JP2004251329A - ジョイント - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数が少なく製造コストを低減できるとともに破損しにくいジョイントを提供することを目的としている。
【解決手段】開口部を有する枠状をしていて、開口部を臨む位置に設けられた薄肉ヒンジ部を中心にして一端部が他端部に対して相対的に回動自在な本体部材と、本体部材の一端部と他端部とが所定の角度になった状態で、前記開口部に嵌合し、本体部材の一端部と他端部との角度を所定の角度に固定する固定部材とを備えていることを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】開口部を有する枠状をしていて、開口部を臨む位置に設けられた薄肉ヒンジ部を中心にして一端部が他端部に対して相対的に回動自在な本体部材と、本体部材の一端部と他端部とが所定の角度になった状態で、前記開口部に嵌合し、本体部材の一端部と他端部との角度を所定の角度に固定する固定部材とを備えていることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、容器と容器の蓋とを接続するジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂成形品の蓋付き容器の場合、一般に、容器の開口縁部に軸受けを一体成形し、蓋の端縁に設けられた鉤状係止部を軸受け係合させている(特許文献1)。
また、容器と蓋とを薄肉ヒンジを介して一体成形したものもある(特許文献2)。
【0003】
しかし、前者の蓋付き容器の場合、容器および蓋の構造が複雑となり製造コストがかかるとともに、軸受けあるいは鉤状係止部が破損した場合修理して使用することが難しい。
一方、後者の蓋付き容器の場合、押さえていないと、薄肉ヒンジ部の弾性によって、蓋が容器の側壁面に沿わないため、蓋を開放した状態で容器を積み重ねた場合、蓋が邪魔になる。また、何度も使用していると薄肉ヒンジ部が破断し、蓋が取れてしまう場合がある。
【0004】
そこで、図12に示すように、基板部110の両側に回動自在に係止部120を備えたジョイント100が既に提案されている。
すなわち、このジョイント100は、係止部120が、その長手方向両側に弾性係止爪121が設けられ、一方の係止部120を容器200の上端部壁面に設けられた係合凹部210に、他方の係止部120を蓋(図示せず)の端面に設けられた係合凹部にそれぞれ弾性係止爪121を弾性変形させながら圧入し、係合凹部210内で弾性係止爪121が復元することによって、係止部120を係合凹部210に係合させて、蓋を容器200に回動自在に連結するようになっている。
【0005】
したがって、このジョイント100を用いた蓋付き容器の場合、ジョイント部分が破損してもジョイントを交換するだけでもとの蓋付き容器とすることができ、容器を長期間使用することができるという利点を備えている。
しかし、上記ジョイントの場合、3つの部材から形成されていて、組み立てに手間がかかるとともに、枢支部が破損しやすいという問題がある。
【0006】
【特許文献1】特開2000−43919号公報
【特許文献2】特開2001−80638号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて、部品点数が少なく製造コストを低減できるとともに破損しにくいジョイントを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のジョイント(以下、「請求項1のジョイント」と記す)は、開口部を有する枠状をしていて、開口部を臨む位置に設けられた薄肉ヒンジ部を中心にして一端部が他端部に対して相対的に回動自在な本体部材と、本体部材の一端部と他端部とが所定の角度になった状態で、前記開口部に嵌合し、本体部材の一端部と他端部との角度を所定の角度に固定する固定部材とを備えていることを特徴としている。
【0009】
本発明の請求項2に記載のジョイント(以下、「請求項2のジョイント」と記す)は、請求項1のジョイントにおいて、固定部材が本体部材の一端部に一体成形されていることを特徴としている。
【0010】
本発明の請求項3に記載のジョイント(以下、「請求項3のジョイント」と記す)は、請求項1または請求項2のジョイントにおいて、被連結部材に設けられた係合凹部に係合する係止ピンが、本体部材の両端からそれぞれ2本ずつ薄肉ヒンジ部の回動軸に直交するように延出していることを特徴としている。
【0011】
