JPH10168240A - マスターバッチペレットおよびその製造方法 - Google Patents
マスターバッチペレットおよびその製造方法Info
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- JPH10168240A JPH10168240A JP32879796A JP32879796A JPH10168240A JP H10168240 A JPH10168240 A JP H10168240A JP 32879796 A JP32879796 A JP 32879796A JP 32879796 A JP32879796 A JP 32879796A JP H10168240 A JPH10168240 A JP H10168240A
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- filler
- fibrous
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- polyolefin resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 繊維径が極めて小さい繊維状無機充填剤と粉
状無機充填剤を特定配合号にすることにポリオレフィン
に高充填したマスターバッチペレットおよびその製造方
法を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
して、平均繊維径0.1ないし2μmの繊維状無機充填
剤と粉状無機充填剤とを200ないし900重量部の割
合で充填してなり、且つ前記繊維状無機充填剤/粉状無
機充填剤の重量比が0.1ないし1.0であることを特
徴とするマスターバッチペレット。このマスターバッチ
ペレットは、ポリオレフィン系樹脂と粉状無機充填剤を
内部に攪拌羽根を有するミキサーで高温下で高速にて攪
拌し、該ポリオレフィン系樹脂が溶融し始めた時点で攪
拌羽根を低速ないし停止にし、繊維状無機充填剤を供給
して混合し、該ポリオレフィン系樹脂が再度溶融し始め
た時点で混合物を取出し、ついで、該混合物を押出機に
供給し、ペレットに成形することによって製造される。
状無機充填剤を特定配合号にすることにポリオレフィン
に高充填したマスターバッチペレットおよびその製造方
法を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
して、平均繊維径0.1ないし2μmの繊維状無機充填
剤と粉状無機充填剤とを200ないし900重量部の割
合で充填してなり、且つ前記繊維状無機充填剤/粉状無
機充填剤の重量比が0.1ないし1.0であることを特
徴とするマスターバッチペレット。このマスターバッチ
ペレットは、ポリオレフィン系樹脂と粉状無機充填剤を
内部に攪拌羽根を有するミキサーで高温下で高速にて攪
拌し、該ポリオレフィン系樹脂が溶融し始めた時点で攪
拌羽根を低速ないし停止にし、繊維状無機充填剤を供給
して混合し、該ポリオレフィン系樹脂が再度溶融し始め
た時点で混合物を取出し、ついで、該混合物を押出機に
供給し、ペレットに成形することによって製造される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維径が極めて小
さい繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤(以下、これら
を「無機充填剤」と総称することもある。)を高充填し
たマスターバッチペレットおよびその製造方法に関す
る。
さい繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤(以下、これら
を「無機充填剤」と総称することもある。)を高充填し
たマスターバッチペレットおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】粉状無機充填剤を含有したポリオレフィ
ン系樹脂組成物は、剛性、耐熱性等が良好なため、各種
工業部品をはじめとして広く使用されている。特に、タ
ルクを充填したポリオレフィン樹脂組成物は、耐熱性、
剛性、耐クリープ性等の熱的ならびに機械的特性が付与
できることから、自動車分野を中心に大量に使用されて
いる。上記組成物は一般的には、ポリオレフィン樹脂に
粉状無機充填剤を混合した後、単軸あるいは2軸押出機
にて溶融混練してペレット化する方法が採られている。
ン系樹脂組成物は、剛性、耐熱性等が良好なため、各種
工業部品をはじめとして広く使用されている。特に、タ
ルクを充填したポリオレフィン樹脂組成物は、耐熱性、
剛性、耐クリープ性等の熱的ならびに機械的特性が付与
できることから、自動車分野を中心に大量に使用されて
いる。上記組成物は一般的には、ポリオレフィン樹脂に
粉状無機充填剤を混合した後、単軸あるいは2軸押出機
にて溶融混練してペレット化する方法が採られている。
【0003】しかしながら、近年製品コストの削減を目
的として、粉状無機充填剤をポリオレフィン系樹脂に目
的とする濃度より高い濃度に充填したポリオレフィン樹
脂よりなるマスターバッチペレットを使用し、これを無
機充填剤を含まないポリオレフィン樹脂ペレット(以
下、「希釈ペレット」という)とブレンド後、射出成形
機や押出成形機等で直接成形する方法が採られている。
これらのマスターバッチペレットの製造方法としては、
(1) ポリオレフィン樹脂と無機充填剤を混合機で混合
し、2軸押出機等のような溶融混練押出機に供給して溶
融混練することにより製造する方法、(2) 特開昭59−
220319号公報に記載されているように、ヘンシェ
ルミキサーの様な攪拌造粒機に供給し、溶融混練するこ
とにより製造する方法が知られている。
的として、粉状無機充填剤をポリオレフィン系樹脂に目
的とする濃度より高い濃度に充填したポリオレフィン樹
脂よりなるマスターバッチペレットを使用し、これを無
機充填剤を含まないポリオレフィン樹脂ペレット(以
下、「希釈ペレット」という)とブレンド後、射出成形
機や押出成形機等で直接成形する方法が採られている。
これらのマスターバッチペレットの製造方法としては、
(1) ポリオレフィン樹脂と無機充填剤を混合機で混合
し、2軸押出機等のような溶融混練押出機に供給して溶
融混練することにより製造する方法、(2) 特開昭59−
