JP2004249761A - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】追従するべき先行車両を的確に認識し、安定した車間距離制御を実行する車両用走行制御装置を提供する。
【解決手段】割込車判断部8は、レーダ検知出力部2及び先行車決定処理部7からの信号により、追従するべき先行車両との間に別の先行車両があるか否かを判定する。もし、別の先行車両がある場合、この車両に対し、自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向か、自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上か、自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上かの3つの条件を判定する。そして、別の先行車両が3つの条件を満たす場合、この車両を割逃げ車両と判定し、この車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たさない場合、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行せず、目標車速補正処理部10は当初追従中の先行車両に対して決定された目標車速の補正を行わない。
【選択図】 図1
【解決手段】割込車判断部8は、レーダ検知出力部2及び先行車決定処理部7からの信号により、追従するべき先行車両との間に別の先行車両があるか否かを判定する。もし、別の先行車両がある場合、この車両に対し、自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向か、自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上か、自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上かの3つの条件を判定する。そして、別の先行車両が3つの条件を満たす場合、この車両を割逃げ車両と判定し、この車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たさない場合、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行せず、目標車速補正処理部10は当初追従中の先行車両に対して決定された目標車速の補正を行わない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両の前方を走行する先行車両に追従して走行を行うための車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に搭載したレーダ装置や画像センサ等の先行車両認識手段により、自車両が追従するべき先行車両を検知すると共に、該先行車両との距離や相対速度を算出し、その検知情報に基づいて、先行車両との間でお互いの走行の妨害を行わないように、先行車両との車間距離制御を行う技術がある。
【0003】
また、このような技術には、先行車両と自車両との間への他車両の割り込みを的確に防止するために、先行車両に、後続車両が追従走行を行っていることを認識する追従走行認識手段と、追従走行認識手段により後続車両の追従走行が認識されたとき、後続車両と先行車両とが追従走行中であることを通知するための所定の表示を他車両に向かって行う表示手段とを備え、割り込もうとする他車両へ、前後の車両が追従走行中であることを通知する技術もある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−277887号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような技術では、先行車両認識手段により得られた先行車両との距離や相対速度の情報と、自車両の運転者が設定した車間距離設定値及び車速設定値に基づいて、先行車両との間の車間距離を一定に保つように車間及び車速の制御を行っているが、もし、上述のように、表示手段により後続車両と先行車両とが追従走行中であることを表示して通知したにも拘わらず、他車両が自車両と先行車両との間に割り込んだ場合、自車両に搭載された先行車両認識手段は、割り込んだ車両を先行車両として新たに認識し、制御を変更する必要がある。
【0006】
しかし、もし自車両と先行車両との間に割り込んだ他車両が、短時間の間にその位置から離れる場合、すなわち他車両が、自車両と先行車両との間で自車両の走行車線上を横切るような場合(以下、このような他車両の行為を「割逃げ」と表現する。)、短時間の間に何回も先行車両認識手段による先行車両の認識動作が実行されるため、先行車両との車間距離制御が複雑になり制御遅延が発生したり、あるいは制御動作が頻繁に発生することにより、自車両の運転者に不快感を与える可能性があるという問題があった。
【0007】
具体的に、図面を参照して説明すると、図5(a)に示すように、走行路50上において、追従走行制御装置搭載車である自車両51が、先行車両52の後方を、所定の目標車間距離設定値に従って車間距離制御を行いながら、先行車両に対する追従走行を行っている時に、割逃げ車両53(他車両)が自車両51と先行車両52との間に左方向から割り込み、そのまま右方向へ離脱していく状況を考える。
【0008】
図5(b)は、割逃げ車両53が、ちょうど自車両51と先行車両52との間に割り込んだ状態であって、この時、自車両51が追従対象とする先行車両は、当初追従中の先行車両52から、左方向より割り込んだ割逃げ車両53へ切り替わる。
【0009】
また、図5(c)は、割逃げ車両53が、ちょうど自車両51と先行車両52との間から右方向へ離脱した状態であって、この時、自車両51が追従対象とする先行車両は、左方向より割り込んだ割逃げ車両53から、当初追従中の先行車両52へ切り替わる。
【0010】
もし、ここで割逃げ車両53の走行速度が、自車両51の走行速度よりも大きい場合、自車両51の車両制御は以下のようになる。すなわち、当初の先行車両52に対する安定した制御状態から、割逃げ車両53への対象先行車両の切り替えに伴い、自車両51は、割逃げ車両53のへの車両制御を開始する。つまり、従来技術の場合、割逃げ車両53が存在することにより、安定した車両制御状態から、何らかの制御アクションを生じさせる。しかし、予め短時間の割り込みであることが認識されているような場合、割逃げ車両53への制御は、上述のように、自車両51の運転者に不快感を与える可能性があった。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、追従するべき先行車両を的確に認識し、安定した車間距離制御を実行する車両用走行制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る車両用走行制御装置は、自車両に搭載されると共に、該自車両の前方に存在する物体を検知する物体検知手段(例えば実施の形態のレーダ装置1、レーダ検知出力部2)と、前記自車両が走行する自車走行軌跡を算出する自車走行軌跡算出手段(例えば実施の形態の自車軌跡推定部6)と、前記物体検知手段と前記自車走行軌跡算出手段が出力する信号に基づいて、前記物体の中から前記自車両が追従するべき先行車両を判定する追従先行車判定手段(例えば実施の形態の先行車決定処理部7)と、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段が出力する信号に基づいて、前記自車両と前記先行車両との間に割り込んだ後に抜けていく他車両を、割逃げ車両として判定する割逃げ車両判定手段(例えば実施の形態の割込車判断部8)と、前記自車両が少なくとも前記先行車両と前記割逃げ車両のいずれかに対して追従走行を行うように、前記自車両の加減速制御を行う車両制御手段(例えば実施の形態の目標値決定部9、目標車速補正処理部10、車両状態制御部11)とを備えた車両用走行制御装置であって、前記車両制御手段が、前記先行車両に対する加減速制御と、前記割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することを特徴とする。
【0013】
