JP2004255617A - ディスク成形用金型およびディスク製造方法 - Google Patents

ディスク成形用金型およびディスク製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ディスクの外周側面を形成する部材をディスクの上面と下面を形成する部材の間に挟んだ構造を有するディスク成形用金型において、樹脂充填時に金型が少し開いた場合でもバリの発生を抑制できる構造を実現する。
【解決手段】ディスクの上面を形成する上面形成部材6と、ディスクの下面を形成する下面形成部材13と、上面形成部材と下面形成部材の間に挟まれるように配置されてディスクの外周側面を形成する外周側面形成部材8、15とを備える。外周側面形成部材は、ディスクの厚さ方向に2分して形成された上部半体8と下部半体15とを含み、上部半体と下部半体の互いに対向する面に、キャビティの厚さ方向に平行な嵌合面8a、15aを各々備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの基板等に使用されるディスクを成形するための金型、特に、ディスクの外周側面を形成する部材を、ディスクの上面を形成する部材と下面を形成する部材の間に挟んだ構造を有するディスク成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクの基板等に使用されるディスクを製造する方法として、通常、樹脂の射出成形が用いられている。ディスクの外周側面を形成するための部材(以下、外周側面形成部材と称する)を、ディスクの上面を形成する部材と下面を形成する部材の間に挟んだ構造は、例えば、スタンパをディスクの上面と下面の形成双方に適用する場合のディスク成形用金型として用いられている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された金型では、外周部に図7〜9に示されるような断面構造が用いられる。図7に示す構造では、一方のスタンパ104を、外周リング103により隙間を持たせて鏡面盤101側に押さえ、他方のスタンパ105と外周リング103との間の隙間を、鏡面盤102に固定したクリアランス調整リング106で調整している。また、図8に示す構造では、上下に2分した外周リング103a、103bを用い、スタンパ104,105を各々外周リング103a、103bにより隙間を持たせて押さえ、さらに外周リング103a、103b相互間にも、互いに対向した状態で隙間を設けている。図9に示す構造では、厚さ方向に隙間を設けた一体の外周リング103を一方の鏡面盤101に固定し、他方の鏡面盤102にクリアランス調整リング106を設けている。
【0004】
また、上下の金型により形成されるキャビティに樹脂を充填する際に、充填に伴ってキャビティに発生するガスを排気する必要があり、そのための構造が例えば、特許文献2に記載されている。特許文献2のディスク成形用金型では、金型の複数の部材に連通した通路を設けることにより、吸引回路を形成している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−339781号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−79888号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
外周側面形成部材をディスクの上面と下面を形成する部材の間に挟んだ構造の場合には、樹脂の充填の際に樹脂圧が型締圧より大きいと金型が開いて、例えば外周リングが固定していない側のスタンパと外周リングとの間の隙間が拡大し、そこに樹脂が侵入してバリが発生しやすくなるという問題がある。また、外周リングが2分割され、分割により形成された各部材がディスクの上面または下面を形成する部材に各々個別に固定されている場合は、外周リング同士が対向する部分に形成される隙間が拡大し、そこに樹脂が侵入してバリが発生し易くなるという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に記載された上述の吸引回路は、金型の複数の部材に連通した通路を設けるための加工が複雑であるため、実用上好適なものではなかった。
【0009】
本発明はそのような問題を解消するために、ディスクの外周側面を形成する部材をディスクの上面と下面を形成する部材の間に挟んだ構造を有し、樹脂充填時に金型が少し開いた場合でもバリの発生を抑制できるディスク成形用金型、およびそのような金型を用いたディスク製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