220319号公報に記載されているように、ヘンシェ
ルミキサーの様な攪拌造粒機に供給し、溶融混練するこ
とにより製造する方法が知られている。
【0004】一方、上記粉状無機充填剤を充填した樹脂
組成物は、剛性の改良効果が比較的低く、また、耐衝撃
性等の機械的特性が劣るため、これを改良するために繊
維状無機充填剤の添加が検討されている。特に、上記繊
維状無機充填剤としては、極めて小さい繊維径を有する
ものが、これらの特性の改良効果が高いため注目されて
いる。そのような技術の一例として、特開昭61−69
848号公報には、ポリプロピレン樹脂に、繊維状充填
剤とタルクとを特定の割合で混合したものをブレンドし
た組成物が開示されている。
組成物は、剛性の改良効果が比較的低く、また、耐衝撃
性等の機械的特性が劣るため、これを改良するために繊
維状無機充填剤の添加が検討されている。特に、上記繊
維状無機充填剤としては、極めて小さい繊維径を有する
ものが、これらの特性の改良効果が高いため注目されて
いる。そのような技術の一例として、特開昭61−69
848号公報には、ポリプロピレン樹脂に、繊維状充填
剤とタルクとを特定の割合で混合したものをブレンドし
た組成物が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記粉
状無機充填剤に、小さい繊維径を有する繊維状無機充填
剤を配合した組成でこれを高充填したマスターバッチペ
レットを製造しようとした場合、押出機においては、ス
クリューに材料が食い込まず製造が困難であり、攪拌造
粒機においては、回転羽根に負荷がかからずゲル化が極
めて困難となる。このような理由から、上記の粉状無機
充填剤に繊維状無機充填剤を配合した組成を高充填した
マスターバッチペレットは、従来提案されるに至ってい
ない。
状無機充填剤に、小さい繊維径を有する繊維状無機充填
剤を配合した組成でこれを高充填したマスターバッチペ
レットを製造しようとした場合、押出機においては、ス
クリューに材料が食い込まず製造が困難であり、攪拌造
粒機においては、回転羽根に負荷がかからずゲル化が極
めて困難となる。このような理由から、上記の粉状無機
充填剤に繊維状無機充填剤を配合した組成を高充填した
マスターバッチペレットは、従来提案されるに至ってい
ない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、極めて細い繊
維径を有する繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤とを特
定の割合で、且つ特定の方法で配合することにより、こ
れらを高充填したマスターバッチペレットが得られるこ
とを知見し、これに基づいて本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、平均繊維径が0.1ないし2.0
μmの繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤を充填してな
り、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、粉状
無機充填剤と繊維状無機充填剤の充填量が200ないし
900重量部の割合で充填され、且つ繊維状無機充填剤
/粉状無機充填剤の重量比が0.1ないし1.0である
マスターバッチペレットを提供する。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、極めて細い繊
維径を有する繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤とを特
定の割合で、且つ特定の方法で配合することにより、こ
れらを高充填したマスターバッチペレットが得られるこ
とを知見し、これに基づいて本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、平均繊維径が0.1ないし2.0
μmの繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤を充填してな
り、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、粉状
無機充填剤と繊維状無機充填剤の充填量が200ないし
900重量部の割合で充填され、且つ繊維状無機充填剤
/粉状無機充填剤の重量比が0.1ないし1.0である
マスターバッチペレットを提供する。
【0007】また、本発明は、ポリオレフィン系樹脂と
粉状無機充填剤を内部に攪拌羽根を有するミキサーで高
温下で高速にて攪拌し、該ポリオレフィン系樹脂が溶融
し始めた時点で攪拌羽根を低速ないし停止にし、繊維状
無機充填剤を供給して混合し、該ポリオレフィン系樹脂
が再度溶融し始めた時点で混合物を取出し、ついで、該
混合物を押出機に供給し、ペレットに成形することを特
徴とするマスターバッチペレットの製造方法をも提供す
る。
粉状無機充填剤を内部に攪拌羽根を有するミキサーで高
温下で高速にて攪拌し、該ポリオレフィン系樹脂が溶融
し始めた時点で攪拌羽根を低速ないし停止にし、繊維状
無機充填剤を供給して混合し、該ポリオレフィン系樹脂
が再度溶融し始めた時点で混合物を取出し、ついで、該
混合物を押出機に供給し、ペレットに成形することを特
徴とするマスターバッチペレットの製造方法をも提供す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリオレフィ
ン系樹脂は、公知のものが何等制限されることなく使用
される。具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オク
チン−1等のα−オレフィンの単独重合体、上記α−オ
レフィン同士のブロックあるいはランダム共重合体、ま
たはこれらの単独重合体または共重合体の混合物等を挙
げることができる。上記α−オレフィン同士のブロック
あるいはランダム共重合体としては、具体的には、エチ
レン含量が10重量%以下のエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体やエチレン−プロピレンブロック共重合
体、同じくエチレン含量が10重量%以下のエチレン−
ブテン−1ランダム共重合体やエチレン−ブテン−1ブ
ロック共重合体等が挙げられるが、なかでも、プロピレ
