JP2003016929A - 蛍光発光管 - Google Patents

蛍光発光管

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JP2003016929A
JP2003016929A JP2001195827A JP2001195827A JP2003016929A JP 2003016929 A JP2003016929 A JP 2003016929A JP 2001195827 A JP2001195827 A JP 2001195827A JP 2001195827 A JP2001195827 A JP 2001195827A JP 2003016929 A JP2003016929 A JP 2003016929A
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light emitting
aluminum
wire
aluminum film
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JP2001195827A
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Sadahisa Yonezawa
米沢禎久
Yukio Ogawa
小川行雄
Yasuhiro Nohara
野原康弘
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光表示管等において、ワイヤーグリッド、
フィラメント、ダンパー等のテンションを付与して固着
する線状部材を超音波ボンディングにより固着するこ
と。 【解決手段】 ワイヤーグリッド121は、YEF42
6合金層とアルミニウム膜122とから成り、超音波ボ
ンディングにより、アルミニウム膜122の端部122
1をアノード基板11のアルミニウム膜パッド13に固
着してある。アルミニウム膜122は、アルミニウム膜
1222のように、ワイヤーグリッド12の端部にのみ
形成することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、蛍光発光管に関
し、特にワイヤーグリッド、陰極用フィラメント、ワイ
ヤーダンパー等の、テンションを付与して取付ける線状
部材の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の蛍光発光管の1種である
蛍光表示管の陰極用フィラメントとフィラメント用ダン
パーを取付けたアノード基板の平面図と断面図である。
図6(a)は、平面図、図6(b)は、フィラメント用
アンカーの斜視図、図6(c)は、ダンパー支持部材の
斜視図である。フィラメント61は、一端を金属のアン
カー62に固着し、他端をサポート(図示せず)に固着
してある。フィラメント61には、アンカー62により
所定のテンションを付与してある。アンカー62は、ガ
ラス、セラミック等の絶縁材から成るアノード基板60
に形成した押え板(図示せず)に、取付け部621を固
着してある。ここで65は、蛍光体を塗布したアノード
電極である。フィラメント61の端部は、アンカー62
の支持部622と金属片623とにより挟持し、その状
態で支持部622に金属片623を溶接してある。支持
部622と金属片623は、それらの上下に抵抗加熱溶
接用の電極を配置し、溶接電流を流して溶接する。
【0003】ダンパー63は、両端を金属の支持部材6
4に固着し(一方の端部のみ表示してある)、両支持部
材64の間に所定のテンションを付与して張架してあ
る。ダンパー63の端部は、支持部材64の取付け部6
42と金属片643とにより挟持し、その状態で支持部
642に金属片643に溶接してある。支持部材64
は、アノード基板60に取付け部641をフリットガラ
ス等により固着して取付けてある。支持部642と金属
片643は、それらの上下に抵抗加熱溶接用の電極を配
置し、溶接電流を流して溶接する。フィラメントやダン
パーの溶接の際、溶接屑(火花)が飛び散り、他の部品
に付着して、表示の障害になる。例えば、フィラメント