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、物体検知手段により検知された物体の情報と、自車走行軌跡算出手段が算出した自車両の走行軌跡とに基づいて、先行車判定手段を用いて物体の中から自車両が追従するべき先行車両を判定すると共に、更に割逃げ車両判定手段により自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく割逃げ車両を判定する。そして、自車両が少なくとも先行車両と割逃げ車両のいずれかに対して追従走行を行うように、先行車両に対する加減速制御と、割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することができる車両制御手段を用いて自車両の加減速制御を行うことで、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0014】
請求項2の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1に記載の車両用走行制御装置において、前記車両制御手段が、前記割逃げ車両に対する前記自車両の加減速制御を行わず、前記自車両が前記先行車両に対してのみ追従走行を行うように前記自車両の加減速制御を行うことを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、割逃げ車両に対する自車両の加減速制御を行わないことで、自車両の走行に最も関係のある先行車両のみの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0015】
請求項3の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1に記載の車両用走行制御装置において、前記車両制御手段が、前記先行車両に対する前記自車両の加減速制御を行うと共に、該加減速制御の変化特性より緩やかな特性により、前記割逃げ車両に対する前記自車両の加減速制御を行うことを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、移動量が大きい割逃げ車両に対する加減速制御の変化特性を、自車両の走行に最も関係のある先行車両に対する加減速制御の変化特性より緩やかな特性とすることで、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができる。
【0016】
請求項4の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用走行制御装置において、前記割逃げ車両判定手段が、前記自車両と前記先行車両との間に検出された他車両について、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段の出力する信号に基づき、前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動速度と進行方向の相対移動速度とが所定値以上で、かつ前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向であると判断した場合に、該他車両を割逃げ車両と判定することを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となる。
【0017】
請求項5の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用走行制御装置において、前記割逃げ車両判定手段が、前記自車両と前記先行車両との間に検出された他車両について、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段の出力する信号に基づき、前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動速度と進行方向の相対移動速度とが所定値以上で、かつ前記他車両の移動軌跡が前記自車走行軌跡と交差すると判断した場合に、該他車両を割逃げ車両と判定することを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となると共に、直線形状ではない走行路上において併走する車両を、割逃げ車両として誤認識することを防止することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施の形態の車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。
図1において、符号1は、本実施の形態の車両用走行制御装置において、自車両の周囲にレーダ波を送信すると共に、物体に反射したレーダ波の反射波を受信するために自車両の前方に搭載されたレーダ装置であって、レーダ検知出力部2は、レーダ装置1に設けられると共に、レーダ装置1が受信した反射波を用いて、自車両前方に存在する物体を検知する。
【0019】
一方、本実施の形態の車両用走行制御装置は、CPU(中央演算装置)を備えた車載のECU(Electronic Control Unit )により実現される処理部として、自車軌跡推定部6、先行車決定処理部7、割込車判断部8、目標値決定部9、目標車速補正処理部10、車両状態制御部11、車両情報指示部12を備えている。
ここで、自車軌跡推定部6は、自車両の速度を算出する車速センサ3、自車両のヨーレートを算出するヨーレートセンサ4、自車両のステアリングの傾きから自車両の進行方向を算出する舵角センサ5を用いて、自車両の走行軌跡(自車軌跡)を算出する処理部である。
【0020】
また、先行車決定処理部7は、自車軌跡推定部6において算出した自車軌跡と、レーダ検知出力部2が出力する自車両前方に存在する物体の情報とから、自車両が追従するべき先行車両を検知すると共に、検知された先行車両と自車両との距離及び両者の相対速度を含む物体情報を算出する処理部である。
また、割込車判断部8は、レーダ検知出力部2が出力する自車両前方に存在する物体の情報と、先行車決定処理部7において検知された先行車両の情報とから、自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく他車両を、割逃げ車両として判定する処理部である。
【0021】
一方、目標値決定部9は、自車両の運転者(搭乗者)により設定された追従車間距離に基づいて、自車両が追従するべき先行車両との目標車間距離、及び目標車速、更には自車両の加減速の度合を示す加減速ゲインを決定する処理部である。
また、目標車速補正処理部10は、割込車判断部8が出力する自車両と先行車両との間に割り込んだ他車両の情報に基づいて、該他車両が割逃げ車両であるか否かにより、目標値決定部9において決定された自車両の目標車速に対する補正値を決定する処理部である。
【0022】
そして、車両状態制御部11は、目標値決定部9において決定された先行車両との目標車間距離、及び目標値決定部9において決定され、更に目標車速補正処理部10により補正された目標車速、及び自車両の加減速の度合を示す加減速ゲインを元にアクセルのON/OFFやブレーキのON/OFF等、車両の各部の制御を行う。
【0023】
一方、本実施の形態の車両用走行制御装置は、自車両の搭乗者への表示手段として、スピーカ等の音声表示装置を備えた音声出力部13と、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置や液晶表示装置等の画像表示装置を備えた画像表示部14とを具備しており、車両情報指示部12を介して、目標値決定部9において決定した情報を、音声出力部13や画像表示部14を用いて運転者等の自車両の搭乗者へ通知する。
【0024】
次に、本実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
図2は、本実施の形態の車両用走行制御装置の動作を示すフローチャートであって、具体的には割込車判断部8の割逃げ車両判定動作と、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10の目標値決定動作について説明する。
図2において、割込車判断部8は、まず、追従するべき先行車両があるか否かを判定する(ステップS1)。
【0025】
もし、ステップS1において、追従するべき先行車両がない場合(ステップS1のNO)、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10は、割逃げ車両判定動作と目標値決定動作を終了する。
