JP2004253626A - 多孔性絶縁膜、電子装置及びそれらの製造方法 - Google Patents

多孔性絶縁膜、電子装置及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体装置などの製造において例えばハードマスク、エッチングストッパー、CMPストッパー、金属拡散ストッパーなどとして利用できる絶縁膜を提供すること。
【解決手段】膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜において、絶縁膜の空隙が、第1の低誘電率被膜形成成分の微粒子に由来するものであり、かつその絶縁膜に、第1の被膜形成成分及び第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層が備わっているように構成する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁膜形成技術に関し、さらに詳しく述べると、半導体装置やその他の電子装置において絶縁膜として有用であるとともに、電子装置の製造において、その絶縁膜の一部を、例えばハードマスク、エッチングストッパー、CMP(化学機械研磨)ストッパー、金属拡散ストッパーなどとして利用できる、多孔性で低誘電率の絶縁膜に関する。また、本発明は、このような多孔性絶縁膜の製造方法、そして本発明の多孔性絶縁膜を備えた電子装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、LSI、VLSI等の半導体装置において、半導体集積回路の集積度の増加及び素子密度の向上に伴い、特に半導体素子の多層化、高集積化への要求が高まっている。しかし、半導体素子の高集積化に伴い、配線間隔は狭くなり、配線間の容量増大による配線遅延が問題となってきている。配線遅延(T))は、次式(1)に示すように、配線抵抗(R)と配線間の容量(C)により影響を受けるからである。
【0003】
T∝CR …(1)
なお、上式(1)において、配線間の容量(C)を誘電率(ε)との関係で示すと、次式(2)のようになる
C=ε0εr S/d …(2)
上式(2)において、Sは電極面積、ε0は真空の誘電率、そしてdは配線間隔である。
【0004】
したがって、配線遅延(T)を小さくするためには、多層配線層間に形成された絶縁膜(通常、「層間絶縁膜」と呼ばれる)の低誘電率化が有効な手段となる。
【0005】
近年では、絶縁膜のさらなる低誘電率化の要求に応えるべく、誘電率が3.0を下回る材料からなる多孔性絶縁膜、例えば、フロロカーボン系膜、ゾル−ゲル法により形成される多孔性シリコーン膜などが検討されている。具体的には、例えば、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)から形成された多孔質誘電材料層を含む半導体デバイスが提案されている(特許文献1及び2)。また、テトラエトキシシランからなる湿潤ゲル膜を超臨海乾燥法によって乾燥して形成された多孔質膜を含む半導体装置も提案されている(特許文献3)。すなわち、現在、低誘電率材料としては、膜内部に微細な空隙(細孔)を形成し、膜そのものの密度を低くすることで誘電率を下げるという設計の多孔性被膜形成性材料が脚光を浴びている。
【0006】
多孔性被膜形成性材料は、例えばその塗布液を基板上に例えばスピンコートなどで塗布した後、所定の温度まで加熱し硬化(キュア)させることで多孔質絶縁膜となすことができる。また、塗布液の調製に使用する材料の配合により所定の誘電率に制御できるので、上記したようなフロロカーボン系材料やシリコーン材料なども含めて、いろいろな被膜形成性材料が市販されている。しかし、このような被膜形成性材料を実際に製造プロセスに適用するためには、例えば半導体集積回路の配線層をデュアルダマシン法で形成する場合には、低誘電率膜と加工用途にあわせた各種ストッパー(例えば、エッチングストッパー、CMPストッパー、金属拡散ストッパーなど)を、交互に積層させていく必要がある。一般に、低誘電率膜は、主にスピンコート法で成膜され、かつストッパーは、主にCVD法で成膜されることから、各装置を何度も行き来するために絶縁膜形成プロセスは工程数が増え、複雑化している。
【0007】
例えば、デュアルダマシン構造において配線層とビア層の間にエッチングストッパーが必要となるが、これを形成するためには、スピンコート法で低誘電率膜を成膜した後にストッパーをCVD法で成膜し、さらにまた低誘電率膜を再びスピンコート法で成膜するという3回もの成膜工程が必要となる。また、その際、下層の低誘電率膜と上層の低誘電率膜の熱履歴に差が出るため、下層に低誘電率膜が硬化して、ストレスによるクラックが生じるなどの問題もある。さらに、低誘電率膜は多孔性膜であり、エッチング選択比がとりずらいために、複数段のハードマスクを必要とすることから、さらに工程数が増加している。さらにまた、多孔性の低誘電率膜にオープンポアがあるため、脱ガスに伴う密着不良や電気的なリークなどの問題など、生産プロセスへの適用には問題が多い。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−46047号公報(特許請求の範囲、段落番号0013)
【特許文献2】
特開平8−64680号公報(特許請求の範囲、段落番号0011)
【特許文献3】
特開平9−213797号公報(特許請求の範囲、段落番号0017〜0022、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来の技術の問題点を解決することを目的とする。
【0010】
本発明の目的は、まず、IC、LSI等の高集積度の半導体装置やその他の電子装置において絶縁膜として有用であるとともに、電子装置の製造において、その絶縁膜の一部を、処理の障壁層として、例えばハードマスク、エッチングストッパー、CMPストッパー、金属拡散ストッパーなどとして利用でき、よって、例えば多層配線構造体の製造において処理工程の工数を減らし、製造コストを下げることが可能な、多孔性で低誘電率の絶縁膜を提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、成膜時のストレスによるクラックなどの問題や、オープンポアに由来する脱ガスに伴う密着不良や電気的なリークなどの問題などを伴わないで、上述のような絶縁膜を製造する方法を提供することにある。
【0012】
さらに、本発明の目的は、上述のような優れた絶縁膜を備えた、高速で信頼性の高い電子装置とその製造方法を提供することにある。
