JP2004257118A - ユニット吊上げ連結金具 - Google Patents

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Masafumi Kaneko
雅文 金子
Taisuke Nagashima
泰介 長島
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Abstract

【課題】上枠部材や下枠部材の施工誤差や加工誤差等を効果的に吸収して、ボルト部材の下端雄ネジ部を上枠部材等の下面側に設けたナット部材にスムーズに螺合してゆくことのできるユニット吊上げ連結金具を提供する
【解決手段】住宅ユニット10の吊上げ用や連結用に用いるユニット吊上げ連結金具14であって、住宅ユニット10の上枠部材15の下面に沿って設置され、上枠部材15を貫通して設けられるボルト部材17の下端雄ネジ部23が遊挿されるボルト孔25を有するベースプレート部材24と、雌ネジ孔26をボルト孔25に重ね合わせるようにしてベースプレート部材24の下面側に配設されるナット部材18とからなり、ナット部材17は、遊嵌取付け部材33を介して取り付けられ、その中心軸がボルト孔25の中心軸とずれるように遊動可能で、且つ回転が阻止された状態で、ベースプレート部材24の下面側に設けられる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅ユニットに取り付けられて当該住宅ユニットの吊上げ用に、又は上下の住宅ユニットの連結用に使用されるユニット吊上げ連結金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅建築物の施工の迅速化や高精度化を図るべく、予め工場等で形成された複数の住宅ユニットを建築施工現場で組み立てて構築するユニット住宅が開発されている。このようなユニット住宅においては、形成された各住宅ユニットを例えば運送用のトラック等に積み込んで建築施工現場に搬入し、例えばクレーン等の吊り上げ用の重機を用いて吊り上げて所望の位置に設置し、他の住宅ユニットと共に連結一体化することによってユニット住宅を組み立てる。
【0003】
一方、建築施工現場に搬入された住宅ユニットの吊上げ作業は、一般に、ユニット住宅を構成する壁枠組や床枠組等の枠組部材の適宜箇所に取付け金物を介して固定されたナット部材に、アイボルトの先端雄ネジ部を螺合することによって当該アイボルトを締着固定し、このアイボルトのリング状の頭部に吊り上げ用のワイヤ等を係止して吊上げることによって行われていた(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、上下の住宅ユニットを連結する作業は、例えば下方の住宅ユニットの枠組部材に固定されたナット部材に連結ボルトの下端雄ネジ部を螺合し、連結ボルトの上端部を上方の住宅ユニットの枠組部材に取り付けた上方連結金具に締着することによって行われていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−141003号公報(図1)
【特許文献2】
特開平9−78840号公報(図1〜図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のアイボルトによる吊上げ構造や連結ボルトによる連結構造では、建築施工現場において、住宅ユニットの壁枠組や床枠組等に固定されたナット部材に対してアイボルトや連結ボルト等のボルト部材を締着固定してゆく作業に手間がかかり、迅速に吊上げ作業や上下の住宅ユニットの連結作業を行うことができない場合がある。
【0006】
すなわち、ナット部材は、取付け金物を介して、吊上げ時の荷重や連結荷重を支持するのに効果的な、例えば住宅ユニットの上部に配置される上枠部材の下面や、下部に配置される下枠部材の下面に沿って設けられる場合が多く、このように設けられたナット部材に対して、上枠部材や下枠部材の上方から、当該上枠部材や下枠部材を貫通して形成されたボルト挿通孔を経て、ボルト部材の下端雄ネジ部を螺合してゆく必要がある。したがって、特に、上枠部材や下枠部材が例えば複数の部材を重ね合わせることによって形成されており、上枠部材や下枠部材が相当の厚さ(高さ)となっている場合には、ナット部材に向けて相当の長さでボルト部材をボルト挿通孔に挿通し、固定された状態のナット部材にボルト部材の下端雄ネジ部を螺合してゆく作業を行う際に、上枠部材や下枠部材の施工誤差や加工誤差等によってボルト挿通孔やナット部材の位置が少しでもずれていると、これらの誤差の影響を受けて、ナット部材にボルト部材の下端雄ネジ部を螺合し難くなったり、ボルト部材が傾斜して取り付けられるといった不具合を生じやすくなる。