61やダンパー63を溶接する際、溶接屑(火花)がア
ノード電極65に被着した蛍光体に付着したり、或いは
アンカー62や支持部材64等に付着した溶接屑(火
花)が、その後の工程で剥がれ落ち、アノード電極65
に被着した蛍光体に付着したりして表示不良を起こすこ
とがある。さらに溶接屑(火花)が電極間を短絡してし
まうこともある。また溶接のときの加熱により、溶接点
以外の部分も加熱され、アンカーや支持部材等熱膨張
し、アノード基板にクラックを発生することがある。
【0004】アンカー62や支持部材64は、形状が複
雑であるため、加工コストが高くなり、かつ所定の強度
が必要であるから、それらの小型化には限度がある。そ
のため、蛍光表示管の薄型化や表示領域以外のデッドス
ペースの省スペース化の障害になっている。
【0005】図7は、従来の蛍光表示管のワイヤーグリ
ッドを取付けたアノード基板の平面図と断面図である。
図7(a)は、平面図、図7(b),(c)は、断面図
である。図7(b)、(c)は、図7(a)のY1−Y
1部分の断面である。図7(c)は、ワイヤーグリッド
の固着部分が図7(b)と相違している。図において、
701は、ガラス、セラミック等の絶縁材から成るアノ
ード基板、702は、ガラス等の側面板、71は、ワイ
ヤーグリッド、75は、蛍光体を塗布したアノード電
極、761は、陰極用フィラメント、762は、フィラ
メントの支持部材である。
【0006】まず図7(b)について説明する。ワイヤ
ーグリッド71は、図示しない特殊な冶具に取付けて、
所定のテンションを付与して絶縁材のスペーサー72に
載置し、その状態で側面板702を押し下げて、ワイヤ
ーグリッド71の両端部712を、アノード基板701
と側面板702とにより挟持する(一方の端部のみ表示
してある)。この際、フリットガラス(図示せず)によ
り、ワイヤーグリッド71の両端部712、アノード基
板701及び側面板702を接着して固着する。
【0007】次に図7(c)について説明する。ワイヤ
ーグリッド71は、その両端部を(一方の端部のみ表示
してある)、フリットガラス(図示せず)によりスペー
サー72に固着してある。その固着の際、ワイヤーグリ
ッド71には、テンションを付与し、その状態で両端部
を固着する。ワイヤーグリッド71は、導電材713に
よりグリッド用端子714に接続されている。蛍光表示
管は、ワイヤーグリッドの固着後、何回もの加熱処理工
程を経て製造するが、図7の場合には、ワイヤーグリッ
ド71の固着にフリットガラスを使用しているから、ワ
イヤーグリッドの固着後の工程における加熱温度は、フ
リットガラスの融点以下に保持しなければならない。そ
のため温度管理が、面倒になり、かつ場合によっては、
フリットガラスが軟化して、位置ずれを生じることがあ
る。また蛍光表示管の部品の材料は、フリットガラスの
融点以下の温度で加熱処理が可能なものを使用しなけれ
ばならないから、使用する材料が限られてしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、従来のフ
ィラメントやダンパーの加熱溶接による前記問題点、及
び従来のワイヤーグリッドのフリットガラスによる前記
問題点を解決して、ワイヤーグリッド、フィラメント、
ダンパー等のテンションを付与して取付ける線状部材
を、他の部品に損傷を与えることなく、超音波ボンディ
ングにより簡単に取付けることができ、それらの取付け
スペースを小さくすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明の蛍光発光管
は、テンションを付与して取付ける線状部材を備え、少
なくとも線状部材の固着部又は取付け部は、基本部材と
金属の付加部材とから成り、該付加部材を、基材に形成
した金属膜に、超音波ボンディングにより固着してあ
る。本願発明の蛍光発光管は、前記蛍光発光管におい
て、基材に形成した金属膜は、薄膜から成る。本願発明
の蛍光発光管は、前記各蛍光発光管において、前記1番
目又は2番目の蛍光発光管において、線状部材は、基本
部材の金属と付加部材の金属とのクラッドから成るワイ
ヤーグリッドである。本願発明の蛍光発光管は、前記1
