JP3128169U - 収納物支持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】収納物の大きさや高さに関係なく複数の収納物を支持することが可能であり、収納物の支持力に差異が生じることなく、安定した状態で収納物を支持して持ち運ぶことが可能であり、また、持ち運ぶ際に、収納物が埃やゴミ等で汚れることが無く、リサイクルが可能な収納物支持体を提供すること。
【解決手段】紙箱9に組み込むことで収納物8を支持する収納物支持体1において、四角形の底板3と、当該底板3の周縁に折目線5を介して連設した側板4と、該側板4と前記底板3とに亘るスリット6を形成することで、4方向から支持部7を形成し、かつ、各支持部7の位置関係が、底板3の対角線31の交点32を中心として、略90度ずつ回転させた位置関係となるように、支持部7を形成した。
【選択図】図1

Description

本考案は、植物や食品等の物品を、収納する箱の内壁から所定距離離れた状態で収納して安定した状態で収納物を運ぶことを可能とする、箱内に設ける収納物支持体に関する。
植物や食品等の傷つき易い物品を箱に収納して運ぶ場合、その収納物の大きさが箱の収容容積よりも小さいと、箱を運ぶ時に生じる振動や、箱に掛かる荷重等で、収納物が箱内で移動したり揺動したりし、その結果、収納物が壊れたり、傷が付いたりするという問題があった。
また、この問題を回避するために、各収納物の大きさに合わせて、個々に紙箱を用意することは容易ではなく、一度使用した紙箱を他の物品に使用することが困難となるので、リサイクルの促進という点からも問題があった。
これらの、課題に対してはこれまでも関連する考案が提案されている。
例えば、特許文献1においては、紙製包装用箱であって、両側を開放口とする四角形の筒体を箱本体とし、箱本体の対角線上に位置する角部辺より両面に亘る一本の切込みを設けて係止片を形成し、収納物品を支持するために前記係止片を内側に折込みまたは折込み戻し可能に形成すると共に、箱本体の一面を画する対角線上に位置する角部辺より両面に亘る二本一組の切込みを設け、収納個数の満たない端数の収納物品を押える押圧片を筒内に折込みまたは折込み戻し可能に形成することで、同じ形状を有する物品を複数個重ねて収納、梱包するものである。
また、特許文献2においては、梱包箱であって、側壁から底部にかけて設けた平行な一対のスリットを内側へ折曲げて形成し、高さの異なる複数種の高さ調整部を設けることで、被梱包物と高さの合わない梱包箱を用いた場合に梱包箱と被梱包物との間に空隙が生じ、梱包箱内で被梱包物のがたつきや破損等の事故が発生するのを防止するものである。
特開2001−341731号公報 実開昭63−171331号公報
しかし、特許文献1に係る考案のように、箱本体を筒体とすると、紙箱内で収納物を固定することが可能ではあっても、収納物の大きさに応じて、箱本体を作らなければならないので、従来の課題が未解決である。また、対角線上に位置する係止片によって、収納物を固定することから、例えば、上方に向かって細くなる形状の物品等の様々な形状の物品を、安定した状態で固定することが困難な場合がある。また、筒体となっていることから、高さの異なる複数個の収納物を収納することができないという問題点がある。さらに、紙箱の側壁を折り曲げて係止片を形成するので、紙箱側壁には、折曲げた支持部に相当する部分に空間が出来ている状態となり、その部分から紙箱内にゴミや埃等が浸入し、収納物を汚す恐れがある。殊に、ゴミや埃は、コンピューター等の精密機械を傷つける原因にもなるため、ゴミ等の浸入は回避しなければならない課題である。
また、特許文献2に係る考案のように、収納物の高さに応じて、高さの異なる高さ調整部を設けると、各高さ調整部間において、収納物を支持する支持力に差異が生じることになる。その結果、収納物を安定した状態で支持して運ぶことが困難となるという問題が生じる。また、収納物の高さに応じた高さ調整部を設けることから、一度使用した紙箱に他の高さの収納物を収納することが困難となるので、リサイクルの促進にもおとる結果となる点が問題である。