ン系樹脂が好ましく、特に、エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体を用いるのが最も好ましい。
ン系樹脂は、公知のものが何等制限されることなく使用
される。具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オク
チン−1等のα−オレフィンの単独重合体、上記α−オ
レフィン同士のブロックあるいはランダム共重合体、ま
たはこれらの単独重合体または共重合体の混合物等を挙
げることができる。上記α−オレフィン同士のブロック
あるいはランダム共重合体としては、具体的には、エチ
レン含量が10重量%以下のエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体やエチレン−プロピレンブロック共重合
体、同じくエチレン含量が10重量%以下のエチレン−
ブテン−1ランダム共重合体やエチレン−ブテン−1ブ
ロック共重合体等が挙げられるが、なかでも、プロピレ
ン系樹脂が好ましく、特に、エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体を用いるのが最も好ましい。
【0009】次に、本発明で用いる繊維状無機充填剤
は、平均繊維径が、0.1ないし2.0μm、好ましく
は0.5ないし1.0μmである。平均繊維径が0.1
μm未満であるとかさ比重が小さくなりすぎるため、取
扱いが困難となり、2μmを超えると製造時に繊維が折
れ易く、剛性、耐熱性等の向上効果が乏しいばかりでな
く、このマスターバッチペレットと希釈ペレットから得
られる成形品に外観不良が発生する傾向がある。
は、平均繊維径が、0.1ないし2.0μm、好ましく
は0.5ないし1.0μmである。平均繊維径が0.1
μm未満であるとかさ比重が小さくなりすぎるため、取
扱いが困難となり、2μmを超えると製造時に繊維が折
れ易く、剛性、耐熱性等の向上効果が乏しいばかりでな
く、このマスターバッチペレットと希釈ペレットから得
られる成形品に外観不良が発生する傾向がある。
【0010】本発明で用いる繊維状無機充填剤として
は、上記条件を満たす限り、どのようなものでも使用で
きる。例えば、繊維状マグネシウムオキシサルフェー
ト、チタン酸カリウム繊維、水酸化マグネシウム繊維、
ホウ酸アルミニウム繊維、ケイ酸カルシウム繊維、炭酸
カルシウム繊維等が使用できるが、これらの中で繊維状
マグネシウム・オキシサルフェート、チタン酸カリウム
繊維が好ましく、繊維状マグネシウム・オキシサルフェ
ートが最も好ましい。
は、上記条件を満たす限り、どのようなものでも使用で
きる。例えば、繊維状マグネシウムオキシサルフェー
ト、チタン酸カリウム繊維、水酸化マグネシウム繊維、
ホウ酸アルミニウム繊維、ケイ酸カルシウム繊維、炭酸
カルシウム繊維等が使用できるが、これらの中で繊維状
マグネシウム・オキシサルフェート、チタン酸カリウム
繊維が好ましく、繊維状マグネシウム・オキシサルフェ
ートが最も好ましい。
【0011】この繊維状無機充填剤は未処理のまま使用
しても良いが、樹脂との接着性或いは分散性を向上させ
る目的で各種の有機チタネート系カップリング剤、有機
シラン系カップリング剤、シリコンオイル、各種界面活
性剤、各種シラン化合物、金属セッケン、高級アルコー
ル、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル等で処理し
た物を使用しても良い。なかでも、ステアリン酸マグネ
シウム又はステアリン酸ナトリウムで表面処理されてい
ることが分散性を向上させる点で好ましい。
しても良いが、樹脂との接着性或いは分散性を向上させ
る目的で各種の有機チタネート系カップリング剤、有機
シラン系カップリング剤、シリコンオイル、各種界面活
性剤、各種シラン化合物、金属セッケン、高級アルコー
ル、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル等で処理し
た物を使用しても良い。なかでも、ステアリン酸マグネ
シウム又はステアリン酸ナトリウムで表面処理されてい
ることが分散性を向上させる点で好ましい。
【0012】本発明で用いられる粉状無機充填剤は、ポ
リオレフィン等の改質材として用いられている従来公知
の粉状無機充填剤が何等制限なく使用できる。具体的に
は、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜
鉛、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、マイカ等が
挙げられる。なかでも、タルクは、耐熱性、剛性、耐ク
リープ性等の熱的、機械的特性の付与効果が高く好適に
使用することができる。
リオレフィン等の改質材として用いられている従来公知
の粉状無機充填剤が何等制限なく使用できる。具体的に
は、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜
鉛、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、マイカ等が
挙げられる。なかでも、タルクは、耐熱性、剛性、耐ク
リープ性等の熱的、機械的特性の付与効果が高く好適に
使用することができる。
【0013】また、上記粉状無機充填剤は、平均粒径が
0.5ないし20μmであるのが好ましく、0.5ない
し10μmのものがより好ましい。上記の平均粒径が
0.5μm未満の場合にはかさ比重が小さく、取扱いが
非常に困難で、コストも高くなる。平均粒径が20μm
を超える場合は、このマスターバッチペレットと希釈ペ
レットから得られる成形品の耐衝撃性が著しく低下する
ので好ましくない。尚、この平均粒径とは、レーザー回
析散乱法を用いて測定した累積量50重量%の時の粒径
値である。
0.5ないし20μmであるのが好ましく、0.5ない
し10μmのものがより好ましい。上記の平均粒径が
0.5μm未満の場合にはかさ比重が小さく、取扱いが
非常に困難で、コストも高くなる。平均粒径が20μm
を超える場合は、このマスターバッチペレットと希釈ペ
レットから得られる成形品の耐衝撃性が著しく低下する
ので好ましくない。尚、この平均粒径とは、レーザー回
析散乱法を用いて測定した累積量50重量%の時の粒径
値である。
【0014】本発明において、粉状無機充填剤は未処理
のまま使用しても良いが、樹脂との接着性或いは分散性
