JP2004267658A - 洗濯ばさみ - Google Patents
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Abstract
【課題】物干竿の位置が低い場合でも、バスタオルやシーツなどの長尺洗濯物の先端部分がベランダ床などに着いて汚れたりすることを防止でき、しかも洗濯物を乾かしやすい洗濯ばさみが求められている。
【解決手段】洗濯ばさみ1は、左右一対の挟持部材2,2の上下中央部の重合部分3a,4b,3b,4aを枢支部5として一対の挟持部材2,2を回動可能に構成し、両挟持部材2,2の間に設けた弾性部材11,11によって両挟持部材2,2の上部を外方へ付勢して摘み操作部8,8とし、かつ、両挟持部材2,2の下部を内方へ付勢して挟持部6,6,6,6を形成し、挟持部6,6,6,6の挟持面7,7,7,7は洗濯物における物干竿被い部分を挟持可能に形成され、挟持部6,6,6,6の外側面に外方へ延びる腕部13,13が設けられ、腕部13,13にピンチ吊持ち用の吊持ち部12,12が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】洗濯ばさみ1は、左右一対の挟持部材2,2の上下中央部の重合部分3a,4b,3b,4aを枢支部5として一対の挟持部材2,2を回動可能に構成し、両挟持部材2,2の間に設けた弾性部材11,11によって両挟持部材2,2の上部を外方へ付勢して摘み操作部8,8とし、かつ、両挟持部材2,2の下部を内方へ付勢して挟持部6,6,6,6を形成し、挟持部6,6,6,6の挟持面7,7,7,7は洗濯物における物干竿被い部分を挟持可能に形成され、挟持部6,6,6,6の外側面に外方へ延びる腕部13,13が設けられ、腕部13,13にピンチ吊持ち用の吊持ち部12,12が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物干竿に被せられたバスタオルやシーツなどの長尺洗濯物をその上方から挟持して物干竿に固定する洗濯ばさみに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マンションなどの高層建築においては、美感上または飛散防止上の理由で、洗濯物をベランダよりも低い位置に干すことを義務付けていることが多い。それに伴って、物干竿は低い位置に配置されている。このように物干竿を低く配置すると、洗濯物を掛けるときや取り込むときの作業が楽になるという利点がある反面、バスタオルやシーツなど長尺の洗濯物は、物干竿に被せられたときに垂れ下がった先端部分がベランダ床などに着いて汚れるという問題がある。
【0003】
そこで、下記の特許文献1に示したような洗濯ばさみが提案されている。かかる文献開示の洗濯ばさみは、対向して設けた左右一対の挟持部材の上下中央部の一部を重合し、この重合部分を枢支部として一対の挟持部材を回動可能に構成するとともに、両挟持部材の間に設けた弾性部材によって両挟持部材の上部を外方へ付勢して摘み操作部とし、かつ、両挟持部材の下部を内方へ付勢して挟持部を形成し、、挟持部は物干竿に被せられた洗濯物における物干竿被い部分を挟持可能に形成され、挟持部の外側面にピンチを掛脱可能に吊持ちするための小さな係止部が設けられている。
【0004】
この洗濯ばさみを使用する際には、索条付きのピンチが挟持部の係止部に掛止される。そうして、物干竿に洗濯物をふたつ折りにして被せる。次に、洗濯ばさみの挟持部を洗濯物の物干竿被い部分に上方から装着して挟み付け、洗濯物を物干竿に固定する。そして、洗濯物の両方の先端辺を持ち上げ、両側の挟持部に取り付けられたピンチでそれぞれを挟持させる。これにより、洗濯物の物干竿被い部分から垂下端までの上下長が短くなり、洗濯物をベランダ床などに着けないように工夫されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−135399号公報(段落番号0011、図1、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記文献開示の洗濯ばさみは、特許文献1の図3に示されているように、挟持部のほぼ真下にピンチが配置されるため、ピンチで挟持された洗濯物の先端辺と洗濯物の物干竿から垂れ下がった部分との間(左右方向)に十分な空間を採ることができない。