JP3975732B2 - マスターバッチ組成物及び樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,樹脂成形品製造用のマスターバッチ組成物,及び該マスターバッチ組成物を用いた樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,バンパー,インストルメントパネル,ドアトリム,ピラートリム等の自動車部品には,タルク等の無機フィラー及び/又はエラストマー等の添加物を配合させたポリプロピレン系複合材料が用いられている。上記ポリプロピレン系複合材料は,アイゾット衝撃強度等の機械的物性のバランス,及び成形性に優れているため,上記自動車部品以外にも,家庭用電化製品部品,OA機器部品等の工業部品等に広く用いられている。
【0003】
上記ポリプロピレン系複合材料に添加する無機フィラーや添加物の種類及び量は,ポリプロピレン系複合材料の使用目的に応じて適宜変更することができる。
通常,上記ポリプロピレン系複合材料は,樹脂メーカーで無機フィラー及び添加物と共にコンパウンド化され,その後樹脂成形品の成形メーカーに供給されて上記自動車部品等の用途に適した形状に成形される。
そのため,金型の寸法変更等が生じた場合には,上記ポリプロピレン系複合材料の収縮率を合わせるために,その都度樹脂メーカーで新たな配合設定のコンパウンドグレードが必要となり,グレードの統合化等において大きな支障となるという問題があった。
【0004】
また,上記ポリプロピレン系複合材料のコンパウンド化には,該コンパウンド化を行うための工数と二軸スクリューのような大型の押出機を用いる必要がある。そのため,上記ポリプロピレン複合材料の生産コストが高くなってしまうという問題があった。
【0005】
上記問題を解決するために,高濃度タルクマスターバッチ,顔料マスターバッチ,ポリプロピレン樹脂を計量予備混合した後成形する方法がある(特開昭63−165439号公報)。この方法によれば,上記のような大型の押出機を用いることなく,射出成形機のみで樹脂の溶融混練を行うことができる。また,マスターバッチを用いるため,低コストで上記ポリプロピレン系複合材料からなる樹脂成形品の製造を行うことができる。
【0006】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記特開昭63−165439号公報に記載の方法では,タルクを高濃度に含有したマスターバッチを用いているため,上記マスターバッチを希釈用のポリプロピレン樹脂と混合する際に,ポリプロピレン樹脂とマスターバッチが均一に混合されないという問題がある。
即ち,上記マスターバッチは,タルクを高濃度に含有しているためその比重がポリプロピレン系樹脂より重く,混合の際に均一に分散されない。そのため,上記ポリプロピレン系複合材料の機械的物性にばらつきが生じるという問題があった。
【0007】
一方,上記二軸スクリューのような大型の押出機を用いる代わりに,混練能力を備えた射出成形機を利用して,コンパウンドと成形を行う方法がある。
この方法においては,コンパウンドを作製しつつ成形を行うため,上記機械的物性のばらつき等の問題は減少する。また,高混練スクリューやバレルを備えた射出成形機にて上記マスターバッチ組成物による成形を行う方法があるが,タルクの分散性については,充分ではない。さらに,上記混練能力を備えた射出成形機は,高価であるため製造コストが高くなると共に,材料替えの際にロスが発生しやすく,広く実用されるに至っていない。
【0008】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,機械的物性に優れ,該機械的物性のばらつきが少ない樹脂成形品を低コストで製造することができるマスターバッチ組成物及び樹脂成形品の製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】
第1の発明は,マスターバッチ組成物と希釈樹脂とを計量混合し,成形する樹脂成形品の製造方法であって,
上記希釈樹脂としては,エチレンを含有するポリプロピレン樹脂を用い,
上記希釈樹脂のペレットに対する上記マスターバッチ組成物のペレットのかさ比重比は,1.4〜2.3であり,
且つ上記マスターバッチ組成物は,
(A)メルト・フロー・レート(MFR)が20〜80g/10分のポリプロピレン樹脂20〜60重量部と,
(B)平均粒径が2〜6μmのタルク80〜40重量部と,
(C)上記ポリプロピレン樹脂及びタルク100重量部に対して,金属セッケン0.01〜5重量部とよりなり,
上記マスターバッチ組成物は,その形状がペレットであり,該ペレットの平均粒径は2〜6mmであり,該平均粒径のばらつきは2.0以下であることを特徴とする樹脂成形品の製造方法にある(請求項1)。
【0010】
