JP2004262746A - シリコンの精製方法およびシリコン - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボロンの除去速度を向上させて効率良くシリコンを精製することができるシリコンの精製方法とその方法によって得られるシリコンとを提供する。
【解決手段】 溶融後のシリコンに一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素の群から選択された少なくとも1種類を含有する炭素含有ガスを吹き込むシリコンの精製方法である。また、シリコンの溶融前および/または溶融後に、炭素および炭化ケイ素の少なくとも一方を混合するシリコンの精製方法である。さらに、本発明は、上記シリコンの精製方法を用いて精製されたシリコンである。
【選択図】 図1

Description

本発明はシリコンの精製方法とシリコンに関し、特に太陽電池の製造に用いられるシリコンの精製方法とシリコンに関する。
鉄、アルミニウム、銅およびシリコン等は、自然界に単体で存在することは非常に稀であり、大部分が酸化物等の化合物として存在する。したがって、これらを構造材料、導電性材料または半導体材料等として用いる場合には、これらの酸化物等を還元することによって、不純物を除去する必要がある。しかし、これらの酸化物等を還元することのみによっては、不純物を十分に除去することができない。それゆえ、これらに含有される不純物量をさらに低減する必要がある。このような不純物量を低減する工程を精製という。
例えば、構造用材料として用いられる鉄の精製においては、高炉から取り出された銑鉄をスラグと呼ばれる溶融酸化物と接触させることによって、じん性を著しく損なうリンおよび硫黄等の不純物をスラグ中に取り込み、銑鉄中の不純物の含有量を低減している。また、鉄鋼の機械強度を決定し得る不純物である炭素については、銑鉄中に酸素ガスを吹き込むことによって、銑鉄中の炭素を酸化して二酸化炭素ガスとして除去し、銑鉄中の炭素量を調整している。
また、導電性材料として用いられる銅の精製においては、平衡状態における固体銅中での不純物濃度と溶融銅中での不純物濃度との比である不純物の偏析係数が小さいことを利用して、溶融状態にある銅を平衡状態に近くなるような遅い速度で凝固させることによって、固体銅中の不純物濃度を低減している。
半導体材料として用いられるシリコンの精製においては、珪石を還元して得られる純度98%以上のシリコンをシラン(SiH4)またはトリクロロシラン(SiHCl3)といったガスに変換し、さらにこれらのガスをベルジャ炉内において分解または水素で還元することによって、純度が約11N程度の多結晶シリコンが得られる。この多結晶シリコンを単結晶成長させることによって、LSI等の電子デバイスの製造に用いられるシリコンが得られる。電子デバイスの製造に用いられるシリコンを得るためには、非常に複雑な製造工程および厳密な製造工程管理が必要となることから、その製造コストは必然的に高くなる。
一方、化石燃料資源の枯渇等のエネルギ問題および地球温暖化等の環境問題に関する意識の高まりから、太陽電池の需要が近年急速に伸びている。太陽電池の製造に用いられるシリコンに要求されるシリコンの純度は約6N程度である。したがって、これまで太陽電池の製造に用いられてきた電子デバイス用シリコンの規格外品は、太陽電池用としては過剰な品質となる。
これまでは、電子デバイス用規格外品の発生量が太陽電池の需要量に勝っていたため問題はなかった。しかし、近い将来、太陽電池の需要量が電子デバイス用規格外品の発生量を上回るのは確実視されており、太陽電池用シリコンの安価な製造技術の確立が強く求められている。その手法としては、上述した酸化還元反応または凝固偏析等を利用した冶金学的方法により精製する手法が、近年注目されている。
太陽電池用シリコンに含まれる不純物のうち、リンおよびボロンの偏析係数は共に大きい。したがって、リンおよびボロンの除去に関しては、凝固偏析を利用した精製方法はほとんど効果がないことが知られている。
そこで、リンの除去に関しては、特許文献1に、溶融シリコンを減圧雰囲気下で保持することによって、リンを気相中に放出する方法が開示されている。
また、ボロンの除去に関しては、特許文献2に、不活性ガスと水蒸気とを含む混合ガスのプラズマを溶融シリコン表面に照射する方法が開示されている。さらに、特許文献3には、水素と酸素とを燃焼させたトーチを溶融シリコンに浸漬する方法が開示されている。また、特許文献4には、溶融シリコンを撹拌しつつ、処理ガスを吹き込む方法が開示されている。また、特許文献5には、溶融シリコン中にスラグを連続的に投入する方法が開示されている。これらのボロンの除去方法は、いずれもボロンの酸化物を溶融シリコンから除去するものである。
特許第2905353号公報 特許第3205352号公報 米国特許5972107号公報 特開2001−58811号公報 特許第2851257号公報
しかしながら、これらの開示されたシリコンの精製方法においては、ボロンの除去速度が十分であるとは言えなかった。
そこで、本発明の目的は、ボロンの除去速度を向上させて効率良くシリコンを精製することができるシリコンの精製方法とその方法によって得られるシリコンとを提供することにある。
本発明は、溶融後のシリコンに一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素の群から選択された少なくとも1種類を含有する炭素含有ガスを吹き込むシリコンの精製方法である。
ここで、シリコンの溶融前および/または溶融後に、炭素および炭化ケイ素の少なくとも一方を混合することが好ましい。
また、本発明は、シリコンの溶融前および/または溶融後に、炭素および炭化ケイ素の少なくとも一方を混合するシリコンの精製方法である。
