JP2004241159A - 蛍光発光管 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィラメント、線状グリッド等の線状部材を所定の高さに保持した状態で、超音波ボンディングによりその線状部材の端部をAl薄膜等の金属層に固定する蛍光表示管等において、線状部材の高さ保持部材と固定部材を一個の金属スペーサーで行うこと。
【解決手段】ガラス基板111のカソード電極用のAl薄膜211,212に、フィラメント23の両端とAlワイヤー221,222を超音波ボンディングしてある。その際、フィラメント23の端部をAlワイヤー221,222の一部分に埋め込み、固定部223を形成する。フィラメント23は、固定部223においてZ字状或いは逆Z字状に屈曲するから、フィラメント23の屈曲部分が固定部223に引掛かりフィラメント23の張架方向の固定強度が高くなる。
【選択図】 図1
【解決手段】ガラス基板111のカソード電極用のAl薄膜211,212に、フィラメント23の両端とAlワイヤー221,222を超音波ボンディングしてある。その際、フィラメント23の端部をAlワイヤー221,222の一部分に埋め込み、固定部223を形成する。フィラメント23は、固定部223においてZ字状或いは逆Z字状に屈曲するから、フィラメント23の屈曲部分が固定部223に引掛かりフィラメント23の張架方向の固定強度が高くなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、陰極フィラメント、線状グリッド、フィラメント又は線状グリッドの線状ダンパー、フィラメント又は線状グリッドの線状スペーサー等の線状部材を備えた蛍光表示管等の蛍光発光管に関し、特にその線状部材の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7により従来の蛍光表示管について説明する(特許文献1参照)。
図7(a)は、図7(b)のX2−X2部分の矢印方向の断面図、図7(b)は、図7(a)のX1−X1部分の矢印方向の断面図である。
蛍光表示管は、対向する複数基板(第1基板、第2基板)111,112と、側面板121〜124とからなる気密容器を備え、その気密容器内に、熱陰極用のフィラメント23、金属メッシュや金属線等からなるグリッド33、金属からなり表面に蛍光体を塗布したアノード電極31等を備えている。フィラメント23から放出された電子は、グリッド33により制御されてアノード電極31に到達し、アノード電極31の蛍光体を励起して発光させる。
【0003】
基板111には、1対のカソード電極用のAl薄膜211,212を形成してある。フィラメント23の両端は、Al薄膜211とAlワイヤー251の間、及びAl薄膜212とAlワイヤー252の間に挟持した状態で、Alワイヤー251,252をAl薄膜211,212に超音波ボンディングにより固定してある。フィラメント23は、Alワイヤーのスペーサー261,262によって所定の高さに保持されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−245925号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図7の従来の蛍光表示管は、フィラメント23を固定する場合、フィラメント23の両端をAlワイヤー251,252によってAl薄膜211,212に固定するとともに、フィラメント23を所定の高さに保持するためにスペーサー261,262を設置する必要がある。そのため蛍光表示管のデッドスペースが大きくなり、蛍光表示管の小型化の障害になっている。
またフィラメント23は、スペーサー261,262に接触しているのみでそれらに固定してないため、蛍光表示管の組立中や使用中にスペーサー261,262の長手方向に横滑りすることがある。その横滑りにより、陽極31の蛍光体の発光が変化して蛍光表示管の表示品質が低下する。
【0006】
図7の従来の蛍光表示管は、フィラメント23を固定するAlワイヤー251,252と、フィラメント23を所定の高さに保持するスペーサー261,262とを別々に設けるため、フィラメント23の固定用Alワイヤーとスペーサー用Alワイヤーが必要になる。
【0007】
本願発明は、これらの問題点に鑑み、蛍光表示管等の蛍光発光管において、フィラメント等の線状部材の両端を固定する部材とスペーサー用部材とを一体化してデッドスペースを小さくすること、その一体化によりフィラメント等の線状部材の固定用とスペーサー用のAlワイヤー等の線材を少なくすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の蛍光発光管は、少なくとも第1基板と第2基板を備えた気密容器、その気密容器の内部に配設した陰極、アノード電極を備えた蛍光発光管において、気密容器内に線状部材を所定の高さに保持しその線状部材の少なくとも1端部を固定する導電材スペーサー及びその導電材スペーサーを固定する導電材層を備え、前記線状部材の端部は超音波ボンディングにより前記導電材スペーサーの固定部の段状面に沿って固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の蛍光発光管は、少なくとも第1基板と第2基板を備えた気密容器、その気密容器の内部に配設した陰極、アノード電極を備えた蛍光発光管において、気密容器内に線状部材を所定の高さに保持しその線状部材の少なくとも1端部を固定する導電材スペーサー及びその導電材スペーサーを固定する導電材層を備え、前記導電材スペーサーは前記線状部材のスペーサー部を除いて段状の固定部が形成され、前記線状部材は超音波ボンディングによりその固定部の段状面に沿って固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の蛍光発光管は、請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光管において、前記導電材スペーサーと前記線状部材はそれらの長手方向が同じになるように配置してあることを特徴とする。
請求項4に記載の蛍光発光管は、請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光管において、前記線状部材は、陰極用のフィラメント、線状ダンパー、線状スペーサー、線状グリッド、又は線状ゲッターであることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図6により本願発明の実施の形態に係る、蛍光発光管の一種である蛍光表示管を説明する。なお各図に共通の部分は、同じ符号を使用している。また同じ構成要素が複数存在する場合には、その中の1つにのみ符号を付してある。
【0010】
図1は、本願発明の実施の形態に係る蛍光表示管の断面図で、図1(a)は、図1(b)のY2−Y2部分の矢印方向の断面図、図1(b)は、図1(a)のY1−Y1部分の矢印方向の断面図である。
【0011】
蛍光表示管は、気密容器を備え、その気密容器は、少なくとも対向するガラス等の絶縁材からなる複数基板(第1基板、第2基板)111,112を備えている。各基板111,112は、ガラス等の絶縁材からなる側面板121〜124とフリットガラス(図示せず)により封止して気密容器を形成している。なお側面板121〜124を用いずに、フリットガラスのみで両基板111,112を封止して気密容器を形成することもできる。そこでこれらの側面板121〜124、フリットガラスを側面部材と呼ぶ。