そこで、比較的長い索条付きのピンチを用いることにより、洗濯物の物干竿から垂れ下がった部分を大きく露出させて乾きやすくするようにしていた。その結果、洗濯物の物干竿被い部分から垂下端までの上下長が長くなり、一定高さ以上の物干竿でなければ使用できなかった。すなわち、洗濯物の垂下端までの上下長を短くすることと、洗濯物を乾きやすくすることの両立ができなかったのである。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、物干竿の位置が低い場合でも、バスタオルやシーツなどの長尺洗濯物の先端部分がベランダ床などに着いて汚れたりすることを防止でき、しかも洗濯物を乾かしやすい洗濯ばさみの提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る洗濯ばさみは、対向して設けた左右一対の挟持部材の上下中央部の一部を重合し、この重合部分を枢支部として前記一対の挟持部材を回動可能に構成するとともに、両挟持部材の間に設けた弾性部材によって両挟持部材の上部を外方へ付勢して摘み操作部とし、かつ、両挟持部材の下部を内方へ付勢して挟持部を形成してなる洗濯ばさみであって、挟持部は物干竿に被せられた洗濯物における物干竿被い部分を挟持可能に形成され、挟持部の外側面に外方へ延びる腕部が設けられ、腕部にピンチ吊持ち用の吊持ち部が設けられている構成にしてある。
【0009】
また、前記構成において、一つの腕部に複数の吊持ち部が設けられているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一形態に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係る洗濯ばさみを示す斜視図、図2は前記洗濯ばさみの正面図、図3は前記洗濯ばさみの平面図、図4は前記洗濯ばさみを構成する挟持部材のひとつを示す平面図である。
各図において、この実施形態に係る洗濯ばさみ1は、対向して設けた左右一対の挟持部材2,2を用いて構成される。挟持部材2,2は互いに同一の部品であり、例えば合成樹脂を原材料として金型成型により製造される。それぞれの挟持部材2はその上部が指で操作するための摘み操作部8として形成され、下部が洗濯物などを挟むための挟持部6として形成されている。
挟持部6,6は前後二股状に分かれて形成されている。挟持部6の内面は、物干竿20(図5参照)に被せられた長尺洗濯物21における物干竿被い部分27を挟持可能な曲率径で、かつ、内向きに湾曲した形状の挟持面7として形成されている。また、挟持部6の上方外側面には2つの掛止穴10,10が形成されている。摘み操作部8には上下に沿う2筋の長孔9,9が貫通して形成されている。
【0011】
挟持部材2内面の上下ほぼ中央部分には、2条の枢支用凸部3a,3bが内向きに突出して形成され、枢支用凸部3a,3b間に枢支用凹部4aが外向きに陥入して形成され、枢支用凸部3b側方にも枢支用凹部4bが外向きに陥入して形成されている。一対の挟持部材2,2は互いに内向きに対向して配置され、一方の挟持部材2の枢支用凸部3aが他方の挟持部材2の枢支用凹部4b内に装入されて重ね合わせられ、一方の枢支用凸部3bが他方の枢支用凹部4a内に装入されて重ね合わせられる。これらの枢支用凸部3aと枢支用凹部4b、および、枢支用凸部3bと枢支用凹部4aの重ね合わせ部分により、一対の挟持部材2,2を回動可能に枢支する枢支部5が構成される。枢支部5の下方には洗濯ロープを挟持するためのロープ用挟持面14が形成されている。
【0012】
上記のように一対の挟持部材2,2を組み合わせた状態で、挟持部材2,2のそれぞれの長孔9,9を通された略C字形のバネ鋼線から成る弾性部材11の両端が、挟持部材2,2のそれぞれの掛止穴10,10に掛止される。これにより、弾性部材11が摘み操作部8,8を外方へ付勢し、かつ、挟持部6,6,6,6を内方へ付勢する。