本発明のシリコンの精製方法においては、シリコンの溶融前および/または溶融後に、スラグを混合することが好ましい。
また、本発明のシリコンの精製方法においては、スラグが酸化ケイ素を含有することが好ましい。
また、本発明のシリコンの精製方法においては、スラグがアルカリ金属の酸化物を含有することが好ましい。
また、本発明のシリコンの精製方法においては、スラグがアルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩およびアルカリ金属のケイ酸塩の群から選択された少なくとも1種類を含むことが好ましい。
また、本発明のシリコンの精製方法においては、シリコンの溶融後にガス吹き込み管を浸漬させ、一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素の群から選択された少なくとも1種類を含有する炭素含有ガスをガス吹き込み管に導入することによって、炭素含有ガスをシリコンに吹き込むことが好ましい。
また、本発明のシリコンの精製方法においては、ガス吹き込み管のガス流路の少なくとも一部が耐酸化性材料からなることが好ましい。
また、本発明のシリコンの精製方法においては、炭素含有ガスをシリコン中に吹き込みながら、ガス吹き込み管をシリコン中で回転させることが好ましい。
さらに、本発明は、上記に記載のシリコンの精製方法を用いて精製されたシリコンである。
本発明によれば、ボロンの除去速度を向上させて効率良くシリコンを精製することができるシリコンの精製方法とその方法によって得られるシリコンとを提供することすることができる。したがって、本発明によれば、太陽電池用シリコンを効率良く安価に製造することができる。
(装置)
図1に本発明に用いられる装置の一部の好ましい一例の模式的な断面図を示す。なお、本願の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1において、本発明に用いられる装置は、ステンレス製の壁面を有する溶解炉1と、黒鉛製の坩堝2と、電磁誘導加熱装置3と、黒鉛製のガス吹き込み管4とを含む。そして、この坩堝2には溶融シリコン8が注入され、さらに必要により溶融スラグ9が添加される。
ここで、ガス吹き込み管4は、その下部に攪拌部5を備えている。さらに、ガス吹き込み管4は、その上部に撹拌部5を溶融シリコン8中で回転させるための回転駆動機構(図示せず)と、撹拌部5を溶融シリコン8中に浸漬させるためのおよび溶融シリコン8から離脱させるための昇降機構(図示せず)とを備えている。また、攪拌部5を含むガス吹き込み管4の内部には、炭素含有ガス等のガスの通り道となる中空のガス流路7が形成されている。また、ガス吹き込み管4が溶解炉1の壁を貫通する部分には、溶解炉1内部の密閉性を確保するとともにガス吹き込み管4を回転可能とするためのシール機構12が設けられている。
図2にガス吹き込み管4の一部の模式的な側面図と模式的な底面図とを示す。図2に示すように、攪拌部5は複数の翼10がガス吹き込み管4の外側へ放射状に突出した構造となっており、翼10のそれぞれの先端部にガス吹き出し口6が形成されている。ただし、撹拌部5の形状は、図1に示す炭素含有ガスの気泡11あるいは溶融スラグ9等を溶融シリコン8中に均一に分散できるものであれば、上記の形状に限定されるものではない。
(精製方法)
以下、本発明に係るシリコンの精製方法の好ましい一例について説明する。
まず、上記装置の坩堝2内に固形状の原料シリコン、さらに必要によりスラグを入れ、溶解炉1内の空間をアルゴン等の不活性ガス雰囲気として、電磁誘導加熱装置3により坩堝2を加熱する。そして、坩堝2からの伝熱により原料シリコンおよびスラグの温度を上昇させ、これらを溶融する。このようにして得られた融液を所定の処理温度、代表的には1450〜1600℃に保持する。なお、スラグを添加した場合、融液の攪拌前においては、溶融シリコンと溶融スラグとは2層に完全に分離している。
次いで、昇降機構によりガス吹き込み管4を下降させ、図1に示すように、ガス吹き込み管4および攪拌部5を坩堝2内の溶融シリコン8中に浸す。そして、ガス吹き込み管4の中空のガス流路7に導入された炭素含有ガスをガス吹き出し口6から溶融シリコン8中に吹き込みながら、矢印で示す方向に回転駆動機構によりガス吹き込み管4を回転させて溶融シリコン8を攪拌する。
このようにすることで、溶融シリコン8中に吹き込まれる炭素含有ガスの気泡11および必要により添加された溶融スラグ9が微細化され、炭素含有ガスの気泡11および必要により添加された溶融スラグ9を溶融シリコン8中に均一に分散させることができる。そして、溶融シリコン8中の全体にわたって、溶融シリコン8、必要により添加された溶融スラグ9および炭素含有ガス間の反応が促進し、溶融シリコン8中に含まれるボロンの酸化物が生成して、この酸化物が気化すること等によって、溶融シリコン8中から除去される。したがって、本発明においては、炭素含有ガスが溶融シリコン8中に均一に分散され、溶融シリコン8の全体からほぼ同時にボロンを除去することができるためボロンの除去速度が向上し、シリコンを効率良く精製することができるのである。
(炭素含有ガス)
本明細書において、炭素含有ガスは、一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素の群から選択された少なくとも1種類を含有するガスのことである。この炭素含有ガスが溶融シリコン8中に吹き込まれた場合には、ボロンの除去速度が向上し、シリコンを効率良く精製することができることが本発明者らによって見い出され、本発明が完成するに至った。ここで、炭化水素としては、例えばメタン(CH4)、エタン(C26)等が用いられる。
