JP2000127152A - マスターバッチペレットの製造方法 - Google Patents

マスターバッチペレットの製造方法

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JP2000127152A
JP2000127152A JP30598598A JP30598598A JP2000127152A JP 2000127152 A JP2000127152 A JP 2000127152A JP 30598598 A JP30598598 A JP 30598598A JP 30598598 A JP30598598 A JP 30598598A JP 2000127152 A JP2000127152 A JP 2000127152A
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filler
pellets
thermoplastic resin
extruder
weight
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JP30598598A
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English (en)
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Shigeki Sugimura
繁樹 杉村
Kazutaka Watanabe
一孝 渡辺
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】充填剤を高充填し、希釈に使用される充填剤を
実質的に含まない希釈ペレットへの分散性が良好で充填
剤の凝集物が実質的に存在しないマスターバッチペレッ
ト及びその製造方法を提供する。 【解決手段】充填剤を高充填するにも関わらず、希釈ペ
レットへの分散性が良好で、充填剤の凝集体が実質的に
存在せず、かつ得られる製品に良好な外観を付与するマ
スターバッチペレットを得るために、熱可塑性樹脂と充
填剤の一部を押出機にて溶融混錬しペレットを得、該ペ
レットと残部の充填剤とを内部に撹拌羽根を有するミキ
サーにて高速撹拌して塊状化した後、得られた塊状物を
押出機にてペレットに成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充填剤を高充填
し、希釈に使用される充填剤を実質的に含まない希釈ペ
レットへの分散性が良好で充填剤の凝集物が実質的に存
在しないマスターバッチペレット及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂の剛性、耐熱性、成
形収縮率、寸法安定性等の各種性質を改良する目的で、
充填剤を配合することは広く行われており、例えば、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム等の粉状充填剤、タルク、
マイカ、ガラスフレーク等の板状充填剤、ガラス繊維、
チタン酸カリウム等の繊維状充填剤が用いられている。
【0003】これらの組成物は一般的には、熱可塑性樹
脂に充填剤を混合した後、単軸或いは2軸押出機にて溶
融混錬してペレット化する方法が採られている。
【0004】また、近年製品コストの削減を目的とし
て、充填剤を熱可塑性樹脂に目的とする濃度より高い濃
度に充填した熱可塑性樹脂よりなるマスターバッチペレ
ットを使用し、これを充填剤を含まない熱可塑性樹脂ペ
レット(以下、「希釈ペレット」という)とブレンド
後、射出成形機や押出成形機等で直接成形する方法が取
られている。
【0005】これらのマスターバッチペレットの製造方
法としては、1)熱可塑性樹脂と充填剤を混合機で混合
し、2軸押出機等のような溶融混練押出機に供給して溶
融混練することにより製造する方法、2)特開昭59−
220319号公報に記載されているように、ヘンシェ
ルミキサーの様な攪絆造粒機に供給し、溶融混練するこ
とにより製造する方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして得られたマスターバッチペレットと希釈ペレッ
トをブレンド、成形して得られる製品において、該マス
ターバッチペレットの希釈ペレットへの分散性が不十分
のため、得られる製品の外観が著しく損なわれる場合が
ある。特に、充填剤として粒径の小さい充填剤を高充填
したマスターバッチペレットは希釈ペレットに分散しに
くく、得られる製品においてマスターバッチペレットが
未溶融のまま射出成形または押出成形され、充填剤が集
中した個所が発生し、外観良好な製品が得られない。ま