一方、挟持部6,6の外側面には、外方へ翼状に延びる腕部13が挟持部6,6から突出して形成されている。腕部13の先端近傍位置には、ピンチ30(図5参照)を吊持ちするための丸孔が吊持ち部12として上下貫通で形成されている。左右の吊持ち部12,12間の横(左右)方向の寸法Lは特に限定されないが、この例では約13cmとする。
【0013】
そして、吊持ち部12に吊り持ちされるピンチ30は、図5に示すように、一般的な基本構造を有している。すなわち、ピンチ30では、対向して設けた左右一対の挟持部材37,37の上下中央部の一部を重合した枢支部32を支点として、一対の挟持部材37,37が回動可能に構成されている。そして、両挟持部材37,37の間に架け渡された弾性部材35により、両挟持部材37,37はその上部が外方へ付勢される摘み操作部33,33となり、下部が内方へ付勢される挟持部34,34となっている。各挟持部34の先端内面には、洗濯物をソフトに、かつ、確実に挟持するゴムパッド36がそれぞれ装着されている。
【0014】
上記した構成の洗濯ばさみ1を使用するにあたっては、両翼の吊持ち部12,12(丸孔)に、ピンチ30がそれぞれ吊持ちされる。ピンチ30は、掛止時に広げ得るスリットを有する合成樹脂製のチェーン31を介して吊持ち部12に取付けられる。
そこで、マンションのベランダなどに横架された物干竿20に、洗い終えたバスタオルなどの長尺洗濯物21をふたつ折りにして被せる。そして、洗濯ばさみ1の摘み操作部8,8を手で摘んで挟持部6,6,6,6を広げ、長尺洗濯物21の物干竿被い部分27に上方から装着して挟持面7,7,7,7で挟み付け、長尺洗濯物21を物干竿20に固定する。
【0015】
次に、各腕部13の先端に取り付けられた各ピンチ30の挟持部34,34で長尺洗濯物21の両方の先端辺24をそれぞれ挟持させる。すると、長尺洗濯物21は正面から見て略W字形の姿勢で保持される。すなわち、長尺洗濯物21は物干竿被い部分27から垂下端22までの上下長を短くして干される。これにより、長尺洗濯物21がベランダ床などに着くことを防止でき、せっかく洗った長尺洗濯物21を汚さずに済む。
また、挟持部6からピンチ30の間は比較的距離があるので、その間に広い空間部23,23が形成される。これにより、毛布やバスタオルのように厚手で乾きにくい長尺洗濯物21であっても、迅速に乾燥させることができる。
他方で、洗濯ばさみ1はひとつの挟持部材2に前後二股状の挟持部6,6を有しているため、1本の物干竿20に複数の長尺洗濯物21,21,・・・を連ねて干す場合に好適である。例えば、二股の一方(例えば前側)の挟持部6で或る洗濯物21の後端を挟持し、同時に、二股の他方(例えば後側)の挟持部6で後続の洗濯物21の前端を挟持するといった使い方が可能となる。
【0016】
次に、別の実施形態に係る洗濯ばさみを図6および図7に示す。各図に示した洗濯ばさみ1Aは、上述した洗濯ばさみ1と基本的構成が同じであるが、腕部13よりも長い腕部13Aが挟持部6,6に設けられている点と、一つの腕部13Aに2つの吊持ち部12,15(いずれも丸孔)が横(左右)方向に適宜間隔で設けられている点で、洗濯ばさみ1と異なっている。この場合、吊持ち部15,15間の横方向の寸法LAは特に限定されないが、この例では約25cmとする。また、吊持ち部12,12間の横方向寸法Lは既述した洗濯ばさみ1の場合と同じとする。
洗濯ばさみ1Aでは、図7のように、両翼先端の吊持ち部15,15にピンチ30A,30Aがチェーン31を介してそれぞれ取り付けられ、両翼途中の吊持ち部12,12にピンチ30,30がチェーン31を介してそれぞれ取り付けられる。ピンチ30Aはピンチ30と比べて取付位置の違いを明確にするために異なる符号を付してあるが、構造はピンチ30と同じである。
【0017】
この洗濯ばさみ1Aは種々の態様で使用し得るが、例えば、物干竿20に被せられて挟持部6,6、6,6で固定された長尺洗濯物21の両側の先端辺24,24をピンチ30A,30Aでそれぞれ挟持して用いる。このように、外側のピンチ30A,30Aで長尺洗濯物21の先端辺24,24を吊持つと、洗濯ばさみ1を用いた場合よりも広い空間部23A,23Aが形成される。加えて、物干竿20の下方にも広い空間部25が形成される。これらの相乗作用により、長尺洗濯物21をよりいっそう早く乾燥させることができる。また、長尺洗濯物21は横に広がっているので、物干竿被い部分27から垂下端22Aまでの上下長は、洗濯ばさみ1を用いた場合よりも更に小さくなっている。従って、いっそう低い位置にある物干竿20であっても使用することができる。
