JP2004267421A - 遊技用装置、磁気検出システム及び磁気存在領域特定プログラム - Google Patents

遊技用装置、磁気検出システム及び磁気存在領域特定プログラム Download PDF

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Tomohiro Nishimura
朋宏 西村
Kanemasa Kito
金正 鬼頭
Toru Kageyama
徹 陰山
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Abstract

【課題】磁気検出手段の特性を考慮して、磁気発生体の存在位置を高精度に検出できる遊技用装置、磁気検出システム及び磁気存在領域特定プログラムを提供し、磁気の発生源の特定を容易にする。
【解決手段】遊技用装置に対して、磁気の検出が必要な磁気検出領域を遊技機の正面側に設定し、磁気の照射を検出する磁気検出手段を、正面から見て上記磁気検出領域の外側に、検出方向を上記磁気検出領域へ向けて配設した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばパチンコ機やパチスロ機等の遊技機を設置した遊技場で、遊技機の近傍に存在する磁気を検出するような遊技用装置、磁気検出システム、及び磁気存在領域特定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技場では、パチンコ機の出玉を管理するホームコンピュータシステム、上記出玉を景品に交換する景品交換システム、貸し玉を事前にカードとして利用者に購入させるCRシステム、及び、遊技者が出玉を遊技場に預ければ次回来店時に貸し玉として遊技ができる貯玉システムが運用されている。上記貯玉システムは、遊技者の会員管理も実施しており、会員管理システムと呼ばれている。
【0003】
前記遊技場では、パチンコ機の近傍に磁石(磁気発生体)が存在した場合、当該磁石の磁力によって金属製の遊技動体が正常と異なる動作をすることがあり、また磁石による不正行為の可能性も考えられる。
【0004】
このような動作や行為を防止するため、遊技機の背部に遊技面に対して垂直方向に磁気を検出する磁気検出手段を備えた遊技機が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2547185号公報
【特許文献2】
特許第3140134号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、背後から遊技面に対して垂直方向に磁気を検出すると、役物に使用しているソレノイド用磁石や釘等の影響により、検出精度が悪くなるという問題があった。
【0007】
また、パチンコ機の厚みの分だけ磁気検出手段と検出対象の磁気発生体(磁石)との距離が長くなり、これも検出精度が悪くなる原因となっていた。
【0008】
加えて、前記磁気検出手段は対象の2方向に磁気検出領域が発生するため、一方の磁気検出領域を使用する予定でも他方の磁気検出領域が妨げとなっていた。すなわち、遊技場では通常1つの島に対して、横並びの複数のパチンコ機が背中合わせに対照的に設置されている。これに対し、上述したようにパチンコ機の背部に遊技面に対して垂直方向の磁気を検出すべく磁気検出手段を備えると、検出対称の裏側にあるパチンコ機の遊技面近傍に磁石が存在すると、該磁石の磁気を検出してしまうという問題があった。
【0009】
この発明は、上述の問題に鑑み、磁気検出手段の特性を考慮して、磁気発生体の存在位置を高精度に検出できる遊技用装置、磁気検出システム及び磁気存在領域特定プログラムを提供し、磁気の発生源の特定を容易にすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、磁気の検出が必要な磁気検出領域を遊技機の正面側に設定し、磁気の照射を検出する磁気検出手段を、正面から見て上記磁気検出領域の外側に、検出方向を上記磁気検出領域へ向けて配設した遊技用装置であることを特徴とする。
