JP2004246996A - 記録管理装置および記録回数回復システム並びに記録回数回復方法 - Google Patents

記録管理装置および記録回数回復システム並びに記録回数回復方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、コピー許可回数が減少することを防止できる記録管理装置および記録回数回復システム並びに記録回数回復方法を提供する。
【解決手段】PC40は、コピー許可回数が予め所定回数に制限された音楽データを記録装置30に送信するデータ送受信部41と、データの記録装置30への送信完了ごとにコピー許可回数を更新して記憶する情報記憶部42と、情報記憶部42に記憶されているコピー許可回数が、送信完了ごとに1減るよう情報記憶部42を制御すると共に、記録装置30が音楽データをデータに記録した後、識別情報をUTOCエリアに記録できなかった場合に、情報記憶部42に記憶されているコピー許可回数が1増えるよう情報記憶部42を制御するコピー許可回数制御部43を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、許可されるコピー回数が制限された情報を記録媒体に記録する場合のコピー回数を管理する記録管理装置および記録回数回復システム並びに記録回数回復方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
音楽データ等のデータを、他の記録媒体にコピーすることは、著作権の保護の観点から、コピーする回数等が制限されることがある。
【0003】
このように、制限されたデータのコピーを違法にコピーすることを防止する方法としては、例えば、暗号化された音楽データ等のデータ(暗号化コンテンツデータ)の鍵情報を、記録ごとに固有の記録IDによる鍵を用いて暗号化し、さらに、ディスクごとのディスクIDを用いて暗号化して、ディスクに記録する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、許可されるコピー回数(コピー許可回数)が制限されたデータを、記録装置において記録媒体に記録する場合、記録完了後は、コピー許可回数が1減るようにコピー許可回数を管理しなければならない。
【0005】
例えば、PC(パーソナルコンピュータ)から転送されてきたコピー許可回数の制限されたデータを記録装置にて記録する場合、PCでコピー許可回数を管理するとすると、記録装置においてデータの記録完了後、PCにおいてコピー許可回数を更新し、1回分コピー許可回数を減らさなければならない。
【0006】
また、記録装置は、通常、記録媒体にデータを記録した後、UTOCエリアに、記録したデータに対応する識別情報を記録する。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−222861号公報(2001年8月17日公開)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、記録装置の電源回路に問題が発生した場合、停電が起こった場合、記録可能な温度をオーバーした場合等に、UTOCエリアに識別情報を記録することができないことがある。
【0009】
このような場合、再度、データの記録をやり直さなければならないにもかかわらず、コピー許可回数は、1回減少したままとなる。
【0010】
従って、結果的には、記録媒体に記録できる(コピーできる)回数は、識別情報の記録ができなかった分、予め設定されたコピー許可回数よりも少なくなってしまう。
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、コピー許可回数が減少することを防止できる記録管理装置および記録回数回復システム並びに記録回数回復方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録管理装置は、上記の課題を解決するために、記録許可される許可回数が予め所定回数に制限されたデータを記録装置に送信する送信手段と、上記データの上記記録装置への送信完了ごとに更新される上記許可回数を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶されている上記許可回数が、上記送信完了ごとに1減るよう上記記憶手段を制御する減算手段とを備えた記録管理装置において、上記記録装置が上記送信手段から送信されたデータを記録媒体に記録した後、上記データおよび記録媒体に関する識別情報を上記記録媒体に記録できなかった場合に、上記記憶手段に記憶されている上記許可回数が1増えるよう上記記憶手段を制御する増加手段を備えることを特徴としている。
【0013】