一方、ステップS1において、追従するべき先行車両がある場合(ステップS1のYES)、割込車判断部8は、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両(他車両)があるか否かを判定する(ステップS2)。
【0026】
また、ステップS2において、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両がある場合(ステップS2のYES)、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向であるか否かを判定する(ステップS3)。
次に、ステップS3において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向である場合(ステップS3のYES)、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0027】
もし、ステップS4において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上である場合(ステップS4のYES)、別の先行車両の自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS5)。
また、ステップS5において、別の先行車両の自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上である場合(ステップS5のYES)、別の先行車両を、自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく割逃げ車両と判定する(ステップS6)。
【0028】
そして、判定された割逃げ車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS7)。
もし、ステップS7において、判定された割逃げ車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たさない場合(ステップS7のNO)、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行せず、目標車速補正処理部10は、目標値決定部9において、当初追従中の先行車両に対して決定された目標車速の補正を行わずに、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10は、割逃げ車両判定動作と目標値決定動作を終了する(ステップS8)。
【0029】
一方、ステップS2において、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両がない場合(ステップS2のNO)、ステップS3において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向でない場合(ステップS3のNO)、ステップS4において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上でない場合(ステップS4のNO)、ステップS5において、別の先行車両の自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上でない場合(ステップS5のNO)、ステップS7において、判定された割逃げ車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たす場合(ステップS7のYES)のいずれかの場合は、当初追従中の先行車両、及び別の先行車両のいずれに対しても車間距離制御を実行する(ステップS9)。
【0030】
具体的には、目標車速補正処理部10は、目標値決定部9において、当初追従中の先行車両に対して決定された目標車速を、別の先行車両が存在しない場合はそのままとし、別の先行車両が存在する場合は、別の先行車両に対する目標車速へ補正して、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10は、割逃げ車両判定動作と目標値決定動作を終了する。
【0031】
以上の動作を模式図により説明すると、図3に示すように、直線の走行路50A上の追従走行制御装置搭載車を自車両51、自車両が追従するべき先行車両を先行車両52、自車両51と先行車両52との間で検知された別の先行車両を検知車両54とし、検知車両54の自車両51との横方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルa、検知車両54の自車両51との進行方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルb、検知車両54の移動軌跡をベクトルcで表す場合、ベクトルaが所定値以上の速度で自車両51へ接近する方向を示し、ベクトルbが所定値以上の速度を示す場合、検知車両54は割逃げ車両と判定される。
【0032】
なお、上述の実施の形態では、ステップS8において、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行しないと説明したが、割逃げ車両に対する自車両の加減速制御の変化特性を、先行車両に対する自車両の加減速制御の変化特性より緩やかな特性とすることにより、ステップS8において、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行するようにしても良い。これにより、割逃げ車両に対して車間距離制御を実行しても、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができるので、制御動作が頻繁に発生しても自車両の運転者に不快感を与える可能性が低くなる。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態の車両用走行制御装置は、レーダ検知出力部2が出力する自車両前方に存在する物体の情報と、先行車決定処理部7において検知された先行車両の情報とから、自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく他車両を、自車両に対する相対移動方向と相対速度とから、割逃げ車両として判定する割込車判断部8を備え、目標車速補正処理部10は、割込車判断部8の出力する自車両と先行車両との間に割り込んだ他車両の情報に基づいて、該他車両が割逃げ車両であるか否かによって、目標値決定部9において決定された自車両の目標車速に対する補正値を決定する。これにより、先行車両に対する加減速制御と、割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することができる車両制御手段を用いて、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0034】
従って、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行しない、あるいは緩やかな追従特性により実行することで、短時間の間に何回も先行車両の認識動作が実行されることにより車間距離制御に制御遅延が発生したり、制御動作が頻繁に発生することを防止し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0035】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態の車両用走行制御装置は、割込車判断部8の動作が一部変更になるだけで、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と装置構成は同一なので、装置構成に関する説明は省略する。また、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と本実施の形態の車両用走行制御装置との割込車判断部8における具体的な動作の違いについて説明すると、図2において、第1の実施の形態の車両用走行制御装置では、割込車判断部8が割逃げ車両を判定する際に、ステップS3の処理において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向であるか否かを判定するのに対して、本実施の形態の車両用走行制御装置では、割込車判断部8が割逃げ車両を判定する際に、ステップS3の処理において、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差するか否かを判定することである。