た、マスターバッチペレット中に充填剤の凝集体が形成
されやすく、その凝集体が製品に点在することもある。
【0007】さらに、微細な充填剤を高充填したマスタ
ーバッチペレットの製造では、押出機においては、スク
リューに材料が食い込まず製造が困難であり、また、攪
拌造粒機においては、回転羽根に負荷がかからずゲル化
が極めて困難となり、高充填化できないという問題もあ
る。
【0008】以上のように、充填剤を高充填し且つ分散
性が良好なマスターバッチペレットの製造方法の確立
は、今なお大きな課題として残っている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、充填剤を高
充填するにも関わらず、希釈ペレットへの分散性が良好
で、充填剤の凝集体が実質的に存在せず、かつ得られる
製品に良好な外観を付与し得るマスターバッチペレット
の製造方法の開発に成功し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】即ち、本発明は、熱可塑性樹脂に充填剤を
高充填するにあたり、該熱可塑性樹脂と充填剤の一部を
押出機にて溶融混錬しペレットを得、該ペレットと残部
の充填剤とを内部に撹拌羽根を有するミキサーにて高速
撹拌して塊状化した後、得られた塊状物を、必要に応じ
て、押出機にてペレットに成形することを特徴とするマ
スターバッチペレットの製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる熱可塑性樹脂
は、公知のものが何等制限されることなく使用される。
具体的には、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネイト樹脂、
ポリアセタール樹脂等が挙げられる。上記ポリオレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1
等のα−オレフィンの単独重合体、上記α−オレフィン
同士のブロックあるいはランダム共重合体、またはこれ
らの単独重合体または共重合体の混合物等を挙げること
ができる。
【0012】上記α−オレフィン同士のブロックあるい
はランダム共重合体としては、具体的には、エチレン含
量が10重量%以下のエチレン−プロピレンランダム共
重合体やエチレン−プロピレンブロック共重合体、同じ
くエチレン含量が10重量%以下のエチレン−ブテン−
1ランダム共重合体やエチレン−ブテン−1ブロック共
重合体等が好適に使用される。
【0013】そのうち、本発明において好ましいのは、
ポリオレフィン樹脂であり、その中でもプロピレン系樹
脂が好ましく、特に、エチレン−プロピレンブロック共
重合体を用いるのが最も好ましい。
【0014】次に、本発明で用いる充填剤は熱可塑性樹
脂等の改質材として用いられている従来公知の充填剤が
何等制限なく使用できる。
【0015】具体的には炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、シリカ、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、ガラスビーズ、ガラスバルーン、
マイカ、タルク、クレー等の粉状無機充填剤、木粉、籾
殻粉、セルロース粉等の粉状有機充填剤、ガラス繊維、
ワラストナイト、チタン酸カリウム繊維、繊維状マグネ
シウムオキシサルフェート、水酸化マグネシウム繊維、
ホウ酸アルミニウム繊維、ケイ酸カルシウム繊維、炭酸
カルシウム繊維、炭素繊維等の繊維状無機充填剤等が挙
げられる。
【0016】中でもタルク、繊維状マグネシウムオキシ
サルフェートは耐熱性、剛性、耐クリープ性等の熱的、
機械的特性の付与効果が高く、充填剤として好適に使用
することができる。
【0017】これらの充填剤は未処理のまま使用しても
良いが、樹脂との接着性或いは分散性を向上させる目的
で各種の有機チタネート系カップリング剤、有機シラン
系カップリング剤、ポリシロキサン化合物、各種界面活
性剤、各種シラン化合物、金属セッケン、高級アルコー
ル、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル等で処理し
た物を使用しても良い。
【0018】また、上記充填剤は、粉状無機充填剤や粉
状有機充填剤(以下、これらを総称して粉状充填剤とも
いう)の場合、平均粒径が0.5〜20μmであるのが
好ましく、1〜10μmのものがより好ましい。上記粉
状無機充填剤の平均粒径が0.5μm未満の場合にはか
さ比重が小さく、取扱いが非常に困難で、コストも高く
なる。また、該平均粒径が20μmを超える場合は、マ
スターバッチペレットと希釈ペレットから得られる成形
