JP2004281535A - 被膜形成材料、絶縁膜の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

被膜形成材料、絶縁膜の製造方法及び半導体装置 Download PDF

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Yoshihiro Nakada
義弘 中田
Katsumi Suzuki
克己 鈴木
Iwao Sugiura
巌 杉浦
Ei Yano
映 矢野
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Abstract

【課題】耐湿性ならびに高い強度をもつ低誘電率被膜を形成するのに有用な被膜形成材料を提供すること。
【解決手段】2種類もしくはそれ以上のシロキサン樹脂を含み、シロキサン樹脂の重量平均分子量が、それぞれ、50,000以上であり、かつ分子量分散に関して、2以上の頻度でピークを有しており、そしてシロキサン樹脂が、それぞれ、特定構造の2官能性シラン、特定構造の3官能性シラン及び特定構造の4官能性シランからなる群から選ばれた少なくとも1種類のシラン化合物を出発物質としてゾル−ゲル法によって形成されたものであるように構成する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被膜形成技術に関し、さらに詳しく述べると、半導体集積回路の絶縁膜やその他の被膜の形成に有用な低誘電率被膜形成用材料に関する。また、本発明は、このような被膜形成材料を使用して絶縁膜を製造する方法、そして得られる絶縁膜に関する。本発明の被膜形成材料により、例えばIC、LSI等の高集積度の半導体装置において、低誘電率でかつ耐熱性、耐湿性、機械的強度に優れた絶縁膜を提供でき、装置の高速化、信頼性の向上が可能となる。したがって、本発明は、本発明の絶縁膜を備えた半導体装置や回路装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、IC、LSI等の半導体装置において、半導体集積回路の集積度の増加及び素子密度の向上に伴い、半導体装置の多層化への要求が高まっている。多層構造をもった半導体装置では、配線層間に絶縁膜(通常、「層間絶縁膜」と呼ばれる)が積層されている。
【0003】
ところで、多層構造をもった半導体装置の場合、高集積化に伴い配線間隔は狭くなり、配線間の容量増大による配線遅延(信号遅延ともいう)が問題となってきた(非特許文献1)。配線遅延Tは、配線抵抗Rと配線間の寄生容量Cにより影響を受け、次式(1)で示される。
【0004】
T∝C・R …(1)
一方、寄生容量Cは、真空の誘電率をε0 、層間絶縁膜の誘電率をεr 、配線層の側面積をS、そして配線層の間隔をdとした場合、次式(2)で示される。
【0005】
C=ε0 ・εr ・S/d …(2)
これらの式から理解されるように、配線遅延Tを小さくするためには、配線層間の寄生容量Cの増大を防止すればよい。配線層間の寄生容量Cの増大を防止するためには、配線層厚を薄くして断面積Sを小さくすればよいが、そうすると、配線抵抗Rの上昇を招くため、配線遅延Tを解消することができない。よって、配線遅延Tを小さくするためには、絶縁膜の低誘電率化が有効な手段となる。
【0006】
従来、絶縁膜を形成する低誘電率材料として、例えば、二酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、燐珪酸ガラス(PSG)等の無機膜あるいは、ポリイミドなどの有機系高分子が用いられてきた。しかし、半導体装置で最も用いられているCVD−SiO膜で誘電率はたかだか4程度である。また、低誘電率CVD膜として検討されているSiOF膜は、誘電率:約3.3〜3.5であるが、吸湿性が高く、誘電率が上昇するという問題がある。
【0007】
さらに、近年、低誘電率被膜として加熱により蒸発または分解する有機樹脂などを低誘電率の被膜形成材料に添加して、成膜時の加熱により多孔質化する多孔質被膜があるが、現状では空孔サイズ(孔径)が10nm以上と大きいことから、誘電率を低減するために空隙率を高くすると、吸湿による誘電率上昇や膜強度の低下が生じるという問題がある。
【0008】
一方、耐湿性の優れた膜として有機高分子膜があるが、ガラス転移温度が200〜350℃と低く、熱膨張率も大きいことから、配線へのダメージが問題となっている。
【0009】
【非特許文献1】
「ULSIの微細化と多層配線技術の課題」、応用物理学会、Vol.68、No.11、PP1215−1225。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような問題点を解決して、従来の絶縁膜に比べて低誘電率であり、耐湿性が大きく、しかも機械的強度が高い絶縁膜を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明の目的は、そのような絶縁膜の簡単で経済的な製造方法を提供することにある。
【0012】
さらに、本発明の目的は、そのような絶縁膜やその他の被膜の形成に有用な被膜形成材料を提供することにある。
【0013】
さらにまた、本発明の目的は、高速で信頼性の高い半導体装置や回路基板を提供することにある。
【0014】
本発明のこれらの目的やその他の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した問題点を解決すべく鋭意研究の結果、従来のシリカ系多孔質被膜の耐熱性及び膜強度の低下の原因が、コアを形成するシリカの密度が低いこと、脱離した有機高分子の凝集により空孔サイズが大きくなるため吸湿性が高くなるとともに、膜強度が低くなることに着目し、以下に詳細に説明するように、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定した重量平均分子量が50,000以上で、かつ2つ以上の高頻度な分子量分散を持つシロキサン樹脂を混合してなる被膜形成材料を使用することで、前記の問題点を解消できるということを発見した。
【0016】
本発明は、その1つの面において、低誘電率被膜の形成に用いられる被膜形成材料であって、
2種類もしくはそれ以上のシロキサン樹脂を含み、
前記シロキサン樹脂の重量平均分子量が、それぞれ、50,000以上であり、かつ
分子量分散に関して、2以上の頻度でピークを有しており、そして
前記シロキサン樹脂が、それぞれ、次式(I)により表される2官能性シラン:
【0017】
【化4】
Figure 2004281535
【0018】