また、炭素含有ガスにおける一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素以外の成分としては、例えばアルゴン(Ar)や窒素等のキャリアガス、水蒸気(H2O)や酸素等の酸化性ガス等がある。特に炭素含有ガスに水蒸気が含有されている場合には、水蒸気は一酸化炭素および二酸化炭素よりも酸化性が強いことから、ボロン等の不純物の除去速度をより向上させることができる。炭素含有ガス中の水蒸気量は、通常の加湿装置を用いて炭素含有ガス中の露点を代表的には20〜90℃の範囲とすることで、炭素含有ガス全体の約2〜70vol%(体積%)の範囲内で容易に制御することができる。また、キャリアガスとしてはアルゴン(Ar)等の不活性ガスが用いられることが好ましい。
また、炭素含有ガス中における一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素の総体積比率は、炭素含有ガス全体の体積の1体積%以上50体積%以下であることが好ましい。この比率が1体積%未満である場合には、炭素含有ガスによるシリコン精製効率の向上が得られにくい傾向にあり、50体積%を超える場合には溶融シリコン中に混入した炭素を除去することが困難になる傾向にあるためである。なお、この場合には、ガス吹き込み管4からアルゴンや水蒸気等のガスが吹き込まれ、ガス吹き込み管4以外の箇所から一酸化炭素、二酸化炭素または炭化水素が吹き込まれてもよい。
また、炭素含有ガスの導入圧力を1気圧よりも大きくすることが好ましく、0.15MPa以上0.3MPa以下の範囲とすることがより好ましい。これらの場合には、溶融シリコン9中に粘度の高い溶融スラグ9が混合している場合であっても炭素含有ガスの吹き出しを安定して継続することができる傾向にある。
(ガス吹き込み管)
ガス吹き込み管4および攪拌部5の材質には黒鉛が用いられることが好ましく、坩堝2の材質にも黒鉛が用いられることがより好ましい。これは、黒鉛が1400℃を超える温度を有する溶融シリコン8と接触しても溶け出さず、さらに加工が容易であるためである。また、坩堝2、ガス吹き込み管4または攪拌部5の材質に黒鉛が用いられる場合には、炭素含有ガス、特に一酸化炭素および二酸化炭素の少なくとも一方を含有する炭素含有ガスを溶融シリコン8中に吹き込むことにより、黒鉛製の坩堝2、ガス吹き込み管4および攪拌部5をより長時間使用することが可能となる。
すなわち、従来においては、ボロン等の不純物を酸化するガスとしては主に水蒸気が用いられていた。しかし、本発明者らがさらに研究を進めていく中で、水蒸気を用いた場合には、シリコンを精製する時間が経過するにつれて黒鉛製の坩堝2の内面、ガス吹き込み管4の外面、さらにはガス吹き込み管4のガス流路7および撹拌部5のガス流路面等が酸化性ガスである水蒸気との反応により消耗されることが判明した。
この黒鉛部材の消耗により、溶融シリコン8中に炭素が混合されることとなり、結果的にはシリコンの精製能を高めることになっていたのであるが、坩堝2およびガス吹き込み管4の肉厚が薄くなってその強度が劣化し、これらの部材の使用可能期間が短くなるという問題が浮上した。さらに、ガス吹出し口6の径が拡大して、炭素含有ガスの気泡11が微細化されなくなって、シリコンの精製時間が長くなってしまうという問題も明らかになった。
溶融シリコン8の温度は、上述したように約1450〜1600℃に保持される。したがって、溶融シリコン8に接触する坩堝2、ガス吹き込み管4の一部および撹拌部5は、溶融シリコン8の温度と同等程度にまで加熱されることとなる。また、溶融シリコン8からの伝熱により、ガス吹き込み管4の溶融シリコン8の表面近くの部位は約500℃以上に加熱される。このような、黒鉛が酸化されやすい環境において、水蒸気等の酸化性ガスがこれら黒鉛製の部材に接触すれば、これら黒鉛製の部材は容易に酸化されるものと考えられる。
そこで、本発明においては、炭素含有ガス、特に一酸化炭素および二酸化炭素の少なくとも一方を含有する炭素含有ガスを溶融シリコン8中に吹き込むことで、ガス吹き込み管4および撹拌部5のガス流路面での酸化による黒鉛の侵食を抑制する、さらには溶融シリコン8中の炭素濃度を増加させて、坩堝2、ガス吹き込み管4および攪拌部5から溶融シリコン8中へ溶出する炭素量を減少させることができる。それゆえ、本発明においては、坩堝2およびガス吹き込み管4等の黒鉛製の部材を従来よりも長期間使用することができるのである。このことは、装置を長期間稼動させて、太陽電池用シリコンを効率良く安価に製造することができることにつながる。
また、坩堝2、ガス吹き込み管4および撹拌部5の材質として、黒鉛の代わりに、酸化されにくい材料(耐酸化性材料)を用いることも考えられる。黒鉛に代替する材料としては、例えば、炭化ケイ素または窒化ケイ素等といった材料を用いることが考えられる。ところが、これらの耐酸化性材料を用いて坩堝2、ガス吹き込み管4および撹拌部5のような大きな部材を製造することは非常に困難であるため、これらの部材の製造コストが非常に高くなる。
また、坩堝2、ガス吹き込み管4および撹拌部5の材質に用いられる別の例としては、酸化物セラミックスを用いることも考えられる。特に酸化アルミニウム(アルミナ)については、これを用いて上記のような大きな部材を製造することが可能であり、かつ部材の製造コストも安価となる。しかしながら、酸化物セラミックスは溶融スラグ9等に激しく侵食されてしまうことがある。
したがって、本発明に用いられる装置を構成する部材、特に坩堝2、ガス吹き込み管4および攪拌部5等の部材の材質には黒鉛を用いることが最も望ましいと言えるが、酸化性ガスによって、ガス流路7が酸化されてガス吹き込み管4が消耗するのをより確実に防ぐために、ガス吹き込み管4のガス流路7の一部を耐酸化性材料で作製することが好ましい。