そこで、本考案では、従来の問題点を解決し、収納物の大きさや高さに関係なく複数の収納物を支持することが可能であり、収納物の支持力に差異が生じることなく、安定した状態で収納物を支持して持ち運ぶことが可能であり、また、持ち運ぶ際に、収納物が埃やゴミ等で汚れることが無く、リサイクルが可能な収納物支持体の形成を目的とするものである。
本考案の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、箱内に収納して収納物を支持する収納物支持体であって、四角形の底板と、当該底板の4つの外周辺に設けた折目線を介して連設した側板とを備え、前記折目線の一端から折目線上に所定長さのスリットを設け、該スリットと平行に前記側板と前記底板とに亘る内側スリットを設け、両スリット間の帯状部材を内側へ折り曲げて支持部を形成し、隣接した角部に形成する該支持部同士は互いに直角方向に設けるものである。
請求項2においては、前記角部に設ける支持部は、複数同じ長さで隣接して設けるものである。
請求項3においては、前記支持部の幅は底板中央側程狭くなるように構成したものである。
本考案の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、内側に折り曲げた支持部の内側に収納物を配置することで、収納物は支持部の端面で支持されるようになり、該前後左右の支持部は折れ曲がりにくく収納物の荷重を受け止めることができ、安定した状態で収納物を支持して持ち運ぶことが可能となる。また、収納物支持体は箱内に収納されるため、支持部の内側端面は内壁に当接することとなって、更に、強固に支持することができる。また、支持部により形成される空間は箱内に位置するため、収納物が埃やゴミ等で汚れることが無く、リサイクルを可能とするものである。
請求項2においては、箱内に収納する収納物の大きさに合わせて、支持部の数を変更して内側へ折り曲げることで、収納物の外周に当接させることができ、同じ収納物支持体を用いて多種類の収納物を支持して収納することが可能となり、低コストで収納物支持体を構成できる。また、複数の支持部は同じ長さであるため、互いに端面が当接して支持強度を低下させることがない。
請求項3においては、前記支持部の幅が底板中央側程狭くなるので、収納物が大きい程幅の広い支持部で支持して、支持剛性を大きくして確実に支持することができ、収納物が小さいほど、その外形に容易に合わせることができて、支持することが可能となる。
次に、考案の実施の形態を説明する。
図1は本考案の収納物支持体1を開いた状態を示す平面図、図2、図3は支持部7の形成工程を示す平面図、図4は側板折り曲げ部に切欠き41を設けた収納物支持体1の開いた状態を示す平面図、図5は支持部7を組み立てた状態を示す斜視図、図6は支持部7の構成を示す一部斜視図、図7は収納物支持体1を組み立てた状態を示す斜視図、図8は収納物支持体1を紙箱9に組み込む状態を示す斜視図、図9は収納物支持体1の使用状態を示す平面図、図10は支持部7に掛かる荷重の方向性と支持部7の剛性を示す模式側面図、図11は従来の収納物支持体1’の開いた状態を示す平面図、図12は従来の収納物支持体1’の使用状態を示す平面図、図13は収納物支持体1の別実施例の使用状態を示す平面図、図14は収納物支持体1を紙箱9に組み込んで鉢植えを収納した状態を示す斜視図である。
本考案に係る収納物支持体は、植物や食品等の傷つき易い物品を箱に収納して搬送する時に、箱内に組込むことで、収納物の側面を支持し、安定した状態で、収納物を運ぶことを可能にするものである。なお、前記収納物支持体及び箱は本実施例では紙で構成しているが、その材質は限定するものではなく、木や合成樹脂等で構成することも可能である。
まず、収納物支持体1の構成について、図1により説明する。