(上式において、置換基R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、不飽和炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよく、
置換基R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)、
次式(II)により表される3官能性シラン:
【0019】
【化5】
Figure 2004281535
【0020】
(上式において、置換基Rは、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、不飽和炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよく、
置換基R、R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)、及び
次式(III)により表される4官能性シラン:
【0021】
【化6】
Figure 2004281535
【0022】
(上式において、R、R10、R11及びR12は、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)からなる群から選ばれた少なくとも1種類のシラン化合物を出発物質としてゾル−ゲル法によって形成されたものであることを特徴とする被膜形成材料にある。
【0023】
また、本発明は、そのもう1つの面において、全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜であって、
本発明による被膜形成材料から形成されたものであることを特徴とする絶縁膜にある。
【0024】
さらに、本発明は、そのもう1つの面において、全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜を製造する方法であって、
本発明による被膜形成材料を基板上に塗布し、硬化させる工程を含んでなることを特徴とする絶縁膜の製造方法にある。
【0025】
さらにまた、本発明は、そのもう1つの面において、本発明による絶縁膜を含んでなることを特徴とする半導体装置にある。
【0026】
さらにまた、本発明は、そのもう1つの面において、本発明による絶縁膜を含んでなることを特徴とする回路装置にある。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明による被膜形成材料、絶縁膜及びその製造方法、半導体装置及び回路基板は、それぞれ、いろいろな形態で有利に実施することができる。なお、それぞれの発明は、以下に記載する形態に限定されるわけではない。
【0028】
第1に、本発明は、特に多孔性の低誘電率被膜の形成に用いられる被膜形成材料にある。この被膜形成材料とそれを使用した絶縁膜の形成方法は、GPC法により測定した重量平均分子量が50,000以上で、かつ2つ以上の高頻度な分子量分散を持つシロキサン樹脂を混合してなる被膜形成材料を基板や配線層、電極等の導電性層あるいはその他の下地層(以下、総称的に「基板」という)上に塗布した場合、粒径を異にするシロキサン樹脂の微粒子が膜厚方向にほぼ均一に分布した被膜が形成されるという点に着目したものである。すなわち、図1に示すように、基板(図示せず)の上に本発明の要件を満たす2種類以上のシロキサン樹脂(図示の例では、比較的に分子量の大きなシロキサン樹脂Mと、比較的に分子量の小さなシロキサン樹脂mの2種類を使用)を含む塗布溶液を所定の膜厚で塗布して成膜した場合、得られる被膜では、粒径の大きなシロキサン樹の微粒子Mがほぼ均一に分布するとともに、それらの微粒子Mの間隙を、比較的に分子量の小さなシロキサン樹脂の微粒子mが充填した状態になる。しかし、得られる被膜においては依然として空隙(ギャップ)gが存在しており、これが誘電率の低下に寄与することができる。また、ほぼ同じ粒径のシロキサン樹脂微粒子のみから被膜を形成した場合には認められなかったけれども、本発明に従い異なる粒径をもった2種類以上のシロキサン樹脂微粒子を使用した場合、比較的に大きな粒径をもったシロキサン樹脂微粒子の働きにより、被膜の機械的強度を増加させることができる。
【0029】
本発明の実施において、被膜形成材料は、少なくとも2種類のシロキサン樹脂を含みことが必要である。2種類の、好ましくは分子量を異にするシロキサン樹脂を使用することによって、微細な細孔をもった多孔質の低誘電率被膜を形成するとともに、その被膜に対して、所期の耐湿性及び機械的強度を付与することができる。また、このことに関連して、本発明の被膜形成材料を構成するシロキサン樹脂は、それを全体として見た場合、2つ以上の高頻度の分子量分散(ピーク)をもつこととなる。
【0030】
また、シロキサン樹脂は、それぞれ、その分子量(GPC法により測定した重量平均分子量)が、少なくとも50,000であることが必要である。50,000未満の分子量の場合、以下に説明する多官能性シランを使用してシロキサン樹脂を調製したとしても、所期の効果を得ることができない。また、本発明で使用するシロキサン樹脂において、その分子量の上限は特に限定されないというものの、一般的には1,000,000以下であることが好ましい。シロキサン樹脂の分子量が1,000,000を上回ると、ゲル状態となって成膜に使用できなくなるからである。
【0031】
さらに、シロキサン樹脂は、前式(I)の2官能性シラン、前式(II)の3官能性シラン又は前式(III)の4官能性シランのいずれか少なくとも1種類のシラン化合物から、加水分解/縮重合反応を経て、換言すると、ゾル−ゲル法によって、形成されたものであることが必要である。
【0032】
本発明で使用することのできるそれぞれのシラン化合物について説明すると、前式(I)の2官能性シランの場合、式中の置換基R、R、R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、また、置換もしくは非置換のいずれでもよい。例えば、置換基R及びRは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、例えばメチルトリメトキシ基、グリシジルトリエトキシ基等、不飽和炭化水素基、例えばビニル基、アリル基等、脂環族炭化水素基、例えばシクロヘキシル基等、芳香族炭化水素基、例えばフェニル基等、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基、その他である。また、置換基R及びRは、それぞれ、炭素数1〜3の炭化水素基、例えばメチル基、エチル基等、芳香族炭化水素基(上記に同じ)、その他である。
