JP2004269508A - コンタクトレンズ取り外し液及びコンタクトレンズの取り外し方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 液状多価アルコール0.05〜5W/V%と、水溶性高分子化合物0.01〜3W/V%とを含有するコンタクトレンズ取り外し液。
【効果】 本発明によれば、コンタクトレンズの容易な取り外しが可能となり、取り外し後の使用感が良好である、コンタクトレンズの取り外し液及びコンタクトレンズの取り外し方法を提供することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、コンタクトレンズ取り外し液とそれを用いた取り外し方法に関するものである。
コンタクトレンズは、しばしば装着中のソフトコンタクトレンズの水分量が変化すると外しにくくなることがある。特に、昨今のOA化等によってドライアイに代表される目の乾燥を訴える者は、コンタクトレンズの取り外しが困難になる場合が多い。コンタクトレンズの中でも、ハードコンタクトレンズは固い材質であるため比較的眼から取り外しやすいが、ソフトコンタクトレンズはレンズ自身に水分を含んでおり柔らかいため、多くの場合、直接眼球から手でつまんで外さなくてはいけない。この場合、ソフトコンタクトレンズの取り外しに慣れていない人が強引に外そうとすると、眼球を傷つける等の問題を生じるおそれがある。
特に、ソフトコンタクトレンズの中でも、ディズポーザブル(使い捨て)ソフトコンタクトレンズはレンズが薄いものが多く、レンズ中の水分が不足してくると目に張りついてしまい外しにくい。すなわち、通常のコンタクトレンズの中心厚は0.07〜0.14mmあるが、ディスポーザブルソフトコンタクトレンズの中心厚は0.03〜0.07mmと薄く、しかも含水レンズであるために水分の蒸発により眼に張りつくと、取り外しにくいという問題があった。
このような点に関してハード又はソフトコンタクトレンズの取り外しを容易にする技術として吸盤がついた道具を用いる方法が提案されている(特許文献1:特開平10−24057号公報参照、特許文献2:特開平10−197832号公報参照)。
しかしながら、上記の方法はソフトコンタクトレンズの水分量によっては外しにくいことがあるばかりでなく、直接コンタクトレンズを吸盤につけるのが難しいということが懸念される。
なお、従来コンタクトレンズの装着液は提案されているが(特許文献3:特開2001−187731号公報参照)、取り外し液としての提案は未だなされていなかった。
特開平10−24057号公報 特開平10−197832号公報 特開2001−187731号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、コンタクトレンズの取り外しが容易でかつ取り外し後の使用感が良好である、コンタクトレンズ取り外し液及びコンタクトレンズの取り外し方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、液状多価アルコールと水溶性高分子化合物とをそれぞれ特定量配合した液剤を用いてコンタクトレンズを装着した眼に使用することにより、コンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズ、ディスポーザブルソフトコンタクトレンズの取り外しが容易になることを見出した。具体的には、前記液剤がコンタクトレンズと眼表面の間に入りこみ効果的にコンタクトレンズを浮き上がらせ、装用中のコンタクトレンズの取り外しが容易になり、取り外し後の使用感が良好であることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は液状多価アルコール0.05〜5W/V(質量/容量)%と、水溶性高分子化合物0.01〜3W/V%とを含有するコンタクトレンズ取り外し液、及び液状多価アルコール0.05〜5W/V%と、水溶性高分子化合物0.01〜3W/V%とを含有する液状組成物をコンタクトレンズを装着した眼に点眼、もしくはカップに注入された前記液状組成物をコンタクトレンズを装着した眼に接触させた後、コンタクトレンズを取り外すことを特徴とするコンタクトレンズの取り外し方法を提供する。
本発明によれば、コンタクトレンズの容易な取り外しが可能となり、取り外し後の使用感が良好である、コンタクトレンズの取り外し液及びコンタクトレンズの取り外し方法を提供することができる。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。
本発明のコンタクトレンズ取り外し液における液状多価アルコールは常温(25℃)で液状である多価アルコールを意味し、例としては、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、重量平均分子量100〜500のポリエチレングリコールが挙げられる。これらの中で、薄く取り外しが難しいディスポーザブルソフトコンタクトレンズには、グリセリンが特に好適である。液状多価アルコールはこれらを1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。なお、重量平均分子量はGPCカラムを用いた液体クロマトグラフィーによる測定で得られた値である。