【0007】
また、上枠部材の下面や下枠部材の下面に設けられたナット部材へボルト部材の下端雄ネジ部を螺合してゆく作業は、壁枠組や床枠組等の内部における見えない施工箇所への作業となる場合もあるため、上枠部材や下枠部材の施工誤差や加工誤差等の影響を受けやすく、これらの誤差を吸収できる手段がないと、ボルト部材の下端雄ネジ部のスムーズな螺合作業を行うことが困難になる。
【0008】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、上枠部材や下枠部材の施工誤差や加工誤差等があっても、これらを効果的に吸収して、ボルト部材の下端雄ネジ部を上枠部材や下枠部材の下面側に設けられたナット部材にスムーズに螺合してゆくことができ、これによって住宅ユニットの吊上げ作業や連結作業をスムーズに行うことを可能にするユニット吊上げ連結金具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、住宅ユニットに取り付けて当該住宅ユニットの吊上げ用に、又は上下の住宅ユニットの連結用に使用されるユニット吊上げ連結金具であって、前記住宅ユニットを構成する上枠部材又は下枠部材の下面に沿って設置され、前記上枠部材又は下枠部材を貫通して設けられるボルト部材の下端雄ネジ部が遊挿されるボルト孔を有するベースプレート部材と、雌ネジ孔を前記ボルト孔に重ね合わせるようにして前記ベースプレート部材の下面側に配設されるナット部材とからなり、該ナット部材は、遊嵌取付け部材を介して配設されることにより、前記雌ネジ孔の中心軸が前記ボルト孔の中心軸とずれるように遊動可能で、且つ回転が阻止された状態で、前記ベースプレート部材の下面側に設けられていることを特徴とするユニット吊上げ連結金具を提供することにより、上記目的を達成したものである(請求項1記載の発明)。
【0010】
そして、本発明のユニット吊上げ連結金具によれば、前記遊嵌取付け部材は、底板と、該底板から前記ナット部材を囲むように四方に立設し、内側に前記ナット部材が遊嵌配置される側板とを備える箱形形状を有しており、且つ前記底板には、前記ボルト部材の下端雄ネジ部を遊挿可能な底板ボルト孔が設けられていると共に、少なくとも一対の互いに対向する前記側板の間の間隔が、前記ナット部材の対角線の長さよりも短くなっていることが好ましい(請求項2記載の発明)。
【0011】
また、本発明のユニット吊上げ連結金具によれば、前記ベースプレート部材は、L字形状に垂直に折曲がって延設される垂直プレートを備え、前記ベースプレート部材は、前記住宅ユニットの縦枠部材の上端部側面に前記垂直プレートを添設固定しつつ、前記上枠部材の下面に沿って設置されることが好ましい(請求項3記載の発明)。
【0012】
さらに、本発明のユニット吊上げ連結金具によれば、前記ベースプレート部材の垂直プレートが垂直に折曲がって接合された状態を補強する垂直補強リブが、ベースプレートの側縁部と前記垂直プレート部の側縁部とに跨って取り付けられていることが好ましい(請求項4記載の発明)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態によれば、例えば枠組壁工法によるユニット住宅を構成する、予め工場等において製作された図1に示すような住宅ユニット10を、建築施工現場において吊り上げて、他の住宅ユニットと接合一体化してユニット住宅を形成するべく所定の組立位置に設置する際に、或いは上下に連接される住宅ユニット10を連結一体化する際に、本発明のユニット吊上げ連結金具を採用したものである。
【0014】
本実施形態によれば、住宅ユニット10は、例えば矩形形状の床パネル11の一対の短辺部及び一方の長辺部から立設して壁パネル12,13が設けられるものであり、一対の短辺部から立設する壁パネル12の上端部には、これの両端部分に配置されて、図2に示すように、本実施形態のユニット吊上げ連結金具14が、壁パネル12の壁枠組みを構成する縦枠部材15及び上枠部材16に固定して取り付けられている。
【0015】
