JP3130322B2 - ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその形成法 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその形成法

Info

Publication number
JP3130322B2
JP3130322B2 JP02416578A JP41657890A JP3130322B2 JP 3130322 B2 JP3130322 B2 JP 3130322B2 JP 02416578 A JP02416578 A JP 02416578A JP 41657890 A JP41657890 A JP 41657890A JP 3130322 B2 JP3130322 B2 JP 3130322B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyacetal resin
resin
polystyrene
component
melt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02416578A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04249567A (ja
Inventor
義久 田島
恵一 宮脇
浩幸 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP02416578A priority Critical patent/JP3130322B2/ja
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to CA002058348A priority patent/CA2058348A1/en
Priority to AT91311961T priority patent/ATE134684T1/de
Priority to EP91311961A priority patent/EP0494533B1/en
Priority to DE69117485T priority patent/DE69117485T2/de
Priority to TW080110063A priority patent/TW205563B/zh
Priority to KR1019910024870A priority patent/KR950005308B1/ko
Priority to BR919105639A priority patent/BR9105639A/pt
Priority to MX9102878A priority patent/MX9102878A/es
Publication of JPH04249567A publication Critical patent/JPH04249567A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3130322B2 publication Critical patent/JP3130322B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L59/00Compositions of polyacetals; Compositions of derivatives of polyacetals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/01Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
    • C08K3/013Fillers, pigments or reinforcing additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L25/00Compositions of, homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L25/02Homopolymers or copolymers of hydrocarbons
    • C08L25/04Homopolymers or copolymers of styrene

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアセタール樹脂をマ
トリックスとし、これに熱可塑性ポリスチレン系樹脂が
網状に分散した組成物構造体及びその形成法に関し、安
価で簡易な手法により形成され、成形品としてポリアセ
タールの物性を保持し、特に成形収縮率、表面特性等の
改良された樹脂成形品を提供するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール樹脂は成形性に優れ、かつバランスのとれた機
械的性質、電気的性質、耐熱性、耐薬品性、摩擦摩耗特
性等を有し、さらにプラスチック材料としては卓越した
耐疲労性を有するが故に、代表的なエンジニアリング樹
脂として極めて広汎な分野において利用されている。し