本発明の請求項4に記載のジョイント(以下、「請求項4のジョイント」と記す)は、請求項3のジョイントにおいて、係止ピンは、係合凹部に係合される際、その先端の凹部底面に向かう側のコーナーが切り欠かれていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1〜図5は、本発明にかかるジョイントの1つの実施の形態をあらわしている。
【0013】
図1〜図5に示すように、このジョイント1は、合成樹脂によって一体成形された本体部材2と、固定部材3と、4本の係止ピン4とを備えている。
本体部材2は、開口部21を有する略矩形の枠状をしていて、開口部21の内部を臨む位置に設けられた薄肉ヒンジ部22を中心にして一端部23が他端部24に対して相対的に回動自在になっている。
【0014】
また、開口部21の一端部23側内壁面には、後述する固定部材3の弾性係止爪31が係止される係合凹部25および固定部材3のストッパ32を受ける切欠部26が穿設されている。
固定部材3は、本体部材2の他端部24の開口部21を臨む位置から一端部23方向に延出していて、その一端部23側の面に弾性係止爪31と、ストッパ32とが厚み方向に並んで設けられている。そして、弾性係止爪31を先頭にして開口部21に嵌まり込み、その本体部材2の一端部23と他端部24とが同一平面上に配置された状態でストッパ32が切欠26の壁面で受けられ、それ以上回動せず、また、弾性係止爪31が係合凹部25に係止され逆方向にも回動しないようになる。すなわち、本体部材の両端部23、24および固定部材3が同一平面内に並んだ状態で固定されるようになっている。
【0015】
係止ピン4は、本体部材2の両端コーナーからそれぞれ薄肉ヒンジ部22の回動軸に直交するように延出していて、後述する被連結部材としての容器開口部枠5および蓋6に設けられた係合凹部52(62)に係合される際、その先端の係合凹部底面に向かう側のコーナーが切り欠かれ、テーパ面41が形成されている。
【0016】
このジョイント1は、たとえば、図6および図7に示すように、折り畳みコンテナの容器本体(図示せず)の上縁部に嵌合され、容器本体を使用状態に保持する容器開口部枠5と、蓋6とを以下のようにして連結することができる。
なお、容器開口部枠5は、蓋6を連結する側壁面に、本体部材2の長手方向の寸法と同じか少し広い間隔の切欠部51が所定ピッチ(図では1つしか現れていない)で設けられ、各切欠部51の両側壁面に係止ピン4より少し大きな係合凹部52が設けられている。一方、蓋6は、その側面の、容器開口部枠5の切欠部51に対応する位置にも同様に切欠部61および係合凹部62が設けられている。
【0017】
そして、図6に示すように、容器開口部枠5と蓋6とを、まず、容器開口部枠5の切欠部51と蓋6の切欠部61とが平行に並ぶように配置する。つぎに、固定部材3を開口部21に嵌合させず、本体部材2の一端部23が他端部24に対し薄肉ヒンジ部22のところで折れ曲り、ジョイント1の各係止ピン4のテーパ面41を容器開口部枠5および蓋6方向に向けた状態で、切欠部51および切欠部61の前方に各係止ピン4の先端を臨ませる。
つぎに、固定部材3を開口部21側に押し込み、図7に示すように、固定部材3を開口部21に嵌合させることによって、容器開口部枠5と蓋6とを連結する。すなわち、係止ピン4は、固定部材3を開口部方向に押し込んでいくにつれて対応する係合凹部52,62の内部に入り込み、固定部材3が完全に開口部21に嵌合されると、固定部材3のストッパ32が切欠26に受けられ、固定部材3の弾性係止爪31が係合凹部25に係合し、本体部材の一端部23、他端部24および固定部材3のなす角度が略0°、すなわち、同一平面上に並んだ状態で固定される。
【0018】
したがって、容器開口部枠5と蓋6とが、ジョイント1を介してしっかりと連結されるとともに、蓋6が係合凹部62に挿入された直線上に並ぶ二本の係止ピン4を中心にして回動自在になり、ジョイント1が係合凹部52に挿入され直線上に並ぶ残り二本の係止ピン4を中心にして容器開口部枠5に回動自在に支持される。
【0019】
このジョイント1は、以上のように、各パーツが一体成形されているので、部品点数が1つですみ、成型後の組み立て作業も不要で製造コストが低減される。
また、4本の係止ピン4を備え、容器開口部枠5と蓋6とを連結すると同時にヒンジとして作用するとともに、蓋6が係合凹部62に挿入された直線上に並ぶ二本の係止ピン4を中心にして回動自在になり、ジョイント1が係合凹部52に挿入され直線上に並ぶ残り二本の係止ピン4を中心にして容器開口部枠5に回動自在に支持されるので、蓋6の回動軸も回動し、蓋6の端縁が開口部にかからず、容器への物品の出し入れに邪魔にならない位置にすることができる。
【0020】
