JP2004262507A - 梱包箱 - Google Patents

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JP2004262507A JP2003055113A JP2003055113A JP2004262507A JP 2004262507 A JP2004262507 A JP 2004262507A JP 2003055113 A JP2003055113 A JP 2003055113A JP 2003055113 A JP2003055113 A JP 2003055113A JP 2004262507 A JP2004262507 A JP 2004262507A
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Koichi Yao
幸一 八尾
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Abstract

【課題】本発明では、環境に良い廃棄処理をすることができるとともに、部品取出時や解体時における粉の発生を防止することができる梱包箱を提供することを課題とする。
【解決手段】梱包箱Pは、箱の底壁を形成する底側トレー1と、側壁を形成する前壁2、後壁3、左壁4および右壁5と、箱の蓋となる上側トレー6とにより略直方体状に形成されている。また、この梱包箱P内には、その左壁4と右壁5に跨るように取り付けられる受け台7と、この受け台7や底側トレー1に取り付けられる長手部用緩衝材8と、前壁2や後壁3に取り付けられる短手部用緩衝材9とが設けられている。そして、これらの梱包箱Pを構成する部材1〜9は、全て段ボールにより形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークを収納するための梱包箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の板金部品などのワークを輸送するために、複数のワークをその種類毎にまとめて収納できる梱包箱が用いられている。この梱包箱としては、その内部の適所に発泡スチロール製の緩衝材を設けることにより、内部に収納するワーク間の隙間を確保し、それらの緩衝を防止するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−54992号(実願昭60−146417号)の明細書および図面(第4頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のように発泡スチロール製の緩衝材を設けた梱包箱では、部品供給先の工場に発泡スチロール処理施設がない場合は、埋め立てによる処分を行っているが、この処理は環境に対して好ましくないという問題があった。また、梱包箱からワークを取り出すときや梱包箱を解体するときにおいて、発泡スチロール製の緩衝材が擦れると、発泡スチロールの粉が発生して工場内が汚れるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、環境に良い廃棄処理をすることができるとともに、部品取出時や解体時における粉の発生を防止することができる梱包箱を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明のうちの請求項1に記載の発明は、所定の間隔で溝が形成される緩衝材を備えるとともに、この緩衝材の溝に複数のワークが取り付けられることでこれらが所定の間隔で配設されて収納される梱包箱であって、前記緩衝材が段ボールで形成されることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、緩衝材が段ボールで形成されるので、部品供給先の工場において使用後の緩衝材を焼却して廃棄するといった環境に良い廃棄処理で処分することができる。また、緩衝材を形成する段ボールは、リサイクルすることが可能であるので、これをリサイクルに回すことで更なる環境の向上に寄与することができる。さらに、緩衝材が段ボールで形成されることにより、梱包箱から部品を取り出すときやそれを解体するときに、緩衝材から小さな粉が発生することがないので、工場内などを清潔に保つことができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、略直方体状に形成され、かつ前記複数のワークとして略L字形状のドアサッシュを収納する請求項1に記載の梱包箱であって、前記梱包箱の左右の側壁に跨るように受け台が設けられるとともに、前記梱包箱の底壁、前後の側壁および前記受け台上に前記緩衝材が設けられ、前記複数のドアサッシュの一部は、その長手部が前記底壁の緩衝材に取り付けられるとともに、その短手部が上向きになるように前記前後の側壁のうちいずれか一方の側壁の緩衝材に取り付けられることで、前記梱包箱の下側に配設され、前記ドアサッシュの残りは、その長手部が前記受け台の緩衝材に取り付けられるとともに、その短手部が下向きになるように前記前後の側壁のうち他方の側壁の緩衝材に取り付けられることで、前記梱包箱の上側に配設されることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加え、たとえば梱包箱の前の側壁および底壁に設けられる緩衝材にドアサッシュを取り付けるとともに、梱包箱の後の側壁および受け台に設けられる緩衝材にドアサッシュを取り付けることができるので、略L字形状のドアサッシュを梱包箱の内面に沿って上下二段にコンパクトに収納できる。