JPH11240026A - 金属−ゴム複合部材およびその製造方法 - Google Patents

金属−ゴム複合部材およびその製造方法

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JPH11240026A
JPH11240026A JP5898798A JP5898798A JPH11240026A JP H11240026 A JPH11240026 A JP H11240026A JP 5898798 A JP5898798 A JP 5898798A JP 5898798 A JP5898798 A JP 5898798A JP H11240026 A JPH11240026 A JP H11240026A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属体の精度をシビアに追求しなくとも、ゴ
ム成形体のバリが発生せず、良好な複合部品を歩留り良
く製造することができ、その製造コストを大幅に低減す
ることができる金属−ゴム複合部材およびその製造方法
を提供する。 【解決手段】 ゴム成形部位となる平面部を有する金属
体と、前記平面部に形成されるゴム成形体と、を有する
金属−ゴム複合部材であって、前記金属体の平面部に
は、前記ゴム成形部位の近傍に隆起するように一体成形
されるとともに高さ調整機能を有するビード部が備えら
れているように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剛性を有する金属
体と柔軟性を有するゴム成形体とを一体的に形成した金
属−ゴム複合部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、剛性を有する金属と柔軟性を
有するゴム成形体とを一体的に形成した金属−ゴム複合
部材は、機械部品などの様々の分野で使用されている。
例えば、金属−ゴム複合部材を機械部品の一部として用
いる場合には、剛性を有する金属体を、装置内の取付け
部や支持部などと結合させて組み込み、この一方で、柔
軟性を有するゴム成形体を他の部品に接触させて、部品
間での密着性や緩衝性などを確保させている。
【0003】図4(a)〜(c)は、従来の金属−ゴム
複合部材の製造方法の一例を、経時的に示した概略端面
図である。
【0004】図4(a)に示されるように、略円板状の
金属体121の周辺部には、ゴム成形体を形成するため
の平面部121aが形成されている。この平面部121
aのゴム成形部位には、前工程として予め接着剤が塗布
されている。
【0005】次いで、図4(b)に示されるように、接
着剤を塗布した部位にゴム成形体が形成される。すなわ
ち、図4(b)に示されるように、金属体121の平面
部121a上に、金型122が降りて、その当接面12
2aが平面部121aに押し付けられる。しかる後、接
着剤の直上に位置する金型122のキャビティ122b
内に高圧で未加硫ゴムが注入され、次いで加硫処理を施
すことによりゴム成形体が成形される。
【0006】その後、金型122を上昇させ離型操作を
行うことにより、図4(c)に示されるように、金属体
121の平面部121aにゴム成形体123が一体的に
成形された金属−ゴム複合部材120が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の金属
−ゴム複合部材の製造方法においては、図4(c)に示
されるように、ゴム成形体123の基部の周辺にバリ1
24が発生することがあった。バリ124の付いた金属
−ゴム複合部材120は、特に、精密部品にあっては、
所望の機能が損なわれるおそれがあるのでそのまま製品
とすることはできない。したがって、別途、バリ124
を除去するためのバリ取り作業を行う必然性が生じる
が、完全にバリが除去できない場合や、バリ取り作業に
コストがかかり過ぎる場合には、バリ成形物をそのまま
廃棄せざるを得なかった。
【0008】バリ124の発生の主原因は、金属体12
1の平面部121aに金型122の当接部122aを直
接押し付けてゴムの成形を行っているためであり、平面
部121aと当接部122aとの間に隙間が生じた場合
に、未加硫ゴムがキャビティ122bから流れ出てバリ
124が形成される。
【0009】したがって、バリ124の発生を防止する
ために、金属体121の平面部121aには、金型12
2の当接部122aに適合した高い精度(面の平滑性お
よび厚さの均一性)が要求される。そのため、従来は、