さらに、係止ピン4がその先端が切り欠かれテーパ面41を備えているので、係合凹部52(62)に斜め方向から係止ピン4をスムーズに挿入できるとともに、係合凹部52(62)の開口も小さくすることができるので、容器開口部枠5と蓋6とをがたつきなく連結することができる。
また、係止ピン4が本体部材2と一体成形されているので、蓋6の開閉時に負荷がかかっても図12に示すジョイント100に比べ、破損しにくい。また、薄肉ヒンジ部22も本体部材2が固定部材3によって一旦固定されると、薄肉ヒンジ部22には曲げモーメントがかからなくなるため、使用時に薄肉ヒンジ部22に亀裂等がはいることがない。勿論、ジョイント100と同様にジョイント1が破損しても、ジョイント1のみを交換すれば、蓋や容器を廃棄したりする必要がなく、長期間容器を使用することができる。
【0021】
しかも、このジョイント1は、図8に示すように、固定部材3が開口部21に嵌合していない状態になったキャビティKを有し、図8に示すようなパーティングラインPLを有する金型Mを用いて射出成形することができる。すなわち、アンダーカット部がなく、金型コストも低減できる。
また、用いる樹脂としては、薄肉ヒンジ部22があるため、ポリプロピレンが好ましいが、一旦連結を完了すると、薄肉ヒンジ部22は繰り返し曲げられたりすることがないので、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロンなどいろいろな樹脂が選択できる。
【0022】
図9〜図11は、本発明にかかるジョイントの他の実施の形態をあらわしている。
図9〜図11に示すように、このジョイント7は、ポリプロピレン等の樹脂によって一体成形された本体部材8と、固定部材9と、4本の係止ピン4とを備え、固定部材9が本体部材8と別体に成形されている。
【0023】
すなわち、本体部材8は、中央に開口部81を有する枠状をしていて、その長手方向の中央に薄肉ヒンジ部82が設けられ、薄肉ヒンジ部82を挟んで一端部が他端部に対して相対的に回動自在となっている。
開口部81は、図11に示すように、厚み方向の一方から他方に向かって内壁面が傾斜していて、一方の開口縁(図11でみて上側)が他方の開口縁(図11でみて下側)より内形が大きくなっている。
【0024】
そして、開口部81の長手方向の内壁面には、開口の小さい側のコーナー部が切り欠かれで後述する固定部材9の係合突起91がこの切欠83に係止されるようになっている。
固定部材9は、本体部材8とは別体に成形され、略開口部形状をしていて、厚み方向の一方から他方に向かってその側壁面が傾斜していて、厚み方向の一方の端縁(図11でみて上側)が他方の端縁(図11でみて下側)よりその外形が大きくなっている。
【0025】
また、固定部材9の長手方向の壁面には、外形の小さい側に切欠83に係合する係合突起91が突設されている。
係止ピン4は、上記のジョイント1と同様になっていて、本体部材8と一体成形されている。
【0026】
このジョイント7は、図示していないが、薄肉ヒンジ部82を中心に本体部材8を切欠83側に折り曲げるとともに、係止ピン4のテーパ面41を容器開口部枠5および蓋6側に向けながら、係止ピン4を対応する係合凹部52(62)の前方に臨ませたのち、本体部材8の折り曲げを解除し、係止ピン4を係合凹部52(62)内に挿入する。つぎに、係合突起91側を先頭にして固定部材9を係合突起91が切欠83に嵌まり込むまで開口部81内に押し込むことによって、容器開口部枠5と蓋6とを連結できる。
【0027】
このジョイント7は、以上のように、部品点数が2点と少なくしかも単純な構造であるので、製造コストが低減できる。
【0028】
本発明にかかるジョイントは、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、容器が折り畳みコンテナであったが、容器は折り畳めなくても構わない。
また、上記の実施の形態では容器開口部枠と蓋とを連結するようになっていたが、パネル同士の連結などにも用いることができる。
【0029】
さらに、上記の実施の形態では、本体部材の一端部と他端部とのなす角度が0°の状態で固定されるようになっていたが、本発明のジョイントの場合、コーナー用として用いるジョイントなど、90°など所定の角度で本体部材を固定できるようなものも含まれる。
また、上記の実施の形態では、本体部材から四本の係止ピンが延出していたが、本体部材の端部を被連結部材の係合凹部に係合させて被連結部材を連結する構造とすることもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明にかかるジョイントは、以上のように構成されているので、部品点数が少なく製造コストを低減できるとともに破損しにくい。
請求項2のジョイントのようにすれば、部品点数がより少なくなり、作業性がよりよくなる。