【0033】
本発明の実施に有用な前式(I)の2官能性シランの例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、トリメトキシシラン、トリエトキシシランなどの水素を含む3官能性アルコキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシランなどのフッ素を含む3官能性アルコキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、グリシジルトリメトキシシラン、グリシジルトリエトキシシランなどの炭素数1〜3の炭化水素基を含む3官能性アルコキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどの芳香族炭化水素基を含む3官能性アルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシランなどの不飽和炭化水素を含む3官能性アルコキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシランなどの脂環族炭化水素基を含む3官能性アルコキシシラン、その他を包含する。これらのシラン化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を混合もしくは組み合わせて使用してもよい。
【0034】
また、前式(II)により表される3官能性シランの場合、式中の置換基Rは、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、不飽和炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基などである。これらの置換基の典型例は、上記した通りであり、また、非置換もしくは置換のいずれであってもよい。
【0035】
置換基R、R及びRは、それぞれ、上記したような炭素数1〜3の炭化水素基、芳香族炭化水素基などを表す。これらの置換基は、同一もしくは異なっていてもよく、また、非置換もしくは置換のいずれであってもよい。
【0036】
本発明の実施に有用な前式(II)の3官能性シランの例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランなどの水素を含む2官能性アルコキシシラン、ジフルオロジメトキシシラン、ジフルオロジエトキシシランなどのフッ素を含む2官能性アルコキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジグリシジルジメトキシシラン、ジグリシジルジエトキシシランなどの炭素数1〜3の炭化水素基を含む2官能性アルコキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシランなどの芳香族炭化水素基を含む2官能性アルコキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシランなどの不飽和炭化水素基を含む2官能性アルコキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシランなどの脂環族炭化水素基を含む2官能性アルコキシシラン、その他を包含する。これらのシラン化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を混合もしくは組み合わせて使用してもよい。
【0037】
さらに、前式(III)により表される4官能性シランの場合、式中のR、R10、R11及びR12は、それぞれ、上記したような炭素数1〜3の炭化水素基、芳香族炭化水素基などを表す。これらの置換基は、同一もしくは異なっていてもよく、また、非置換もしくは置換のいずれであってもよい。
【0038】
本発明の実施に有用な前式(III)の4官能性シランの例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、その他を包含する。これらのシラン化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を混合もしくは組み合わせて使用してもよい。
【0039】
上述のようなシラン化合物を出発物質として使用してシロキサン樹脂を製造するため、本発明においてはゾル−ゲル法が使用される。ここで使用するゾルーゲル法は、その条件が特に限定されるわけではなく、常法に従って実施することができる。例えば、出発物質として選択した1種以上のシラン化合物を溶媒などと一緒に反応容器に仕込んだ後、70℃程度の温度まで加熱する。次いで、マグネチックスターラー等で攪拌しながら、ポリマ化触媒の存在において重合を進行させる。ここで使用するポリマ化触媒は、酸またはアルカリ性の化合物であれば特に限定されず、例えば、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、マレイン酸、酢酸、スルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸、アンモニア等の無機アルカリ、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、テトラメチルアンモニアウムハイドライド等の有機アルカリ化合物を挙げることができる。
【0040】
本発明で使用する2種類以上のシロキサン樹脂は、それぞれ、異なる重量平均分子量を有していることが好ましい。また、異なる粒径を有する微粒子の形態を有していることが好ましい。このような微粒子は、シロキサン樹脂の重量平均分子量を異ならせることによって容易に調製可能であり、また、それぞれの微粒子の粒径を適宜変更することによって、誘電率、耐湿性、機械的強度などの所望とするレベルに応じて最適な空孔サイズをもった多孔質の被膜を形成することができる。
【0041】
本発明の実施において、被膜形成材料は、必要ならばスパッタ法やその他の蒸着法を使用して直接的に基板上に蒸着してもよいけれども、通常、有機溶媒に溶解もしくは分散させて使用するのが好ましい。塗布溶液の調製に好適な有機溶媒は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、オクタン、デカン、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどを包含する。これらの有機溶媒は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