品において、分散性改良における本発明の効果の発現が
小さく、また、耐衝撃性が低下するので好ましくない。
【0019】尚、本発明において、平均粒径は、レーザ
ー回折散乱法を用いて測定した累積量50重量%の時の
粒径値である。
【0020】また、本発明において、繊維状無機充填剤
を使用する場合、その平均繊維径は0.1〜6μmであ
るのが好ましく、0.2〜3μmのものがより好まし
い。上記繊維状無機充填剤の平均繊維径が0.1μm未
満の場合にはかさ比重が小さく、取扱いが非常に困難
で、コストも高くなる。また、平均繊維径が6μmを超
える場合は、このマスターバッチペレットと希釈ペレッ
トから得られる成形品の表面外観が著しく低下するので
好ましくない。
【0021】本発明の特徴は、希釈ペレットへの分散性
が良好で充填剤の凝集物が実質的に存在しないマスター
バッチペレットを得るために、該熱可塑性樹脂と充填剤
の一部を押出機にて溶融混錬しペレットを得た後、該ペ
レットと残部の充填剤とを内部に撹拌羽根を有するミキ
サーにて高速撹拌して塊状化した後に、得られた塊状物
を押出機にてペレットに成形することにある。
【0022】即ち、本発明において、熱可塑性樹脂と充
填剤の一部を予め押出機にて溶融混錬することが必須で
あって、該充填剤の全量を押出機で溶融混練したり、熱
可塑性樹脂と充填剤の全量を後述する、内部に撹拌羽根
を有するミキサーに供給し混合した場合は、充填剤と熱
可塑性樹脂との濡れが悪く、得られるマスターバッチペ
レット中の充填剤の希釈ペレットへの分散が十分に達成
されない。
【0023】上記傾向は、充填剤の粒子径または繊維径
が小さくなるほど、また、粉状充填剤単独より、繊維状
充填剤を含有する方がその傾向は強い。
【0024】本発明において、熱可塑性樹脂に高充填す
る充填剤の割合は、特に限定されるものではなく、通常
のマスターバッチペレットにおける充填剤の割合が制限
なく採用されるが、特に、熱可塑性樹脂100重量部に
対して、200〜900重量部、好ましくは230〜5
00重量部で充填する場合に効果的である。
【0025】即ち、上記充填剤の充填量が200重量部
未満では、本発明を実施すること無く、比較的容易にマ
スターバッチペレットとすることができ、また、900
重量部を超えた場合は、熱可塑性樹脂の量が少なすぎる
為、製造が困難となる。
【0026】そして、上記充填剤のうち、押出機にて溶
融混練する充填剤の割合は、上記充填剤の一部であれば
特に制限されないが、特に、熱可塑性樹脂100重量部
に対し、20〜150重量部が好ましく、30〜120
重量部がより好ましい。
【0027】上記押出機としては、公知の単軸あるいは
2軸押出機が特に制限なく使用できる。また、設定温度
は、使用する熱可塑性樹脂によってその融点以上で且つ
分解温度以下の温度で適宜決定すれば良い。例えば、前
記ポリプロピレン系樹脂の場合、170℃〜250℃が
好適である。
【0028】また、上記押出機を使用して溶融混練する
時間は、押出機の能力、充填剤の充填量、熱可塑性樹脂
の種類などによって異なり、一概に限定することは出来
ないが、一般に0.3分〜2分が好適である。
【0029】更に、上記方法によって得られるペレット
の大きさは特に限定されないが、続くミキサーでの残部
の充填剤との混合のしやすさを考慮すれば、2〜10m
mの平均粒径となるように調整するのが好ましい。
【0030】本発明において、押出機で充填剤の一部を
溶融混練して得られるペレットは、残部の充填剤ととも
に、内部に撹拌羽根を有するミキサーにて高速撹拌して
塊状化される。
【0031】上記ミキサーは、内部に撹拌羽根を有する
公知の構造のミキサーが特に制限なく使用される。具体
的には、カワタ製スーパーミキサー、三井三池製のヘン
シェルミキサー等が好適に使用される。
【0032】ここで、ミキサーの回転数は、その撹拌羽
根の構造等によって異なり、一概に限定することはでき
ないが、一般に、500rpm〜2000rpmが適当
である。
【0033】また、かかるミキサーによる高速撹拌にお
ける温度は、特に限定されないが、好ましくは、ペレッ
トが伝熱及び攪拌による摩擦熱により、熱可塑性樹脂の
溶融温度付近まで昇温し、熱可塑性樹脂の一部が溶融し
始めるまで行うことが望ましい。
【0034】かかる熱可塑性樹脂の一部が溶融し始める
時点は、撹拌羽根の負荷の上昇を電気信号等で検出する
ことによって知ることができる。即ち、該撹拌羽根の負
荷が攪拌開始時に対して200%以上に上昇した時点を
熱可塑性樹脂の一部が溶融し始める時点の目安とするこ
とができる。なお、熱可塑性樹脂が溶融しすぎると塊状
化が困難となるため、該撹拌羽根の負荷は500%を越
えないようにするのが好ましい。
【0035】また、高速撹拌による昇温は、外部からの