番目又は2番目の蛍光発光管において、線状部材の基本
部材は、金属と絶縁材とから成るワイヤーグリッドであ
る。本願発明の蛍光発光管は、前記1番目又は2番目の
蛍光発光管において、線状部材は、固着部又は取付け部
に付加部材を形成してある陰極用フィラメントである。
本願発明の蛍光発光管は、前記1番目又は2番目の蛍光
発光管において、線状部材は、少なくとも固着部又は取
付け部に付加部材を形成してあるワイヤーダンパーであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本願発明の第1実施形態
に係る蛍光表示管のアノード基板の平面図と断面図であ
る。図1(a)は、平面図、図1(b),(c)は、図
1(a)のX1−X1部分の断面図である。図1(c)
は、図1(b)と絶縁層の構造が相違している。図にお
いて、11は、基材とするガラス、セラミック等の絶縁
材から成るアノード基板、12は、線状部材とするワイ
ヤーグリッド、13は、金属膜とするアルミニウム膜パ
ッド、14は、ガラスファイバー等のスペーサー、15
は、蛍光体を塗布したアノード電極である。
【0011】まず図1(b)について説明する。ワイヤ
ーグリッド12は、YEF426合金(Ni42%,C
r6%,残りFe)層121とアルミニウム層122の
クラッド(cladding)から成る。YEF426
合金層121は、ワイヤーグリッドの基本部材であり、
アルミニウム層122は、超音波ボンディングに必要な
付加部材である。ワイヤーグリッド12は、YEF42
6合金層121の端部1211とアルミニウム層122
の端部1221を、アルミニウム膜パッド13に固着し
て、アノード基板11に取付けてある。図1(b)は、
一方の端部のみ表示してあるが、他方の端部も同様に取
付けてある。その取付けの際、アルミニウム層122の
端部1221は、超音波ボンディングによりアルミニウ
ム膜パッド13に固着する。またワイヤーグリッド12
には、テンションを付与し、その状態で両端部を固着し
てある。ワイヤーグリッド12は、スペーサー14によ
り所定の高さに保持されている。
【0012】なおワイヤーグリッド12のピッチが、
0.3mm以上ある場合には、ワイヤーグリッド12の
端部1211を、ワイヤーグリッド12の線幅よりも幅
広のアルミニウム膜パッド13と、ワイヤーグリッド1
2と交差し、ワイヤーグリッド12の線幅よりも長いア
ルミニウムワイヤー(図示せず)とにより挟持し、その
状態でアルミニウムワイヤーの両端部をアルミニウム膜
パッド13に超音波ワイヤーボンディングすることもで
きる。この場合には、固着強度が高くなる。これは、後
述する陰極用フィラメント及びワイヤーダンパーについ
ても同様に適用可能である。
【0013】ワイヤーグリッド12は、前記厚みのYE
F426合金層121とアルミニウム層122とを積層
した素材を、カッターで0.05mm幅に切断して形成
する。その切断は、カッターによる外エッチング等の化
学的方法によることもできる。
【0014】次に図1(c)について説明する。ワイヤ
ーグリッド12は、YEF426合金層121の端部1
211の必要部分にのみアルミニウム層1222を形成
してある。YEF426合金層121は、ワイヤーグリ
ッドの基本部材であり、アルミニウム層1222は、超
音波ボンディングに必要な付加部材である。
【0015】図1(b),(c)において、ワイヤーグ
リッド12の幅は0.05mm、YEF426合金層1
21の厚みは0.04mm、アルミニウム層122(図
1(c)は1222)の厚みは0.01mmのものを用
い、アルミニウム膜パッド13の厚みは1.2μm、ワ
イヤーグリッドのピッチは0.1mmに設定した。また
超音波ボンディングは、超音波周波数38KHz、出力
200W、加圧力は接合面積0.25mm2の場合11
N、1mm2の場合21N、4mm2の場合31N、印加
時間0.3秒、振幅70Vで行った。接着強度は、いず
れもワイヤーグリッド12の破断強度である1.5N以
上であった。具体的には、接合面積0.25mm2の場
合15N以上、1mm2の場合23N以上、4mm2の場