【0012】
気密容器内には、熱陰極用のフィラメント23、金属メッシュや金属線等からなるグリッド33、金属からなり表面に蛍光体を塗布したアノード電極31等を備えている。フィラメント23から放出された電子は、グリッド33により制御されてアノード電極31に到達し、アノード電極31の蛍光体を励起して発光させる。
なお基板111,112の内、少なくともアノード電極31の蛍光体の発光を観察する側の基板は、透明のガラスを使用している。
【0013】
基板111には、4本のフィラメント23に対して1対のカソード電極用のAl薄膜211,212を形成してある。1対のカソード電極用のAl薄膜211,212は、1本のフィラメント毎に独立して形成してもよい。またAl薄膜211,212の間には、ネサ電極(図示せず)を形成してある。
Alワイヤー221,222は、超音波ボンディングによりAl薄膜211,212に固定し、フィラメント23の両端部は、そのAlワイヤー221,222に超音波ボンディングにより固定してある。その固定の際Alワイヤー221,222は、フィラメント23の長手方向と交差するように配置してある。
【0014】
フィラメント23の固定には、まず超音波ボンディングによりAlワイヤー221,222をAl薄膜211,212に固定する。次にその固定されたAlワイヤー221,222に、冶具の枠(図示せず)に張架したフィラメント23を載置し、フィラメント23とAlワイヤー221,222の一部分に、後述するように超音波ボンディングツールを押し付けて段状の固定部223を、例えばオフセットした位置に形成してフィラメント23を固定する。フィラメント23の端部は、固定部223の段状面の底部と立上り部に沿って埋め込まれ、その段状面でL字状或いは逆L字状に屈曲している。フィラメント23は、Alワイヤー221,222の固定部223が形成されていない部分の周面で所定の高さに保持される。即ちAlワイヤー221,222は、フィラメント23を固定する部分と、フィラメント23を所定の高さに保持する部分(スペーサー部)とからなる。したがってAlワイヤー221,222は、フィラメント23のスペーサー用部材であるとともに、固定用部材でもある。
【0015】
フィラメント23の端部は、固定部223でL字状或いは逆L字状に屈曲し、さらにAlワイヤー221,222のスペーサー部の周面でフィラメント23の張架方向へ屈曲している。したがってフィラメント23の端部は、固定部223の部分においてZ字状或いは逆Z字状に屈曲してフィラメント23の張架方向へ伸びている。その結果後述するように、フィラメント23は、その屈曲部分が固定部223に引掛かってすっぽ抜け難くなり、かつ屈曲部分により接合面積が増大するため、フィラメント23の張架方向の固定強度が高められる。
【0016】
なおフィラメント23は、図示しない中間基板を気密容器内に設けて、その中間基板に固定することもできる。またフィラメント23に代えて、金属線にカーボンナノチューブをコーティングした電界電子放出型の線状陰極を用いることもできる。
【0017】
ここで、Al薄膜211,212は、スパッタリング等によって膜厚0.1μm以上に形成した。Alワイヤー221,222は、直径が0.1mm〜1.0mm程度のものを使用できるが、本実施の形態は、0.4mmのものを使用した。Alワイヤー221,222の固定部223の底部の幅(フィラメント23の張架方向の長さ)は、約0.2mm、Alワイヤー221,222の固定部223が形成されていない部分の幅は、約0.3mmである。直径0.4mmのAlワイヤー221,222は、固定部223を形成する際押し潰されて幅約0.5〜0.6mmになる。またAlワイヤー221,222の固定部223の底部と固定部223が形成されていない部分の高さの差は、約0.2mmである。
【0018】
フィラメント23は、W線の芯線に三元炭酸塩(Ba,Sr,Ca)の電子放出材料をコーティングしたものを用いた。W線の芯線は、太さ0.3MG(直径約10μm)〜7.53MG(直径約50μm)程度のものを使用するが、本実施の形態は、太さ0.64MG(直径約15μm)のものを使用し、電子放出材料のコーティング後の直径が約30μmのものを使用した。
【0019】
フィラメント23と基板111との間隔は、0.3mm程度に設定し、また各フィラメント23の間隔は、0.8〜3mm程度に設定した。フィラメント23と基板111との間隔は、固定後のAlワイヤー221,222の高さによって決まるから、Alワイヤー221,222の超音波ボンディング前の太さが同じ場合には、超音波ボンディング装置の超音波出力、接合時間、超音波ボンディングツールの加重を変えることにより、所定の大きさにすることができる。
なおAl薄膜211,212は、薄膜に代えて、膜厚10μm以上の厚膜を印刷等によって形成してもよい。
【0020】
Alワイヤー221,222は、フィラメント23を所定の高さに保持するスペーサーであるとともに、フィラメント23の固定部材でもあるから、従来の蛍光表示管のように、フィラメントの固定用部材とスペーサー用部材を別々に設ける必要がない。即ち本願発明は、フィラメントの固定用部材とスペーサー用部材を一体化したから、従来のスペーサーの設置スペースが不要になり、その分蛍光表示管のデッドスペースを小さくすることができ、蛍光表示管を小型にすることができる。因みにAlワイヤー221と側面板122の間隔、及びAlワイヤー222と側面板124の間隔は、1mm程度にすることができる。
またフィラメントの固定用部材とスペーサー用部材を一体化したから、部品点数が少なくなり、蛍光表示管の製造コストを低減することができる。
【0021】
従来の蛍光表示管は、フィラメントの固定用とスペーサー用の2本のAlワイヤーを設けるから、フィラメントの端部は、その2本のAlワイヤーによって放熱する。これに対して本願発明の蛍光表示管は、1本のAlワイヤーを設けるのみであるから、フィラメント端部の放熱量は、半分になる。その結果本願発明の蛍光表示管は、いわゆるエンドクールの範囲が小さくなり、表示に有効な領域を大きくすることができ、かつ消費電力を小さくできる。
【0022】
図2は、フィラメントの超音波ボンディングを説明する図で、図1のY1−Y1部分のAl薄膜211とAlワイヤー221側に相当する部分のみ図示してある。図示してないAl薄膜212とAlワイヤー222側についても同様である。図2(b)、図2(d)及び図2(f)は、図2(a)、図2(c)及び図2(e)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0023】
基板111のAl薄膜211にAlワイヤー221を載置し(図2(a)、図2(b))、Alワイヤー221に超音波ボンディングツール(ウエッジツール)51の凹部511を押し付け、超音波ボンディングツール51に超音波を印加して、Alワイヤー221をAl薄膜211に固定する。次にAl薄膜211に固定したAlワイヤー221にフィラメント23を載置し(図2(c)、図2(d))、フィラメント23とAlワイヤー221の一部に超音波ボンディングツール52の平らな端面を押し付け、超音波ボンディングツール52に超音波を印加して、フィラメント23をAlワイヤー221に固定する。
【0024】