【0042】
被膜形成材料は、上記したような有機溶媒でいろいろな濃度に希釈した後、塗布溶液として使用することができる。被膜形成材料の適当な溶解もしくは分散濃度は、一般的に約5〜50重量%であり、好ましくは約10〜30重量%の範囲である。被膜形成材料の量が少なすぎると、所望の膜厚が得られず、多いと塗りムラが生じる。
【0043】
被膜形成材料は、必要に応じて、その他の成分をさらに含有していてもよい。追加の成分として、例えば、バインダ樹脂、界面活性剤などを挙げることができる。
【0044】
特にバインダ樹脂は、シロキサン樹脂の分子どうしを熱処理によって結合させる場合に結合助剤として有用であり、また、空孔サイズを最適化したり、被膜の機械的強度を高めたりするのにも有用である。本発明の実施において好適なバインダ樹脂は、重量平均分子量が50,000未満のシロキサン樹脂である。これらのシロキサン樹脂は、特に、前式(I)、(II)又は(III)により表されるシラン化合物から形成されたシロキサン樹脂であることが好ましい。同系列のシロキサン樹脂をバインダ樹脂として使用することによって、相分離などの不都合を回避できるからである。バインダ樹脂は、通常、被膜形成材料の全量を基準にして約10〜50重量%の量で使用するのが好ましく、さらに好ましくは、約15〜30重量%の範囲である。
【0045】
界面活性剤は、特にその種類が限定されるわけではない。例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系等の常用の界面活性剤を適当量で使用することができる。界面活性剤は、シロキサン樹脂の微粒子の凝集を防ぐのに好適である。
【0046】
被膜形成用塗布溶液は、成膜のため、基板の上に所定の膜厚で塗布する。適当な塗布法としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えばスピンコート法、スキャンコート法、ディップコート法、バーコート法などの常用の塗布法を使用することができる。取り扱い性などの面から、特にスピンコート法が有用である。このような塗布法を使用して、被膜形成材料を任意の膜厚で塗布することができる。
【0047】
次いで、形成された塗膜を熱処理して目的とする多孔性被膜を得る。熱処理工程は、いろいろな方法で実施することができるけれども、本発明の場合、2段階法で実施するのが有利である。すなわち、
基板上に形成された被膜形成材料の塗膜を加熱して溶剤を乾燥させる第1の熱処理工程と、
第1の熱処理工程で形成された被膜前駆体をさらに加熱して被膜を多孔質化する第2の熱処理工程とを含む2段階の熱処理工程で被膜を形成するのが有利である。
【0048】
第1の熱処理工程は、特に、シロキサン樹脂の部分的な架橋を通じて被膜を構成するシロキサン樹脂の骨格を形成することに目的がある。第1の熱処理工程は、好ましくは、約100〜400℃の温度で実施することができる。また、この熱処理は、いろいろな雰囲気下で実施することができるけれども、通常、酸素濃度が1容量%以上の酸素含有雰囲気中で実施することが好ましい。酸素含有雰囲気の適用は、例えば前式(I)及び(II)により表されるシラン化合物を使用するときに、架橋を促進するうえで好ましい。
【0049】
第2の熱処理工程は、特に、被膜を多孔質化するとともに、得られる空隙を微細化して空孔サイズの増加を抑えることに目的がある。第2の熱処理工程は、好ましくは、第1の熱処理工程の温度(約100〜400℃)を上回る任意の温度、通常約200〜500℃の温度で実施することができる。また、この熱処理は、第1の熱処理工程と同様にいろいろな雰囲気下で実施することができるけれども、通常、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気、真空雰囲気又は酸素濃度が10ppm以上の酸素含有雰囲気中で実施することが好ましい。ここでも、酸素含有雰囲気の適用は、例えば前式(I)及び(II)により表されるシラン化合物を使用するときに、架橋を促進するうえで好ましい。
【0050】
本発明により形成される多孔性被膜は、好ましいことに、それに含まれる空隙の空孔サイズが10nm以下である。また、この被膜の場合、分子構造欠陥が少なく、かつ、高密度なシリカを形成できることから、耐湿性に優れ、空隙率増加による強度低下を抑制できる。したがって、本発明により形成された被膜は、製造プロセスで熱応力や剪断応力がかかる半導体装置の低誘電率層間絶縁膜として有効であり、この被膜を用いればデバイスの応答速度の速い半導体集積回路が得られる。
【0051】
また、多孔性被膜は、その使途に応じていろいろな厚さで形成することができ、特に限定されるものではない。多孔性被膜の厚さは、好ましいことに、100nm以上の比較的に大きな厚さでも、従来の技術では達成することが難しいとされた高い密着性を実現しつつ、満足し得る低誘電率やその他の特性を実現することができる。多孔性被膜の厚さは、通常、約50〜250nmの範囲である。すなわち、本発明の実施において、被膜形成材料をいろいろな膜厚で塗布することができるというものの、乾燥後の被膜の膜厚が約50〜250nmの範囲となる量で塗布することが好ましい。
【0052】
さらに、多孔性被膜は、好ましいことに、3.0未満の誘電率を有しており、よって、絶縁膜、特に層間絶縁膜として有利に使用することができる。多孔性被膜の誘電率は、さらに好ましくは、約2.0〜2.5の範囲であり、最も好ましくは、2.2〜2.3程度である。このような低い誘電率が得られるので、本発明の絶縁膜を半導体装置において使用した場合、信号の高速化を容易に達成することができる。また、回路基板や回路装置において使用した場合にも、同様な効果を得ることができる。
【0053】
本発明は、また、本発明の多孔性絶縁膜を含む各種の半導体装置、回路装置又はその他の電子デバイスにある。例えば、多孔性絶縁膜は、基板と、その上に交互に積層して形成された複数の絶縁層及び複数の配線層(場合により、その他の導電性層であってもよい)とを含む半導体装置において、絶縁層の少なくとも一つとして有利に使用することができる。この半導体装置では、このように本発明による低誘電率の絶縁膜を取り入れることで、耐湿性及び機械的強度を十分に確保するとともに、配線遅延を顕著に低下することができる。
【0054】
また、本発明の半導体装置においては、配線層を任意の金属配線材料から有利に形成することができる。例えば、配線層を形成する金属配線の材料を、アルミニウム及びアルミニウムを主体とした合金または銅及び銅を主体とした合金から選ぶことができる。さらに、これらの配線層において、チタン又はチタンを主体とした合金、あるいはタンタル又はタンタルを主体とした合金をバリアメタルとして用いてもよい。