すなわち、上下二段に配設されるドアサッシュの長手部および短手部が互いに対向するように配設されるので、梱包箱の前後長さをドアサッシュの長手部の長さと略同じにすることができるとともに、梱包箱の高さを短手部の長さと略同じにすることができ、梱包箱自体をコンパクトにすることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の構成において、前記下側に配設する前記ドアサッシュが取り付けられる前記緩衝材の溝と、前記上側に配設する前記ドアサッシュが取り付けられる前記緩衝材の溝とが左右方向で交互にずれていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明による効果に加え、たとえば前の側壁および底壁に設けられる緩衝材の溝と、後の側壁および受け台に設けられる緩衝材の溝が左右方向に交互にずれているので、下側のドアサッシュの間に、上側のドアサッシュの短手部先端を配設することができる。そのため、梱包箱の前後長さを更に短くすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る梱包箱の詳細について説明する。参照する図面において、図1は本発明に係る梱包箱を示す分解斜視図、図2は図1の受け台を展開した状態を示す展開図である。また、図3は梱包箱の下側にドアサッシュを配設した状態を示す斜視図、図4は上側に配設するドアサッシュを支持する緩衝材を梱包箱に取り付けた状態を示す斜視図、図5は梱包箱の上側にドアサッシュを配設した状態を示す斜視図である。
【0013】
図1に示すように、梱包箱Pは、箱の底壁を形成する底側トレー1と、側壁を形成する前壁2、後壁3、左壁4および右壁5と、箱の蓋となる上側トレー6とにより略直方体状に形成されている。また、この梱包箱P内には、その左壁4と右壁5に跨るように取り付けられる受け台7と、この受け台7や底側トレー1に取り付けられる長手部用緩衝材8と、前壁2や後壁3に取り付けられる短手部用緩衝材9とが設けられている。そして、これらの梱包箱Pを構成する部材1〜9は、全て段ボールにより形成されている。
【0014】
底側トレー1は、その平面視が略長方形となるように形成されるものであり、その各辺にはそれぞれ上方に折り曲げられるフランジ部11,12,13,14が形成されている。また、この底側トレー1は、その前後長さが図3に示すドアサッシュ(ワーク)Sfの長手部S1より少し長めに形成されるとともに、その左右の長さが左右のフランジ部12,14の間に長手部用緩衝材8、左壁4および右壁5を挿入可能な長さで形成されている。なお、上側トレー6は、この底側トレー1と略同じ形状で形成されており、底側トレー1と同じようなフランジ部61,62,63,64を有している。
【0015】
前壁2は、その側面視が略長方形となるように形成されるものであり、その上下の長さが底側トレー1の前側にあるフランジ部11の端縁から上側トレー6の前側にあるフランジ部61の端縁までの間に収まる長さで形成されている。また、後壁3は、この前壁2と略同じ形状で形成されている。
【0016】
左壁4は、その側面視が略長方形となるように形成されるものであり、その前後端にはそれぞれ梱包箱Pの内方に折り曲げられるフランジ部41,42が形成されている。また、この左壁4の上側の略中央部には、受け台7を取り付けるための切欠き部43が形成されている。切欠き部43は、開口を上方に向けた断面視略コ字形状に形成されており、このコ字形状を形成する両方の角部には更に下側に向かうような切欠き溝43a,43aが形成されている。なお、右壁5は、この左壁4と略同じ形状で形成されており、左壁4と同じようなフランジ部51,52や、切欠き部53および切欠き溝53a,53aを有している。
【0017】
受け台7は、その平面視が略長方形となるように形成されるものであり、図2に示すように、その各辺にはそれぞれ下方に折り曲げられるフランジ部71,72,73,74が形成されている。また、前後のフランジ部71,73には、その左右方向における両端にそれぞれ左右に延出する延出部75が形成されるとともに、これらの延出部75とフランジ部71,73との間には、前記左壁4や右壁5の切欠き溝43a,43a,53a,53aと組み合わされる四つの切欠き溝7a,・・・が形成されている。