収納物支持体1は、一枚の台紙2からなり、図1に示すように、四角形状の底板3と、当該底板3の周囲の4辺に配置した折目線5・5・5・5を介して連接した四角形状の側板4・4・4・4とを備え、底板3と側板4・4・4・4とにより略十字状に構成される。なお、底板3と側板4・4・4・4の大きさは収納される紙箱9内に収納できる大きさに合わせた大きさとする。また、前記折目線5上の一部にスリット6aを形成し、前記側板4と前記底板3とに亘るように、内側スリット6b・6b・6bを平行に形成し、各内側スリット6b・6bの間に位置する部分を支持部7として構成される。
次に、前記スリット6の形成と、前記支持部7の形成とについて、図2、図3により説明する。
まず、図2に示すように、折目線5の一端から中途部まで所定長さのスリット6aを形成する。次に、前記スリット6aと平行に所定距離離れた(所定幅の)位置にスリット6aと同じ長さの内側スリット6bを折目線5から底板3に形成し、更にその延長上にスリット6aと同じ長さの内側スリット6bを折目線5から側板4に形成する。つまり、側板4と底板3とに亘る内側スリット6bを形成する。こうして、両スリット6a・6bの間に支持部7が、側板4と底板3との端部に形成される。
次に、図3に示すように、支持部7を90度づつ回転させて他の折目線5と底板3と側板4に前記同様にスリット6a・6bをそれぞれ形成して支持部7を形成する。つまり、他の支持部7の形成位置は、底板3の対角線31の交点32を中心として、前記支持部7を略90度ずつ回転させた位置である。言い換えれば、立法体または直方体の下四隅の角部に支持部7を設ける構成であって、隣接する支持部7のスリット6a・6bは互いに直交する方向に設けられており、対角方向に位置する支持部7のスリット6a・6bは同じ方向(平行)に設けられている。
この結果、台紙2上には、折目線5から側板4と底板3とに延びる支持部7が各角部の4ケ所形成されることになる。つまり、各角部に位置する各支持部7は底板3と側板4の間の折目に沿って前後左右4方向に形成されることになるのである。
前記内側スリット6bの長さは略スリット6aの長さの略2倍となり、両スリット6a・6bにより形成される帯状の支持部7を内側へ折り曲げて形成すると、図10(a)に示すように略正方形の空間10が形成される。また、スリット6aの長さを底板3の辺の長さの略1/3〜1/2の長さとすることにより、図9に示すように、収納物8を収納した状態で、収納物8の横方向の荷重を支持部7の端面73で受けることができる。つまり、支持部7の側面72を収納物の重心8aの前方または側方に位置させることができ、後述するように、収納物8の荷重を受けて支えることが可能となる。
ここで、図4に示すように、側板4の辺の一部に切欠き41を形成してもよい。言い換えれば、前記スリット6aの幅を若干大きくして切欠き41とすることもできる。つまり、図2に示すように、側板4と底板3との間のスリット6aが切目だけの構成であると、側板4を立ち上げたときに、側板4と底板3との端面同士が当接して変形が生じることがあり、また、収納物支持体1を箱内に収納した時に、側板4と底板3のスリット6aの端面が収納する箱の内面に当接して、ガタが生じることがある。しかし、図4のように切欠き41を形成することによって、摩擦が生じることはなく、立ち上げたときに折目線5上に構成したスリット6aがはみ出すことがなく、収納物支持体1を容易に箱内に収納することができるのである。
また、本考案の収納物支持体1では、内側スリット6bを複数平行に形成して、支持部7を複数個連設することも可能である。
つまり、同一底板3と側板4に内側スリット6b・6b・・・を平行に形成し、その帯状の支持部7の長さを同じ長さとすることで、収納物支持体1の組み立て時(内側への折り曲げ時)において、各支持部7の高さ及び内側への張出長さが同じとなる。このように構成することで、立ち上げた時に隣接する支持部7の端面同士が当接して、支持部7の変形を防止できるのである。また、変形した収納物であっても立ち上げる支持部7を選択して内側へ折り曲げることで、容易にその形状に合わせて支持することが可能となるのである。