また、本実施形態によれば、住宅ユニット10の吊り上げ時には、上枠部材16の上面にハット形断面支持金具19とシャックル金具20とからなる、本願出願人の出願に係る特願2002―94531号に記載されるような吊上げ係止部材21が配設される。この吊上げ係止部材21は、上枠部材16に形成した挿通孔34を介してボルト部材17を挿通して、このボルト部材17の下端雄ネジ部23をユニット吊上げ連結金具14のナット部材18に螺合すると共に、このボルト部材17の座金付き頭部42をハット形断面支持金具19の上面に締着固定することによって、上枠部材16の上面に固定される。この吊上げ係止部材21のシャックル金具20に吊りワイヤ22(図1参照)を係止して、当該吊上げ係止部材21を介して吊りワイヤ22により住宅ユニット10を吊上げることができるようになっている。
【0016】
そして、本実施形態のユニット吊上げ連結金具14は、上述のように住宅ユニット10に取り付けて当該住宅ユニット10を吊上げる際に、或いは後述するように上下の住宅ユニット10を連結一体化する際に使用する連結金具であって、図3にも示すように、住宅ユニット10を構成する上枠部材16の下面に沿って設置され、挿通孔34を介して上枠部材16を上下に貫通して設けられるボルト部材17の下端雄ネジ部23が遊挿されるボルト孔25を有するベースプレート部材24と、雌ネジ孔26をボルト孔25に重ね合わせるようにしてベースプレート部材24の下面側に配設されるナット部材18とからなる。またナット部材18は、遊嵌取付け部材33を介して配設されることにより、雌ネジ孔26の中心軸がボルト孔25の中心軸とずれるように遊動可能で、且つ回転が阻止された状態で、ベースプレート部材24の下面側に設けられている。
【0017】
本実施形態のユニット吊上げ連結金具14を構成するベースプレート部材24は、例えば厚さ1〜10mm程度の金属プレートを曲折加工することによって形成されるものであって、例えば幅30〜120mm程度、長さ50〜200mm程度の大きさの矩形形状のベースプレート27と、このベースプレート27の一短辺の端縁部から垂直に連続して折れ曲がり、ベースプレート27と一体となってL字形状の縦断面を形成する、例えば幅30〜120mm程度、長さ50〜300mm程度の大きさの、ベースプレート27と連続する上端接合部分の幅がベースプレート27の幅と同様となった略矩形形状の垂直プレート28とからなっている。
【0018】
また、本実施形態によれば、ベースプレート部材24のベースプレート27の内側面(下面)には、当該ベースプレート27と略同様の大きさの中央プレート29の両側縁部から垂直補強リブ30が垂直に折り曲げられて設けられたコの字断面補強部材31が、中央プレート29をベースプレート27に二重に重ねるように接合することによって取り付けられている。コの字断面補強部材31は、両側の垂直補強リブ30の各内側端面32を、垂直プレート28の幅の狭くなった上端接合部分における側縁部に各々当接接合させることにより、当該垂直補強リブ30が、ベースプレート27の側縁部と垂直プレート28の側縁部とに跨って取り付けられることになり、これによって、ベースプレート27に対して垂直プレート28が垂直に折曲がって接合された状態を強固に補強している。
【0019】
さらに、本実施形態によれば、ベースプレート部材24のベースプレート27には、ボルト部材17の下端雄ネジ部23が遊挿されるボルト孔25が、ベースプレート27とコの字断面補強部材31の中央プレート29とを連続貫通させて設けられており、またコの字断面補強部材31の一対の垂直補強リブ30には、後述する遊嵌取付け部材33を係止するための矩形形状の係止開口45が、各々開口形成されている。
【0020】
なお、本実施形態によれば、ベースプレート部材24の垂直プレート28、及び重ね合わされた中央プレート29とベースプレート27には、適宜箇所に複数のビス孔35が穿設されており、住宅ユニット10を建築施工現場に搬入するのに先立って、予め工場等においてこれらのビス孔35に固定ビスを打ち込むことにより(図2参照)、垂直プレート28は縦枠部材15の上端部側面に沿って強固に添設固定されると共に、ベースプレート27は、上枠部材16の下面に沿って強固に取り付けられることになる。
【0021】
本実施形態のユニット吊上げ連結金具14を構成するナット部材18は、いわゆる6角ナットであって、遊嵌取付け部材33を介してベースプレート部材24のベースプレート27の下面側に、その雌ネジ孔26をボルト孔25に重ね合わせるようにして配設されることにより、雌ネジ孔26の中心軸がボルト孔25の中心軸とずれるように遊動可能で、且つ回転が阻止された状態で設けられることになる(図4,図5参照)。