【0031】
請求項3のジョイントのようにすれば、ヒンジとしても使用することができる。
請求項4のジョイントのようにすれば、連結作業性がよくなるとともに連結部のがたつきも少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるジョイントの1つの実施の形態をあらわす斜視図である。
【図2】図1のジョイントを背面側から見た斜視図である。
【図3】図1のX−X線断面図である。
【図4】図1のジョイントの固定部材を開口部に嵌合させた状態の斜視図である。
【図5】図4のY−Y線断面図である。
【図6】図1のジョイントの使用例を説明する図であって、容器開口部枠と蓋との連結直前の状態をあらわす斜視図である。
【図7】容器開口部枠と蓋とをジョイントで連結した状態の斜視図である。
【図8】図1のジョイントの成形金型のキャビティ形状の1例をあらわす断面図である。
【図9】本発明にかかるジョイントの他の実施の形態をあらわす斜視図である。
【図10】図9のジョイントの固定部材を本体部材の開口部に嵌合させた状態の平面図である。
【図11】図10のV−V線断面図である。
【図12】従来のジョイントの平面図である。
【図13】図12のジョイントの使用状態を説明する断面図である。
【符号の説明】
1,7 ジョイント
2,8 本体部材
3,9 固定部材
4 係止ピン
5 容器開口部枠(被連結部材)
6 蓋(被連結部材)
21,81 開口部
22,82 薄肉ヒンジ部
23 一端部
24 他端部
41 テーパ面
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、容器と容器の蓋とを接続するジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂成形品の蓋付き容器の場合、一般に、容器の開口縁部に軸受けを一体成形し、蓋の端縁に設けられた鉤状係止部を軸受け係合させている(特許文献1)。
また、容器と蓋とを薄肉ヒンジを介して一体成形したものもある(特許文献2)。
【0003】
しかし、前者の蓋付き容器の場合、容器および蓋の構造が複雑となり製造コストがかかるとともに、軸受けあるいは鉤状係止部が破損した場合修理して使用することが難しい。
一方、後者の蓋付き容器の場合、押さえていないと、薄肉ヒンジ部の弾性によって、蓋が容器の側壁面に沿わないため、蓋を開放した状態で容器を積み重ねた場合、蓋が邪魔になる。また、何度も使用していると薄肉ヒンジ部が破断し、蓋が取れてしまう場合がある。
【0004】
そこで、図12に示すように、基板部110の両側に回動自在に係止部120を備えたジョイント100が既に提案されている。
すなわち、このジョイント100は、係止部120が、その長手方向両側に弾性係止爪121が設けられ、一方の係止部120を容器200の上端部壁面に設けられた係合凹部210に、他方の係止部120を蓋(図示せず)の端面に設けられた係合凹部にそれぞれ弾性係止爪121を弾性変形させながら圧入し、係合凹部210内で弾性係止爪121が復元することによって、係止部120を係合凹部210に係合させて、蓋を容器200に回動自在に連結するようになっている。
【0005】
したがって、このジョイント100を用いた蓋付き容器の場合、ジョイント部分が破損してもジョイントを交換するだけでもとの蓋付き容器とすることができ、容器を長期間使用することができるという利点を備えている。
しかし、上記ジョイントの場合、3つの部材から形成されていて、組み立てに手間がかかるとともに、枢支部が破損しやすいという問題がある。
【0006】
【特許文献1】特開2000−43919号公報
【特許文献2】特開2001−80638号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて、部品点数が少なく製造コストを低減できるとともに破損しにくいジョイントを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のジョイント(以下、「請求項1のジョイント」と記す)は、開口部を有する枠状をしていて、開口部を臨む位置に設けられた薄肉ヒンジ部を中心にして一端部が他端部に対して相対的に回動自在な本体部材と、本体部材の一端部と他端部とが所定の角度になった状態で、前記開口部に嵌合し、本体部材の一端部と他端部との角度を所定の角度に固定する固定部材とを備えていることを特徴としている。
【0009】
本発明の請求項2に記載のジョイント(以下、「請求項2のジョイント」と記す)は、請求項1のジョイントにおいて、固定部材が本体部材の一端部に一体成形されていることを特徴としている。
【0010】