【0055】
図2は、本発明による半導体装置の好ましい1実施形態を示したものである。図示の半導体装置20の場合、その内部に本発明の低誘電率被膜10、13及び15が層間絶縁膜(配線分離絶縁膜)として組み込まれている。
【0056】
半導体装置20は、トランジスタ層を上面に備えたシリコン基板1を有する。ここで、トランジスタ層は、素子間分離膜2、ソース拡散層5a及びドレイン拡散層5b、サイドウオール絶縁膜3、そしてゲート電極4から形成されている。
【0057】
トランンジスタ層が形成されたSi基板1の上には、層間絶縁膜(リンガラス)6及びストッパー膜(SiO膜)7が順次積層されており、さらに、これらの膜の加工によって形成された導体プラグ(導体ビアともいう)9が設けられている。導体プラグ9は、電極取り出し用のコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホ−ルにスパッタ法でTiN8を50nmの膜厚で形成した後にWFと水素の混合ガスを還元することで導体プラグ9を埋め込み、化学的機械研磨法(CMP)によりビア以外の部分を除去することによって形成したものである。TiN8は、バリア膜として形成されている。
【0058】
ストッパー膜(SiO膜)7の上には、デュアルダマシン法によりビア層と配線層が同時に形成されている。すなわち、ストッパー膜7の上に本発明による低誘電率絶縁膜(配線分離絶縁膜)10がシロキサン樹脂から形成されている。また、この低誘電率絶縁膜10の上には、TEOS−SiOからなる保護膜11及びSiNからなるストッパー膜12が順次積層されている。さらに、これらの膜の加工によって形成されたCu埋め込み配線層(第1層目配線層)17も設けられている。Cu埋め込み配線層17の周囲には、TiNからなるバリア膜8が形成されている。
【0059】
Cu埋め込み配線層(第1層目配線層)17の上には、上記と同様にして、本発明による低誘電率絶縁膜(配線分離絶縁膜)13、SiNからなるストッパー膜14、本発明による低誘電率絶縁膜(配線分離絶縁膜)15、そしてTEOS−SiOからなる保護膜16が順次積層されている。さらに、これらの膜の加工によって形成されたCu埋め込み配線層(第2層目配線層)18も設けられている。Cu埋め込み配線層18の周囲には、TiNからなるバリア膜8が形成されている。
【0060】
この半導体装置では、本発明の低誘電率絶縁膜を取り込んでいるので、吸湿による誘電率の低下などを引き起こすことなく各種の特性を安定に維持することができる。また、配線形成工程におけるCMP(化学機械研磨)などの力学的ストレスや、半導体装置製造工程における焼成などの熱ストレスをうけても、ここで使用されている絶縁膜は良好な密着性を有しているので、剥れなどの不都合が発生しにくく、デバイス特性及び信頼性をより向上することができる。
【0061】
図6は、本発明の絶縁膜を組み込んだ回路基板(SIP基板)の例である。SIP基板30は、図示のように、絶縁性の樹脂基板31の上に本発明の低誘電率絶縁膜を使用して多層配線構造を形成した後、はんだバンプ36を介して半導体チップ(例えば、LSIチップ)45を実装したものである。多層配線構造について見ると、Cu配線層32及び33の間に本発明の低誘電率絶縁膜(配線分離絶縁膜)41があり、また、Cu配線層33及び34の間に本発明の低誘電率絶縁膜(配線分離絶縁膜)42がある。また、Cu配線層34は、その上面を本発明の低誘電率絶縁膜43で被覆されている。Cu配線層どうしは、Cuビア35によって相互に接続されている。さらに、シリコン基板31と半導体チップ45の間隙は、エポキシ樹脂44で封止されている。
【0062】
【実施例】
引き続いて、本発明をその実施例を参照して説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
実施例1
20.8g(0.1モル)のテトラエトキシシラン、17.8g(0.1モル)のメチルトリエトキシシラン及び39.6gのメチルイソブチルケトンを200mlの反応容器に仕込み、12.6g(0.7モル)の0.5%アンモニア水溶液を10分間で滴下し、滴下終了後50℃で2時間攪拌した。次に、ロータリーエバポレータにて熟成反応により生成した反応溶液が50mlになるまで除去した。得られた溶液に20mlのメチルイソブチルケトンを添加し、200℃のオーブンによりメチルイソブチルケトンを除去したところ、溶液の固形分濃度は17.8重量%であった。
【0063】
上記シロキサン樹脂をテトラヒドロフランにて1%濃度に調整し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法により重量平均分子量を測定したところ、492,320であった。
実施例2
20.8g(0.1モル)のテトラエトキシシラン、17.8g(0.1モル)のメチルトリエトキシシラン及び39.6gのメチルイソブチルケトンを200mlの反応容器に仕込み、12.6g(0.7モル)の0.05%アンモニア水溶液を10分間で滴下し、滴下終了後50℃で2時間攪拌した。次に、ロータリーエバポレータにて熟成反応により生成した反応溶液が50mlになるまで除去した。得られた溶液に20mlのメチルイソブチルケトンを添加し、200℃のオーブンによりメチルイソブチルケトンを除去したところ、溶液の固形分濃度は17.6重量%であった。
【0064】
上記シロキサン樹脂をテトラヒドロフランにて1%濃度に調整し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法により重量平均分子量を測定したところ、88,540であった。
実施例3
20.8g(0.1モル)のテトラエトキシシラン、17.8g(0.1モル)のメチルトリエトキシシラン及び39.6gのメチルイソブチルケトンを200mlの反応容器に仕込み、12.6g(0.7モル)の0.005%硝酸水溶液を10分間で滴下し、滴下終了後50℃で2時間攪拌した。次に、ロータリーエバポレータにて熟成反応により生成した反応溶液が50mlになるまで除去した。得られた溶液に20mlのメチルイソブチルケトンを添加し、200℃のオーブンによりメチルイソブチルケトンを除去したところ、溶液の固形分濃度は17.6重量%であった。
【0065】
上記シロキサン樹脂をテトラヒドロフランにて1%濃度に調整し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法により重量平均分子量を測定したところ、4,540であった。
実施例4