金属体121の加工に、精度の高い加工が行える切削加
工法が採用されていた。しかしながらこの加工法では、
生産性そのものが悪くしかも使用できる材料も限定され
ることから、製造コストの増大を招いていた。
【0010】また、バリ発生防止のための当接部におけ
る精度は、金型側での寸法を適宜調整することによって
も可能ではあるが、金型それ自体、高価なものであり、
しかも、すべての金属体の成形ばらつきをも考慮して設
計を行うのは極めて困難であると言える。
【0011】特に、小型部品(小型精密部品)の場合に
は、その製造工程において複数の部品を一度に製造す
る、いわゆる多数個取りが頻繁に行われている。このよ
うな多数個取りの場合、多数個取りのために複数個配置
された金属体と、これらの金属体の上に一度に覆い被せ
られる大きな盤面を持つ共通金型との関係において、当
接面における片当たりが生じ易くなるのでバリの発生率
が高くなってしまう。
【0012】また、金属体121の平面部121aに
は、ゴム成形前に予め、接着剤が塗布されることが一般
的であるが、従来の部材および手法では、平面部121
aにおけるゴム成形部位が目視で認識できず、塗布位置
の位置決めが困難であった。
【0013】このような実状のもとに本発明は創案され
たものであり、その目的は、金属体の精度をシビアに追
求しなくとも、ゴム成形体のバリが発生せず、良好な複
合部品を歩留り良く製造することができ、その製造コス
トを大幅に低減することができる金属−ゴム複合部材お
よびその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明は、ゴム成形部位となる平面部を有す
る金属体と、前記平面部に形成されるゴム成形体と、を
有する金属−ゴム複合部材であって、前記金属体の平面
部には、前記ゴム成形部位の近傍に隆起するように一体
成形されるとともに高さ調整機能を有するビード部が備
えられているように構成される。
【0015】また、本発明の好ましい態様として、前記
ビード部は、前記平面部に環状に形成される。
【0016】また、本発明の好ましい態様として、前記
ビード部は、前記ゴム成形部位を挟むように二重の環状
に形成される。
【0017】また、本発明は、ゴム成形部位となるリン
グ状の平面部を有する金属製フランジと、前記平面部に
形成される環状のゴム成形体と、を有する金属−ゴム複
合部材であって、前記金属製フランジの平面部には、前
記ゴム成形部位の近傍に隆起するように一体成形される
ともに、高さ調整機能を有するビード部が備えられてい
るように構成される。
【0018】また、本発明の金属−ゴム複合部材の製造
方法は、ゴム成形部位となる平面部と、ゴム成形部位の
近傍から隆起するビード部とを有する金属体を一体成形
する金属体成形工程と、前記ゴム成形部位に接着剤を塗
布して乾燥させる接着剤塗布工程と、金型の当接面を金
属体のビード部に押し付ける型組み工程と、金型のキャ
ビティ内に未加硫ゴムを注入して、その後、加硫処理す
るゴム成形工程と、金型から金属−ゴム複合部材を取り
出す離型工程とを有してなるように構成される。
【0019】また、本発明の好ましい態様として、前記
金属体成形工程は、冷間鍛造法によりなされる。
【0020】また、本発明の好ましい態様として、前記
型組み工程は、複数個の金属体を一度に金型内に取り込
む多数個取りの金型で行われる。
【0021】本発明に係る金属−ゴム複合部材は、高さ
調整機能を有するビード部を備えており、このビード部
は金属体の平面部におけるゴム成形部位の近傍に隆起す
るように一体成形されている。従って、ゴム成形体を形
成するに際して、金属体の平面部上に金型が降りてくる
と、金型の当接面がビード部に押圧され、その押圧力に
よりビードの頂部が必要に応じてつぶされ、ビード高さ
が減少して均一化され、金型との密着性が向上する。す
なわち、ビード部は金属体の一部であるので、その金属
材料の変形領域内で押圧力による高さ調整機能を有して
おり、ビード部と金型との隙間を完全になくして、金型
の密着性を確保する。これにより、金属体の精度を追求
しなくとも、ゴム成形体のバリの発生が防止され、良好
な金属−ゴム複合部材を歩留り良く製造される。
【0022】さらに、ゴム成形を行う前工程として、予
め、ゴム成形部位に接着剤が塗布される。この際、ビー
ド部はゴム成形部位の近傍に隆起するように形成されて
いるので、これが堰となって接着剤が保持され、その液
流れが防止される。また、ビード部が形成されているの