合35N以上であった。したがって接合強度は、ワイヤ
ーグリッド12の破断強度の10倍以上になる。
【0016】蛍光表示管の部品の材料には、熱膨張係
数、強度、不要ガスの発生等を勘案して、YEF426
合金が広く使用されているが、YEF426合金は、超
音波ボンディングが難しい。一般に、Al,Cu,A
u,Ag,Pt,V等は、超音波ボンディングが容易で
あるが、Feや鋼板は難しく、特にTi,Ni,Zr等
の合金は難しい。ワイヤーグリッド12に使用している
YEF426合金は、前記したようにNi、Fe及びC
rの合金であるから、超音波ボンディングが非常に難し
い。本実施形態は、ワイヤーグリッド12のYEF42
6合金層121に、アルミニウム層122、1222を
付加するのみで、従来考えられなかった、ワイヤーグリ
ッドの超音波ボンディングが可能になった。
【0017】本実施形態は、ワイヤーグリッド12の固
着に超音波ボンディングを採用できるから、加熱により
アルミニウム膜パッド13が、蒸発してなくなることが
ない。したがってアルミニウム膜パッド13は、薄膜に
することができる。また薄膜にした場合、蛍光体層を被
着したアノード電極の外部引き出し配線(アノード配
線)と同一工程で形成できるから、製造が容易になる。
さらに本実施形態は、ワイヤーグリッド12を超音波ボ
ンディングにより固着するから、固着の際、加熱により
他の部品に損傷を与えることもない。またその取付けに
フリットガラスを使用しないから、ワイヤーグリッド1
2の取付け後の工程の温度管理が容易になる。かつワイ
ヤーグリッドの取付け作業が簡単になる。またフリット
ガラスを使用した場合には、フリットガラスの焼成時に
発生するガスにより、蛍光体等が汚染されて信頼性を低
下させるが、本実施形態は、そのガスの発生がない。本
実施形態は、ワイヤーグリッド12の基本部材としてY
EF426合金を使用する例について説明したが、ステ
ンレス鋼等であってもよい。
【0018】図2は、本願発明の第2実施形態に係る蛍
光表示管のアノード基板の平面図と断面図である。図1
と同じ部分は、図1と同じ符号を使用している。図2
(a)は、平面図、図2(b),(c)は、図2(a)
のX2−X2部分の断面図である。図2(c)は、図2
(b)と絶縁層の構造が相違している。
【0019】まず図2(b)について説明する。ワイヤ
ーグリッド22は、YEF426合金層221と絶縁層
222とから成り、端部にアルミニウム層231を形成
してある。絶縁層222は、例えばセラミックを蒸着し
て形成する。層厚は、1〜2μm程度である。YEF4
26合金層221と絶縁層222は、ワイヤーグリッド
の基本部材であり、アルミニウム層231は、超音波ボ
ンディングに必要な付加部材である。ワイヤーグリッド
22は、絶縁層222を形成してあるから、その絶縁層
222をアノード電極15側に向け、アノード電極15
に直接重ねて配置することができる。ワイヤーグリッド
22は、その端部に形成したアルミニウム層231を、
アルミニウム膜パッド13に超音波ボンディングにより
固着してある。YEF426合金層221とアルミニウ
ム層231とは、絶縁層222のスルーホール2221
に充填した導電材により接続する。またYEF426合
金層221、絶縁層222、アルミニウム層231及び
アルミニウム膜パッド13を覆うように被着した導電材
により接続することもできる。アルミニウム層231
は、ワイヤーグリッド22の端部の絶縁層を削り取っ
て、YEF426合金層221に直接形成してもよい。
【0020】次に図2(c)について説明する。ワイヤ
ーグリッド22は、YEF426合金層221のアノー
ド電極15側の表面に、絶縁層となる酸化膜2211を
形成し、端部にアルミニウム層232を形成してある。
酸化膜2211は、例えば陽極酸化法により形成する。
膜厚は、5〜10μm程度である。アルミニウム層23
2は、酸化膜2211の一部を削り取って、YEF42
6合金層221に直接形成してある。アルミニウム層2
32は、超音波ボンディングによりアルミニウム膜パッ
ド13に固着してある。アルミニウム層232は、ワイ
ヤーグリッド22の端部の酸化膜2211を削り取らず