また、キャビティに発生するガスを排気するための、簡素な構造の排気通路を有するディスク成形用金型を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク成形用金型は、ディスクの上面を形成する上面形成部材と、前記ディスクの下面を形成する下面形成部材と、前記上面形成部材と前記下面形成部材の間に挟まれるように配置されて前記ディスクの外周側面を形成する外周側面形成部材とを備える。上記課題を解決するために、前記外周側面形成部材は、前記ディスクの厚さ方向に2分して形成された上部半体と下部半体とを含み、前記上部半体と下部半体の互いに対向する面に、キャビティの厚さ方向に平行な嵌合面を各々備える。
【0012】
本発明のディスク製造方法は、上記構成のディスク成形用金型を用い、キャビティ側における前記外周側面形成部材の前記上部半体と下部半体の間の隙間を、樹脂充填時に30μm以下に制限することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のディスク成形用金型によれば、金型が閉じた状態では、外周側面形成部材の上部半体と下部半体とは互いに突き当たり、キャビティの厚さを規定している。そして、上部半体と下部半体とは、キャビティの厚さ方向に形成された互いに平行な嵌合面を有する。そのため、金型が型締め状態から開いた場合でも、キャビティから金型の外へのガス逃げ状態は変化しないためバリの発生が抑制される。
【0014】
金型を閉じた状態で、前記上部半体と下部半体の間の隙間が30μm以下であることが好ましい。また、前記上部半体と下部半体は、前記嵌合面より内側または外側の少なくとも一部において互いに当接可能である構成とすることができる。その場合、前記上部半体及び下部半体の少なくとも一方における前記嵌合面より外側の面に、周方向に間欠的に配置された突起部が設けられ、金型を閉じた状態で、前記突起部が前記上部半体及び下部半体の他方と当接する構成とすることが好ましい。前記突起部は、周方向に等間隔に配置されることが好ましい。また、金型を閉じた状態で、前記上部半体と下部半体の間の前記嵌合面より内側の隙間が10μm以上30μm以下の範囲であることが好ましい。
【0015】
前記上部半体と下部半体の少なくとも一方に、内側から外側に通じる孔または溝が設けられた構成とすることができる。また、前記外周側面形成部材より外側に、キャビティの厚み方向において互いに突き当たる一対の突き当て部材を備え、前記外周側面形成部材の上部半体と下部半体を当接させた状態での厚みの合計よりも、前記一対の突き当て部材の厚みの合計の方が大きい構成とすることができる。一対の前記突き当て部材は、互いに対向する面に各々テーパ部が設けられ、互いに突き当たるときに前記テーパ部が嵌合するように構成されることが好ましい。
【0016】
前記外周側面形成部材より外側が一対の互いに突き当たる突き当て部材で覆われ、少なくとも一方の前記突き当て部材に吸引通路が設けられた構成とすることができる。その場合、一対の前記突き当て部材の間に互いに突き当たる面と突き当たらない面が設けられ、突き当たらない面にひと続きの弾性体が配置された構成としてもよい。また、前記突き当て部材に形成された溝に前記弾性体の一部が埋められた構成としてもよい。
【0017】
金型を閉じた状態で、前記外周側面形成部材と前記上面形成部材または前記下面形成部材との間の最小隙間が、10μm以上30μm以下であることが好ましい。また、前記外周側面形成部材と前記上面形成部材または前記下面形成部材との間の隙間、または前記外周側面形成部材の前記上部半体と下部半体間の隙間が、キャビティ側の領域よりもキャビティから遠い側の領域において広い構成とすることが好ましい。その場合、キャビティ側の隙間の径方向における長さが1mm以上3mm以下であることが好ましい。
【0018】
前記上面形成部材または前記下面形成部材の少なくとも一方にスタンパが装着された構成とすることができる。また、前記上面形成部材または前記下面形成部材の少なくとも一方に低熱伝導板が装着された構成としてもよい。前記スタンパ裏面に低熱伝導板が敷かれた構成としてもよい。
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(実施の形態1)
