JP2004244546A - プラスチック組成物とそれを用いた成型物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】無機フィラーを高体積率で配合したプラスチック組成物の成型加工性を飛躍的に向上させ、従来不可能であった特性(例えば高比重、小型等)を備えたプラスチック成型物を実現する。
【解決手段】プラスチック組成物に、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーとを含める。
【選択図】 なし
【解決手段】プラスチック組成物に、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーとを含める。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、無機フィラーを含むプラスチック組成物に関し、より詳しくは無機フィラーが高比率で配合されたプラスチック組成物の成型加工性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック材料は金属材料に比べ生産性、成型性に優れるため、各種の機械部材や電気製品に広く利用されている。
【0003】
しかし、プラスチック単独では、軽量過ぎるために利用用途が限られる(慣性体等には用いることが出来ない)とともに、見た目の質量感が低い。このため、プラスチックに無機フィラー(鉄、硫酸バリウム、ガラス繊維等)を配合することにより、比重や質量感を改質したプラスチック成型物が開発されている。
【0004】
このうち、プラスチックに高比重の金属粉末(例えば比重19.3のタングステンなど)を添加した高比重プラスチック成型物は、鉛(比重11.3)など環境に対する負荷や人体への悪影響の大きい金属からなる成型加工物の代替品として利用できる。例をあげると、フライホイールなどの慣性体やカウンターバランサー等への利用が期待されている(例えば特許文献1、2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−265793号公報(第2頁−第4頁)
【特許文献2】
特開2000−336280号公報(第2頁−第4頁)
【0006】
しかしながら、プラスチック成型物の高比重をより高めるためには、比重の大きい金属粉末を選択し、且つこれを極度に大量に配合する必要がある。しかし、金属粉末の配合比率を増加させると、プラスチック組成物の溶融加工時の粘度(以下、溶融粘度という)が高くなり、溶融したプラスチック組成物の均一な混練が困難になってプラスチック組成物の品質が低下するとともに、射出成型に際して所謂ショートショットが発生するようになる。ショートショットが発生すると、溶融したプラスチック組成物が円滑に金型に充填されないため、成型そのものが困難になる。
【0007】
他方、溶融加工時の温度を高めプラスチック組成物の溶融粘度を低下させると、ある程度ショートショット等の発生を防止することができるが、溶融加工時の温度を高めると樹脂成分の熱分解が促進されるため、プラスチック組成物の品質の低下を招く。また、温度を高めることによる溶融粘度の低下には限界があるため、十分に無機フィラーの配合比率を高めることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであって、無機フィラーの配合比率が高い場合であっても、樹脂成分の熱分解を引き起こす高温に加熱することなく、溶融したプラスチック組成物の均一な溶融混練を円滑に為し得、かつ射出成型に際してショートショットが発生しないプラスチック組成物を提供することを目的とする。また、このようなプラスチック組成物を用いて所望の特性を具備させた小型のプラスチック成型物を生産性よく製造することのできる方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含むプラスチック組成物であることを特徴とする。
【0010】
上記構成のプラスチック組成物は、溶融時に当該プラスチック組成物に剪断力が加えられた場合にのみ発現する流動性を備えている。この流動性は、溶融状態のプラスチック組成物に剪断力が加えられると、組成物中に配合された液晶ポリマーが、第一の樹脂成分及び無機フィラーとの界面でずり応力を低下させる作用によるものと考えられる。液晶ポリマーのこのような作用によって、無機フィラーの配合に起因する組成物の溶融粘度の上昇を緩和するように機能する。よって、無機フィラーを高濃度に配合した場合であっても、円滑に溶融混練を行うことができ、その結果として高濃度に無機フィラーが配合された均一組成のプラスチック組成物が実現する。
【0011】
また、このようなプラスチック組成物であると、多量の熱量を加えなくとも、剪断力が加えられることにより、低粘度の溶融物となるので、射出成型に際してショートショットを生じることがない。したがって、上記構成であると、所望の特性を備えたプラスチック成型物を生産性よく製造することができることになる。
【0012】
ここで、液晶ポリマーは上記のようにプラスチック組成物の溶融粘度を低下させるように作用するが、第一の樹脂成分を配合しないで、プラスチック組成物中の樹脂成分を液晶ポリマーのみとした場合には、上記のような作用効果を十分に発揮させることはできない。なぜなら、液晶ポリマー自体は柔軟性が低く、分子の屈曲性が極めて低いため、無機フィラーとの相性(混練性)が良くないからである。しかし、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と液晶ポリマーを組み合わせて用いると、両成分が協働し合い混練性を向上させるので、無機フィラーの配合比率を高めることができ、これにより所望の特性を備えた良質のプラスチック成型物を実現することができる。
【0013】
上記構成において、前記液晶ポリマーの含有量を、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーとの合計質量に対して0.5〜36質量%とすることができる。
【0014】
液晶ポリマーの含有量が0.5質量%未満であると、液晶ポリマーの含有量が少なすぎるため、十分にプラスチック組成物の流動性を高めることができない。他方、液晶ポリマーの含有量が36質量%より多いと、組成物が軟化し十分な品質のプラスチック組成物が得られなくなる。この原因は明確ではないが、液晶ポリマーの含有量が36質量%を超えると、溶融混練時に液晶ポリマーと第一の樹脂成分とが反応し分解するようになるためではないかと考えられる。
【0015】
以上から、液晶ポリマーの含有量を0.5〜36質量%の範囲に規制するのが好ましく、より好ましくは5〜30質量%以下に規制するのがよい。
【0016】
また、上記構成において、前記無機フィラー含有量を、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーと無機フィラーとの合計体積を100としたとき、40〜80体積%とすることができる。
【0017】