で、接着剤を塗布する際の塗布位置の目標設定が容易に
なり、塗布処理の迅速化が図れる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施の形
態の一例を挙げて、本発明を詳細に説明する。
【0024】図1には、本発明の金属−ゴム複合部材の
一実施の形態を示す一部破断斜視図が示されている。図
1に示されるように、本発明の金属−ゴム複合部材1
は、部材の大部分を占める円筒フランジ状の金属体2
と、この金属体2の周縁部分に一体的に形成されたゴム
成形体3とを有している。
【0025】金属体2は、その中央部分に円筒体状のコ
ア部2bが形成されており、その周囲にはリング板状の
平面部2aが一体成形されている。平面部2aには、そ
の周方向に沿って同心円状のビード部4a,4bが二重
に形成されている。ビード部4a,4bは、金属体2の
平面部2aから隆起しており、これらのビード部4a,
4bの間がゴム成形部位5となるように位置決めされて
いる。
【0026】ビード部4a,4bは、金属体2の成形時
に、そのコア部2bおよび平面部2aとともに一体成形
される。具体的には、金属体2の各部は、より好ましい
方法として冷間鍛造法を用いて一体成形される。その理
由については後述する。なお、必ずしもこの冷間鍛造法
に限定されることなく、従来の切削加工法の他、粉末焼
結法などの種々の成形方法を採用することもできる。
【0027】金属体2の材料としては、例えば、銅合
金、ステンレス合金、鉄系材料などが挙げられる。
【0028】なお、ビード部4a,4bの個々の高さ、
および幅等については、金属体2の材質、大きさ、およ
び金型の押圧力などに基づいて、適宜、設計される。本
発明では主として精密部品を対象として考えているため
に、ビード高さは、0.05〜0.5mm程度、ビード
幅は、0.05〜0.5mm程度とされる。
【0029】また、金属体2の平面部2aにおいて、ビ
ード部4a,4bの間に位置決めされたゴム成形部位5
には、リング状のゴム成形体3が形成されている。ゴム
成形体3の材質としては、例えば、フッ素ゴム、シリコ
ンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチ
ルゴムなどが挙げられる。
【0030】また、本実施の形態では、金属体2が円筒
フランジ状を呈しているが、この形状に限定されるもの
ではない。本発明における金属体2は、少なくとも、ゴ
ム成形体3を形成するのに適した平面部2aを有してい
ればよい。
【0031】さらに、本実施の形態では、ビード部4
a,4bはゴム成形部5を隔てて二重の環状に形成され
ているが、単一でもよく、あるいは形成しようとするゴ
ム成形体3の数に応じて三重以上の環状とすることもで
きる。
【0032】加えて、本実施の形態では、リング状のゴ
ム成形体3を形成しようとしているため、ビード部4
a,4bの形状は円環状に形成されているが、所望のゴ
ム成形体の形状に応じて、その形状は適宜選択すること
ができる。
【0033】次いで、上述してきた本発明の金属−ゴム
複合部材1の製造方法について詳細に説明する。図2
(a)〜(c)は、本発明に係る金属−ゴム複合部材の
製造方法を経時的に示した概略端面図である。
【0034】図2(a)に示されるように、本発明の製
造方法は、まず金属体2の各部を一体成形し所定の形態
を完成させる金属体成形工程が行われる。この金属体成
形工程には冷間鍛造法を採用することが好ましく、金属
体2の中央部分に位置するコア部2bと、その周辺部に
おいてゴム成形部位5を含む平面部2aと、この平面部
2aから隆起したビード部4a,4bとが一体成形され
る。
【0035】本実施の形態において冷間鍛造法を採用で
きるのは、ビード部4a,4bを形成することによっ
て、本発明における金属体2の平面部2aには従来のよ
うな極めて高い精度が要求されないからである。したが
って、従来のように、加工コストの高い切削加工法をあ
えて積極的に採用する必要はなくなる。また、冷間鍛造
法は、切削加工法に比べて、一度に加工する数を大幅に
増大させることができる。さらに、冷間により鍛造を行
うのは、熱間よりも材料費が少なくて済むからである。
【0036】このような金属体成形工程に続いて、ゴム
成形部位5(図2(a))に接着剤を塗布して乾燥させ
る接着剤塗布工程が行われる。上述したように、金属体
2の平面部2aにおいて、円環状のビード部4a,4b
の間の部分が、ゴム成形部位5として位置決めされてお
り、この部分に、接着剤が塗布される。接着剤として