【0022】
ナット部材18をベースプレート部材24の下面側に配設する遊嵌取付け部材33は、図3〜図5に示すように、底板36と、底板36からナット部材18を囲むように四方に立設し、内側にナット部材18が遊嵌配置される側板37,38とを備える箱形形状を有しており、且つ底板36には、ボルト部材17の下端雄ネジ部23を遊挿可能な底板ボルト孔39が設けらていると共に、互いに対向する二対の側板37,38のうちの、少なくとも一方の一対の対向する側板37は、側板37の間の間隔が、正6角形状のナット部材18の対角線の長さよりも短くなっている。
【0023】
ナット部材18が四方の側板37,38の内側に遊嵌配置されることにより、ナット部材18はこれらの内側において前後左右に遊動可能な状態となり、これによって、ナット部材18の中心軸がベースプレート27のボルト孔25の中心軸とずれるように、ナット部材18を相対移動させることが可能になる。また一対の対向する側板37の間の間隔がナット部材18の対角線の長さよりも短くなっていることにより、遊嵌取付け部材33の内部におけるナット部材18の回転が阻止されて、ボルト部材17の下端雄ネジ部23を螺合する際にナット部材18の共廻りが生じるのを効果的に回避できるようになっている。
【0024】
また、本実施形態によれば、遊嵌取付け部材33の他方の対向する側板38の上端から連続して、外側に折り返すように延設する板バネ片40が各々設けられており、また各板バネ片40の先端には、コの字断面補強部材31の垂直補強リブ30に開口形成された係止開口45に係止される係止片41が連続して設けられている。
【0025】
四方の側板37,38の内側にナット部材18を配置した状態で、遊嵌取付け部材33を、板バネ片40の付勢力に抗してコの字断面補強部材31の一対の垂直補強リブ30の間に、ベースプレート27側に向けて押し込むと共に、押し込んだ遊嵌取付け部材33の係止片41を係止開口45に各々係止することによって、ナット部材18は、雌ネジ孔26をボルト孔25に重ね合わせた状態で、ベースプレート部材24の下面側に容易に取付けられることになる。
【0026】
なお、例えば図6(a),(b)に示すように、遊嵌取付け部材33の他方の対向する側板38の上端から折り返して設けた板バネ片40の先端部分には、係止片41に替えてU字形状に切り欠かれた係止切欠き41aを形成しておき、この係止切欠き41aを、係止開口45に替えてコの字断面補強部材31の垂直補強リブ30の内側面から突出させて設けた係止突起45aに係止することによって、ナット部材18をベースプレート部材24の下面側に取付けることもできる。また、ナット部材18と共に、これと一体化した座金部材やワッシャ部材、あるいはこれと別体とした座金部材やワッシャ部材を四方の側板37,38の内側に配置することにより、これらの座金部材やワッシャ部材もまたベースプレート部材の下面側に容易に配設することができる。
【0027】
そして、本実施形態によれば、建築施工現場に搬入された住宅ユニット10を吊り上げる際には、図2に示すように、住宅ユニット10の上端角部に吊上げ係止部材21を配置すると共に、配置した吊上げ係止部材21の上方から、予め工場等において取り付けた吊上げ連結金具14のベースプレート部材24の下面側に遊嵌取付け部材33を介して配設されたナット部材18に、挿通孔34及びボルト孔25を介して挿入されるボルト部材17の下端雄ネジ部23を螺合し、ボルト部材17の座金付き頭部42をハット形断面支持金具19の上面に締着固定することによって、吊上げ係止部材21を上枠部材16の上面に固定する。しかる後に、固定した吊上げ係止部材21のシャックル金具20に吊りワイヤ22(図1参照)を係止して、当該吊上げ係止部材21を介して吊りワイヤ22により住宅ユニット10を吊上げる。
【0028】
なお、ボルト部材として両ネジボルトを用い、これの下端雄ネジ部をベースプレート部材24の下面側に配設されたナット部材18に螺合し、両ネジボルトの上端雄ネジ部を例えばナット部材を介してハット形断面支持金具19の上面に締着固定することによって、吊上げ係止部材21を上枠部材16の上面に固定することもできる。
【0029】