を向上させる目的で各種の有機チタネート系カップリン
グ剤、有機シラン系カップリング剤、シリコンオイル、
各種界面活性剤、各種シラン化合物、金属セッケン、高
級アルコール、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル
等で処理した物を使用しても良い。
のまま使用しても良いが、樹脂との接着性或いは分散性
を向上させる目的で各種の有機チタネート系カップリン
グ剤、有機シラン系カップリング剤、シリコンオイル、
各種界面活性剤、各種シラン化合物、金属セッケン、高
級アルコール、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル
等で処理した物を使用しても良い。
【0015】前記繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤の
充填量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て、200ないし900重量部であり、250ないし5
00重量部であるのが好ましい。繊維状無機充填剤と粉
状無機充填剤の充填量が200重量部未満では、目的と
する濃度のポリオレフィン系樹脂組成物を得る希釈ペレ
ットとのブレンドに際し、マスターバッチペレットの配
合量が多くなるため、経済効果が少なくなり好ましくな
い。また、900重量部を超えた場合は、ポリオレフィ
ン樹脂の量が少なすぎるため、造粒が困難となる。
充填量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て、200ないし900重量部であり、250ないし5
00重量部であるのが好ましい。繊維状無機充填剤と粉
状無機充填剤の充填量が200重量部未満では、目的と
する濃度のポリオレフィン系樹脂組成物を得る希釈ペレ
ットとのブレンドに際し、マスターバッチペレットの配
合量が多くなるため、経済効果が少なくなり好ましくな
い。また、900重量部を超えた場合は、ポリオレフィ
ン樹脂の量が少なすぎるため、造粒が困難となる。
【0016】さらに、本発明においては、繊維状無機充
填剤と粉状無機充填剤との重量比が0.1ないし1.0
であることが必要である。繊維状無機充填剤と粉状無機
充填剤の比が0.1未満であると、そのマスターバッチ
ペレットと希釈ペレットから得られる成形品は、剛性、
耐衝撃性の改良効果が十分でないため好ましくない。ま
た、繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤の比が1.0を
超えるとポリオレフィン系樹脂に高充填することが困難
であるばかりか、そのマスターバッチペレットと希釈ペ
レットから得られる成形品にソリが発生したり、物性に
異方性が生じる等の問題が発生するため好ましくない。
填剤と粉状無機充填剤との重量比が0.1ないし1.0
であることが必要である。繊維状無機充填剤と粉状無機
充填剤の比が0.1未満であると、そのマスターバッチ
ペレットと希釈ペレットから得られる成形品は、剛性、
耐衝撃性の改良効果が十分でないため好ましくない。ま
た、繊維状無機充填剤と粉状無機充填剤の比が1.0を
超えるとポリオレフィン系樹脂に高充填することが困難
であるばかりか、そのマスターバッチペレットと希釈ペ
レットから得られる成形品にソリが発生したり、物性に
異方性が生じる等の問題が発生するため好ましくない。
【0017】さらに、本発明のマスターバッチペレット
と希釈ペレットを用いて成形した製品の剛性を高めるた
めには、繊維状無機充填剤がマスターバッチペレット中
に充填された状態で、アスペクト比が10以上、とくに
15以上であることが好ましい。尚、上記マスターバッ
チペレット中に充填された状態でのアスペクト比は以下
のようにして求めたものである。即ち、マスターバッチ
ペレット1.0gを6時間パラ−キシレンを用いてソッ
クスレー抽出し、濾紙に残った繊維状無機充填剤及び粉
状無機充填剤をエタノール等の溶媒で分散させ、その電
子顕微鏡写真からそのアスペクト比を求める。
と希釈ペレットを用いて成形した製品の剛性を高めるた
めには、繊維状無機充填剤がマスターバッチペレット中
に充填された状態で、アスペクト比が10以上、とくに
15以上であることが好ましい。尚、上記マスターバッ
チペレット中に充填された状態でのアスペクト比は以下
のようにして求めたものである。即ち、マスターバッチ
ペレット1.0gを6時間パラ−キシレンを用いてソッ
クスレー抽出し、濾紙に残った繊維状無機充填剤及び粉
状無機充填剤をエタノール等の溶媒で分散させ、その電
子顕微鏡写真からそのアスペクト比を求める。
【0018】本発明のマスターバッチペレットには、無
機充填剤の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、必
要に応じて、公知の配合剤を添加することができる。そ
のような配合剤としては、木粉、籾殻粉、竹粉、椰子殻
粉、各種穀物粉、セルロース粉等の有機充填剤が挙げら
れ、これ以外にも、フェノール系、有機ホスファイト
系、ホスナイト等の有機リン系、チオエーテル系等の酸
化防止剤、ヒンダードアミン系等の熱安定剤、ベンゾフ
ェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の
紫外線吸収剤、ノニオン系、カチオン系、アニオン系等
の帯電防止剤、ビスアミド系、ワックス系、有機金属塩
系、エステル系等の滑剤、オキシド系、ハイドロタルサ
イト系等の分解剤、ヒドラジン系、アミン系等金属不活
性剤、含臭素有機系、リン酸系、三酸化アンチモン、水
酸化マグネシウム、赤リン等の難燃剤、金属イオン系等
の無機・有機抗菌剤、無機・有機顔料、核剤、可塑剤、
発泡剤等、公知の添加剤を補助的に配合することも可能
である。また、本発明のマスターバッチペレットの大き
さは、公知の範囲が特に制限なく採用されるが、一般的
には相当径が2ないし10mmのものが適当である。
機充填剤の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、必
要に応じて、公知の配合剤を添加することができる。そ
のような配合剤としては、木粉、籾殻粉、竹粉、椰子殻
粉、各種穀物粉、セルロース粉等の有機充填剤が挙げら
れ、これ以外にも、フェノール系、有機ホスファイト