に、酸化膜2211に積層して形成してもよい。その場
合には、YEF426合金層221とアルミニウム層2
32は、導電材により接続する。
【0021】本実施形態のワイヤーグリッド22は、ア
ノード電極15に直接重ねて配置してあるから、蛍光表
示管は薄くなる。またワイヤーグリッド22は、振動し
ないから、ピッチを狭くすることができ、蛍光表示管を
高精細化できる。本実施形態は、ワイヤーグリッド22
の基本部材としてYEF426合金を使用する例につい
て説明したが、ステンレス鋼等であってもよい。
【0022】図3は、本願発明の第3実施形態に係るワ
イヤーグリッドの平面図と断面図である。図3(a)
は、平面図、図3(b)は、図3(a)のX3−X3部
分の断面図である。図3のワイヤーグリッド32は、Y
EF426合金のワイヤー321に真空蒸着したアルミ
ニウム層323から成り、ワイヤー321は、ワイヤー
グリッドの基本部材であり、アルミニウム層323は、
超音波ボンディング用の付加部材である。YEF426
合金ワイヤー321の直径は、50μm、アルミニウム
層323の厚みは、2μmである。これらの直径、厚み
は、一例であって、これらに限定されるものではない。
ワイヤーグリッド32は、前記各実施形態と同様に超音
波ボンディングにより固着できる。
【0023】本実施形態のワイヤーグリッド32は、全
周にアルミニム層323を形成してあるから、超音波ボ
ンディングにより、アルミニウム層323をアルミニウ
ム膜パッドに固着する際、アルミニウム層323の形成
されている向き(面)を確認する必要がないから、ワイ
ヤーグリッド32の取付け作業がし易くなる。本実施形
態は、ワイヤーグリッド32の基本部材としてYEF4
26合金を使用する例について説明したが、ステンレス
鋼等であってもよい。
【0024】図4は、本願発明の第4実施形態に係るワ
イヤーグリッドの平面図と断面図である。図4(a)
は、平面図、図4(b)は、図4(a)のX4−X4部
分の断面図である。図4のワイヤーグリッド33は、Y
EF426合金ワイヤー331の端部に真空蒸着により
形成したアルミニウム層332から成り、ワイヤー33
1は、ワイヤーグリッドの基本部材であり、アルミニウ
ム層332は、超音波ボンディング用の付加部材であ
る。ワイヤーグリッド33は、前記各実施形態と同様に
超音波ボンディングにより固着できる。本実施形態のワ
イヤーグリッド33は、超音波ボンディングにより、ア
ルミニウム層332をアルミニウム膜パッドに固着する
際、図3の場合と同様に、アルミニウム層332の形成
されている向き(面)を確認する必要がないから、ワイ
ヤーグリッド33の取付け作業がし易くなる。本実施形
態は、ワイヤーグリッド33の基本部材としてYEF4
26合金を使用する例について説明したが、ステンレス
鋼等であってもよい。
【0025】図5は、本願発明の第5実施形態に係る蛍
光表示管のアノード基板の平面図と断面図である。図1
と同じ部分は、図1と同じ符号を使用している。図5
(a)は、平面図、図5(b)は、図5(a)のX5−
X5部分の断面、図5(c)は、図5(a)のX6−X
6部分の断面図である。図において、41は、陰極用の
フィラメント、411は、フィラメントにテンションを
付与するバネ部材、42は、フィラメント41のダンパ
ー、43は、アルミニウム膜、44は、ガラス、金属等
のスペーサー、45は、アルミニウム膜、46は、ガラ
ス、金属等のスペーサーである。
【0026】まず図5(b)について説明する。フィラ
メント41は、タングステン又はタングステン合金の芯
線の周囲に電子放出用の炭酸塩を被覆した基本部材から
成り、端部412のみに超音波ボンディング用の付加部
材であるアルミニウム膜413を形成してある。アルミ
ニウム膜413は、厚みが2μm程度で、フィラメント
41の端部412の周囲に形成してある(図4(b)と
同様の構造になる)。アルミニウム膜413は、フィラ
メント41の端部412の炭酸塩を削り取って、芯線に
直接形成する。
【0027】フィラメント41は、超音波ボンディング
によりアルミニウム膜413を、アルミニウム膜43に
固着して、アノード基板11に取付けてある。なおアル