【0036】
すなわち、図2において、第1の実施の形態で説明したステップS3の代わりに、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差するか否かを判定するステップをステップS3’とすると、本実施の形態の車両用走行制御装置は、ステップS2において、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両がある場合(ステップS2のYES)、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差するか否かを判定する(ステップS3’)。
そして、ステップS3’において、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差する場合(ステップS3’のYES)、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0037】
また、ステップS3’において、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差しない場合(ステップS3’のNO)、当初追従中の先行車両、または別の先行車両に対する車間距離制御を実行する(ステップS9)。
なお、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10によるその他の割逃げ車両判定動作と目標値決定動作は、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と同一とし、ここでは説明を省略する。
【0038】
以上の動作を模式図により説明すると、図4に示すように、曲がった走行路50B上の追従走行制御装置搭載車を自車両51、自車両が追従するべき先行車両を先行車両52、自車両51と先行車両52との間で検知された別の先行車両を検知車両54とし、検知車両54の自車両51との横方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルa、検知車両54の自車両51との進行方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルb、検知車両54の移動軌跡をベクトルc、予想される自車両の走行軌跡を自車軌跡dで表す場合、ベクトルcが自車軌跡dと交差しなければ、検知車両54は割逃げ車両とは判定されない。
【0039】
従って、曲がった走行路上において他車両が、曲がった走行路に沿って走行しているために自車両に接近してくるように見えるのか、あるいは自車両の前方に割り込んできているのかを区別することができ、より正確に割逃げ車両の判定を実行することができるという効果が得られる。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態の車両用走行制御装置は、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と同様に、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行しない、あるいは緩やかな追従特性により実行することで、短時間の間に何回も先行車両の認識動作が実行されることにより車間距離制御に制御遅延が発生したり、制御動作が頻繁に発生することを防止し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
また、特に走行路が直線形状ではない場合でも正確に割逃げ車両の判定を実行し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0041】
なお、上述の第1、第2の実施の形態において、自車両の前方あるいは周囲に存在する物体を検知する手段は、レーダ装置1及びレーダ検知出力部2に限らず、カメラ等の撮像手段と画像解析部等を用いて、自車両の前方あるいは周囲の画像から物体を検出するようなものであっても良く、自車両の前方あるいは周囲の物体を検知できるものであれば何を用いても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の車両用走行制御装置によれば、先行車両に対する加減速制御と、割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することができる車両制御手段を用いて自車両の加減速制御を行うことで、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0043】
従って、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行い、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0044】
請求項2に記載の車両用走行制御装置によれば、割逃げ車両に対する自車両の加減速制御を行わないことで、自車両の走行に最も関係のある先行車両のみの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
従って、短時間の間に何回も先行車両の認識動作が実行されることにより、車間距離制御に制御遅延が発生したり、制御動作が頻繁に発生することを防止し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0045】
請求項3に記載の車両用走行制御装置によれば、移動量が大きい割逃げ車両に対する加減速制御の変化特性を、自車両の走行に最も関係のある先行車両に対する加減速制御の変化特性より緩やかな特性とすることで、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができる。
従って、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができるので、制御動作が頻繁に発生しても自車両の運転者に不快感を与える可能性が低くなるという効果が得られる。
【0046】
請求項4に記載の車両用走行制御装置によれば、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となる。
従って、早期に割逃げ車両を判定し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0047】
請求項5に記載の車両用走行制御装置によれば、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となると共に、直線形状ではない走行路上において併走する車両を、割逃げ車両として誤認識することを防止することが可能となる。
従って、走行路が直線形状ではない場合においても確実に割逃げ車両を判定し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態の車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の車両用走行制御装置における割逃げ車両判定動作及び目標値決定動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の車両用走行制御装置の割逃げ車両の判定方法を示す模式図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の車両用走行制御装置の割逃げ車両の判定方法を示す模式図である。
【図5】従来の技術を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 レーダ装置(物体検知手段)
2 レーダ検知出力部(物体検知手段)
3 車速センサ
4 ヨーレートセンサ
5 舵角センサ
6 自車軌跡推定部(自車走行軌跡算出手段)
7 先行車決定処理部(追従先行車判定手段)
8 割込車判断部(割逃げ車両判定手段)
9 目標値決定部(車両制御手段)
10 目標車速補正処理部(車両制御手段)
11 車両状態制御部(車両制御手段)
12 車両情報指示部
13 音声出力部