かし利用分野の拡大に伴いコストダウンが望まれ、又、
樹脂に対する要求性能も特殊化する傾向にあり、かかる
要求の一つとして成形収縮率の改善がある。即ち、ポリ
アセタール樹脂はその高い結晶化度により成形収縮率が
高く、そのため精密部品、薄肉部品、大型部品等の用途
には問題となる場合があり、収縮率を考慮した緻密な金
型設計を必要とし、成形収縮率の改善が望まれる場合が
多い。
【0003】一般にポリアセタール樹脂のかかる要求に
対応する方法として、他の非晶性樹脂の配合が試みられ
ている。ポリスチレン系樹脂の配合もその一つであり、
安価である点で好ましい成分であるが、ポリアセタール
樹脂と熱可塑性ポリスチレン系樹脂とのポリマーブレン
ド系は、両者の分散性、樹脂相互間の接着性の不良に基
づく物性の低下、成形品の表面状態の悪化等、ポリアセ
タール樹脂の特徴を著しく損なうという欠点を有する。
【0004】かかる問題点を改善する方法として、例え
ば、特開昭64−38463 号公報には特定の高粘度ポリスチ
レン樹脂の使用が有効であることが開示されているが、
尚充分でなく、且つ組成物の粘度上昇をもたらし、組成
物調製時や成形加工時に問題となることがあり好ましく
ない。
【0005】本発明はかかるポリアセタール樹脂にポリ
スチレン系樹脂を配合した場合の両成分の分散形態をを
改良して上記の欠点を改善し、成形収縮率が低く、安価
で実用性に優れた樹脂成形品を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的に
鑑み、ポリアセタール樹脂と熱可塑性ポリスチレン系樹
脂とのポリマーブレンドにおけるその分散形態の改善に
つき鋭意検討した結果、特定の充填剤を併用し、溶融混
練時の各成分間の相対的表面張力等を調整する事によ
り、ポリアセタール中にポリスチレン系樹脂が網状に分
散した構造体が形成され、このようにして得た網目構造
体は成形収縮が低く、他の物性も良好である事を見いだ
し、本発明に到ったものである。
【0007】即ち、本発明はポリアセタール樹脂A をマ
トリックスとし、ポリスチレン系樹脂B を溶融混練する
に際し、溶融混練温度における表面張力が少なくとも成
分Bより大であり、且つ平均粒径が0.05〜50μm である
充填剤C を、下記式(1) 及び(2) を満足する配合量で配
し、且つポリスチレン系樹脂B のメルトフロー値(MF
R(B)) が下記式(3) を満足するA 、B 成分を使用するこ
とを特徴とするA 、B成分が相互に侵入して網目状に分
散したポリアセタール樹脂組成物構造体の形成法、及び
該形成法にて得たポリアセタール樹脂組成物構造体より
成る成形品に関するものである。
【0008】 B/(A+B) =0.05〜0.4 (重量比) (1) C/(B+C) =0.1 〜0.7 (重量比) (2)MFR(B)/MFR(A) =1/3 〜50 (3) 〔但し、MFR(A)はASTM D-1238 により測定した190 ℃、
2160g の荷重下におけるポリアセタール樹脂のメルトフ
ロー値、MFR(B)は同法による200 ℃、5000g の荷重下に
おけるポリスチレン系樹脂のメルトフロー値を示す。〕
先ず、本発明で言う相互侵入網目構造体の分散形態につ
いて説明すると、図1は従来のポリマーブレンド系にお
ける分散形態を表す模式図であり、マトリックス樹脂で
あるポリアセタール樹脂A に比し比較的含量の少ない熱
可塑性ポリスチレン系樹脂B は粒子状又は層状に分離し
た分散形態を呈している。これに対し、図2は本発明の
相互侵入網目構造形態を示す模式図であり、この構造で
は、熱可塑性ポリスチレン系樹脂B の中に特定の充填剤
C が包含され、熱可塑性ポリスチレン系樹脂B の含量が
少ないにもかかわらず、ポリアセタール樹脂A と熱可塑
性ポリスチレン系樹脂B は互いにネットワークを形成
し、絡み合った構造となって、実質上連続相を形成して
いる。
【0009】即ち、本発明ではポリアセタール樹脂A に
対し熱可塑性ポリスチレン系樹脂Bの少なくとも一部有
効量が、一般には大部分が互いに実質上連続した分散構
造を呈し、かかる分散形態を呈することに本発明の特徴
があり、従来のポリスチレン系樹脂配合の致命的欠点で
ある分散性不良に基づく欠点を改良したのである。
【0010】かかる分散構造は、形成した構造体、例え
ば、成形片を適度に粉砕又は切断し、酸溶液にてマトリ
ックスである成分A を分解除去することによって確認す
ることができる。成分B が網目状に分散している場合に
はマトリックスA を分解除去した後も、そのままその形
態を保持しているのに対し、粒状又は層状に分離して分
散している場合には、形態が崩れ原形を留めないことで
もわかる。又かかるマトリックスの分解処理後、適当な
篩で分離することによって網目状に存在した部分を略定
量的に知ることも出来る。
【0011】次に本発明の成分について説明する。本発
明で用いられる成分Aのポリアセタール樹脂とは、オキ
シメチレン基(−CH2O−)を主たる構成単位とする高分
子化合物で、ポリオキシメチレンホモポリマー、オキシ
メチレン基以外に他の構成単位を少量含有するコポリマ
ー、ターポリマー、ブロックコポリマーの何れにてもよ