【0011】
遊技用装置は、貨幣やICコイン(又はICカード)等の価値媒体の投入を受けてパチンコ玉(遊技動体)の払い出し等の遊技に必要な出力を行うような台間機、又は、大当たり時に発光する等遊技の状態に対応した動作を実行するような台ランプ等、遊技用周辺装置で構成する、あるいは、利用者に対してパチンコ等の遊技を許容するような遊技機で構成することを含む。
【0012】
前記磁気検出手段は、内部に磁性体を備えた磁気検出器等、磁気を検出可能な装置で構成することを含む。
前記磁気検出領域は、スタートチャッカや入賞口等を備えた遊技面、スタートチャッカ、又は入賞口等、磁気の存在が遊技に影響を与える部分に対して前記磁気検出手段が磁気を検出し得る領域で構成することを含む。
【0013】
正面から見て上記磁気検出領域の外側に、検出方向を上記磁気検出領域へ向けて配設するには、前記磁気検出手段を、磁気検出領域に対して正面視上下方向、左右方向、若しくは斜め方向に備えることを含み、さらに、平面視左右方向若しくは斜め方向、あるいは、側面視上下方向若しくは斜め方向として備えることを含む。
【0014】
この発明の態様として、前記検出方向を、上方又は下方、若しくは斜め上方又は斜め下方に設定することができる。
【0015】
またこの発明の態様として、前記遊技機の遊技面に対して前記磁気検出手段を傾けて備えることができる。
【0016】
遊技機の遊技面に対して前記磁気検出手段を傾けて備えるには、前記磁気検出手段の前記磁気検出領域の方向を、平面視斜め方向、又は側面視斜め方向として備えることを含む。
【0017】
またこの発明は、遊技用装置を複数並設し、磁気の検出が必要な検出対象部に対して、磁気検出領域を重複させて複数の磁気検出手段を上記複数の遊技用装置に配設し、上記磁気検出手段による検出信号を受信するデータ管理装置に、磁気検出領域が重複する2以上の磁気検出手段による検出信号を受信したときに当該重複した磁気検出領域を磁気存在領域として特定する領域特定手段と、該特定による特定結果を出力する出力手段とを備えた磁気検出システムとすることができる。
【0018】
前記データ管理装置は、パーソナルコンピュータやワークステーション等、受信した検出信号に基づいて出力手段での出力処理が実行できる装置で構成することを含む。
【0019】
前記検出対象部は、スタートチャッカや入賞口等を備えた遊技面、スタートチャッカ、又は入賞口等、磁気の存在が遊技に影響を与える部分で構成することを含む。
前記磁気検出領域は、前記磁気検出手段が磁気を検出し得る領域とすることを含む。
【0020】
前記磁気存在領域は、遊技機の正面側等の磁気検出領域とすることを含み、該検出存在領域の出力としては、検出対象領域にある遊技機を特定する情報(例えば遊技機ナンバや見取り図での遊技機の特定等)とすることを含む。
前記領域特定手段は、検出信号に基づいて磁気存在領域を特定する処理を実行する制御手段で構成することを含む。
【0021】
前記出力手段は、液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示装置、スピーカ等の発音装置、又はLANカード等のデータ送信装置等、磁気存在領域を出力可能な装置で構成することを含む。
【0022】
前記遊技用装置は、台間機、台ランプ、又は遊技機、若しくはこれらの組み合わせで構成することを含む。
前記磁気検出手段は、複数の遊技用装置に1つずつ備える、あるいは各遊技用装置に複数ずつ備えることを含む。また該磁気検出手段は、台間機のみに備える、台ランプのみに備える、又は遊技機のみに備える、あるいは台間機と台ランプ、台間機と遊技機、台ランプと遊技機、若しくは台間機と台ランプと遊技機に備えることを含む。
【0023】
前記2以上の磁気検出手段による検出信号は、2以上の磁気検出手段が出力した複数の検出信号、又は、2以上の磁気検出手段による検出があったとする1の検出信号で構成することを含む。後者の場合には、2以上の磁気検出手段による検出を遊技用装置で処理して1の検出信号を出力する構成とすることを含む。