14 画像表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両の前方を走行する先行車両に追従して走行を行うための車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に搭載したレーダ装置や画像センサ等の先行車両認識手段により、自車両が追従するべき先行車両を検知すると共に、該先行車両との距離や相対速度を算出し、その検知情報に基づいて、先行車両との間でお互いの走行の妨害を行わないように、先行車両との車間距離制御を行う技術がある。
【0003】
また、このような技術には、先行車両と自車両との間への他車両の割り込みを的確に防止するために、先行車両に、後続車両が追従走行を行っていることを認識する追従走行認識手段と、追従走行認識手段により後続車両の追従走行が認識されたとき、後続車両と先行車両とが追従走行中であることを通知するための所定の表示を他車両に向かって行う表示手段とを備え、割り込もうとする他車両へ、前後の車両が追従走行中であることを通知する技術もある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−277887号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような技術では、先行車両認識手段により得られた先行車両との距離や相対速度の情報と、自車両の運転者が設定した車間距離設定値及び車速設定値に基づいて、先行車両との間の車間距離を一定に保つように車間及び車速の制御を行っているが、もし、上述のように、表示手段により後続車両と先行車両とが追従走行中であることを表示して通知したにも拘わらず、他車両が自車両と先行車両との間に割り込んだ場合、自車両に搭載された先行車両認識手段は、割り込んだ車両を先行車両として新たに認識し、制御を変更する必要がある。
【0006】
しかし、もし自車両と先行車両との間に割り込んだ他車両が、短時間の間にその位置から離れる場合、すなわち他車両が、自車両と先行車両との間で自車両の走行車線上を横切るような場合(以下、このような他車両の行為を「割逃げ」と表現する。)、短時間の間に何回も先行車両認識手段による先行車両の認識動作が実行されるため、先行車両との車間距離制御が複雑になり制御遅延が発生したり、あるいは制御動作が頻繁に発生することにより、自車両の運転者に不快感を与える可能性があるという問題があった。
【0007】
具体的に、図面を参照して説明すると、図5(a)に示すように、走行路50上において、追従走行制御装置搭載車である自車両51が、先行車両52の後方を、所定の目標車間距離設定値に従って車間距離制御を行いながら、先行車両に対する追従走行を行っている時に、割逃げ車両53(他車両)が自車両51と先行車両52との間に左方向から割り込み、そのまま右方向へ離脱していく状況を考える。
【0008】
図5(b)は、割逃げ車両53が、ちょうど自車両51と先行車両52との間に割り込んだ状態であって、この時、自車両51が追従対象とする先行車両は、当初追従中の先行車両52から、左方向より割り込んだ割逃げ車両53へ切り替わる。
【0009】
また、図5(c)は、割逃げ車両53が、ちょうど自車両51と先行車両52との間から右方向へ離脱した状態であって、この時、自車両51が追従対象とする先行車両は、左方向より割り込んだ割逃げ車両53から、当初追従中の先行車両52へ切り替わる。
【0010】
もし、ここで割逃げ車両53の走行速度が、自車両51の走行速度よりも大きい場合、自車両51の車両制御は以下のようになる。すなわち、当初の先行車両52に対する安定した制御状態から、割逃げ車両53への対象先行車両の切り替えに伴い、自車両51は、割逃げ車両53のへの車両制御を開始する。つまり、従来技術の場合、割逃げ車両53が存在することにより、安定した車両制御状態から、何らかの制御アクションを生じさせる。しかし、予め短時間の割り込みであることが認識されているような場合、割逃げ車両53への制御は、上述のように、自車両51の運転者に不快感を与える可能性があった。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、追従するべき先行車両を的確に認識し、安定した車間距離制御を実行する車両用走行制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る車両用走行制御装置は、自車両に搭載されると共に、該自車両の前方に存在する物体を検知する物体検知手段(例えば実施の形態のレーダ装置1、レーダ検知出力部2)と、前記自車両が走行する自車走行軌跡を算出する自車走行軌跡算出手段(例えば実施の形態の自車軌跡推定部6)と、前記物体検知手段と前記自車走行軌跡算出手段が出力する信号に基づいて、前記物体の中から前記自車両が追従するべき先行車両を判定する追従先行車判定手段(例えば実施の形態の先行車決定処理部7)と、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段が出力する信号に基づいて、前記自車両と前記先行車両との間に割り込んだ後に抜けていく他車両を、割逃げ車両として判定する割逃げ車両判定手段(例えば実施の形態の割込車判断部8)と、前記自車両が少なくとも前記先行車両と前記割逃げ車両のいずれかに対して追従走行を行うように、前記自車両の加減速制御を行う車両制御手段(例えば実施の形態の目標値決定部9、目標車速補正処理部10、車両状態制御部11)とを備えた車両用走行制御装置であって、前記車両制御手段が、前記先行車両に対する加減速制御と、前記割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することを特徴とする。
【0013】
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、物体検知手段により検知された物体の情報と、自車走行軌跡算出手段が算出した自車両の走行軌跡とに基づいて、先行車判定手段を用いて物体の中から自車両が追従するべき先行車両を判定すると共に、更に割逃げ車両判定手段により自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく割逃げ車両を判定する。そして、自車両が少なくとも先行車両と割逃げ車両のいずれかに対して追従走行を行うように、先行車両に対する加減速制御と、割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することができる車両制御手段を用いて自車両の加減速制御を行うことで、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0014】
請求項2の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1に記載の車両用走行制御装置において、前記車両制御手段が、前記割逃げ車両に対する前記自車両の加減速制御を行わず、前記自車両が前記先行車両に対してのみ追従走行を行うように前記自車両の加減速制御を行うことを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、割逃げ車両に対する自車両の加減速制御を行わないことで、自車両の走行に最も関係のある先行車両のみの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0015】
請求項3の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1に記載の車両用走行制御装置において、前記車両制御手段が、前記先行車両に対する前記自車両の加減速制御を行うと共に、該加減速制御の変化特性より緩やかな特性により、前記割逃げ車両に対する前記自車両の加減速制御を行うことを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、移動量が大きい割逃げ車両に対する加減速制御の変化特性を、自車両の走行に最も関係のある先行車両に対する加減速制御の変化特性より緩やかな特性とすることで、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができる。
【0016】