加熱を併用しても良い。例えば前記ポリプロピレン系樹
脂の場合、ミキサーを予め外部加熱により、100℃〜
200℃に加熱した後、ペレットと残部の充填剤を投入
し、高速撹拌によって上記温度まで昇温することもでき
る。
【0036】本発明において、このようにして得られた
塊状物は、そのままの状態、若しくは10℃〜100℃
に冷却したミキサーで更に処理して細かな塊状にした
後、一軸押出機又は二軸押出機を用いて押出し、さらに
押出機の先端に設けたカッターにて適宜大きさに切断し
て、目的とするマスターバッチペレットが得られる。
【0037】上記押出機の成形条件は、特に限定され
ず、公知の成形条件が特に制限なく適用できる。
【0038】上記マスターバッチペレットの大きさは、
公知の範囲が特に制限なく採用されるが、一般的には相
当径が2〜10mmのものが適当である。
【0039】本発明のマスターバッチペレットの製造方
法において、充填剤の種類によって好ましい態様を例示
すれば、繊維状充填剤と粉状充填剤とを併用する場合に
は、先ず、繊維状充填剤を優先して押出機にて熱可塑性
樹脂と溶融混練した後、残部の充填剤を内部に撹拌羽根
を有するミキサーにて高速撹拌して塊状化することが好
ましい。
【0040】また、径が小さい充填剤を径が大きい充填
剤と併用して使用する場合には、径が小さい充填剤を優
先して押出機にて熱可塑性樹脂と溶融混練した後、残部
の充填剤を内部に撹拌羽根を有するミキサーにて高速撹
拌して塊状化することが好ましい。
【0041】本発明の製造方法によって得られたマスタ
ーバッチペレットは、従来の方法により得たマスターバ
ッチペレットと比較し、これに希釈用の希釈ペレットを
配合して成形体を製造した場合には、著しく希釈ペレッ
トへの分散性が良好であり、充填剤の凝集物が実質的に
存在しない。
【0042】即ち、平均繊維径0.1〜2μmの繊維状
充填剤及び/又は平均粒子径0.5〜20μmの粉状充
填剤を、熱可塑性樹脂100重量部に対して200〜9
00重量部の割合で充填したマスターバッチペレットに
おいて、該マスターバッチペレットを厚さ100μmの
シート状にプレス成形した場合に、得られる成形体表面
の1cm2四方中に観察される50μm以上の大きさの
充填剤の凝集物の数が5個以内であるという優れた分散
性を有する。
【0043】本発明のマスターバッチペレットには、充
填剤の他に、本発明の効果を著しく阻害しない範囲で、
必要に応じて、公知の安定剤等の配合剤を添加すること
が可能である。本発明において、前記マスターバッチペ
レットと希釈ペレットとの混合は、公知の混合装置、例
えば、目的に応じた混合比率で高速混合機、タンブラ
ー、リボンミキサー、ヘンシェルミキサー等を用いて予
備混合し、次いで、押出成形機、射出成形機等の成形加
工機に上記原料混合物を直接投入して溶融混合すること
により行うことが好ましい。
【0044】上記希釈ペレットに用いられる熱可塑性樹
脂には、前述した熱可塑性樹脂と同様な範囲のものが何
等制限なく使用でき、必要に応じて前述した添加剤を配
合することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明のマスターバッチペレットの製造
方法は、希釈ペレットへの分散が困難であった充填剤を
高充填したマスターバッチペレットの製造法に関するも
のであり、本発明により製造したマスターバッチペレッ
トは、従来の方法より製造したマスターバッチペレット
と比較し、希釈ペレットへの分散性が著しく良好で充填
剤の凝集物が実質的に存在しない。
【0046】また、本発明の方法で得られたマスターバ
ッチペレットは充填剤を高充填したものであり、かかる
組成物の輸送コストの低減を図ることが可能であるばか
りでなく、熱可塑性樹脂への分散性が良好なことから、
剛性、耐衝撃性に優れ、表面外観、寸法精度が良好な成
形品を得ることができ、自動車用部品をはじめとする各
種工業製品に好適に使用することができる。
【0047】
【実施例】以下本発明を具体的に説明するため実施例を
示すが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例における原料は下記の通りである。
【0048】(1)熱可塑性樹脂 A−1:メルトフローレイト(MFR)が30g/10
分(230℃)のプロピレン−エチレンブロック共重合
体(商品名:徳山ポリプロMS684) A−2:MFRが4g/10分(190℃)の低密度ポ
リエチレン(住友化学商品名:スミカセン G401) (2)充填剤 B−1:ポリシロキサン化合物で表面処理を施した平均
粒径4.0μmのタルク(浅田製粉 商品名MMRを処
理) B−2:有機シラン化合物で表面処理した平均粒径2.