ミニウム膜413を形成する部分の炭酸塩は、削り取ら
ずに、超音波ボンディングできるが、固着強度は、炭酸
塩がない方が大きくなる。フィラメント41の図示しな
い他方の端部も、端部412と同様に固着してある。フ
ィラメント41は、スペーサー44により所定の高さに
保持されている。スペーサー44は、円柱状のものを図
示してあるが、ワイヤーを張架する構造のものでもよ
い。フィラメント41は、蛍光表示管の駆動時の加熱に
より熱膨張して長くなる。バネ部材411は、フィラメ
ント41の長さの変化に対応して、フィラメント41に
常に所定のテンションを付与する部材であるが、図5の
コイル状バネに限らない。
【0028】次に図5(c)について説明する。ダンパ
ー42は、W、Mo、ステンレス等の線材から成り、少
なくとも端部の周囲には、超音波ボンディング用の付加
部材であるアルミニウム膜421を形成してある。ダン
パー42は、超音波ボンディングにより、アルミニウム
膜421をアルミニウム膜45に固着して、アノード基
板11に取付けてある。ダンパー42の図示しない他方
の端部も同様に固着する。その際、ダンパー42にテン
ションを付与して両端部を固着する。なおダンパー42
は、蛍光表示管の駆動時に直接加熱されることがないか
ら、フィラメントのバネ部材411に相当する部材は、
一般には設けない。スペーサー46は、円柱状のものを
図示してあるが、ワイヤーを張架する構造のものでもよ
い。
【0029】ダンパー42は、端部にアルミニウム膜4
21を形成する例について説明したが、ダンパーの線材
全体にアルミニウム膜を形成してもよい。またアルミニ
ウム膜421を端部の全周に形成する例について説明し
たが、一部のみに形成してもよい。フィラメントやダン
パーの基本部材は、超音波ボンディングが難しい材料が
使用されているが、本実施形態は、フィラメントやダン
パーにアルミニウム膜を付加するだけで、従来考えられ
なかった、これらの部材の超音波ボンディングを可能に
した。
【0030】前記各実施形態において、アノード基板に
形成する超音波ボンディング用のアルミニウム膜パッド
又はアルミニウム膜は、薄膜、厚膜(スクリーン印刷等
で形成)のいずれでもよいし、金属部品にアルミニウム
膜を形成したものでもよい。また金属部品そのものをア
ルミニウム材料から構成したものでもよい。即ち基材に
形成した金属膜とは、基材と金属膜とが別体のものだけ
でなく、基材と金属膜とが一体のものも含んでいる。前
記各実施形態における超音波ボンディング用付加部材、
及びアノード基板に形成する超音波ボンディング用のア
ルミニウム膜パッド又はアルミニウム膜は、アルミニウ
ムに限らず、銅、銀、金、白金、バナジューム等であっ
てもよい。これらは、別々の材質から成る構成にするこ
とも可能であるが、同じ材質から成る構成が最も固着強
度が高い。前記各実施形態は、ワイヤーグリッド、フィ
ラメント、ダンパーをアノード基板に取付ける例につい
て説明したが、アノード基板に対向するフロント基板に
形成することもできる。またそれらの部材を両基板に分
散して取付けることもできる。
【0031】前記各実施形態は、陰極用フィラメントを
備えた蛍光表示管について説明したが、電界電子放出型
蛍光表示管、蛍光表示管の原理を用いた蛍光プリンヘッ
ド用蛍光発光管、大画面用蛍光発光素子、CRT、プラ
ズマディスプレイ等の蛍光発光管であってもよい。
【0032】
【発明の効果】本願発明は、ワイヤーグリッド、フィラ
メント、ダンパー等のテンションを付与して取付ける線
状部材に、超音波ボンディング用の付加部材を形成する
のみでそれらの線状部材の超音波ボンディングが可能に
なった。
【0033】本願発明は、前記線状部材を超音波ボンデ
ィングにより固着できるから、線状部材の取付けの際、
加熱により他の部品に損傷を与えることがない。アノー
ド基板等に形成する超音波ボンディング用のアルミニウ
ム等の金属層は、薄膜の場合にも、その薄膜に損傷を与
えることなく、線状部材を固着することができる。した
がって蛍光表示管等を非常に薄くできる。またフィラメ
ントやダンパーの取付けに、従来のアンカー等の複雑な
