JP3049017U - 梱包用箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡単化でき、箱本体内に配設する発泡
スチロールの体積を小さくできてコストダウンを図るこ
とができる梱包用箱を提供する。 【解決手段】 内部に商品を緩衝するための発泡スチロ
ール２、２が配置された梱包用箱１において、箱本体３
内に配置され商品を緩衝するための発泡スチロール２、
２を商品を保持する最小限の大きさのものとし、箱本体
３内における発泡スチロール２、２と箱本体３の壁部と
の間に生じる隙間に、箱本体３と同じ材質の当て壁材
４、４を配設して、発泡スチロール２、２と当て壁材
４、４とで箱本体３内の商品を緩衝して梱包するように
した。

Description

【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】

本考案は、内部に商品を緩衝するための発泡スチロールが配置された梱包用箱 に関し、特に、発泡スチロールの無駄を無くしてコストを低減できる梱包用箱に 関する。

【従来の技術】

一般に、テレビデオ等の後部下方に空隙がある商品を梱包する梱包用箱は、図 ３、図４に示すように、商品Ｈの両側部ｈ、ｈを梱包用箱Ｃ内の両側部分に配置 された発泡スチロール等からなる支持部材Ｓ、Ｓで支持するようになっている。 ところが、図３、図４に示すように、商品Ｈの後部下方が空隙Ｋになっている ために、支持部材Ｓ、Ｓの図にて斜線で示す余剰部ｓ、ｓが無駄になるという問 題がある。 この種の従来の梱包用箱として、例えば図５、図６に示すものがある。この梱 包用箱１００は、箱本体１１０内の底部両側に発泡スチロール１２０、１２０を 配置して、この発泡スチロール１２０、１２０でテレビデオ等の商品を支持する ようになっている。 ところで、この梱包用箱１００では、商品（図示略）の後部下方に空隙が生じ るために、この部分の発泡スチロールの内部に穴１２１を開けて発泡スチロール １２０の重量を落とすようにしていた。 しかし、発泡スチロール１２０が梱包用箱１００内で移動しないように、箱本 体１１０内に合致して嵌め入れるための支えになる部分１１１が必要であるため に、この部分１１１等の無駄な部分が多く、その分コスト高になるという問題が あった。 また、従来の梱包用箱内に配設する梱包用部材として、例えば、実開昭５０− １０６８３２号公報に記載された包装用内装部材がある。 この包装用内装部材は、図７、図８、図９に示すように、段ボールよりなる平 面長方形の１枚のシールにこれを被包装物の底面、左右側面及び上面にかけて巻 着し得るように必要な折目線ａ、ｂ、ｃ、ｄを設け、シートの左右方向中央部に 形成される底面相当部２０３の一部に、切込みミシン目により形成されて上方に 折り返えされ、該部上面に折り重ねられる下当部２０６、２０７を設けると共に 上記底面相当部２０３には被包装物の前面と包装箱との間に介在させるフロント パツド２０８と後面と包装箱との間に介在させるリアパツド２０９、底面相当部 ２０３の左右に折目線ｂ、ｃを介して連続する側面相当部２０２、２０４には被 包装物の側面と包装箱との間に介在させる側面パツド２１９、側面相当部２０２ 、２０４の外側に折目線ａ、ｄを介して連続しシートの左右両端に形成される上 面相当部２０１、２０５には被包装物の上面と包装箱との間に介在させる上面パ ツド２２０を夫々発泡材で駒方状に形成して接着装備している。 ところが、上記包装用内装部材を梱包用箱Ｃに嵌め入れて商品（図示略）を梱 包するには、この包装用内装部材の構造が複雑であり、組立作業も難しいという 問題があった。しかも、フロントパッド２０８やリアパッド２０９を多く必要と するためにコスト高になるという問題があった。 また、従来の梱包用箱内に配設する緩衝材として、例えば、実開昭５８−１４ ５８６２号公報に記載された組合せ緩衝材がある。 この組合せ緩衝材は、図１０、図１１に示すように、基部３０２、３０７及び この基部３０２、３０７に貼合せもしくは基部３０２、３０７と一体に成形した 凸部３０３、３０８とからなる発泡成形された緩衝体３０１、３０６に、段ボー ル等のシート３０４、３０９を組合せて形成する組合せ緩衝材であって、シート ３０４、３０９と発泡成形された緩衝体３０１、３０６とを嵌込み手段（図示略 ）によって一体に固定したものである。 ところが、この組合せ緩衝材は、構造が複雑で且つ部材が多く、組合せ作業が 難しいという問題があった。しかも、発泡成形された緩衝体３０１、３０６を多 く必要とするためにコスト高になるという問題があった。