請求項4の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用走行制御装置において、前記割逃げ車両判定手段が、前記自車両と前記先行車両との間に検出された他車両について、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段の出力する信号に基づき、前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動速度と進行方向の相対移動速度とが所定値以上で、かつ前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向であると判断した場合に、該他車両を割逃げ車両と判定することを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となる。
【0017】
請求項5の発明に係る車両用走行制御装置は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用走行制御装置において、前記割逃げ車両判定手段が、前記自車両と前記先行車両との間に検出された他車両について、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段の出力する信号に基づき、前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動速度と進行方向の相対移動速度とが所定値以上で、かつ前記他車両の移動軌跡が前記自車走行軌跡と交差すると判断した場合に、該他車両を割逃げ車両と判定することを特徴とする。
以上の構成を備えた車両用走行制御装置は、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となると共に、直線形状ではない走行路上において併走する車両を、割逃げ車両として誤認識することを防止することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施の形態の車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。
図1において、符号1は、本実施の形態の車両用走行制御装置において、自車両の周囲にレーダ波を送信すると共に、物体に反射したレーダ波の反射波を受信するために自車両の前方に搭載されたレーダ装置であって、レーダ検知出力部2は、レーダ装置1に設けられると共に、レーダ装置1が受信した反射波を用いて、自車両前方に存在する物体を検知する。
【0019】
一方、本実施の形態の車両用走行制御装置は、CPU(中央演算装置)を備えた車載のECU(Electronic Control Unit )により実現される処理部として、自車軌跡推定部6、先行車決定処理部7、割込車判断部8、目標値決定部9、目標車速補正処理部10、車両状態制御部11、車両情報指示部12を備えている。
ここで、自車軌跡推定部6は、自車両の速度を算出する車速センサ3、自車両のヨーレートを算出するヨーレートセンサ4、自車両のステアリングの傾きから自車両の進行方向を算出する舵角センサ5を用いて、自車両の走行軌跡(自車軌跡)を算出する処理部である。
【0020】
また、先行車決定処理部7は、自車軌跡推定部6において算出した自車軌跡と、レーダ検知出力部2が出力する自車両前方に存在する物体の情報とから、自車両が追従するべき先行車両を検知すると共に、検知された先行車両と自車両との距離及び両者の相対速度を含む物体情報を算出する処理部である。
また、割込車判断部8は、レーダ検知出力部2が出力する自車両前方に存在する物体の情報と、先行車決定処理部7において検知された先行車両の情報とから、自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく他車両を、割逃げ車両として判定する処理部である。
【0021】
一方、目標値決定部9は、自車両の運転者(搭乗者)により設定された追従車間距離に基づいて、自車両が追従するべき先行車両との目標車間距離、及び目標車速、更には自車両の加減速の度合を示す加減速ゲインを決定する処理部である。
また、目標車速補正処理部10は、割込車判断部8が出力する自車両と先行車両との間に割り込んだ他車両の情報に基づいて、該他車両が割逃げ車両であるか否かにより、目標値決定部9において決定された自車両の目標車速に対する補正値を決定する処理部である。
【0022】
そして、車両状態制御部11は、目標値決定部9において決定された先行車両との目標車間距離、及び目標値決定部9において決定され、更に目標車速補正処理部10により補正された目標車速、及び自車両の加減速の度合を示す加減速ゲインを元にアクセルのON/OFFやブレーキのON/OFF等、車両の各部の制御を行う。
【0023】
一方、本実施の形態の車両用走行制御装置は、自車両の搭乗者への表示手段として、スピーカ等の音声表示装置を備えた音声出力部13と、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置や液晶表示装置等の画像表示装置を備えた画像表示部14とを具備しており、車両情報指示部12を介して、目標値決定部9において決定した情報を、音声出力部13や画像表示部14を用いて運転者等の自車両の搭乗者へ通知する。
【0024】
次に、本実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
図2は、本実施の形態の車両用走行制御装置の動作を示すフローチャートであって、具体的には割込車判断部8の割逃げ車両判定動作と、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10の目標値決定動作について説明する。
図2において、割込車判断部8は、まず、追従するべき先行車両があるか否かを判定する(ステップS1)。
【0025】
もし、ステップS1において、追従するべき先行車両がない場合(ステップS1のNO)、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10は、割逃げ車両判定動作と目標値決定動作を終了する。
一方、ステップS1において、追従するべき先行車両がある場合(ステップS1のYES)、割込車判断部8は、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両(他車両)があるか否かを判定する(ステップS2)。
【0026】
また、ステップS2において、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両がある場合(ステップS2のYES)、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向であるか否かを判定する(ステップS3)。
次に、ステップS3において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向である場合(ステップS3のYES)、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0027】
もし、ステップS4において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上である場合(ステップS4のYES)、別の先行車両の自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS5)。
また、ステップS5において、別の先行車両の自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上である場合(ステップS5のYES)、別の先行車両を、自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく割逃げ車両と判定する(ステップS6)。
【0028】
そして、判定された割逃げ車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS7)。
もし、ステップS7において、判定された割逃げ車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たさない場合(ステップS7のNO)、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行せず、目標車速補正処理部10は、目標値決定部9において、当初追従中の先行車両に対して決定された目標車速の補正を行わずに、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10は、割逃げ車両判定動作と目標値決定動作を終了する(ステップS8)。