系、ホスナイト等の有機リン系、チオエーテル系等の酸
化防止剤、ヒンダードアミン系等の熱安定剤、ベンゾフ
ェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の
紫外線吸収剤、ノニオン系、カチオン系、アニオン系等
の帯電防止剤、ビスアミド系、ワックス系、有機金属塩
系、エステル系等の滑剤、オキシド系、ハイドロタルサ
イト系等の分解剤、ヒドラジン系、アミン系等金属不活
性剤、含臭素有機系、リン酸系、三酸化アンチモン、水
酸化マグネシウム、赤リン等の難燃剤、金属イオン系等
の無機・有機抗菌剤、無機・有機顔料、核剤、可塑剤、
発泡剤等、公知の添加剤を補助的に配合することも可能
である。また、本発明のマスターバッチペレットの大き
さは、公知の範囲が特に制限なく採用されるが、一般的
には相当径が2ないし10mmのものが適当である。
【0019】本発明において、マスターバッチペレット
を製造するにあたっては、様々な方法が適用でき、特に
制限されないが、繊維状無機充填剤のアスペクト比を維
持させるため、また、該繊維状無機充填剤の存在下によ
り高充填させたマスターバッチペレットを得るために
は、以下のように製造するのが好ましい。即ち、ポリオ
レフィン系樹脂と粉状無機充填剤を、内部に攪拌羽根を
有するミキサーで高温下で高速にて攪拌し、該ポリオレ
フィン系樹脂が溶融し始めた時点、すなわち攪拌羽根の
負荷電流が大きく振れ始めた時点で、攪拌羽根を低速な
いし停止にし、繊維状無機充填剤を供給して混合し、該
ポリオレフィン系樹脂が再度溶融し始め、所定以上の負
荷電流になった時点で混合物を取出し、ついで、該混合
物を押出機に供給し、ペレット化する方法である。
を製造するにあたっては、様々な方法が適用でき、特に
制限されないが、繊維状無機充填剤のアスペクト比を維
持させるため、また、該繊維状無機充填剤の存在下によ
り高充填させたマスターバッチペレットを得るために
は、以下のように製造するのが好ましい。即ち、ポリオ
レフィン系樹脂と粉状無機充填剤を、内部に攪拌羽根を
有するミキサーで高温下で高速にて攪拌し、該ポリオレ
フィン系樹脂が溶融し始めた時点、すなわち攪拌羽根の
負荷電流が大きく振れ始めた時点で、攪拌羽根を低速な
いし停止にし、繊維状無機充填剤を供給して混合し、該
ポリオレフィン系樹脂が再度溶融し始め、所定以上の負
荷電流になった時点で混合物を取出し、ついで、該混合
物を押出機に供給し、ペレット化する方法である。
【0020】本発明においては、ポリオレフィン系樹脂
と粉状無機充填剤をあらかじめ高温下で高速攪拌し、該
ポリオレフィン系樹脂が溶融し始めた時点で攪拌羽根を
低速ないし停止にし、繊維状無機充填剤を供給し混合す
ることが必要であって、粉状無機充填剤と繊維状無機充
填剤を同時にミキサーに供給し混合することは、混練を
困難とし、無機充填剤を高充填したマスターバッチペレ
ットが得られないか、例え混練ができたとしても、繊維
状無機充填剤が混練中に折れる現象が起こることにより
アスペクト比が小さくなるため、該繊維状無機充填剤に
よる十分な物性の改良が達成されない。
と粉状無機充填剤をあらかじめ高温下で高速攪拌し、該
ポリオレフィン系樹脂が溶融し始めた時点で攪拌羽根を
低速ないし停止にし、繊維状無機充填剤を供給し混合す
ることが必要であって、粉状無機充填剤と繊維状無機充
填剤を同時にミキサーに供給し混合することは、混練を
困難とし、無機充填剤を高充填したマスターバッチペレ
ットが得られないか、例え混練ができたとしても、繊維
状無機充填剤が混練中に折れる現象が起こることにより
アスペクト比が小さくなるため、該繊維状無機充填剤に
よる十分な物性の改良が達成されない。
【0021】具体的には、所定割合のポリオレフィン系
樹脂と粉状無機充填剤を100℃ないし200℃に加熱
した内部に攪拌羽根を有するミキサーに供給して、回転
数500rpmないし2000rpmの高速で攪拌す
る。この攪拌は、混合物が伝熱及び攪拌による摩擦熱に
より、ポリオレフィン系樹脂の融点付近まで昇温し、ポ
リオレフィンの一部が溶融し始めるまで十分に行う。ポ
リオレフィンの一部が溶融し始める時点は、攪拌羽根の
負荷の上昇を電気信号等で検出することによって知るこ
とができる。一般には、該攪拌羽根の負荷が200ない
し500%上昇した時点をポリオレフィンの一部が溶融
し始める時点と推定することができる。
樹脂と粉状無機充填剤を100℃ないし200℃に加熱
した内部に攪拌羽根を有するミキサーに供給して、回転
数500rpmないし2000rpmの高速で攪拌す
る。この攪拌は、混合物が伝熱及び攪拌による摩擦熱に
より、ポリオレフィン系樹脂の融点付近まで昇温し、ポ
リオレフィンの一部が溶融し始めるまで十分に行う。ポ
リオレフィンの一部が溶融し始める時点は、攪拌羽根の
負荷の上昇を電気信号等で検出することによって知るこ
とができる。一般には、該攪拌羽根の負荷が200ない
し500%上昇した時点をポリオレフィンの一部が溶融
し始める時点と推定することができる。
【0022】上記の状態で、一旦ミキサーの攪拌羽根を
200rpm以下の低速にするか、あるいは停止し、繊
維状無機充填剤をミキサーに供給し、再度、ポリオレフ
ィン系樹脂が溶融するまで高速で撹拌する。次いで、上
記で得られた溶融混合物をそのままの状態、もしくは1
0℃ないし100℃に冷却したミキサーで細かな塊状に
して、一軸押出機又は二軸押出機を用いて押出し、さら
に押出機の先端に設けたカッターにて適宜大きさに切断
すれば目的とするマスターバッチペレットが得られる。
200rpm以下の低速にするか、あるいは停止し、繊
維状無機充填剤をミキサーに供給し、再度、ポリオレフ
ィン系樹脂が溶融するまで高速で撹拌する。次いで、上
記で得られた溶融混合物をそのままの状態、もしくは1
0℃ないし100℃に冷却したミキサーで細かな塊状に
して、一軸押出機又は二軸押出機を用いて押出し、さら
に押出機の先端に設けたカッターにて適宜大きさに切断
すれば目的とするマスターバッチペレットが得られる。
【0023】以上の本発明の製造方法に対して、従来の
方法により本発明の組成のマスターバッチペレットを得
ようとした場合は、ゲレーションが起こり難く、仮に混
練ができたとしても、該繊維状無機充填剤が十分に分散
せず、これに希釈用のポリオレフィン樹脂を配合して成
形体を製造した場合には、十分な物性が得られなかった
り、物性が不安定となったりする。また、高剪断により