く、又、分子が線状のみならず分岐、架橋構造を有する
ものであってもよい。又、その重合度に関しても特に制
限はなく、成形加工性を有するもの(例えば190 ℃, 21
60g 荷重下でのメルトフロー値(MFR) が1.5 〜70)であ
ればよい。
【0012】次に本発明において用いられるB 成分のポ
リスチレン系樹脂とは公知の如く、スチレンを主体とし
ラジカル重合反応、或いはイオン重合反応により得られ
るものであり、工業的には塊状重合、溶液重合、懸濁重
合、乳化重合等により得られるものがいずれも使用でき
る。また本発明のポリスチレン系樹脂B は、ポリスチレ
ンの他、その性質を大巾に損なわない範囲で、スチレン
を主体とし、その他のビニル化合物、ジエン系化合物等
の反応性モノマーを共重合したものであってもよい。特
にポリスチレン、ポリαメチルスチレン或はこれらを主
体としメタクリル酸エステル、アクリロニトリル、ブタ
ジエン、塩素化エチレン等との共重合体も好ましく用い
られる。
【0013】又、上記成分A 及びB はその粘度が下記式
(3) を満足する範囲が好ましい。
【0014】MFR(B)/MFR(A) =1/3 〜50 (3) 〔但し、MFR(A)はASTM D-1238 により測定した190 ℃、
2160g の荷重下におけるポリアセタール樹脂のメルトフ
ロー値、MFR(B)は同法による200 ℃、5000g の荷重下に
おけるポリスチレン系樹脂のメルトフロー値を示す。〕
特に好ましくは(3) 式の値が1/2 〜25の場合である。か
かるMFR の相対関係は、前提特開昭64−38463 号公報に
開示しているものに比べて、ポリアセタール樹脂A の粘
度に対するポリスチレンB の粘度が低いもの(MFR(B)/M
FR(A) が大)であって、かかる条件の方がむしろ本発明
の網目状分散を形成する上で好ましいのみならず、粘度
的挙動に起因する成形加工上の難点も避けられる。
【0015】尚、本発明におけるA 、B 成分の配合比
は、成分B が成分A 及びB の総重量の5〜40%、好まし
くは10〜40%である。成分B が過少の場合は本発明の目
的から外れ、成形収縮率の改善等に役立たず、又、過大
の場合にはポリアセタール樹脂本来の特性が失われ、網
目状の分散構造の発現も困難となる。
【0016】次に成分C は、溶融混練温度における表面
張力が少なくとも同温度における成分B の表面張力より
大であることが必要で、好ましくはB 成分との表面張力
差が2dyn/cm以上のものである。
【0017】表面張力は、その溶融混練温度での表面張
力を知る必要があり、熱可塑性樹脂の場合、一般に広く
利用されているように、その温度での懸滴法で評価出来
る。ここで懸滴法とは、管を垂直に立て、その内面に入
れた試料が液滴となって管滴にぶら下がった状態の液滴
の形状挙動から、液体の表面張力を求める方法である。
尚、溶融しないものに対しては、ジスマンプロット法で
算出した接触角法で臨界表面張力を求めた(詳細は後記
の実施例参照)。
【0018】因みにポリアセタール樹脂A の190 ℃にお
ける表面張力は約21dyn/cm、ポリスチレン系樹脂の値は
25〜35(例えばポリスチレンは約28、ポリスチレン−ア
クリロニトリル共重合体は31〜32)である。従って成分
C の表面張力は190 ℃で混練する場合、上記成分B の値
以上であればよい。
【0019】又、C 成分の充填剤は、平均粒径が0.05〜
50μm の粉粒状のものが好ましく、更に好ましくは平均
粒径0.1 〜10μm である。粒径は小さい程、細かい網目
構造を形成する上で有利である。成分C の配合量は、成
分B 及びC の総量に対し、10〜70重量%が適当であり、
好ましくは20〜60重量%である。過少であると本発明の
効果を発揮し難く、過大であると物性に影響し好ましく
ない。
【0020】本発明の網目状分散形態の発現は、かかる
条件を満足する成分Cが溶融混練時に存在することによ
り、その相対的表面張力の影響で、粒子状の成分C が選
択的に成分B によって包含され、成分C を多数包含した
成分B は、成分C の混練による移動分散に連動して枝状
に延び、接合して網目構造を形成するものと解される。
【0021】成分C の充填剤としては、前記の条件を満
足するものであれば、無機充填剤でも有機充填剤でも良
く、例えば以下の充填剤から選択される。これらの充填
剤は必要に応じ表面処理剤等により表面処理を行うこと
により表面張力を調整して用いることができる。
【0022】即ち無機充填剤C としては、シリカ、石英
粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラス
バルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ム、カオリン、タルク、クレー、硅藻土、ウォラストナ
イトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三
酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他
フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素等が挙げら
れる。
【0023】又、有機充填剤C としては、耐熱性の熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂等からなる粉粒状の充填剤であ
る。その例を挙げれば、フェノール樹脂、高融点のアク
リル系樹脂、ポリアミド系樹脂、メラミン系樹脂、エポ
キシ系樹脂等があげられる。これらの粉粒体は一種又は
二種以上併用することができる。
【0024】尚、本発明のポリアセタール樹脂組成物に
は更にその目的を損なわない範囲で所望の特性を付与す
るため、従来公知の添加物、例えば潤滑剤、滑剤、核
剤、染顔料、離型剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐候
(光)安定剤、加水分解安定剤、無機又は有機質の繊維
状強化剤、成分C 以外の板状又は粒状充填剤、A 、B 成
分以外の熱可塑性樹脂等の添加剤を配合し得る。
【0025】本発明の組成物構造体の調製法は種々の公
知の方法で可能であるが、少なくとも、A,B,C の3成分
の共存下で加熱溶融し、30秒以上混練処理することが必
要であり、その他の成分も同時に併用配合してもよく、
又、別に加えてもよい。具体的には、例えばA,B,C 成分
を予めタンブラー又はヘンシャルミキサーのような混合
機て均一に混合した後、1軸又は2軸の押出機に供給し
て溶融混練し、ペレットとした後成形に供してもよく、
直接成形してもよい。
【0026】尚、ここで言う溶融混練は溶融温度におい
て40sec -1以上の剪断速度下で行うのが望ましい。特に
好ましくは剪断速度100〜500sec -1 である。
【0027】処理温度は、樹脂成分が溶融する温度より
5℃乃至100 ℃高い温度であり、特に好ましくは融点よ
り10℃乃至60℃高い温度である。高温に過ぎると分解や
異常反応を生じ好ましくない。
【0028】又、溶融混練処理時間は、少なくとも30秒
以上15分以内、好ましくは1〜10分である。
【0029】
【発明の効果】本発明のポリアセタール樹脂組成物構造
体はポリアセタール樹脂にポリスチレン系樹脂が網目状
に分散した構造を有し、簡易な方法で形成することが出
来、ポリアセタール樹脂の欠点である成形時の収縮性を
改善し、ポリアセタール樹脂に近い物性を保持し、従来
の如く、分散性の不良に基づく物性低下、成形品表面の
悪化等が改善され、平滑で良好な表面特性を示し、多く
の用途が期待される。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の例で用いた(B) 成分及び(C) 成分の詳細は下
記の通りである。 ・ポリスチレン樹脂; 出光ポリスチレン(出光興産
(株)製) ・アクリルゴム粒子(0.3 μm ); アクリロイドKM3
30(ロームアンドハーネス社製) 尚、粒径が異なるもの(30、60μm )は上記アクリロイ
ドKM330(0.3 μm )を240 ℃で加熱凝集させた
後、粉砕し、ふるいで分別することにより調製した。 ・ポリアミド粒子(5μm ); P−500(東レ(株)
製) ・炭酸カルシウム; ブリリアントS15(白石工業
(株)製) ・タルク(10μm ); NK64(富士タルク工業(株)
製) ・タルク(60μm ); タルク鉱物を粉砕し、ふるいにか
けて分集したもの ・シリコーンポリマー; トレフィルE604(東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)製) ・ポリテトラフルオロエチレン; テフロン6J(三井デ
ュポンフロロケミカル(株)製) ・ポリスチレン−アクリロニトリル共重合体; セビアン
FD(ダイセル化学工業(株)製)
【0031】実施例1 表1に示す表面張力値及びMFR 値のポリアセタール樹脂
(A) 、(ポリプラスチックス(株)製、ジュラコン)、
ポリスチレン樹脂(B) 、アクリルゴム粒子(C)(AR;平均
粒径0.3 μm)を表1に示す割合で混合し、設定温度190
℃にて直径30mm二軸押出機にてスクリュー回転数80rpm
(剪断速度約100sec-1)で混練し、ペレット化した。次
いで、該ペレットより射出成形機により試験片を作成
し、分散性及び物性の評価を行った。結果は表1に示
す。尚、各特性値の測定法は以下の通りである。
【0032】表面張力の測定法 ポリアセタール樹脂及びポリスチレン系樹脂について
は、協和界面科学(株)製自動界面張力計PD−Z型を
使用し、懸滴法(丸善(株)新実験科学口座18巻「界面
とコロイド」(1977)の78〜79頁記載の方法)で190 ℃の
雰囲気で測定した。ポリアセタール樹脂は21dyn/cm、ポ
リスチレン樹脂は28dyn/cmであった。
【0033】又、アクリルゴム粒子については、200cで
プレス機によりフィルム状に加工し、協和界面科学CA
−Zを使用し、接触角法(丸善(株)新実験科学口座18
巻「界面とコロイド」(1977)の93〜106 頁記載の方法)
にて各温度における臨界表面張力を測定し、温度係数を
求めた。測定結果は次の通りであり、190 ℃でのアクリ