固定したフィラメント23とAlワイヤー221の断面は、図2(e)、図2(f)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223の段状面の底部2231と立上り部2232に沿って埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲して、フィラメント23の張架方向へ伸びている。フィラメント23は、底部2231、立上り部2232に完全に埋め込まれるが、仮に表面の一部が露出してもフィラメント23の断線強度以上の固定強度が得られる。
またフィラメント23は、立上り部2232の上端においてフィラメント23の張架方向へほぼ直角に屈曲しているから、屈曲部分が立上り部2232に引掛かってすっぽ抜け難くなる。したがってフィラメント23の張架方向の引っ張り力に対する固定強度が高くなる。
【0025】
図2の場合、Al薄膜211にAlワイヤー221を固定するときと、Alワイヤー221にフィラメント23を固定するときとで、異なる2種類の超音波ボンディングツール51,52を使用しているが、Alワイヤー221にフィラメント23を固定するとき、超音波ボンディングツール51の凹部511が形成されていない平らな部分を使用することにより、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定を同じ超音波ボンディングツール51のみで行うこともできる。また超音波ボンディングツール51,52は、フィラメント23毎に順次移動して駆動するが、複数のフィラメントを同時にボンディングする構造のものを用いることもできる。
【0026】
なおフィラメント23は、芯線に三元炭酸塩をコーティングしてあるが、三元炭酸塩は、ボンディングの際簡単にはがれるから、事前に除去しておいてもよいし除去しなくてもよい。
【0027】
ここで超音波ボンディング装置の超音波出力は15W、超音波ボンディングツールの荷重は1,100g、接合時間は250m秒に設定した。なお超音波ボンディングの設定条件は、図2(a)と図2(c)とで同じでよいが、同じでなくてもよい。Al薄膜211とAlワイヤー221との固定強度(接合強度)は、約20N、フィラメント23とAlワイヤー221との固定強度は、フィラメント23の断線強度である約0.5N以上であった。フィラメント23とAlワイヤー221との固定強度は、フィラメント23の断線強度よりも大きくなり、フィラメント23の固定には、十分な大きさである。
【0028】
図3は、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行う例である。図3(b)、図3(d)は、図3(a)、図3(c)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0029】
基板111のAl薄膜211にAlワイヤー221を載置し、そのAlワイヤー221にフィラメント23を載置し(図3(a),図3(b))、フィラメント23とAlワイヤー221の一部に超音波ボンディングツール52の平らな端面を押し付け、超音波ボンディングツール52に超音波を印加して、Alワイヤー221をAl薄膜211に、またフィラメント23をAlワイヤー221に固定する。
【0030】
固定したフィラメント23とAlワイヤー221の断面は、図3(c)、図3(d)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223に埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲している。
この場合Alワイヤー221は、超音波ボンディングツール52に押圧されない部分はAl薄膜211に固定されないから、Alワイヤー221の固定面積(接合面積)は、Alワイヤー221全体に超音波ボンディングツール52を押し付けたときよりも小さくなり、固定強度も小さくなると考えられる。しかしその固定強度は、フィラメント23の断線強度よりはるかに大きいから、フィラメント23の固定に支障はない。
【0031】
図3の場合には、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行うから、それらの固定工程が簡単になる。またそれらの固定の際、Alワイヤー221の非固定部分は、超音波ボンディングツール52によって押しつぶされないから、Alワイヤー221のボンディング前の直径がフィラメント23のスペーサーの高さになる。即ちフィラメント23のスペーサーの高さは、Alワイヤー221のボンディング前の直径で決まるから、スペーサーの高さの設定が容易になる。
【0032】
図4は、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行う例で、図3の場合よりもフィラメント23の固定面積を大きくする例である。図4(b)、図4(d)は、図4(a)、図4(c)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0033】
図3と同様に基板111のAl薄膜211にAlワイヤー221を載置し、そのAlワイヤー221にフィラメント23を載置して(図4(a)、図4(b))、超音波ボンディングツール53によりフィラメント23とAlワイヤー221を同時に固定する。その際、超音波ボンディングツール53は、Alワイヤー221にフィラメント23のスペーサー部となる凸部224を形成する凹部531を有するものを用い、Alワイヤー221全体に超音波ボンディングツール53を押し付け、超音波ボンディングツール53に超音波を印加して、Alワイヤー221をAl薄膜211に、またフィラメント23をAlワイヤー221に固定する。超音波ボンディングツール53の凹部531の深さは、Alワイヤー221に凸部224を形成したとき、Alワイヤー221が凹部531の頂部(或いは底部)に接触しなくてもよいし、接触してもよい。凸部224の高さは、前者の場合には、Alワイヤー221の直径にほぼ等しくなり、後者の場合には、凹部531の深さによって規定される。
【0034】
固定したフィラメント23とAlワイヤー221の断面は、図4(c)、図4(d)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223に埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲している。フィラメント23は、凸部224により所定の高さに保持される。
図4の場合には、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行うことができ、かつAlワイヤー221の固定面積を大きくすることができる。
【0035】
図5は、Alワイヤー221をフィラメント23の長手方向に配置して、フィラメント23をAlワイヤー221に固定する例である。図5(b)、図5(d)及び図5(f)は、図5(a)、図5(c)及び図5(e)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0036】