液晶ポリマーが配合されていないプラスチック組成物においては、前記無機フィラー含有量が40体積%以上となると、全樹脂成分体積に対する無機フィラー成分の占める体積が過大となり、円滑な溶融混練が困難となるために良質な成型物が得られない。これに対し、本発明によると、液晶ポリマーがプラスチック組成物の混練性(好適に混合できる性質)を向上させるので、無機フィラー含有量が40体積%以上であっても良質な成型物が得られる。しかし、液晶ポリマーが配合されていても、無機フィラー含有量が80体積%を超えて過大となると、液晶ポリマーによる溶融粘度を下げる効果が十分に得られず、プラスチック組成物の成型が困難となる。このため、無機フィラーの体積%は、40〜80体積%の範囲に規制するのが好ましい。なお、体積%は、23℃における密度を基準として算出した値である。
【0018】
プラスチック成型物に関する本発明は、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含み、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーと前記無機フィラーとを合計した体積を100としたとき、前記無機フィラーの含有量が23℃において40〜80体積%である成型物であって、成型物の厚みが3mm以下に規制されたものであることを特徴とする。
【0019】
一般に、厚みが薄い成型加工物を作製するには、その原材料としてのプラスチック組成物に、より高い成分均一性と金型への良好な充填性(溶融状態における高い流動性)が要求される。成分均一性が悪いプラスチック組成物であると、所定の性能を実現しない成型物が得られることになり、充填性の悪いプラスチック組成物(混練物)であると、所定の形状が得られないからである。既に説明したように、従来技術にかかるプラスチック組成物に無機フィラーを多量に配合すると、成分相互の滑りが悪くなるため溶融粘度が著しく上昇する。よって、円滑な混練が困難となるとともに、ショートショットの発生により金型への充填が困難となる。このため、従来技術によっては、無機フィラー含有量が40〜80体積%であり、厚みが3mm以下である薄い成型物を得ることが実質的にできなかった。
【0020】
これに対し、本発明によると、液晶ポリマーが、組成物に剪断力が加わると溶融粘度の上昇を緩和するように機能する。このため、溶融粘度を上昇させる原因となる溶融流動性のない無機フィラーが高体積率で配合された場合であっても、良好な混練性や充填性が維持される。したがって、本発明によると、従来不可能であった3mm以下の成型物を容易に作製することができる。ここで、液晶ポリマーのこのような作用効果は、無機フィラー含有量が50体積%以上において、より強く発揮され、65体積%以上において一層顕著に発揮される。
【0021】
プラスチック成型物の製造方法に関する本発明は、ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含む混合物を、剪断力を生じさせることのできる混練り機構を備えた射出成型機を用いて混練し、直接射出成型する工程を備えることを特徴とする。
【0022】
この製造方法によると、剪断力が加えられることにより、液晶ポリマーの流動性が増して組成物全体の溶融粘度が低下するので、混練が円滑に行われ均一な組成の混練物が得られる。そして、この混練物はショートショットを生じないので、射出成型物により良質な成型物を生産性よく製造することができる。
【0023】
【実施例】
本発明の内容を実施例を用いて、以下に詳細に説明する。
【0024】
(実施例1−1)
亜鉛粉末(本荘化学製F−500、平均粒径7.0μm、比重7.12)100質量部(14.04体積部)にチタネート系カップリング剤(味の素製:KR44)0.5質量部とイソプロピルアルコール3質量部とを加え、スーパーミキサー(カワタ製SMV−20)で100℃、800rpmの条件で二時間加熱処理した。
【0025】
加熱処理後の亜鉛粉末に、ガラス繊維(日東紡製、比重2.54)8質量部(3.15体積部)と、ナイロン6粉末(宇部興産製P1011F、比重1.14)17質量部(14.91体積部)と、液晶ポリマー(ユニチカ製LC5000、比重1.41)2質量部(1.42体積部)と、を混合し、図1に示すような、スクリューとシリンダー内壁との間にずり剪断が生じるような混練り機構を備えたスクリューインライン式の射出成形機(加熱筒温度260℃、射出圧力1600kg/cm2、射出速度150mm/sec)を用いて、幅13×長さ125×厚み3.0mmの実施例1−1に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.6であった。
【0026】
なお、体積部およびテストピースの比重は、23℃基準の値である(以下同様)。
【0027】
(実施例1−2)
亜鉛粉末の添加量を90質量部(12.64体積部)としたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例1−2に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.5であった。
【0028】
(実施例1−3)
亜鉛粉末の添加量を110質量部(15.45体積部)としたこと以外は上記実施例1−1と同様にして、実施例1−3に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.7であった。
【0029】
(比較例1−1)
液晶ポリマーを用いず、ナイロン6の添加量を19質量部(16.67体積部)とし、射出条件を加熱筒温度285℃、射出圧力1850kg/cm2、射出速度180mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、比較例1−1に係る比較テストピースを射出成型したが、射出成型の途中で樹脂が金型内に入っていかず(ショートショット)、テストピースは得られなかった。
【0030】
(比較例1−2)
亜鉛粉末の添加量を90質量部、射出条件を加熱筒温度260℃、射出圧力1600kg/cm2、射出速度150mm/secとしたこと以外は、上記比較例1−1と同様にして、比較例1−2に係る比較テストピースを作製した。このテストピースの比重は3.5であった。
【0031】
(比較例1−3)
亜鉛粉末の添加量を110質量部としたこと以外は、上記比較例1−1と同様にして、比較例1−3に係る比較テストピースを射出成型したが、射出成型器の途中で樹脂が止まり(ショートショット)、テストピースは得られなかった。
【0032】
以上で作製したテストピースの成型結果を下記表1に示す。評価方法としては、肉眼観察により良好なテストピースが作製できたものを◎、やや良好なテストピースが作製できたものを○、ショートショット(プラスチック組成物が金型内全部に入らず、途中で止まって成型不可となったもの)が発生し実質的にテストピースが得られなかったものを×とした。
【0033】
【表1】
【0034】
上記表1から判るように、液晶ポリマーを含む実施例1−1〜1−2については、良好なテストピースが得られ、実施例1−3については、概ね良好なテストピースが得られた。他方、液晶ポリマーを含まない比較例1−1〜1−3は、実施例1−1〜1−3に比べて成型性が悪く、特に比較例1−1、1−3においてはショートショットが発生し、テストピースを得ることができなかった。
【0035】
このことは、以下の理由による。比較例1−1〜1−3は、液晶ポリマーが配合されていないので、溶融混練時における粘度が極めて大きくなり流動性が悪化を招き、均一混合不足となるとともに、射出成型時にショートショットが発生して、混練物(溶融状態のプラスチック組成物)が成型金型内に適正に充填されなくなる。このため、比較例1−1、1−3ではテストピース自体を作製することができなかった。また、他のものに比較し、無機フィラー配合量が少ない比較例1−2では、一応テストピースを作製することができたものの、無機フィラー配合量が同一の実施例1−2と比べると格段に成型加工性が悪くなる。