【0024】
またこの発明は、前記磁気検出システムに使用し、前記磁気検出手段での検出に基づいて磁気存在領域を特定する領域特定処理と、該特定による特定結果を出力する出力処理とを実行可能に構築した磁気存在領域特定プログラムとすることができる。
【0025】
【発明の効果】
この発明により、磁気を検出する目的領域以外の磁気を検出してしまう誤認を防止し、信頼性の高い磁気検出を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて説明する。
まず、図1に示す遊技監視システム(磁気検出位置特定システム)1のシステム構成図と共に、パチンコホール等の遊技娯楽施設に構築される遊技監視システム1について説明する。
【0027】
該遊技監視システム1は、データ管理装置13、記録媒体販売機14、遊技媒体精算機15、及び台間機16を、ケーブル17を介して通信可能に接続しており、上記台間機16には遊技機19を電気的に接続している。
なお、ケーブル17と各装置(13,14,15,16,19)は、通信を中継するハブ(図示せず)を介して接続している。
【0028】
前記データ管理装置13はコンピュータで構成しており、具体的には、キーボードとマウス(入力装置)、CRTモニタ(表示装置)、CD−ROMドライブ(記録媒体読込装置)、FDドライブ(記録媒体読書装置)、ハードディスク(記憶装置)、LANボード(通信装置)、及びCPU(制御装置)を備えている。また、上記ハードディスク内には、CD−ROM(記録媒体)12(図1)からのインストールにより、近くに磁気が存在する遊技機を特定する遊技機特定プログラムを格納している。
【0029】
該構成により、上記ハードディスク内のマスタデータベースにて、有価情報を有するプリペイドカードやICコイン等の記録媒体の発行状況、及び利用状況を記憶してデータ管理している。なお、該記録媒体の発行や清算には、記録媒体販売機14、遊技媒体精算機15、及び台間機16が関与する。
【0030】
また、前記データ管理装置13には、前記記録媒体の発行売上を監視する第三者に委託された第三者管理センタのホストコンピュータ(図示省略)を通信可能に接続している。該ホストコンピュータは監視用の処理を行い、例えば、当日のみ使用可能な当日IDコードをデータ管理装置13に配信し、該データ管理装置13から記録媒体の発行情報を収集するといった処理を実行する。
【0031】
前記記録媒体販売機14は、投入された貨幣を処理(真偽判定、種別判定)する貨幣処理装置、発行する記録媒体の有価価値を利用者に決定させる決定ボタン(入力装置)、投入金額等の表示を行う液晶ディスプレイ(表示手段)、記録媒体を払い出す記録媒体払い出し装置、及びこれらを制御するCPU(制御装置)を備えている。これにより、貨幣の投入を受けて記録媒体の発行(販売)を行う。
【0032】
前記遊技媒体精算機15は、投入された記録媒体の有価価値を読取る記録媒体読取装置、有価価値等を表示する液晶ディスプレイ(表示装置)、清算するか否かを決定させる決定ボタン(入力装置)、及びこれらを制御するCPU(制御装置)で構成する。これにより、記録媒体の投入を受けて精算を行う。
【0033】
前記台間機16は、記録媒体の投入を受けてパチンコ玉等の遊技媒体を貸出すことができ、また左右に検出領域Aを有する磁気センサ35で遊技機19近傍の磁気を検出することができる。詳細については後述する。また、各台間機16には、島毎に連続番号を台間機ナンバとして割り与えている。
【0034】
前記遊技機19は、パチンコゲームを許容するパチンコ機であり、パチンコ玉(遊技媒体)の投入を受け付ける投入口、投入されたパチンコ玉を射出する射出装置、射出されたパチンコ玉が釘に跳ね返りながら落下する遊技部、スタートチャッカや入賞口にパチンコ玉が入ったことを検出するセンサ(玉検出装置)、スロットの回転表示等を行う液晶モニタ(表示装置)、及びこれらを制御するCPU(制御装置)で構成する。各遊技機19には、島毎に連続番号を遊技機ナンバとして割り与えている。