Al薄膜211にAlワイヤー221をその長手方向がフィラメント23の張架方向とほぼ平行になるように載置し(図5(a)、図5(b))、Alワイヤー221に超音波ボンディングツール51の凹部511を押し付け、超音波ボンディングツール51に超音波を印加して、Al薄膜211にAlワイヤー221を固定する。次にAl薄膜211に固定したAlワイヤー221に、フィラメント23をAlワイヤー221の長手方向とほぼ平行するように載置し(図5(c)、図5(d))、フィラメント23とAlワイヤー221の一部に超音波ボンディングツール52の平らな端面を押し付け、超音波ボンディングツール52に超音波を印加して、フィラメント23をAlワイヤー221に固定する。
固定したAlワイヤー221とフィラメント23の断面は、図5(e)、図5(f)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223に埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲している。
【0037】
図5の場合、Alワイヤー221とフィラメント23は、それらの長手方向が同じになるように(平行になるように)配置するから、Alワイヤー221の間隔を狭くすることができる。したがってフィラメント23を微細ピッチで配置することができる。
【0038】
図6は、図1の蛍光表示管のフィラメント23の詳細な構造例を示す。
図6(a)のフィラメント23は、フィラメント全体がコイル状で、全体が同一ピッチで構成されている。図6(b)のフィラメント23は、フィラメント全体がコイル状で、部分的に異なるピッチで構成されている。図6(c)のフィラメント23は、コイル状部分と直線状部分とによって構成されている。図6(d)のフィラメント23は、全体が直線状に構成されている。
なおフィラメント23は、W線、W合金線(W,Re)等の芯線に三元炭酸塩(Ba,Sr,Ca)等の電子放出材料をコーティングしたものを用いることができる。
【0039】
図6(a)〜図6(c)のようにフィラメント等の線状部材にコイル状部を形成することにより、線状部材にテンションを付与する。線状部材が、例えば陰極用フィラメント場合、そのフィラメントを通電加熱したときにフィラメントが熱膨張して伸びても、その伸びをコイル状部によって吸収するため、フィラメントが弛んでグリッド等の部品に接触することがない。このことは、線状部材がグリッド(線状グリッド)の場合も同様である。また線状部材をフィラメントダンパー等として用いる場合には、通電加熱する必要がないため、図6(a)〜図6(c)のように必ずしもコイル状部を形成する必要はない。
なおフィラメント23が直線状の場合には、フィラメントを固定する際、フィラメントを冶具の枠にタイトに張架して作業することにより、フィラメントにコイル部を設けなくても支障がない。またフィラメントの線状ダンパーを設けてもよい。
【0040】
前記各実施の形態は、スペーサー用Alワイヤーに形成するフィラメントの固定部について、底部と立上り部からなる段状面を有する構造のものを例に説明したが、鋸歯状、凹凸状、階段状、曲面状等の段状面であってもよい。
前記各実施の形態は、Al薄膜に固定したAlワイヤーにフィラメントの端部を固定する例について説明したが、Alワイヤー及びAl薄膜は、Alに限らず、Cu,Au,Ag等の金属であればよい。
またAlワイヤー(ボンディングワイヤー)は、ワイヤーに限らず、フィラメント等の線状部材を所定の高さに保持できる金属ブロック等の導電材ブロックであればよいから、本願発明は、Alワイヤー等の金属スペーサーを含めて導電材スペーサーと呼ぶ。またAl薄膜は、薄膜に限らず、薄膜、厚膜等の金属層であればよいから、本願発明は、Al薄膜等の金属層を含めて導電材層と呼ぶ。
【0041】
前記実施の形態は、フィラメントの固定について説明したが、フィラメントに限らず、線状グリッド、フィラメント又は線状グリッドの振動防止用の線状ダンパーや線状スペーサー、線状ゲッター等の線状部材を所定の高さに保持して固定する場合にも適用できる。
【0042】
前記各実施の形態の蛍光表示管は、グリッドを備えている、いわゆる3極管型のものについて説明したが、グリッドを備えていない、いわゆる2極管型のものであってもよい。
前記各実施の形態は、蛍光表示管を例に説明したが、フィラメント、線状グリッド、線状スペーサー、線状ダンパー、線状ゲッター等の線状部材を所定の高さに保持して固定する蛍光発光管、例えば、陰極線管等の表示管、熱陰極放電管等の表示管であってもよい。
【0043】
【発明の効果】
本願発明は、フィラメント、線状グリッド、線状スペーサー、線状ダンパー、線状ゲッター等の線状部材を金属スペーサーに超音波ボンディングにより固定する際、金属スペーサーの固定部に線状部材を屈曲させて埋め込むから、線状部材は、屈曲部が固定部に引掛かってすっぽ抜け難くなり、かつ屈曲により固定部の接触面積が増大する。したがって線状部材の張架方向の引っ張り力に対する固定強度が高くなる。
【0044】
本願発明は、蛍光発光管において、Al薄膜等の金属層に固定した金属スペーサーに、線状部材を所定の高さに保持した状態で固定できるから、従来のように線状部材を所定の高さに保持する高さ保持部材(スペーサー部材)と固定部材を別々に設置する必要がない。即ち一個の金属スペーサーがその両部材を兼ねているから、高さ保持部材と固定部材の設置スペースを小さくすることができ、蛍光発光管を小型にすることができる。
【0045】
本願発明は、高さ保持部材と固定部材を一個の金属スペーサーで実現できるから、固定工程数を少なくすることができ、かつ部品点数を少なくすることができるから、蛍光発光管の製造コストを低減することができる。
また本願発明は、線状部材と金属スペーサーを同一工程で同時に同一の超音波ボンディング装置により固定することもできるから、線状部材の固定作業が効率的で容易になり、固定作業時間を短縮できる。
【0046】
本願発明は、金属スペーサーと線状部材をそれらの長手方向が同じになるように(平行になるように)配置することにより、隣接する線状部材の間隔を狭くすることができるから、線状部材を微細ピッチで配置することができる。
本願発明は、金属スペーサーを超音波ボンディングによって固定するから、その固定の際熱を従来のように発生しない。したがって固定時の発熱によって他の部品等に損傷を与えることがない。
本願発明は、フィラメントの1端に1個の金属スペーサーを設けるのみでよいから、フィラメント端部の放熱量が小さくなる。したがってエンドクールの範囲が小さくなり、表示に有効な領域を大きくすることができ、かつ消費電力を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る蛍光表示管の断面図である。
【図2】フィラメント(線状部材)とAlワイヤー(導電材スペーサー)を別々に固定する例を示す図である。
【図3】フィラメントとAlワイヤーを同時に固定する例を示す図である。
【図4】Alワイヤーにフィラメントのスペーサー用凸部を形成する例を示す図である。
【図5】フィラメントとAlワイヤーの長手方向が同じになるようにそれらを配置して固定する例を示す図である。
【図6】図1の蛍光表示管のフィラメントの詳細な構造例を示す図である。
【図7】従来の蛍光表示管の断面図である。
【符号の説明】
111,112 ガラス等の基板
121〜124 ガラス等の側面板(側面部材)
211,212 カソード電極用のAl薄膜(導電材層)
221,222 Alワイヤー(導電材スペーサー)
223 フィラメントの固定部
224 フィラメントのスペーサー用の凸部
23 フィラメント((線状部材)
31 蛍光体を塗布したアノード電極
33 グリッド
51,52,53 超音波ボンディングツール