本発明の請求項3に記載のジョイント(以下、「請求項3のジョイント」と記す)は、請求項1または請求項2のジョイントにおいて、被連結部材に設けられた係合凹部に係合する係止ピンが、本体部材の両端からそれぞれ2本ずつ薄肉ヒンジ部の回動軸に直交するように延出していることを特徴としている。
【0011】
本発明の請求項4に記載のジョイント(以下、「請求項4のジョイント」と記す)は、請求項3のジョイントにおいて、係止ピンは、係合凹部に係合される際、その先端の凹部底面に向かう側のコーナーが切り欠かれていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1〜図5は、本発明にかかるジョイントの1つの実施の形態をあらわしている。
【0013】
図1〜図5に示すように、このジョイント1は、合成樹脂によって一体成形された本体部材2と、固定部材3と、4本の係止ピン4とを備えている。
本体部材2は、開口部21を有する略矩形の枠状をしていて、開口部21の内部を臨む位置に設けられた薄肉ヒンジ部22を中心にして一端部23が他端部24に対して相対的に回動自在になっている。
【0014】
また、開口部21の一端部23側内壁面には、後述する固定部材3の弾性係止爪31が係止される係合凹部25および固定部材3のストッパ32を受ける切欠部26が穿設されている。
固定部材3は、本体部材2の他端部24の開口部21を臨む位置から一端部23方向に延出していて、その一端部23側の面に弾性係止爪31と、ストッパ32とが厚み方向に並んで設けられている。そして、弾性係止爪31を先頭にして開口部21に嵌まり込み、その本体部材2の一端部23と他端部24とが同一平面上に配置された状態でストッパ32が切欠26の壁面で受けられ、それ以上回動せず、また、弾性係止爪31が係合凹部25に係止され逆方向にも回動しないようになる。すなわち、本体部材の両端部23、24および固定部材3が同一平面内に並んだ状態で固定されるようになっている。
【0015】
係止ピン4は、本体部材2の両端コーナーからそれぞれ薄肉ヒンジ部22の回動軸に直交するように延出していて、後述する被連結部材としての容器開口部枠5および蓋6に設けられた係合凹部52(62)に係合される際、その先端の係合凹部底面に向かう側のコーナーが切り欠かれ、テーパ面41が形成されている。
【0016】
このジョイント1は、たとえば、図6および図7に示すように、折り畳みコンテナの容器本体(図示せず)の上縁部に嵌合され、容器本体を使用状態に保持する容器開口部枠5と、蓋6とを以下のようにして連結することができる。
なお、容器開口部枠5は、蓋6を連結する側壁面に、本体部材2の長手方向の寸法と同じか少し広い間隔の切欠部51が所定ピッチ(図では1つしか現れていない)で設けられ、各切欠部51の両側壁面に係止ピン4より少し大きな係合凹部52が設けられている。一方、蓋6は、その側面の、容器開口部枠5の切欠部51に対応する位置にも同様に切欠部61および係合凹部62が設けられている。
【0017】
そして、図6に示すように、容器開口部枠5と蓋6とを、まず、容器開口部枠5の切欠部51と蓋6の切欠部61とが平行に並ぶように配置する。つぎに、固定部材3を開口部21に嵌合させず、本体部材2の一端部23が他端部24に対し薄肉ヒンジ部22のところで折れ曲り、ジョイント1の各係止ピン4のテーパ面41を容器開口部枠5および蓋6方向に向けた状態で、切欠部51および切欠部61の前方に各係止ピン4の先端を臨ませる。
つぎに、固定部材3を開口部21側に押し込み、図7に示すように、固定部材3を開口部21に嵌合させることによって、容器開口部枠5と蓋6とを連結する。すなわち、係止ピン4は、固定部材3を開口部方向に押し込んでいくにつれて対応する係合凹部52,62の内部に入り込み、固定部材3が完全に開口部21に嵌合されると、固定部材3のストッパ32が切欠26に受けられ、固定部材3の弾性係止爪31が係合凹部25に係合し、本体部材の一端部23、他端部24および固定部材3のなす角度が略0°、すなわち、同一平面上に並んだ状態で固定される。
【0018】
したがって、容器開口部枠5と蓋6とが、ジョイント1を介してしっかりと連結されるとともに、蓋6が係合凹部62に挿入された直線上に並ぶ二本の係止ピン4を中心にして回動自在になり、ジョイント1が係合凹部52に挿入され直線上に並ぶ残り二本の係止ピン4を中心にして容器開口部枠5に回動自在に支持される。
【0019】
このジョイント1は、以上のように、各パーツが一体成形されているので、部品点数が1つですみ、成型後の組み立て作業も不要で製造コストが低減される。