実施例1〜3のそれぞれにおいて調製したシロキサン樹脂の溶液を1:1:1の混合比(重量比)で混合して低誘電率被膜形成用材料(塗布溶液)を調製した。
【0066】
次いで、得られた塗布溶液をシリコンウエハ上に3,000rpm及び20秒でスピンコートした後、200℃で溶剤乾燥を行い、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気で400℃で30分間アニールを行うことで絶縁膜を形成した。この絶縁膜上に1mmφの金電極を作製し、誘電率を測定したところ、誘電率が1.98であった。また、本絶縁膜に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、752kgf/cmであった。さらに、ガス吸着法により求めた空孔サイズは4.8nm以下であり、平均空孔サイズは2.1nmであった。この被膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬させ誘電率を測定したところ、1.99であり、浸漬前後での誘電率に変化は認められなかった。
比較例1
前記実施例4に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較のため、実施例1及び3のそれぞれにおいて調製したシロキサン樹脂の溶液を1:1の混合比(重量比)で混合して低誘電率被膜形成用材料(塗布溶液)を調製した。
【0067】
次いで、得られた塗布溶液をシリコンウエハ上に3,000rpm及び20秒でスピンコートした後、200℃で溶剤乾燥を行い、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気で400℃で30分間アニールを行うことで絶縁膜を形成した。この絶縁膜上に1mmφの金電極を作製し、誘電率を測定したところ、誘電率が1.97であった。また、本絶縁膜に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、595kgf/cmであった。さらに、ガス吸着法により求めた空孔サイズは24.8nm以下であり、平均空孔サイズは12.6nmであった。この被膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬させ誘電率を測定したところ、2.21であり、浸漬前と比較して誘電率の上昇が認められた。
実施例5
本例では、図2に示した多層配線構造をもった半導体装置20を図3〜図5に順を追って示す工程(A)〜(G)で作製した。
【0068】
まず、図3(A)に示すように、トランジスタ層を上面に備えたシリコン基板1を作製した。トランジスタ層は、素子間分離膜2、ソース拡散層5a及びドレイン拡散層5b、サイドウオール絶縁膜3、そしてゲート電極4から構成成されている。
【0069】
トランンジスタ層の形成後、図3(B)に示すように、シリコン基板1の上に層間絶縁膜(リンガラス)6及びストッパー膜(SiO膜)7を順次積層し、さらに電極取り出し用のコンタクトホールを形成した。
【0070】
その後、バリア層として働かせるため、コンタクトホ−ルにスパッタ法でTiN8を50nmの膜厚で形成した。さらにその後、コンタクトホールにWFと水素の混合ガスを還元することで導体プラグ9を埋め込み、化学的機械研磨法(CMP)によりビア以外の部分を除去した。図3(C)に示すような構造の導体プラグ(導体ビアともいう)9が得られた。
【0071】
次いで、図4(D)に示すように、前記実施例4に記載のものと同様の方法で本発明による低誘電率被膜(配線分離絶縁膜)10をシリコン基板1上で膜厚250nmとなる条件で成膜し、さらにその上に、保護膜として働かせるため、TEOS−SiO11を50nmの膜厚で積層した。次いで、図示しないが、これらの膜の上にレジスト層を形成し、1層目配線パターンに対応するようにパターニングした。得られたレジストパターンをマスクにCF/CHFガスを原料としたフッ素(F)プラズマ法により配線溝22を加工した。
【0072】
配線溝の形成が完了した後、図4(E)に示すように、すでに形成されている配線分離絶縁膜10に配線材料Cuが拡散するのを防止するバリア膜8として働かせるため、配線溝の内壁にTiNを50nmの膜厚でスパッタ成膜した。次いで、電解めっきの際に電極として働くシード層(図示せず)を形成するため、Cuを50nmの膜厚でスパッタ成膜した。その後、配線材料Cuを電解めっきにより600nmの膜厚で積層し、配線パターン部以外のメタルをCMPにより除去した。図示のようなCu埋め込み配線層(第1層目配線層)17が得られた。
【0073】
引き続いて、ビア層と配線層をデュアルダマシン法により同時に形成した。
【0074】
まず、先の工程で形成した第1層目配線層17の上に、図5(F)に示すように、配線材料Cuの拡散防止を目的として、シランとアンンモニアガスを用いてプラズマCVD法によりストッパー膜としてSiN膜12を50nmの膜厚で形成した。さらに、SiN膜12の上に、上記工程と同様に前記実施例4に記載の手法に従って本発明による低誘電率絶縁膜(配線分離絶縁膜)13を250nmの膜厚で積層した。次いで、第2層目配線層のパターンに合わせて、シランとアンンモニアガスを用いてプラズマCVD法によりストッパー膜としてSiN膜14を50nmの膜厚で成膜した。さらにその上に、同じく上記工程と同様に前記実施例4に記載の手法に従って本発明による低誘電率絶縁膜(配線分離絶縁膜)15を400nmの膜厚で成膜した。さらに続けて、保護膜としてTEOS−SiO16を50nmの膜厚で積層した。
【0075】
以上の積層工程が完了した後、図示しないが、積層された膜の上にレジスト層を塗布し、これをパターニングしてビアパターンに対応するレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンをマスクに、CF/CHFガスを原料としたフッ素プラズマ法により下地の層を順次、SiOからなる保護膜16/低誘電率絶縁膜15/SiNからなるストッパー膜14/低誘電率絶縁膜13/SiNからなるストッパー膜12の順に加工した。低誘電率絶縁膜13において貫通ビア23が形成された。さらに続けて、第2層目配線層のパターンを施したレジスト層をマスクにCF/CHFガスを原料としたフッ素プラズマ法により配線溝24を加工した。
【0076】
引き続いて、図5(G)に示すように、先の工程で形成した貫通ビア23と配線溝24の内壁に、Cuの絶縁層への拡散バリアとして働くTiN8を50nmの膜厚で、かつ電解めっきの際に電極として働くCuシード層(図示せず)を50nmの膜厚で、それぞれスパッタ法により形成した。さらに、電解めっきによりCu18を1400nmの膜厚で積層した後、配線層を形成したビア以外の部分(切断線Cよりも上の部分)をCMPにより除去し、図2に示したようなCu埋め込み配線層18を形成した。