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来の問題を解消し、構造を簡単化でき、箱本体内に配設する 発泡スチロールの体積を小さくできてコストダウンを図ることができる梱包用箱 を提供することを目的としている。

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、請求項１に記載の考案は、内部に商品を緩衝する ための発泡スチロールが配置された梱包用箱において、箱本体内に配置され商品 を緩衝するための発泡スチロールを商品を保持する最小限の大きさのものとし、 前記箱本体内における前記発泡スチロールと箱本体の壁部との間に生じる隙間に 、箱本体と同じ材質の当て壁材を配設して、前記発泡スチロールと当て壁材とで 箱本体内の商品を緩衝して梱包するようにしたことを特徴としている。 請求項２に記載の考案は、前記当て壁材が箱本体のフラップ部の一部を折曲し て形成されていることを特徴としている。 請求項３に記載の考案は、前記商品が後部下方に隙間があるテレビデオ等の電 気機器、電子機器であって、前記発泡スチロールは、箱本体内の下部両側に、後 方に隙間をもたせて配置され、前記隙間には、前記当て壁材が配設されているこ とを特徴としている。

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る梱包用箱の実施の形態について、図を参照しつつ説明する 。 図１は本考案の実施の形態の梱包用箱の内部を透視した斜視図、図２は実施の 形態の梱包用箱の箱本体の展開図である。 本実施形態の梱包用箱１は、後部下方に隙間があるテレビデオ等の商品（図示 略）を梱包するために使用されるものであって、図１に示すように、商品を緩衝 して支持する発泡スチロール２、２を箱本体３の底面両側に配置し、この発泡ス チロール２、２の後方に生じる空隙Ｋに箱本体３と同じ材質の平面視略Ｌ字形の 当て壁材４、４を配設している。 発泡スチロール２、２には、その上面部内向きに互いに対向する箇所に、商品 を嵌め入れるための凹所５、５が形成されている。 本実施形態では、当て壁材４、４は、図２に示すように、箱本体３のフラップ 部６、６の一部を折曲して形成されている。 即ち、組立て時に互いに対向する２ヶ所のフラップ部６、６の一部に、互いに 対向する２つの側壁７、７から折目８、８を介して延設された当て壁材４、４を 形成し、この当て壁材４、４は、その先縁とフラップ部６、６との間に切り込み ９、９が設けられ、内側に底部１０、１０を形成する部分が形成され、この底部 １０、１０の側方に発泡スチロ−ル２、２の端面１１、１１に当接する内側立て 壁部１２、１２が折目１３、１３を介して延設され、外側に空隙Ｋ部分に縦向き に配設される支持用立て壁部１４、１４が折目１５、１５を介して延設され、こ の支持用立て壁部１４、１４の先端に、内側立て壁部１２、１２に形成された係 入溝１６、１６に係入される係入片１７、１７が折目１８、１８を介してそれぞ れ延設されている。 このフラップ部６、６の一部で形成された当て壁材４、４はそれぞれの折目に 沿って折曲して組み立てることによって、図１に示すように、発泡スチロール２ 、２の後方の空隙Ｋに配設される当て壁材４、４となる。 このように、当て壁材４、４を発泡スチロ−ル２、２の後方の空隙Ｋに配設す ることによって、発泡スチロ−ル２、２の体積を最小限の大きさのものとするこ とができ、且つ当て壁材４、４を箱本体３のフラップ部６、６の一部で形成した ので、安価に制作できて、コストダウンを図ることができる。しかも、構造が簡 単で組立ても簡単にできる。 更に、当て壁材４、４を箱本体３のフラップ部６、６の一部で形成したことに より、構造的に頑丈なものとすることができ、箱本体３の内部に収納する商品の 揺れや外部からの衝撃等によって箱本体３が崩れることを防ぐことができる。 尚、本実施形態では、当て壁材４、４を箱本体３のフラップ部６、６の一部で 形成したものについて説明したが、これに限らず、当て壁材４、４は箱本体３と は別体で且つ同じ材質のものでもよい。