【0035】
以上の遊技監視システム1により、利用者は遊技機19で遊技媒体による遊技を行うことができ、遊技に関する情報をデータ管理装置13で監視することができる。また、遊技機19の近傍に磁石が存在すれば、磁気センサ35でこれを検出することができる。
【0036】
なお、上述の遊技娯楽施設において、複数の台間機16と対をなして隣設される各遊技機19には、パチンコ機対応遊技機、パチスロ機対応遊技機、現金機対応遊技機があることは、周知のとおりである。
【0037】
次に、図2に示す台間機16及び遊技機19の外観説明図、及び図3に示す磁気センサ35の説明図と共に、台間機16の外観と磁気センサ35の配設位置について説明する。
【0038】
台間機16と遊技機19は、図示するように左右方向に交互に並べて並設しており、台間機16には、(A)の平面図に示すように、検出領域A(A1,A2)を左右に有する磁気センサ35を正面より少し内側に備えている。
【0039】
該磁気センサ35の取り付け位置の高さは、(B)の正面図に示すように、遊技機19の遊技面19aが検出領域A内に位置する程度の高さに取り付ける。具体的には、スタートチャッカ19e若しくは該スタートチャッカ19eの上部が検出領域Aの中心となるように位置させる。この実施形態では、図示するようにデジタル部19cが検出領域Aの中央となるように取り付け、入賞口19b,19d,19f及びアタッカ部19gについても、少なくともパチンコ玉が入る入口近傍が検出領域A内に位置するように構成している。なお、アタッカ部19gについては、その中のVゾーンも検出領域Aの対象としている。
【0040】
前記磁気センサ35は、図3の(C)の平面図及び(D)の右側面図に示すように、外観を立方体に形成して右側部上下片に装着突起35a,35aを備える。また、該装着突起35aには、ねじ止め用の装着穴35bを設けている。
【0041】
該磁気センサ35の内部には、磁性体(図示省略)を内蔵し、磁気を引き付けて効率よく検出するように構成している。なお、該磁性体は、ホール素子で形成し、円盤又は棒体等で形成する検出面の中央に、棒状の足を垂直に装着した形状等、磁気を引き付けやすい形状に構成することが望ましい。このように形成することで、検出面及び反対面(検出面の裏面)の磁束を検出することができる。
【0042】
このように構成した磁気センサ35が磁気を検出可能な検出領域Aは、図3の(E)の正面図、及び(F)の右側面図に示すように、正面及び平面から見て左右方向に、側面から見て円形に発生する。
以上の構成により、台間機16に備えた磁気センサ35は、遊技に影響を与える磁石の存在を的確に検出することが可能となる。
【0043】
次に、図4の制御回路ブロック図と共に、台間機16の制御回路について説明する。
【0044】
台間機16を駆動制御するCPU(制御装置)31は、各種の制御処理、演算処理を実行する。
メモリ32は、書込み可能なROM、RAMで構成する。
通信インターフェース(通信装置)33は、ケーブル17を介して外部のデータ管理装置13と通信する。
【0045】
なお、該データ管理装置13は、CPU13a、ハードディスク13b、及びその他の装置を備えており、ハードディスク13b内に格納した遊技機特定プログラム等のプログラムに従って、CPU13aが各種制御を実行する。
【0046】
I/Oインターフェース34は、玉貸しスイッチ22a、返却スイッチ22bからの入力を受け付け、隣設する遊技機19の受皿表示器22cに対して出力する等、各回路装置に接続して入出力を可能にする。
磁気センサ35は、水平方向左右に磁気の検出領域Aを有しており、隣接する遊技機19の近傍に磁石が存在すれば、該磁石の磁気をする。
【0047】
台間機表示器(表示装置)26は、プレーヤが利用する運用モードでは記録媒体の有効残度数を表示し、係員が利用する保守モードでは係員用の設定モードを表すデータ(例えば3桁の設定数値)を表示する。