【0013】
本発明の上記した目的やその他の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、多孔性の絶縁膜を形成する方法について鋭意研究の結果、絶縁膜と機能し得る多孔性の低誘電率膜を所定の厚さで形成した後、その多孔性膜自身に、例えばデバイス製造プロセスにおいてマスク、バリア、ストッパーなどとして機能し得る障壁物質を好ましくは粒子の形で染み込ませ、多孔性膜の内部に物性の異なる障壁層を少なくとも1層形成することで従来の諸々の問題点を同時に解決できることを発見し、本発明を完成した。
【0015】
本発明は、その1つの面において、膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜において、
前記絶縁膜の空隙が、第1の低誘電率被膜形成成分の微粒子に由来するものであり、かつ
前記絶縁膜の表面及び内部の少なくとも一方に、前記第1の被膜形成成分及び該第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層が備わっていることを特徴とする多孔性絶縁膜にある。
【0016】
また、本発明は、そのもう1つの面において、膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜を製造する方法であって、
第1の低誘電率被膜形成成分を含む塗布液を基板上に塗布する工程、
形成された塗膜を所定の温度で焼成して、前記第1の被膜形成成分の微粒子からなり、該微粒子間に前記空隙を備えた絶縁膜を形成する工程、及び
前記第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分を前記絶縁膜の空隙に充填して、前記絶縁膜の表面及び内部の少なくとも一方に、前記第1の被膜形成成分及び前記第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層を形成する工程、
を含んでなることを特徴とする多孔性絶縁膜の製造方法にある。
【0017】
さらに、本発明は、そのもう1つの面において、本発明の多孔性絶縁膜を含んでなることを特徴とする電子装置にある。
【0018】
さらにまた、本発明は、そのもう1つの面において、膜厚全体にわたってほぼ均一に分布せしめられた微細な空隙を有する多孔性絶縁膜を含む電子装置を製造する方法であって、
本発明による多孔性絶縁膜の製造方法によって前記多孔性絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする電子装置の製造方法にある。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明による多孔性絶縁膜、電子装置及びそれらの製造方法は、それぞれ、いろいろな形態で有利に実施することができる。なお、それぞれの発明は、以下に記載する形態に限定されるわけではない。
【0020】
本発明は、特に半導体装置やその他の電子装置において有用な、膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜にある。微細な空隙は、絶縁膜の膜厚全体にわたってほぼ均一に分布せしめられていてもよく、さもなければ、任意のパターンで分布せしめられていてもよい。この多孔性絶縁膜は、通常、基板や配線層などの下地層(以下、総称的に「基板」という)の表面に絶縁膜形成材料を含む塗布液を塗布し、硬化させることによって形成することができるが、必要に応じてその他の成膜法を使用してもよい。なお、「電子装置」とは、基板の上に各種の機能素子、例えば、LSIチップ、VLSIチップなどの半導体素子、レジスタ、キャパシタ、コンダクタ、電極、接続端子、配線層、絶縁層などを任意に組み合わせて作りこんだ電子デバイス一般を指している。
【0021】
本発明による多孔性絶縁膜は、以下に詳細に説明するように、下記の要件:
(1)絶縁膜の空隙が、第1の低誘電率被膜形成成分の微粒子に由来するものであること、及び
(2)絶縁膜の表面及び内部の少なくとも一方に、第1の被膜形成成分及び該第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層が備わっていること、
を少なくとも満足させたものである。以下、それぞれの要件を添付の図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、本発明による多孔性絶縁膜の好ましい1実施形態を模式的に示した断面図である。図示の多孔性絶縁膜50は、2層構造の例であり、例えば半導体基板(例えば、シリコン基板)のような絶縁性基板1の上に、微細な空隙62が厚さ方向にほぼ均一に分布せしめられた多孔性絶縁層61が形成されている。多孔性絶縁層61の上には、本来多孔性絶縁層61であったものであるが、本発明に従い空隙62に第2の被膜形成成分を充填することによって形成された障壁層71が形成されている。障壁層71は、以下に詳細に説明するように、半導体装置などの製造工程において、ハードマスク、バリア、ストッパー、保護膜などとして利用することができる。したがって、障壁層71は、その使途に応じて、そのまま薄膜の状態で使用してもよく、さもなければ、一部を選択的に除去して所望の薄膜パターンを得た後に使用してもよい。
【0023】
また、図2は、本発明による多孔性絶縁膜のもう1つの好ましい実施形態を模式的に示した断面図である。図示の多孔性絶縁膜50は、3層構造の例であり、例えば、シリコン基板のような絶縁性基板1の上に、微細な空隙62が厚さ方向にほぼ均一に分布せしめられた多孔性絶縁層61−1及び61−2が離れて形成されている。これらの2層の多孔性絶縁層の間には、本来多孔性絶縁層であったものであるが、本発明に従い空隙62に第2の被膜形成成分を充填することによって形成された障壁層71が形成されている。障壁層71は、多孔性絶縁層61−2の上面からその内部に向けて第2の被膜形成成分を所定の深さまで染み込ませることによって形成されたものである。なお、このような3層構造の多孔性絶縁膜50において、多孔性絶縁層61−2を選択的に除去すると、図1に示したような2層構造の多孔性絶縁膜を得ることができる。
【0024】
本発明による多孔性絶縁膜の形成のメカニズムは、図2の多孔性絶縁膜50の形成を順を追って示す図3から容易に理解することができるであろう。
【0025】