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１に記載の発明によれば、商品を緩衝し保持する ために箱本体内に配置された発泡スチロールを商品を保持する最小限のものとし て、この発泡スチロールの後方に生じる空隙に、箱本体と同じ材質の当て壁材を 配設したので、発泡スチロールの体積を小さくでき、コストダウンを図ることが できる。 しかも、当て壁材が箱本体と同じ材質のもので形成されているので、余分な材 質のものを使用せずに済むとともに構造を簡単化できる。 請求項２に記載の発明によれば、当て壁材が箱本体のフラップ部の一部を折曲 して形成されているので、箱本体の構造を頑丈なものとすることができて、箱本 体の内部に収納される商品を確実に保持でき、しかも組立てが簡単でこの作業が 行い易い。 請求項３に記載の発明によれば、商品が後部下方に隙間のあるテレビデオ等の 電気機器、電子機器であるので、発泡スチロールでこの商品を緩衝して保持でき 、且つ後部下方の隙間を当て壁材で埋めて発泡スチロールを固定するので、この 商品が振動等により内部で移動することがなく、確実に保持した状態で梱包でき る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態の梱包用箱の内部を透視し
た斜視図である。

【図２】実施の形態の梱包用箱の箱本体の展開図であ
る。

【図３】テレビデオを梱包した梱包用箱の内部を透視し
た側面図である。

【図４】テレビデオを梱包した梱包用箱の内部を透視し
た平面図である。

【図５】第１の従来例の梱包用箱の内部を透視した斜視
図である。

【図６】第１の従来例の梱包用箱内に配設される発泡ス
チロールの縦断面図である。

【図７】第２の従来例の梱包用箱内に配設される包装用
内装部材の組立途中を示す斜視図である。

【図８】図７の包装用内装部材を組み立てた状態の概略
縦断面図である。

【図９】図７、図８の包装用内装部材を梱包用箱内に入
れる状態を示す斜視図である。

【図１０】第３の従来例の梱包用箱内に組合せ緩衝材を
入れたときの状態を示す縦断面図である。

【図１１】図１０の組合せ緩衝材を商品に取付けた状態
を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 梱包用箱 ２ 発泡スチロール ３ 箱本体 ４ 当て壁材 ６ フラップ部 Ｋ 空隙

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に商品を緩衝するための発泡スチロー
   ルが配置された梱包用箱において、 箱本体内に配置され商品を緩衝するための発泡スチロー
   ルを商品を保持する最小限の大きさのものとし、 前記箱本体内における前記発泡スチロールと箱本体の壁
   部との間に生じる隙間に、箱本体と同じ材質の当て壁材
   を配設して、前記発泡スチロールと当て壁材とで箱本体
   内の商品を緩衝して梱包するようにしたことを特徴とす
   る梱包用箱。
2. 【請求項２】前記当て壁材が箱本体のフラップ部の一部
   を折曲して形成されていることを特徴とする請求項１に
   記載の梱包用箱。
3. 【請求項３】前記商品が後部下方に隙間があるテレビデ
   オ等の電気機器、電子機器であって、前記発泡スチロー
   ルは、箱本体内の下部両側に、後方に隙間をもたせて配
   置され、前記隙間には、前記当て壁材が配設されている
   ことを特徴とする請求項１又は２のいずれかに記載の梱
   包用箱。