【0036】
これに対し、実施例1−1〜1−3においては、溶融混練時に混練物に剪断力が加わると、液晶ポリマーの流動性が向上するので、組成物全体としての見かけ上の溶融粘度が低下する。その結果、プラスチック組成物の流動性が良くなり、溶融混練時に均一混合されるとともに、ショートショットが発生しなくなるので、射出成型により良好なテストピースが得られる。
【0037】
次に、第一の樹脂成分と液晶ポリマー(LCP)との混合比と、成型の可否との関係を明らかにする。
【0038】
(実施例2−1)
ナイロン6の添加量を15質量部(13.16体積部)、液晶ポリマーの添加量を4質量部(2.84体積部)としたこと以外は、上記実施例1−3と同様にして、実施例2−2に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.7であった。
【0039】
(実施例2−2)
ナイロン6の添加量を12質量部(10.53体積部)、液晶ポリマーの添加量を7質量部(4.96体積部)としたこと以外は、上記実施例1−3と同様にして、実施例2−3に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.7であった。
【0040】
以上で作製したテストピースの成型結果を下記表2に示す。評価方法は前記と同様であるが、プラスチック成型品が軟化していたものを△と評価した。
【0041】
【表2】
【0042】
上記表2から、実施例1−3、2−1、2−2の全てにおいてテストピースを作製することができたものの、第一の樹脂成分と液晶ポリマーとの合計質量に対する液晶ポリマーの配合量が36.84質量%である実施例2−2においては樹脂が柔らかくなってしまい、テストピースの品質が低下していることがわかる。
【0043】
このことは、第一の樹脂成分と液晶ポリマーとの合計質量に対する液晶ポリマーの配合量が過大であるため、第一の樹脂成分と液晶ポリマーとが反応して分解したことによると考えられる。
【0044】
次に、テストピースの厚みと、成型の可否との関係を明らかにする。
【0045】
(実施例3−1)
テストピースの厚みを2mmとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例3−1に係る本発明テストピースを射出成型した。
【0046】
(実施例3−2)
テストピースの厚みを1.0mmとし、射出速度170mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例3−2に係る本発明テストピースを射出成型した。
【0047】
(実施例3−3)
テストピースの厚みを0.7mm、射出速度180mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例3−3に係る本発明テストピースを射出成型した。
【0048】
(比較例3−1)
テストピースの厚みを2mmとし、射出圧力1950kg/cm2としたこと以外は、上記比較例1−1と同様にして、比較例3−1に係る比較テストピースの射出成型を試みた。しかし、射出成型の途中で樹脂が金型内に入っていかず(ショートショット)、テストピースは得られなかった。
【0049】
以上で作製したテストピースの成型結果を下記表3に示す。評価方法は前記と同様である。
【0050】
【表3】
【0051】
上記表3から、液晶ポリマーを配合している実施例1−1、3−1〜3−3においては0.7mm〜3.0mmの厚みの組成物が得られたのに対し、液晶ポリマーを配合していない比較例1−1、3−1においては3mm以下の厚みのテストピースは得られなかった。
【0052】
このことは、次のように考えられる。比較例1−1、3−1では、配合されている無機フィラー(亜鉛+ガラス繊維)の量が過大であるため、樹脂成分を溶融温度に加熱した場合、その溶融粘度が極めて大きくなり、射出成型する時に混練物が成型金型に入っていきにくくなる。このため、比較例1−1、3−1においてはショートショットが発生したと考えられる。
【0053】
他方、実施例1−1、3−1〜3−3においては、樹脂成分中に液晶ポリマーが配合されているが、この液晶ポリマーは溶融混練時に剪断力が加わると流動性が向上するので、混練物全体としての流動性が向上して、見かけ上の溶融粘度が低下する。このため、実施例1−1、3−1〜3−3においてはショートショットが発生せず、良好なテストピースが得られたと考えられる。
【0054】
次に、無機フィラーの平均粒径と、成型の可否との関係を明らかにする。
【0055】
(実施例4−1)
亜鉛粉末の代わりにタングステン粉末(日本新金属製WT、平均粒径4.0μm、比重19.3)を用い、ナイロン6の添加量を6.2質量部(5.44体積部)、液晶ポリマーの添加量を0.5質量部(0.35体積部)としたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例4−1にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は9.1であった。
【0056】
(実施例4−2)
平均粒径が18μmであるタングステン粉末(日本新金属製WL)を用いたこと以外は、上記実施例4−1と同様にして、実施例4−2にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は9.1であった。
【0057】
(実施例4−3)
亜鉛粉末の代わりに鉄粉末(川崎製鉄製KIP300A、平均粒径70μm、比重7.86)を用い、ガラス繊維の添加量を12質量部(4.72体積部)、ナイロン6の添加量を9質量部(7.89体積部)、射出圧力1400kg/cm2、射出速度100mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例4−3にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.3であった。
【0058】
(実施例4−4)
鉄粉末の添加量を90質量部(11.45体積部)としたこと以外は、上記実施例4−3と同様にして、実施例4−4にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.2であった。
【0059】
(実施例4−5)
鉄粉末の添加量を110質量部(13.99体積部)とし、射出圧力1500kg/cm2、射出速度110mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−3と同様にして、実施例4−5にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.4であった。
【0060】
(実施例4−6)
鉄粉末の添加量を115質量部(14.63体積部)とし、射出条件を加熱筒温度280℃、射出圧力1700kg/cm2、射出速度150mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−3と同様にして、実施例4−6にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.5であった。
【0061】
(実施例4−7)