511,531 超音波ボンディングツールの凹部
【発明の属する技術分野】
本願発明は、陰極フィラメント、線状グリッド、フィラメント又は線状グリッドの線状ダンパー、フィラメント又は線状グリッドの線状スペーサー等の線状部材を備えた蛍光表示管等の蛍光発光管に関し、特にその線状部材の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7により従来の蛍光表示管について説明する(特許文献1参照)。
図7(a)は、図7(b)のX2−X2部分の矢印方向の断面図、図7(b)は、図7(a)のX1−X1部分の矢印方向の断面図である。
蛍光表示管は、対向する複数基板(第1基板、第2基板)111,112と、側面板121〜124とからなる気密容器を備え、その気密容器内に、熱陰極用のフィラメント23、金属メッシュや金属線等からなるグリッド33、金属からなり表面に蛍光体を塗布したアノード電極31等を備えている。フィラメント23から放出された電子は、グリッド33により制御されてアノード電極31に到達し、アノード電極31の蛍光体を励起して発光させる。
【0003】
基板111には、1対のカソード電極用のAl薄膜211,212を形成してある。フィラメント23の両端は、Al薄膜211とAlワイヤー251の間、及びAl薄膜212とAlワイヤー252の間に挟持した状態で、Alワイヤー251,252をAl薄膜211,212に超音波ボンディングにより固定してある。フィラメント23は、Alワイヤーのスペーサー261,262によって所定の高さに保持されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−245925号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図7の従来の蛍光表示管は、フィラメント23を固定する場合、フィラメント23の両端をAlワイヤー251,252によってAl薄膜211,212に固定するとともに、フィラメント23を所定の高さに保持するためにスペーサー261,262を設置する必要がある。そのため蛍光表示管のデッドスペースが大きくなり、蛍光表示管の小型化の障害になっている。
またフィラメント23は、スペーサー261,262に接触しているのみでそれらに固定してないため、蛍光表示管の組立中や使用中にスペーサー261,262の長手方向に横滑りすることがある。その横滑りにより、陽極31の蛍光体の発光が変化して蛍光表示管の表示品質が低下する。
【0006】
図7の従来の蛍光表示管は、フィラメント23を固定するAlワイヤー251,252と、フィラメント23を所定の高さに保持するスペーサー261,262とを別々に設けるため、フィラメント23の固定用Alワイヤーとスペーサー用Alワイヤーが必要になる。
【0007】
本願発明は、これらの問題点に鑑み、蛍光表示管等の蛍光発光管において、フィラメント等の線状部材の両端を固定する部材とスペーサー用部材とを一体化してデッドスペースを小さくすること、その一体化によりフィラメント等の線状部材の固定用とスペーサー用のAlワイヤー等の線材を少なくすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の蛍光発光管は、少なくとも第1基板と第2基板を備えた気密容器、その気密容器の内部に配設した陰極、アノード電極を備えた蛍光発光管において、気密容器内に線状部材を所定の高さに保持しその線状部材の少なくとも1端部を固定する導電材スペーサー及びその導電材スペーサーを固定する導電材層を備え、前記線状部材の端部は超音波ボンディングにより前記導電材スペーサーの固定部の段状面に沿って固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の蛍光発光管は、少なくとも第1基板と第2基板を備えた気密容器、その気密容器の内部に配設した陰極、アノード電極を備えた蛍光発光管において、気密容器内に線状部材を所定の高さに保持しその線状部材の少なくとも1端部を固定する導電材スペーサー及びその導電材スペーサーを固定する導電材層を備え、前記導電材スペーサーは前記線状部材のスペーサー部を除いて段状の固定部が形成され、前記線状部材は超音波ボンディングによりその固定部の段状面に沿って固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の蛍光発光管は、請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光管において、前記導電材スペーサーと前記線状部材はそれらの長手方向が同じになるように配置してあることを特徴とする。
請求項4に記載の蛍光発光管は、請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光管において、前記線状部材は、陰極用のフィラメント、線状ダンパー、線状スペーサー、線状グリッド、又は線状ゲッターであることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図6により本願発明の実施の形態に係る、蛍光発光管の一種である蛍光表示管を説明する。なお各図に共通の部分は、同じ符号を使用している。また同じ構成要素が複数存在する場合には、その中の1つにのみ符号を付してある。
【0010】
図1は、本願発明の実施の形態に係る蛍光表示管の断面図で、図1(a)は、図1(b)のY2−Y2部分の矢印方向の断面図、図1(b)は、図1(a)のY1−Y1部分の矢印方向の断面図である。
【0011】
蛍光表示管は、気密容器を備え、その気密容器は、少なくとも対向するガラス等の絶縁材からなる複数基板(第1基板、第2基板)111,112を備えている。各基板111,112は、ガラス等の絶縁材からなる側面板121〜124とフリットガラス(図示せず)により封止して気密容器を形成している。なお側面板121〜124を用いずに、フリットガラスのみで両基板111,112を封止して気密容器を形成することもできる。そこでこれらの側面板121〜124、フリットガラスを側面部材と呼ぶ。
【0012】
気密容器内には、熱陰極用のフィラメント23、金属メッシュや金属線等からなるグリッド33、金属からなり表面に蛍光体を塗布したアノード電極31等を備えている。フィラメント23から放出された電子は、グリッド33により制御されてアノード電極31に到達し、アノード電極31の蛍光体を励起して発光させる。
なお基板111,112の内、少なくともアノード電極31の蛍光体の発光を観察する側の基板は、透明のガラスを使用している。
【0013】
基板111には、4本のフィラメント23に対して1対のカソード電極用のAl薄膜211,212を形成してある。1対のカソード電極用のAl薄膜211,212は、1本のフィラメント毎に独立して形成してもよい。またAl薄膜211,212の間には、ネサ電極(図示せず)を形成してある。
Alワイヤー221,222は、超音波ボンディングによりAl薄膜211,212に固定し、フィラメント23の両端部は、そのAlワイヤー221,222に超音波ボンディングにより固定してある。その固定の際Alワイヤー221,222は、フィラメント23の長手方向と交差するように配置してある。
【0014】