ルゴム粒子の表面張力に換算すると30dyn/cmであった。
【0034】25℃ 表面張力 42dyn/cm 60℃ 表面張力 39.5dyn/cm 80℃ 表面張力 38dyn/cm 温度勾配(−dr/dT)=0.072dyn/cm網目構造の確認法 10×10×3mmに切断した成形片を塩酸エタノール液(32
N塩酸:エタノール1:3(vol))に入れ、80℃で12時間
還流し、マトリックス樹脂であるポリアセタール樹脂A
を酸分解、溶出除去させた後、ポリスチレン系樹脂B の
分散形態を調べた。
【0035】ここで、ポリスチレン系樹脂B が従来のよ
うに粒子状又は層状に分離した分散であれば、成形片の
形態をとどめず、ポリスチレン系樹脂Bの沈積物が観察
されるのみである。
【0036】これに対し、本発明の如く、ポリスチレン
系樹脂B が相互侵入網目構造をとっている場合、マトリ
ックス樹脂であるポリアセタール樹脂Aを分解除去後も
成形片の形態をとどめており、これは肉眼又は光学顕微
鏡で確認できる。更に走査型電子顕微鏡で拡大して観察
すると相互侵入網目構造の形成が確認できる。因みに実
施例1の組成物構造体の酸分解後の粒子構造(網目構
造)を示す電子顕微鏡写真を図3に掲げる。
【0037】又、定量的評価方法として、前記方法で酸
処理した後、12メッシュの篩で濾過し、残重量を調べ
た。分離分散部分は篩を通過して残らないが、網目構造
部分は残るため、残重量は網目構造部分の(B+C)部分の
重量を意味する。
【0038】引張強伸度:ASTM D-638の方法に準拠して
行った。
【0039】成形品の表面状態:肉眼観察により表面粗
さ、光沢、フローマーク等を評価した。
【0040】収縮率:ASTM引張試験片を成形した時の一
定方向の寸法を正確に測定し、対応する金型寸法との差
を求め、%で示した。
【0041】実施例2 実施例1のアクリルゴム粒子の平均粒径を表1に示すよ
うに変えた他は実施例1と同様に成形片を作成した。評
価結果は表1に示す。
【0042】尚、粒径の調整は、アクリルゴム粒子を24
0 ℃で加熱凝集させ、その後粉砕し篩により分別した。
【0043】比較例1〜4 ポリアセタール樹脂単独と、ポリスチレン系樹脂単独、
及び成分C を含まない二成分系、その他本発明の範囲外
となる様な組み合わせについて、実施例1〜2と同様の
方法でペレットを調製し、成形して評価した。結果は表
1に併記した。
【0044】
【表1】 実施例3〜6、比較例5〜8 成分A,B,C の配合量を表2のように変えた他は実施例1
と同様に成形片を作成し評価した。評価結果は表2に示
す。
【0045】
【表2】 実施例7〜9、比較例9〜11 充填剤C としてポリアミド粒子(PA)(平均径5μm)、炭
酸カルシウム(平均粒径1μm)、二種のタルク(平均径
10μm,平均厚み2μm のもの、平均径60μm,平均厚み5
μm のもの) 、シリコーンポリマー(PDM;平均粒径1μ
m)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE; 平均粒径0.3
μm)を使用した以外は実施例1と同様の方法で組成物を
調製し、成形して評価した。結果は表3に併記した。
【0046】
【表3】 実施例10、比較例12 実施例7及び比較例3におけるポリスチレンをポリスチ
レン−アクリロニトリル共重合体(AS)(32/dyn/cm,(MFR
=15) )に変えて同様の試験を行った結果を表4に示
す。
【0047】
【表4】 実施例11、比較例13 実施例1においてポリスチレンのMFR 値が4及び2のも
のを使用して同様の試験を行った。結果を表5に示す。
【0048】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のポリマーブレンド系による構造体の模式
図である。
【図2】本発明による構造体の模式図である。
【図3】本発明(実施例1)による構造体の酸分解後の
粒子構造(網目構造)を示す電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 59/00 - 59/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂A をマトリックスと
    し、ポリスチレン系樹脂B を溶融混練するに際し、溶融
    混練温度における表面張力が少なくとも成分B より大で
    あり、且つ平均粒径が0.05〜50μm である充填剤C を、
    下記式(1) 及び(2) を満足する配合量で配合し、且つポ
    リスチレン系樹脂B のメルトフロー値(MFR(B)) が下記
    式(3) を満足するA 、B 成分を使用することを特徴とす
    るA 、B 成分が相互に侵入して網目状に分散したポリア
    セタール樹脂組成物構造体の形成法。 B/(A+B) =0.05〜0.4 (重量比) (1) C/(B+C) =0.1 〜0.7 (重量比) (2) MFR(B)/MFR(A) =1/3 〜50 (3) 〔但し、MFR(A)はASTM D-1238 により測定した190 ℃、
    2160g の荷重下におけるポリアセタール樹脂のメルトフ