実施の形態1におけるディスク成形用金型の主要部を、図1に断面図で示す。この金型は、固定金型1と可動金型2とからなる。固定金型1は、中央部から順に、スプルブッシュ3、固定側固定ブッシュ4、固定側スタンパホルダー5、および固定側鏡面盤6が配置された構造を有する。スプルブッシュ3から溶融樹脂を流入させる。固定側スタンパホルダー5は、スタンパ7の内周部を固定側鏡面盤6に固定する機能を有する。スタンパ7の外周部の固定は、固定側外周リング8によって行う。
【0021】
可動金型2は、中央部から順に、エジェクタピン9、カットパンチ10、エジェクタスリーブ11、可動側スタンパホルダー12、可動側鏡面盤13が配置された構造を有する。エジェクタピン9とエジェクタスリーブ11は、成形されたディスクを金型内から取り出す際に突き出す機能を有する。カットパンチ10は、成形ディスクに内孔を形成する機能を有する。可動側スタンパホルダー12は、スタンパ14の内周部を可動側鏡面盤13に固定する機能を有する。スタンパ14の外周部の固定は、可動側外周リング15によって行う。
【0022】
固定金型1と可動金型2とが閉じた図1の状態では、固定側外周リング8と可動側外周リング15とは互いに突き当たり、キャビティ16の厚さを規定している。固定側外周リング8と可動側外周リング15とは、キャビティ16の厚さ方向に形成された互いに平行な嵌合面8a、15aを有する。そのため、固定金型1と可動金型2とが型締め状態から開いた場合でも、キャビティ16から金型の外へのガス逃げ状態は変化しないためバリの発生は抑制される。固定側外周リング8と可動側外周リング15との間の隙間にバリが発生しないためには、金型が開く量は30μm以下に制限されることが望ましい。
【0023】
図2(a)は、可動側外周リング15を可動側から見た平面図である。図2(a)におけるAB断面を矢印の向きに見た図を図2(b)に示す。図2(a)に示すように、可動側外周リング15には、径方向に延びた溝15bが、周方向に45度おきに8箇所設けられている。そのため、キャビティ16に発生したガスは、まず可動側外周リング15とスタンパ14との間の隙間を通じて外方に逃げ、次に可動側外周リング15に設けられた溝15bを通じてさらに金型の外側に逃げる。同様に固定金型1についても、固定側外周リング8とスタンパ7との間に隙間が形成され、固定側外周リング8にも可動側外周リング15と同様にガス逃げ用の溝が設けられる。固定側外周リング8とスタンパ7との間の隙間および可動側外周リング15とスタンパ14との間の隙間は、ガス逃げとバリ抑制の両立の観点から10μm以上30μm以下が望ましかった。
【0024】
図1に示した構造では、固定側外周リング8と可動側外周リング15とは、ディスクに平行な面が全面において互いに当接するが、嵌合面8a、15aを挟んでキャビティ16側の面だけ、あるいはキャビティ16から遠い側の面だけが当接するように構成することも可能である。この場合は2つの異なる面で当接させる必要がなくなるため、部材の加工が容易になるという効果が得られる。固定側外周リング8と可動側外周リング15との間の隙間は、樹脂充填時に金型が開いても、キャビティ16側において30μm以下であることが、バリを発生させないために望ましい。
【0025】
(実施の形態2)
実施の形態2におけるディスク成形用金型について、図3を参照して説明する。この金型は、実施の形態1のディスク成形用金型とは、固定側外周リング8と可動側外周リング15の形状が異なる。実施の形態1では固定側外周リング8と可動側外周リング15とが周方向については全面で突き当たるのに対して、実施の形態2では、固定側外周リングと可動側外周リングとの間に内側から外側に通じる隙間を設ける。図3(a)に、本実施の形態の可動側外周リング17を固定側金型1(図1参照)側から見た平面図を示す。図3(b)にCD断面を、図3(c)にCE断面をそれぞれ示す。
【0026】
CD断面は、可動側外周リング17における突起部17bが形成された箇所に相当し、CE断面は、可動側外周リング17における突起部以外の平坦部17aに相当する。突起部17bを周方向に45°間隔で設ける。本実施の形態における固定側外周リング(図示せず)は、突起部のない実施の形態1の場合の固定側外周リング8と同様の構造でよいので、以下の説明では固定側外周リング8として説明する。可動側外周リング17の突起部17bを固定側外周リング8に当接させることで、固定側外周リング8と可動側外周リング17との間の隙間を規定する。
【0027】
