JP2004269037A - ブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャー - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラジャーの型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良く収納でき、保管収納や携行に便利な収納ケース及び包装体並びにブラジャーを提供する。
【解決手段】分離形式のブラジャー3の左右のカップ部3a,3a’をフロント中央部3dで分離し、又は、非分離形式のブラジャー3の左右のカップ部3a、3a’をフロント中央部3dで捻じって表裏反転させ、かつ折り重ねるか、或いは、フロント中央部3dで半回転させて、立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わせると共に、この重ね合わせたカップ部3a,3a’の背面側凹部3hにサイド片3e、紐3f,3g等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態でケース本体1内に収納し、蓋体2で被冠閉鎖した。
【選択図】 図1
【解決手段】分離形式のブラジャー3の左右のカップ部3a,3a’をフロント中央部3dで分離し、又は、非分離形式のブラジャー3の左右のカップ部3a、3a’をフロント中央部3dで捻じって表裏反転させ、かつ折り重ねるか、或いは、フロント中央部3dで半回転させて、立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わせると共に、この重ね合わせたカップ部3a,3a’の背面側凹部3hにサイド片3e、紐3f,3g等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態でケース本体1内に収納し、蓋体2で被冠閉鎖した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、運搬中にブラジャーが型崩れすることを防止する保形具として、女性の胸部の形態に合わせて2つの突出部が形成された板状の本体と、該本体の上縁部にブラジャーの肩掛け紐の係止部を設け、該本体の下縁部両側にブラジャーの下縁部を係止する係止部を設けた保形具が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、2つのカップ部を重ね合わせるように折り畳んだ状態のブラジャーのカップ部の形状に合わせて形成した保形具本体と、この保形具本体に装着したブラジャーの離脱を防止する挟持片とを備え、保形具本体の裏面を窪ませ、サイド片、紐等のブラジャーの付属部材を収納する収納部を形成しているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−106277号公報
【特許文献2】
特開2001−294287号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のものは、1つのブラジャーの左右のカップ部に対応した2つの突出部を形成してブラジャーを展開状態で収納するものであり、保形具自体が大型であり、保管収納スペースも大きくなり、しかも、ブラジャーの各部が保形具の外側に直接露出しているため汚損し易く、さらに、ブラジャーを複数枚重ねて保管収納する場合にもスペースの縮小化が全く図られておらず、全体として、保管収納に不便であり、旅行、スポーツセンター、入浴場等下着を持ち運ぶ必要のあるとき等に極めて不便であるといった問題点があった。
【0005】
また、特許文献2のものは、1つのブラジャーの2つのカップ部を重ね合わせて収納するものではあるが、この場合、2つのカップ部を中央部で折り畳んで合掌状態とし、その一方のカップ部を他方のカップ部内に押し込むというものであって、押し込んだ方のカップ部は、裏返し状態に変形されるものであり、カップ部の美観や立体形状が崩れるという欠点があり、しかも、上側のカップ部が保形具本体から露出しており、サイド片、紐等のブラジャーの付属部材も外部に露出しているため汚損し易く、保管収納や旅行時の携行にも不便であるといった問題点があった。
【0006】
本来、ブラジャーは、女性の胸部のシルエットを美しく保持するという使命があり、特に、高級品の場合では、使用者の好みに適合したものが求められるため、型崩れせず、汚損しないように収納できることが強く要求されるもので、特許文献2のものでは、汚損し易い上、型崩れを早める欠点があり、また、特許文献1のものでは、保管収納に不便である等の問題点がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、ブラジャーの型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良く収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャーを提供するようにしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、ブラジャーの一方のカップ部を立体的形状のままで収納できる1つの凹部を有し、1つのカップ部の周辺部を収納するスペースを前記凹部の周囲に有するケース本体と、前記ケース本体に被せる蓋体とからなり、前記ケース本体内に、1つのブラジャーの左右のカップ部を立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わせると共に、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態で収納可能としたことを特徴としている(請求項1)。
【0008】
この構成によれば、ブラジャーの型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケースを提供することができる。
また、本発明の前記ケース本体内に収納されるブラジャーは、フロント中央部で分離可能とされているか、又は、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結され、かつ、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ可能とされているか、或いは、フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結され、かつ、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ可能とされているかの何れかであることを特徴としている(請求項2)。
【0009】
この構成によれば、フロント中央部が分離できる形式のブラジャーは、収納時に分離して表裏同一方向に揃えて重ね合わせてケース本体内に収納すればよく、また、フロント中央部で分離できない形式のブラジャーのうち、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結されているものは、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせてケース本体内に収納すればよく、また、フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結されているものは、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせてケース本体内に収納すればよく、いずれの形式の場合でも型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケースを提供することができる。
【0010】
また、本発明の前記ケース本体は、前面に開口部を有し、後面に閉鎖した底部を有し、周囲に上辺が広く下辺が狭い略台形筒状の周壁を有し、前記底部の中央部にブラジャーのカップ部の立体的形状と略同形状の1つの凹部を有し、前記周壁の高さと前記凹部の深さとを含めた全体の深さ寸法を1つのブラジャーの左右のカップ部を表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一とし、前記略台形筒状の周壁で囲まれる底部を、折り畳み状態における1つのカップ部の周辺部を収納するスペースを形成するように構成してあることを特徴としている(請求項3)。
【0011】
この構成によれば、ブラジャーの左右のカップ部を、各々立体的形状そのままの状態で表裏同一方向に重ね合わせて略台形筒状のケース本体内に収納し、蓋体でケース本体の開口部を閉鎖することができる。従って、ブラジャーの型崩れや汚損を防止して省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納することができる。また、ケース全体が嵩張らず、保管収納や携行にも便利であり、さらに、ケース本体と蓋体をゴムバンド等で止めることができるため、包装も容易化することができる。
【0012】