5μmの炭酸カルシウム(白石カルシウム 商品名ホワ
イトンSBを処理) B−3;ステアリン酸ナトリウムで表面処理した繊維状
マグネシウム・オキシサルフェート(宇部化学(株)製
商品名:モスハイジSN 平均繊維径 0.8μm
アスペクト比 30) 本発明の実施例に使用する予め押出機にて熱可塑性樹脂
と充填剤を溶融混練した充填剤配合樹脂組成物は以下の
ように製造した。
【0049】製造例1 熱可塑性樹脂(A−1)100重量部とタルク(B−
1)75重量部を、100Lスーパーミキサーで1分間
混合し、得られた樹脂組成物を石中鉄工社製50mm押
出機において230℃で溶融混練し、ペレット(BP−
1)を得た。
【0050】製造例2 熱可塑性樹脂(A−1)100重量部と炭酸カルシウム
(B−2)100重量部を、100Lスーパーミキサー
で1分間混合し、得られた樹脂組成物を石中鉄工社製5
0mm押出機において230℃で溶融混練し、ペレット
(BP−2)を得た。
【0051】製造例3 熱可塑性樹脂(A−1)100重量部と繊維状マグネシ
ウム・オキシサルフェート(B−3)60重量部を、1
00Lスーパーミキサーで1分間混合し、得られた樹脂
組成物を石中鉄工社製50mm押出機において230℃
で溶融混練し、ペレット(BP−3)を得た。
【0052】製造例4 熱可塑性樹脂(A−2)100重量部と繊維状マグネシ
ウム・オキシサルフェート(B−3)50重量部を、1
00Lスーパーミキサーで1分間混合し、得られた樹脂
組成物を石中鉄工社製50mm押出機において210℃
で溶融混練し、ペレット(BP−4)を得た。
【0053】また、実施例の結果は、以下の方法で測定
評価した。
【0054】(A)マスターバッチペレットに存在する
充填剤による凝集体の個数 得られたマスターバッチペレット1粒を230℃、3分
間加熱し、厚さ約100μmにプレス成形し、光学顕微
鏡を用いて得られたシートの中心1cm2四方に存在す
る50μm以上の凝集物の個数を数えた。
【0055】(B)充填剤の分散性 希釈ペレット及びマスターバッチペレットを所定の割合
でブレンドし、射出成形機に直接投入し、厚さ2mmの
平板を成形、目視にて無機充填剤の分散性を評価した。
成形条件及び表中の希釈ペレットへの分散性に関する記
号と希釈ペレットへの分散性の関係は以下のとおりであ
る。
【0056】(成形条件) 射出成形機;日本製鋼所製J150SSIIA 成形温度;190℃ 金型温度; 40℃ 背圧 ;0.1MPa (分散性評価)得られた成形品を目視判定は以下の基準
で判定した。
【0057】◎…分散不良が全くみられない。
【0058】○…薄らと未分散の充填剤が確認できる。
【0059】△…マーブル調の分散不良が発現してい
る。
【0060】×…マーブル調の分散不良が強く発現して
いる。
【0061】(C)曲げ弾性率 JIS K7203に準拠して測定した。
【0062】(D)アイゾット衝撃値 JIS K7110準拠して測定した。
【0063】実施例1〜7 上記に示す充填剤配合樹脂組成物及び充填剤を表1に示
す所定の混合割合(いずれも重量部)で、130℃に加
熱したスーパーミキサー(川田製作所製SMV−10
0)に供給し、1300rpmで攪拌混合した。伝熱及
び攪拌熱により175℃にまで昇温し、充填剤配合樹脂
が溶融し始め、回転羽根の負荷電流が300%振れた時
点で、排出弁を開き、下部のクーリングミキサー(川田
製作所製SMC100N)に移し、300rpmで冷却
した。冷却後、石中鉄工製 50mmφ押出機に該混合物
を投入して、マスターバッチペレットを作成した。
【0064】このマスターバッチペレットと希釈ペレッ
トを表に示す配合比率(重量比)にてブレンドし、直