本発明において,上記マスターバッチ組成物は,上記特定のポリプロピレン樹脂及びタルクと,金属セッケンとを上記の割合で押出機等によって混練したもので,通常はペレット状にしてなる。
そのため,上記マスターバッチ組成物と該マスターバッチ組成物を希釈するための希釈樹脂とを通常の射出成形機にて溶融混練しても,上記マスターバッチ組成物に含有されているタルクは,溶融した樹脂中で均一に分散する。それ故,機械的物性に優れ,該機械的物性のばらつきが少ない樹脂成形品を製造することができる。
【0011】
また,上記マスターバッチ組成物を用いて樹脂成形品を製造する場合には,二軸スクリュー等の大型の押出機や,混練能力を備えた高価な射出成形機等を用いる必要がない。そのため,低コストに樹脂成形品を製造することができる。
【0012】
したがって,上記マスターバッチ組成物を用いると,機械的物性に優れ,該機械的物性のばらつきが少ない樹脂成形品を低コストで製造することができる。
【0014】
本発明の製造方法においては,上記かさ比重比が1.4〜2.3であり,且つ上記マスターバッチ組成物を用いている。
そのため,上記マスターバッチ組成物と希釈樹脂とを計量混合し,射出成形機に供給して溶融混練すると,上記マスターバッチ組成物に含有されるタルクは,マスターバッチ組成物と希釈樹脂の混合樹脂中で均一に分散する。それ故,機械的物性が優れ,該機械的物性のばらつきが少ない樹脂成形品を製造することができる。
また,本発明の製造方法においては,上記のごとく二軸スクリューのような大型の押出機を用いる必要がないため,低コストで,上記樹脂成形品を製造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記マスターバッチ組成物において,ポリプロピレン樹脂とタルクの合計量は100重量部である。ポリプロピレン樹脂の含有量が20重量部未満の場合には,上記マスターバッチ組成物と希釈樹脂との間で分級が生じたり,タルクを樹脂中に均一に分散,分配できないという問題があり,一方,60重量部を超える場合には,マスターバッチを用いる実質的な効果が得られなくなるという問題がある。
【0016】
また,上記ポリプロピレン樹脂のMFRが20g/10分未満の場合には,上記ポリプロピレン樹脂の粘度が高くなり,上記マスターバッチをブレンドしてなる複合物の流動性が不充分となるおそれがある。一方,80g/10分を超える場合には,上記ポリプロピレン樹脂の粘度が小さくなり,上記タルクがポリプロピレン樹脂中で均一に分散せず,上記マスターバッチ組成物中にタルク濃度のばらつきが生じるおそれがある。
【0017】
また,上記タルクの平均粒径が2μm未満の場合には,分散不良を起こしやすいという問題があり,一方,6μmを超える場合には,樹脂成形品の衝撃等の機械的物性が低下するという問題がある。
尚,上記平均粒径とは,レーザー回折式粒度分布計による累積量50重量%の時の値をもって平均粒径とする。
【0018】
また,上記金属セッケンは,ポリプロピレン樹脂とタルクとの合計量100重量部に対して0.01〜5重量部添加する。上記金属セッケンの含有量が0.01重量部未満の場合には,分散効果が充分でないという問題があり,一方,5重量部を超える場合には,上記機械的物性が低下したり,ブリードアウトの原因になるという問題がある。
【0019】
また,上記金属セッケンとしては,例えば,ステアリン酸リチウム,ステアリン酸ナトリウム,ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸カルシウム,ベヘン酸マグネシウム等を用いることができる。
【0020】
また,上記マスターバッチ組成物は,帯電防止剤を上記ポリプロピレン樹脂及びタルク100重量部に対して0.01〜5重量部含有することが好ましい。
この場合には,上記マスターバッチ組成物と希釈樹脂とを計量混合し,成形機に供給する際に摩擦により発生する静電気を防止し,マスターバッチ組成物と希釈樹脂とが分級することを防止することができる。また,上記マスターバッチ組成物を用いて製造した樹脂成形品に帯電防止効果を与えることができる。
【0021】
上記帯電防止剤の含有量が0.01重量部未満の場合には,充分な帯電防止効果が得られないおそれがある。一方,5重量部を超える場合には,上記機械的物性が低下したり,ブリードアウトの原因になるのおそれがある。
【0022】
また,上記帯電防止剤としては,例えば,四級アンモニウム塩,ポリエーテル系,ポリエステルアミド系,多価アルコール脂肪酸エステル系,モノグリセリン脂肪酸エステル,エチレンオキサイド付加物等を用いることができる。
【0023】
また,本発明においては,その他の成分として,射出成形体の成形加工性,環境適応性を向上させるために添加剤を配合してもよく,そのような添加剤としては,耐熱安定剤,酸化防止剤,光安定剤,紫外線吸収剤,中和剤,金属腐食抑制剤,滑剤,難燃剤,核剤,分散剤,加工安定剤等を挙げることができる。