【0029】
一方、ステップS2において、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両がない場合(ステップS2のNO)、ステップS3において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向でない場合(ステップS3のNO)、ステップS4において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上でない場合(ステップS4のNO)、ステップS5において、別の先行車両の自車両に対する進行方向の相対移動速度が所定値以上でない場合(ステップS5のNO)、ステップS7において、判定された割逃げ車両と自車両との間の距離及び相対速度が所定の条件を満たす場合(ステップS7のYES)のいずれかの場合は、当初追従中の先行車両、及び別の先行車両のいずれに対しても車間距離制御を実行する(ステップS9)。
【0030】
具体的には、目標車速補正処理部10は、目標値決定部9において、当初追従中の先行車両に対して決定された目標車速を、別の先行車両が存在しない場合はそのままとし、別の先行車両が存在する場合は、別の先行車両に対する目標車速へ補正して、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10は、割逃げ車両判定動作と目標値決定動作を終了する。
【0031】
以上の動作を模式図により説明すると、図3に示すように、直線の走行路50A上の追従走行制御装置搭載車を自車両51、自車両が追従するべき先行車両を先行車両52、自車両51と先行車両52との間で検知された別の先行車両を検知車両54とし、検知車両54の自車両51との横方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルa、検知車両54の自車両51との進行方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルb、検知車両54の移動軌跡をベクトルcで表す場合、ベクトルaが所定値以上の速度で自車両51へ接近する方向を示し、ベクトルbが所定値以上の速度を示す場合、検知車両54は割逃げ車両と判定される。
【0032】
なお、上述の実施の形態では、ステップS8において、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行しないと説明したが、割逃げ車両に対する自車両の加減速制御の変化特性を、先行車両に対する自車両の加減速制御の変化特性より緩やかな特性とすることにより、ステップS8において、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行するようにしても良い。これにより、割逃げ車両に対して車間距離制御を実行しても、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができるので、制御動作が頻繁に発生しても自車両の運転者に不快感を与える可能性が低くなる。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態の車両用走行制御装置は、レーダ検知出力部2が出力する自車両前方に存在する物体の情報と、先行車決定処理部7において検知された先行車両の情報とから、自車両と先行車両との間に割り込んだ後に短期間で抜けていく他車両を、自車両に対する相対移動方向と相対速度とから、割逃げ車両として判定する割込車判断部8を備え、目標車速補正処理部10は、割込車判断部8の出力する自車両と先行車両との間に割り込んだ他車両の情報に基づいて、該他車両が割逃げ車両であるか否かによって、目標値決定部9において決定された自車両の目標車速に対する補正値を決定する。これにより、先行車両に対する加減速制御と、割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することができる車両制御手段を用いて、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0034】
従って、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行しない、あるいは緩やかな追従特性により実行することで、短時間の間に何回も先行車両の認識動作が実行されることにより車間距離制御に制御遅延が発生したり、制御動作が頻繁に発生することを防止し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0035】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態の車両用走行制御装置は、割込車判断部8の動作が一部変更になるだけで、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と装置構成は同一なので、装置構成に関する説明は省略する。また、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と本実施の形態の車両用走行制御装置との割込車判断部8における具体的な動作の違いについて説明すると、図2において、第1の実施の形態の車両用走行制御装置では、割込車判断部8が割逃げ車両を判定する際に、ステップS3の処理において、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向であるか否かを判定するのに対して、本実施の形態の車両用走行制御装置では、割込車判断部8が割逃げ車両を判定する際に、ステップS3の処理において、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差するか否かを判定することである。
【0036】
すなわち、図2において、第1の実施の形態で説明したステップS3の代わりに、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差するか否かを判定するステップをステップS3’とすると、本実施の形態の車両用走行制御装置は、ステップS2において、追従するべき先行車両との間に、別の先行車両がある場合(ステップS2のYES)、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差するか否かを判定する(ステップS3’)。
そして、ステップS3’において、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差する場合(ステップS3’のYES)、別の先行車両の自車両に対する横方向の相対移動速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0037】
また、ステップS3’において、別の先行車両の移動軌跡が自車両の走行軌跡と交差しない場合(ステップS3’のNO)、当初追従中の先行車両、または別の先行車両に対する車間距離制御を実行する(ステップS9)。
なお、割込車判断部8、目標値決定部9及び目標車速補正処理部10によるその他の割逃げ車両判定動作と目標値決定動作は、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と同一とし、ここでは説明を省略する。
【0038】
以上の動作を模式図により説明すると、図4に示すように、曲がった走行路50B上の追従走行制御装置搭載車を自車両51、自車両が追従するべき先行車両を先行車両52、自車両51と先行車両52との間で検知された別の先行車両を検知車両54とし、検知車両54の自車両51との横方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルa、検知車両54の自車両51との進行方向の相対速度及び移動ベクトルをベクトルb、検知車両54の移動軌跡をベクトルc、予想される自車両の走行軌跡を自車軌跡dで表す場合、ベクトルcが自車軌跡dと交差しなければ、検知車両54は割逃げ車両とは判定されない。
【0039】