液状多価アルコールの含有量は、取り外し液中に0.05〜5W/V%(以下、%とする)であり、含有量の下限は0.1%以上が好ましく、上限は3%以下が好ましい。液状多価アルコールの含有量が0.05%未満であると、ソフトコンタクトレンズの取り外し効果が充分でなく、一方5%を超えると粘度が高くなり、べたつく等使用感が悪くなる。
本発明における水溶性高分子化合物としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらの中でメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系高分子化合物が好ましい。なお、本発明でいう水溶性高分子化合物の分子量は10,000以上をいうものとする。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。なお、水溶性高分子化合物の分子量は、GPCカラムを用いた液体クロマトグラフィーによる測定で得られた値である。
水溶性高分子化合物の含有量は、取り外し液中に0.01〜3%であり、含有量の下限は0.05%以上が好ましく、上限は2%以下が好ましい。含有量が0.01%未満だとコンタクトレンズの取り外し効果が充分でなく、3%を超えると粘度が高くなりべたつく等使用感が悪くなる。
本発明のコンタクトレンズ取り外し液において、液状多価アルコールと水溶性高分子化合物とを併用することによって、本液剤がコンタクトレンズと眼表面の間に入り込み、コンタクトレンズを適度に浮き上がらせるため、コンタクトレンズが取り外しやすくなる効果が得られる。
本発明のコンタクトレンズ取り外し液は、液が眼の表面とコンタクトレンズの間に入りこみ易く、また取り外し易さの効果が大きい点から、粘度を1〜5mPa・s、特に1〜3mPa・sに調整することが好ましい。粘度が5mPa・sを超えると、コンタクトレンズが滑ってしまい、取り外し易さの効果が減少する場合がある。なお、粘度は、E型粘度計(東京計器(株)製)で、20℃・回転数100rpmにて測定した値である。
粘度は、多価アルコールで調整することが可能であるが、必要に応じて界面活性剤や電解質等の減粘剤を用いることもできる。本発明においては、水溶性高分子化合物は、コンタクトレンズの取り外し易さという効果の有効成分であり、特に増粘効果を必要としない。
本発明のコンタクトレンズ取り外し液には、上記成分の他、眼に適用される組成物に適する各種成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。好ましい配合成分としては、薬剤、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、溶解補助剤、抗酸化剤、防腐剤、清涼化剤等が挙げられる。これらは、それぞれ1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
薬剤としては、例えばグリチルリチン酸二カリウム、アラントイン、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、アズレンスルホン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、塩化リゾチーム等の抗炎症剤、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(活性型ビタミンB2)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)、ビタミンEアセテート、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール(ビタミンAパルミテート)、酢酸d−α−トコフェロール等のビタミン類、L−アスパラギン酸カリウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、L−アスパラギン酸カリウムマグネシウム(等量混合物)、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、イプシロンアミノカプロン酸、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のアミノ酸類、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤、エピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸テトラヒドロゾリン等の充血除去成分、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフィソキサゾール、スルフィソキジンナトリウム等のサルファ剤、クロモグリク酸、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト等の抗アレルギー剤、涙液補助成分が挙げられる。
コンタクトレンズ装用による眼の疲労、炎症抑制の点から、薬物としては、ビタミン又はその誘導体、アミノ酸又はその塩、抗炎症剤、涙液補助成分を含有することが好ましい。
薬剤の含有量は、各薬物の有効な適性量を選択することができるが、眼への刺激、液の安定性等の点から、取り外し液中に0.001〜5%の範囲であることが好ましい。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、ホウ酸、ホウ砂、リン酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、氷酢酸、トロメタモール、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、塩酸、硫酸等が挙げられる。特に、緩衝剤としても作用するクエン酸、ホウ酸、ホウ砂、リン酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、氷酢酸、トロメタモール、炭酸水素ナトリウムを使用することが好ましい。
緩衝剤としては、好適にはトロメタモール、ホウ酸、ホウ砂が挙げられる。また、pH調整剤、緩衝剤の含有量は、それぞれ取り外し液中に0.001〜2%の範囲であることが好ましい。
なお、コンタクトレンズ取り外し液のpHは、4〜8に維持されるよう調整することが好ましい。
安定化剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、エデト酸、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン等が挙げられる。エデト酸類は系の安定性を維持する効果を奏し、シクロデキストリン類は、ソフトコンタクトレンズに吸着し易い成分(例えば塩化ベンザルコニウム等)の吸着抑制効果を有する。安定化剤の含有量は、取り外し液中に0.001〜2%の範囲であることが好ましい。
等張化剤としては、例えば塩化カリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。等張化剤の含有量は、取り外し液中に0.05〜1%の範囲であることが好ましい。コンタクトレンズ取り外し液としての望ましい浸透圧は、150〜440mOsmであり、特に本発明のコンタクトレンズ用取り外し液としては240〜380mOsmの範囲に調整されることが好ましい。
溶解補助剤としては、ソルビトール、マンニトール等の多価アルコール、ポリソルベート80、プロクサマー類、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE(60)硬化ヒマシ油等のPOE硬化ヒマシ油等の界面活性剤が挙げられる。溶解補助剤の含有量は、取り外し液中に0.001〜2%の範囲であることが好ましい。
抗酸化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ヒドロキノン、没食子酸プロピル、亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。抗酸化剤の含有量は、取り外し液中に0.001〜1%の範囲であることが好ましい。
防腐剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、クロロブタノール、パラオキシ安香酸エステル等が挙げられる。防腐剤の含有量は、取り外し液中に0.001〜0.5%の範囲であることが好ましい。
清涼化剤としては、例えば、カンフル、クールミントNo.71212、ゲラニオール、ハッカ水、メントール、ボルネオール、ユーカリ油、ウイキョウ油、ベルガモット油、リナロール、N−エチル−p−メンタン−カルボキシアミド(例えばWS−3、高砂香料工業(株)製)等が挙げられる。清涼化剤の含有量は、取り外し液中に0.0001〜0.1%の範囲であることが好ましい。
本発明のコンタクトレンズ取り外し液は、その調製方法が特に制限されるものではないが、残部を水とし公知の製造方法で製造することができる。例えば上記各成分を滅菌精製水、イオン交換水等の水、あるいはエタノール等のアルコールとの混合溶媒等に溶解させた後、pH、さらに必要に応じて浸透圧等をpH調整剤、等張化剤により適宜調整することによって得ることができる。
得られたコンタクトレンズ取り外し液は、公知の点眼容器に充填することができる。特に、点眼容器は内容物の安定性の点から、紫外線防止剤又は色素を含有するものが好ましい。さらに、点眼容器をフィルム包装等の包装を施して、保存安定性が良好なコンタクトレンズ取り外し液として提供することができる。また、後述するコンタクトを装着した眼を洗浄する際に使用する、取り外し液を注入する洗浄用カップを、コンタクトレンズ取り外し液とセットにしたコンタクトレンズの取り外し液製品としてもよい。この際、洗浄用カップは、洗浄に適した量を測れるように目盛りが入っていてもよく、液が洗浄の際にこぼれないように眼の周囲の形状に適合する形にすることが好ましい。
本発明の取り外し液の適応できるコンタクトレンズの種類については特に制限されるものではなく、ハードコンタクトレンズ、酸素透過性ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ、1日ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ、1週間ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ、2週間ディスポーザブルソフトコンタクトレンズのいずれにも適応できる。特に、本発明の取り外し液は、効果の点から、ソフトコンタクトレンズ取り外し液、ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ取り外し液とすることが好ましい。
本発明によれば、コンタクトレンズと眼の間に取り外し液層が形成され、液中の多価アルコールと水溶性高分子の存在により、コンタクトレンズの容易な取り外しが可能となる。特に、装着後に眼粘膜表面やコンタクトレンズの水分が低下し、コンタクトレンズが取り外しにくい場合に有用である。これによって、取り外しにくさから生じるストレスを軽減することができ、また、無理な取り外しによる眼の損傷を防止できる。
本発明のコンタクトレンズの取り外し方法は、液状多価アルコール0.05〜5%と、水溶性高分子化合物0.01〜3%とを含有する液状組成物を、コンタクトレンズを装着した眼に点眼して取り外す方法である。具体的には、取り外し液をコンタクトレンズを取り外す直前に2〜3滴点眼し、2、3回まばたきをして、眼球中にまんべんなく広げる。その後、指先でつまむ等の通常の手法で、コンタクトレンズを取り外す方法である。
本発明のコンタクトレンズの取り外しの別の方法は、液状多価アルコール0.05〜5%と水溶性高分子化合物0.01〜3%とを含有し、カップに注入された液状組成物をコンタクトレンズを装着した眼に接触させ、コンタクトレンズを取り外す方法である。具体的には、眼の周囲にフィットする樹脂製カップの中に、取り外し液5〜6mLを注入し、取り外し液が入ったカップ上端部を眼の周囲にフィットさせることにより、コンタクトレンズを装着した眼に取り外し液を2〜3秒接触させる。このようにして、眼に取り外し液を浸した状態で、2、3回まばたきをし、眼球中にまんべんなく広げる。その後、指先でつまむ等の通常の手法で、コンタクトレンズを取り外す。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜32、比較例1〜4]
表1〜6に示す組成となるように(配合単位W/V%)、表中の各配合成分を定法に準じて滅菌精製水に溶解した後、各溶液を無菌ろ過して、コンタクトレンズ取り外し液を調製した。得られた各製剤について、下記評価を実施した。結果を表1〜6に併記する。
[コンタクトレンズ取り外し易さ・使用感評価]
コンタクトレンズ使用者8人(ハードコンタクトレンズ使用者2人、酸素透過性ハードコンタクトレンズ使用者2人、ソフトコンタクトレンズ使用者4人)が、コンタクトレンズ取り外し液を使用してコンタクトレンズを取り外し、コンタクトレンズの取り外し易さと取り外したあとの使用感を下記評価基準に基づいて評価した。
取り外し方法は、点眼タイプの場合、取り外し液を、コンタクトレンズを装着した眼に取り外す直前に2〜3滴点眼し、2、3回まばたきをして、眼球中にまんべんなく広げ、それぞれのタイプのコンタクトレンズの取り外し方法でコンタクトレンズを取り外した。洗眼タイプの場合、眼の周囲にフィットする樹脂製カップの中に、取り外し液5〜6mLを注入し、取り外し液が入ったカップ上端部を眼の周囲にフィットさせて、コンタクトレンズを装着した眼に取り外し液を2〜3秒接触させた状態で2、3回まばたきをして、洗眼した後に、それぞれのタイプのコンタクトレンズの取り外し方法でコンタクトレンズを取り外した。
なお、表5,6はコンタクトレンズ使用者(ソフトコンタクトレンズ使用者5人、1日ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ使用者5人)を対象に同様の試験を行い、レンズ使用者ごとに集計した。なお、ソフトコンタクトレンズ使用者のレンズはソフトミュー(日本コンタクトレンズ(株)製)であり、中心厚は0.1mmである。1日ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ使用者のレンズは、ワンデーアキュビュー(ジョンソンエンドジョンソンメディカル(株)製)であり、中心厚は0.07mmである。
<取り外し易さ評価基準>
5:取り外し液を使用しない場合と比べて非常に取り外しやすくなった
4:取り外し液を使用しない場合と比べて取り外しやすくなった
3:取り外し液を使用しない場合と比べてやや取り外しやすくなった
2:取り外し液を使用しない場合と比べて取り外し易さは変わらない