均一に混合できたとしても、繊維状無機充填剤の折れが
生じ、目的とする物性を発現することが困難となる。
方法により本発明の組成のマスターバッチペレットを得
ようとした場合は、ゲレーションが起こり難く、仮に混
練ができたとしても、該繊維状無機充填剤が十分に分散
せず、これに希釈用のポリオレフィン樹脂を配合して成
形体を製造した場合には、十分な物性が得られなかった
り、物性が不安定となったりする。また、高剪断により
均一に混合できたとしても、繊維状無機充填剤の折れが
生じ、目的とする物性を発現することが困難となる。
【0024】本発明において、前記マスターバッチペレ
ットと希釈ペレットとの混合は、公知の混合装置、例え
ば、目的に応じた混合比率で高速混合機、タンブラー、
リボンミキサー、ヘンシェルミキサー等を用いて予備混
合し、次いで、押出成形機、射出成形機等の成形加工機
に上記原料混合物を直接投入して溶融混合することによ
り行うことが好ましい。上記希釈ペレットに用いられる
ポリオレフィン系樹脂は、前述したポリオレフィン系樹
脂と同様な範囲のものが何等制限なく使用でき、必要に
応じて前述した添加剤を配合することができる。
ットと希釈ペレットとの混合は、公知の混合装置、例え
ば、目的に応じた混合比率で高速混合機、タンブラー、
リボンミキサー、ヘンシェルミキサー等を用いて予備混
合し、次いで、押出成形機、射出成形機等の成形加工機
に上記原料混合物を直接投入して溶融混合することによ
り行うことが好ましい。上記希釈ペレットに用いられる
ポリオレフィン系樹脂は、前述したポリオレフィン系樹
脂と同様な範囲のものが何等制限なく使用でき、必要に
応じて前述した添加剤を配合することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明のマスターバッチペレットは、従
来より高充填が困難であった、粉状無機充填剤と繊維状
無機充填剤とを高充填したものであり、かかる組成物の
輸送コストの低減を図ることが可能であるばかりでな
く、該繊維状無機充填剤をポリオレフィン樹脂に直接配
合する場合に比較して、本発明のマスターバッチペレッ
トを希釈ペレットとブレンドしたポリオレフィン系樹脂
組成物は、該繊維状無機充填剤のアスペクト比を高く維
持することが可能であり、剛性、耐衝撃性に優れ、表面
外観、寸法精度が良好な成形品を得ることができ、自動
車用部品をはじめとする各種工業製品に好適に使用する
ことができる。
来より高充填が困難であった、粉状無機充填剤と繊維状
無機充填剤とを高充填したものであり、かかる組成物の
輸送コストの低減を図ることが可能であるばかりでな
く、該繊維状無機充填剤をポリオレフィン樹脂に直接配
合する場合に比較して、本発明のマスターバッチペレッ
トを希釈ペレットとブレンドしたポリオレフィン系樹脂
組成物は、該繊維状無機充填剤のアスペクト比を高く維
持することが可能であり、剛性、耐衝撃性に優れ、表面
外観、寸法精度が良好な成形品を得ることができ、自動
車用部品をはじめとする各種工業製品に好適に使用する
ことができる。
【0026】
【実施例】以下本発明を具体的に説明するため実施例を
示すが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例における原料は下記の通りである。 (1)ポリオレフィン系樹脂 A−1:メルトフローレイト(MFR)が30g/10
分(230℃)のプロピレン−エチレンブロック共重合
体(商品名:徳山ポリプロMS684) A−2:MFRが4g/10分(190℃)の低密度ポ
リエチレン(住友化学商品名:スミカセン G401) (2)粉状無機充填剤 B−1:表面処理を施した平均粒径4.0μmのタルク
(浅田製粉 商品名:MMR) B−2:平均粒径2.5μmの炭酸カルシウム(白石カ
ルシウム 商品名:ホワイトンSB) (3)繊維状無機充填剤 C−1:繊維状マグネシウム・オキシサルフェート(宇
部化学(株)製 商品名:モスハイジ 平均繊維径
0.8μm アスペクト比 30) C−2:表面処理を施した繊維状マグネシウム・オキシ
サルフェート(宇部化学(株)製 商品名:モスハイジ
SN 平均繊維径 0.8μm アスペクト比 30) C−3:チタン酸カリウム繊維(大塚化学(株)製 商
品名:ティスモ 平均繊維径 0.5μm アスペクト
比 60)
示すが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例における原料は下記の通りである。 (1)ポリオレフィン系樹脂 A−1:メルトフローレイト(MFR)が30g/10
分(230℃)のプロピレン−エチレンブロック共重合
体(商品名:徳山ポリプロMS684) A−2:MFRが4g/10分(190℃)の低密度ポ
リエチレン(住友化学商品名:スミカセン G401) (2)粉状無機充填剤 B−1:表面処理を施した平均粒径4.0μmのタルク
(浅田製粉 商品名:MMR) B−2:平均粒径2.5μmの炭酸カルシウム(白石カ
ルシウム 商品名:ホワイトンSB) (3)繊維状無機充填剤 C−1:繊維状マグネシウム・オキシサルフェート(宇
部化学(株)製 商品名:モスハイジ 平均繊維径
0.8μm アスペクト比 30) C−2:表面処理を施した繊維状マグネシウム・オキシ
サルフェート(宇部化学(株)製 商品名:モスハイジ
SN 平均繊維径 0.8μm アスペクト比 30) C−3:チタン酸カリウム繊維(大塚化学(株)製 商
品名:ティスモ 平均繊維径 0.5μm アスペクト
比 60)
【0027】また、実施例の結果は、以下の方法で測定
評価した。 (A)成形品のソリ 直径150mm、厚さ2mmの円板を成形し、23℃で
48時間放置した後、その円板の直径方向における両端
のソリの高さh1、h2を測定し、次式に従ってソリを
測定した。 ソリ=〔(h1+h2)/2/150〕×100 表中のソリに関する記号とソリの関係は以下の通りであ
る。 ソリ 記号 0ないし3% ○ 3ないし6% △ 6%以上 × (B)密度 JIS K7112に準拠して測定した。 (C)メルトフローレイト JIS K7210に準拠して測定した。 (D)曲げ弾性率 JIS K7203に準拠して測定した。 (E)アイゾット衝撃値 JIS K7110に準拠して測定した。 (F)熱変形温度 JIS K7207(荷重0.45MPa)に準拠して
測定した。
評価した。 (A)成形品のソリ 直径150mm、厚さ2mmの円板を成形し、23℃で