ただし、各支持部7(帯状部材)の幅は、同一であってもよいが、各支持部7の幅が異なるように構成していてもよい。この場合、スリット6を形成する幅を変えることによって、組み立て時において、幅の異なる支持部7を形成することが可能となり、収納する物品の大きさに容易に合わせることができる。そして、支持部7の幅はスリット6a(端部)側ほど幅広くし、底板3の中央側ほど狭く構成することで、大きい収納物ほど幅の広い部分で支持して変形に耐える力が大きくなり、小さい収納物ほどその大きさに合わせることが容易にできて、外周の一部に接するように支持部7を立ち上げて支持できるのである。
このように、台紙2において、側板4と底板3とに亘るスリット6を入れて支持部7を形成した後、図5に示すように、前記支持部7を折目線5に沿って山折りに内側へ折り曲げることで、支持部7の組み立てが完了する。
前記支持部7は、図6に示すように、側板4の一部からなる上面71と、底板3の一部からなる側面72と、上面71と側面72の両側に位置する端面73とによって、構成されている。
このような構成において、台紙2を組み立てる時には、四方の側板4・4・4・4を折目線5・5・5・5に沿って立ち上げると同時に、各支持部7・7・7・7を山折りに折り曲げると、図7に示すように、上方が開放されて、内側四隅の下部に支持部7・7・7・7が形成されこの状態で箱内に収納することで収納物支持体1が完成する。
次に、本考案の収納物支持体1の使用方法について説明する。
本考案の収納物支持体1は、支持部7を折り曲げて組み立て、側板4を立ち上げることで完成するが、完成後に側板4の立設を維持することができない。したがって、収納物支持体1を単体で使用するのではなく、図8に示すように、収納物支持体1の大きさに即した紙箱9に、組み立てた収納物支持体1を矢印方向に下ろし、組み込んで使用するものである。紙箱9の形状は特に限定されるものではなく、持ち手付きの紙箱、筒型の紙箱、蓋付きの紙箱等であってもよい。つまり、収納物支持体1の側板4の立設を保持することが可能であるのならば、形状は問わないものである。
ここで、支持部7は山折りに折り曲げることで完成する。したがって、収納物支持体1の組み立て時において、支持部7を山折りに折り曲げた部分に相当する、側板4と底板3との一部が、空間10となっている。この部分から埃やゴミなどが入り易くなる。そこで、収納物支持体1を紙箱9に組み込むことによって、紙箱9の側壁91が空間10の入口部分を塞ぐので、収納物8が埃等で汚れることなく、衛生的に収納物8を支持することが可能となる。
収納物支持体1を紙箱9に組み込み、その後収納物8を紙箱9に収納することで、本考案の使用状態となる。
収納物支持体1を紙箱9に組み込み、収納物8を紙箱9に収納した状態を、開放口側から見ると、図9に示すように、収納物8は支持部7と支持部7との間に挟まれて固定された状態で、支持部7によって支持されていることが分かる。
このとき、収納物8は支持部7によって支持されるのであるが、より詳細には、支持部7の端面73によって支持されるものである。
ここで、本考案の使用時における、支持部7に掛かる荷重の方向と、支持部7自体の荷重に対する剛性との関係を、図10により説明する。なお、図10に示すX、Y、Zの矢印は、荷重が掛かる方向を示し、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向とする。
支持部7を山折りに折り曲げて組み立てると、側面72と上面71と紙箱9の側壁91との間に図10(a)に示すように、空間10が形成される。
こうして4つの支持部7を立ち上げた状態で、横方向から側面72に荷重を掛けると、図10(b)に示すように、側面72部分が折れ曲がるか、或いは、図10(c)に示すように、上面71が折れ曲がる。また、上方から下方に荷重を掛けた場合も、図10(a)に示すように、側面72部分が折れ曲がるか、或いは、図10(c)に示すように、上面71が折れ曲がる。