一方、本実施形態によれば、上下に連接配置される住宅ユニット10を連結一体化する際には、ボルト部材17の締着を解除して、所定の位置に据え付けられた下方の住宅ユニット10から吊上げ係止部材21を取り外した後、図7に示すように、例えば両ネジボルト50をボルト部材として用いて連結作業が行なわれることになる。すなわち、まず下方の住宅ユニット10の上枠部材16に形成された挿通孔34に両ネジボルト50を上方から挿入して、これの下端雄ネジ部51を、吊上げ連結金具14のベースプレート部材24の下面側に遊嵌取付け部材33を介して配設されたナット部材18に螺合することによって、当該両ネジボルト50を、上方部分を上枠部材16から上方に突出させた状態で取り付ける。なお、両ネジボルト50には、その中央の1/3程度の領域を挟んだ上下に、放射方向に突出するリブ52が各々設けられていると共に、当該中央の領域には、脱落を防止された状態で上下に移動できるように座金53が遊嵌装着されている。
【0030】
しかる後に、上方に設置される住宅ユニット10の下枠部材43を、突出した両ネジボルト50の上方部分を挿通孔54に挿通しつつ、下方に設置した住宅ユニット10の上枠部材16の上面に重ねて配置する。ここで、座金53が上方のリブ52の下方に配置されていることにより、両ネジボルト50の上方部分が挿通孔54にうまく挿通されず、下枠部材43の下面が両ネジボルト50の上端に当接して当該両ネジボルト50が押し下げられようとしても、リブ52が座金53の開口縁部に係止されて、座金53を介してこのような押下げ力が上枠部材16によって支持されることにより、当該両ネジボルト50の下方への脱落が、効果的に回避されることになる。
【0031】
両ネジボルト50の上方部分を挿通孔54に挿通しつつ、上方の住宅ユニット10の下枠部材43を下方の住宅ユニット10の上枠部材16に重ねて配置したら、上方の住宅ユニット10に固定された連結金具44の締着孔55から上方に突出することになる両ネジボルト50の上方雄ネジ部56に、ナット部材57を締着固定することによって、上下の住宅ユニット10が容易に連結一体化されることになる。
【0032】
そして、本実施形態のユニット吊上げ連結金具14によれば、上枠部材16や下枠部材43の施工誤差や加工誤差等があっても、これらを効果的に吸収して、ボルト部材17,50の下端雄ネジ部23,51を上枠部材16の下面側に設けられたナット部材18にスムーズに螺合してゆくことができる。すなわち、本実施形態によれば、雌ネジ孔26をボルト孔25に重ね合わせるようにしてベースプレート部材24の下面側に配設されるナット部材18は、遊嵌取付け部材33を介して取り付けられることにより、雌ネジ孔26の中心軸がボルト孔25の中心軸とずれるように遊動可能で、且つ回転が阻止された状態で、ベースプレート部材24の下面側に設けられているので、このようなベースプレート部材24の下面側におけるナット部材18の遊動によって、上枠部材16や下枠部材43の施工誤差等を効果的に吸収することが可能になると共に、ナット部材の共廻りを効果的に回避することが可能になり、これらによって住宅ユニット10の吊上げ作業や連結作業をスムーズに行うことが可能になる。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明は枠組壁工法による住宅ユニットに限定されることなく、在来軸組工法による住宅ユニット等、その他の種々の住宅ユニットに対して用いることができる。また、ベースプレート部材に垂直プレートを延設させて用いる必要は必ずしもなく、例えば上枠部材の中間部分等においては、縦枠部材に垂直プレートを添設することなく、ベースプレート部材のベースプレートを上枠部材の下面に沿って設けて用いることもできる。さらに、垂直補強リブは必ずしも設ける必要はない。さらにまた、本発明のユニット吊上げ連結金具は、下枠部材に取り付けて、住宅ユニットの吊上げ作業に用いることもできる。
【0034】