は、例えば、エポキシ系、フェノール系、シランカップ
リング剤系、ポリオレフィン系などの接着剤が挙げられ
る。
【0037】接着剤が塗布されるゴム成形部位5の近傍
は、ビード部4a,4bが隆起するように形成されてい
るので、これが堰となって接着剤が保持され、外部への
接着剤の液流れを防止することができる。また、接着剤
の粘度にもよるが、ビード部4a,4bの間に接着剤を
一滴たらすことによって、接着剤が毛細管現象によりビ
ード部4a,4bの間をリング状に回り、接着剤の塗布
工程を瞬時に終えることもできる。また、ビード部4
a,4bが形成されているので、接着剤を塗布する際の
位置決めも容易かつ明確である。
【0038】接着剤が乾燥した後、図2(b)に示され
るように、金型6の当接面6aを金属体2のビード部4
a,4bに押し付ける型組み工程が行なわれる。金型6
は、例えば、上方に待機しており、前記の金属体成形工
程および接着剤塗布工程を完了した金属体2が搬送され
てくると、その平面部2aへ向けて金型6の当接面6a
が降りてくる。この際、金型6の当接面6aは、金属体
2の平面部2aから隆起したビード部4a,4bを押圧
するとともに、必要に応じて、ビード部4a,4bの頂
部をつぶす。これにより、ビード高さが減少して均一化
され、金型との密着性が向上することになる。
【0039】すなわち、ビード部4a,4bは金属体2
の一部であり、その金属材料の変形領域内で押圧力によ
る高さ調整機能を有しており、ビード部4a,4bと金
型6との隙間を完全になくして、金型の密着性を確保す
る。
【0040】この状態(図2(b))で、インジェクシ
ョンにより、金型6のキャビティ6b内に未加硫ゴムを
注入して、その後、加硫処理するゴム成形工程が行われ
る。未加硫ゴムは加硫処理することにより固化するが、
それまでは流動性を有している。しかしながら、上述し
たようにビード部4a,4bと金型6との密着性は確保
されているので、ゴム成形体のバリの発生を完全に防止
することができる。
【0041】金型6のキャビティ6b内でゴムが十分に
固化した後、金型6を上方へ後退させることにより、金
属−ゴム複合部材1を取り出す離型工程が行なわれる。
離型工程が終了すると、図2(c)に示されるように、
円筒フランジ状の金属体2と、リング状のゴム成形体3
とが一体成形された金属−ゴム複合部材1が完成する。
【0042】このように本発明に係る金属−ゴム複合部
材およびその製造方法によれば、型組み工程において、
金型6の当接面6aがビード部4a,4bに押圧され、
その押圧力によりビード部4a,4bの高さ調整機能
(必要に応じて頂部がつぶされ変形する)が働いて、金
型と金属体2との密着性が確保される。これにより、ゴ
ム成形体のバリの発生が防止され、良好な金属−ゴム複
合部材が歩留り良く製造される。
【0043】なお、金属体2側ではなく、金型の当接面
側に、ビード部を一体成形することも考えられるが、金
型は高価であり、しかも繰り返し使用されるので、長期
間の使用によりビード部が摩り減りやすく、不均一に摩
粍した場合には却って片当たりの原因となるので好まし
くない。
【0044】図3は、本発明に係る金属−ゴム複合部材
の第2の実施形態を示す概略断面図である。図3におい
て、第1の実施形態(図1)と同一の符号は、実質的に
同一の構成部材を示している。
【0045】図3に示すごとく、本発明の金属−ゴム複
合部材11は、金属体2の平面部2aにおいて、単一の
円環状のビード部14が隆起するように形成されてお
り、ビード部14と金属体2のコア部2bとの間がゴム
成形部位15として形成されている。すなわち、金属体
2のコア部2aの形状を有効利用して、ゴム成形体13
が形成されている。この第2の実施形態の複合部材11
(図3)もまた、基本的に前記第1の実施形態の複合部
材1(図1)と同様の作用効果を奏する。すなわち、接
着剤塗布工程において、ビード部14が接着剤の液流れ
を防止するとともに、接着剤の塗布位置が容易かつ明確
に位置決めされる。型組み工程においては、ビード部1
4が高さ調整機能を発揮し、金型の密着性を確保し、ゴ
ム成形体13のバリの発生を完全に防止することができ
る。
【0046】なお、本発明においては、前記型組み工程
が、複数個の金属体2を一度に金型内に取り込む多数個
取りの金型で行われる場合に、特に顕著な効果が現れ
る。すなわち、多数個取りの場合には、当接対象となる
金属体2が多く配置されている関係上、金型の当接面に
片当たりするという問題(これがバリ発生につながる)