まず、図3(A)に示すように、第1の低誘電率被膜形成成分からなる多孔性の絶縁層61を基板51の上に形成する。絶縁層61は、好ましくは、第1の低誘電率被膜形成成分を含む塗布液を基板上に塗布し、さらにそれを所定の温度で焼成することによって形成することができる。得られた絶縁層61では、第1の被膜形成成分の微粒子(図示せず)の間に空隙62が形成されている。空隙62は、絶縁層61の厚さ方向にほぼ均一に分布せしめられている。なお、図示しないが、もしも特殊の作用効果を得ようとする場合には、空隙62の孔径や分布密度などを絶縁層61の厚さ方向において変化させてもよい。
【0026】
次いで、図3(B)に示すように、形成された多孔性絶縁層61の空隙62に、第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分70を充填する。この充填工程は、以下に詳細に説明するように、いろいろの技法を使用して行うことができる。例えば、多孔性絶縁層61にCVD法、スパッタ法、蒸着法などを用いて、好ましくは第2の被膜形成成分の微小粒子70を膜内部まで染み込ませる。第2の被膜形成成分70は、多孔性絶縁層61の表面に被着した後も、活性な状態である期間、さらに多孔性絶縁層61内部へと運動方向を維持できる。
【0027】
その結果、図3(C)に示すように、多孔性絶縁層61−1/障壁層71/多孔性絶縁層61−2の3層構造からなる目的とする多孔性絶縁膜50が得られる。このような3層構造の絶縁膜の形成において、従来の手法では、合計3回の成膜が必要とされが、本発明方法を用いることで、2回に短縮される。形成した障壁層71は、その上下に設けられた多孔性絶縁膜より密度が高く、したがって、各種のストッパー、例えばエッチングストッパー、CMPストッパー、金属拡散ストッパーなどとして、あるいはマスク手段、例えばハードマスクなどとしてそのまま利用することが可能である。さらに、上層の多孔性絶縁層61−2は、ハードマスクとして利用することも可能であり、工程数を削減することができる。また、第2の被膜形成成分の粒子の染み込み量を少量化して障壁層71の膜厚を薄くした上で、上層の多孔性絶縁層61−2をエッチングもしくはCMPで除去することで、表面のオープンポアを粒子で埋め込んだ多孔性絶縁膜を提供することが可能となり、脱ガスに伴う密着不良や電気的なリークなどの問題も解決される。
【0028】
また、図3(C)では多孔性絶縁膜50の内部に第1の被膜形成成分及び第2の被膜形成成分からなる障壁層71が設けられているが、絶縁膜50の表面にも、あるいは表面及び内部の両方にも、同様な手法によって、第1の被膜形成成分及び第2の被膜形成成分からなる障壁層を形成することもできる。
【0029】
引き続いて、本発明による多孔性絶縁膜とその製造方法をさらに詳細に説明する。
【0030】
本発明の多孔性絶縁膜において、その障壁層以外の部分、すなわち、第2の被膜形成成分を有しない多孔性絶縁層では、その絶縁層を構成する第1の被膜形成成分の微粒子は、それらの微粒子によって微粒子間に形成された空隙の孔径よりも小さい粒径を有しているが好ましい。空隙が小さすぎると、その空隙を利用して、第2の被膜形成成分を効果的に染み込ませ、目的とする障壁層を形成することができないなどの不都合が発生するからである。第1の被膜形成成分の微粒子の粒径及びそれらの微粒子によって微粒子間に形成される空隙の孔径は、それぞれ、被膜形成成分の種類及び量の選択、成膜条件のコントロールなどによって任意に調整することができる。
【0031】
また、障壁層は、いろいろな形で絶縁膜中に組み込むことができるけれども、第1の被膜形成成分の微粒子と、それらの微粒子間に形成された空隙に充填された第2の被膜形成成分の微粒子とからなるように構成するのが好ましい。特に、第2の被膜形成成分の微粒子を染み込むような形で第1の被膜形成成分の微粒子の空隙に充填するのが好ましい。第2の被膜形成成分の微粒子の充填に好適な方法は、その被膜形成成分の種類などのよって変動があるけれども、一般的には、例えば、MOCVD法、CVD法、スパッタ法、蒸着法などを包含する。
【0032】
本発明の実施において、第1の被膜形成成分は、所望とする多孔性の低誘電率膜を形成し得る限り、無機材料及び有機材料のいずれであってもよく、特に限定されるものではない。第1の被膜形成成分は、好ましくは、有機シリコーン化合物の微粒子である。
【0033】
第1の被膜形成成分として好適な有機シリコーン化合物は、好ましくは、次式(I)により表されるアルコキシシランの加水分解生成物である。
【0034】
Si(OR)4− …(I)
上式において、Xは、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜8のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、ブチル基等、フッ素置換アルキル基、アリール基、ビニル基などである。また、Rは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、ビニル基などである。そして、nは、0〜3の任意の整数である。また、このようにアルコキシシランを加水分解して得られる有機シリコーン化合物を使用する場合、残存するアルコキシ基及びそれが加水分解してできた水酸基の量を調整するのがよい。
【0035】
また、第2の被膜形成成分は、所望とする障壁層を多孔性絶縁膜において形成し得る限り、無機材料及び有機材料のいずれであってもよく、特に限定されるものではない。第2の被膜形成成分は、好ましくは、周期律表のバナジウム族又はチタン族に含まれる金属の窒化物である。適当な窒化物の例として、例えば、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、TaN、TiN、ZrN、HfNなどを挙げることができる。
【0036】
また、第2の被膜形成成分として、各種のシリコン化合物も使用することができる。適当なシリコン化合物の例として、例えば、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、SiO,SiO,SiC,SiCH,SiCN,SiON,SiN,SiOF、SiOCなどを挙げることができる。
【0037】
本発明の多孔性絶縁膜は、好ましくは、上記した第1の被膜形成成分を含む塗布液を基板上に塗布し、成膜して、多孔性絶縁層を最初に形成することによって形成することができる。ここで使用する塗布液は、必要なら、その他の成分を追加して含有していてもよい。
【0038】