また、4本の係止ピン4を備え、容器開口部枠5と蓋6とを連結すると同時にヒンジとして作用するとともに、蓋6が係合凹部62に挿入された直線上に並ぶ二本の係止ピン4を中心にして回動自在になり、ジョイント1が係合凹部52に挿入され直線上に並ぶ残り二本の係止ピン4を中心にして容器開口部枠5に回動自在に支持されるので、蓋6の回動軸も回動し、蓋6の端縁が開口部にかからず、容器への物品の出し入れに邪魔にならない位置にすることができる。
【0020】
さらに、係止ピン4がその先端が切り欠かれテーパ面41を備えているので、係合凹部52(62)に斜め方向から係止ピン4をスムーズに挿入できるとともに、係合凹部52(62)の開口も小さくすることができるので、容器開口部枠5と蓋6とをがたつきなく連結することができる。
また、係止ピン4が本体部材2と一体成形されているので、蓋6の開閉時に負荷がかかっても図12に示すジョイント100に比べ、破損しにくい。また、薄肉ヒンジ部22も本体部材2が固定部材3によって一旦固定されると、薄肉ヒンジ部22には曲げモーメントがかからなくなるため、使用時に薄肉ヒンジ部22に亀裂等がはいることがない。勿論、ジョイント100と同様にジョイント1が破損しても、ジョイント1のみを交換すれば、蓋や容器を廃棄したりする必要がなく、長期間容器を使用することができる。
【0021】
しかも、このジョイント1は、図8に示すように、固定部材3が開口部21に嵌合していない状態になったキャビティKを有し、図8に示すようなパーティングラインPLを有する金型Mを用いて射出成形することができる。すなわち、アンダーカット部がなく、金型コストも低減できる。
また、用いる樹脂としては、薄肉ヒンジ部22があるため、ポリプロピレンが好ましいが、一旦連結を完了すると、薄肉ヒンジ部22は繰り返し曲げられたりすることがないので、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロンなどいろいろな樹脂が選択できる。
【0022】
図9〜図11は、本発明にかかるジョイントの他の実施の形態をあらわしている。
図9〜図11に示すように、このジョイント7は、ポリプロピレン等の樹脂によって一体成形された本体部材8と、固定部材9と、4本の係止ピン4とを備え、固定部材9が本体部材8と別体に成形されている。
【0023】
すなわち、本体部材8は、中央に開口部81を有する枠状をしていて、その長手方向の中央に薄肉ヒンジ部82が設けられ、薄肉ヒンジ部82を挟んで一端部が他端部に対して相対的に回動自在となっている。
開口部81は、図11に示すように、厚み方向の一方から他方に向かって内壁面が傾斜していて、一方の開口縁(図11でみて上側)が他方の開口縁(図11でみて下側)より内形が大きくなっている。
【0024】
そして、開口部81の長手方向の内壁面には、開口の小さい側のコーナー部が切り欠かれで後述する固定部材9の係合突起91がこの切欠83に係止されるようになっている。
固定部材9は、本体部材8とは別体に成形され、略開口部形状をしていて、厚み方向の一方から他方に向かってその側壁面が傾斜していて、厚み方向の一方の端縁(図11でみて上側)が他方の端縁(図11でみて下側)よりその外形が大きくなっている。
【0025】
また、固定部材9の長手方向の壁面には、外形の小さい側に切欠83に係合する係合突起91が突設されている。
係止ピン4は、上記のジョイント1と同様になっていて、本体部材8と一体成形されている。
【0026】
このジョイント7は、図示していないが、薄肉ヒンジ部82を中心に本体部材8を切欠83側に折り曲げるとともに、係止ピン4のテーパ面41を容器開口部枠5および蓋6側に向けながら、係止ピン4を対応する係合凹部52(62)の前方に臨ませたのち、本体部材8の折り曲げを解除し、係止ピン4を係合凹部52(62)内に挿入する。つぎに、係合突起91側を先頭にして固定部材9を係合突起91が切欠83に嵌まり込むまで開口部81内に押し込むことによって、容器開口部枠5と蓋6とを連結できる。
【0027】
このジョイント7は、以上のように、部品点数が2点と少なくしかも単純な構造であるので、製造コストが低減できる。
【0028】
本発明にかかるジョイントは、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、容器が折り畳みコンテナであったが、容器は折り畳めなくても構わない。
また、上記の実施の形態では容器開口部枠と蓋とを連結するようになっていたが、パネル同士の連結などにも用いることができる。
【0029】
さらに、上記の実施の形態では、本体部材の一端部と他端部とのなす角度が0°の状態で固定されるようになっていたが、本発明のジョイントの場合、コーナー用として用いるジョイントなど、90°など所定の角度で本体部材を固定できるようなものも含まれる。