が極めて発生しやすいのであるが、本発明では、高さ調
整機能を備えるビード部4a,4bが形成されているた
めに、各々のビード部が当接の程度に応じて適度に変形
し、共通金型の当接面の片当たりを確実に防止すること
ができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高さ調整機能を有するビード部が金属体の平面部におけ
るゴム成形部位の近傍に隆起するように一体成形されて
いるので、金属体の精度を追求しなくとも、ゴム成形体
にバリが発生するのを防止することができ、良好な金属
−ゴム複合部材を歩留り良く製造することができる。し
たがって、金属体の精度管理が容易になり、加工コスト
が低減されるとともにバリ除去作業などが削減され、そ
の製造コストを大幅に低減することができる。
【0048】また、前工程としての接着剤の塗布位置の
位置決めを容易に行うことができ、液流れが防止される
ので作業性に優れている。さらに、いわゆる多数個取り
製造に適した金属−ゴム複合部材を安価に提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属−ゴム複合部材の第1の実施
形態を示す一部破断斜視図である。
【図2】(a)〜(c)はそれぞれ、本発明に係る金属
−ゴム複合部材の製造方法を経時的に示した概略端面図
である。
【図3】本発明に係る金属ゴム複合体の第2の実施形態
を示す概略断面図である。
【図4】(a)〜(c)はそれぞれ、従来技術の一例で
ある金属−ゴム複合部材の製造方法を経時的に示した概
略端面図である。
【符号の説明】
1,11…金属−ゴム複合部材 2…金属体 2a…平面部 2b…コア部 3,13…ゴム成形体 4a,4b,14…ビード部 5,15…ゴム成形部位 6…金型 6a…当接面 6b…キャビティ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム成形部位となる平面部を有する金属
    体と、前記平面部に形成されるゴム成形体と、を有する
    金属−ゴム複合部材であって、 前記金属体の平面部には、前記ゴム成形部位の近傍に隆
    起するように一体成形されるとともに高さ調整機能を有
    するビード部が備えられていることを特徴とする金属−
    ゴム複合部材。
  2. 【請求項2】 前記ビード部が、前記平面部に環状に形
    成されている請求項1に記載の金属−ゴム複合部材。
  3. 【請求項3】 前記ビード部が、前記ゴム成形部位を挟
    むように二重の環状に形成されている請求項1または請
    求項2に記載の金属−ゴム複合部材。
  4. 【請求項4】 ゴム成形部位となるリング状の平面部を
    有する金属製フランジと、前記平面部に形成される環状
    のゴム成形体と、を有する金属−ゴム複合部材であっ
    て、 前記金属製フランジの平面部には、前記ゴム成形部位の
    近傍に隆起するように一体成形されるともに、高さ調整
    機能を有するビード部が備えられていることを特徴とす
    る金属−ゴム複合部材。
  5. 【請求項5】 前記ビード部が、前記ゴム成形部位を挟
    むように二重の環状に形成されている請求項4に記載の
    金属−ゴム複合部材。
  6. 【請求項6】 ゴム成形部位となる平面部と、ゴム成形
    部位の近傍から隆起するビード部とを有する金属体を一
    体成形する金属体成形工程と、 前記ゴム成形部位に接着剤を塗布して乾燥させる接着剤
    塗布工程と、 金型の当接面を金属体のビード部に押し付ける型組み工
    程と、 金型のキャビティ内に未加硫ゴムを注入して、その後、
    加硫処理するゴム成形工程と、 金型から金属−ゴム複合部材を取り出す離型工程とを有
    することを特徴とする金属−ゴム複合部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記金属体成形工程が、冷間鍛造法によ
    りなされる請求項6に記載の金属−ゴム複合部材の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記型組み工程は、複数個の金属体を一
    度に金型内に取り込む多数個取りの金型で行われる請求
    項6または請求項7に記載の金属−ゴム複合部材の製造
    方法。
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