被膜形成成分は、塗布液の形成のために溶媒に溶解もしくは分散させて使用するのが一般的である。塗布液の形成に好適な溶媒は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどを包含する。これらの溶媒は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
【0039】
被膜形成成分は、上記したような溶媒にいろいろな濃度で溶解もしくは分散させて使用することができる。被膜形成成分の適当な溶解もしくは分散濃度は、一般的に約50重量%以上であり、好ましくは約55〜95重量%の範囲であり、さらに好ましくは約90重量%の近傍である。被膜形成成分の量が少なすぎると、目的とする空隙分布をもった多孔性絶縁層を形成することができない。
【0040】
被膜形成用塗布液は、必要に応じて、被膜形成成分、溶媒以外の成分を追加的に有していてもよい。追加の成分として、例えば、バインダ、界面活性剤などを挙げることができる。例えばバインダは、有機シリコーン化合物の分子どうしを焼成処理などによって結合させる場合に結合助剤として有用である。適当なバインダの例として、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等の有機ケイ素化合物、オクチル酸錫、オクチル酸アルミニウム等のカルボン酸金属塩、ポリシラザン、その他を挙げることができる。また、カチオン系、アニオン系、ノニオン系等の界面活性剤は、微粒子の凝集を防ぐのに好適である。
【0041】
多孔性被膜形成用塗布液は、成膜のため、基板の上に所定の膜厚で塗布する。適当な塗布法としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えばスピンコート法、ディップコート法、バーコート法などの常用の塗布法を使用することができる。
【0042】
次いで、形成された塗膜を後処理して、本発明の絶縁膜の主体を構成する多孔性絶縁層を得る。本発明では、この後処理工程として焼成工程を有利に使用することができる。焼成工程は、通常、塗布液を基板上に塗布した後、形成された塗膜を所定の温度まで加熱することによって有利に実施することができる。焼成工程は、例えば、次のようにして実施することができる。
【0043】
まず、所定の組成で調製した塗布液をスピンコート法により基板上に塗布し、約120〜350℃の温度で約5〜10分間にわたって加熱し、溶媒を乾燥する。ここで、溶媒乾燥の温度が120℃未満では溶媒乾燥が不十分であり、350℃以上では酸化によって性能が変化する恐れがある。次いで、基板を不活性雰囲気(例えば、酸素濃度100ppm以下の窒素ガス)に移し、約350〜450℃の温度で約30分間もしくはそれ以上にわたって熱処理する。ここで、溶媒乾燥後の熱処理は、酸化分解を抑制するために上述のように不活性ガス中で行うことが必須であり、また、熱処理温度が350℃未満では配線を形成する際に膜からの脱ガス(膜中に残存したガスの逃出)が懸念され、450℃を超えるとクラックなどが生じる恐れがある。
【0044】
本発明では、焼成工程以外の方法も後処理に使用することができる。例えば、塗布液を塗布した後、形成された塗膜に、紫外線、赤外線、電子線、X線、レーザなどの光を照射してもよい。これらの光の照射によって、微粒子の収縮を促進させ、空隙形成を行うことができるからである。光の使い分けも重要である。いずれの光も重合促進作用を具えているけれども、例えば、塗膜の表面から反応を生じさせて目的とする多孔性絶縁層を形成する場合には、紫外線を照射するのが好ましい。紫外線には、塗膜表面のキュア(硬化)を促進し、オープンポアを抑制する作用もあるからである。また、急速昇降温制御を行う場合には赤外線照射による加熱が好ましい。さらに、反応速度を精密に制御したい場合には、電子線照射が好ましい。なお、このような光照射の場合に、光照射量やその他の照射条件は、所望とする結果に応じて任意に変更することができる。
【0045】
また、プラズマ処理も後処理として好適である。例えば、塗布液を塗布した後、形成された塗膜に、酸素プラズマなどを照射することができる。これらのプラズマの照射によって、微粒子の収縮を促進させ、空隙形成を行うことができるからである。また、被膜表面の疎水佳処理を兼ねたい場合には、酸素プラズマの照射が好ましい。なお、このようなプラズマ照射の場合に、プラズマ照射量やその他の照射条件は、所望とする結果に応じて任意に変更することができる。
【0046】
本発明に従い被膜形成用塗布液から上述の方法によって形成される絶縁層は、好ましくは、膜厚全体にわたってほぼ均一に分布せしめられた微細な空隙を有する多孔性の絶縁層である。この多孔性の絶縁層及びそれと障壁層とを含む多孔性の絶縁膜は、半導体装置やその他の電子装置で有利に使用することができるけれども、特に半導体装置において、配線層間の層間絶縁膜として有利に使用することができる。
【0047】
また、多孔性の絶縁層及び多孔性の絶縁膜は、好ましいことに、3.0未満の誘電率を有している。絶縁層及び絶縁膜の誘電率は、さらに好ましくは、約2.0〜2.5の範囲であり、最も好ましくは、2.2〜2.3程度である。このような低い誘電率が得られるので、本発明の絶縁膜を半導体装置において使用した場合、信号の高速化を容易に達成することができる。
【0048】
本発明では、形成された多孔性絶縁層の適当な位置に上記の手法にしたがって障壁層を導入することによって、本発明の多孔性絶縁膜を得ることができる。ここで、障壁層を含めた多孔性絶縁膜の厚さは、その絶縁膜の使途に応じて広い範囲で変更することができ、特に限定されるものではない。多孔性絶縁膜の厚さは、好ましいことに、100nm以上の比較的に大きな厚さでも、従来の技術では達成することが難しいとされた高い密着性を実現しつつ、満足し得る低誘電率やその他の特性を実現することができる。
【0049】
本発明は、また、本発明の多孔性絶縁膜を含む各種の電子装置、典型的には半導体装置にある。好ましくは、多孔性絶縁膜は、基板と、その上に交互に積層して形成された複数の絶縁層及び複数の配線層とを含む半導体装置において、絶縁層の少なくとも一つとして有利に使用することができる。すなわち、特に多層配線構造体の製造において、本発明の多孔性絶縁膜を層間絶縁膜として有利に使用することができる。
【0050】
さらに、本発明の多孔性絶縁膜に含まれる障壁層は、いろいろな目的で有利に使用することができる。障壁層は、特に、半導体装置などの製造プロセスにおいて有利に使用することができる。例えば、絶縁膜中の障壁層を下地のエッチングなどの時、ハードマスクとして有利に使用することができる。また、上層材料のエッチング、CMPなどの時、障壁層をストッパーとして有利に使用することができる。適当な使用例は、前記したように、エッチングストッパー、CMPストッパー、金属拡散ストッパーなどである。