操作スイッチ(入力装置)27は、プレーヤが操作利用する運用モードから係員が操作利用する保守モード用に切換えることを可能にする。
【0048】
以上の構成により、台間機16は、IC記録媒体(価値媒体)18の投入を受けてパチンコ玉またはメダル等の遊技媒体を貸出すことができ、遊技機19近傍の磁気を検出することができる。磁気センサ35で磁気を検出した場合には、ケーブル17を介してデータ管理装置13に検出信号を送信し、磁気を検出したことを送信することができる。
【0049】
次に、図5に示す処理フロー図と共に、データ管理装置13のCPU13aがハードディスク13b内の遊技機特定プログラムに従って実行する処理について説明する。
【0050】
CPU13aは、台間機16から磁気が検出された検出信号を受信するまで待機する(ステップn1)。
検出信号(及び検出した台間機ナンバ)を受信すると、2以上の台間機16(磁気センサ35)から検出信号を受信しているか確認する(ステップn2)。
【0051】
受信した検出信号が2以上であれば、連続した台間機ナンバが存在するか確認する(ステップn3)。
【0052】
前記ステップn2で検出信号が1つであった場合、又は前記ステップn3で台間機ナンバが連続していなかった場合は、磁気が存在する遊技機19を複数台想定して警戒要請を行う(ステップn4)。
【0053】
このときの遊技機19の想定は、検出信号を受信した台間機ナンバに対して、1000を加算したナンバ(台間機の右隣に対応)と999を加算したナンバ(台間機の左隣に対応)の2つのナンバを遊技機ナンバとして警戒要請を行う。これにより、台間機16の両隣の遊技機19に対して警戒要請を行うことができ、遊技機19を1台に特定できずとも、おおまかな位置を把握することができる。
【0054】
警戒要請の手法としては、例えばCRTモニタに遊技娯楽施設の平面図を線図表示し、該当する遊技機19を赤く塗りつぶして表示する、該当する遊技機ナンバを列挙してCRTモニタに表示する、あるいは音声で遊技機ナンバと警戒を要する旨を報知するといった手法を使用する。
【0055】
前記ステップn3で連続ナンバが存在した場合には、連続する台間機ナンバの小さい方のナンバに1000を加算して得た値を遊技機ナンバとして報知する(ステップn5)。これにより、隣り合って設置され、互いに磁気を検出した2つの台間機16について、その間にある遊技機19の近傍(前面側)に磁気が存在すると特定し、報知することができる。該報知により、1台の遊技機19を確実に特定して、店員が磁気の存在を知ることができる。
【0056】
このときの報知は、例えばCRTモニタに遊技娯楽施設の平面図を黒色線図表示し、該当する遊技機19を赤く塗りつぶして表示する、該当する遊技機ナンバを列挙してCRTモニタに表示する、あるいは音声で遊技機ナンバと磁気が存在する旨を報知するといった手法を使用する。またこの場合、磁気が検出されなくなっても、一定期間は当該遊技機19を赤線で表示すれば、検出後でも磁気が存在した遊技機19を店員が明確に認識することができる。
【0057】
なお、報知に加えて又は報知に替えて、磁気が存在すると特定した遊技機19で遊技している利用者に対し、顔を中心にカメラ(静止画撮影装置)で撮影する、遊技の様子をビデオカメラ(動画撮影装置)で撮影するといった動作を行うように設定しても良い。上記カメラやビデオカメラは、遊技娯楽施設に設置する、又は台ランプに備える等、適宜に備えておくことができる。これにより、磁気が発生した理由や原因を、映像と写真、あるいは遊技者への質問等で把握することができる。
【0058】
以上の動作により、磁気センサ35の左右に存在する検出領域を有効に活用して正確に磁気の存在場所を検出することができる。このため、例えば図1に示した遊技機ナンバ1202の遊技機19の前面に磁石40が存在するような場合であれば、遊技娯楽施設の店員は、遊技機ナンバ1202の遊技機19が、磁気の影響を受け得る状態となっていることを容易に知ることができる。これにより、店員は磁石の除去等適宜の対応を行い、正常な状態で遊技される環境を確保することができる。