なお、本願において、耐酸化性材料とは、シリコンの融点である1412℃以上の温度において、水蒸気あるいは酸素等の酸化性ガスを2体積%以上含むガスに接触しても外観ないし機械強度が著しく変化しない材料であり、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素等の公知の材料を用い得るが、特にアルミナは高温での強度や酸化性ガスへの耐性に優れ、かつ安価であるため好ましい。
また、ガス流路7を耐酸化性材料で作製する方法は特に限定されず、耐酸化性材料でできた管を挿通してガス吹き込み管4の内面を覆ってガス流路7としてもよく、ペースト状の耐酸化性材料をガス流路7に塗布してもよく、蒸着法や気相成長法等により耐酸化性材料の薄膜を形成してもよい。
(攪拌)
原料シリコンより比重の大きいスラグが添加される場合には、上層である溶融シリコン層と下層である溶融スラグ層との界面付近に撹拌部5を下降させた後、ガス吹き込み管4を回転させることが好ましい。この場合には、ガス吹出し口6から吹き出された炭素含有ガスの気泡11および溶融スラグ9が、溶融シリコン8中でより均一に分散されやすくなる。そして、炭素含有ガス、溶融シリコン8、さらには必要により添加された溶融スラグ9等が坩堝2中で非常に効率よく混合され、各相間の接触面積が著しく増大する。このような状態になると、炭素含有ガス等に含まれ得る酸化性ガスまたは必要により添加された溶融スラグ9から供給された酸素による溶融シリコン8中のボロン等の不純物の酸化反応が著しく促進される。
また、溶融スラグ9が溶融シリコン8中により均一に分散されるように撹拌することで、溶融スラグ9の酸化剤としての機能を効率良く引き出すことができる。ただし、スラグ全量が溶融している必要はなく、その一部が固体状態であってもほぼ同様の効果が得られるが、ボロン等の不純物の除去の観点からは、シリコンの精製を行なう際にシリコンとスラグとを共に溶融状態に保持することが望ましい。
また、シリコンにスラグを添加する場合には、シリコンは固体状態または溶融状態のいずれの状態であってもよく、添加されるスラグも固体状態または液体状態のいずれであってもよい。また、本発明においては、シリコンにスラグを添加しなくてもよい。
なお、原料シリコンにスラグが添加されない場合あるいは原料シリコンより比重の小さいスラグが添加される場合には、溶融シリコン8の下方へ撹拌部5を下降させた後、ガス吹き込み管4を回転させることが好ましい。
(スラグ)
本発明に用いられ得るスラグとしては、例えば酸化ケイ素と酸化カルシウムとを混合したもの等が用いられる。例えば、Advanced Physical Chemistry for Process Metallurgy(1997年発行)の109ページに記載のSiO2−CaO2元系状態図から分かるように、シリコンの融点である約1412℃より高い約1460℃以上で酸化ケイ素と酸化カルシウムとの混合物であるスラグを溶融状態にすることができる。
酸化ケイ素の粉末が酸化剤として有用であることは、例えば上述の特許文献2や特許文献3に開示されているが、酸化ケイ素の粉末は溶融シリコン8との濡れ性が悪く、多量の酸化ケイ素の粉末を溶融シリコン8中に添加することができないため、シリコンの精製処理速度が制限されることがある。そこで、酸化ケイ素と酸化カルシウムとの混合物をスラグとして用いることにより、溶融シリコン8との濡れ性を改善することができるので、溶融スラグとしてシリコンの精製処理に必要となる酸化剤を多量に導入することが可能となる。
なお、酸化ケイ素と酸化カルシウムとの混合物からなるスラグを用いる場合には、酸化ケイ素を主成分とするものを用いることが好ましい。特許文献5に記載されているような酸化カルシウムを主成分とするものを用いた場合には、ボロン等の不純物に対する酸化剤としての機能が弱まる傾向にある。
しかし、スラグとして、酸化ケイ素を主成分とするものを用いた場合には、溶融スラグ9がガス吹出し口6に付着し、ガス吹出し口6が溶融スラグ9によって閉塞されることがある。酸化ケイ素を主成分とするスラグは一般的に粘度が大きいため、一旦付着してしまうとその剥離が困難になるものと考えられる。
そこで、本発明者らは、酸化ケイ素を主成分とするスラグに酸化リチウムおよび酸化ナトリウム等のアルカリ金属の酸化物を1種類以上混合することで、ガス吹出し口6の閉塞を抑制できることを見い出した。スラグにアルカリ金属の酸化物を混合することで溶融スラグ9の粘度が下がり、ガス吹出し口6への付着が抑制されたためと考えられる。
スラグにアルカリ金属の酸化物を混合する際には、アルカリ金属の酸化物を直接混合してもよいが、アルカリ金属の酸化物は水と反応して水酸化物に変化すると強アルカリ性を呈するので、取り扱いに注意を要することがある。
そこで、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩または珪酸塩からなる群から選択された少なくとも1種類をスラグに混合することもできる。例えば、炭酸リチウム、炭酸水素リチウムまたは珪酸リチウムをスラグに混合して加熱することで、酸化ケイ素を主成分とするスラグに酸化リチウムを混合したことと同様の効果が得られる。
なお、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムまたは珪酸ナトリウムを酸化ケイ素を主成分とするスラグに混合して加熱することで、酸化ケイ素を主成分とするスラグに酸化ナトリウムを混合したことと同様の効果が得られる。
また、本発明において用いられるスラグ材料は上述のものに限定されるものではないことは言うまでもない。例えば、鉄鋼等の精錬分野で一般的に用いられている酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化バリウムまたはフッ化カルシウム等の添加剤を適宜混合してもよい。