【0051】
本発明の半導体装置やその他の電子装置では、本発明による低誘電率の多孔性絶縁膜を取り入れたことと、絶縁膜中の障壁層を処理工程でのマスクやバリア、ストッパーなどとして利用することで、配線遅延の顕著な低下に加えて、クラック、密着不良、電気的なリークなどの防止、そして工程数の縮小とそれによる製造コストの削減などを達成することができる。
【0052】
また、本発明の電子装置においては、配線層を任意の金属配線材料から有利に形成することができる。例えば、配線層を形成する金属配線の材料を、アルミニウム及びアルミニウムを主体とした合金または銅及び銅を主体とした合金から選ぶことができる。さらに、これらの配線層において、チタン又はチタンを主体とした合金、あるいはタンタル又はタンタルを主体とした合金をバリアメタルとして用いてもよい。要するに、本発明の電子装置では、装置の設計の自由度も大である。
【0053】
図4は、本発明による半導体装置の好ましい1実施形態を示したものである。図示の半導体装置10の場合、その内部に本発明の多孔性絶縁膜が2層(参照番号3+4、及び8+9)取り込まれている。
【0054】
図4を参照すると、半導体装置10は、トランジスタ層(図示せず)を上面に備えたシリコン基板1からなる。シリコン基板1の上には、SiN拡散防止膜2、シロキサン樹脂からなる層間絶縁膜(本発明の多孔性絶縁層)3、そしてSiO膜(障壁層)4が順次積層されており、さらに、これらの層の加工によって形成されたCuビア6も設けられている。Cuビア6の周囲には、TaN膜5がバリアメタルとして形成されている。
【0055】
SiO膜4の上には、シロキサン樹脂からなる絶縁膜7が形成されている。また、この絶縁膜7の上には、シロキサン樹脂からなる層間絶縁膜(本発明の多孔性絶縁層)8、そしてSiO膜(障壁層)9が順次積層されている。さらに、これらの層の加工によって形成されたCu埋め込み配線層16も設けられている。Cu埋め込み配線層16の周囲には、TaN膜13が形成されている。
【0056】
この半導体装置では、障壁層4及び9を多孔性絶縁層の上に取り込んだことで、障壁層をエッチングストッパーとして利用することができ、工程数の縮小を有利に実現できる。また、配線形成工程におけるCMPなどの力学的ストレスや、半導体装置製造工程における焼成などの熱ストレスをうけても、ここで使用されている絶縁膜は良好な密着性を有しているので、剥れなどの不都合が発生しにくく、デバイス特性及び信頼性をより向上することができる。
【0057】
図7は、本発明による半導体装置のもう1つの好ましい実施形態を示したものである。図示の半導体装置20の場合、その内部に本発明の多孔性絶縁膜が2層(参照番号24+25、及び31+32)取り込まれている。
【0058】
図7を参照すると、半導体装置20は、トランジスタ層(図示せず)を上面にそなえたシリコン基板21からなる。シリコン基板21の上には、SiO膜22、SiN拡散防止膜23、そしてシロキサン樹脂からなる層間絶縁膜(本発明の多孔性絶縁層)24が順次積層されている。また、SiO膜22の上にはSiN拡散防止膜23を介してCu埋め込み配線層27が、TaN膜26を介した溝に形成されている。
【0059】
層間絶縁膜24の上にはさらに、SiN、SiC及び水素化シリコンカーバイド(SiC:H)のいずれかからなる密度の高い絶縁膜29が、SiN膜(障壁層)25の上のTaN膜28とSiN膜30とに挟まれて形成されている。また、配線接続部34が、Cu埋め込み配線層27及び35と接するように形成されている。配線接続部34は、例えば、SiO、SiOC、SiOF、SiON、SiCON、SiCN、有機系絶縁材料などから形成することができる。なお、Cu埋め込み配線層35も、TaN膜33を介して溝に内部に形成されている。さらに、Cu埋め込み配線層27及び35は、それぞれ、CMPによって平坦化され、本発明による多孔性絶縁膜24及び31によって側面が絶縁されている。多孔性絶縁膜31は、層間絶縁膜24と同様にシロキサン樹脂から形成されており、かつSiN膜30とSiN膜(障壁層)32とによって挟まれている。
【0060】
この半導体装置でも、障壁層付きの本発明の多孔性絶縁膜を取り込んでいるので、先に図4を参照して説明した半導体装置と同様の作用効果を得ることができる。
【0061】
本発明はまた、本発明の多孔性絶縁膜を含む電子装置の製造方法にある。この製造方法は、多孔性絶縁膜を先に説明した本発明方法に従って形成する相違点を除いて、基本的には従来一般的に使用されている手法で実施することができるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0062】
【実施例】
引き続いて、本発明をその実施例を参照して説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
合成例
39.6gのメチルイソブチルケトンに20.8g(0.1モル)のテトラエトキシシランを溶解させた。16.2g(0.9モル)の、濃度400ppmの硝酸水を10分間で滴下し、滴下終了後に180℃で2時間の熟成反応を行わせた。テトラエトキシシランが共重合し、球状シロキサン樹脂が生成された。
【0063】
次いで、11.8g(0.1モル)のトリメチルエトキシシランを10分間で滴下し、滴下終了後に180℃で2時間の熟成反応を行わせ、先に合成した球状シロキサン樹脂の残存エトキシ基又は水酸基をシリル化した。
【0064】
引き続いて、5gの硝酸マグネシウムを添加し、過剰の水分を除去した。ロータリエバポレータを用い、反応溶液を除去し、さらに1,4−ジオキサンを使用して凍結乾燥を行った。
【0065】
得られた球状シロキサン樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に分散させ、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)による分取を行った。このときのGPCの条件は、東ソー製カラム:TSKGEL−G2000HHR、流速:10ml/分、検出UV波長:254nmであった。重量平均分子量が20,000近辺及び2,000近辺を分取したところ、粒度分布のシャープな球状シロキサン樹脂(それぞれ、微粒子A及び微粒子Bと呼ぶ)が得られた。それぞれの微粒子の粒径を動的光分散法によって測定したところ、微粒子Aの平均粒径は約50Åであり、その粒径分布を示す標準偏差σにて、3σが平均粒径の約15%であった。また、微粒子Bの平均粒径は約10Åであり、その粒径分布を示す標準偏差σにて、3σが平均粒径の約15%であった。