亜鉛粉末の代わりにステンレススチール粉末(大同製鋼製410L、平均粒径100μm、比重7.80)を用い、ガラス繊維の添加量を12質量部(4.72体積部)、ナイロン6の添加量を9質量部(7.89体積部)、射出速度120mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例4−7にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.3であった。
【0062】
(実施例4−8)
ステンレススチール粉末の添加量を90質量部(11.54体積部)とし、射出圧力1400kg/cm2、射出速度100mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−7と同様にして、実施例4−8にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.2であった。
【0063】
(実施例4−9)
ステンレススチール粉末の添加量を110質量部(14.10体積部)とし、射出速度130mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−7と同様にして、実施例4−9にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.4であった。
【0064】
(実施例4−10)
ステンレススチール粉末の添加量を115質量部(14.74体積部)とし、加熱筒温度280℃、射出速度180mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−7と同様にして、実施例4−10にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.5であった。
【0065】
以上で、作製したテストピースの成型結果を下記表4に示す。評価方法は前記と同様である。
【0066】
【表4】
【0067】
上記表4から、平均粒径が大きい(70〜100μm)無機フィラーを用いた実施例4−3〜4−10は、平均粒径が小さい(4〜18μm)無機フィラーを用いた実施例1−1、4−1、4−2と比較して、無機フィラーの配合比率〔無機フィラー体積/(無機フィラー体積+全樹脂成分体積)〕を大きくすることができることがわかる。
【0068】
このことは、次のように考えられる。平均粒径の大きい無機フィラーは単位体積あたりの表面積が小さいので、平均粒径の大きい無機フィラーを用いた場合は、平均粒径の小さい無機フィラーを用いた場合に比較して溶融粘度の上昇率が小さい。したがって、溶融粘度の面から平均粒径の大きい無機フィラーを用いるのが有利であり、平均粒径の大きい無機フィラーを用いると、プラスチック組成物の無機フィラー配合比率を高くすることができる。
【0069】
しかしながら、平均粒径が大きいと、溶融混練中に無機フィラーと樹脂とが分離し易くなり、溶融粘度が高い組成物ほどこの傾向が顕著となる。したがって、液晶ポリマーを含まない従来技術においては、所望の配合比率の成型物が得られず、また成型物の表面の平滑性が失われ見栄えが悪くなるといった問題が発生する。これに対し、本発明によると、混練時に加わる剪断力により液晶ポリマーの流動性が高まり、これにより各成分が円滑に混合されるようになるので、樹脂成分と無機フィラーとの分離が生じない。よって、平均粒径の大きい無機フィラーを配合しても、良好なプラスチック成型物が得られる。
【0070】
尚、本明細書でいう「プラスチック組成物」とは、形状概念を捨像した、特定の組成を有する組成物そのものを意味している。また、本明細書でいう「プラスチック成型物」とは、所定の形状を有するものを意味し、例えばプラスチック成型品の一般的材料形態であるペレットも特定の形状を有する限りプラスチック成型物の概念に含まれる。
【0071】
また、本発明で使用できる液晶ポリマーの例としては、その構造中メソーゲン基等の液晶形成能を有する基を含む芳香族ポリエステルが挙げられ、例えば、住友化学社製のエコノール、ポリプラスチックス社製のベクトラ、日本石油化学社製のザイダー、BASF社製のウルトラックス、ユニチカ社製ロッドラン、三菱化学社製ノバキュレート、グランモント社製グランラー(何れも商品名)など使用できる。ただし、これらに限定されることはない。また、異なる液晶ポリマーを二種以上混合したものを用いることもできる。
【0072】
また、本発明の高比重プラスチック組成物に用いるプラスチックとしてはナイロン6、ナイロン66が例示されるが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、AS樹脂、ABS樹脂のような汎用プラスチックや、ポリカーボネート、PBT、PET、PPSのようなエンジニアリングプラスチックも使用することができる。また、上述したプラスチック材料を混合したポリマーアロイであってもよい。また、熱安定剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、消臭剤、着色剤、顔料、帯電防止剤等の添加剤が含まれていてもよい。
【0073】
また、無機フィラーとしては、タングステン、鉄、亜鉛、硫酸バリウム、ガラス繊維等、種々の化合物を用いることができ、これらの無機フィラーの混合物であってもよい。
【0074】
また、上記実施例で用いたチタネート系カップリング剤の代わりにシラン系カップリング剤を用いることもできる。但し、プラスチックとの接着性を改善するカップリング剤は本発明の必須の構成要素ではない。
【0075】
また、上記実施例では、プラスチック成型物の作製を射出成型法によったが、本発明プラスチック成型物の成型は射出成型法に限定されるものではない。加熱圧縮成型法、押出成型法、トランスファ成型法などの成型法を用いることもできる。
【発明の効果】
以上で説明したように液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と液晶ポリマーと無機フィラーとを含む本発明プラスチック組成物は、溶融時に剪断力が加わると、液晶ポリマーが組成物全体の流動性を向上させるので、溶融時における混練性、成分均一性がよい。したがって、このような本発明プラスチック組成物を用いると、従来技術に比べて大幅に無機フィラーの配合比率を高めた場合であっても良好な成分均一性および成型加工性が得られるので、無機フィラーの種類を選択しかつ必要に応じて無機フィラーの配合比率を高めること等により、所望の特性・形状(例えば高比重な薄型フライホイール等)を備えた良質のプラスチック成型物を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に用いる射出成型器の断面模式図である。
【産業上の利用分野】
本発明は、無機フィラーを含むプラスチック組成物に関し、より詳しくは無機フィラーが高比率で配合されたプラスチック組成物の成型加工性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック材料は金属材料に比べ生産性、成型性に優れるため、各種の機械部材や電気製品に広く利用されている。
【0003】
しかし、プラスチック単独では、軽量過ぎるために利用用途が限られる(慣性体等には用いることが出来ない)とともに、見た目の質量感が低い。このため、プラスチックに無機フィラー(鉄、硫酸バリウム、ガラス繊維等)を配合することにより、比重や質量感を改質したプラスチック成型物が開発されている。