(炭素、炭化ケイ素)
本発明者らは、炭素含有ガスを吹き込む代わりに、または、炭素含有ガスを吹き込むと共に、固形状の炭素および炭化ケイ素の少なくとも一方を混合した場合にも、ボロンの除去速度が向上することを見い出した。ここで、炭素および/または炭化ケイ素は、シリコンの溶融前に坩堝2内に混合されてもよく、シリコンが溶融した後に混合されてもよい。また、炭素および/または炭化ケイ素は、必要量全てを一度に混合されてもよく、少量ずつ断続的または連続的に混合されてもよい。
ここで、混合される炭素および/または炭化ケイ素は、総量で、溶融シリコンの10質量%以上であることが好ましい。この場合には、ボロンの除去速度をより向上させることができる傾向にある。一方、炭素が過度に混合された場合には溶融シリコンの攪拌が良好でなくなるおそれがある上に、溶融シリコン中に混合した炭素を除去することが困難となるため、混合される炭素および/または炭化ケイ素は、総量で、溶融シリコンの50質量%以下であることが好ましい。
(実施例1)
ボロンを65ppm含有しているスクラップシリコンと、純度11Nの半導体級シリコンとを、質量比でおよそ1:8の割合で混合することにより、含有されるボロン濃度を約7ppmに調整した原料シリコンを作製した。
ボロン濃度を約7ppmに調整した原料シリコン1kgを図1に示す坩堝2内に入れ、溶解炉1の内部を1気圧のアルゴンガス雰囲気として、電磁誘導加熱装置3を用いて坩堝2を加熱することにより原料シリコンを溶融して、1550℃で保持した。この際、処理前のボロン含有量を測定するため、溶融シリコン8を約20g抽出し、そのうち5gを測定に用いた。
アルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO2)との混合ガス(Arの体積比率70%、CO2の体積比率30%)からなる炭素含有ガスをガス吹き込み管4に0.2MPaの圧力で導入し、撹拌部5が溶融シリコン8の下方に位置するように、昇降機構によりガス吹き込み管4を下降させた。なお、炭素含有ガスの流速は3.0L/minであった。
炭素含有ガスが溶融シリコン8中に吹き込まれるのを確認した後、回転機構によりガス吹き込み管4を400rpmで回転させて、2時間の精製処理を行なった。精製処理前後のボロン含有量を測定したところ、精製処理前は7.0ppm、精製処理後は3.4ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、精製処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。
(実施例2)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と一酸化炭素(CO)との混合ガス(Arの体積比率70%、COの体積比率30%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.2ppm、処理後は3.6ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。
(実施例3)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と一酸化炭素(CO)と二酸化炭素(CO2)との混合ガス(Arの体積比率70%、COの体積比率15%、CO2の体積比率15%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.0ppm、処理後は3.5ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。
(実施例4)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と一酸化炭素(CO)と二酸化炭素(CO2)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、COの体積比率10%、CO2の体積比率10%、H2Oの体積比率10%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.2ppm、処理後は3.2ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。
(実施例5)
本実施例では、酸化シリコン(SiO2)粉末と酸化カルシウム(CaCO3)粉末とを質量比65:35の割合で混合したものをスラグ材料として使用した。ボロン濃度を約7ppmに調整した原料シリコンと上記スラグ材料とを質量比4:1の割合で混合したもの1kgを坩堝2内に入れ、溶解炉1内の空間を1気圧のアルゴンガス雰囲気として、電磁誘導加熱装置3を用いて坩堝2を加熱することにより原料シリコンおよびスラグ材料を溶融して、1550℃で保持した。溶融スラグは溶融シリコンに対して比重が大きいので、大部分が坩堝2の底部に沈殿していた。この際、処理前のボロン含有量を測定するため、溶融スラグが混入しないように溶融シリコン約20gを抽出し、そのうち5gを測定に用いた。
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と一酸化炭素(CO)と二酸化炭素(CO2)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、COの体積比率10%、CO2の体積比率10%、H2Oの体積比率10%)をガス吹き込み管4に0.2MPaの圧力で導入し、撹拌部5のガス吹出し口6が溶融シリコン層と溶融スラグ層との界面付近に達するように、昇降機構によりガス吹き込み管4を下降させた。なお、炭素含有ガスの流速は3.0L/minであった。