通常、トラック情報やレコーディング情報等の識別情報は、データの記録終了後に行われる。従って、例えば、記録装置の電源回路に問題が発生した場合、停電が起こった場合、記録可能な温度をオーバーした場合等、データの記録終了後に識別情報の記録が途中で停止するような問題が起こった場合、識別情報は、記録媒体に記録できないこととなる。
【0014】
このような場合、データおよび識別情報を再度記録媒体に記録する必要があるが、許可回数は1減少したままとなる。これにより、記録媒体にデータを記録できる許可回数は、識別情報の記録ができなかった分、予め設定された所定回数よりも少なくなってしまう。
【0015】
しかしながら、上記の構成によれば、記録管理装置において、データの送信完了後、減算手段により許可回数が1減算されたにもかかわらず、記録装置において、識別情報の記録ができなかったとしても、記録管理装置が増加手段を備えているため、データの送信完了後、一旦減少された許可回数を回復することができる。
【0016】
従って、データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、許可回数が減少することがなく、これにより、データを所定回数まで記録(コピー)可能とすることができる。
【0017】
上記の記録管理装置は、許可回数が予め所定回数に制限されたデータを、外部データ記憶装置からネットワークを介して受信する受信手段を備えることが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、外部データ記憶装置(例えば、サーバ)から、インターネット等のネットワークを介して、データを取得することができる。
【0019】
本発明の記録回数回復システムは、上記の課題を解決するために、記録媒体に、データと該データおよび上記記録媒体に関する識別情報とを記録する記録装置と、上記記載の記録管理装置とを備えることを特徴としている。
【0020】
具体的には、識別情報が、記録媒体のUTOC(User Table of contents)領域に記録される情報であることが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、データの送信完了後、一旦減少された許可回数が回復できる。従って、データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、許可回数が減少することがなく、これにより、データを所定回数まで記録(コピー)することができる。
【0022】
上記の記録回数回復システムは、記録装置は、識別情報が記録媒体に記録できなかった場合に、記憶されている許可回数を1増加させるよう記録管理装置に指示する回復指示手段を備えることが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、データの送信完了後、記録管理装置において一旦減少された許可回数を回復させることができる。
【0024】
上記の記録回数回復システムは、記録装置が、記録管理装置への指示の前に、識別情報を装置内から消去することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、記録媒体に記録はできていないにしても、記録装置の内部に発生している識別情報を消去することができる。従って、記録管理装置において記憶されている許可回数が回復したにもかかわらず、記録装置の内部に識別情報を保持しているという状態が起きないようにすることができる。
【0026】
本発明の記録回数回復方法は、上記の課題を解決するために、記録許可される許可回数が予め所定回数に制限されたデータを記録装置に送信すると共に、送信完了後に上記許可回数を減算して更新した後、上記記録装置が記録媒体に上記データを記録した後に該データおよび記録媒体に関する識別情報を上記記録媒体に記録できなかった場合には、上記更新した上記許可回数を回復させることを特徴としている。
【0027】
上記の方法によれば、データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、許可回数が減少することがない。従って、データを所定回数まで記録(コピー)することができる。
【0028】
上記の記録回数回復方法は、許可回数を回復させる前に、識別情報を記録装置から消去することが好ましい。
【0029】
上記の方法によれば、記録媒体に記録はできていないにしても、記録装置の内部に発生している識別情報を消去することができる。従って、記憶されている許可回数が回復したにもかかわらず、記録装置の内部に識別情報を保持している状態となることを防止できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0031】
図1は、本実施の形態に係る記録システム(記録回数回復システム)70の要部の構成を示す。同図に示すように、本記録システム70は、記録装置30とパーソナルコンピュータ(以下、PCと称する)40とを備えている。