【0077】
上記のような一連の工程を経て、3層構造の多層配線を有する半導体装置(図2参照)が得られた。このようにして作製した多層配線の場合、100万個の連続ビアの歩留まりは、95%以上であった。
実施例6
20.8g(0.1モル)のテトラエトキシシラン、17.8g(0.1モル)のメチルトリエトキシシラン及び39.6gのメチルイソブチルケトンを200mlの反応容器に仕込み、12.6g(0.7モル)の0.7%アンモニア水溶液を10分間で滴下し、滴下終了後50℃で2時間攪拌した。次に、ロータリーエバポレータにて熟成反応により生成した反応溶液が50mlになるまで除去した。得られた溶液に20mlのメチルイソブチルケトンを添加し、200℃のオーブンによりメチルイソブチルケトンを除去したところ、溶液の固形分濃度は17.6重量%であった。
【0078】
上記シロキサン樹脂をテトラヒドロフランにて1%濃度に調整し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法により重量平均分子量を測定したところ、765,700であった。
実施例7
実施例1、2、3及び6のそれぞれにおいて調製したシロキサン樹脂の溶液を1:1:1の混合比(重量比)で混合して低誘電率被膜形成用材料(塗布溶液)を調製した。
【0079】
次いで、得られた塗布溶液をシリコンウエハ上に3,000rpm及び20秒でスピンコートした後、200℃で溶剤乾燥を行い、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気で400℃で30分間アニールを行うことで絶縁膜を形成した。この絶縁膜上に1mmφの金電極を作製し、誘電率を測定したところ、誘電率が1.85であった。また、本絶縁膜に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、672kgf/cmであった。さらに、ガス吸着法により求めた空孔サイズは4.2nm以下であり、平均空孔サイズは1.9nmであった。この被膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬させ誘電率を測定したところ、1.88であり、浸漬前後での誘電率に変化は認められなかった。
【0080】
以上、本発明を特にその好ましい実施の形態及び実施例を参照して説明した。最後に、本発明のさらなる理解のために本発明の好ましい態様を整理すると、以下に付記する通りである。
【0081】
(付記1)低誘電率被膜の形成に用いられる被膜形成材料であって、
2種類もしくはそれ以上のシロキサン樹脂を含み、
前記シロキサン樹脂の重量平均分子量が、それぞれ、50,000以上であり、かつ
分子量分散に関して、2以上の頻度でピークを有しており、そして
前記シロキサン樹脂が、それぞれ、次式(I)により表される2官能性シラン:
【0082】
【化7】
Figure 2004281535
【0083】
(上式において、置換基R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、不飽和炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよく、
置換基R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)、
次式(II)により表される3官能性シラン:
【0084】
【化8】
Figure 2004281535
【0085】
(上式において、置換基Rは、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、不飽和炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよく、
置換基R、R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)、及び
次式(III)により表される4官能性シラン:
【0086】
【化9】
Figure 2004281535
【0087】
(上式において、R、R10、R11及びR12は、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)からなる群から選ばれた少なくとも1種類のシラン化合物を出発物質としてゾル−ゲル法によって形成されたものであることを特徴とする被膜形成材料。
【0088】
(付記2)前記シロキサン樹脂が、それぞれ、異なる粒径を有する微粒子の形態を有していることを特徴とする付記1に記載の被膜形成材料。
【0089】
(付記3)重量平均分子量が50,000未満のシロキサン樹脂からなるバインダ樹脂をさらに含むことを特徴とする付記1又は2に記載の被膜形成材料。
【0090】
(付記4)前記バインダ樹脂が、前式(I)、(II)又は(III)により表されるシラン化合物から形成されたシロキサン樹脂であることを特徴とする付記3に記載の被膜形成材料。
【0091】
(付記5)前記バインダ樹脂が、被膜形成材料の全量を基準にして10〜50重量%の量で含まれることを特徴とする付記3又は4に記載の被膜形成材料。
【0092】
(付記6)前記被膜が絶縁膜であることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の被膜形成材料。
【0093】
(付記7)全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜であって、
付記1〜5のいずれか1項に記載の被膜形成材料から形成されたものであることを特徴とする絶縁膜。
【0094】
(付記8)前記空隙の空孔サイズが10nm以下であることを特徴とする付記7に記載の絶縁膜。
【0095】
(付記9)前記被膜形成材料の塗布溶液から塗膜を形成した後、第1の熱処理で溶剤を乾燥させ、第2の熱処理で多孔質化することによって成膜されたものであることを特徴とする付記7又は8に記載の絶縁膜。
【0096】
(付記10)全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜を製造する方法であって、
付記1〜5のいずれか1項に記載の被膜形成材料を基板上に塗布し、硬化させる工程を含んでなることを特徴とする絶縁膜の製造方法。
【0097】
(付記11)基板上に形成された前記被膜形成材料の塗膜を加熱して溶剤を乾燥させる第1の熱処理工程と、