この場合でも、実施の形態1と同様、固定側外周リング8と可動側外周リング17とには、キャビティ16の厚さ方向に形成された互いに平行な嵌合面8a、17cを有する。それにより、固定金型1と可動金型2とが型締め状態から開いてもキャビティ16から金型の外へのガス逃げ状態は変化せず、その結果、バリの発生は抑制される。固定側外周リング8と可動側外周リング17との間の隙間にバリが発生しないためには、樹脂充填時でのこの隙間が、キャビティ16側において30μm以下であることが望ましい。また、ガス逃げのためにはこの隙間は10μm以上必要である。
【0028】
本実施の形態の構造によれば、実施の形態1と比べてガス逃げの通路が増すため、ガス逃げがより良化される効果が得られる。ガス逃げを周方向に均等にさせるため、固定側外周リング8と可動側外周リング17との突き当て部は、キャビティ16近傍に設けないことが好ましい。また、突き当て部は周方向に均等に設けることが望ましい。
【0029】
また、キャビティ16から、固定側外周リング8と可動側外周リング15に設けた嵌合面8a、17cまでの距離は、加工性とガス逃げの観点から1mm以上3mm以下が望ましい。
【0030】
上述の構成では、固定側外周リング8と可動側外周リング17の突き当て部における突起部17bを可動側外周リング17に設けた例を示したが、固定側外周リング8に設けること、あるいは固定側外周リング8と可動側外周リング17の両方に設けることも可能である。
【0031】
(実施の形態3)
実施の形態3におけるディスク成形用金型の外周部近傍を、図4に断面図で示す。この金型は、固定側外周リング18と可動側外周リング19の形状、およびそれより外周の形状が、実施の形態2のディスク成形用金型と異なる。
【0032】
図4に示すように固定金型1では、固定側外周リング18の外側に固定側突き当てリング20が配置され、この固定側突き当てリング20は固定側鏡面盤6に固定されている。また、可動金型2では、可動側外周リング19の外側に可動側突き当てリング21が配置され、この可動側突き当てリング21は可動側鏡面盤13に固定されている。固定側突き当てリング20と可動側突き当てリング21とは、固定金型1と可動金型2とが閉じた場合に互いに突き当たり、キャビティ16の厚さを規定している。
【0033】
この結果、固定金型1と可動金型2とが閉じた状態でも、固定側外周リング18と可動側外周リング19との間には隙間ができる。この隙間は、ガス逃げのためには10μm以上であることが望ましく、この隙間によってキャビティ16内からのガス逃げが助長される。また、樹脂の充填時に金型が開いた場合でもバリを抑制するために、この隙間は30μm以下が望ましい。
【0034】
固定側外周リング18とスタンパ7との間の隙間、および可動側外周リング19とスタンパ14との間の隙間は、キャビティ16に隣接る側で狭く外方に離れると広くなっている。この構造により流動抵抗が減少するため、ガス逃げがよくなる効果が得られる。この隙間における最小隙間は、バリが発生しないためには30μm以下が望ましく、ガス逃げのためには10μm以上が望ましかった。また、これらの最小隙間となる領域の径方向の長さは、加工性とガス逃げのし易さから1mm以上3mm以下が良好であった。
【0035】
実施の形態3では、固定側突き当てリング20と可動側突き当てリング21とがテーパをもって嵌合する構造になっている。この構造により、固定側突き当てリング20と可動側突き当てリング21とが嵌合することで芯出しができる効果が得られる。但し、固定側突き当てリング20と可動側突き当てリング21とが互いに突き当たるだけの構造でも、本実施の形態の効果は得られる。
【0036】
実施の形態3に基づく具体的な実施例では、固定側外周リング18と可動側外周リング19との間の隙間は、キャビティ16からキャビティ16の厚さ方向に平行な嵌合面までは一定としたが、キャビティ16から遠い領域で広げても良い。この場合の最小隙間を有する領域の幅は、加工性とガス逃げのし易さから1mm以上3mm以下が良好であった。
【0037】
(実施の形態4)
実施の形態4におけるディスク成形用金型の外周部近傍を、図5に断面図で示す。この金型は実施の形態3の金型に対して、固定側突き当てリング22の外周側面に吸引通路24を設けている点が異なる。吸引通路24の先には真空発生装置、例えば、真空ポンプやコンバムが接続される(図示せず)。
【0038】