【0059】
台間機16は、遊技機19を新機種に変更してもそのまま使用することが多いため、磁気検出を行う上での導入コストを抑制し、低価格で導入して長期間使用することができる。
【0060】
また、磁石の存在の報知は、検出領域A(A1,A2)が重複する2つの磁気センサ35が磁気を検出した場合に行うため、対象領域(検出領域A1とA2の重複部)以外の磁気の検出を防止し、高精度に遊技機19を特定することができる。
【0061】
すなわち、従来であれば、図6の(G)の側面図に示すように、磁気センサ35が遊技機19の裏側に、検出領域Aが前後に存在するように備えられていたため、背後側の磁気を検出してしまい、誤報の問題や確実な特定ができない問題があった。しかし、上述した実施形態により、このような問題を回避することができる。
【0062】
また、従来は図6の(H)の正面図に示すように、背後に備えた磁気センサ35の検出領域Aを遊技面19aの中央に設定するために、ソレノイドや釘等の影響を受けて検出精度が低下していた。しかし、上述した実施形態により、遊技面19aに対して水平方向に向けて検出領域A(A1,A2)の方向を設定したことで、上記ソレノイド等の影響を極力避けることができ、高精度に磁気を検出することができる。
【0063】
なお、ステップn2,n3,n5を省略し、前記ステップn4で、CRTモニタに遊技娯楽施設の平面図を線図表示し、該当する遊技機19を赤く塗りつぶして表示する際に、50%の濃度で半透明に赤く表示する設定としても良い。この場合、重複部分は加算した濃度(100%)で表示すれば、隣り合った台間機16が磁気を検出した場合、その間にある遊技機19は100%の濃度で表示されるため、店員は磁気の存在する遊技機19を明瞭に知ることができる。
【0064】
また、磁気センサ35は、図7の(I)の正面図に示すように、正面から見て水平より少し傾斜させて備えても良い。この場合は、1の遊技機19に対して、両隣の台間機16の磁気センサ35による検出領域A1,A2が、一部重複して一部非重複(単独)する状態となる。このとき、最も磁気の影響を防止したい部分、例えばスタートチャッカ19eに上記重複部分が位置するように構成すると良い。
【0065】
これにより、磁気の存在は重複部及び非重複部を含めて広く検出しておき、最も遊技に影響を与えるスタートチャッカ19eを厳重に検出することができる。すなわち、単独検出領域(非重複部分)では、磁気が存在しても遊技にそれほど影響がないため、大雑把な遊技機指定で軽く店員に注意を促し、遊技に大きな影響を与える重複検出領域(重複部分)に磁気が存在すれば、深刻な影響があるとして遊技機19を特定して報知し、早めの警戒と適切な対処が行えるようになる。
【0066】
このように、検出後の報知レベル(重要度)を異ならせた第1検出領域(重複検出領域)と第2検出領域(単独検出領域)という複数の検出領域を設定することで、目的(例えば警戒レベルと警告レベル)に即した利便性の高い磁気検出システムを構築することができる。
【0067】
また、このように報知レベルを異ならせた複数の検出領域を設定する方法としては、検出領域の広さや指向性が異なる複数の磁気センサ35を使用することもできる。この場合、検出領域の広い磁気センサ35を警戒レベル用に設定し、検出領域の狭い磁気センサ35を警告レベル用に設定すると良い。
【0068】
また、前記磁気センサ35は、図7の(J)の正面図に示すように、台間機16ではなく遊技機19の正面側部内側に備えても良い。これにより、台間機16ではなく遊技機19自身が遊技機19の近傍に存在する磁気を確実かつ正確に検出することができる。
【0069】
この場合、検出領域A1とA2の重複部分は、図示上中央より右側にずれているが、検出対象として重要なスタートチャッカ19eは検出領域内に入るため、十分にその目的を達成することができる。図では磁気センサ35を遊技機19の左側部に備えているが、右側部に備えても良い。
【0070】