【0066】
なお、ここでは合成していないが、本発明の多孔性絶縁膜を形成するため、上記のような無機物微粒子に代えて、耐熱性を有する有機材料を使用してもよい。適当な有機材料として、例えば、比誘電率が小さいベンゼン環含有スターポリマーなどを挙げることができる。また、このスターポリマーの場合、末端基に官能基を導入することによって、その耐熱性を向上させることもできる。
実施例1
前記合成例で調製した10gの球状シロキサン樹脂の微粒子Aをメチルイソブチルケトンに溶解させ、固形分濃度17.5重量%の塗布液(a)を得た。また、1gの球状シロキサン樹脂の微粒子Aと前記合成例で調製した9gの球状シロキサン樹脂の微粒子Bをメチルイソブチルケトンに溶解させ、固形分濃度17.5重量%の塗布液(b)を得た。
【0067】
次いで、上記のようにして調製した塗布液(a)及び(b)を使用して、次のような手順で多孔性絶縁膜を作製した。
【0068】
それぞれの塗布液をシリコンウエハの表面にスピンコートした。スピンコータの回転数は3000rpmであり、塗布時間は20秒であった。スピンコート後、塗布液の溶媒を200℃で10分間をかけて蒸発させた。次いで、それぞれの塗布液から形成された塗膜を酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中で、400℃で30分間にわたって熱処理した。この熱処理により、シロキサン樹脂が架橋し、低誘電率の多孔性被膜(膜厚:約200nm)が形成された。
【0069】
それぞれの多孔性膜の誘電率をに測定したところ、
塗布液(a)の誘電率 …2.4
塗布液(b)の誘電率 …2.35
であり、大差がなかった。
【0070】
さらに続けて、塗布液(a)の多孔性被膜及び塗布液(b)の多孔性被膜の内部に、それぞれ、プラズマCVD法を用いてSiOの粒子を染み込ませた。SiO粒子が被膜の空隙に充填された結果、シロキサン樹脂の多孔性被膜/薄くて膜厚の均一なSiO膜/シロキサン樹脂の多孔性被膜からなる3層構造の多孔性絶縁膜が形成されていることが、電子顕微鏡によって確認された。
実施例2
本例では、図4に示した半導体装置を図5及び図6に順を追って示す手順に従って製造した。
【0071】
まず、図5(A)に示すように、トランジスタ層(図示せず)を上面に具えたシリコン基板1の上にSiN拡散防止膜2を常用の成膜方法で形成した。
【0072】
次いで、図5(B)に示すように、SiN拡散防止膜2の全面に、前記実施例1に記載の手法に従って、厚さが例えば1μmの多孔性シロキサン樹脂膜3を堆積させて層間絶縁膜とし、さらにその上に、後のCMP工程において研磨ストッパーとなるSiO膜(障壁層)4を、例えば、100nmの厚さに堆積させた。なお、前記実施例1ではSiO膜をシロキサン樹脂膜の内部にまで形成したが、本例では、シロキサン樹脂膜の表面に限ってSiO膜を染み込ませた。
【0073】
引き続いて、ソース・ドレイン領域に達するビアホールを形成した後、スパッタ法を用いて全面に、厚さが例えば50nmのTaN膜5を堆積させてバリアメタルとした。次いで、同じくスパッタ法によってCuを厚く堆積させた後、CMP法によってSiO膜4が露出するまで研磨することによって、Cu充填ビア6を形成した。
【0074】
次いで、図5(C)に示すように、シロキサン樹脂を塗布し、厚さ200nmの絶縁膜7を形成した。次いで、絶縁膜7の上に、前記実施例1に記載の手法に従って、多孔性シロキサン樹脂膜8を、例えば250nmの厚さに堆積させた。絶縁膜7と多孔性シロキサン樹脂膜8との密着性は極めて良好であった。さらに、多孔性シロキサン樹脂膜8の上に、CMPストッパーとしてSiO膜(障壁層)9を積層した。
【0075】
本発明に従い障壁層付きの多孔性絶縁膜の形成が完了した後、図示しないが、SiO膜9の上にレジストを塗布し、さらに後の工程で形成するビア孔にあわせてパターニングした。得られたレジストパターンをマスクとして使用して、CF+CHFを用いた反応性イオンエッチング(RIE)を実施した。図5(D)に示すように、SiO膜9、シロキサン樹脂膜8、そして絶縁膜7が順次選択的にエッチングされ、Cu充填ビア6に達するビア孔11が形成された。ビア孔11の形成後、不要となったレジストパターンをO−RIEで除去した。
【0076】
次いで、図示しないが、先の工程で形成されたビア孔11にノボラック樹脂を埋め込み、再びSiO膜9の上にレジストを塗布し、さらに後の工程で形成する配線層用溝にあわせてパターニングした。得られたレジストパターンをマスクとして使用して、CF+CHFを用いたRIEを実施した。図6(E)に示すように、SiO膜9、そしてシロキサン樹脂膜8が順次選択的にエッチングされ、絶縁膜7に達する配線層用溝12が形成された。配線層用溝12の形成後、不要となったレジストパターン及びノボラック樹脂をO−RIEで除去した。
【0077】
次いで、図6(F)に示すように、処理途中のシリコン基板1の上面全体に、それぞれスパッタ法を用いて、例えば、厚さ50nmのTaN膜13及び厚さ50nmのCuシード層14を順次堆積させた。
【0078】
引き続いて、Cuシード層14をめっきベース層として銅(Cu)の電解めっきを行った。図6(G)に示すように、配線層形成用溝及びビア孔のそれぞれにCuめっき層15が埋め込まれた。
【0079】
次いで、再びCMP法によって、停止線CのところまでCuめっき層15、Cuシード層14及びTaN膜13を順次研磨して除去した。下地のSiO膜9が露出し、Cuめっき層15とCuシード層14とが一体になったCu埋込配線層16をそなえた半導体装置10(図4を参照)が完成した。
【0080】
本例で上記のようにして完成された半導体装置では、本発明の多孔性絶縁膜を備えているため、吸湿による誘電率の低下などがないまま安定な性能を維持することができ、また、配線形成過程におけるCMPなどの力学的ストレスや、半導体装置製造工程における焼成などの熱ストレスをうけても、良好な密着性の故に膜の剥れなどが発生しにくく、デバイス特性及び信頼性をより向上することができる。さらに、絶縁膜には障壁層も備わっているので、工程数を減らして製造コストの削減を図ることができる。
【0081】
また、本例においては先ビア式のデュアルダマシン法を用いたが、後ビア式、またシングルダマシン法においても半導体装置を好適に製造することができる。
【0082】