フィラメント23の固定には、まず超音波ボンディングによりAlワイヤー221,222をAl薄膜211,212に固定する。次にその固定されたAlワイヤー221,222に、冶具の枠(図示せず)に張架したフィラメント23を載置し、フィラメント23とAlワイヤー221,222の一部分に、後述するように超音波ボンディングツールを押し付けて段状の固定部223を、例えばオフセットした位置に形成してフィラメント23を固定する。フィラメント23の端部は、固定部223の段状面の底部と立上り部に沿って埋め込まれ、その段状面でL字状或いは逆L字状に屈曲している。フィラメント23は、Alワイヤー221,222の固定部223が形成されていない部分の周面で所定の高さに保持される。即ちAlワイヤー221,222は、フィラメント23を固定する部分と、フィラメント23を所定の高さに保持する部分(スペーサー部)とからなる。したがってAlワイヤー221,222は、フィラメント23のスペーサー用部材であるとともに、固定用部材でもある。
【0015】
フィラメント23の端部は、固定部223でL字状或いは逆L字状に屈曲し、さらにAlワイヤー221,222のスペーサー部の周面でフィラメント23の張架方向へ屈曲している。したがってフィラメント23の端部は、固定部223の部分においてZ字状或いは逆Z字状に屈曲してフィラメント23の張架方向へ伸びている。その結果後述するように、フィラメント23は、その屈曲部分が固定部223に引掛かってすっぽ抜け難くなり、かつ屈曲部分により接合面積が増大するため、フィラメント23の張架方向の固定強度が高められる。
【0016】
なおフィラメント23は、図示しない中間基板を気密容器内に設けて、その中間基板に固定することもできる。またフィラメント23に代えて、金属線にカーボンナノチューブをコーティングした電界電子放出型の線状陰極を用いることもできる。
【0017】
ここで、Al薄膜211,212は、スパッタリング等によって膜厚0.1μm以上に形成した。Alワイヤー221,222は、直径が0.1mm〜1.0mm程度のものを使用できるが、本実施の形態は、0.4mmのものを使用した。Alワイヤー221,222の固定部223の底部の幅(フィラメント23の張架方向の長さ)は、約0.2mm、Alワイヤー221,222の固定部223が形成されていない部分の幅は、約0.3mmである。直径0.4mmのAlワイヤー221,222は、固定部223を形成する際押し潰されて幅約0.5〜0.6mmになる。またAlワイヤー221,222の固定部223の底部と固定部223が形成されていない部分の高さの差は、約0.2mmである。
【0018】
フィラメント23は、W線の芯線に三元炭酸塩(Ba,Sr,Ca)の電子放出材料をコーティングしたものを用いた。W線の芯線は、太さ0.3MG(直径約10μm)〜7.53MG(直径約50μm)程度のものを使用するが、本実施の形態は、太さ0.64MG(直径約15μm)のものを使用し、電子放出材料のコーティング後の直径が約30μmのものを使用した。
【0019】
フィラメント23と基板111との間隔は、0.3mm程度に設定し、また各フィラメント23の間隔は、0.8〜3mm程度に設定した。フィラメント23と基板111との間隔は、固定後のAlワイヤー221,222の高さによって決まるから、Alワイヤー221,222の超音波ボンディング前の太さが同じ場合には、超音波ボンディング装置の超音波出力、接合時間、超音波ボンディングツールの加重を変えることにより、所定の大きさにすることができる。
なおAl薄膜211,212は、薄膜に代えて、膜厚10μm以上の厚膜を印刷等によって形成してもよい。
【0020】
Alワイヤー221,222は、フィラメント23を所定の高さに保持するスペーサーであるとともに、フィラメント23の固定部材でもあるから、従来の蛍光表示管のように、フィラメントの固定用部材とスペーサー用部材を別々に設ける必要がない。即ち本願発明は、フィラメントの固定用部材とスペーサー用部材を一体化したから、従来のスペーサーの設置スペースが不要になり、その分蛍光表示管のデッドスペースを小さくすることができ、蛍光表示管を小型にすることができる。因みにAlワイヤー221と側面板122の間隔、及びAlワイヤー222と側面板124の間隔は、1mm程度にすることができる。
またフィラメントの固定用部材とスペーサー用部材を一体化したから、部品点数が少なくなり、蛍光表示管の製造コストを低減することができる。
【0021】
従来の蛍光表示管は、フィラメントの固定用とスペーサー用の2本のAlワイヤーを設けるから、フィラメントの端部は、その2本のAlワイヤーによって放熱する。これに対して本願発明の蛍光表示管は、1本のAlワイヤーを設けるのみであるから、フィラメント端部の放熱量は、半分になる。その結果本願発明の蛍光表示管は、いわゆるエンドクールの範囲が小さくなり、表示に有効な領域を大きくすることができ、かつ消費電力を小さくできる。
【0022】
図2は、フィラメントの超音波ボンディングを説明する図で、図1のY1−Y1部分のAl薄膜211とAlワイヤー221側に相当する部分のみ図示してある。図示してないAl薄膜212とAlワイヤー222側についても同様である。図2(b)、図2(d)及び図2(f)は、図2(a)、図2(c)及び図2(e)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0023】
基板111のAl薄膜211にAlワイヤー221を載置し(図2(a)、図2(b))、Alワイヤー221に超音波ボンディングツール(ウエッジツール)51の凹部511を押し付け、超音波ボンディングツール51に超音波を印加して、Alワイヤー221をAl薄膜211に固定する。次にAl薄膜211に固定したAlワイヤー221にフィラメント23を載置し(図2(c)、図2(d))、フィラメント23とAlワイヤー221の一部に超音波ボンディングツール52の平らな端面を押し付け、超音波ボンディングツール52に超音波を印加して、フィラメント23をAlワイヤー221に固定する。
【0024】
固定したフィラメント23とAlワイヤー221の断面は、図2(e)、図2(f)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223の段状面の底部2231と立上り部2232に沿って埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲して、フィラメント23の張架方向へ伸びている。フィラメント23は、底部2231、立上り部2232に完全に埋め込まれるが、仮に表面の一部が露出してもフィラメント23の断線強度以上の固定強度が得られる。
またフィラメント23は、立上り部2232の上端においてフィラメント23の張架方向へほぼ直角に屈曲しているから、屈曲部分が立上り部2232に引掛かってすっぽ抜け難くなる。したがってフィラメント23の張架方向の引っ張り力に対する固定強度が高くなる。
【0025】
図2の場合、Al薄膜211にAlワイヤー221を固定するときと、Alワイヤー221にフィラメント23を固定するときとで、異なる2種類の超音波ボンディングツール51,52を使用しているが、Alワイヤー221にフィラメント23を固定するとき、超音波ボンディングツール51の凹部511が形成されていない平らな部分を使用することにより、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定を同じ超音波ボンディングツール51のみで行うこともできる。また超音波ボンディングツール51,52は、フィラメント23毎に順次移動して駆動するが、複数のフィラメントを同時にボンディングする構造のものを用いることもできる。