しかし、紙箱9内に収納物8を収納した場合には、図9に示すように、X方向に収納物8の荷重が掛かった場合には、左右の支持部7の端面73に荷重がかかることになるが、該端面73は紙箱9の側壁91に当接しているので、変形することは殆どなく荷重を受け止めることができる。同様に、Y方向に収納物8の荷重が掛かった場合にも前後の支持部7の端面73に荷重がかかり受け止めることができる。なお、上方(Z方向)からの荷重は殆どない。つまり、支持部7の上面71上に収納物を載せることはないので、変形することはないのである。但し、対角方向への荷重は、隣接する支持部7・7の端面73・73にかかり、X方向とY方向に力が分散されて支持される。
これに対して従来の構造は、図11、図12に示すように、収納物支持体1のスリット6a’・6b’は、全て同じ方向に設けられているため、X方向の荷重に対して弱く、Y方向の荷重に対して強い構成となっていた。この結果、箱に収納して物品を搬送した場合には、剛性の弱い側面72が荷重に耐え切れずに折れ曲がり、その結果収納物8が壊れたり、傷付いたりする恐れがある。特に、支持部の帯の幅が狭い場合には、スリットと直角方向(Y方向)の荷重に対して、折目部分だけで支持するため、倒れ易く、X方向は更に弱いのである。また、支持部の大きさ(高さ)が異なり、隣接して設けていない場合(引用文献2)には、端面同士及び側壁で支持することができないため、剛性が弱い構造となっていた。
次に、本考案のうち、複数個の支持部7を横方向に隣接して形成した場合の、収納物支持体1の使用状態について、図13により説明する。
本考案は、同じ高さの複数個の支持部7を隣接して形成する構造としている。つまり、各角四隅にそれぞれ同じ長さのスリット6a・6bを平行に複数配置して、支持部7を四隅それぞれ複数構成し、スリット6a・6bの方向は対角線方向で同じとして、隣接する隅部のスリット6a・6bは直角方向に配置している。こうして、図13に示すように、紙箱9内に物品(収納物8)を収納する場合、その収納物8の大きさに合わせて、支持部7の組み立て(立ち上げ)数を調整する。つまり、収納物8の周囲に接するように四隅の支持部7の数を組み合わせて立ち上げることで、様々な大きさの収納物8を収納して搬送時に横揺れ等を防止することが可能となる。
また、高さの異なる支持部7を設ける場合には端面同士が当接することはないので、互いに支持し合うことはないが、本考案の如く同じ高さの支持部7を複数個隣接して設けることによって、隣接する支持部7の端面同士が当接することとなり、支持力をより高めることが可能となる。
また、支持部7を隣接して複数個形成し、各支持部7の組み立て数を変更して組み合わせることで、幅の異なる(形状や大きさの異なる)収納スペースを形成することが可能となる。つまり、図13(a)に示すように大きな収納物8を支持することも、図13(b)に示すように小さな収納物8を支持することも可能となる。
さらに、本考案の収納物支持体1は、側板4と底板3とで構成されており、上方が開放された構成となっている。したがって、収納物8の高さは、収納物支持体1の高さに制限されることがない。つまり、収納物支持体1は紙箱9の高さに合わせて構成する必要はなく、紙箱9の底面積に合わせた収納物支持体1を構成すれば、高さの高い箱でも低い箱でも同じ収納物支持体1を収納して、異なる高さの収納物8を支持することができ、コストも低減できる。
例えば、図14に示すように、鉢植え40を収納する場合などでは、鉢の部分を支持できる大きさの収納物支持体1を、鉢植え40の高さに合わせた紙箱9内に収納することによって、安定した状態で鉢植えを運ぶことが可能となる。この場合、鉢を支持するだけでよいので、植物の葉などを傷つけることなく、運ぶことが可能となる。
また、本考案の収納物支持体1を紙箱9に組み込み、収納物8を収納すると、紙箱9と収納物の間に支持部7を挟む構成となることから、収納物8と側板4との間には空間10が生まれることになる。そのため、紙箱9に外側から荷重が掛かっても、間に挟んだ空間10がクッションの役割を果たすので、収納物8に掛かる荷重は軽減することになる。