さらに、図4の半導体装置10は、本発明の説明のために、簡単な構造を有している。上記のような絶縁膜の形成工程、配線層用溝及びビアホールの形成工程、Cu埋込配線層の形成工程を必要回数だけ繰り返すことによって、多層配線構造を有するより複雑な構造の半導体装置が得られることが理解されるであろう。もちろん、本例と同様な手法によって、図7に示した半導体装置も容易に製造することができる。
実施例3
本例では、前記実施例1に記載のものに同様な手法に従って3層構造の多孔性絶縁膜を作製した。
【0083】
空隙を有するシロキサン樹脂(屈折率1.3)を初期膜厚400nmで成膜後、その上部から、多孔性シロキサン樹脂膜の空隙にMOCVD法によってZrN(屈折率1.9)を染み込ませた。その結果、図8に示すように、基板51の側から順に、
空隙62を有するシロキサン樹脂の多孔性被膜(膜厚290nm、屈折率1.3)61−1、
多孔性被膜の空隙にZrNが染み込んで形成されたZrN含有膜(障壁層として、膜厚20nm、屈折率1.75)71、及び
空隙62を有するシロキサン樹脂の多孔性被膜(膜厚110nm、屈折率1.3)61−2、
を有する3層構造の多孔性絶縁膜が得られた。
【0084】
さらに、スターポリマー(屈折率1.5)を初期膜厚450nmで成膜して上記の手法を繰り返した場合にも、同様に3層構造の多孔性絶縁膜が得られた。
実施例4
前記実施例3で作製した3層構造の多孔性絶縁膜について、上層側からリアクティブ・イオン・エッチング(RIE)にてエッチング処理を行ったところ、エッチングレートは、
多孔性被膜61−1 …1
ZrN含有膜71 …10以上
多孔性被膜61−2 …1
であった。
【0085】
スターポリマーを使用した多孔性絶縁膜でも、同様の結果が得られた。
実施例5
前記実施例3で作製した3層構造の多孔性絶縁膜について、上層側からCMP処理を行ったところ、上層の多孔性被膜61−1を完全研磨した後、ZrN含有膜71でCMPを停止させることができた。
実施例6
本例では、前記実施例1に記載のものに同様な手法に従って3層構造の多孔性絶縁膜を作製した。
【0086】
空隙を有するシロキサン樹脂(屈折率1.3)を初期膜厚400nmで成膜後、その上部から、多孔性シロキサン樹脂膜の空隙にプラズマCVD法によってSiO粒子を染み込ませた。ソースガスとして、SiH+Oの混合ガスを使用した。その結果、図9に示すように、基板51の側から順に、
空隙62を有するシロキサン樹脂の多孔性被膜(膜厚290nm、屈折率1.3)61、
多孔性被膜の空隙にSiOが染み込んで形成されたSiO含有膜(障壁層として、膜厚20nm、屈折率1.75)71、及び
SiO膜(膜厚110nm、屈折率1.3)72、
を有する3層構造の多孔性絶縁膜が得られた。
【0087】
引き続いて、前記実施例4に記載の手法で多孔性絶縁膜の上層側からリアクティブ・イオン・エッチング(RIE)にてエッチング処理を行ったところ、エッチングレートは、
多孔性被膜61 …1
SiO含有膜71 …4
SiO膜72 …10
であった。
【0088】
また、多孔性絶縁膜のそれぞれの層について密着性評価を行ったところ、本例の3層構造は高い密着性(80gf/cm)を兼ね備えることがわかった。
実施例7
前記実施例6に記載の手法を繰り返したが、本例では、空隙を有するシロキサン樹脂(屈折率1.3)を初期膜厚400nmで成膜後、その上部からSiO粒子を異なる堆積レートで80nmの深さまで染み込ませた。堆積レートは、
サンプルA …1nm/分
サンプルB …5nm/分
サンプルC …10nm/分
サンプルD …20nm/分
サンプルE …40nm/分
であった。図10にプロットするように、各層の膜厚と堆積レートには図示のような関係があることが判明した。
【0089】
以上、本発明を特にその好ましい実施の形態及び実施例を参照して説明した。最後に、本発明のさらなる理解のために本発明の好ましい態様を整理すると、以下に付記する通りである。
【0090】
(付記1) 膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜において、
前記絶縁膜の空隙が、第1の低誘電率被膜形成成分の微粒子に由来するものであり、かつ
前記絶縁膜の表面及び内部の少なくとも一方に、前記第1の被膜形成成分及び該第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層が備わっていることを特徴とする多孔性絶縁膜。
【0091】
(付記2) 前記第1の被膜形成成分の微粒子が、それらの微粒子によって形成された前記空隙の孔径よりも小さい粒径を有していることを特徴とする付記1に記載の多孔性絶縁膜。
【0092】
(付記3) 前記第1の被膜形成成分が、有機シリコーン化合物の微粒子であることを特徴とする付記1又は2に記載の多孔性絶縁膜。
【0093】
(付記4) 前記障壁層が、前記第1の被膜形成成分の微粒子と、それらの微粒子間に形成された空隙に充填された前記第2の被膜形成成分の微粒子とからなることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の多孔性絶縁膜。
【0094】
(付記5) 前記第2の被膜形成成分が、周期律表のバナジウム族又はチタン族に含まれる金属の窒化物であることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の多孔性絶縁膜。
【0095】
(付記6) 前記第2の被膜形成成分が、シリコン化合物であることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の多孔性絶縁膜。
【0096】
(付記7) 前記第1の被膜形成成分のみからなる多孔性絶縁膜と、その上の前記障壁層とからなる2層構造を有していることを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の多孔性絶縁膜。
【0097】
(付記8) 前記第1の被膜形成成分のみからなる第1及び第2の多孔性絶縁膜と、これらの多孔性絶縁膜によって挟まれた前記障壁層とからなる3層構造を有していることを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の多孔性絶縁膜。
【0098】
(付記9) 膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜を製造する方法であって、
第1の低誘電率被膜形成成分を含む塗布液を基板上に塗布する工程、
形成された塗膜を所定の温度で焼成して、前記第1の被膜形成成分の微粒子からなり、該微粒子間に前記空隙を備えた絶縁膜を形成する工程、及び