【0026】
なおフィラメント23は、芯線に三元炭酸塩をコーティングしてあるが、三元炭酸塩は、ボンディングの際簡単にはがれるから、事前に除去しておいてもよいし除去しなくてもよい。
【0027】
ここで超音波ボンディング装置の超音波出力は15W、超音波ボンディングツールの荷重は1,100g、接合時間は250m秒に設定した。なお超音波ボンディングの設定条件は、図2(a)と図2(c)とで同じでよいが、同じでなくてもよい。Al薄膜211とAlワイヤー221との固定強度(接合強度)は、約20N、フィラメント23とAlワイヤー221との固定強度は、フィラメント23の断線強度である約0.5N以上であった。フィラメント23とAlワイヤー221との固定強度は、フィラメント23の断線強度よりも大きくなり、フィラメント23の固定には、十分な大きさである。
【0028】
図3は、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行う例である。図3(b)、図3(d)は、図3(a)、図3(c)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0029】
基板111のAl薄膜211にAlワイヤー221を載置し、そのAlワイヤー221にフィラメント23を載置し(図3(a),図3(b))、フィラメント23とAlワイヤー221の一部に超音波ボンディングツール52の平らな端面を押し付け、超音波ボンディングツール52に超音波を印加して、Alワイヤー221をAl薄膜211に、またフィラメント23をAlワイヤー221に固定する。
【0030】
固定したフィラメント23とAlワイヤー221の断面は、図3(c)、図3(d)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223に埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲している。
この場合Alワイヤー221は、超音波ボンディングツール52に押圧されない部分はAl薄膜211に固定されないから、Alワイヤー221の固定面積(接合面積)は、Alワイヤー221全体に超音波ボンディングツール52を押し付けたときよりも小さくなり、固定強度も小さくなると考えられる。しかしその固定強度は、フィラメント23の断線強度よりはるかに大きいから、フィラメント23の固定に支障はない。
【0031】
図3の場合には、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行うから、それらの固定工程が簡単になる。またそれらの固定の際、Alワイヤー221の非固定部分は、超音波ボンディングツール52によって押しつぶされないから、Alワイヤー221のボンディング前の直径がフィラメント23のスペーサーの高さになる。即ちフィラメント23のスペーサーの高さは、Alワイヤー221のボンディング前の直径で決まるから、スペーサーの高さの設定が容易になる。
【0032】
図4は、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行う例で、図3の場合よりもフィラメント23の固定面積を大きくする例である。図4(b)、図4(d)は、図4(a)、図4(c)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0033】
図3と同様に基板111のAl薄膜211にAlワイヤー221を載置し、そのAlワイヤー221にフィラメント23を載置して(図4(a)、図4(b))、超音波ボンディングツール53によりフィラメント23とAlワイヤー221を同時に固定する。その際、超音波ボンディングツール53は、Alワイヤー221にフィラメント23のスペーサー部となる凸部224を形成する凹部531を有するものを用い、Alワイヤー221全体に超音波ボンディングツール53を押し付け、超音波ボンディングツール53に超音波を印加して、Alワイヤー221をAl薄膜211に、またフィラメント23をAlワイヤー221に固定する。超音波ボンディングツール53の凹部531の深さは、Alワイヤー221に凸部224を形成したとき、Alワイヤー221が凹部531の頂部(或いは底部)に接触しなくてもよいし、接触してもよい。凸部224の高さは、前者の場合には、Alワイヤー221の直径にほぼ等しくなり、後者の場合には、凹部531の深さによって規定される。
【0034】
固定したフィラメント23とAlワイヤー221の断面は、図4(c)、図4(d)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223に埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲している。フィラメント23は、凸部224により所定の高さに保持される。
図4の場合には、Alワイヤー221の固定とフィラメント23の固定とを同時に行うことができ、かつAlワイヤー221の固定面積を大きくすることができる。
【0035】
図5は、Alワイヤー221をフィラメント23の長手方向に配置して、フィラメント23をAlワイヤー221に固定する例である。図5(b)、図5(d)及び図5(f)は、図5(a)、図5(c)及び図5(e)のY3−Y3部分の矢印方向の断面図である。
【0036】
Al薄膜211にAlワイヤー221をその長手方向がフィラメント23の張架方向とほぼ平行になるように載置し(図5(a)、図5(b))、Alワイヤー221に超音波ボンディングツール51の凹部511を押し付け、超音波ボンディングツール51に超音波を印加して、Al薄膜211にAlワイヤー221を固定する。次にAl薄膜211に固定したAlワイヤー221に、フィラメント23をAlワイヤー221の長手方向とほぼ平行するように載置し(図5(c)、図5(d))、フィラメント23とAlワイヤー221の一部に超音波ボンディングツール52の平らな端面を押し付け、超音波ボンディングツール52に超音波を印加して、フィラメント23をAlワイヤー221に固定する。
固定したAlワイヤー221とフィラメント23の断面は、図5(e)、図5(f)のようになる。フィラメント23は、Alワイヤー221の固定部223に埋め込まれ、Z字状或いは逆Z字状に屈曲している。
【0037】
図5の場合、Alワイヤー221とフィラメント23は、それらの長手方向が同じになるように(平行になるように)配置するから、Alワイヤー221の間隔を狭くすることができる。したがってフィラメント23を微細ピッチで配置することができる。
【0038】
図6は、図1の蛍光表示管のフィラメント23の詳細な構造例を示す。
図6(a)のフィラメント23は、フィラメント全体がコイル状で、全体が同一ピッチで構成されている。図6(b)のフィラメント23は、フィラメント全体がコイル状で、部分的に異なるピッチで構成されている。図6(c)のフィラメント23は、コイル状部分と直線状部分とによって構成されている。図6(d)のフィラメント23は、全体が直線状に構成されている。
なおフィラメント23は、W線、W合金線(W,Re)等の芯線に三元炭酸塩(Ba,Sr,Ca)等の電子放出材料をコーティングしたものを用いることができる。
【0039】