【0024】
次に,上記マスターバッチ組成物は,その形状がペレットであり,該ペレットの平均粒径は2〜6mm,該平均粒径のばらつきは2.0以下である。そのため,上記マスターバッチ組成物を希釈した時のタルクの分散性を一層向上させることができる。上記ペレットとは,例えば柱状体,球状体等の粒形状物である。上記ペレットの平均粒径が2mm未満の場合には,静電気を帯びた際,小さいが故に重量が軽くなり,計量機や成形機ホッパー等に付着しやすくなるおそれがあり,一方,6mmを超える場合には,分級が生じたり,分散が不均一になるおそれがある。
【0025】
また,上記平均粒径のばらつきが2.0を超える場合には,成形機のスクリューへの供給・くいこみが安定せず,結果的に樹脂成形品の機械的物性にばらつきが生じるおそれがある。
なお,上記ペレットの平均粒径は,ペレットの写真を画像処理し,粒子解析ソフトにより真円相当の平均直径を測定し,該平均直径をもって上記ペレットの平均粒径とする。また,上記平均粒径のばらつきは,上記ペレットの平均粒径の標準偏差をもって平均粒径のばらつきとする。
【0026】
次に,上記マスターバッチ組成物は,その形状がペレットであり,該ペレットに含まれるタルクの平均濃度のばらつきは2.0以下であることが好ましい。この場合には,上記マスターバッチ組成物を希釈した時のタルクの分散性を一層向上させることができる。上記タルクの平均濃度のばらつきが2.0を超える場合には,分散が不均一になり,樹脂成形品の機械的物性のばらつきが大きくなるおそれがある。
上記タルクの平均濃度のばらつきは,上記ペレット中に含まれるタルクの濃度の標準偏差をもってタルクの平均濃度のばらつきとする。
【0027】
また,上記かさ比重比は,上記希釈樹脂のペレットのかさ比重に対するマスターバッチ組成物のペレットのかさ比重である。上記かさ比重比の範囲外では,分級が生じやすく,分散が不均一になるおそれがある。
【0028】
また,上記希釈樹脂としては,例えば,プロピレンとエチレンの共重合体がある。
上記希釈樹脂は,得ようとする樹脂成形品の組成にするために,マスターバッチ組成物に添加,混練する成分である。
【0029】
また,上記樹脂成形品としては,例えば,自動車用のバンパー,インストルメントパネル,ドアトリム,ピラートリム,コンソール,クラブドア,等の自動車部品,或いは電気機器部品,インテリア部品,等の各種成形品がある。
【0030】
【実施例】
次に,本発明の実施例につき説明する。
本例では,マスターバッチ組成物を作製し,該マスターバッチ組成物と希釈樹脂とを計量混合し,成形し,樹脂成形品を作製する。
本例のマスターバッチ組成物は,(A)メルト・フロー・レート(MFR)が20〜80g/10分のポリプロピレン樹脂が20〜60重量部と,(B)平均粒径が2〜6μmのタルクが80〜40重量部と,(C)金属セッケンが上記ポリプロピレン樹脂及びタルク100重量部に対して0.01〜5重量部とよりなる。
【0031】
また,本例の樹脂成形品は,マスターバッチ組成物と希釈樹脂とを計量混合し,成形した樹脂成形品であって,上記希釈樹脂に対する上記マスターバッチ組成物のかさ比重比は,1.4〜2.3であり,且つ上記マスターバッチ組成物は,(A)メルト・フロー・レート(MFR)が20〜80g/10分のポリプロピレン樹脂が20〜60重量部と,(B)平均粒径が2〜6μmのタルクが80〜40重量部と,(C)金属セッケンが上記ポリプロピレン樹脂及びタルク100重量部に対して0.01〜5重量部とよりなる。
【0032】
以下,本例につき詳細に説明する。
まず,MFRが73.1g/10分でエチレン含量が10重量%のポリプロピレン樹脂((株)グランドポリマー製,J739C),MFRが29.4g/10分でエチレン含量が19重量%のポリプロピレン樹脂(出光石油化学(株)製,J966HP),平均粒径が4.0μm,3.0μm,5.3μmのタルク(富士タルク工業(株)製)及び金属石鹸としてステアリン酸カルシウム(旭電化工業(株)製,CS−1)を準備した。
【0033】
これらを表1に示す割合で混練し,ペレット状に造粒して6種類の組成のマスターバッチ組成物(MB)1〜6を作製した。
次に,上記MB1〜6について,ペレットの平均粒径(mm),平均粒径のばらつき,平均濃度のばらつき,かさ比重(g/ml)を以下に示す方法により測定した。その結果を表1に示した。
【0034】
本例のマスターバッチ組成物のペレットについての測定方法は,次のようである。
[ポリプロピレン樹脂のMFR] ISO 1133に準じて測定した。
[タルクの平均粒径] レーザー回折式粒度分布計による累積量50重量%時の値を測定した。
【0035】