接、射出成形して分散性及び物性測定用試験片を作成し
た。そして作成した板や試験片の分散性及び物性を評価
した。
【0065】結果を表1に併せて示す。
【0066】
【表1】
【0067】比較例1−7 上記に示す熱可塑性樹脂、充填剤を表2に示す所定の混
合割合(いずれも重量部)で、130℃に加熱したスー
パーミキサー(川田製作所製SMV−100)に供給
し、1300rpmで攪拌混合した。伝熱及び攪拌熱に
より175℃にまで昇温し、熱可塑性樹脂が溶融し始
め、回転羽根の負荷電流が300%振れた時点で排出弁
を開き、下部のクーリングミキサー(川田製作所製SM
C100N)に移し、300rpmで冷却した。冷却
後、石中鉄工製 50mmφ押出機に該混合物を投入し
て、マスターバッチペレットを作成し、実施例1と同様
にして分散性及び物性を評価した。
【0068】結果を表2に併せて示す。
【0069】比較例8 実施例1において、熱可塑性樹脂、充填剤を表2に示す
所定の混合割合で、2軸押出機を用いて、マスターバッ
チペレットの製造を試みたが、充填剤がスクリューに食
い込まず製造できなかった。
【0070】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:12 Fターム(参考) 4F070 AA11 AB24 AC16 AC20 AC27 AD02 AE01 DA05 FA03 FB04 FC01 4F201 AB11 AC01 AC04 AC08 AD16 AR12 AR15 BA01 BA02 BC01 BC12 BC19 BC37 BD05 BK15 BL25 BL43 BL44

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂に充填剤を高充填するにあた
    り、該熱可塑性樹脂と充填剤の一部を押出機にて溶融混
    錬しペレットを得、該ペレットと残部の充填剤とを内部
    に撹拌羽根を有するミキサーにて高速撹拌して塊状化し
    た後、得られた塊状物を押出機にてペレットに成形する
    ことを特徴とするマスターバッチペレットの製造方法。
  2. 【請求項2】充填剤が平均繊維径0.1〜2μmの繊維
    状充填剤と平均粒子径0.5〜20μmの粉状充填剤か
    らなり、該充填剤のうち繊維状無機充填剤を押出機にて
    溶融混錬することを特徴とする請求項1記載のマスター
    バッチペレットの製造方法。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂100重量部に対して、充填
    剤を200〜900重量部の割合で充填することを特徴
    とする請求項1記載のマスターバッチペレットの製造方
    法。
  4. 【請求項4】押出機にて溶融混錬する充填剤の割合が熱
    可塑性樹脂100重量部に対し、20〜150重量部で
    ある請求項1記載のマスターバッチペレットの製造方
    法。
  5. 【請求項5】平均繊維径0.1〜2μmの繊維状充填剤
    及び/又は平均粒子径0.5〜20μmの粉状充填剤
    を、熱可塑性樹脂100重量部に対して200〜900
    重量部の割合で充填されてなるマスターバッチペレット
    であって、これを厚さ100μmのシート状にプレス成
    形して得られる成形体表面の1cm2四方中に観察され
    る50μm以上の大きさの充填剤の凝集物の数が5個以
    内であることを特徴とするマスターバッチペレット。
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