【0032】
記録システム70は、インターネット等のネットワークを介してサーバ50に接続されている。
【0033】
サーバ(外部データ記憶装置)50には、音楽や画像等のデータと、そのデータに関するコンテンツ情報とが格納されている。上記データはコンテンツとしてユーザに提供されるようになっている。即ち、サーバ50は、PC40からの要求に応じて、ネットワークを介してPC40に上記データおよび対応するコンテンツ情報を、PC40が受信可能な形態で送信する。
【0034】
また、サーバ50に格納されているデータは、著作権保護の観点から、コピー許可回数(記録許可される許可回数)が所定回数に制限されている。このコピー許可回数は、PC40において管理される。
【0035】
なお、ここでコンテンツ情報とは、例えばファイルサイズ等、データを記録媒体に記録する際に必要となる情報のことをいう。即ち、記録装置30は、コンテンツ情報を用いて、そのデータ(そのコンテンツ情報に対応するデータ(音楽データ))がディスクに記録可能か否かを判定することができる。また、以下、サーバ50に格納されPC40に送信されるデータとして、音楽データを用いて説明する。
【0036】
記録装置30は、上記サーバ50から取得したデータ(ここでは音楽データ)と、そのデータの識別情報とを、ディスク(記録媒体)の記録領域に記録する。
【0037】
このディスクの記録領域とは、音楽データを記録するメイン情報記録エリアと、識別情報を記録するUTOC(User Table of contents)エリア(UTOC領域)とを含んでいる。UTOCエリアは、書き込みおよび書き替え可能な領域である。また、識別情報とは、例えば、メイン情報記録エリアに記録されるデータ(ここでは音楽データ)とディスク(記録媒体)とに関するトラック情報やレコーディング情報等のことをいう。
【0038】
記録装置30は、音声伸長・圧縮回路7およびシステムコントロール用マイクロコンピュータ(以下、システムコントロールマイコンと称する)9を備えている。
【0039】
システムコントロールマイコン9は、受信したコンテンツ情報に基づき、記録装置30においてディスクへの記録が可能か否かを判定する。そして、この判定結果(記録可否情報)を、後述するPC40のデータ送受信部41に送信する。
【0040】
音声伸長・圧縮回路7は、PC40から、ディスクに記録するメインデータである音楽データ(データ)を受信する。
【0041】
PC(記録管理装置)40は、データ送受信部(送信手段)41、情報記憶部(記憶手段、受信手段)42、および、コピー許可回数制御部(減算手段、増加手段)43を備えている。
【0042】
情報記憶部42は、サーバ50から音楽データおよびコンテンツ情報を受信する。情報記憶部42は、受信した音楽データおよびコンテンツ情報を記憶すると共に、データ送受信部41に受信した音楽データおよびコンテンツ情報を入力する。また、情報記憶部42は、受信した音楽データに対応するコピー許可回数を示す情報(残り許可回数データ)を記憶する。情報記憶部42に記憶されている残り許可回数データは、コピー許可回数制御部43により制御される。
【0043】
なお、コピー許可回数は、PC40の情報記憶部42において予め設定(記憶)されているものであっても、サーバ50から音楽データ等と共に取得するものであってもかまわない。
【0044】
コピー許可回数制御部43は、情報記憶部42に記憶されている残り許可回数データを制御する。即ち、コピー許可回数制御部43は、コピー許可回数を管理し、コピー許可回数の増減を制御する。
【0045】
記録装置30とPC40との間のデータの送受信は、データ送受信部41を介して行われる。また、データ送受信部41は、音楽データおよびコンテンツ情報の記録装置30への送信タイミングを制御する。データ送受信部41は、コピー許可回数の増減指示に関するデータ(音楽データ送信終了情報、または、記録装置30から送られてきた書き込み異常情報)をコピー許可回数制御部43に入力する。
【0046】
即ち、コピー許可回数制御部43に音楽データ送信終了情報(後述する図3のF14参照)が入力された場合は、情報記憶部42においてコピー許可回数は1減少し、また、記録装置30から送られてきた書き込み異常情報(後述する図3のF15参照)がコピー許可回数制御部43に入力された場合は、情報記憶部42においてコピー許可回数は1増加する。
【0047】
以下、記録装置30に記録する音楽データをPC40から送信する場合におけるPC40・記録装置30間の応答について、図3を用いて説明する。ここで、記録装置に記録するための音楽データおよびコンテンツ情報については、すでにサーバ50から情報記憶部42に転送済みとする。
【0048】