また、上記の実施の形態では、本体部材から四本の係止ピンが延出していたが、本体部材の端部を被連結部材の係合凹部に係合させて被連結部材を連結する構造とすることもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明にかかるジョイントは、以上のように構成されているので、部品点数が少なく製造コストを低減できるとともに破損しにくい。
請求項2のジョイントのようにすれば、部品点数がより少なくなり、作業性がよりよくなる。
【0031】
請求項3のジョイントのようにすれば、ヒンジとしても使用することができる。
請求項4のジョイントのようにすれば、連結作業性がよくなるとともに連結部のがたつきも少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるジョイントの1つの実施の形態をあらわす斜視図である。
【図2】図1のジョイントを背面側から見た斜視図である。
【図3】図1のX−X線断面図である。
【図4】図1のジョイントの固定部材を開口部に嵌合させた状態の斜視図である。
【図5】図4のY−Y線断面図である。
【図6】図1のジョイントの使用例を説明する図であって、容器開口部枠と蓋との連結直前の状態をあらわす斜視図である。
【図7】容器開口部枠と蓋とをジョイントで連結した状態の斜視図である。
【図8】図1のジョイントの成形金型のキャビティ形状の1例をあらわす断面図である。
【図9】本発明にかかるジョイントの他の実施の形態をあらわす斜視図である。
【図10】図9のジョイントの固定部材を本体部材の開口部に嵌合させた状態の平面図である。
【図11】図10のV−V線断面図である。
【図12】従来のジョイントの平面図である。
【図13】図12のジョイントの使用状態を説明する断面図である。
【符号の説明】
1,7 ジョイント
2,8 本体部材
3,9 固定部材
4 係止ピン
5 容器開口部枠(被連結部材)
6 蓋(被連結部材)
21,81 開口部
22,82 薄肉ヒンジ部
23 一端部
24 他端部
41 テーパ面
Claims (4)
- 開口部を有する枠状をしていて、開口部を臨む位置に設けられた薄肉ヒンジ部を中心にして一端部が他端部に対して相対的に回動自在な本体部材と、本体部材の一端部と他端部とが所定の角度になった状態で、前記開口部に嵌合し、本体部材の一端部と他端部との角度を所定の角度に固定する固定部材とを備えていることを特徴とする合成樹脂製のジョイント。
- 固定部材が本体部材の一端部に一体成形されている請求項1に記載のジョイント。
- 被連結部材に設けられた係合凹部に係合する係止ピンが、本体部材の両端からそれぞれ2本ずつ薄肉ヒンジ部の回動軸に直交するように延出している請求項1または請求項2に記載のジョイント。
- 係止ピンは、係合凹部に係合される際、その先端の凹部底面に向かう側のコーナーが切り欠かれている請求項3に記載のジョイント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003040306A JP2004251329A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | ジョイント |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004251329A true JP2004251329A (ja) | 2004-09-09 |
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ID=33024234
Family Applications (1)
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JP2003040306A Withdrawn JP2004251329A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | ジョイント |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004251329A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011200581A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 物干し装置 |
-
2003
- 2003-02-18 JP JP2003040306A patent/JP2004251329A/ja not_active Withdrawn
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