されて漏れ出し、これに起因した隔壁と電極基板との固着不良箇所が一部に存在した。このため、実施例1と同様の条件でコントラストを観察したところ、セル間の電気泳動粒子濃度が変化し、コントラストにムラが見られた。
[比較例3]
比較例2と同様にして、隔壁の形成までを行った。
次に、隔壁上に粘着剤層を形成せずに、実施例1と同様にして、電気泳動分散液を充填した。
他方の電極基板の絶縁層の全面に、実施例1と同様の硬化性粘着剤をスクリーン印刷法により塗布し乾燥して、粘着剤層(厚み0.8μm)を形成した。その後、常温放置で溶剤揮発により粘着剤層を固化した。
次いで、他方の電極基板の粘着剤層を、隔壁の頂部平面に圧着することにより、隔壁と他方の電極基板を固着し、その後、両電極基板の周辺を紫外線硬化型樹脂(イー・エッチ・シー(株)製 LCB−610)で封止し、紫外線を露光(露光量700mJ/cm2)して硬化することにより電気泳動表示装置を得た。
この電気泳動表示装置について、実施例1と同様に、電極間に80Vの直流電圧を印加したが、電気泳動粒子の駆動が十分ではなく、印加電圧を200Vまで高めたところで、実施例1と同様の電気泳動粒子の駆動が可能であった。
電気泳動を利用した表示装置の用途に利用可能である。
本発明の電気泳動表示装置の一実施形態を示す部分縦断面図である。 図1に示される電気泳動表示装置を構成する隔壁の頂部平面を示す部分平面図である。 図2に示される隔壁のA−A線矢視断面図である。 本発明の電気泳動表示装置の製造方法を説明するための工程図である。 本発明の電気泳動表示装置の製造方法に使用する露光マスクの一例を示す図である。 図5に示される露光マスクの円で囲まれた箇所の一例を示す拡大図である。 図5に示される露光マスクの円で囲まれた箇所の他の例を示す拡大図である。 本発明の電気泳動表示装置の製造方法に使用する露光マスクの他の例を示す図である。 本発明の電気泳動表示装置の製造方法に使用する露光マスクの他の例を示す図である。
符号の説明
1…電気泳動表示装置
2,6…電極基板
3,7…透明基材
4,8…透明パターン電極
5,9…絶縁層
10…セル
11…隔壁
11′…頂部平面
11A…交点
11B…交点以外の部位
12…溝部
13…粘着剤層
21…電気泳動分散液
22…分散液
23…電気泳動粒子
31,41,51…露光マスク

Claims (6)

  1. 1対の対向する電極基板と該電極基板間に位置する隔壁とで密封され構成された複数のセルに、電気泳動分散液を収容した電気泳動表示装置の製造方法において、
    一方の電極基板に、頂部平面の高さのバラツキが他方の電極基板の厚みの10%以下であるとともに、頂部平面の幅の10〜95%の範囲の幅である溝部を隔壁の長さ方向に沿って頂部平面に有する隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁の頂部平面に、前記溝部を埋め、かつ、頂部平面の幅の以下となるように粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
    隔壁で囲まれる各部位に、少なくとも電気泳動粒子と分散液とを含む電気泳動分散液を充填する充填工程と、
    他方の電極基板を前記粘着剤層に固着させてセルを構成する固着工程と、を有し、
    前記隔壁形成工程では、ネガ型感光性材料を露光、現像することにより隔壁を形成し、露光に使用する露光マスクは、光透過部の幅方向中央の露光量が両側の露光量よりも少なくなるような露光マスクであることを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
  2. 前記露光マスクは、光透過部の長さ方向に沿って複数の微細な遮光部と微細な光透過部とを有する帯状部を備える露光マスクであることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  3. 前記露光マスクは、隔壁の交点に相当する部位の周辺から交点の中央に向って徐々に光透過面積が低下するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  4. 前記露光マスクは、隔壁の交点に相当する部位に遮光部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  5. 前記遮光部は、複数の微細な遮光部と微細な光透過部とを有することを特徴とする請求項4に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  6. 1対の対向する電極基板と該電極基板間に位置する隔壁とで密封され構成された複数のセルに、電気泳動分散液を収容した電気泳動表示装置の製造方法において、
    一方の電極基板に、頂部平面の高さのバラツキが他方の電極基板の厚みの10%以下であるとともに、頂部平面の幅の10〜95%の範囲の幅である溝部を隔壁の長さ方向に沿って頂部平面に有する隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁の頂部平面に、前記溝部を埋め、かつ、頂部平面の幅の以下となるように粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
    隔壁で囲まれる各部位に、少なくとも電気泳動粒子と分散液とを含む電気泳動分散液を充填する充填工程と、
    他方の電極基板を前記粘着剤層に固着させてセルを構成する固着工程と、を有し、
    前記隔壁形成工程では、ネガ型感光性材料を露光、現像することにより隔壁を形成し、形成した隔壁の交点にドライエッチングを施すことにより、頂部平面の高さのバラツキを他方の電極基板の厚みの10%以下とするとともに、ドライエッチングにより隔壁の頂部平面に隔壁の長さ方向に沿って溝部を形成することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
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