【0018】
長手部用緩衝材8は、図3に示すような略L字形状となるフロント側のドアサッシュSfの長手部S1を保持するものである。具体的に、この長手部用緩衝材8は、左右方向に所定の間隔で形成される保持溝81によって複数のドアサッシュSfを所定の間隔で配設させるものである。そして、この長手部用緩衝材8は、底側トレー1上の略中央部と受け台7上の適所にそれぞれ二つずつ固定されている。なお、この長手部用緩衝材8はドアサッシュSfを保持するためにその幅を多少厚めにする必要がある。そのため、この長手部用緩衝材8を形成する段ボールとしては、厚めの段ボールや複数の段ボールを重ね合わせたものを用いるのが望ましい。
【0019】
短手部用緩衝材9は、その断面視が略三角形になるように段ボールを複数回折り曲げて形成されるものであり、その先端にはドアサッシュSfの短手部S2を保持するための保持溝91が左右方向に所定の間隔で形成されている。また、この短手部用緩衝材9がドアサッシュSfの短手部S2の略中央部を保持できるように、前壁2側に設けられる短手部用緩衝材9が梱包箱Pの半分の高さより少し低い位置に取り付けられ、後壁3側に設けられる短手部用緩衝材9が梱包箱Pの半分の高さより少し高い位置に取り付けられている(図4参照)。
【0020】
なお、前記長手部用緩衝材8や短手部用緩衝材9に形成される保持溝81,91は、ドアサッシュSfの外形と略同様な大きさで形成されるのが望ましい。これによれば、ドアサッシュSfを強固に支持することができるので、梱包箱P内に配設した複数のドアサッシュSfが搬送中においてずれることを確実に防止することができる。
【0021】
底側トレー1と前壁2側に設けられる緩衝材8,9に形成される各保持溝81,91は、その左右方向における位置が略同様になるように形成されている。また、受け台7と後壁3側に設けられる緩衝材8,9に形成される各保持溝81,91も、その左右方向における位置が略同様になるように形成されている。そして、底側トレー1と前壁2側に設けられる緩衝材8,9の保持溝81,91と、受け台7と後壁3側に設けられる緩衝材8,9の保持溝81,91は、左右方向で交互にずれるように形成されている。
【0022】
次に、梱包箱Pを組み立てる方法と梱包箱P内にドアサッシュSfを収納する方法について説明する。
まず、図1に示すように、底側トレー1内に長手部用緩衝材8、左壁4および右壁5を接合するとともに、左壁4および右壁5の前側のフランジ部41,51に短手部用緩衝材9を接合する。そして、図3に示すように、梱包箱P内に収納しようとする複数のドアサッシュSfの一部を、緩衝材8,9の各保持溝81,91に取り付けることで、左右方向に所定の間隔で配設する。すなわち、ドアサッシュSfは、その長手部S1が長手部用緩衝材8で保持されるとともに、その短手部S2が上向きになるように短手部用緩衝材9で保持されて、梱包箱Pの下側に配設されることとなる。
【0023】
次に、図1に示すように、長手部用緩衝材8を接合した受け台7の四つのフランジ部71〜74を折り曲げた後、受け台7の切欠き溝7a,・・・を、左壁4や右壁5の切欠き溝43a,43a,53a,53aに組み合わせる。その後、図4に示すように、延出部75,・・・を内側に折り曲げて、図示しない粘着テープなどにより受け台7の両端を左壁4と右壁5に接合する。また、左壁4および右壁5の後側のフランジ部42,52に、短手部用緩衝材9を接合する。
【0024】
そして、図5に示すように、梱包箱P内に収納しようとする複数のドアサッシュSfの残りを受け台7と後壁5側の緩衝材8,9に取り付けることにより、下側に配設されたドアサッシュSfに対して交互にずらして配設する。すなわち、残りのドアサッシュSfは、その長手部S1が受け台7の緩衝材8で保持されるとともに、その短手部S2が下向きになるように後壁5側の緩衝材9で保持されて、梱包箱Pの上側に配設されることとなる。
【0025】
続いて、図1に示すように、前壁2を左壁4および右壁5の前側のフランジ部41,51に接合するとともに、後壁3を左壁4および右壁5の後側のフランジ部42,52に接合する。そして、最後に上から上側トレー6を被せた後、その回りを粘着テープなどにより接合することで梱包箱Pの組立作業と同時にドアサッシュSfの収納作業が終了することとなる。
【0026】
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
(1)緩衝材8,9が段ボールで形成されるので、緩衝材8,9を環境に良い廃棄処理で処分することができるとともに、部品取出時や解体時における粉の発生を防止することができる。
(2)略L字形状のドアサッシュSfを梱包箱Pの内面に沿って上下二段にコンパクトに収納できるので、梱包箱P自体もコンパクトにすることができる。
【0027】