従来例における吸引回路は、上述のように、金型の複数の部材に亙って続いた通路を設ける必要があり加工が複雑であった。これに対して本実施の形態では、図5に示したように、固定側突き当てリング22と可動側突き当てリング23の内側にある固定側外周リング18と可動側外周リング19に、内側から外側に通じる溝や孔が設けられている。したがって、固定金型1と可動金型2とを閉じて、固定側突き当てリング22と可動側突き当てリング23とにより固定側外周リング18と可動側外周リング19の外側が封鎖されると、固定側突き当てリング22に設けられた吸引通路24から吸引することで、キャビティ16から強制的にガス逃げが行われ、ガス逃げのための構成が簡単になる。
【0039】
上述の構成では、実施の形態3のディスク成形用金型の外周リングの構造に対して、固定側突き当てリング22に吸引通路24を設ける場合を示したが、可動側突き当てリング23に吸引通路24を設けても良い。
【0040】
(実施の形態5)
実施の形態5におけるディスク成形用金型の外周部近傍を、図6に断面図で示す。この金型は実施の形態4に対して、固定側突き当てリング25と可動側突き当てリング26とが一面で突き当たり、他面はバイトン等の耐熱性ゴムからなる弾性体27を介して接触する点が異なる。弾性体27は固定側突き当てリング25に接着されており、ひと続きの環状である。この構造では弾性体27を設けることで、固定金型1と可動金型2とが樹脂の充填時に少し開いたとしても、固定側突き当てリング25と可動側突き当てリング26とが弾性体27を介して接触した状態を保持できる。そのため、吸引通路24を介して行われる金型内の真空吸引の状態が保持され、キャビティ16からのガス逃げの働きを維持することができる。
【0041】
この弾性体27は、可動側突き当てリング26に設けることも可能である。また、この弾性体27は、固定側突き当てリング25と可動側突き当てリング26の内側の面上に配置しても、外側の面上に配置してもよい。いずれかの面に溝を形成して、弾性体27をその溝の中に装着してもよい。
【0042】
以上の実施の形態では、スタンパの外周を外周リングで機械的に固定する場合のみを示したが、鏡面盤に溝を設け真空吸引通路と繋ぐことで、スタンパの外周を真空吸引して固定する構造とすることも可能である。
【0043】
また以上の実施の形態では、固定金型と可動金型の両方にスタンパが設置される場合を示したが、ディスク状のものを成形する場合であれば、スタンパが一方のみに設置される場合でも、あるいはスタンパが全く設置されない場合でも、本発明を適用することができる。
【0044】
また以上の実施の形態では鏡面盤にスタンパを装着する場合を示したが、スタンパ以外に低熱伝導板のような環状板を設けても良いし、スタンパ裏面に低熱伝導板を敷いた場合であっても、本発明を適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、ディスクの外周側面を形成する部材をディスクの上面と下面を形成する部材の間に挟んだ構造を有するディスク成形用金型において、樹脂充填時に金型が少し開いた場合でもバリの発生を抑制できる構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるディスク成形用金型の主要部の構成を示す概略断面図
【図2】図1のディスク成形用金型を構成する可動側外周リングを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のAB断面の矢視図
【図3】実施の形態2におけるディスク成形用金型の可動側外周リングを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のCD断面図、(c)は(a)のCE断面図
【図4】実施の形態3におけるディスク成形用金型の外周部の構成を示す部分断面図
【図5】実施の形態4におけるディスク成形用金型の外周部の構成を示す部分断面図
【図6】実施の形態5におけるディスク成形用金型の外周部の構成を示す部分断面図
【図7】従来例のディスク成形用金型の外周部の構成を示す部分断面図
【図8】従来例のディスク成形用金型の外周部の他の構成を示す部分断面図
【図9】従来例のディスク成形用金型の外周部の更に他の構成を示す部分断面図
【符号の説明】
1 固定金型
2 可動金型
3 スプルブッシュ
4 固定側固定ブッシュ
5 固定側スタンパホルダー
6 固定側鏡面盤
7、14 スタンパ
8、18 固定側外周リング
8a、15a、17c 嵌合面
9 エジェクタピン
10 カットパンチ
11 エジェクタスリーブ
12 可動側スタンパホルダー
13 可動側鏡面盤
15、17、19 可動側外周リング
15b 溝