1:取り外し液を使用しない場合と比べて取り外し易さが悪くなった
表中には、パネラーの平均値が4以上を◎、3以上4未満を○、2以上3未満を△、2未満を×として取り外し易さを示した。なお、コンタクトレンズ取り外し液としては○以上が好ましく、より好ましくは◎である。
<使用感の評価基準>
5:取り外した後、乾燥感・異物感がない
4:取り外した後、乾燥感・異物感がほとんどない
3:取り外した後、乾燥感・異物感がややある
2:取り外した後、乾燥感・異物感がある
1:取り外した後、乾燥感・異物感の症状がひどい
表中には、パネラーの平均値が4以上を◎、3以上4未満を○、2以上3未満を△、2未満を×として使用感を示した。
また、取り外し液の粘度は、20℃における粘度をE型粘度計(東京計器(株)製)で、回転数100rpmにて測定した。
Figure 2004269508
Figure 2004269508
Figure 2004269508
表3中の成分を下記に示す。
・グリセリン:日局・濃グリセリン
・HPMC 60SH−50:ヒドロキシプロピルメチルセルロース メトローズ60SH−50 (信越化学工業(株)製)
・HPMC 60SH−4000:ヒドロキシプロピルメチルセルロース メトローズ60SH−4000(信越化学工業(株)製)
・HEC CF−G:ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)製)
・HEC CF−W:ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)製)
・MC SM−15:メチルセルロース、メトローズSM−15(信越化学工業(株)製)
・MC SM−25:メチルセルロース、メトローズSM−25(信越化学工業(株)製)
・PVA ゴーセノールEG−05:ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製)
・PVA ゴーセノールEG−40:ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製)
・PVP コリドン25:ポリビニルピロリドン(BASF(株)製)
・PVP コリドン90F:ポリビニルピロリドン(BASF(株)製)
Figure 2004269508
表4中の成分を下記に示す。
・グリセリン:日局・濃グリセリン
・HPMC 65SH−400:ヒドロキシプロピルメチルセルロース メトローズ65SH−400 (信越化学工業(株)製)
・HPMC 65SH−1500:ヒドロキシプロピルメチルセルロース メトローズ65SH−1500(信越化学工業(株)製)
・HEC CF−H:ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)製)
・HEC CF−X:ヒドロキシエチルセルロース(住友精化(株)製)
・MC SM−15:メチルセルロース、メトローズSM−15(信越化学工業(株)製)
・MC SM−25:メチルセルロース、メトローズSM−25(信越化学工業(株)製)
・PVA ゴーセノールEG−25:ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製)
・PVA ゴーセノールEG−30:ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製)
・PVP コリドン30:ポリビニルピロリドン(BASF(株)製)
・PVP コリドン90F:ポリビニルピロリドン(BASF(株)製)
Figure 2004269508
Figure 2004269508
表1〜6の結果によれば、液状多価アルコールと水溶性高分子化合物とを含有するコンタクトレンズ取り外し液は、使用感にすぐれコンタクトレンズの取り外しが容易になることが認められた。

Claims (5)

  1. 液状多価アルコール0.05〜5W/V%と、水溶性高分子化合物0.01〜3W/V%とを含有するコンタクトレンズ取り外し液。
  2. ソフトコンタクトレンズ取り外し液である請求項1記載のコンタクトレンズ取り外し液。
  3. ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ取り外し液である請求項1記載のコンタクトレンズ取り外し液。
  4. 液状多価アルコール0.05〜5W/V%と、水溶性高分子化合物0.01〜3W/V%とを含有する液状組成物を、コンタクトレンズを装着した眼に点眼した後、コンタクトレンズを取り外すことを特徴とするコンタクトレンズの取り外し方法。
  5. 液状多価アルコール0.05〜5W/V%と水溶性高分子化合物0.01〜3W/V%とを含有し、カップに注入された液状組成物を、コンタクトレンズを装着した眼に接触させた後、コンタクトレンズを取り外すことを特徴とするコンタクトレンズの取り外し方法。
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