また、遊嵌取付け部材は、上記実施形態の構成のものに限定されることなく、ベースプレート部材の下面側においてナット部材を遊嵌状態で配設しておくことのできる、その他の種々の構成の遊嵌取付け部材を用いることができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のユニット吊上げ連結金具によれば、上枠部材や下枠部材の施工誤差や加工誤差等があっても、これらを効果的に吸収して、ボルト部材の下端雄ネジ部を上枠部材や下枠部材の下面側に設けたナット部材にスムーズに螺合してゆくことができ、これによって住宅ユニットの吊上げ作業や連結作業をスムーズに行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット吊上げ連結金具を用いた住宅ユニットの吊上げ状況を説明する略示斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るユニット吊上げ連結金具を用いた住宅ユニットの吊上げ状況を説明する要部側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るユニット吊上げ連結金具の構成を説明する分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るユニット吊上げ連結金具の構成を説明する要部斜視図である。
【図5】図4のX−Xに沿った断面図である。
【図6】遊嵌取付け部材の他の取付け状態を説明する、(a)は要部断面図、(b)は(a)のA−Aに沿った断面図である。方の対向する
【図7】本発明の一実施形態に係るユニット吊上げ連結金具を用いて上下の住宅ユニットを連結一体化する状況を説明する要部側面図である。
【符号の説明】
10 住宅ユニット
14 ユニット吊上げ連結金具
15 縦枠部材
16 上枠部材
17,50 ボルト部材
18,57 ナット部材
21 吊上げ係止部材
22 吊りワイヤ
23,51 ボルト部材の下端雄ネジ部
24 ベースプレート部材
25 ボルト孔
26 雌ネジ孔
27 ベースプレート
28 垂直プレート
30 垂直補強リブ
31 コの字断面補強部材
33 遊嵌取付け部材
34 挿通孔
36 底板
37,38 側板
39 底板ボルト孔
40 板バネ片
41 係止片
43 下枠部材
44 連結金具
45 係止開口
56 上方雄ネジ部

Claims (4)

  1. 住宅ユニットに取り付けて当該住宅ユニットの吊上げ用に、又は上下の住宅ユニットの連結用に使用されるユニット吊上げ連結金具であって、
    前記住宅ユニットを構成する上枠部材又は下枠部材の下面に沿って設置され、前記上枠部材又は下枠部材を貫通して設けられるボルト部材の下端雄ネジ部が遊挿されるボルト孔を有するベースプレート部材と、雌ネジ孔を前記ボルト孔に重ね合わせるようにして前記ベースプレート部材の下面側に配設されるナット部材とからなり、
    該ナット部材は、遊嵌取付け部材を介して配設されることにより、前記雌ネジ孔の中心軸が前記ボルト孔の中心軸とずれるように遊動可能で、且つ回転が阻止された状態で、前記ベースプレート部材の下面側に設けられていることを特徴とするユニット吊上げ連結金具。
  2. 前記遊嵌取付け部材は、底板と、該底板から前記ナット部材を囲むように四方に立設し、内側に前記ナット部材が遊嵌配置される側板とを備える箱形形状を有しており、且つ前記底板には、前記ボルト部材の下端雄ネジ部を遊挿可能な底板ボルト孔が設けられていると共に、少なくとも一対の互いに対向する前記側板の間の間隔が、前記ナット部材の対角線の長さよりも短くなっている請求項1記載のユニット吊上げ連結金具。
  3. 前記ベースプレート部材は、L字形状に垂直に折曲がって延設される垂直プレートを備え、前記ベースプレート部材は、前記住宅ユニットの縦枠部材の上端部側面に前記垂直プレートを添設固定しつつ、前記上枠部材の下面に沿って設置される請求項1又は2に記載のユニット吊上げ連結金具。
  4. 前記ベースプレート部材の垂直プレートが垂直に折曲がって接合された状態を補強する垂直補強リブが、ベースプレートの側縁部と前記垂直プレートの側縁部とに跨って取り付けられている請求項1〜3のいずれかに記載のユニット吊上げ連結金具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102619824A (zh) * 2012-03-21 2012-08-01 三一汽车起重机械有限公司 支架与盖板的联接结构和起重机
KR20190031820A (ko) * 2017-09-18 2019-03-27 주식회사 포스코 구조물 연결장치 및 연결장치의 유동방지용 브라켓
KR102101193B1 (ko) * 2019-11-08 2020-04-16 한국토지주택공사 접합블럭이 구성된 모듈러 유닛 및 이를 이용한 접합부 구조

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