炭素含有ガスが溶融シリコン8中に吹き込まれるのを確認した後、回転機構によりガス吹き込み管4を400rpmで回転させて、2時間の精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.2ppm、処理後は0.6ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。
一方、ガス吹き込み管4の下端部および撹拌部5の外面には、スラグが多量に付着しており、ガス吹出し口6の一部が閉塞していた。
(実施例6)
本実施例では、酸化シリコン(SiO2)粉末と炭酸リチウム(Li2CO3)粉末とを質量比62:38の割合で混合したものをスラグ材料として使用した。炭酸リチウム(Li2CO3)は加熱中に酸化リチウム(Li2O)と二酸化炭素(CO2)とに分解される。酸化リチウム(Li2O)と二酸化炭素(CO2)との分子量の比はおよそ30:44であるため、スラグ材料が溶融した状態では、酸化シリコン(SiO2)と酸化リチウム(Li2O)との質量比はおよそ80:20となっているものと思われる。
スラグ材料以外は実施例5と同様にして、精製処理を行い、処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.0ppm、処理後は0.4ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。
一方、ガス吹き込み管4の下端部および撹拌部5の外面へのスラグの付着はごくわずかであり、ガス吹出し口6は完全に開口していた。1mmであったガス吹出し口6の径は1.2mmとなり、ほとんど変化しなかった。
(実施例7)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO2)との混合ガス(Arの体積比率95%、CO2の体積比率5%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.0ppm、処理後は4.0ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。
(実施例8)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO2)との混合ガス(Arの体積比率90%、CO2の体積比率10%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.0ppm、処理後は3.6ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。
(実施例9)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO2)との混合ガス(Arの体積比率50%、CO2の体積比率50%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.0ppm、処理後は3.3ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。
(実施例10)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO2)との混合ガス(Arの体積比率45%、CO2の体積比率55%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.0ppm、処理後は3.3ppmであった。
炭素含有ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、わずかに黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が1mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は0.5mm/hrの割合で減厚した。しかし、処理後のガス吹き込み管4および撹拌部5の外観は、処理前と比較して大きな違いはなかった。ただし、本実施例においては、炭素含有ガス中における二酸化炭素(CO2)の比率が高すぎたため、減圧処理により溶融シリコン8中に残存する炭素を除去することが困難であった。
(実施例11)
ガス吹き込み管4のガス流路7の面を覆うように、アルミナ製の管を挿通したこと以外は実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.2ppm、処理後は3.5ppmであって実施例1と同等のシリコンの精製能となった。
本実施例においては、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。これは、アルミナ製の管を挿通したことにより、ガス吹き込み管4の消耗による溶融シリコン8中への炭素供給が抑止されたものの、炭素含有ガス中の二酸化炭素(CO2)によって溶融シリコン8中に炭素が供給されたためと考えられる。
(実施例12)
炭素含有ガスの代わりに、アルゴン(Ar)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、H2Oの体積比率30%)を用い、さらに、直径10μm程度の炭素粉末を毎分1gずつ溶融シリコン8中に混合したこと以外は実施例11と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.1ppm、処理後は2.5ppmであって実施例11よりもシリコンの精製能が大きくなった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例13)