(3)上下に配設されるドアサッシュSfが左右方向で交互にずれているので、下側ドアサッシュSfの長手部S1の間に、上側ドアサッシュSfの短手部S2の先端を配設することができ、梱包箱Pの前後長さを短くすることができる。
(4)底側トレー1、前壁2、後壁3、左壁4、右壁5および上側トレー6により梱包箱P内が密閉されるので、ドアサッシュSfが錆びるのを防止することができる。
(5)受け台7が左壁4や右壁5の上部を支持するので、一枚の段ボールで形成された左壁4や右壁5を強固に補強することができる。
【0028】
以上、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
(i)本実施形態では、長手部用緩衝材8の位置を梱包箱Pの前後方向における略中央部としたが、本発明はこれに限定されず、その位置は適宜に変更可能である。たとえば、図6に示すように、長手部S1の先端が湾曲しているリア側のドアサッシュSrでは、長手部S1の基端部側を支持するように長手部用緩衝材8を前壁2側近傍に取り付け、長手部用緩衝材8を接合した受け台7を後壁3側近傍に取り付ける構造にしてもよい。
(ii)本実施形態では、ワークとして略L字形状のドアサッシュを採用したが、本発明はこれに限定されず、どのような部品であってもよい。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、緩衝材が段ボールで形成されるので、緩衝材を環境に良い廃棄処理で処分することができるとともに、部品取出時や解体時における粉の発生を防止することができる。
【0030】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加え、略L字形状のドアサッシュを梱包箱の内面に沿って上下二段にコンパクトに収納できるので、梱包箱自体もコンパクトにすることができる。
【0031】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明による効果に加え、下側のドアサッシュの間に、上側のドアサッシュの短手部先端を配設することができるので、梱包箱の前後長さを更に短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る梱包箱を示す分解斜視図である。
【図2】図1の受け台を展開した状態を示す展開図である。
【図3】梱包箱の下側にドアサッシュを配設した状態を示す斜視図である。
【図4】上側に配設するドアサッシュを支持する緩衝材を梱包箱に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】梱包箱の上側にドアサッシュを配設した状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る梱包箱を示す斜視図である。
【符号の説明】
P 梱包箱
1 底側トレー
2 前壁
3 後壁
4 左壁
5 右壁
6 上側トレー
7 受け台
8 長手部用緩衝材
81 保持溝
9 短手部用緩衝材
91 保持溝
Sf ドアサッシュ(ワーク)
S1 長手部
S2 短手部

Claims (3)

  1. 所定の間隔で溝が形成される緩衝材を備えるとともに、この緩衝材の溝に複数のワークが取り付けられることでこれらが所定の間隔で配設されて収納される梱包箱であって、
    前記緩衝材が段ボールで形成されることを特徴とする梱包箱。
  2. 略直方体状に形成され、かつ前記複数のワークとして略L字形状のドアサッシュを収納する請求項1に記載の梱包箱であって、
    前記梱包箱の左右の側壁に跨るように受け台が設けられるとともに、
    前記梱包箱の底壁、前後の側壁および前記受け台上に前記緩衝材が設けられ、
    前記複数のドアサッシュの一部は、その長手部が前記底壁の緩衝材に取り付けられるとともに、その短手部が上向きになるように前記前後の側壁のうちいずれか一方の側壁の緩衝材に取り付けられることで、前記梱包箱の下側に配設され、
    前記ドアサッシュの残りは、その長手部が前記受け台の緩衝材に取り付けられるとともに、その短手部が下向きになるように前記前後の側壁のうち他方の側壁の緩衝材に取り付けられることで、前記梱包箱の上側に配設されることを特徴とする梱包箱。
  3. 前記下側に配設する前記ドアサッシュが取り付けられる前記緩衝材の溝と、前記上側に配設する前記ドアサッシュが取り付けられる前記緩衝材の溝とが左右方向で交互にずれていることを特徴とする請求項2に記載の梱包箱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012210969A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Sekisui Plastics Co Ltd 梱包材

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