一方、前記のようにピンチ30A,30Aにより長尺洗濯物21の先端辺24,24を吊り持った状態で、腕部13A途中のピンチ30に別の洗濯物26を挟持させて干すこともできる。このように使用することにより、洗濯物26としてランジェリーや下着などを隠し干しすることが可能となる。無論、ピンチ30,30で先端辺24,24を吊り持ち、ピンチ30A,30Aで他の洗濯物を挟持させる使い方でも構わない。
【0018】
尚、上記の実施形態では、腕部に設けられる吊持ち部として丸穴12,15を例示したが、本発明はそれに限定されるものでなく、例えばフック状突起などを腕部に設けてもよい。
また、吊持ち部とピンチとをつなぐ部材としては上述したチェーンに限らず、例えば紐、ワイヤ、面ファスナなどでも構わない。あるいは、つなぐ部材を省き、吊持ち部とピンチとを直につないでも構わない。
そして、一つの腕部に設けられる吊持ち部の数は特に限定されず、例えば3つ以上であっても構わない。
また、上記では、ピンチ挟持部先端にゴムパッドが装着されたピンチ30,30Aを洗濯ばさみの吊持ち部に吊り持ちさせた例を示したが、それらに替え、ゴムパッドを持たない一般汎用のピンチを吊り持ちさせても問題なく使用できる。
【0019】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る洗濯ばさみによれば、挟持部から外方へ延びた腕部の吊持ち部にピンチが吊持ちされ、このピンチに長尺洗濯物の先端辺が挟持されるので、洗濯物の物干竿被い部分と垂下端までの上下長を小さくすることができ、低い位置の物干竿であっても洗濯物が地面やベランダ床に着くことがなく汚れない。また、洗濯物における物干竿被い部分とピンチに掛止された部分の間に広い空間が形成されるので、洗濯物を早く乾かすことができ、バスタオルや毛布といった厚手で長尺の洗濯物であっても実用的に問題なく干すことができる。
【0020】
また、一つの腕部に複数の吊持ち部を設けた場合は、種々の態様で洗濯物を干すことができる。例えば、外側の吊持ち部に吊持ちされたピンチで洗濯物の先端辺を挟持すれば、いっそう広い空間部が形成されるために洗濯物をより早く乾燥させることができ、洗濯物の物干竿被い部分から垂下端までの上下長をいっそう小さくすることができる。また、腕部途中に吊持ちされたピンチで別の洗濯物を隠し干しするといったことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る洗濯ばさみを示す斜視図である。
【図2】前記洗濯ばさみの正面図である。
【図3】前記洗濯ばさみの平面図である。
【図4】前記洗濯ばさみを構成する挟持部材のひとつを示す平面図である。
【図5】前記洗濯ばさみの使用状態を示す状態斜視図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係る洗濯ばさみを示す平面図である。
【図7】前記別の洗濯ばさみの使用状態を示す状態正面図である。
【符号の説明】
1,1A 洗濯ばさみ
2 挟持部材
3a,3b 枢支用凸部
4a,4b 枢支用凹部
5 枢支部
6 挟持部
7 挟持面
8 摘み操作部
11 弾性部材
12,15 吊持ち部
13,13A 腕部
20 物干竿
21 長尺洗濯物
27 物干竿被い部分
30,30A ピンチ
31 チェーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、物干竿に被せられたバスタオルやシーツなどの長尺洗濯物をその上方から挟持して物干竿に固定する洗濯ばさみに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マンションなどの高層建築においては、美感上または飛散防止上の理由で、洗濯物をベランダよりも低い位置に干すことを義務付けていることが多い。それに伴って、物干竿は低い位置に配置されている。このように物干竿を低く配置すると、洗濯物を掛けるときや取り込むときの作業が楽になるという利点がある反面、バスタオルやシーツなど長尺の洗濯物は、物干竿に被せられたときに垂れ下がった先端部分がベランダ床などに着いて汚れるという問題がある。