【0004】
このうち、プラスチックに高比重の金属粉末(例えば比重19.3のタングステンなど)を添加した高比重プラスチック成型物は、鉛(比重11.3)など環境に対する負荷や人体への悪影響の大きい金属からなる成型加工物の代替品として利用できる。例をあげると、フライホイールなどの慣性体やカウンターバランサー等への利用が期待されている(例えば特許文献1、2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−265793号公報(第2頁−第4頁)
【特許文献2】
特開2000−336280号公報(第2頁−第4頁)
【0006】
しかしながら、プラスチック成型物の高比重をより高めるためには、比重の大きい金属粉末を選択し、且つこれを極度に大量に配合する必要がある。しかし、金属粉末の配合比率を増加させると、プラスチック組成物の溶融加工時の粘度(以下、溶融粘度という)が高くなり、溶融したプラスチック組成物の均一な混練が困難になってプラスチック組成物の品質が低下するとともに、射出成型に際して所謂ショートショットが発生するようになる。ショートショットが発生すると、溶融したプラスチック組成物が円滑に金型に充填されないため、成型そのものが困難になる。
【0007】
他方、溶融加工時の温度を高めプラスチック組成物の溶融粘度を低下させると、ある程度ショートショット等の発生を防止することができるが、溶融加工時の温度を高めると樹脂成分の熱分解が促進されるため、プラスチック組成物の品質の低下を招く。また、温度を高めることによる溶融粘度の低下には限界があるため、十分に無機フィラーの配合比率を高めることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであって、無機フィラーの配合比率が高い場合であっても、樹脂成分の熱分解を引き起こす高温に加熱することなく、溶融したプラスチック組成物の均一な溶融混練を円滑に為し得、かつ射出成型に際してショートショットが発生しないプラスチック組成物を提供することを目的とする。また、このようなプラスチック組成物を用いて所望の特性を具備させた小型のプラスチック成型物を生産性よく製造することのできる方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含むプラスチック組成物であることを特徴とする。
【0010】
上記構成のプラスチック組成物は、溶融時に当該プラスチック組成物に剪断力が加えられた場合にのみ発現する流動性を備えている。この流動性は、溶融状態のプラスチック組成物に剪断力が加えられると、組成物中に配合された液晶ポリマーが、第一の樹脂成分及び無機フィラーとの界面でずり応力を低下させる作用によるものと考えられる。液晶ポリマーのこのような作用によって、無機フィラーの配合に起因する組成物の溶融粘度の上昇を緩和するように機能する。よって、無機フィラーを高濃度に配合した場合であっても、円滑に溶融混練を行うことができ、その結果として高濃度に無機フィラーが配合された均一組成のプラスチック組成物が実現する。
【0011】
また、このようなプラスチック組成物であると、多量の熱量を加えなくとも、剪断力が加えられることにより、低粘度の溶融物となるので、射出成型に際してショートショットを生じることがない。したがって、上記構成であると、所望の特性を備えたプラスチック成型物を生産性よく製造することができることになる。
【0012】
ここで、液晶ポリマーは上記のようにプラスチック組成物の溶融粘度を低下させるように作用するが、第一の樹脂成分を配合しないで、プラスチック組成物中の樹脂成分を液晶ポリマーのみとした場合には、上記のような作用効果を十分に発揮させることはできない。なぜなら、液晶ポリマー自体は柔軟性が低く、分子の屈曲性が極めて低いため、無機フィラーとの相性(混練性)が良くないからである。しかし、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と液晶ポリマーを組み合わせて用いると、両成分が協働し合い混練性を向上させるので、無機フィラーの配合比率を高めることができ、これにより所望の特性を備えた良質のプラスチック成型物を実現することができる。
【0013】
上記構成において、前記液晶ポリマーの含有量を、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーとの合計質量に対して0.5〜36質量%とすることができる。
【0014】
液晶ポリマーの含有量が0.5質量%未満であると、液晶ポリマーの含有量が少なすぎるため、十分にプラスチック組成物の流動性を高めることができない。他方、液晶ポリマーの含有量が36質量%より多いと、組成物が軟化し十分な品質のプラスチック組成物が得られなくなる。この原因は明確ではないが、液晶ポリマーの含有量が36質量%を超えると、溶融混練時に液晶ポリマーと第一の樹脂成分とが反応し分解するようになるためではないかと考えられる。
【0015】
以上から、液晶ポリマーの含有量を0.5〜36質量%の範囲に規制するのが好ましく、より好ましくは5〜30質量%以下に規制するのがよい。
【0016】
また、上記構成において、前記無機フィラー含有量を、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーと無機フィラーとの合計体積を100としたとき、40〜80体積%とすることができる。
【0017】
液晶ポリマーが配合されていないプラスチック組成物においては、前記無機フィラー含有量が40体積%以上となると、全樹脂成分体積に対する無機フィラー成分の占める体積が過大となり、円滑な溶融混練が困難となるために良質な成型物が得られない。これに対し、本発明によると、液晶ポリマーがプラスチック組成物の混練性(好適に混合できる性質)を向上させるので、無機フィラー含有量が40体積%以上であっても良質な成型物が得られる。しかし、液晶ポリマーが配合されていても、無機フィラー含有量が80体積%を超えて過大となると、液晶ポリマーによる溶融粘度を下げる効果が十分に得られず、プラスチック組成物の成型が困難となる。このため、無機フィラーの体積%は、40〜80体積%の範囲に規制するのが好ましい。なお、体積%は、23℃における密度を基準として算出した値である。
【0018】
プラスチック成型物に関する本発明は、液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含み、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーと前記無機フィラーとを合計した体積を100としたとき、前記無機フィラーの含有量が23℃において40〜80体積%である成型物であって、成型物の厚みが3mm以下に規制されたものであることを特徴とする。
【0019】
一般に、厚みが薄い成型加工物を作製するには、その原材料としてのプラスチック組成物に、より高い成分均一性と金型への良好な充填性(溶融状態における高い流動性)が要求される。成分均一性が悪いプラスチック組成物であると、所定の性能を実現しない成型物が得られることになり、充填性の悪いプラスチック組成物(混練物)であると、所定の形状が得られないからである。既に説明したように、従来技術にかかるプラスチック組成物に無機フィラーを多量に配合すると、成分相互の滑りが悪くなるため溶融粘度が著しく上昇する。よって、円滑な混練が困難となるとともに、ショートショットの発生により金型への充填が困難となる。このため、従来技術によっては、無機フィラー含有量が40〜80体積%であり、厚みが3mm以下である薄い成型物を得ることが実質的にできなかった。