48時間放置した後、その円板の直径方向における両端
のソリの高さh1、h2を測定し、次式に従ってソリを
測定した。 ソリ=〔(h1+h2)/2/150〕×100 表中のソリに関する記号とソリの関係は以下の通りであ
る。 ソリ 記号 0ないし3% ○ 3ないし6% △ 6%以上 × (B)密度 JIS K7112に準拠して測定した。 (C)メルトフローレイト JIS K7210に準拠して測定した。 (D)曲げ弾性率 JIS K7203に準拠して測定した。 (E)アイゾット衝撃値 JIS K7110に準拠して測定した。 (F)熱変形温度 JIS K7207(荷重0.45MPa)に準拠して
測定した。
【0028】<実施例1ないし8>上記に示すポリオレ
フィン、粉状無機充填剤を表1に示す所定の混合割合
(いずれも重量部)で、130℃に加熱したスーパーミ
キサー(川田製作所製SMV−100)に供給し、13
00rpmで攪拌混合した。伝熱及び攪拌熱により17
5℃にまで昇温し、ポリオレフィン系樹脂が溶融し始
め、回転羽根の負荷電流が300%振れた時点で、回転
数を200rpmに下げ、繊維状充填剤を表1に示す混
合割合で供給した。その後、回転数を1300rpmに
再度上げ、攪拌混合した。ポリオレフィン系樹脂の一部
が再度溶融し始め、回転羽根の負荷電流が350%振れ
た時点で、排出弁を開き、下部のクーリングミキサー
(川田製作所製SMC100N)に移し、300rpm
で冷却した。冷却後、石中鉄工製 50mmφ押出機に
該混合物を投入して、マスターバッチペレットを作成し
た。このマスターバッチペレットと希釈ペレットを表1
に示す配合比率(重量比)にてブレンドし、直接、射出
成形してソリを測定する円板及び物性測定用試験片を作
成した。そして作成した円板や試験片のソリ及び物性を
評価した。結果を表1に併せて示す。
フィン、粉状無機充填剤を表1に示す所定の混合割合
(いずれも重量部)で、130℃に加熱したスーパーミ
キサー(川田製作所製SMV−100)に供給し、13
00rpmで攪拌混合した。伝熱及び攪拌熱により17
5℃にまで昇温し、ポリオレフィン系樹脂が溶融し始
め、回転羽根の負荷電流が300%振れた時点で、回転
数を200rpmに下げ、繊維状充填剤を表1に示す混
合割合で供給した。その後、回転数を1300rpmに
再度上げ、攪拌混合した。ポリオレフィン系樹脂の一部
が再度溶融し始め、回転羽根の負荷電流が350%振れ
た時点で、排出弁を開き、下部のクーリングミキサー
(川田製作所製SMC100N)に移し、300rpm
で冷却した。冷却後、石中鉄工製 50mmφ押出機に
該混合物を投入して、マスターバッチペレットを作成し
た。このマスターバッチペレットと希釈ペレットを表1
に示す配合比率(重量比)にてブレンドし、直接、射出
成形してソリを測定する円板及び物性測定用試験片を作
成した。そして作成した円板や試験片のソリ及び物性を
評価した。結果を表1に併せて示す。
【0029】
【表1】
【0030】<比較例1>上記に示すポリオレフィン、
繊維状充填剤、粉状無機充填剤を表2に示す所定の混合
割合(いずれも重量部)で、130℃に加熱したスーパ
ーミキサー(川田製作所製SMV−100)に供給し、
1300rpmで攪拌混合した。伝熱及び攪拌熱により
175℃にまで昇温し、ポリオレフィン系樹脂が溶融し
始め、回転羽根の負荷電流が300%振れた時点で排出
弁を開き、下部のクーリングミキサー(川田製作所製S
MC100N)に移し、300rpmで冷却した。冷却
後、石中鉄工製 50mmφ押出機に該混合物を投入し
て、マスターバッチペレットを作成し、実施例1と同様
にしてソリ及び物性を評価した。結果を表2に併せて示
す。
繊維状充填剤、粉状無機充填剤を表2に示す所定の混合
割合(いずれも重量部)で、130℃に加熱したスーパ
ーミキサー(川田製作所製SMV−100)に供給し、
1300rpmで攪拌混合した。伝熱及び攪拌熱により
175℃にまで昇温し、ポリオレフィン系樹脂が溶融し
始め、回転羽根の負荷電流が300%振れた時点で排出
弁を開き、下部のクーリングミキサー(川田製作所製S
MC100N)に移し、300rpmで冷却した。冷却
後、石中鉄工製 50mmφ押出機に該混合物を投入し
て、マスターバッチペレットを作成し、実施例1と同様
にしてソリ及び物性を評価した。結果を表2に併せて示
す。
【0031】<比較例2>実施例2において、表2に示
すポリオレフィン、繊維状無機充填剤、粉状無機充填剤
を表2に示す割合で使用した以外は、実施例2と同様に
実施した。結果を表2に併せて示す。
すポリオレフィン、繊維状無機充填剤、粉状無機充填剤
を表2に示す割合で使用した以外は、実施例2と同様に
実施した。結果を表2に併せて示す。
【0032】<比較例3及び4>実施例2において、ポ
リオレフィン、繊維状無機充填剤、粉状無機充填剤を表
2に示す所定の混合割合で、実施例2と同様にしてマス
ターバッチペレットの製造を試みたが製造できなかっ
た。結果を表2に併せて示す。
リオレフィン、繊維状無機充填剤、粉状無機充填剤を表
2に示す所定の混合割合で、実施例2と同様にしてマス
ターバッチペレットの製造を試みたが製造できなかっ
た。結果を表2に併せて示す。
【0033】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:00 7:08 7:18)
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
して、平均繊維径0.1ないし2μmの繊維状無機充填
剤と粉状無機充填剤とを200ないし900重量部の割
合で充填してなり、且つ前記繊維状無機充填剤/粉状無
機充填剤の重量比が0.1ないし1.0であることを特
徴とするマスターバッチペレット。 - 【請求項2】 繊維状無機充填剤のアスペクト比が、ポ
リオレフィン系樹脂に充填された状態で10以上である
請求項1記載のマスターバッチペレット。 - 【請求項3】 繊維状無機充填剤がマグネシウムオキシ
サルフェートである請求項1記載のマスターバッチペレ
ット。 - 【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂と粉状無機充填剤
を内部に攪拌羽根を有するミキサーで高温下で高速にて
攪拌し、該ポリオレフィン系樹脂が溶融し始めた時点で