炭素粉末の代わりに、直径10μm程度の炭化ケイ素粉末を毎分4gずつ溶融シリコン8中に混合したこと以外は実施例12と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.3ppm、処理後は2.0ppmであって実施例11よりもシリコンの精製能が大きくなった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例14)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)とメタン(CH4)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率80%、CH4の体積比率10%、H2Oの体積比率10%)を用いたこと以外は、実施例11と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.6ppm、処理後は2.6ppmであった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例15)
ガス吹き込み管4のガス流路7の面を覆うように、アルミナ製の管を挿通したこと以外は実施例6と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.3ppm、処理後は0.5ppmであった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例16)
炭素含有ガスとしてアルゴン(Ar)と一酸化炭素(CO)と二酸化炭素(CO2)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率40%、COの体積比率20%、CO2の体積比率20%、H2Oの体積比率20%)を用いたこと以外は実施例15と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.5ppm、処理後は0.2ppmであって実施例15よりもシリコンの精製能が向上した。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例17)
炭素含有ガスの代わりに、アルゴン(Ar)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、H2Oの体積比率30%)を用い、さらに、直径10μm程度の炭素粉末を95g溶融シリコン8中に混合したこと以外は実施例11と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.1ppm、処理後は3.2ppmであって実施例11よりもシリコンの精製能が少し大きくなった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例18)
炭素含有ガスの代わりに、アルゴン(Ar)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、H2Oの体積比率30%)を用い、さらに、直径10μm程度の炭素粉末を100g溶融シリコン8中に混合したこと以外は実施例11と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.1ppm、処理後は2.6ppmであって実施例11よりもシリコンの精製能がかなり大きくなった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例19)
炭素含有ガスの代わりに、アルゴン(Ar)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、H2Oの体積比率30%)を用い、さらに、直径10μm程度の炭素粉末を500g溶融シリコン8中に混合したこと以外は実施例11と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.3ppm、処理後は2.4ppmであって実施例11よりもシリコンの精製能がかなり大きくなった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。
(実施例20)
炭素含有ガスの代わりに、アルゴン(Ar)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、H2Oの体積比率30%)を用い、さらに、直径10μm程度の炭素粉末を600g溶融シリコン8中に混合したこと以外は実施例11と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.2ppm、処理後は2.5ppmであって実施例11よりもシリコンの精製能がかなり大きくなった。
本実施例においても、ガス吹き込み管4のガス流路7の面およびアルミナ製の管は全く消耗していなかった。ただし、本実施例においては、炭素の混合量が多すぎたため、溶融シリコン8中に残存する炭素をフィルタにより濾過して除去することが困難であった。
(比較例1)
炭素含有ガスの代わりに、アルゴン(Ar)と水蒸気(H2O)との混合ガス(Arの体積比率70%、H2Oの体積比率30%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.4ppm、処理後は4.4ppmであった。
この混合ガスが接触するガス吹き込み管4および撹拌部5におけるガス流路7には、明らかな黒鉛の消耗が見られた。最も黒鉛の消耗が激しかった攪拌部5の底面部では、その肉厚が4mm小さくなっていた。すなわち、黒鉛は2mm/hrの割合で減厚した。ガス吹出し口6の径は1mmから3mmへ拡大していた。