    ロー値、MFR(B)は同法による200 ℃、5000g の荷重下に
    おけるポリスチレン系樹脂のメルトフロー値を示す。〕
  2. 【請求項2】 溶融混練温度における成分C の表面張力
    が成分B のそれより2dyn/cm以上大である請求項1記載
    のポリアセタール樹脂組成物構造体の形成法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリスチレン系樹脂B がポリス
    チレン又はポリスチレンを主成分とし、アクリロニトリ
    ル及び/又はアクリル酸又はそのエステルを共重合成分
    とする共重合樹脂である請求項1又は2記載のポリアセ
    タール樹脂組成物構造体の形成法。
JP02416578A 1990-12-28 1990-12-28 ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその形成法 Expired - Fee Related JP3130322B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02416578A JP3130322B2 (ja) 1990-12-28 1990-12-28 ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその形成法
AT91311961T ATE134684T1 (de) 1990-12-28 1991-12-23 Strukturierte polyacetalharzzusammensetzung sowie verfahren zu ihrer herstellung
EP91311961A EP0494533B1 (en) 1990-12-28 1991-12-23 Polyacetal resin composition structure and process for producing the same
DE69117485T DE69117485T2 (de) 1990-12-28 1991-12-23 Strukturierte Polyacetalharzzusammensetzung sowie Verfahren zu ihrer Herstellung
CA002058348A CA2058348A1 (en) 1990-12-28 1991-12-23 Polyacetal resin composition structure and process for producing the same
TW080110063A TW205563B (ja) 1990-12-28 1991-12-24
KR1019910024870A KR950005308B1 (ko) 1990-12-28 1991-12-28 폴리아세탈 수지 조성물 구조체 및 그 제조방법
BR919105639A BR9105639A (pt) 1990-12-28 1991-12-30 Processo para a formacao de uma estrutura de composicao de resina de poliacetal e artigo moldado com a mesma
MX9102878A MX9102878A (es) 1990-12-28 1991-12-30 Composicion de resina poliacetalica estructurada y procedimiento para formar la misma.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02416578A JP3130322B2 (ja) 1990-12-28 1990-12-28 ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその形成法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04249567A JPH04249567A (ja) 1992-09-04
JP3130322B2 true JP3130322B2 (ja) 2001-01-31

Family

ID=18524795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02416578A Expired - Fee Related JP3130322B2 (ja) 1990-12-28 1990-12-28 ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその形成法

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP0494533B1 (ja)
JP (1) JP3130322B2 (ja)
KR (1) KR950005308B1 (ja)
AT (1) ATE134684T1 (ja)
BR (1) BR9105639A (ja)
CA (1) CA2058348A1 (ja)
DE (1) DE69117485T2 (ja)