まず、PC40から記録装置30に送信するデータが、記録装置30においてディスクに記録可能か否か調べるため、PC40からコンテンツ情報を記録装置30のシステムコントロールマイコン9に送信する(F11)。
【0049】
すると、システムコントロールマイコン9は、コンテンツ情報に含まれているファイルサイズ等の情報から、その音楽データがディスクに記録可能か否かを判定し、その判定結果(記録可否情報)をPC40のデータ送受信部41に送信する(F12)。
【0050】
そして、その判定結果が記録可能であれば、PC40はデータ送受信部41から音楽データを音声伸長・圧縮回路7に送信する(F13・F14)。ここで、PC40は、記録装置30に音楽データの送信終了を通知する(F14)と同時に、コピー許可回数制御部43を介して情報記憶部42に記憶されているコピー許可回数を1減らす。
【0051】
一方、記録装置30は、PC40からの音楽データの受信およびディスクへの音楽データの記録が終了すれば、その後、ディスクのUTOCエリアに識別情報を記録する。
【0052】
ところで、音楽データの記録終了後、識別情報の記録が終了する前に、識別情報の記録が途中で停止するような問題が起こる場合がある。例えば、記録装置30の電源回路に問題が発生した場合、停電が起こった場合、記録可能な温度をオーバーした場合等である。
【0053】
このような場合、ディスクに音楽データは記録したものの、その再生等に必要な識別情報が記録できないことととなる。
【0054】
そこで、記録装置30は、音楽データの記録終了後、識別情報の記録が完了したことを示す情報(書き込み正常データ)および完了できなかったことを示す情報(書き込み異常データ)のうちいずれかをPC40のデータ送受信部41に送信する(F15)。すると、PC40のデータ送受信部41は、受け取った書き込み正常/異常データをコピー許可回数制御部43に送る。
【0055】
識別情報の記録が完了しなかった(コピー許可回数制御部43が書き込み異常データを受け取った)場合、コピー許可回数制御部43は、コピー許可回数を回復させる。即ち、情報記憶部42に記憶されているコピー許可回数を1増加させる。このとき、正常に書き込めなかった識別情報は、ディスクに記録できなかったとしても記録装置30内には存在するため、記録装置30において、正常に書き込めなかった識別情報を破棄(消去)する。
【0056】
また、以下、コンテンツ情報を受信してから識別情報をディスクに記録するまでの記録装置の動作について、図4・図3を用いて説明する。
【0057】
まず、記録装置30のシステムコントロールマイコン9は、PC40からコンテンツ情報を受信する(S11)と、コンテンツ情報に基づいて、コンテンツ情報に対応するデータ(ここでは音楽データ)がディスクに記録か否か判定する(S12)。
【0058】
そして、記録可能であれば(S12でYES)、PC40から音楽データを受信し、ディスクのメイン情報記録エリアに記録する(S13、図3のF14参照)。
【0059】
その後、音楽データの記録が完了すると、UTOCエリアに識別情報を記録する(書き込む)(S14)。識別情報の記録が正常に完了すれば(S15でYES)、PC40にその完了(書き込み正常)を通知する(S18、図3のF15参照)。
【0060】
一方、識別情報の記録が正常に行われず、途中で終了してしまった場合等は、正常に記録されなかった識別情報を破棄(削除)すると共に、PC40に、識別情報の記録が正常に行われなかったこと(書き込み異常)を通知する(S17、図3のF15参照)。
【0061】
なお、音楽データを消去するには記録の際と同程度の時間がかかるため、識別情報を破棄する場合、ここでは、記録装置30において、ディスクから音楽データの消去を行わないが、これに特に限定されるものではなく、例えば、識別情報を破棄する場合にはこれと共に、音楽データを消去してもかまわない。
【0062】
また、ディスクのメイン情報記録エリアに記録するデータとしては、音楽データに限定されるものではなく、例えば、映像データや、音楽データと映像データとを含んだデータであってもかまわない。
【0063】
ここで、記録装置30への音楽データの送信終了後のPC40におけるコピー許可回数の制御について、図2・図3を用いて説明する。
【0064】
PC40のデータ送受信部41は、音楽データの送信終了(S21)を記録装置30のシステムコントロールマイコン9に通知する(図3のF14参照)と共に、その通知をコピー許可回数制御部43に入力する。これにより、情報記憶部42に記憶されているコピー許可回数は、1減少する(S22)。
【0065】
その後、データ送受信部41に、記録装置30から識別情報の書き込み正常についての通知(S23でYES)があれば、コピー許可回数はそのまま(S22で1減少したまま)とする。
【0066】