水蒸気(H2O)の方が一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO2)よりも酸化力が大きいにもかかわらず、シリコンの精製能は低かった。これは、ガス吹出し口6の径が拡大したことにより混合ガスの気泡が大きくなり、ボロン等の不純物の酸化反応の速度が低下したためと推測される。
(比較例2)
ガス吹き込み管4のガス流路7の面を覆うように、アルミナ製の管を挿通したこと以外は比較例1と同様にして精製処理を行なった。処理前後のボロン含有量を測定したところ、処理前は7.2ppm、処理後は5.0ppmであって比較例1よりもさらにシリコンの精製能が低下した。これは、比較例2においては、アルミナ製の管を挿通しているため、ガス吹き込み管4のガス流路7の面は消耗しなかったが、その分だけ溶融シリコン中への炭素の供給量が少なくなったためと考えられる。
なお、上記実施例および比較例においては、上記所定の時間だけ精製処理を行なった後、溶融シリコン8の表面から十分上方に撹拌部5が位置するまで昇降機構によりガス吹き込み管4を上昇させ、処理後のボロン含有量を測定するための溶融シリコン8を数g程度取り出すことによりボロン含有量の測定が行なわれた。また、実施例5、6、15および16のようにスラグ材料を添加した場合は、溶融シリコン8と溶融スラグ9とを十分に分離させるために数分間静置して、溶融スラグ9が混入しないようにした。
また、上記においては、ボロン含有量の測定はICP(誘導結合プラズマ)発光分析法により行なった。
また、上記においては、原料シリコンとして半導体級シリコンとボロン含有スクラップシリコンとの混合物を用いたが、ボロン以外の不純物を含有している原料、例えば工業的に広く利用されている純度98%程度のシリコンであっても、本発明の効果が発現することは言うまでもない。
また、上記実施例5、6、15および16においては、固体状態のシリコンに固体状態のスラグを添加してこれらを溶融したが、溶融状態のシリコンに固体状態のスラグを添加してこれらを溶融しても同様の効果が発現され、また固体状態のシリコンに溶融状態のスラグを添加してこれらを溶融しても同様の効果が発現され、また溶融状態のシリコンに溶融状態のスラグを添加してこれらを溶融状態に保持しても同様の効果が発現されることは言うまでもない。
さらに、本発明が適用されるところは、本実施例に限定されるものではなく、例えば、スラグの混合量、炭素含有ガスの流量およびガス吹き込み管4の回転数等は、処理を行う原料シリコンの量、あるいは坩堝2の形状等により最適な状態となるように適宜選択されるべきものである。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、ボロンの除去速度を向上させることにより、効率良くシリコンの精製を行なうことができる。したがって、本発明によれば太陽電池用シリコンを安価に製造することができるため、本発明は太陽電池の製造に好適に利用される。
本発明に用いられる装置の一部の好ましい一例の模式的な断面図である。 本発明に用いられるガス吹き込み管の一部の好ましい一例の模式的な側面図と模式的な底面図である。
符号の説明
1 溶解炉、2 坩堝、3 電磁誘導加熱装置、4 ガス吹き込み管、5 攪拌部、6 ガス吹き出し口、7 ガス流路、8 溶融シリコン、9 溶融スラグ、10 翼、11 気泡、12 シール機構。

Claims (11)

  1. 溶融後のシリコンに一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素の群から選択された少なくとも1種類を含有する炭素含有ガスを吹き込むことを特徴とする、シリコンの精製方法。
  2. 前記シリコンの溶融前および/または溶融後に、炭素および炭化ケイ素の少なくとも一方を混合することを特徴とする、請求項1に記載のシリコンの精製方法。
  3. シリコンの溶融前および/または溶融後に、炭素および炭化ケイ素の少なくとも一方を混合することを特徴とする、シリコンの精製方法。
  4. 前記シリコンの溶融前および/または溶融後に、スラグを混合することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のシリコンの精製方法。
  5. 前記スラグが酸化ケイ素を含有することを特徴とする、請求項4に記載のシリコンの精製方法。
  6. 前記スラグがアルカリ金属の酸化物を含有することを特徴とする、請求項5に記載のシリコンの精製方法。
  7. 前記スラグがアルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩およびアルカリ金属のケイ酸塩の群から選択された少なくとも1種類を含むことを特徴とする、請求項5または6に記載のシリコンの精製方法。
  8. 前記シリコンの溶融後にガス吹き込み管を浸漬させ、一酸化炭素、二酸化炭素および炭化水素の群から選択された少なくとも1種類を含有する炭素含有ガスを前記ガス吹き込み管に導入することによって、前記炭素含有ガスを前記シリコンに吹き込むことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載のシリコンの精製方法。
  9. 前記ガス吹き込み管のガス流路の少なくとも一部が耐酸化性材料からなることを特徴とする、請求項8に記載のシリコンの精製方法。
  10. 前記炭素含有ガスを前記シリコン中に吹き込みながら、前記ガス吹き込み管を前記シリコン中で回転させることを特徴とする、請求項8または9に記載のシリコンの精製方法。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載のシリコンの精製方法を用いて精製されたシリコン。
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