【0003】
そこで、下記の特許文献1に示したような洗濯ばさみが提案されている。かかる文献開示の洗濯ばさみは、対向して設けた左右一対の挟持部材の上下中央部の一部を重合し、この重合部分を枢支部として一対の挟持部材を回動可能に構成するとともに、両挟持部材の間に設けた弾性部材によって両挟持部材の上部を外方へ付勢して摘み操作部とし、かつ、両挟持部材の下部を内方へ付勢して挟持部を形成し、、挟持部は物干竿に被せられた洗濯物における物干竿被い部分を挟持可能に形成され、挟持部の外側面にピンチを掛脱可能に吊持ちするための小さな係止部が設けられている。
【0004】
この洗濯ばさみを使用する際には、索条付きのピンチが挟持部の係止部に掛止される。そうして、物干竿に洗濯物をふたつ折りにして被せる。次に、洗濯ばさみの挟持部を洗濯物の物干竿被い部分に上方から装着して挟み付け、洗濯物を物干竿に固定する。そして、洗濯物の両方の先端辺を持ち上げ、両側の挟持部に取り付けられたピンチでそれぞれを挟持させる。これにより、洗濯物の物干竿被い部分から垂下端までの上下長が短くなり、洗濯物をベランダ床などに着けないように工夫されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−135399号公報(段落番号0011、図1、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記文献開示の洗濯ばさみは、特許文献1の図3に示されているように、挟持部のほぼ真下にピンチが配置されるため、ピンチで挟持された洗濯物の先端辺と洗濯物の物干竿から垂れ下がった部分との間(左右方向)に十分な空間を採ることができない。そこで、比較的長い索条付きのピンチを用いることにより、洗濯物の物干竿から垂れ下がった部分を大きく露出させて乾きやすくするようにしていた。その結果、洗濯物の物干竿被い部分から垂下端までの上下長が長くなり、一定高さ以上の物干竿でなければ使用できなかった。すなわち、洗濯物の垂下端までの上下長を短くすることと、洗濯物を乾きやすくすることの両立ができなかったのである。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、物干竿の位置が低い場合でも、バスタオルやシーツなどの長尺洗濯物の先端部分がベランダ床などに着いて汚れたりすることを防止でき、しかも洗濯物を乾かしやすい洗濯ばさみの提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る洗濯ばさみは、対向して設けた左右一対の挟持部材の上下中央部の一部を重合し、この重合部分を枢支部として前記一対の挟持部材を回動可能に構成するとともに、両挟持部材の間に設けた弾性部材によって両挟持部材の上部を外方へ付勢して摘み操作部とし、かつ、両挟持部材の下部を内方へ付勢して挟持部を形成してなる洗濯ばさみであって、挟持部は物干竿に被せられた洗濯物における物干竿被い部分を挟持可能に形成され、挟持部の外側面に外方へ延びる腕部が設けられ、腕部にピンチ吊持ち用の吊持ち部が設けられている構成にしてある。
【0009】
また、前記構成において、一つの腕部に複数の吊持ち部が設けられているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一形態に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係る洗濯ばさみを示す斜視図、図2は前記洗濯ばさみの正面図、図3は前記洗濯ばさみの平面図、図4は前記洗濯ばさみを構成する挟持部材のひとつを示す平面図である。
各図において、この実施形態に係る洗濯ばさみ1は、対向して設けた左右一対の挟持部材2,2を用いて構成される。挟持部材2,2は互いに同一の部品であり、例えば合成樹脂を原材料として金型成型により製造される。それぞれの挟持部材2はその上部が指で操作するための摘み操作部8として形成され、下部が洗濯物などを挟むための挟持部6として形成されている。