[ペレットの平均粒径] 約400個のペレットを画像処理し,粒子解析ソフト「Win−Roof」(三谷商事株式会社製)により,各ペレットの真円相当の粒径を測定し,平均値を算出した。
[ペレットの平均粒径のばらつき] 上記により得られた各真円相当の粒径の標準偏差を算出した。
【0036】
[タルクの平均濃度のばらつき] 0.5gのマスターバッチ組成物のペレットを坩堝に入れて700℃で,30分間加熱し,加熱前と加熱冷却後の重量比を求めた。同様にして20個のペレットについての重量比を求め,これらの標準偏差を算出した。
[かさ比重] JIS K6911に準じて測定した。
【0037】
【表1】
【0038】
次に,上記MB1〜6と希釈樹脂1〜3とを表2に示す割合で計量混合し,この混合物を金型内に射出成形して7種類の樹脂成形品を作製した。これを試料E1〜試料E6及び試料C1とした。
尚,試料C1は,金属石鹸を含有していないMB6を用いて作製した,比較例としての樹脂成形品である。
【0039】
また,試料E4と同じ組成になるように予めコンパウンドされた樹脂組成物にて成形した樹脂成形品を作製し,これを従来例としての試料C2とした。
上記の樹脂成形品は,ISO 3167に規定される多目的試験片である。。
【0040】
次に,上記試料E1〜E6,試料C1,及び試料C2について,かさ比重比,タルクの分散性,アイゾット衝撃強度,及びアイゾット衝撃強度の変動係数を以下の方法により測定し,その結果を表2に示した。
【0041】
樹脂成形品作製時の希釈樹脂,樹脂成形品の測定方法等は次のようである。
[希釈樹脂] 本例の希釈樹脂としては,次の希釈樹脂1〜3を準備した。
希釈樹脂1:MFRが47.0g/10分でエチレン含有量が34.7重量%のポリプロピレン樹脂。
希釈樹脂2:MFRが27.0g/10分でエチレン含有量が17.4重量%のポリプロピレン樹脂。
希釈樹脂3:MFRが28.4g/10分でエチレン含有量が15.3重量%のポリプロピレン樹脂。
尚,本例の希釈樹脂としては,日本ポリケム(株)製のものを用いた。
【0042】
[かさ比重比] (かさ比重比)=(マスターバッチ組成物のペレットのかさ比重)/(希釈樹脂のペレットのかさ比重)
[タルクの分散性] ISO 3167に規定される多目的試験片における,反ゲート側10mm部の流動方向に対して垂直な面から30μmのシートを切り出し,該シートを流動パラフィンで固定した後,倍率30倍に設定した透過光顕微鏡で凝集物の有無を観察した。
凝集物が全くないものを◎,凝集物が若干観察されるものを○,凝集物が多く観察されるものを×として評価した。
【0043】
[アイゾット衝撃強度] ISO 180に準じて測定した。
[アイゾット衝撃強度の変動係数] 各試料についてアイゾット衝撃強度を20点測定し,それらの平均値及び標準偏差を算出し,下記の式によりアイゾット衝撃強度の変動係数を算出した。
(変動係数)={(標準偏差)/(平均値)}×100
上記変動係数が,5未満ものを◎,5〜10のものを○,10より大きいものを×として評価した。
【0044】
【表2】
【0045】
表2より知られるごとく,試料E1〜試料E6においては,樹脂成形品中に凝集物はほとんど観察されず,樹脂成形品中にはタルクが均一に分散されていた。また,実用上充分に優れたアイゾット衝撃強度の変動係数を有していた。
これに対し,試料C1は,樹脂成形品中に多数の凝集物が観察され,アイゾット衝撃強度の変動係数においても不充分であった。
【0046】
また,試料C2は,予めコンパウンドしたものより作製された樹脂成形品であり,タルクの分散性に優れ,アイゾット衝撃強度の変動係数も充分なものであった。そして,表2より知られるごとく,試料E1〜E6は,予めコンパウンドされたものを成形した試料C2と同等以上の分散性及びアイゾット衝撃強度の変動係数を有していた。
Claims (1)
- マスターバッチ組成物と希釈樹脂とを計量混合し,成形する樹脂成形品の製造方法であって,
上記希釈樹脂としては,エチレンを含有するポリプロピレン樹脂を用い,
上記希釈樹脂のペレットに対する上記マスターバッチ組成物のペレットのかさ比重比は,1.4〜2.3であり,
且つ上記マスターバッチ組成物は,
(A)メルト・フロー・レート(MFR)が20〜80g/10分のポリプロピレン樹脂20〜60重量部と,
(B)平均粒径が2〜6μmのタルク80〜40重量部と,
(C)上記ポリプロピレン樹脂及びタルク100重量部に対して,金属セッケン0.01〜5重量部とよりなり,
上記マスターバッチ組成物は,その形状がペレットであり,該ペレットの平均粒径は2〜6mmであり,該平均粒径のばらつきは2.0以下であることを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
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