【0020】
これに対し、本発明によると、液晶ポリマーが、組成物に剪断力が加わると溶融粘度の上昇を緩和するように機能する。このため、溶融粘度を上昇させる原因となる溶融流動性のない無機フィラーが高体積率で配合された場合であっても、良好な混練性や充填性が維持される。したがって、本発明によると、従来不可能であった3mm以下の成型物を容易に作製することができる。ここで、液晶ポリマーのこのような作用効果は、無機フィラー含有量が50体積%以上において、より強く発揮され、65体積%以上において一層顕著に発揮される。
【0021】
プラスチック成型物の製造方法に関する本発明は、ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含む混合物を、剪断力を生じさせることのできる混練り機構を備えた射出成型機を用いて混練し、直接射出成型する工程を備えることを特徴とする。
【0022】
この製造方法によると、剪断力が加えられることにより、液晶ポリマーの流動性が増して組成物全体の溶融粘度が低下するので、混練が円滑に行われ均一な組成の混練物が得られる。そして、この混練物はショートショットを生じないので、射出成型物により良質な成型物を生産性よく製造することができる。
【0023】
【実施例】
本発明の内容を実施例を用いて、以下に詳細に説明する。
【0024】
(実施例1−1)
亜鉛粉末(本荘化学製F−500、平均粒径7.0μm、比重7.12)100質量部(14.04体積部)にチタネート系カップリング剤(味の素製:KR44)0.5質量部とイソプロピルアルコール3質量部とを加え、スーパーミキサー(カワタ製SMV−20)で100℃、800rpmの条件で二時間加熱処理した。
【0025】
加熱処理後の亜鉛粉末に、ガラス繊維(日東紡製、比重2.54)8質量部(3.15体積部)と、ナイロン6粉末(宇部興産製P1011F、比重1.14)17質量部(14.91体積部)と、液晶ポリマー(ユニチカ製LC5000、比重1.41)2質量部(1.42体積部)と、を混合し、図1に示すような、スクリューとシリンダー内壁との間にずり剪断が生じるような混練り機構を備えたスクリューインライン式の射出成形機(加熱筒温度260℃、射出圧力1600kg/cm2、射出速度150mm/sec)を用いて、幅13×長さ125×厚み3.0mmの実施例1−1に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.6であった。
【0026】
なお、体積部およびテストピースの比重は、23℃基準の値である(以下同様)。
【0027】
(実施例1−2)
亜鉛粉末の添加量を90質量部(12.64体積部)としたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例1−2に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.5であった。
【0028】
(実施例1−3)
亜鉛粉末の添加量を110質量部(15.45体積部)としたこと以外は上記実施例1−1と同様にして、実施例1−3に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.7であった。
【0029】
(比較例1−1)
液晶ポリマーを用いず、ナイロン6の添加量を19質量部(16.67体積部)とし、射出条件を加熱筒温度285℃、射出圧力1850kg/cm2、射出速度180mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、比較例1−1に係る比較テストピースを射出成型したが、射出成型の途中で樹脂が金型内に入っていかず(ショートショット)、テストピースは得られなかった。
【0030】
(比較例1−2)
亜鉛粉末の添加量を90質量部、射出条件を加熱筒温度260℃、射出圧力1600kg/cm2、射出速度150mm/secとしたこと以外は、上記比較例1−1と同様にして、比較例1−2に係る比較テストピースを作製した。このテストピースの比重は3.5であった。
【0031】
(比較例1−3)
亜鉛粉末の添加量を110質量部としたこと以外は、上記比較例1−1と同様にして、比較例1−3に係る比較テストピースを射出成型したが、射出成型器の途中で樹脂が止まり(ショートショット)、テストピースは得られなかった。
【0032】
以上で作製したテストピースの成型結果を下記表1に示す。評価方法としては、肉眼観察により良好なテストピースが作製できたものを◎、やや良好なテストピースが作製できたものを○、ショートショット(プラスチック組成物が金型内全部に入らず、途中で止まって成型不可となったもの)が発生し実質的にテストピースが得られなかったものを×とした。
【0033】
【表1】
【0034】
上記表1から判るように、液晶ポリマーを含む実施例1−1〜1−2については、良好なテストピースが得られ、実施例1−3については、概ね良好なテストピースが得られた。他方、液晶ポリマーを含まない比較例1−1〜1−3は、実施例1−1〜1−3に比べて成型性が悪く、特に比較例1−1、1−3においてはショートショットが発生し、テストピースを得ることができなかった。
【0035】
このことは、以下の理由による。比較例1−1〜1−3は、液晶ポリマーが配合されていないので、溶融混練時における粘度が極めて大きくなり流動性が悪化を招き、均一混合不足となるとともに、射出成型時にショートショットが発生して、混練物(溶融状態のプラスチック組成物)が成型金型内に適正に充填されなくなる。このため、比較例1−1、1−3ではテストピース自体を作製することができなかった。また、他のものに比較し、無機フィラー配合量が少ない比較例1−2では、一応テストピースを作製することができたものの、無機フィラー配合量が同一の実施例1−2と比べると格段に成型加工性が悪くなる。
【0036】
これに対し、実施例1−1〜1−3においては、溶融混練時に混練物に剪断力が加わると、液晶ポリマーの流動性が向上するので、組成物全体としての見かけ上の溶融粘度が低下する。その結果、プラスチック組成物の流動性が良くなり、溶融混練時に均一混合されるとともに、ショートショットが発生しなくなるので、射出成型により良好なテストピースが得られる。
【0037】
次に、第一の樹脂成分と液晶ポリマー(LCP)との混合比と、成型の可否との関係を明らかにする。
【0038】
(実施例2−1)
ナイロン6の添加量を15質量部(13.16体積部)、液晶ポリマーの添加量を4質量部(2.84体積部)としたこと以外は、上記実施例1−3と同様にして、実施例2−2に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.7であった。
【0039】
(実施例2−2)
ナイロン6の添加量を12質量部(10.53体積部)、液晶ポリマーの添加量を7質量部(4.96体積部)としたこと以外は、上記実施例1−3と同様にして、実施例2−3に係る本発明テストピースを射出成型した。このテストピースの比重は3.7であった。
【0040】
以上で作製したテストピースの成型結果を下記表2に示す。評価方法は前記と同様であるが、プラスチック成型品が軟化していたものを△と評価した。