したがって、収納物支持体1は、収納物8を支持する役割を果たすだけではなく、緩衝材としての役割も果たしているのである。
以上のように、箱9内に収納して収納物8を支持する収納物支持体1であって、四角形の底板3と、当該底板3の4つの外周辺に設けた折目線5・5・5・5を介して連設した側板4・4・4・4とを備え、前記折目線5の一端から折目線5上に所定長さのスリット6aを設け、該スリット6aと平行に前記側板4と前記底板3とに亘る内側スリット6bを設け、両スリット6a・6b間の帯状部材を内側へ折り曲げて支持部7を形成し、隣接した角部に形成する該支持部7・7同士は互いに直角方向に設けるものである。
このように、内側に折り曲げた支持部7の内側に収納物8を配置することで、収納物8は支持部7の端面73で支持されるようになり、該前後左右の支持部7は折れ曲がりにくく収納物8の荷重を受け止めることができ、安定した状態で収納物8を支持して持ち運ぶことが可能となる。また、収納物支持体1は紙箱9内に収納されるため、支持部7の内側端面73は内壁(側壁)91に当接することとなって、更に、強固に支持することができる。また、支持部7により形成される空間10は箱9内に位置するため、収納物8が埃やゴミ等で汚れることが無く、リサイクルを可能とするものである。
また、前記角部に設ける支持部7は、複数同じ長さで隣接して設けている。よって、紙箱9内に収納する収納物8の大きさに合わせて、支持部7を数を変更して内側へ折り曲げることで、収納物8の外周に当接させることができ、同じ収納物支持体1を用いて多種類の収納物8を支持して収納することが可能となり、低コストで収納物支持体1を構成できる。また、複数の支持部7は同じ長さであるため、互いに端面73が当接して支持強度を低下させることがない。
また、前記支持部の幅は底板中央側程狭くなるように構成している。従って、前記支持部7の幅が底板3中央側程狭くなるので、収納物8が大きい程幅の広い支持部7で支持して、支持剛性を大きくして確実に支持することができ、収納物8が小さいほど、その外形に容易に合わせることができて、支持することが可能となる。
本考案の収納物支持体1を開いた状態を示す平面図。 支持部7の形成工程を示す平面図。 支持部7の形成工程を示す平面図。 側板折り曲げ部に切欠き41を設けた収納物支持体1の開いた状態を示す平面図。 支持部7の組み立てた状態を示す斜視図。 支持部7の構成を示す一部斜視図。 収納物支持体1を組み立てた状態を示す斜視図。 収納物支持体1を紙箱9に組み込んだ状態を示す斜視図。 収納物支持体1の使用状態を示す平面図。 支持部7に掛かる荷重の方向性と支持部7の耐性を示す模式側面図。 従来の収納物支持体1’の開いた状態を示す平面図。 従来の収納物支持体1’の使用状態を示す平面図。 収納物支持体1の別実施例の使用状態を示す平面図。 収納物支持体1を紙箱9に組み込んで鉢植えを収納した状態を示す斜視図。
符号の説明
1 収納物支持体
2 台紙
3 底板
4 側板
5 折目線
6 スリット
7 支持部
8 収納物
9 紙箱
10 空間
31 対角線
32 交点
71 上面
72 側面
73 端面
91 側壁

Claims (3)

  1. 箱内に収納して収納物を支持する収納物支持体であって、四角形の底板と、当該底板の4つの外周辺に設けた折目線を介して連設した側板とを備え、前記折目線の一端から折目線上に所定長さのスリットを設け、該スリットと平行に前記側板と前記底板とに亘る内側スリットを設け、両スリット間の帯状部材を内側へ折り曲げて支持部を形成し、隣接した角部に形成する該支持部同士は互いに直角方向に設けることを特徴とする、収納物支持体。
  2. 前記角部に設ける支持部は、複数同じ長さで隣接して設けることを特徴とする、請求項1に記載の収納物支持体。
  3. 前記支持部の幅は底板中央側程狭くなるように構成したことを特徴とする、請求項2に記載の、収納物支持体。
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