挟持部6,6は前後二股状に分かれて形成されている。挟持部6の内面は、物干竿20(図5参照)に被せられた長尺洗濯物21における物干竿被い部分27を挟持可能な曲率径で、かつ、内向きに湾曲した形状の挟持面7として形成されている。また、挟持部6の上方外側面には2つの掛止穴10,10が形成されている。摘み操作部8には上下に沿う2筋の長孔9,9が貫通して形成されている。
【0011】
挟持部材2内面の上下ほぼ中央部分には、2条の枢支用凸部3a,3bが内向きに突出して形成され、枢支用凸部3a,3b間に枢支用凹部4aが外向きに陥入して形成され、枢支用凸部3b側方にも枢支用凹部4bが外向きに陥入して形成されている。一対の挟持部材2,2は互いに内向きに対向して配置され、一方の挟持部材2の枢支用凸部3aが他方の挟持部材2の枢支用凹部4b内に装入されて重ね合わせられ、一方の枢支用凸部3bが他方の枢支用凹部4a内に装入されて重ね合わせられる。これらの枢支用凸部3aと枢支用凹部4b、および、枢支用凸部3bと枢支用凹部4aの重ね合わせ部分により、一対の挟持部材2,2を回動可能に枢支する枢支部5が構成される。枢支部5の下方には洗濯ロープを挟持するためのロープ用挟持面14が形成されている。
【0012】
上記のように一対の挟持部材2,2を組み合わせた状態で、挟持部材2,2のそれぞれの長孔9,9を通された略C字形のバネ鋼線から成る弾性部材11の両端が、挟持部材2,2のそれぞれの掛止穴10,10に掛止される。これにより、弾性部材11が摘み操作部8,8を外方へ付勢し、かつ、挟持部6,6,6,6を内方へ付勢する。
一方、挟持部6,6の外側面には、外方へ翼状に延びる腕部13が挟持部6,6から突出して形成されている。腕部13の先端近傍位置には、ピンチ30(図5参照)を吊持ちするための丸孔が吊持ち部12として上下貫通で形成されている。左右の吊持ち部12,12間の横(左右)方向の寸法Lは特に限定されないが、この例では約13cmとする。
【0013】
そして、吊持ち部12に吊り持ちされるピンチ30は、図5に示すように、一般的な基本構造を有している。すなわち、ピンチ30では、対向して設けた左右一対の挟持部材37,37の上下中央部の一部を重合した枢支部32を支点として、一対の挟持部材37,37が回動可能に構成されている。そして、両挟持部材37,37の間に架け渡された弾性部材35により、両挟持部材37,37はその上部が外方へ付勢される摘み操作部33,33となり、下部が内方へ付勢される挟持部34,34となっている。各挟持部34の先端内面には、洗濯物をソフトに、かつ、確実に挟持するゴムパッド36がそれぞれ装着されている。
【0014】
上記した構成の洗濯ばさみ1を使用するにあたっては、両翼の吊持ち部12,12(丸孔)に、ピンチ30がそれぞれ吊持ちされる。ピンチ30は、掛止時に広げ得るスリットを有する合成樹脂製のチェーン31を介して吊持ち部12に取付けられる。
そこで、マンションのベランダなどに横架された物干竿20に、洗い終えたバスタオルなどの長尺洗濯物21をふたつ折りにして被せる。そして、洗濯ばさみ1の摘み操作部8,8を手で摘んで挟持部6,6,6,6を広げ、長尺洗濯物21の物干竿被い部分27に上方から装着して挟持面7,7,7,7で挟み付け、長尺洗濯物21を物干竿20に固定する。
【0015】
次に、各腕部13の先端に取り付けられた各ピンチ30の挟持部34,34で長尺洗濯物21の両方の先端辺24をそれぞれ挟持させる。すると、長尺洗濯物21は正面から見て略W字形の姿勢で保持される。すなわち、長尺洗濯物21は物干竿被い部分27から垂下端22までの上下長を短くして干される。これにより、長尺洗濯物21がベランダ床などに着くことを防止でき、せっかく洗った長尺洗濯物21を汚さずに済む。
また、挟持部6からピンチ30の間は比較的距離があるので、その間に広い空間部23,23が形成される。これにより、毛布やバスタオルのように厚手で乾きにくい長尺洗濯物21であっても、迅速に乾燥させることができる。
他方で、洗濯ばさみ1はひとつの挟持部材2に前後二股状の挟持部6,6を有しているため、1本の物干竿20に複数の長尺洗濯物21,21,・・・を連ねて干す場合に好適である。例えば、二股の一方(例えば前側)の挟持部6で或る洗濯物21の後端を挟持し、同時に、二股の他方(例えば後側)の挟持部6で後続の洗濯物21の前端を挟持するといった使い方が可能となる。