一方、記録装置30から識別情報の書き込み異常についての通知(S23でNO)があれば、データ送受信部41はその通知をコピー許可回数制御部43に入力する。すると、コピー許可回数制御部43は、情報記憶部42におけるコピー許可回数が回復(1増加)するよう情報記憶部42を制御する(S24)。
【0067】
以下、上述した記録装置として、MD(ミニディスク)装置(記録装置)の構成を、図5を用いて説明する。
【0068】
同図に示すように、本MD装置は、ディスク(記録媒体)20に対して情報の記録・再生を行う。ここで、ディスク20は、書き換え可能な光磁気ディスクであり、データ記録領域としての音声データ記録領域に音声データ(音楽データ))が記録されている。
【0069】
本MD装置は、光ピックアップ2、RFアンプ3、エンコーダ・デコーダ・信号処理回路4、メモリコントローラ5、ショックプルーフメモリ6、音声伸長・圧縮回路7、および、D/A・A/Dコンバータ8を備えている。
【0070】
光ピックアップ2は、ディスク20に対してレーザ光を照射することにより、ディスク20に記録されているデータを読み出し、またディスク20に対して磁気ヘッド16と共にデータを記録する。
【0071】
RFアンプ3は、光ピックアップ2により読み出された音声データを増幅すると共に、この音声データから、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号等のサーボ制御信号を生成する。
【0072】
エンコーダ・デコーダ・信号処理回路4は、再生時、RFアンプ3から入力された音声データを復調するとともに、誤り訂正等の信号処理を行う一方、記録時、メモリコントローラ5を経て入力した音声データに対して、誤り訂正符号の付加等の信号処理を行う。
【0073】
メモリコントローラ5は、再生時、エンコーダ・デコーダ・信号処理回路4から入力された音声データをショックプルーフメモリ6に書き込む一方、このショックプルーフメモリ6に記憶されている音声データを読み出し、音声伸長・圧縮回路7に出力する。
【0074】
また、メモリコントローラ5は、記録時、音声伸長・圧縮回路7から入力した音声データをショックプルーフメモリ6に書き込む一方、このショックプルーフメモリ6に記憶されている音声データを読み出し、エンコーダ・デコーダ・信号処理回路4に出力する。
【0075】
ショックプルーフメモリ6は、再生時にエンコーダ・デコーダ・信号処理回路4で処理された音声データを一時的に記憶し、記録時に音声伸長・圧縮回路7の圧縮回路で処理された音声データを一時的に記憶するものである。
【0076】
音声伸長・圧縮回路7は、音声伸長回路にて、ショックプルーフメモリ6から読み出された圧縮されている音声データを時間軸伸長する一方、音声圧縮回路にて、D/A・A/Dコンバータ8のA/Dコンバータから入力されたディジタル信号をATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)と呼ばれるMDの情報圧縮技術により圧縮する。
【0077】
D/A・A/Dコンバータ8は、D/Aコンバータにて、音声伸長・圧縮回路7の音声伸長回路から入力された音声データをアナログ信号に変換して音声信号を生成し、音声出力端子17に供給する一方、A/Dコンバータにて、音声入力端子18から入力されたアナログの音声信号をディジタル信号に変換して音声伸長・圧縮回路7の音声圧縮回路に供給する。
【0078】
また、本MD装置は、システムコントロールマイコン9、サーボ回路10、ドライバ回路11、スピンドルモータ12、送りモータ13、電源ON/OFF回路14、ヘッド駆動回路15、および、磁気ヘッド16を備えている。
【0079】
システムコントロールマイコン9は、エンコーダ・デコーダ・信号処理回路4、サーボ回路10、メモリコントローラ5、および、電源ON/OFF回路14を制御する。
【0080】
サーボ回路10は、RFアンプ3から入力されたサーボ制御信号とシステムコントロールマイコン9から入力されたコントロール信号とに基づいて、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、シークサーボおよびスピンサーボが行われるように、ドライバ回路11を制御する。
【0081】
ドライバ回路11は、サーボ回路10からのコントロール信号に基づいて、スピンドルモータ12および送りモータ13を駆動する。
【0082】
スピンドルモータ12は、ディスク20を回転させるものである。送りモータ13は、光ピックアップ2およびこの光ピックアップ2と例えば一体的に移動するように設けられた磁気ヘッド16を、ディスク20の半径方向へ移動させるものである。
【0083】
ヘッド駆動回路15は磁気ヘッド16を駆動し、磁気ヘッド16は光ピックアップ2と共にディスク20への信号の記録を行うものである。
【0084】