MX (1) MX9102878A (ja)
TW (1) TW205563B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011184520A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Fujifilm Corp セルロース系樹脂組成物の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1806704A1 (de) * 1968-11-02 1970-05-27 Hoechst Ag Thermoplastische Formmassen aus Polyacetalen

Also Published As

Publication number Publication date
TW205563B (ja) 1993-05-11
BR9105639A (pt) 1992-09-01
KR950005308B1 (ko) 1995-05-23
EP0494533A3 (en) 1992-09-02
CA2058348A1 (en) 1992-06-29
MX9102878A (es) 1992-10-30
ATE134684T1 (de) 1996-03-15
EP0494533B1 (en) 1996-02-28
DE69117485T2 (de) 1996-10-31
EP0494533A2 (en) 1992-07-15
DE69117485D1 (de) 1996-04-04
KR920012254A (ko) 1992-07-25
JPH04249567A (ja) 1992-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930008399B1 (ko) 열가소성 폴리아세탈 수지 조성물 상호침투 망상조직 구조체와 그 형성방법
US5091461A (en) Filled polymeric blend
AU678651B2 (en) Transparent, antistatic thermoplastic composition and methods of making the same
JPS62143957A (ja) スチレン系樹脂組成物
JP3130322B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその形成法
US5191011A (en) Filled polyacetal resin compositions and processes for making the same
JP2854150B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその製造法
JP2843158B2 (ja) 熱可塑性スチレン系樹脂組成物構造体及びその製造法
JP3144813B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物構造体の製造法
JP3130340B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその製造法
JP2905295B2 (ja) スチレン系樹脂組成物構造体及びその製造法
JP2863020B2 (ja) ポリアルキレンフタレート系樹脂組成物構造体の製造法
JP3137347B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物構造体及びその製造法
KR960000506B1 (ko) 폴리올레핀 수지 조성물, 그 제조방법 및 그의 성형품
JP3137352B2 (ja) 熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物構造体及びその製造法
JPH04136061A (ja) 熱可塑性相互侵入網目構造体及びその形成法
JP2919510B2 (ja) ポリカーボネート組成物
JP3086274B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物構造体及びその製造法
JP3115438B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JPH0635524B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH04300953A (ja) ポリアルキレンフタレート系樹脂組成物構造体及びその製造法
JPH07126476A (ja) スチレン系樹脂組成物
JPH07324148A (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物の製造法
RU2002127003A (ru) Негорючие поликарбонатные формовочные массы
JPH06192539A (ja) 樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees