JP2919510B2 - ポリカーボネート組成物 - Google Patents

ポリカーボネート組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、精密電子部品等に要求される異方性の少な
い寸法精度及び環境温度に対する寸法安定性を有する、
機械的特性に優れた樹脂組成物に関する。
(従来の技術) 近年、オフィスコンピューターやワードプロセッサな
どのオフィス・オートメーション機器の普及に伴って、
出力端末であるプリンターの高機能化及び高性能化が強
く要求されてきている。
例えば、光学部品(レンズなど)を内蔵する各種のハ
ウジングには、優れた寸法安定特性と強靱な機械特性が
要求されている。
従来、このような分野の材料としては、アルミニウム
合金や、熱硬化性樹脂が用いられてきた。
(発明が解決しようとする課題) しかし、これらの素材は、重く、かつ加工上の生産性
に劣り、各種の二次加工を必要とし、コストが高いなど
種々の欠点がある。
このため、市場では軽く、かつ生産性に優れ、コスト
の安価な熱可塑性樹脂の強いニーズが生じてきた。
しかしながら、従来の熱可塑性樹脂を改質した複合材
料では、このような高度な寸法安定特性を要求される部
品用材料としては、線膨張率の異方性が大きいために実
用化が困難な状況にあった。本発明はかかる問題を解決
した組成物を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、これらの状況を踏まえて鋭意検討した
結果、ポリカーボネートに特定のガラス繊維と、第3成
分として硫化亜鉛微粒子を特定量配合し、かつ流動性を
調整した組成物は、目的とする極めて高度な寸法安定特
性を満足する強化樹脂であることを見出し、本発明を完
成した。
即ち本発明は、下記成分及び配合比からなり、メルト
フローレートか5〜50g/10分であるポリカーボネート組
成物である。
(a)熱可塑性芳香族ポリカーボネート 30〜65重量部 (b)平均直径が3〜15μmのガラス繊維 35〜70重量
部 (c)平均粒子径が0.1〜50μmの硫化亜鉛 前記(a)成分と(b)成分の合計量100重量部に対
して0.3〜10重量部 本発明で使用する上記(a)成分の熱可塑性芳香族ポ
リカーボネートは、その変性物も含むが、ポリカーボネ
ートを構成するジヒドロキシ化合物は少なくとも二個の
フェノール性水酸基を持つものからなる。このような二
価フェノールとしては、具体的にはビスフェノール類、
特にビスフェノールAがある。
芳香族ポリカーボネートは、上記の二価フェノールを
ホスゲン、ビスクロロホーメート、炭酸ジエステル等と
反応させることにより製造されるが、適当な製品を市場
で入手することもできる。なお、変性物としては、ポリ
カーボネートにアクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン三元共重合体樹脂などをブレンドしたり、ポリカーボ
ネートのペレットにスチレンモノマーを含浸し、重合す
る方法等の手法で変性したポリカーボネートなどがあ
る。
本発明で使用する上記(b)成分のガラス繊維は、平
均直径が3〜15μm、好ましくは5〜12μmであり、溶
融混練した組成物中に存在する状態で、平均長は0.05〜
3mmが望ましい。
平均直径がこの範囲を外れたものは、組成物の十分な
機械的強度及び寸法精度が得られず、また平均長がこの
範囲を外れたものは分散不良となり易く組成物の十分な
寸法精度も得られない傾向がある。
このガラス繊維の製造法は、例えば、ブッシング(採
糸炉)にてマーブル(所定寸法のガラス玉)を加熱軟化
し、該炉テーブルの多数のノズルから流下させ、この素
地を高速度で延伸しながら、集束剤塗布装置にて浸漬で
集束剤を付着させて集束し、乾燥して回転ドラムで巻き
取る方法で行なわれる。この時のノズル径寸法と延伸条
件を選択してガラス繊維の平均直径を決める。
また、該ガラス繊維の形態はロービング、チョップド
ストランド、ストランド等何れでも良く、またいわゆる
ミルドファイバー、ガラスパウダーと称せられるストラ
ンドの粉砕品でも良いが、樹脂との混合作業性上チョッ
プドストランドが好ましい。原料ガラスの組成は、無ア
ルカリのものが好ましく、例の一つにEガラスがある。
本発明で使用する上記(c)成分は、平均粒子径0.1
〜50μmの硫化亜鉛粒子である。好ましい平均粒子径
は、0.2〜20μmの微粒子である。
平均粒子径が上記未満のものは樹脂中への分散がしに
くく、一方、上記の範囲を超えるものは寸法精度の改良
効果が小さい。
硫化亜鉛粒子には、樹脂中への分散性を高めるために
親水基と疎水基を持つ有機化合物で表面処理を施すこと
ができる。具体的には脂肪酸、脂肪酸金属塩、エタノー
ルアミンなどの表面処理剤で表面処理することができ
る。
本発明の必須成分である上記3成分の配合割合は、
(a)成分と(b)成分の合計量100重量部に対して、 (a)成分が30〜65重量部、好ましくは40〜60重量部、 (b)成分が35〜70重量部、好ましくは40〜60重量部、 (c)成分が0.3〜10重量部、好ましくは1〜8重量部 の範囲である。
(b)成分の配合量が上記範囲未満のもの即ち、
(a)成分が過多のものでは線膨張率の絶対値が大き
く、高度な寸法精度に欠け、一方、上記範囲を超えるも
の即ち、(a)成分が過少のものでは成形加工が困難と
なる。
(c)成分の配合量が上記範囲未満のものでは、線膨
張率の異方性が生じ、高度な寸法精度を得ることができ
ず、一方、上記範囲を超えるものでは、機械的強度、特
に衝撃強度が弱くなる。
本発明の組成物には発明の効果を著しく損なわない範
囲でこれら成分のほかに付加的成分を配合することがで
きる。付加的成分としては、上記成分以外の各種のフィ
ラー、例えばカーボンブラック、炭酸カルシウム(重
質、軽質、膠質)、タルク、マイカ、シリカ、アルミ
ナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、ゼオライト、ウオラストナイト、け
いそう土、ガラスビーズ、ベントナイト、モンモリロナ
イト、アスベスト、中空ガラス球、黒鉛、二硫化モリブ
デン、酸化チタン、炭素繊維、アルミニウム繊維、ステ
ンレススチール繊維、黄銅繊維、アルミニウム粉末、木
粉、もみ殻等のフィラーのほか、熱可塑性樹脂、例えば
ポリプロピレン、ポリエチレン(高密度、中密度、低密
度、直鎖状低密度)、ポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、プロピレン−
エチレンブロック又はランダム共重合体、無水マレイン
酸変性ポリオレフィン、ゴム又はラテックス成分、例え
ばエチレン−プロピレン共重合体ゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体又はその水素添加誘導体、ポリブタジエン、ポ
リイソブチレン;熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂、
メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂;酸化防止剤(フェノール系、いおう系等)、滑剤、
有機・無機系の各種顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
分散剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、銅害防止剤、難燃
剤、架橋剤、流れ性改良剤等を挙げることができる。
これらの付加的成分の添加は物性バランスや成形品表
面特性(耐表面受傷性、光沢、ウエルド外観、シルバー
ストリーク、フローマーク等)、印刷性、塗装性、接着
性、メッキ性、成形加工性、耐久性等の向上に有効であ
る。
本発明組成物は一軸押出機、二軸押出機、バンバリー
ミキサー、ロール、ブラベンダー・プラストグラフ、ニ
ーダー等の通常の混練機を用いて製造することができ
る。
通常は押出機等で前記必須成分及び所望により付加的
成分を混練してペレット状のコンパウンドにした後、加
工に供するが、特殊な場合は各成分を直接成形機に供給
し、成形機で本組成物を混練しながら成形することもで
きる。また、予め(b)又は(c)成分を高濃度に混練
してマスターバッチとし、それを(a)成分等他の成分
で希釈しながらブレンドコンパウディングしたり、又は
直接成形したりすることもできる。
本発明の組成物は通常の熱可塑性樹脂用成形機で成形
できる。即ち、射出成形、押出成形、中空成形、熱成形
等に適用できる。
このようにして得られた本発明の組成物のメルトフロ
ーレート(MFR)は5〜50g/10分、好ましくは8〜40g/1
0分が良い。この範囲以外の組成物は流動性の関係で
(b)及び(c)成分の分散状態が不満足となり、十分
な寸法精度が得られ難くなる。
(発明の効果) 本発明組成物は、特に射出成形においても、分散して
いるガラス繊維が射出方法に全て配向することがないの
で線膨張率の異方性がほとんどなく、環境温度変化に対
する寸法安定性、機械的強度の低下が極めて小さい特徴
を有する。
このようにして得られた本発明の組成物は、従来の熱
可塑性樹脂では、進出できなかった高度な寸法特性を要
求する、精密電子部品への適用が可能となった。
(実施例) 実施例1〜4及び比較例1〜6 ポリカーボネートと平均直径8μmで平均長1.5mmの
ガラス短繊維、平均粒子径0.6μmの硫化亜鉛微粒子と
を各種割合で混合した後、2軸押出機で混練してペレッ
トとした。ペレット中におけるガラス繊維の平均長は0.
3mmであった。得られたペレットをスクリューインライ
ン式射出成形機を用いて試験片を成形し、物性を評価し
た。結果を表1に示す。
実施例の組成物は線膨張率の横/縦比が1.0に極めて
近く、縦・横の異方性がほとんどなかった。
ここで、MFR、線膨張率の横/縦比及びアイゾット衝
撃強度の測定は下記の方法によった。
MFRの測定方法 1)測定機:メルトインデクサー 2)オリフィス内径:2mm 3)試料重量:7g 4)測定荷重:2.16kg 5)測定温度:280℃ 6)ピストン指示棒(ストッパー):110mm長 7)操作:予熱時間300秒の間、試料をピストン指示棒
で動きを止めたピストン(荷重負荷あり)下に押さえて
おき、次にピストン指示棒を除いて押出される溶融試料
を流しながら30秒間放置し、その後に押出される溶融試
料の60秒間分を採取してその重量を測定する。
線膨張率の横/縦比の測定方法 長さ120mm×幅120mm×厚み4mmの平板を射出成形によ
り作成し、その平板中央部より樹脂の流れ方向(縦)と
その直角方向(横)から各々、長さ100mm×幅9mm×厚み
4mmの試験片を切り出し、23℃から80℃の間の線膨張率
を測定し、その比率横/縦比を求めた。
アイゾット衝撃強度の測定法 ASTM D 256に準拠した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−95454(JP,A) 特公 昭50−29515(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 69/00 C08K 3/00 - 13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分及び配合比からなり、メルトフロ
    ーレートが5〜50g/10分であるポリカーボネート組成
    物。 (a)熱可塑性芳香族ポリカーボネート 30〜65重量部 (b)平均直径が3〜15μmのガラス繊維 35〜70重量
    部 (c)平均粒子径が0.1〜50μmの硫化亜鉛、前記
    (a)成分と(b)成分の合計量100重量部に対して0.3
    〜10重量部
  2. 【請求項2】射出成形用である請求項1記載のポリカー
    ボネート組成物。
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