本MD装置において、ディスク20に記録されている音声データの再生時には、スピンドルモータ12によりディスク20が回転駆動されると共に、送りモータ13により光ピックアップ2がディスク20の半径方向へ送られ、光ピックアップ2によりディスク20に記録されている音声データが読み出される。この音声データは、RFアンプ3により増幅されエンコーダ・デコーダ・信号処理回路4に出力される。
【0085】
また、RFアンプ3では、上記の音声データによりフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号等のサーボ制御信号が生成され、サーボ回路10は、RFアンプ3から入力されたサーボ制御信号とシステムコントロールマイコン9から入力されたコントロール信号とに基づいて、フォーカスサーボ、トラッキングサーボおよびスピンドルモータ12のサーボ等が行われるように、ドライバ回路11を制御する。これにより、ドライバ回路11にて光ピックアップ2、送りモータ13およびスピンドルモータ12が駆動される。
【0086】
一方、RFアンプ3から出力された音声データは、エンコーダ・デコーダ・信号処理回路4にて復調され、誤り訂正等の信号処理が行われて、メモリコントローラ5によりショックプルーフメモリ6に一旦書き込まれる。その後、上記の音声データは、メモリコントローラ5によりショックプルーフメモリ6から読み出され、音声伸長・圧縮回路7の音声伸長回路にて時間軸伸長される。この音声データは、D/A・A/Dコンバータ8のD/Aコンバータにてアナログ信号に変換され、音声信号として出力端子17から出力される。
【0087】
また、ディスク20への記録時には、音声入力端子18から入力されたアナログの音声信号が、D/A・A/Dコンバータ8のA/Dコンバータにてディジタル信号に変換され、音声伸長・圧縮回路7の音声圧縮回路にて例えば約1/5にデータ圧縮される。この音声データは、メモリコントローラ5にてショックプルーフメモリ6に一旦書き込まれ、その後、メモリコントローラ5により読み出される。ショックプルーフメモリ6から読み出された音声データは、エンコーダ・デコーダ・信号処理回路4にて変調および誤り訂正用符号の付加等の処理が行われ、この信号に基づいて、ヘッド駆動回路15により磁気ヘッド16が駆動される。このとき同時に、磁気ヘッド16の磁界が付与されているディスク20の部位に光ピックアップ2から、再生時よりも大きい出力のレーザ光が照射される。これにより、音声データがディスク20に記録される。
【0088】
【発明の効果】
本発明の記録管理装置は、以上のように、記録装置がデータを記録媒体に記録した後、データおよび記録媒体に関する識別情報を記録媒体に記録できなかった場合に、記憶手段に記憶されている許可回数が1増えるよう記憶手段を制御する増加手段を備える構成である。
【0089】
これにより、データの送信完了後、一旦減少された許可回数が回復できる。従って、データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、許可回数が減少することがなく、データを所定回数まで記録することができるといった効果を奏する。
【0090】
本発明の記録管理装置は、許可回数が予め所定回数に制限されたデータを、外部データ記憶装置からネットワークを介して受信する受信手段を備える構成である。
【0091】
これにより、外部データ記憶装置から、インターネット等のネットワークを介して、データを取得することができるといった効果を奏する。
【0092】
本発明の記録回数回復システムは、記録媒体に、データと該データおよび記録媒体に関する識別情報とを記録する記録装置と、上記記載の記録管理装置とを備える構成である。
【0093】
具体的には、識別情報が、記録媒体のUTOC(User Table of contents)領域に記録される情報である構成である。
【0094】
これにより、データの送信完了後、一旦減少された許可回数が回復できる。従って、データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、許可回数が減少することがなく、データを所定回数まで記録することができるといった効果を奏する。
【0095】
本発明の記録回数回復システムは、記録装置は、識別情報が記録媒体に記録できなかった場合に、記憶されている許可回数を1増加させるよう記録管理装置に指示する回復指示手段を備える構成である。
【0096】
これにより、データの送信完了後、一旦減少された許可回数を回復させることができるといった効果を奏する。
【0097】
本発明の記録回数回復システムは、記録装置が、記録管理装置への指示の前に、識別情報を装置内から消去する構成である。
【0098】
これにより、記録媒体に記録はできていないにしても、記録装置の内部に発生している識別情報を消去することができる。従って、記録装置のメモリの無駄な消費を防止できるといった効果を奏する。