また、本発明の前記ケース本体は、前面に開口部を有し、後面に閉鎖した底部を有し、周囲に円筒形乃至多角形筒状の周壁を有し、前記底部の中央部にブラジャーのカップ部の立体的形状と略同形状の1つの凹部を有し、前記周壁の高さと前記凹部の深さとを含めた全体の深さ寸法を1つのブラジャーの左右のカップ部を表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一としてあることを特徴としている(請求項4)。
この構成によれば、ブラジャーの左右のカップ部を、各々立体的形状そのままの状態で表裏同一方向に重ね合わせて円筒形乃至多角形筒状のケース本体内に収納し、蓋体でケース本体の開口部を閉鎖することができる。従って、ブラジャーの型崩れや汚損を防止して省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納することができる。また、ケース全体が嵩張らず、保管収納や携行にも便利であり、さらに、ケース本体と蓋体をゴムバンド等で止めることができるため、包装も容易化することができる。
【0013】
また、本発明の前記ケース本体は、底部外面に前記凹部に対応した凸部が形成されており、また、前記蓋体は、前記ケース本体の開口部を閉鎖するために前記開口部に着脱可能に嵌合される周壁部及び天板部を有し、前記天板部の中央部に前記ケース本体の凹部と略同一形状・同一深さの凹部を有していることを特徴としている(請求項5)。
この構成によれば、蓋体の凹部がケース本体内に突出してケース本体内に収納されたブラジャーのカップ部の背面側凹部を押さえる部材に利用でき、ケース本体内でブラジャーが妄りに動いて型崩れすることを抑制させることができる。そして、ケース本体及び蓋体を多数積み重ねた際、各々のケースが相互に凹凸部で嵌合しているために、嵩張りがなくせると共に、ずれ動くことがなく、グループ化して取り扱うことが容易となり、商品流通過程や販売時での取り扱い性は勿論のこと、商品購入時の商品の選択を容易とし、購入後の保管収納及び携行時の容器として利用することができ、嵩張らず体裁を良好とすることができる。
【0014】
また、本発明の前記ケース本体は、上部に開口部を有し、前面及び後面にブラジャーのカップ部の収納用及び背面押さえ用の凹部を対向して形成されており、また、前記蓋体は、ケース本体の上記開口部に着脱可能に被せられ、かつ、ケース本体を多数積み重ねた状態においても取り外して収納物を取り出し及び収納可能とされていることを特徴としている(請求項6)。
この構成によれば、ケース本体を多数積み重ねた状態においても、その中の任意の収納物を積み重ね状態を崩すことなく取り出したり、収納することができる。
【0015】
また、本発明の技術的手段は、1つのブラジャーが左右のカップ部のフロント中央部で接続・分離可能に構成され、かつ、1つのブラジャーの左右のカップ部を立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わされ、しかも、この重ね合わされたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した1つのブラジャーを前記ケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してブラジャー包装体としたことを特徴としている(請求項7)。
この構成によれば、フロント中央部で分離できる形式のブラジャーの2つのカップ部の立体形状を型崩れさせることなく省スペースで体裁良く包装することができるため、例えば、ケース本体のみ或いは蓋体も含めて透明乃至半透明樹脂等で構成することにより、包装されたブラジャーの外観形状や様子が目視確認でき、この種ブラジャーの展示販売時等における品位を高め、取扱者及び顧客に対する信頼感並びに商品価値の一層の向上が図れる。
【0016】
また、この発明の技術的手段は、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結され、左右のカップ部を、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納可能とした1つのブラジャーを前記何れかに記載のケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してなるブラジャー包装体としたことを特徴としている(請求項8)。
【0017】
この構成によれば、フロント中央部で分離できない形式のブラジャーの2つのカップ部の立体形状を型崩れさせることなく省スペースで体裁良く包装することができるため、例えば、ケース本体のみ或いは蓋体も含めて透明乃至半透明樹脂等で構成することにより、包装されたブラジャーの外観形状や様子が目視確認でき、この種ブラジャーの展示販売時等における品位を高め、取扱者及び顧客に対する信頼感並びに商品価値の一層の向上が図れる。
また、この発明の技術的手段は、フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結され、かつ、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態で収納可能とした1つのブラジャーを前記の何れかに記載のケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してなるブラジャー包装体としたことを特徴としている(請求項9)。
【0018】
この構成によれば、前記技術的手段の場合と同様な作用効果を奏するものである。
また、本発明の技術的手段は、前記ブラジャーとセットとされるショーツを折り畳み状態で前記カップ部の背面側凹部に収納してあることを特徴としている(請求項10)。
この構成によれば、お洒落なファッションを志向される女性のファンデーションをセットで高品位かつ体裁良く包装することができ、顧客に高級感を誘発し購買意欲を促進することができる。また、ケース本体及び蓋体は、そのまま保管収納ケースに利用することもでき、旅行等に携行することもできる。
【0019】
また、本発明の技術的手段は、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結したことを特徴としている(請求項11)。
この構成によれば、ブラジャーの左右のカップ部をフロント中央部で捻じることにより表裏反転可能な構成となり、しかも、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせることができる。勿論、展開復元時、左右のカップ部を連結しているため、左右のカップ部の連結状態が安定し、着用者の胸部のシルエットの美観保持機能も発揮させることができる。従って、フロント中央部が分離できない形式のブラジャーにおいても、フロント中央部を上記構成とすることにより、カップ部の型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くコンパクトにケース内に収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャーを提供することができる。
【0020】
また、本発明の技術的手段は、前記連結部材は、左右のカップ部の対向縁部を対角線状に連結するように構成されていると共に、左右のカップ部の下部を一方のカップ部に対して着脱可能とされた下部連結部材で付加連結されていることを特徴としている(請求項12)。
この構成によれば、前記作用効果に加えて、着用時の左右のカップ部の上下部を連結部材によって対角線状に連結して肌への密着性を向上させることができ、その上、下部連結部材によってアンダーバスト部への密着性が向上し、着用時の安定性及び胸部シルエットの美観保持機能をさらに向上させ得るブラジャーを提供することができる。
【0021】
また、本発明の技術的手段は、前記対角線状に交差する連結部材は、その交差位置に重合状態を離脱可能とする止め具を備えていることを特徴としている(請求項13)。
この構成によれば、前記作用効果に加えて、前記ブラジャーの収納時における左右のカップ部の表裏反転及び折り曲げを一層容易化し得るブラジャーを提供することができる。即ち、交差する連結部材を、止め具の部分で重合状態を離脱して重合を解除する方向に捻じることによって、連結部材の交差が解除されるため、左右のカップ部の表裏反転が容易となり、しかも、その状態で連結部材を折り曲げて左右のカップ部を表裏同一方向に揃えて立体的形状のままで重ね合わせることも容易となる。そして、着用時には、交差部を止め具で止めておくことにより、前かがみ姿勢においても左右のカップ部の中央部の開きを抑えて密着性を向上させることができる。
【0022】
また、この発明の技術的手段は、左右のカップ部をフロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結し、前記ピボットピンの周辺に係脱可能な係止具を具備させたことを特徴としている。
この構成によれば、収納時、左右のカップ部の連結部材を捻じったり、折り曲げたりすることなく、表裏同一方向に揃えて、立体形状のままで、重ね合わせることができ、カップ部の型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くコンパクトにケース内に収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャーを提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明のブラジャー収納ケースの第1実施形態を示すもので、ケース本体1と、蓋体2とからなっている。
ケース本体1は、前面に開口部1aを有し、後面に閉鎖した底部1bを有し、周囲に上辺が広く下辺が狭い略台形筒状の周壁1cを有し、底部1bの中央部にブラジャー3のカップ部3aの立体的形状と略同形状の1つの凹部1dを有する。周壁1cの高さと凹部1dの深さとを含めた全体の深さ寸法は、1つのブラジャー3の左右のカップ部3a,3a’を、図1(B)に示すように、表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一としてある。また、略台形筒状の周壁1cで囲まれる底部1bには、折り畳み状態における1つのカップ部3aの周辺部3bを収納するスペース1eを凹部1dの周囲に形成してある。
【0024】
上記スペース1dは、本発明による収納時における折り畳み状態のブラジャー3の形状に対応して形成される。即ち、本発明による収納時における折り畳み状態のブラジャー3の形状は、周辺部3bの下部片3cが左右のカップ部3a、3a’の下部に連続して存在し、正面及び背面より見た輪郭形状は、図4(A)(C)に示すように、上辺が広く下辺が狭い略台形形状を呈している。そこで、ケース本体1の底部1bの周囲の周壁1cの輪郭形状を、上記重ね合わせ状態でかつ折り畳み状態のブラジャー3の1つのカップ部3aの輪郭形状と略同形状とし、これによって、ケース本体1内に、折り畳み状態における1つのカップ部3aの周辺部3bを収納するスペース1eを形成させている。
【0025】
なお、凹部1dの形状は、略椀型の場合を例示しているが、フルカップ、3/4カップ、ハーフカップ等、カップ部3a,3a’の形状に対応した形状とすることができる。しかし、略椀型としておき、共用可能なものは共用してもよい。また、蓋体2は、ケース本体1の開口部1aを閉鎖するために開口部1aに着脱可能に嵌合される周壁部2a及び天板部2bを有し、天板部2bの中央部にケース本体1の凹部1dと略同一形状・同一深さの凹部2bを有する。
ブラジャー3は、図4(D)に示すように、左右のカップ部3a、3a’をフロント中央部3dでカットして分離し、ホックその他適宜の接続具(図示省略)によって接続可能としておくものである。ブラジャー3の下部片3cとサイド片3e及びこれに続く後部紐3fは、後部中央で分離され、ホックその他適宜の接続具(図示省略)によって接続可能とされている。なお、後部紐3fは、非分離で一連に形成されていてもよい。左右の肩掛け紐3gは、左右のカップ部3a、3a’の上辺適所と後部紐3fの適所とに連結されている。
【0026】
上記実施の形態によれば、ブラジャー3の装着時には、フロント中央部3dを接続して使用するものである。そして、収納時には、左右のカップ部3a,3a’をフロント中央部3dで分離して立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わせ、左右両側のカップ部3a,3a’の何れにもその立体形状に変化を与えない状態とする。この状態でカップ部3a,3a’をケース本体1内の凹部1dに収納する。そして、重ね合わせたカップ部3a、3a’の背面側凹部3hにサイド片3e、後部紐3f、肩掛け紐3g等のブラジャー付属部材を折り畳み収納し、蓋体2を被せ、図3に示すように、ゴムバンド4で止めたり、テープ等で止めて包装体5を完成させる。
【0027】
なお、収納の手順は、上記以外でもよく、例えば、左右のカップ部3a,3a’を上記要領で重ね合わせた後、この重ね合わせたカップ部3a、3a’の背面側凹部3hにサイド片3e、後部紐3f、肩掛け紐3g等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態でケース本体1内に収納してもよい。
以上のように、本発明の上記実施の形態によれば、ブラジャー3をケース本体1内に型崩れしないように立体形状のままでコンパクトに収納することができ、蓋体2で閉鎖して汚損を防止し、品位および体裁良く包装することができる。そして、包装体5には図3(A)に示すようにケース本体1の底部1bの外面凸部1fと蓋体2の中央部に設けた係止溝2cとにゴムバンド4を掛けて結縛することができる。また、図3(B)に示すように、ケース本体1の底部1bの外面凸部1fと蓋体2の凹部2bとを交互に嵌合させて安定した状態で蓋体2を被せたケース本体1を多数積み重ねることができ、全体を長いゴムバンド4で同様に結縛することができる。
【0028】
上記実施の形態では、ブラジャー3だけを収納した場合を例示しているが、本発明は、ショーツ(図示省略)をブラジャー3とセットにしてケース本体1内に一緒に収納するようにしてもよい。この場合、ショーツは、ブラジャー3と共生地乃至共柄等のセットものとするのが好ましい。また、ショーツは、予め、コンパクトに折り畳んで、重ね合わされたカップ部3a,3a’の背面側凹部3h内にブラジャー付属部材より上側にして収納するのが好ましい。
次に、図5〜図6は、本発明のブラジャー収納ケースの第2実施形態を示すものである。この実施形態では、前記第1実施形態におけるケース本体1と蓋体2とを一体化したものをケース本体10としている。そして、このケース本体10の広幅側となる上部に開口部10aを形成し、この開口部10aに蓋体20を被せるようにしている。この実施形態は、ケース本体10内へのブラジャー3の出し入れを上部の広幅側の開口部10aから行えるようにしたものである。
【0029】
第2実施形態は、例えば、顧客が本発明の商品購入後、箪笥や衣装ケース等に複数個積み重ねて収納している場合において、途中の任意のものを取り出して着用する際、ケース本体をずらせて隙間を空けて所望のケース本体を抜き出さなくても、積み重ね状態のままで、該当するケース本体10の上部の蓋体20を外すだけで内部に収納された所望のブラジャー3を開口部10aから取り出せるようにするためである。この場合、ショーツがセットで収納されている場合には、それらを一緒に取り出すことができることは勿論である。
【0030】
なお、細部の構成を説明すると、蓋体20の上面には長楕円形の凹部20aが形成され、該凹部20aの中央部に摘み部分20bを短径方向に蓋体20の上面と同一高さに残存させて形成している。そして、蓋体20の上面とケース本体10の下面とにゴムバンド係止溝20c,10bを適宜数(2個の場合を例示している)設け、ゴムバンド4で結縛できるようにしている。また、この実施形態のケース本体10の前後面には、第1実施形態のケース本体1における凹部1d及び外面凸部1fに相当する凹部10c及び外面凸部10dが形成されると共に、第1実施形態における蓋体2の凹部2bに相当する凹部10eが形成されている。これによって、ケース本体10は、図6に示すように、多数を安定して積み重ねることができる。また、積み重ねたものを第1実施形態と同様に長いゴムバンドで結縛し得るようにされる。
【0031】
上記実施形態は、フロント中央部が分離できる形式のブラジャーに本発明を適用した場合を示しているが、本発明は、フロント中央部が分離できない形式のブラジャーにも適用可能である。次に、その場合について説明する。
図7の(A)(B)(C)のブラジャー3は、左右のカップ部3a、3a’の対向縁部が対角線状に交差する連結部材3h、3iで連結構成されていると共に、左右のカップ部3a、3a’の下部が一方のカップ部3a’に対してホック等の止め具3jで着脱可能とされた下部連結部材3kで付加連結されている。下部連結部材3kは、他方のカップ部3aの下部に縫着等で固着されている。
【0032】
上記対角線状に交差する連結部材3h、3iは、その交差位置に重合状態を離脱可能とするホック等の止め具3mを備えている。
上記連結部材3h、3iは、必要な強度と伸縮性を備えた適宜の繊維素材(伸縮生地、編物生地、織物生地、複合機能生地、その他の生地等)で構成し得るが、例えば、肩掛け紐3gと同様なテープ状のものとすることができる。
上記構成としておけば、ブラジャー3の収納時、下部連結部材3kの止め具3j及び対角線状に交差する連結部材3h、3iの交差部の止め具3mを外して、図7の(B)に示すように、連結部材3h、3iの交差位置を軸O1として、右側のカップ部3a’を同図で矢印方向(交差を解除する方向)に半回転させ、続いて、図7の(C)に示すように、上記交差位置を軸O2として同図で矢印方向に半回転させて折り曲げて、左右のカップ部3a、3a’を表裏同一方向に揃えて重ね合わせることが容易に行える。この状態で、図8の(A)に示すように、付属部材をカップ部3a’の背面凹部内に折り畳み収納してケース本体1又は10に収納すれば、ブラジャー3の左右のカップ部3a、3a’を立体的形状を保持したままで収納することができ、型崩れ及び汚損を防止して次回の使用時まで保存することができる。
【0033】
上記ブラジャー3の場合では、左右のカップ部3a、3a’の重ね合わせ状態が、上下反転した状態となり、付属部材を折り畳み収納した状態の輪郭が略円形乃至多角形となり、これを収納するケース本体1の形状を、図8の(B)に示すように、円筒形周壁部1c’と椀型底部1b’とからなる形状とすることができ、蓋体2もこれに被冠対応して円形の周壁部2a’と椀型天板部2b’とからなる形状とすることができる。ケース本体1と蓋体2との嵌合部には、係止用凹凸部1g、2cを設けるのが好ましい。この形状のケース本体1と蓋体2は、図9に示すように、多数のものを椀型の底部1b’と天板部2b’とを順次嵌め合わせて嵩張らずにコンパクトに保管収納することができる。なお、ケース本体1及び蓋体2の周壁部1c’、2a’を多角形筒状とする場合も上記と同様に構成することにより、同様な作用効果が得られる。
【0034】
上記ブラジャー3の装着時には、元の状態に戻して使用する。この場合、左右のカップ部3a、3a’は、その対向縁部を連結部材3h、3iによって対角線状に連結されており、かつ、下部連結部材3kでも連結されているため、正規の位置に安定して保持され、着用者の胸部のシルエットの美観を維持向上させることができる。
図10の(A)(B)は、非分離形式のブラジャー3の変形実施形態の概略図であって、図10の(A)においては、左右のカップ部3a、3a’の対向縁部を対角線状に連結する連結部材3h、3iのみで構成した場合であり、図10の(B)においては、左右のカップ部3a、3a’の対向縁部を上下2本の連結部材3h’、3i’で平行に連結した場合であって、何れも、収納時には、図7に示すブラジャーと同様に、左右のカップ部3a、3a’をフロント中央部で捻じって半回転させて表裏反転させ、続いて、折り返して左右のカップ部3a、3a’を表裏同一方向に揃えて重ね合わせるものである。
【0035】
図11の(A)(B)は、さらに別の実施形態を示すブラジャーの要部正面図であって、左右のカップ部3a、3a’のフロント中央部に重合部3p、3p’を延長形成し、この重合部3p、3p’の中央部を1点でピボットピン3qにより回転可能に枢着連結し、ピボットピン3qの上下に、鉤型のホック、その他の係脱可能な係止具3r、3r’を取付けたものである。ピボットピン3qは、リベット形状や心軸と鞘筒とからなる心鞘型形状の樹脂製のものが好ましいが、ステンレス等の金属製でもよい。係止具3r、3r’の取付け位置は、ピボットピン3qの周辺であれば、上下以外の位置でも良い。
【0036】
この構成によれば、ブラジャー3の収納時、左右のカップ部3a、3a’の連結部材3h、3iを捻じったり、折り曲げたりすることなく、ピボットピン3qを中心として、図11の(A)に鎖線で示すように、右側のカップ部3a’を半回転させるだけで、他方のカップ部3aに上下反転状態ではあるが表裏同一方向に揃えて、立体形状のままで、重ね合わせることができ、カップ部3a、3a’の型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くコンパクトにケース本体2又は10内に収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャーを提供することができる。なお、この場合においても、サイド片、紐等のブラジャー付属部材は、重ね合わせたカップ部3a’の背面側凹部に折り畳み収納するものであることは云うまでもない。
【0037】
本発明の実施形態は以上であるが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ケース本体及び蓋体の輪郭形状及び周壁の高さ並びに凹部の深さや形状は、ブラジャーの種類、カップ部の大きさ、形状、サイズ等に対応させて適宜にクラス分けして製作される。また、ケース本体及び蓋体は、双方を透明乃至半透明樹脂で成型し、又は、一方を透明樹脂、他方を半透明乃至不透明樹脂で成型してもよく、或いは、金属箔と樹脂との複合からなるラミネートシートやその他適宜の材料で作成してもよい。また、ケース本体と蓋体との嵌合部は、印籠の本体と蓋体との嵌合部と同様な構造としたり、その他、適宜の嵌め合い構造とすることができる。さらに、上記嵌合部には、係止用の凹凸部を設けて抜け止め係止させ、着脱時には、該凹凸部を弾性変形させて係止を外せるようにしておいてもよい。また、適用するブラジャーのフロント中央部の連結構造は、本発明の特許請求の範囲に記載された構成の範囲内で種々改変可能であって、図示した実施形態に制約されるものではない。なお、本発明は、セパレートタイプの水着とその収納ケース及び包装体に同様に適用しても良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、ブラジャーの型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良く収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャーを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態の蓋体の側面図、(B)は折り畳み状態のブラジャーの側面図、(C)は本発明の第1実施形態のケース本体の側面図である。
【図2】(A)は本発明の第1実施形態のケース本体の正面図、(B)は蓋体の内側から見た正面図である。
【図3】(A)は本発明の第1実施形態の包装体の平面図、(B)はその積み重ね状態の平面図である。
【図4】(A)は本発明に適用するブラジャーのカップ部を表裏同一方向に重ね合わせてその背面側凹部にブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態の正面図、(B)はその側面図、(C)はその背面図、(D)はブラジャーの展開図である。
【図5】(A)は本発明の第2実施形態のケース本体及び蓋体の側面図、(B)はその正面図、(C)はその平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態の積み重ね状態の側面図である。
【図7】(A)は本発明を適用する非分離形式のブラジャーの一実施形態を示す概略正面図、(B)及び(C)は、その収納時の折り畳み順序説明用概略正面図である。
【図8】(A)は図7のブラジャーの折り畳み収納状態の概略正面図、(B)はブラジャー収納ケースの第3実施形態を示す概略縦断側面図で、ケース本体と蓋体とを分離して示している。
【図9】第3実施形態のブラジャー収納ケースの積み重ね状態の概略側面図である。
【図10】(A)(B)は本発明を適用する非分離形式のブラジャーの他の実施形態を示す概略正面図である。
【図11】(A)は本発明を適用する非分離形式のブラジャーのさらに別の実施形態を示す概略正面図、(B)はその分離展開状態の要部概略正面図である。
【符号の説明】
1 ケース本体
1d 凹部
2 蓋体
2b 凹部
3 ブラジャー
3a,3a’ カップ部
4 ゴムバンド
5 包装体
10 ケース本体
20 蓋体
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、運搬中にブラジャーが型崩れすることを防止する保形具として、女性の胸部の形態に合わせて2つの突出部が形成された板状の本体と、該本体の上縁部にブラジャーの肩掛け紐の係止部を設け、該本体の下縁部両側にブラジャーの下縁部を係止する係止部を設けた保形具が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、2つのカップ部を重ね合わせるように折り畳んだ状態のブラジャーのカップ部の形状に合わせて形成した保形具本体と、この保形具本体に装着したブラジャーの離脱を防止する挟持片とを備え、保形具本体の裏面を窪ませ、サイド片、紐等のブラジャーの付属部材を収納する収納部を形成しているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−106277号公報
【特許文献2】
特開2001−294287号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のものは、1つのブラジャーの左右のカップ部に対応した2つの突出部を形成してブラジャーを展開状態で収納するものであり、保形具自体が大型であり、保管収納スペースも大きくなり、しかも、ブラジャーの各部が保形具の外側に直接露出しているため汚損し易く、さらに、ブラジャーを複数枚重ねて保管収納する場合にもスペースの縮小化が全く図られておらず、全体として、保管収納に不便であり、旅行、スポーツセンター、入浴場等下着を持ち運ぶ必要のあるとき等に極めて不便であるといった問題点があった。
【0005】
また、特許文献2のものは、1つのブラジャーの2つのカップ部を重ね合わせて収納するものではあるが、この場合、2つのカップ部を中央部で折り畳んで合掌状態とし、その一方のカップ部を他方のカップ部内に押し込むというものであって、押し込んだ方のカップ部は、裏返し状態に変形されるものであり、カップ部の美観や立体形状が崩れるという欠点があり、しかも、上側のカップ部が保形具本体から露出しており、サイド片、紐等のブラジャーの付属部材も外部に露出しているため汚損し易く、保管収納や旅行時の携行にも不便であるといった問題点があった。
【0006】
本来、ブラジャーは、女性の胸部のシルエットを美しく保持するという使命があり、特に、高級品の場合では、使用者の好みに適合したものが求められるため、型崩れせず、汚損しないように収納できることが強く要求されるもので、特許文献2のものでは、汚損し易い上、型崩れを早める欠点があり、また、特許文献1のものでは、保管収納に不便である等の問題点がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、ブラジャーの型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良く収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャーを提供するようにしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、ブラジャーの一方のカップ部を立体的形状のままで収納できる1つの凹部を有し、1つのカップ部の周辺部を収納するスペースを前記凹部の周囲に有するケース本体と、前記ケース本体に被せる蓋体とからなり、前記ケース本体内に、1つのブラジャーの左右のカップ部を立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わせると共に、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態で収納可能としたことを特徴としている(請求項1)。
【0008】
この構成によれば、ブラジャーの型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケースを提供することができる。
また、本発明の前記ケース本体内に収納されるブラジャーは、フロント中央部で分離可能とされているか、又は、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結され、かつ、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ可能とされているか、或いは、フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結され、かつ、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ可能とされているかの何れかであることを特徴としている(請求項2)。
【0009】
この構成によれば、フロント中央部が分離できる形式のブラジャーは、収納時に分離して表裏同一方向に揃えて重ね合わせてケース本体内に収納すればよく、また、フロント中央部で分離できない形式のブラジャーのうち、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結されているものは、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせてケース本体内に収納すればよく、また、フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結されているものは、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせてケース本体内に収納すればよく、いずれの形式の場合でも型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケースを提供することができる。
【0010】
また、本発明の前記ケース本体は、前面に開口部を有し、後面に閉鎖した底部を有し、周囲に上辺が広く下辺が狭い略台形筒状の周壁を有し、前記底部の中央部にブラジャーのカップ部の立体的形状と略同形状の1つの凹部を有し、前記周壁の高さと前記凹部の深さとを含めた全体の深さ寸法を1つのブラジャーの左右のカップ部を表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一とし、前記略台形筒状の周壁で囲まれる底部を、折り畳み状態における1つのカップ部の周辺部を収納するスペースを形成するように構成してあることを特徴としている(請求項3)。
【0011】
この構成によれば、ブラジャーの左右のカップ部を、各々立体的形状そのままの状態で表裏同一方向に重ね合わせて略台形筒状のケース本体内に収納し、蓋体でケース本体の開口部を閉鎖することができる。従って、ブラジャーの型崩れや汚損を防止して省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納することができる。また、ケース全体が嵩張らず、保管収納や携行にも便利であり、さらに、ケース本体と蓋体をゴムバンド等で止めることができるため、包装も容易化することができる。
【0012】
また、本発明の前記ケース本体は、前面に開口部を有し、後面に閉鎖した底部を有し、周囲に円筒形乃至多角形筒状の周壁を有し、前記底部の中央部にブラジャーのカップ部の立体的形状と略同形状の1つの凹部を有し、前記周壁の高さと前記凹部の深さとを含めた全体の深さ寸法を1つのブラジャーの左右のカップ部を表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一としてあることを特徴としている(請求項4)。
この構成によれば、ブラジャーの左右のカップ部を、各々立体的形状そのままの状態で表裏同一方向に重ね合わせて円筒形乃至多角形筒状のケース本体内に収納し、蓋体でケース本体の開口部を閉鎖することができる。従って、ブラジャーの型崩れや汚損を防止して省スペースで高品位かつ体裁良くブラジャーを収納することができる。また、ケース全体が嵩張らず、保管収納や携行にも便利であり、さらに、ケース本体と蓋体をゴムバンド等で止めることができるため、包装も容易化することができる。
【0013】
また、本発明の前記ケース本体は、底部外面に前記凹部に対応した凸部が形成されており、また、前記蓋体は、前記ケース本体の開口部を閉鎖するために前記開口部に着脱可能に嵌合される周壁部及び天板部を有し、前記天板部の中央部に前記ケース本体の凹部と略同一形状・同一深さの凹部を有していることを特徴としている(請求項5)。
この構成によれば、蓋体の凹部がケース本体内に突出してケース本体内に収納されたブラジャーのカップ部の背面側凹部を押さえる部材に利用でき、ケース本体内でブラジャーが妄りに動いて型崩れすることを抑制させることができる。そして、ケース本体及び蓋体を多数積み重ねた際、各々のケースが相互に凹凸部で嵌合しているために、嵩張りがなくせると共に、ずれ動くことがなく、グループ化して取り扱うことが容易となり、商品流通過程や販売時での取り扱い性は勿論のこと、商品購入時の商品の選択を容易とし、購入後の保管収納及び携行時の容器として利用することができ、嵩張らず体裁を良好とすることができる。
【0014】
また、本発明の前記ケース本体は、上部に開口部を有し、前面及び後面にブラジャーのカップ部の収納用及び背面押さえ用の凹部を対向して形成されており、また、前記蓋体は、ケース本体の上記開口部に着脱可能に被せられ、かつ、ケース本体を多数積み重ねた状態においても取り外して収納物を取り出し及び収納可能とされていることを特徴としている(請求項6)。
この構成によれば、ケース本体を多数積み重ねた状態においても、その中の任意の収納物を積み重ね状態を崩すことなく取り出したり、収納することができる。
【0015】
また、本発明の技術的手段は、1つのブラジャーが左右のカップ部のフロント中央部で接続・分離可能に構成され、かつ、1つのブラジャーの左右のカップ部を立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わされ、しかも、この重ね合わされたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した1つのブラジャーを前記ケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してブラジャー包装体としたことを特徴としている(請求項7)。
この構成によれば、フロント中央部で分離できる形式のブラジャーの2つのカップ部の立体形状を型崩れさせることなく省スペースで体裁良く包装することができるため、例えば、ケース本体のみ或いは蓋体も含めて透明乃至半透明樹脂等で構成することにより、包装されたブラジャーの外観形状や様子が目視確認でき、この種ブラジャーの展示販売時等における品位を高め、取扱者及び顧客に対する信頼感並びに商品価値の一層の向上が図れる。
【0016】
また、この発明の技術的手段は、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結され、左右のカップ部を、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納可能とした1つのブラジャーを前記何れかに記載のケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してなるブラジャー包装体としたことを特徴としている(請求項8)。
【0017】
この構成によれば、フロント中央部で分離できない形式のブラジャーの2つのカップ部の立体形状を型崩れさせることなく省スペースで体裁良く包装することができるため、例えば、ケース本体のみ或いは蓋体も含めて透明乃至半透明樹脂等で構成することにより、包装されたブラジャーの外観形状や様子が目視確認でき、この種ブラジャーの展示販売時等における品位を高め、取扱者及び顧客に対する信頼感並びに商品価値の一層の向上が図れる。
また、この発明の技術的手段は、フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結され、かつ、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態で収納可能とした1つのブラジャーを前記の何れかに記載のケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してなるブラジャー包装体としたことを特徴としている(請求項9)。
【0018】
この構成によれば、前記技術的手段の場合と同様な作用効果を奏するものである。
また、本発明の技術的手段は、前記ブラジャーとセットとされるショーツを折り畳み状態で前記カップ部の背面側凹部に収納してあることを特徴としている(請求項10)。
この構成によれば、お洒落なファッションを志向される女性のファンデーションをセットで高品位かつ体裁良く包装することができ、顧客に高級感を誘発し購買意欲を促進することができる。また、ケース本体及び蓋体は、そのまま保管収納ケースに利用することもでき、旅行等に携行することもできる。
【0019】
また、本発明の技術的手段は、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結したことを特徴としている(請求項11)。
この構成によれば、ブラジャーの左右のカップ部をフロント中央部で捻じることにより表裏反転可能な構成となり、しかも、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせることができる。勿論、展開復元時、左右のカップ部を連結しているため、左右のカップ部の連結状態が安定し、着用者の胸部のシルエットの美観保持機能も発揮させることができる。従って、フロント中央部が分離できない形式のブラジャーにおいても、フロント中央部を上記構成とすることにより、カップ部の型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くコンパクトにケース内に収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャーを提供することができる。
【0020】
また、本発明の技術的手段は、前記連結部材は、左右のカップ部の対向縁部を対角線状に連結するように構成されていると共に、左右のカップ部の下部を一方のカップ部に対して着脱可能とされた下部連結部材で付加連結されていることを特徴としている(請求項12)。
この構成によれば、前記作用効果に加えて、着用時の左右のカップ部の上下部を連結部材によって対角線状に連結して肌への密着性を向上させることができ、その上、下部連結部材によってアンダーバスト部への密着性が向上し、着用時の安定性及び胸部シルエットの美観保持機能をさらに向上させ得るブラジャーを提供することができる。
【0021】
また、本発明の技術的手段は、前記対角線状に交差する連結部材は、その交差位置に重合状態を離脱可能とする止め具を備えていることを特徴としている(請求項13)。
この構成によれば、前記作用効果に加えて、前記ブラジャーの収納時における左右のカップ部の表裏反転及び折り曲げを一層容易化し得るブラジャーを提供することができる。即ち、交差する連結部材を、止め具の部分で重合状態を離脱して重合を解除する方向に捻じることによって、連結部材の交差が解除されるため、左右のカップ部の表裏反転が容易となり、しかも、その状態で連結部材を折り曲げて左右のカップ部を表裏同一方向に揃えて立体的形状のままで重ね合わせることも容易となる。そして、着用時には、交差部を止め具で止めておくことにより、前かがみ姿勢においても左右のカップ部の中央部の開きを抑えて密着性を向上させることができる。
【0022】
また、この発明の技術的手段は、左右のカップ部をフロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結し、前記ピボットピンの周辺に係脱可能な係止具を具備させたことを特徴としている。
この構成によれば、収納時、左右のカップ部の連結部材を捻じったり、折り曲げたりすることなく、表裏同一方向に揃えて、立体形状のままで、重ね合わせることができ、カップ部の型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くコンパクトにケース内に収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャーを提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明のブラジャー収納ケースの第1実施形態を示すもので、ケース本体1と、蓋体2とからなっている。
ケース本体1は、前面に開口部1aを有し、後面に閉鎖した底部1bを有し、周囲に上辺が広く下辺が狭い略台形筒状の周壁1cを有し、底部1bの中央部にブラジャー3のカップ部3aの立体的形状と略同形状の1つの凹部1dを有する。周壁1cの高さと凹部1dの深さとを含めた全体の深さ寸法は、1つのブラジャー3の左右のカップ部3a,3a’を、図1(B)に示すように、表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一としてある。また、略台形筒状の周壁1cで囲まれる底部1bには、折り畳み状態における1つのカップ部3aの周辺部3bを収納するスペース1eを凹部1dの周囲に形成してある。
【0024】
上記スペース1dは、本発明による収納時における折り畳み状態のブラジャー3の形状に対応して形成される。即ち、本発明による収納時における折り畳み状態のブラジャー3の形状は、周辺部3bの下部片3cが左右のカップ部3a、3a’の下部に連続して存在し、正面及び背面より見た輪郭形状は、図4(A)(C)に示すように、上辺が広く下辺が狭い略台形形状を呈している。そこで、ケース本体1の底部1bの周囲の周壁1cの輪郭形状を、上記重ね合わせ状態でかつ折り畳み状態のブラジャー3の1つのカップ部3aの輪郭形状と略同形状とし、これによって、ケース本体1内に、折り畳み状態における1つのカップ部3aの周辺部3bを収納するスペース1eを形成させている。
【0025】
なお、凹部1dの形状は、略椀型の場合を例示しているが、フルカップ、3/4カップ、ハーフカップ等、カップ部3a,3a’の形状に対応した形状とすることができる。しかし、略椀型としておき、共用可能なものは共用してもよい。また、蓋体2は、ケース本体1の開口部1aを閉鎖するために開口部1aに着脱可能に嵌合される周壁部2a及び天板部2bを有し、天板部2bの中央部にケース本体1の凹部1dと略同一形状・同一深さの凹部2bを有する。
ブラジャー3は、図4(D)に示すように、左右のカップ部3a、3a’をフロント中央部3dでカットして分離し、ホックその他適宜の接続具(図示省略)によって接続可能としておくものである。ブラジャー3の下部片3cとサイド片3e及びこれに続く後部紐3fは、後部中央で分離され、ホックその他適宜の接続具(図示省略)によって接続可能とされている。なお、後部紐3fは、非分離で一連に形成されていてもよい。左右の肩掛け紐3gは、左右のカップ部3a、3a’の上辺適所と後部紐3fの適所とに連結されている。
【0026】
上記実施の形態によれば、ブラジャー3の装着時には、フロント中央部3dを接続して使用するものである。そして、収納時には、左右のカップ部3a,3a’をフロント中央部3dで分離して立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わせ、左右両側のカップ部3a,3a’の何れにもその立体形状に変化を与えない状態とする。この状態でカップ部3a,3a’をケース本体1内の凹部1dに収納する。そして、重ね合わせたカップ部3a、3a’の背面側凹部3hにサイド片3e、後部紐3f、肩掛け紐3g等のブラジャー付属部材を折り畳み収納し、蓋体2を被せ、図3に示すように、ゴムバンド4で止めたり、テープ等で止めて包装体5を完成させる。
【0027】
なお、収納の手順は、上記以外でもよく、例えば、左右のカップ部3a,3a’を上記要領で重ね合わせた後、この重ね合わせたカップ部3a、3a’の背面側凹部3hにサイド片3e、後部紐3f、肩掛け紐3g等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態でケース本体1内に収納してもよい。
以上のように、本発明の上記実施の形態によれば、ブラジャー3をケース本体1内に型崩れしないように立体形状のままでコンパクトに収納することができ、蓋体2で閉鎖して汚損を防止し、品位および体裁良く包装することができる。そして、包装体5には図3(A)に示すようにケース本体1の底部1bの外面凸部1fと蓋体2の中央部に設けた係止溝2cとにゴムバンド4を掛けて結縛することができる。また、図3(B)に示すように、ケース本体1の底部1bの外面凸部1fと蓋体2の凹部2bとを交互に嵌合させて安定した状態で蓋体2を被せたケース本体1を多数積み重ねることができ、全体を長いゴムバンド4で同様に結縛することができる。
【0028】
上記実施の形態では、ブラジャー3だけを収納した場合を例示しているが、本発明は、ショーツ(図示省略)をブラジャー3とセットにしてケース本体1内に一緒に収納するようにしてもよい。この場合、ショーツは、ブラジャー3と共生地乃至共柄等のセットものとするのが好ましい。また、ショーツは、予め、コンパクトに折り畳んで、重ね合わされたカップ部3a,3a’の背面側凹部3h内にブラジャー付属部材より上側にして収納するのが好ましい。
次に、図5〜図6は、本発明のブラジャー収納ケースの第2実施形態を示すものである。この実施形態では、前記第1実施形態におけるケース本体1と蓋体2とを一体化したものをケース本体10としている。そして、このケース本体10の広幅側となる上部に開口部10aを形成し、この開口部10aに蓋体20を被せるようにしている。この実施形態は、ケース本体10内へのブラジャー3の出し入れを上部の広幅側の開口部10aから行えるようにしたものである。
【0029】
第2実施形態は、例えば、顧客が本発明の商品購入後、箪笥や衣装ケース等に複数個積み重ねて収納している場合において、途中の任意のものを取り出して着用する際、ケース本体をずらせて隙間を空けて所望のケース本体を抜き出さなくても、積み重ね状態のままで、該当するケース本体10の上部の蓋体20を外すだけで内部に収納された所望のブラジャー3を開口部10aから取り出せるようにするためである。この場合、ショーツがセットで収納されている場合には、それらを一緒に取り出すことができることは勿論である。
【0030】
なお、細部の構成を説明すると、蓋体20の上面には長楕円形の凹部20aが形成され、該凹部20aの中央部に摘み部分20bを短径方向に蓋体20の上面と同一高さに残存させて形成している。そして、蓋体20の上面とケース本体10の下面とにゴムバンド係止溝20c,10bを適宜数(2個の場合を例示している)設け、ゴムバンド4で結縛できるようにしている。また、この実施形態のケース本体10の前後面には、第1実施形態のケース本体1における凹部1d及び外面凸部1fに相当する凹部10c及び外面凸部10dが形成されると共に、第1実施形態における蓋体2の凹部2bに相当する凹部10eが形成されている。これによって、ケース本体10は、図6に示すように、多数を安定して積み重ねることができる。また、積み重ねたものを第1実施形態と同様に長いゴムバンドで結縛し得るようにされる。
【0031】
上記実施形態は、フロント中央部が分離できる形式のブラジャーに本発明を適用した場合を示しているが、本発明は、フロント中央部が分離できない形式のブラジャーにも適用可能である。次に、その場合について説明する。
図7の(A)(B)(C)のブラジャー3は、左右のカップ部3a、3a’の対向縁部が対角線状に交差する連結部材3h、3iで連結構成されていると共に、左右のカップ部3a、3a’の下部が一方のカップ部3a’に対してホック等の止め具3jで着脱可能とされた下部連結部材3kで付加連結されている。下部連結部材3kは、他方のカップ部3aの下部に縫着等で固着されている。
【0032】
上記対角線状に交差する連結部材3h、3iは、その交差位置に重合状態を離脱可能とするホック等の止め具3mを備えている。
上記連結部材3h、3iは、必要な強度と伸縮性を備えた適宜の繊維素材(伸縮生地、編物生地、織物生地、複合機能生地、その他の生地等)で構成し得るが、例えば、肩掛け紐3gと同様なテープ状のものとすることができる。
上記構成としておけば、ブラジャー3の収納時、下部連結部材3kの止め具3j及び対角線状に交差する連結部材3h、3iの交差部の止め具3mを外して、図7の(B)に示すように、連結部材3h、3iの交差位置を軸O1として、右側のカップ部3a’を同図で矢印方向(交差を解除する方向)に半回転させ、続いて、図7の(C)に示すように、上記交差位置を軸O2として同図で矢印方向に半回転させて折り曲げて、左右のカップ部3a、3a’を表裏同一方向に揃えて重ね合わせることが容易に行える。この状態で、図8の(A)に示すように、付属部材をカップ部3a’の背面凹部内に折り畳み収納してケース本体1又は10に収納すれば、ブラジャー3の左右のカップ部3a、3a’を立体的形状を保持したままで収納することができ、型崩れ及び汚損を防止して次回の使用時まで保存することができる。
【0033】
上記ブラジャー3の場合では、左右のカップ部3a、3a’の重ね合わせ状態が、上下反転した状態となり、付属部材を折り畳み収納した状態の輪郭が略円形乃至多角形となり、これを収納するケース本体1の形状を、図8の(B)に示すように、円筒形周壁部1c’と椀型底部1b’とからなる形状とすることができ、蓋体2もこれに被冠対応して円形の周壁部2a’と椀型天板部2b’とからなる形状とすることができる。ケース本体1と蓋体2との嵌合部には、係止用凹凸部1g、2cを設けるのが好ましい。この形状のケース本体1と蓋体2は、図9に示すように、多数のものを椀型の底部1b’と天板部2b’とを順次嵌め合わせて嵩張らずにコンパクトに保管収納することができる。なお、ケース本体1及び蓋体2の周壁部1c’、2a’を多角形筒状とする場合も上記と同様に構成することにより、同様な作用効果が得られる。
【0034】
上記ブラジャー3の装着時には、元の状態に戻して使用する。この場合、左右のカップ部3a、3a’は、その対向縁部を連結部材3h、3iによって対角線状に連結されており、かつ、下部連結部材3kでも連結されているため、正規の位置に安定して保持され、着用者の胸部のシルエットの美観を維持向上させることができる。
図10の(A)(B)は、非分離形式のブラジャー3の変形実施形態の概略図であって、図10の(A)においては、左右のカップ部3a、3a’の対向縁部を対角線状に連結する連結部材3h、3iのみで構成した場合であり、図10の(B)においては、左右のカップ部3a、3a’の対向縁部を上下2本の連結部材3h’、3i’で平行に連結した場合であって、何れも、収納時には、図7に示すブラジャーと同様に、左右のカップ部3a、3a’をフロント中央部で捻じって半回転させて表裏反転させ、続いて、折り返して左右のカップ部3a、3a’を表裏同一方向に揃えて重ね合わせるものである。
【0035】
図11の(A)(B)は、さらに別の実施形態を示すブラジャーの要部正面図であって、左右のカップ部3a、3a’のフロント中央部に重合部3p、3p’を延長形成し、この重合部3p、3p’の中央部を1点でピボットピン3qにより回転可能に枢着連結し、ピボットピン3qの上下に、鉤型のホック、その他の係脱可能な係止具3r、3r’を取付けたものである。ピボットピン3qは、リベット形状や心軸と鞘筒とからなる心鞘型形状の樹脂製のものが好ましいが、ステンレス等の金属製でもよい。係止具3r、3r’の取付け位置は、ピボットピン3qの周辺であれば、上下以外の位置でも良い。
【0036】
この構成によれば、ブラジャー3の収納時、左右のカップ部3a、3a’の連結部材3h、3iを捻じったり、折り曲げたりすることなく、ピボットピン3qを中心として、図11の(A)に鎖線で示すように、右側のカップ部3a’を半回転させるだけで、他方のカップ部3aに上下反転状態ではあるが表裏同一方向に揃えて、立体形状のままで、重ね合わせることができ、カップ部3a、3a’の型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良くコンパクトにケース本体2又は10内に収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャーを提供することができる。なお、この場合においても、サイド片、紐等のブラジャー付属部材は、重ね合わせたカップ部3a’の背面側凹部に折り畳み収納するものであることは云うまでもない。
【0037】
本発明の実施形態は以上であるが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ケース本体及び蓋体の輪郭形状及び周壁の高さ並びに凹部の深さや形状は、ブラジャーの種類、カップ部の大きさ、形状、サイズ等に対応させて適宜にクラス分けして製作される。また、ケース本体及び蓋体は、双方を透明乃至半透明樹脂で成型し、又は、一方を透明樹脂、他方を半透明乃至不透明樹脂で成型してもよく、或いは、金属箔と樹脂との複合からなるラミネートシートやその他適宜の材料で作成してもよい。また、ケース本体と蓋体との嵌合部は、印籠の本体と蓋体との嵌合部と同様な構造としたり、その他、適宜の嵌め合い構造とすることができる。さらに、上記嵌合部には、係止用の凹凸部を設けて抜け止め係止させ、着脱時には、該凹凸部を弾性変形させて係止を外せるようにしておいてもよい。また、適用するブラジャーのフロント中央部の連結構造は、本発明の特許請求の範囲に記載された構成の範囲内で種々改変可能であって、図示した実施形態に制約されるものではない。なお、本発明は、セパレートタイプの水着とその収納ケース及び包装体に同様に適用しても良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、ブラジャーの型崩れや汚損を防止し、省スペースで高品位かつ体裁良く収納でき、保管収納や携行に便利なブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャーを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態の蓋体の側面図、(B)は折り畳み状態のブラジャーの側面図、(C)は本発明の第1実施形態のケース本体の側面図である。
【図2】(A)は本発明の第1実施形態のケース本体の正面図、(B)は蓋体の内側から見た正面図である。
【図3】(A)は本発明の第1実施形態の包装体の平面図、(B)はその積み重ね状態の平面図である。
【図4】(A)は本発明に適用するブラジャーのカップ部を表裏同一方向に重ね合わせてその背面側凹部にブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態の正面図、(B)はその側面図、(C)はその背面図、(D)はブラジャーの展開図である。
【図5】(A)は本発明の第2実施形態のケース本体及び蓋体の側面図、(B)はその正面図、(C)はその平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態の積み重ね状態の側面図である。
【図7】(A)は本発明を適用する非分離形式のブラジャーの一実施形態を示す概略正面図、(B)及び(C)は、その収納時の折り畳み順序説明用概略正面図である。
【図8】(A)は図7のブラジャーの折り畳み収納状態の概略正面図、(B)はブラジャー収納ケースの第3実施形態を示す概略縦断側面図で、ケース本体と蓋体とを分離して示している。
【図9】第3実施形態のブラジャー収納ケースの積み重ね状態の概略側面図である。
【図10】(A)(B)は本発明を適用する非分離形式のブラジャーの他の実施形態を示す概略正面図である。
【図11】(A)は本発明を適用する非分離形式のブラジャーのさらに別の実施形態を示す概略正面図、(B)はその分離展開状態の要部概略正面図である。
【符号の説明】
1 ケース本体
1d 凹部
2 蓋体
2b 凹部
3 ブラジャー
3a,3a’ カップ部
4 ゴムバンド
5 包装体
10 ケース本体
20 蓋体
Claims (14)
- ブラジャーの一方のカップ部を立体的形状のままで収納できる1つの凹部を有し、1つのカップ部の周辺部を収納するスペースを前記凹部の周囲に有するケース本体と、前記ケース本体に被せる蓋体とからなり、前記ケース本体内に、1つのブラジャーの左右のカップ部を、立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わせ、かつ、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態で、収納可能としたことを特徴とするブラジャー収納ケース。
- 前記ケース本体内に収納されるブラジャーは、フロント中央部で分離可能とされているか、又は、左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結され、かつ、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ可能とされているか、或いは、フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結され、かつ、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ可能とされているかの何れかであることを特徴とする請求項1に記載のブラジャー収納ケース。
- 前記ケース本体は、前面に開口部を有し、後面に閉鎖した底部を有し、周囲に上辺が広く下辺が狭い略台形筒状の周壁を有し、前記底部の中央部にブラジャーのカップ部の立体的形状と略同形状の1つの凹部を有し、前記周壁の高さと前記凹部の深さとを含めた全体の深さ寸法を1つのブラジャーの左右のカップ部を表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一とし、前記略台形筒状の周壁で囲まれる底部を、折り畳み状態における1つのカップ部の周辺部を収納するスペースを形成するように構成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のブラジャー収納ケース。
- 前記ケース本体は、前面に開口部を有し、後面に閉鎖した底部を有し、周囲に円筒形乃至多角形筒状の周壁を有し、前記底部の中央部にブラジャーのカップ部の立体的形状と略同形状の1つの凹部を有し、前記周壁の高さと前記凹部の深さとを含めた全体の深さ寸法を1つのブラジャーの左右のカップ部を表裏同一方向に重ね合わせた時のカップ頂部の立体形状における高さ寸法と略同一としてあることを特徴とする請求項1又は2に記載のブラジャー収納ケース。
- 前記ケース本体は、底部外面に前記凹部に対応した凸部が形成されており、また、前記蓋体は、前記ケース本体の開口部を閉鎖するために前記開口部に着脱可能に嵌合される周壁部及び天板部を有し、前記天板部の中央部に前記ケース本体の凹部と略同一形状・同一深さの凹部を有していることを特徴とする請求項3又は4に記載のブラジャー収納ケース。
- 前記ケース本体は、上部に開口部を有し、前面及び後面にブラジャーのカップ部の収納用及び背面押さえ用の凹部を対向して形成されており、また、前記蓋体は、ケース本体の上記開口部に着脱可能に被せられ、かつ、ケース本体を多数積み重ねた状態においても取り外して収納物を取り出し及び収納可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブラジャー収納ケース。
- 1つのブラジャーが左右のカップ部のフロント中央部で接続・分離可能に構成され、かつ、1つのブラジャーの左右のカップ部を立体形状のままで表裏同一方向に重ね合わされ、しかも、この重ね合わされたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した1つのブラジャーを前記請求項1、3、5、6の何れかに記載のケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してなるブラジャー包装体。
- 左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結され、左右のカップ部を、フロント中央部で捻じることにより表裏反転させ、この状態で折り曲げて一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納可能とした1つのブラジャーを前記請求項2、4、5の何れかに記載のケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してなるブラジャー包装体。
- フロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結され、かつ、ピボットピンを中心として半回転させて上下反転状態で一方のカップ部を他方のカップ部に表裏を同一方向に揃えて重ね合わせ、この重ね合わせたカップ部の背面側凹部にサイド片、紐等のブラジャー付属部材を折り畳み収納した状態で収納可能とした1つのブラジャーを前記請求項2、4、5の何れかに記載のケース本体内に収納し、前記蓋体でケース本体の開口部を閉鎖してなるブラジャー包装体。
- 前記ブラジャーとセットとされるショーツを折り畳み状態で前記カップ部の背面側凹部に収納してあることを特徴とする請求項7、8、9の何れかに記載のブラジャー包装体。
- 左右のカップ部の対向縁部を捻じれ及び折り曲げ可能な連結部材で連結したことを特徴とするブラジャー。
- 前記連結部材は、左右のカップ部の対向縁部を対角線状に連結するように構成されていると共に、左右のカップ部の下部を一方のカップ部に対して着脱可能とされた下部連結部材で付加連結されていることを特徴とする請求項11に記載のブラジャー。
- 前記対角線状に交差する連結部材は、その交差位置に重合状態を離脱可能とする止め具を備えていることを特徴とする請求項12に記載のブラジャー。
- 左右のカップ部をフロント中央部を中心としてピボットピンで回転可能に連結し、前記ピボットピンの周辺に係脱可能な係止具を具備させたことを特徴とするブラジャー。
Priority Applications (1)
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JP2003072421A JP2004269037A (ja) | 2003-01-17 | 2003-03-17 | ブラジャー収納ケース及びブラジャー包装体並びにブラジャー |
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JP (1) | JP2004269037A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009143587A1 (en) * | 2008-05-30 | 2009-12-03 | Helena Crumpton | Brassiere storage assembly |
US20120292209A1 (en) * | 2011-05-19 | 2012-11-22 | Todd Willey | Apparatus and system for storing undergarments |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003072421A patent/JP2004269037A/ja active Pending
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