図6(a)〜図6(c)のようにフィラメント等の線状部材にコイル状部を形成することにより、線状部材にテンションを付与する。線状部材が、例えば陰極用フィラメント場合、そのフィラメントを通電加熱したときにフィラメントが熱膨張して伸びても、その伸びをコイル状部によって吸収するため、フィラメントが弛んでグリッド等の部品に接触することがない。このことは、線状部材がグリッド(線状グリッド)の場合も同様である。また線状部材をフィラメントダンパー等として用いる場合には、通電加熱する必要がないため、図6(a)〜図6(c)のように必ずしもコイル状部を形成する必要はない。
なおフィラメント23が直線状の場合には、フィラメントを固定する際、フィラメントを冶具の枠にタイトに張架して作業することにより、フィラメントにコイル部を設けなくても支障がない。またフィラメントの線状ダンパーを設けてもよい。
【0040】
前記各実施の形態は、スペーサー用Alワイヤーに形成するフィラメントの固定部について、底部と立上り部からなる段状面を有する構造のものを例に説明したが、鋸歯状、凹凸状、階段状、曲面状等の段状面であってもよい。
前記各実施の形態は、Al薄膜に固定したAlワイヤーにフィラメントの端部を固定する例について説明したが、Alワイヤー及びAl薄膜は、Alに限らず、Cu,Au,Ag等の金属であればよい。
またAlワイヤー(ボンディングワイヤー)は、ワイヤーに限らず、フィラメント等の線状部材を所定の高さに保持できる金属ブロック等の導電材ブロックであればよいから、本願発明は、Alワイヤー等の金属スペーサーを含めて導電材スペーサーと呼ぶ。またAl薄膜は、薄膜に限らず、薄膜、厚膜等の金属層であればよいから、本願発明は、Al薄膜等の金属層を含めて導電材層と呼ぶ。
【0041】
前記実施の形態は、フィラメントの固定について説明したが、フィラメントに限らず、線状グリッド、フィラメント又は線状グリッドの振動防止用の線状ダンパーや線状スペーサー、線状ゲッター等の線状部材を所定の高さに保持して固定する場合にも適用できる。
【0042】
前記各実施の形態の蛍光表示管は、グリッドを備えている、いわゆる3極管型のものについて説明したが、グリッドを備えていない、いわゆる2極管型のものであってもよい。
前記各実施の形態は、蛍光表示管を例に説明したが、フィラメント、線状グリッド、線状スペーサー、線状ダンパー、線状ゲッター等の線状部材を所定の高さに保持して固定する蛍光発光管、例えば、陰極線管等の表示管、熱陰極放電管等の表示管であってもよい。
【0043】
【発明の効果】
本願発明は、フィラメント、線状グリッド、線状スペーサー、線状ダンパー、線状ゲッター等の線状部材を金属スペーサーに超音波ボンディングにより固定する際、金属スペーサーの固定部に線状部材を屈曲させて埋め込むから、線状部材は、屈曲部が固定部に引掛かってすっぽ抜け難くなり、かつ屈曲により固定部の接触面積が増大する。したがって線状部材の張架方向の引っ張り力に対する固定強度が高くなる。
【0044】
本願発明は、蛍光発光管において、Al薄膜等の金属層に固定した金属スペーサーに、線状部材を所定の高さに保持した状態で固定できるから、従来のように線状部材を所定の高さに保持する高さ保持部材(スペーサー部材)と固定部材を別々に設置する必要がない。即ち一個の金属スペーサーがその両部材を兼ねているから、高さ保持部材と固定部材の設置スペースを小さくすることができ、蛍光発光管を小型にすることができる。
【0045】
本願発明は、高さ保持部材と固定部材を一個の金属スペーサーで実現できるから、固定工程数を少なくすることができ、かつ部品点数を少なくすることができるから、蛍光発光管の製造コストを低減することができる。
また本願発明は、線状部材と金属スペーサーを同一工程で同時に同一の超音波ボンディング装置により固定することもできるから、線状部材の固定作業が効率的で容易になり、固定作業時間を短縮できる。
【0046】
本願発明は、金属スペーサーと線状部材をそれらの長手方向が同じになるように(平行になるように)配置することにより、隣接する線状部材の間隔を狭くすることができるから、線状部材を微細ピッチで配置することができる。
本願発明は、金属スペーサーを超音波ボンディングによって固定するから、その固定の際熱を従来のように発生しない。したがって固定時の発熱によって他の部品等に損傷を与えることがない。
本願発明は、フィラメントの1端に1個の金属スペーサーを設けるのみでよいから、フィラメント端部の放熱量が小さくなる。したがってエンドクールの範囲が小さくなり、表示に有効な領域を大きくすることができ、かつ消費電力を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る蛍光表示管の断面図である。
【図2】フィラメント(線状部材)とAlワイヤー(導電材スペーサー)を別々に固定する例を示す図である。
【図3】フィラメントとAlワイヤーを同時に固定する例を示す図である。
【図4】Alワイヤーにフィラメントのスペーサー用凸部を形成する例を示す図である。
【図5】フィラメントとAlワイヤーの長手方向が同じになるようにそれらを配置して固定する例を示す図である。
【図6】図1の蛍光表示管のフィラメントの詳細な構造例を示す図である。
【図7】従来の蛍光表示管の断面図である。
【符号の説明】
111,112 ガラス等の基板
121〜124 ガラス等の側面板(側面部材)
211,212 カソード電極用のAl薄膜(導電材層)
221,222 Alワイヤー(導電材スペーサー)
223 フィラメントの固定部
224 フィラメントのスペーサー用の凸部
23 フィラメント((線状部材)
31 蛍光体を塗布したアノード電極
33 グリッド
51,52,53 超音波ボンディングツール
511,531 超音波ボンディングツールの凹部
Claims (4)
- 少なくとも第1基板と第2基板を備えた気密容器、その気密容器の内部に配設した陰極、アノード電極を備えた蛍光発光管において、気密容器内に線状部材を所定の高さに保持しその線状部材の少なくとも1端部を固定する導電材スペーサー及びその導電材スペーサーを固定する導電材層を備え、前記線状部材の端部は超音波ボンディングにより前記導電材スペーサーの固定部の段状面に沿って固定されていることを特徴とする蛍光発光管。
- 少なくとも第1基板と第2基板を備えた気密容器、その気密容器の内部に配設した陰極、アノード電極を備えた蛍光発光管において、気密容器内に線状部材を所定の高さに保持しその線状部材の少なくとも1端部を固定する導電材スペーサー及びその導電材スペーサーを固定する導電材層を備え、前記導電材スペーサーは前記線状部材のスペーサー部を除いて段状の固定部が形成され、前記線状部材は超音波ボンディングによりその固定部の段状面に沿って固定されていることを特徴とする蛍光発光管。
- 請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光管において、前記導電材スペーサーと前記線状部材はそれらの長手方向が同じになるように配置してあることを特徴とする蛍光発光管。
- 請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光管において、前記線状部材は、陰極用のフィラメント、線状ダンパー、線状スペーサー、線状グリッド、又は線状ゲッターであることを特徴とする蛍光発光管。
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