【0041】
【表2】
【0042】
上記表2から、実施例1−3、2−1、2−2の全てにおいてテストピースを作製することができたものの、第一の樹脂成分と液晶ポリマーとの合計質量に対する液晶ポリマーの配合量が36.84質量%である実施例2−2においては樹脂が柔らかくなってしまい、テストピースの品質が低下していることがわかる。
【0043】
このことは、第一の樹脂成分と液晶ポリマーとの合計質量に対する液晶ポリマーの配合量が過大であるため、第一の樹脂成分と液晶ポリマーとが反応して分解したことによると考えられる。
【0044】
次に、テストピースの厚みと、成型の可否との関係を明らかにする。
【0045】
(実施例3−1)
テストピースの厚みを2mmとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例3−1に係る本発明テストピースを射出成型した。
【0046】
(実施例3−2)
テストピースの厚みを1.0mmとし、射出速度170mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例3−2に係る本発明テストピースを射出成型した。
【0047】
(実施例3−3)
テストピースの厚みを0.7mm、射出速度180mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例3−3に係る本発明テストピースを射出成型した。
【0048】
(比較例3−1)
テストピースの厚みを2mmとし、射出圧力1950kg/cm2としたこと以外は、上記比較例1−1と同様にして、比較例3−1に係る比較テストピースの射出成型を試みた。しかし、射出成型の途中で樹脂が金型内に入っていかず(ショートショット)、テストピースは得られなかった。
【0049】
以上で作製したテストピースの成型結果を下記表3に示す。評価方法は前記と同様である。
【0050】
【表3】
【0051】
上記表3から、液晶ポリマーを配合している実施例1−1、3−1〜3−3においては0.7mm〜3.0mmの厚みの組成物が得られたのに対し、液晶ポリマーを配合していない比較例1−1、3−1においては3mm以下の厚みのテストピースは得られなかった。
【0052】
このことは、次のように考えられる。比較例1−1、3−1では、配合されている無機フィラー(亜鉛+ガラス繊維)の量が過大であるため、樹脂成分を溶融温度に加熱した場合、その溶融粘度が極めて大きくなり、射出成型する時に混練物が成型金型に入っていきにくくなる。このため、比較例1−1、3−1においてはショートショットが発生したと考えられる。
【0053】
他方、実施例1−1、3−1〜3−3においては、樹脂成分中に液晶ポリマーが配合されているが、この液晶ポリマーは溶融混練時に剪断力が加わると流動性が向上するので、混練物全体としての流動性が向上して、見かけ上の溶融粘度が低下する。このため、実施例1−1、3−1〜3−3においてはショートショットが発生せず、良好なテストピースが得られたと考えられる。
【0054】
次に、無機フィラーの平均粒径と、成型の可否との関係を明らかにする。
【0055】
(実施例4−1)
亜鉛粉末の代わりにタングステン粉末(日本新金属製WT、平均粒径4.0μm、比重19.3)を用い、ナイロン6の添加量を6.2質量部(5.44体積部)、液晶ポリマーの添加量を0.5質量部(0.35体積部)としたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例4−1にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は9.1であった。
【0056】
(実施例4−2)
平均粒径が18μmであるタングステン粉末(日本新金属製WL)を用いたこと以外は、上記実施例4−1と同様にして、実施例4−2にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は9.1であった。
【0057】
(実施例4−3)
亜鉛粉末の代わりに鉄粉末(川崎製鉄製KIP300A、平均粒径70μm、比重7.86)を用い、ガラス繊維の添加量を12質量部(4.72体積部)、ナイロン6の添加量を9質量部(7.89体積部)、射出圧力1400kg/cm2、射出速度100mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例4−3にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.3であった。
【0058】
(実施例4−4)
鉄粉末の添加量を90質量部(11.45体積部)としたこと以外は、上記実施例4−3と同様にして、実施例4−4にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.2であった。
【0059】
(実施例4−5)
鉄粉末の添加量を110質量部(13.99体積部)とし、射出圧力1500kg/cm2、射出速度110mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−3と同様にして、実施例4−5にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.4であった。
【0060】
(実施例4−6)
鉄粉末の添加量を115質量部(14.63体積部)とし、射出条件を加熱筒温度280℃、射出圧力1700kg/cm2、射出速度150mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−3と同様にして、実施例4−6にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.5であった。
【0061】
(実施例4−7)
亜鉛粉末の代わりにステンレススチール粉末(大同製鋼製410L、平均粒径100μm、比重7.80)を用い、ガラス繊維の添加量を12質量部(4.72体積部)、ナイロン6の添加量を9質量部(7.89体積部)、射出速度120mm/secとしたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、実施例4−7にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.3であった。
【0062】
(実施例4−8)
ステンレススチール粉末の添加量を90質量部(11.54体積部)とし、射出圧力1400kg/cm2、射出速度100mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−7と同様にして、実施例4−8にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.2であった。
【0063】
(実施例4−9)
ステンレススチール粉末の添加量を110質量部(14.10体積部)とし、射出速度130mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−7と同様にして、実施例4−9にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.4であった。
【0064】
(実施例4−10)
ステンレススチール粉末の添加量を115質量部(14.74体積部)とし、加熱筒温度280℃、射出速度180mm/secとしたこと以外は、上記実施例4−7と同様にして、実施例4−10にかかる本発明テストピースを射出成型した。なお、本テストピースの比重は4.5であった。
【0065】
以上で、作製したテストピースの成型結果を下記表4に示す。評価方法は前記と同様である。
【0066】
【表4】
【0067】
上記表4から、平均粒径が大きい(70〜100μm)無機フィラーを用いた実施例4−3〜4−10は、平均粒径が小さい(4〜18μm)無機フィラーを用いた実施例1−1、4−1、4−2と比較して、無機フィラーの配合比率〔無機フィラー体積/(無機フィラー体積+全樹脂成分体積)〕を大きくすることができることがわかる。
【0068】
このことは、次のように考えられる。平均粒径の大きい無機フィラーは単位体積あたりの表面積が小さいので、平均粒径の大きい無機フィラーを用いた場合は、平均粒径の小さい無機フィラーを用いた場合に比較して溶融粘度の上昇率が小さい。したがって、溶融粘度の面から平均粒径の大きい無機フィラーを用いるのが有利であり、平均粒径の大きい無機フィラーを用いると、プラスチック組成物の無機フィラー配合比率を高くすることができる。
【0069】
しかしながら、平均粒径が大きいと、溶融混練中に無機フィラーと樹脂とが分離し易くなり、溶融粘度が高い組成物ほどこの傾向が顕著となる。したがって、液晶ポリマーを含まない従来技術においては、所望の配合比率の成型物が得られず、また成型物の表面の平滑性が失われ見栄えが悪くなるといった問題が発生する。これに対し、本発明によると、混練時に加わる剪断力により液晶ポリマーの流動性が高まり、これにより各成分が円滑に混合されるようになるので、樹脂成分と無機フィラーとの分離が生じない。よって、平均粒径の大きい無機フィラーを配合しても、良好なプラスチック成型物が得られる。
【0070】
尚、本明細書でいう「プラスチック組成物」とは、形状概念を捨像した、特定の組成を有する組成物そのものを意味している。また、本明細書でいう「プラスチック成型物」とは、所定の形状を有するものを意味し、例えばプラスチック成型品の一般的材料形態であるペレットも特定の形状を有する限りプラスチック成型物の概念に含まれる。
【0071】
また、本発明で使用できる液晶ポリマーの例としては、その構造中メソーゲン基等の液晶形成能を有する基を含む芳香族ポリエステルが挙げられ、例えば、住友化学社製のエコノール、ポリプラスチックス社製のベクトラ、日本石油化学社製のザイダー、BASF社製のウルトラックス、ユニチカ社製ロッドラン、三菱化学社製ノバキュレート、グランモント社製グランラー(何れも商品名)など使用できる。ただし、これらに限定されることはない。また、異なる液晶ポリマーを二種以上混合したものを用いることもできる。
【0072】
また、本発明の高比重プラスチック組成物に用いるプラスチックとしてはナイロン6、ナイロン66が例示されるが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、AS樹脂、ABS樹脂のような汎用プラスチックや、ポリカーボネート、PBT、PET、PPSのようなエンジニアリングプラスチックも使用することができる。また、上述したプラスチック材料を混合したポリマーアロイであってもよい。また、熱安定剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、消臭剤、着色剤、顔料、帯電防止剤等の添加剤が含まれていてもよい。
【0073】
また、無機フィラーとしては、タングステン、鉄、亜鉛、硫酸バリウム、ガラス繊維等、種々の化合物を用いることができ、これらの無機フィラーの混合物であってもよい。
【0074】
また、上記実施例で用いたチタネート系カップリング剤の代わりにシラン系カップリング剤を用いることもできる。但し、プラスチックとの接着性を改善するカップリング剤は本発明の必須の構成要素ではない。
【0075】
また、上記実施例では、プラスチック成型物の作製を射出成型法によったが、本発明プラスチック成型物の成型は射出成型法に限定されるものではない。加熱圧縮成型法、押出成型法、トランスファ成型法などの成型法を用いることもできる。
【発明の効果】
以上で説明したように液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と液晶ポリマーと無機フィラーとを含む本発明プラスチック組成物は、溶融時に剪断力が加わると、液晶ポリマーが組成物全体の流動性を向上させるので、溶融時における混練性、成分均一性がよい。したがって、このような本発明プラスチック組成物を用いると、従来技術に比べて大幅に無機フィラーの配合比率を高めた場合であっても良好な成分均一性および成型加工性が得られるので、無機フィラーの種類を選択しかつ必要に応じて無機フィラーの配合比率を高めること等により、所望の特性・形状(例えば高比重な薄型フライホイール等)を備えた良質のプラスチック成型物を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に用いる射出成型器の断面模式図である。
Claims (5)
- 液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含むプラスチック組成物。
- 請求項1記載のプラスチック組成物において、
前記液晶ポリマーの含有量が、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーとを合計した質量に対して0.5〜36質量%であることを特徴とするプラスチック組成物。 - 請求項1記載のプラスチック組成物において、
前記無機フィラー含有量が、第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーと無機フィラーとを合計した体積を100としたとき、23℃において40〜80体積%であることを特徴とするプラスチック組成物。 - 液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含み、前記第一の樹脂成分と前記液晶ポリマーと前記無機フィラーとを合計した体積を100としたとき、前記無機フィラーの含有量が23℃において40〜80体積%である成型物であって、かつ成型物の厚みが3mm以下に規制されたプラスチック成型物。
- 液晶ポリマー以外の第一の樹脂成分と、液晶ポリマーと、無機フィラーと、を含む混合物を、剪断力を生じさせることのできる混練り機構を備えた射出成型機を用いて混練し、直接射出成型する工程を備えるプラスチック成型物の製造方法。
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JP2003037050A JP2004244546A (ja) | 2003-02-14 | 2003-02-14 | プラスチック組成物とそれを用いた成型物及びその製造方法 |
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JP2016191055A (ja) * | 2003-11-14 | 2016-11-10 | ワイルド リバー コンサルティング グループ リミテッド ライアビリティー カンパニー | 金属ポリマー複合体、その押出し方法、およびそれから作製した成形品 |
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