攪拌羽根を低速ないし停止にし、繊維状無機充填剤を供
給して混合し、該ポリオレフィン系樹脂が再度溶融し始
めた時点で混合物を取出し、ついで、該混合物を押出機
に供給し、ペレットに成形することを特徴とするマスタ
ーバッチペレットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32879796A JPH10168240A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | マスターバッチペレットおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32879796A JPH10168240A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | マスターバッチペレットおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10168240A true JPH10168240A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18214220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32879796A Withdrawn JPH10168240A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | マスターバッチペレットおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10168240A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006056971A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Sumitomo Chemical Co Ltd | プロピレン系樹脂組成物の製造方法、プロピレン系樹脂組成物、およびそれからなる射出成形体 |
JP2006083369A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-30 | Sumitomo Chemical Co Ltd | プロピレン系樹脂組成物の製造方法、プロピレン系樹脂組成物およびそれからなる射出成形体 |
JP2009270015A (ja) * | 2008-05-08 | 2009-11-19 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法 |
JP2011202111A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Honda Motor Co Ltd | マスターバッチペレット及びプロピレン樹脂組成物成形体の製造方法 |
JP2011214002A (ja) * | 2010-03-16 | 2011-10-27 | Honda Motor Co Ltd | マスターバッチペレット及びプロピレン樹脂組成物成形体の製造方法 |
JP2014502668A (ja) * | 2011-01-17 | 2014-02-03 | ミリケン・アンド・カンパニー | 添加剤組成物およびそれを含むポリマー組成物 |
WO2015053025A1 (ja) * | 2013-10-10 | 2015-04-16 | レジノカラー工業株式会社 | マスターバッチ、マスターバッチ群、マスターバッチの製造方法及び合成樹脂成形品 |
CN107201555A (zh) * | 2017-07-12 | 2017-09-26 | 苏州龙杰特种纤维股份有限公司 | 一种母粒加入系统以及制备有色纤维的方法 |
-
1996
- 1996-12-09 JP JP32879796A patent/JPH10168240A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006056971A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Sumitomo Chemical Co Ltd | プロピレン系樹脂組成物の製造方法、プロピレン系樹脂組成物、およびそれからなる射出成形体 |
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JP2011202111A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Honda Motor Co Ltd | マスターバッチペレット及びプロピレン樹脂組成物成形体の製造方法 |
JP2014502668A (ja) * | 2011-01-17 | 2014-02-03 | ミリケン・アンド・カンパニー | 添加剤組成物およびそれを含むポリマー組成物 |
WO2015053025A1 (ja) * | 2013-10-10 | 2015-04-16 | レジノカラー工業株式会社 | マスターバッチ、マスターバッチ群、マスターバッチの製造方法及び合成樹脂成形品 |
JPWO2015053025A1 (ja) * | 2013-10-10 | 2017-03-09 | レジノカラー工業株式会社 | マスターバッチ、マスターバッチ群、マスターバッチの製造方法及び合成樹脂成形品 |
US10385172B2 (en) | 2013-10-10 | 2019-08-20 | Resino Color Industry Co., Ltd. | Masterbatch, masterbatch group, production method for masterbatch, and synthetic resin molded article |
CN107201555A (zh) * | 2017-07-12 | 2017-09-26 | 苏州龙杰特种纤维股份有限公司 | 一种母粒加入系统以及制备有色纤维的方法 |
CN107201555B (zh) * | 2017-07-12 | 2022-09-06 | 苏州龙杰特种纤维股份有限公司 | 一种母粒加入系统以及制备有色纤维的方法 |
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