【0016】
次に、別の実施形態に係る洗濯ばさみを図6および図7に示す。各図に示した洗濯ばさみ1Aは、上述した洗濯ばさみ1と基本的構成が同じであるが、腕部13よりも長い腕部13Aが挟持部6,6に設けられている点と、一つの腕部13Aに2つの吊持ち部12,15(いずれも丸孔)が横(左右)方向に適宜間隔で設けられている点で、洗濯ばさみ1と異なっている。この場合、吊持ち部15,15間の横方向の寸法LAは特に限定されないが、この例では約25cmとする。また、吊持ち部12,12間の横方向寸法Lは既述した洗濯ばさみ1の場合と同じとする。
洗濯ばさみ1Aでは、図7のように、両翼先端の吊持ち部15,15にピンチ30A,30Aがチェーン31を介してそれぞれ取り付けられ、両翼途中の吊持ち部12,12にピンチ30,30がチェーン31を介してそれぞれ取り付けられる。ピンチ30Aはピンチ30と比べて取付位置の違いを明確にするために異なる符号を付してあるが、構造はピンチ30と同じである。
【0017】
この洗濯ばさみ1Aは種々の態様で使用し得るが、例えば、物干竿20に被せられて挟持部6,6、6,6で固定された長尺洗濯物21の両側の先端辺24,24をピンチ30A,30Aでそれぞれ挟持して用いる。このように、外側のピンチ30A,30Aで長尺洗濯物21の先端辺24,24を吊持つと、洗濯ばさみ1を用いた場合よりも広い空間部23A,23Aが形成される。加えて、物干竿20の下方にも広い空間部25が形成される。これらの相乗作用により、長尺洗濯物21をよりいっそう早く乾燥させることができる。また、長尺洗濯物21は横に広がっているので、物干竿被い部分27から垂下端22Aまでの上下長は、洗濯ばさみ1を用いた場合よりも更に小さくなっている。従って、いっそう低い位置にある物干竿20であっても使用することができる。
一方、前記のようにピンチ30A,30Aにより長尺洗濯物21の先端辺24,24を吊り持った状態で、腕部13A途中のピンチ30に別の洗濯物26を挟持させて干すこともできる。このように使用することにより、洗濯物26としてランジェリーや下着などを隠し干しすることが可能となる。無論、ピンチ30,30で先端辺24,24を吊り持ち、ピンチ30A,30Aで他の洗濯物を挟持させる使い方でも構わない。
【0018】
尚、上記の実施形態では、腕部に設けられる吊持ち部として丸穴12,15を例示したが、本発明はそれに限定されるものでなく、例えばフック状突起などを腕部に設けてもよい。
また、吊持ち部とピンチとをつなぐ部材としては上述したチェーンに限らず、例えば紐、ワイヤ、面ファスナなどでも構わない。あるいは、つなぐ部材を省き、吊持ち部とピンチとを直につないでも構わない。
そして、一つの腕部に設けられる吊持ち部の数は特に限定されず、例えば3つ以上であっても構わない。
また、上記では、ピンチ挟持部先端にゴムパッドが装着されたピンチ30,30Aを洗濯ばさみの吊持ち部に吊り持ちさせた例を示したが、それらに替え、ゴムパッドを持たない一般汎用のピンチを吊り持ちさせても問題なく使用できる。
【0019】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る洗濯ばさみによれば、挟持部から外方へ延びた腕部の吊持ち部にピンチが吊持ちされ、このピンチに長尺洗濯物の先端辺が挟持されるので、洗濯物の物干竿被い部分と垂下端までの上下長を小さくすることができ、低い位置の物干竿であっても洗濯物が地面やベランダ床に着くことがなく汚れない。また、洗濯物における物干竿被い部分とピンチに掛止された部分の間に広い空間が形成されるので、洗濯物を早く乾かすことができ、バスタオルや毛布といった厚手で長尺の洗濯物であっても実用的に問題なく干すことができる。
【0020】
また、一つの腕部に複数の吊持ち部を設けた場合は、種々の態様で洗濯物を干すことができる。例えば、外側の吊持ち部に吊持ちされたピンチで洗濯物の先端辺を挟持すれば、いっそう広い空間部が形成されるために洗濯物をより早く乾燥させることができ、洗濯物の物干竿被い部分から垂下端までの上下長をいっそう小さくすることができる。また、腕部途中に吊持ちされたピンチで別の洗濯物を隠し干しするといったことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る洗濯ばさみを示す斜視図である。