また、他の実施形態として、2つある磁気センサ35の検出領域の一方を使用する構成としても良い。この場合、図8の(K)又は(L)の正面図に示すように、台間機16の上部又は下部に、正面視斜め方向に検出領域A(A1,A2)が位置するように磁気センサ35を傾斜させて装着すると良い。
【0071】
これにより、図5と共に説明した処理を行わなくとも、磁気を検出した台間機16の右隣にある遊技機19を、磁気が近くに存在する遊技機19として容易に特定することができ、データ管理装置13で実行する処理を単純化することができる。磁気センサ35の他方の検出領域である不要検出領域A’(A1’,A2’)は、遊技面19aの外側にあるため、遊技に影響のない磁気を検出して誤認する可能性も少なく、図6と共に説明した従来タイプのように前後方向に検出領域を位置させる場合に比較して、精度が向上する。
【0072】
このように一方の検出領域Aを検出対象である遊技面19aに重ね、他方の検出領域Aを遊技面19aから外す場合には、図9の平面図に示すように、検出領域Aを横方向(幅方向)から前後に少し傾斜させることが好ましい。
【0073】
すなわち、検出対象である遊技面19aに位置する検出領域Aを前面側に突出させ、不要検出領域A’(A1’,A2’)を遊技機19の後方へ収めさせる。
これにより、横並びに並置された複数の遊技機19の端部に位置する遊技機19を除いて、検出対象の外側に位置する不要検出領域A’には遊技機19や台ランプ等が存在することとなり、該不要検出領域A’には外部の磁石等が物理的に存在しえず、的確に遊技面19aの前方の磁気を検出することができる。
【0074】
また、磁気センサ35は、図10の(M)又は(N)の正面図に示すように検出領域Aを上下方向に向けて、遊技機19の遊技面19aの上部又は下部に備えても良い。この場合も、図11の(O)の側面図に示すように、検出領域Aを上下方向から前後に少し傾斜させて備えることが望ましい。これにより、遊技機19自身が的確に磁気を検出することが可能となる。
【0075】
また、図11の(P)の平面図に示すように、遊技機19の上方に備えた台ランプ20に磁気センサ35を備えても良い。この場合、遊技機19を新機種に変更しても、台ランプ20はそのまま使用できるため、台間機16に磁気センサ35を装着するときと同様、磁気検出システムを導入して低コストで長期間使用することが可能となる。
【0076】
また、台間機16に上下2つの磁気センサ35を備え付け、上部の磁気センサ35は右下へ向けて検出領域がスタートチャッカを囲繞するように傾斜させて備え、下部の磁気センサ35は右上へ向けて検出領域がスタートチャッカを囲繞するように傾斜させて備えても良い。
【0077】
これにより、1台の台間機16で右横の遊技機19のスタートチャッカ周辺の磁気を高精度に検出することができる。すなわち、上下2つの磁気センサ35の検出領域の重複部(すなわちスタートチャッカ周辺)に磁気が存在すると、2つの磁気センサ35が磁気の存在を検出し、このように2つの磁気センサ35が共に磁気を検出したときに磁気存在と判定することで、検出対象外の領域(不要検出領域)に存在する磁気による誤認を防止することができる。
【0078】
またこの場合、最初の実施形態と同様にデータ管理装置13で遊技機19を特定しても良いが、台間機16が前記判定を実行するように設定すれば、データ管理装置13で特別な処理を行わずとも磁気が存在する遊技機19を正確に検出することができる。
【0079】
またこの場合、データ管理装置13に検出結果を送信せず、台間機16が磁気の存在を検出(重複領域での検出)したことで、遊技機19の動作を停止させる構成とすることもできる。これにより、磁気の影響を受けた遊技を、単純構造で効果的に防止することができる。
【0080】
また、以上に説明した各実施形態では、検出対象領域に磁気が存在すると判定又は検出した際に、パチンコ玉を射出する射出装置を動作停止するように設定しても良い。
【0081】
該動作停止は、遊技機19に備えた磁気センサ35で磁気を検出した場合であれば、遊技機19が動作停止処理を実行するように構成すればよい。