従って、曲がった走行路上において他車両が、曲がった走行路に沿って走行しているために自車両に接近してくるように見えるのか、あるいは自車両の前方に割り込んできているのかを区別することができ、より正確に割逃げ車両の判定を実行することができるという効果が得られる。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態の車両用走行制御装置は、第1の実施の形態の車両用走行制御装置と同様に、割逃げ車両に対する車間距離制御を実行しない、あるいは緩やかな追従特性により実行することで、短時間の間に何回も先行車両の認識動作が実行されることにより車間距離制御に制御遅延が発生したり、制御動作が頻繁に発生することを防止し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
また、特に走行路が直線形状ではない場合でも正確に割逃げ車両の判定を実行し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0041】
なお、上述の第1、第2の実施の形態において、自車両の前方あるいは周囲に存在する物体を検知する手段は、レーダ装置1及びレーダ検知出力部2に限らず、カメラ等の撮像手段と画像解析部等を用いて、自車両の前方あるいは周囲の画像から物体を検出するようなものであっても良く、自車両の前方あるいは周囲の物体を検知できるものであれば何を用いても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の車両用走行制御装置によれば、先行車両に対する加減速制御と、割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行することができる車両制御手段を用いて自車両の加減速制御を行うことで、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
【0043】
従って、動きの異なる先行車両と割逃げ車両とに対し、それぞれの動きに合わせた最適な加減速制御を行い、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0044】
請求項2に記載の車両用走行制御装置によれば、割逃げ車両に対する自車両の加減速制御を行わないことで、自車両の走行に最も関係のある先行車両のみの動きに合わせた最適な加減速制御を行うことができる。
従って、短時間の間に何回も先行車両の認識動作が実行されることにより、車間距離制御に制御遅延が発生したり、制御動作が頻繁に発生することを防止し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0045】
請求項3に記載の車両用走行制御装置によれば、移動量が大きい割逃げ車両に対する加減速制御の変化特性を、自車両の走行に最も関係のある先行車両に対する加減速制御の変化特性より緩やかな特性とすることで、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができる。
従って、先行車両の動きに合わせた加減速制御と、割逃げ車両の動きに合わせた加減速制御との切り替えを滑らかに行うことができるので、制御動作が頻繁に発生しても自車両の運転者に不快感を与える可能性が低くなるという効果が得られる。
【0046】
請求項4に記載の車両用走行制御装置によれば、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となる。
従って、早期に割逃げ車両を判定し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【0047】
請求項5に記載の車両用走行制御装置によれば、走行路上において所定値以上の速度で接近してくる他車両を、予め割逃げ車両として認識することが可能となると共に、直線形状ではない走行路上において併走する車両を、割逃げ車両として誤認識することを防止することが可能となる。
従って、走行路が直線形状ではない場合においても確実に割逃げ車両を判定し、自車両の運転者に不快感を感じさせない追従走行を実行することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態の車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の車両用走行制御装置における割逃げ車両判定動作及び目標値決定動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の車両用走行制御装置の割逃げ車両の判定方法を示す模式図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の車両用走行制御装置の割逃げ車両の判定方法を示す模式図である。
【図5】従来の技術を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 レーダ装置(物体検知手段)
2 レーダ検知出力部(物体検知手段)
3 車速センサ
4 ヨーレートセンサ
5 舵角センサ
6 自車軌跡推定部(自車走行軌跡算出手段)
7 先行車決定処理部(追従先行車判定手段)
8 割込車判断部(割逃げ車両判定手段)
9 目標値決定部(車両制御手段)
10 目標車速補正処理部(車両制御手段)
11 車両状態制御部(車両制御手段)
12 車両情報指示部
13 音声出力部
14 画像表示部
Claims (5)
- 自車両に搭載されると共に、該自車両の前方に存在する物体を検知する物体検知手段と、
前記自車両が走行する自車走行軌跡を算出する自車走行軌跡算出手段と、
前記物体検知手段と前記自車走行軌跡算出手段が出力する信号に基づいて、前記物体の中から前記自車両が追従するべき先行車両を判定する追従先行車判定手段と、
前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段が出力する信号に基づいて、前記自車両と前記先行車両との間に割り込んだ後に抜けていく他車両を、割逃げ車両として判定する割逃げ車両判定手段と、
前記自車両が少なくとも前記先行車両と前記割逃げ車両のいずれかに対して追従走行を行うように、前記自車両の加減速制御を行う車両制御手段と
を備えた車両用走行制御装置であって、
前記車両制御手段が、前記先行車両に対する加減速制御と、前記割逃げ車両に対する加減速制御とを区別して実行する
ことを特徴とする車両用走行制御装置。 - 前記車両制御手段が、前記割逃げ車両に対する前記自車両の加減速制御を行わず、前記自車両が前記先行車両に対してのみ追従走行を行うように前記自車両の加減速制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御装置。 - 前記車両制御手段が、前記先行車両に対する前記自車両の加減速制御を行うと共に、該加減速制御の変化特性より緩やかな特性により、前記割逃げ車両に対する前記自車両の加減速制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御装置。 - 前記割逃げ車両判定手段が、前記自車両と前記先行車両との間に検出された他車両について、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段の出力する信号に基づき、前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動速度と進行方向の相対移動速度とが所定値以上で、かつ前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動方向が接近方向であると判断した場合に、該他車両を割逃げ車両と判定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用走行制御装置。 - 前記割逃げ車両判定手段が、前記自車両と前記先行車両との間に検出された他車両について、前記物体検知手段と前記追従先行車判定手段の出力する信号に基づき、前記他車両の前記自車両に対する横方向の相対移動速度と進行方向の相対移動速度とが所定値以上で、かつ前記他車両の移動軌跡が前記自車走行軌跡と交差すると判断した場合に、該他車両を割逃げ車両と判定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用走行制御装置。
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