16 キャビティ
17a 平坦部
17b 突起部
20、22、25 固定側突き当てリング
21、23、26 可動側突き当てリング
24 吸引通路
27 弾性体
101、102 鏡面盤
103、103a、103b 外周リング
104、105 スタンパ
106 クリアランス調整リング

Claims (20)

  1. ディスクの上面を形成する上面形成部材と、前記ディスクの下面を形成する下面形成部材と、前記上面形成部材と前記下面形成部材の間に挟まれるように配置されて前記ディスクの外周側面を形成する外周側面形成部材とを備えたディスク成形用金型において、
    前記外周側面形成部材は、前記ディスクの厚さ方向に2分して形成された上部半体と下部半体とを含み、前記上部半体と下部半体の互いに対向する面に、キャビティの厚さ方向に平行な嵌合面を各々備えたことを特徴とするディスク成形用金型。
  2. 金型を閉じた状態で、前記上部半体と下部半体の間の隙間が30μm以下である請求項1記載のディスク成形用金型。
  3. 前記上部半体と下部半体は、前記嵌合面より内側または外側の少なくとも一部において互いに当接可能である請求項1記載のディスク成形用金型。
  4. 前記上部半体及び下部半体の少なくとも一方における前記嵌合面より外側の面に、周方向に間欠的に配置された突起部が設けられ、金型を閉じた状態で、前記突起部が前記上部半体及び下部半体の他方と当接する請求項3記載のディスク成形用金型。
  5. 前記突起部が周方向に等間隔に配置された請求項4記載のディスク成形用金型。
  6. 金型を閉じた状態で、前記上部半体と下部半体の間の前記嵌合面より内側の隙間が10μm以上30μm以下の範囲である請求項4記載のディスク成形用金型。
  7. 前記上部半体と下部半体の少なくとも一方に、内側から外側に通じる孔または溝が設けられた請求項1記載のディスク成形用金型。
  8. 前記外周側面形成部材より外側に、キャビティの厚み方向において互いに突き当たる一対の突き当て部材を備え、前記外周側面形成部材の上部半体と下部半体を当接させた状態での厚みの合計よりも、前記一対の突き当て部材の厚みの合計の方が大きい請求項1記載のディスク成形用金型。
  9. 一対の前記突き当て部材は、互いに対向する面に各々テーパ部が設けられ、互いに突き当たるときに前記テーパ部が嵌合するように構成された請求項8記載のディスク成形用金型。
  10. 前記外周側面形成部材より外側が一対の互いに突き当たる突き当て部材で覆われ、少なくとも一方の前記突き当て部材に吸引通路が設けられた請求項1記載のディスク成形用金型。
  11. 一対の前記突き当て部材の間に互いに突き当たる面と突き当たらない面が設けられ、突き当たらない面にひと続きの弾性体が配置された請求項10記載のディスク成形用金型。
  12. 前記突き当て部材に形成された溝に前記弾性体の一部が埋められた請求項11記載のディスク成形用金型。
  13. 金型を閉じた状態で、前記外周側面形成部材と前記上面形成部材または前記下面形成部材との間の最小隙間が、10μm以上30μm以下である請求項1記載のディスク成形用金型。
  14. 前記外周側面形成部材と前記上面形成部材または前記下面形成部材との間の隙間、または前記外周側面形成部材の前記上部半体と下部半体間の隙間が、キャビティ側の領域よりもキャビティから遠い側の領域において広い請求項1記載のディスク成形用金型。
  15. キャビティ側の隙間の径方向における長さが1mm以上3mm以下である請求項14記載のディスク成形用金型。
  16. 前記上面形成部材または前記下面形成部材の少なくとも一方にスタンパが装着された請求項1記載のディスク成形用金型。
  17. 前記上面形成部材または前記下面形成部材の少なくとも一方に低熱伝導板が装着された請求項1記載のディスク成形用金型。
  18. 前記スタンパ裏面に低熱伝導板が敷かれた請求項16記載のディスク成形用金型。
  19. 請求項1記載のディスク成形用金型を用い、キャビティ側における前記外周側面形成部材の前記上部半体と下部半体の間の隙間を、樹脂充填時に30μm以下に制限するディスク製造方法。
  20. 請求項11記載のディスク成形用金型を用いて、前記吸引通路を介してキャビティ内を真空吸引すると共に、キャビティ側における前記外周側面形成部材の前記上部半体と下部半体の間の隙間を、樹脂充填時に30μm以下に制限するディスク製造方法。
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