前記第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分を前記絶縁膜の空隙に充填して、前記絶縁膜の表面及び内部の少なくとも一方に、前記第1の被膜形成成分及び前記第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層を形成する工程、
を含んでなることを特徴とする多孔性絶縁膜の製造方法。
【0099】
(付記10) 前記絶縁膜の形成工程において、前記第1の被膜形成成分の微粒子の粒径よりも大きい孔径で前記空隙を形成することを特徴とする付記9に記載の多孔性絶縁膜の製造方法。
【0100】
(付記11) 前記障壁層の形成工程において、前記第1の被膜形成成分の微粒子間に形成された空隙に前記第2の被膜形成成分の微粒子を充填することを特徴とする付記9又は10に記載の多孔性絶縁膜の製造方法。
【0101】
(付記12) エッチングストッパー、CMPストッパー又は金属拡散ストッパーとして前記障壁層を使用する工程をさらに含むことを特徴とする付記9〜11のいずれか1項に記載の多孔性絶縁膜の製造方法。
【0102】
(付記13) 付記1〜8のいずれか1項に記載の多孔性絶縁膜を含んでなることを特徴とする電子装置。
【0103】
(付記14) 膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性絶縁膜を含む電子装置を製造する方法であって、
付記9〜12のいずれか1項に記載の方法によって前記多孔性絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
【0104】
(付記15) 複数の絶縁層及び複数の配線層を基板の上に交互に積層して多層配線構造を形成するとともに、前記絶縁層の少なくとも一つを、付記9〜12のいずれか1項に記載の方法によって形成することを特徴とする付記14に記載の電子装置。
【0105】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、IC、LSI等の高集積度の半導体装置やその他の電子装置において絶縁膜として有用であるとともに、電子装置の製造において、その絶縁膜の一部を、処理の障壁層として、例えばハードマスク、エッチングストッパー、CMPストッパー、金属拡散ストッパーなどとして利用でき、よって、例えば多層配線構造体の製造において処理工程の工数を減らし、製造コストを下げることが可能な、多孔性で低誘電率の絶縁膜を提供することができる。
【0106】
また、本発明によれば、成膜時のストレスによるクラックなどの問題や、オープンポアに由来する脱ガスに伴う密着不良や電気的なリークなどの問題などを伴わないで、上述のような絶縁膜を製造することができる。
【0107】
さらに、本発明によれば、上述のような優れた絶縁膜を備えた、高速で信頼性の高い半導体装置やその他の電子装置とその製造方法を提供することができる。特に本発明によれば、エッチング選択比やCMP研磨比などの処理条件を容易にとることができるので、絶縁膜形成プロセスの工数を減らすことが可能になり、電子装置などの製造コストを飛躍的に下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多孔性絶縁膜の好ましい1実施形態を模式的に示した断面図である。
【図2】本発明による多孔性絶縁膜のもう1つの好ましい実施形態を模式的に示した断面図である。
【図3】図2の多孔性絶縁膜の形成方法を順を追って示した断面図である。
【図4】本発明による半導体装置の好ましい1実施形態を示した断面図である。
【図5】図4に示した半導体装置の好ましい製造方法の前半を順に示した断面図である。
【図6】図4に示した半導体装置の好ましい製造方法の後半を順に示した断面図である。
【図7】本発明による半導体装置のもう1つの好ましい実施形態を示した断面図である。
【図8】実施例3で作製した3層構造の多孔性絶縁膜の断面図である。
【図9】実施例6で作製した3層構造の多孔性絶縁膜の断面図である。
【図10】実施例7において得られた、各層の膜厚(nm)とSiOの堆積レート(nm/分)との関係をプロットしたグラフである。
【符号の説明】
1…シリコン基板
2…SiN拡散防止膜
3…SiOC膜
4…SiO
7…絶縁膜
10…半導体装置
13…TaN膜
16…Cu埋め込み配線層
20…半導体装置
50…多孔性絶縁膜
51…基板
61…多孔性絶縁層
71…障壁層

Claims (5)

  1. 膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜において、
    前記絶縁膜の空隙が、第1の低誘電率被膜形成成分の微粒子に由来するものであり、かつ
    前記絶縁膜の表面及び内部の少なくとも一方に、前記第1の被膜形成成分及び該第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層が備わっていることを特徴とする多孔性絶縁膜。
  2. 前記障壁層が、前記第1の被膜形成成分の微粒子と、それらの微粒子間に形成された空隙に充填された前記第2の被膜形成成分の微粒子とからなることを特徴とする請求項1に記載の多孔性絶縁膜。
  3. 膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜を製造する方法であって、
    第1の低誘電率被膜形成成分を含む塗布液を基板上に塗布する工程、
    形成された塗膜を所定の温度で焼成して、前記第1の被膜形成成分の微粒子からなり、該微粒子間に前記空隙を備えた絶縁膜を形成する工程、及び
    前記第1の被膜形成成分とは異なる物性を有する第2の被膜形成成分を前記絶縁膜の空隙に充填して、前記絶縁膜の表面及び内部の少なくとも一方に、前記第1の被膜形成成分及び前記第2の被膜形成成分から形成された少なくとも1層の障壁層を形成する工程、
    を含んでなることを特徴とする多孔性絶縁膜の製造方法。
  4. 請求項1に記載の多孔性絶縁膜を含んでなることを特徴とする電子装置。
  5. 膜厚全体にわたって微細な空隙を有する多孔性絶縁膜を含む電子装置を製造する方法であって、
    請求項3に記載の方法によって前記多孔性絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
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