【0099】
本発明の記録回数回復方法は、以上のように、記録許可される許可回数が予め所定回数に制限されたデータを記録装置に送信すると共に、送信完了後に上記許可回数を減算して更新した後、上記記録装置が記録媒体に上記データを記録した後に該データおよび記録媒体に関する識別情報を上記記録媒体に記録できなかった場合には、上記更新した上記許可回数を回復させる構成である。
【0100】
これにより、データの記録後、そのデータに対応する識別情報の記録ができなかった場合にまで、許可回数が減少することがない。従って、データを所定回数まで記録することができるといった効果を奏する。
【0101】
本発明の記録回数回復方法は、許可回数を回復させる前に、識別情報を記録装置から消去する構成である。
【0102】
これにより、記録媒体に記録はできていないにしても、記録装置の内部に発生している識別情報を消去することができる。従って、記憶されている許可回数が回復したにもかかわらず、記録装置の内部に識別情報を保持している状態となることを防止できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る記録システムの構成を示すブロック図である。
【図2】記録装置への音楽データの送信終了後のPCにおけるコピー許可回数の制御を示すフローチャートである。
【図3】記録装置に記録するデータをPCから送信する場合におけるPCと記録装置とPCとの応答を示す図である。
【図4】コンテンツ情報を受信してから識別情報をディスクに記録するまでの記録装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】記録装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
9 システムコントロールマイコン(回復指示手段)
30 記録装置
40 PC(記録管理装置)
41 データ送受信部(送信手段)
42 情報記憶部(記憶手段、受信手段)
43 コピー許可回数制御部(減算手段、増加手段)
50 サーバ(外部データ記憶装置)
70 記録システム(記録回数回復システム)

Claims (8)

  1. 記録許可される許可回数が予め所定回数に制限されたデータを記録装置に送信する送信手段と、上記データの上記記録装置への送信完了ごとに更新される上記許可回数を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶されている上記許可回数が、上記送信完了ごとに1減るよう上記記憶手段を制御する減算手段とを備え、上記許可回数を管理する記録管理装置において、
    上記記録装置が、上記データを記録媒体に記録した後、上記データおよび記録媒体に関する識別情報を上記記録媒体に記録できなかった場合に、上記記憶手段に記憶されている上記許可回数が1増えるよう上記記憶手段を制御する増加手段を備えることを特徴とする記録管理装置。
  2. 上記許可回数が予め所定回数に制限されたデータを、外部データ記憶装置からネットワークを介して受信する受信手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録管理装置。
  3. 記録媒体に、データと、該データおよび上記記録媒体に関する識別情報とを記録する記録装置と、
    請求項1または2に記載の記録管理装置とを備えることを特徴とする記録回数回復システム。
  4. 上記識別情報は、記録媒体のUTOC領域に記録される情報であることを特徴とする請求項3に記載の記録回数回復システム。
  5. 上記記録装置は、上記識別情報が上記記録媒体に記録できなかった場合に、記憶されている上記許可回数を1増加させるよう上記記録管理装置に指示する回復指示手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の記録回数回復システム。
  6. 上記記録装置は、上記記録管理装置への上記指示の前に、上記識別情報を装置内から消去することを特徴とする請求項5に記載の記録回数回復システム。
  7. 記録許可される許可回数が予め所定回数に制限されたデータを記録装置に送信すると共に、送信完了後に上記許可回数を減算して更新した後、
    上記記録装置が記録媒体に上記データを記録した後、該データおよび記録媒体に関する識別情報を上記記録媒体に記録できなかった場合には、上記更新した上記許可回数を回復させることを特徴とする記録回数回復方法。
  8. 上記許可回数を回復させる前に、上記識別情報を上記記録装置から消去することを特徴とする請求項7に記載の記録回数回復方法。
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