前記第1の熱処理工程で形成された被膜前駆体をさらに加熱して被膜を多孔質化する第2の熱処理工程とを含むことを特徴とする付記10に記載の絶縁膜の製造方法。
【0098】
(付記12)前記被膜形成材料を、乾燥後の絶縁膜の厚さが100nm以上となる量で塗布することを特徴とする付記11に記載の絶縁膜の製造方法。
【0099】
(付記13)付記7〜9のいずれか1項に記載の絶縁膜を含んでなることを特徴とする半導体装置又は回路装置。
【0100】
(付記14)基板と、その上に交互に積層して形成された複数の絶縁層及び複数の導電性層とを含み、当該絶縁層の少なくとも一つが、付記7〜9のいずれか1項に記載の絶縁膜であることを特徴とする付記13に記載の半導体装置又は回路装置。
【0101】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、本発明によれば、耐湿性ならびに高い強度をもつ低誘電率の被膜、すなわち、絶縁膜を得ることができる。また、このような絶縁膜を構成要素として組み込むことによって、半導体装置や回路装置の応答速度の高速化に寄与することができる。
【0102】
実際に、本発明によると、特に10nm程度の微細な細孔をもつ多孔質シリカ系低誘電率絶縁膜を得ることができ、また、シロキサン樹脂の多孔質化において従来の多孔質被膜で問題となっていた吸湿性が高い、膜の機械的強度が低いという欠点も合わせて解消することができる。
【0103】
また、本発明の絶縁膜を使用すると、例えば半導体集積回路の多層配線工程において配線間に生じる寄生容量を低下させ、信号伝播速度の遅延を低減することができるので、高速の回路装置を提供することができる。従来から、絶縁膜の寄生容量による信号伝播速度の低下が知られていたが、半導体デバイスの配線間隔が1μm以上の世代では配線遅延のデバイス全体への影響は少なかった。しかし、配線間隔が1μm以下ではデバイス速度への影響が大きくなり、特に今後0.5μm以下の配線間隔で回路を形成すると、配線間の寄生容量がデバイス速度に大きく影響を及ぼすようになってくる。本発明による絶縁膜は、低誘電率化による寄生容量の低減効果を最大限に生かして、高速回路装置の形成を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多孔性被膜の形成原理を模式的に示した断面図である。
【図2】本発明による半導体装置の好ましい1例を示した断面図である。
【図3】図2に示した半導体装置の好ましい製造方法(その1)を順に示した断面図である。
【図4】図2に示した半導体装置の好ましい製造方法(その2)を順に示した断面図である。
【図5】図2に示した半導体装置の好ましい製造方法(その3)を順に示した断面図である。
【図6】本発明による回路基板の好ましい1例を示した断面図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板
6…層間絶縁膜
7…ストッパー膜
8…バリア膜
9…導体プラグ
10…配線分離絶縁膜
11…保護膜
12…ストッパー膜
13…配線分離絶縁膜
14…ストッパー膜
15…配線分離絶縁膜
16…保護膜
17…Cu埋め込み配線層
18…Cu埋め込み配線層
20…半導体装置

Claims (5)

  1. 低誘電率被膜の形成に用いられる被膜形成材料であって、
    2種類もしくはそれ以上のシロキサン樹脂を含み、
    前記シロキサン樹脂の重量平均分子量が、それぞれ、50,000以上であり、かつ
    分子量分散に関して、2以上の頻度でピークを有しており、そして
    前記シロキサン樹脂が、それぞれ、次式(I)により表される2官能性シラン:
    Figure 2004281535
    (上式において、置換基R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、不飽和炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよく、
    置換基R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)、
    次式(II)により表される3官能性シラン:
    Figure 2004281535
    (上式において、置換基Rは、水素原子、フッ素原子、構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有する炭素数1〜3の炭化水素基、不飽和炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は構造の一部にエステル結合又はエーテル結合を有しない炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよく、
    置換基R、R及びRは、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)、及び
    次式(III)により表される4官能性シラン:
    Figure 2004281535
    (上式において、R、R10、R11及びR12は、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、また、これらの置換基はさらに置換されていてもよい)からなる群から選ばれた少なくとも1種類のシラン化合物を出発物質としてゾル−ゲル法によって形成されたものであることを特徴とする被膜形成材料。
  2. 重量平均分子量が50,000未満のシロキサン樹脂からなるバインダ樹脂をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の被膜形成材料。
  3. 全体にわたって微細な空隙を有する多孔性の絶縁膜を製造する方法であって、
    請求項1又は2に記載の被膜形成材料を基板上に塗布し、硬化させる工程を含んでなることを特徴とする絶縁膜の製造方法。
  4. 基板上に形成された前記被膜形成材料の塗膜を加熱して溶剤を乾燥させる第1の熱処理工程と、
    前記第1の熱処理工程で形成された被膜前駆体をさらに加熱して被膜を多孔質化する第2の熱処理工程とを含むことを特徴とする請求項3に記載の絶縁膜の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載の被膜形成材料から形成された多孔性の絶縁膜を含んでなることを特徴とする半導体装置又は回路装置。
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