構造の支持部材を使用しないから、取付け作業が簡単に
なり、かつ蛍光表示管等を薄くできる。
【0034】本願発明は、ワイヤーグリッドの固着にフ
リットガラスを使用しないから、フリットガラス自身の
焼成工程(ガス粉末を溶融し固化する工程)が不要にな
り、かつワイヤーグリッド固着後の加熱処理工程におい
て、固化したフリットガラスの溶融や軟化を考慮する必
要がない。したがって工程が短縮し、かつ加熱処理作業
が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態に係るワイヤーグリッ
ド等を取付けた蛍光表示管のアノード基板の平面図と断
面図である。
【図2】本願発明の第2実施形態に係るワイヤーグリッ
ド等を取付けた蛍光表示管のアノード基板の平面図と断
面図である。
【図3】本願発明の第3実施形態に係るワイヤーグリッ
ドの平面図と断面図である。
【図4】本願発明の第4実施形態に係るワイヤーグリッ
ドの平面図と断面図である。
【図5】本願発明の第5実施形態に係るフィラメント、
ダンパー等を取付けた蛍光表示管のアノード基板の平面
図と断面図である。
【図6】従来のフィラメントとダンパーを取付けた蛍光
表示管のアノード基板の平面図と断面図である。
【図7】従来のワイヤーグリッドを取付けた蛍光表示管
のアノード基板の平面図と断面図である。
【符号の説明】
11 アノード基板 12,22,32,33 ワイヤーグリッド 121,221 YEF426合金層 122,1222,231,232,323,332、
413,421 アルミニウム層 13 アルミニウム膜パッド 14,44,46 スペーサー 15 アノード電極 321,331 YEF426合金のワイヤー 2211 酸化膜 222 絶縁層 2221 スルーホール 41 フィラメント 411 バネ部材 42 ダンパー 43,45 アルミニウム膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野原康弘 千葉県茂原市大芝629双葉電子工業株式会 社内 Fターム(参考) 5C027 BB02 BB03 5C036 EE14 EF02 EF05 EF06 EG13 EG15 EH11 EH26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テンションを付与して取付ける線状部材
    を備え、少なくとも線状部材の固着部又は取付け部は、
    基本部材と金属の付加部材とから成り、該付加部材を、
    基材に形成した金属膜に、超音波ボンディングにより固
    着してあることを特徴とする蛍光発光管。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の蛍光発光管において、
    基材に形成した金属膜は、薄膜から成ることを特徴とす
    る蛍光発光管。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光
    管において、線状部材は、基本部材の金属と付加部材の
    金属とのクラッドから成るワイヤーグリッドであること
    を特徴とする蛍光発光管。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光
    管において、線状部材の基本部材は、金属と絶縁材とか
    ら成るワイヤーグリッドであることを特徴とする蛍光発
    光管。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光
    管において、線状部材は、固着部又は取付け部に付加部
    材を形成してある陰極用フィラメントであることを特徴
    とする蛍光発光管。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の蛍光発光
    管において、線状部材は、少なくとも固着部又は取付け
    部に付加部材を形成してあるワイヤーダンパーであるこ
    とを特徴とする蛍光発光管。
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