【図2】前記洗濯ばさみの正面図である。
【図3】前記洗濯ばさみの平面図である。
【図4】前記洗濯ばさみを構成する挟持部材のひとつを示す平面図である。
【図5】前記洗濯ばさみの使用状態を示す状態斜視図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係る洗濯ばさみを示す平面図である。
【図7】前記別の洗濯ばさみの使用状態を示す状態正面図である。
【符号の説明】
1,1A 洗濯ばさみ
2 挟持部材
3a,3b 枢支用凸部
4a,4b 枢支用凹部
5 枢支部
6 挟持部
7 挟持面
8 摘み操作部
11 弾性部材
12,15 吊持ち部
13,13A 腕部
20 物干竿
21 長尺洗濯物
27 物干竿被い部分
30,30A ピンチ
31 チェーン
Claims (2)
- 対向して設けた左右一対の挟持部材の上下中央部の一部を重合し、この重合部分を枢支部として前記一対の挟持部材を回動可能に構成するとともに、両挟持部材の間に設けた弾性部材によって両挟持部材の上部を外方へ付勢して摘み操作部とし、かつ、両挟持部材の下部を内方へ付勢して挟持部を形成してなる洗濯ばさみであって、挟持部は物干竿に被せられた洗濯物における物干竿被い部分を挟持可能に形成され、挟持部の外側面に外方へ延びる腕部が設けられ、腕部にピンチ吊持ち用の吊持ち部が設けられていることを特徴とする洗濯ばさみ。
- 一つの腕部に複数の吊持ち部が設けられている請求項1に記載の洗濯ばさみ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003066015A JP2004267658A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 洗濯ばさみ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003066015A JP2004267658A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 洗濯ばさみ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004267658A true JP2004267658A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33126843
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004267658A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007014419A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Azuma Industrial Co Ltd | ピンチアセンブリ及びピンチ |
JP2013052093A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Aisen:Kk | 挾持具 |
JP2014012064A (ja) * | 2012-07-04 | 2014-01-23 | Yoshio Kinoshita | 竿用洗濯バサミ |
-
2003
- 2003-03-12 JP JP2003066015A patent/JP2004267658A/ja active Pending
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JP2013052093A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Aisen:Kk | 挾持具 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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