【0082】
台間機16又は台ランプ20に磁気センサ35を備え、単独で磁気を検出するように構成した場合あれば、台間機16又は台ランプ20が動作停止信号を遊技機19に送信し、該動作停止信号に従って遊技機19が動作停止する構成とすれば良い。
【0083】
また、検出信号をデータ管理装置13に送信して検出領域の重複部分で磁気を検出したときに磁気存在とする遊技監視システム1の場合は、データ管理装置13が該当する遊技機19に動作停止信号を送信し、該動作停止信号に従って遊技機19が動作停止するように構成すればよい。
【0084】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の磁気検出システムは、実施形態の遊技監視システム1に対応し、
以下同様に、
遊技用周辺装置は、台間機16、台ランプ20に対応し、
遊技用装置は、台間機16、遊技機19、又は台ランプ20に対応し、
検出対象部は、入賞口19b,19d,19f、スタートチャッカ19e、及びアタッカ部19gに対応し、
磁気検出手段は、磁気センサ35に対応し、
領域特定手段は、遊技機特定プログラムを実行するCPU13aに対応し、
出力手段は、CRTモニタに対応し、
領域特定処理は、ステップn5に対応し、
出力処理は、ステップn5に対応し、
磁気存在領域は、遊技機19の前面に対応し、
磁気検出領域は、検出領域Aに対応し、
特定結果は、遊技機ナンバに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技監視システムのシステム構成図。
【図2】台間機及び遊技機の外観説明図。
【図3】台間機の外観と磁気センサの配設位置を示す説明図。
【図4】台間機の制御回路を示すブロック図。
【図5】データ管理装置のCPUの動作を示すフローチャート。
【図6】従来の遊技機と磁気センサの説明図。
【図7】磁気センサの他の取り付け例を示す外観説明図。
【図8】磁気センサの他の取り付け例を示す外観説明図。
【図9】磁気センサの他の取り付け例を示す外観説明図。
【図10】磁気センサの他の取り付け例を示す外観説明図。
【図11】磁気センサの他の取り付け例を示す外観説明図。
【符号の説明】
1…遊技監視システム
13…データ管理装置
13a…CPU
16…台間機
19…遊技機
19a…遊技面
19b,19d,19f…入賞口
19e…スタートチャッカ
19g…アタッカ部
20…台ランプ
35…磁気センサ

Claims (5)

  1. 磁気の検出が必要な磁気検出領域を遊技機の正面側に設定し、
    磁気の照射を検出する磁気検出手段を、正面から見て上記磁気検出領域の外側に、検出方向を上記磁気検出領域へ向けて配設した
    遊技用装置。
  2. 前記検出方向を、上方又は下方、若しくは斜め上方又は斜め下方に設定した
    請求項1記載の遊技機。
  3. 前記遊技機の遊技面に対して前記磁気検出手段を傾けて備えた
    請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 遊技用装置を複数並設し、
    磁気の検出が必要な検出対象部に対して、磁気検出領域を重複させて複数の磁気検出手段を上記複数の遊技用装置に配設し、
    上記磁気検出手段による検出信号を受信するデータ管理装置に、
    磁気検出領域が重複する2以上の磁気検出手段による検出信号を受信したときに当該重複した磁気検出領域を磁気存在領域として特定する領域特定手段と、
    該特定による特定結果を出力する出力手段とを備えた
    磁気検出システム。
  5. 請求項4記載の磁気検出システムに使用し、
    前記磁気検出手段での検出に基づいて磁気存在領域を特定する領域特定処理と、該特定による特定結果を出力する出力処理とを実行可能に構築した
    磁気存在領域特定プログラム。
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