JP2003125492A - 圧電音響装置 - Google Patents

圧電音響装置

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JP2003125492A
JP2003125492A JP2001318497A JP2001318497A JP2003125492A JP 2003125492 A JP2003125492 A JP 2003125492A JP 2001318497 A JP2001318497 A JP 2001318497A JP 2001318497 A JP2001318497 A JP 2001318497A JP 2003125492 A JP2003125492 A JP 2003125492A
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acoustic device
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JP2001318497A
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Yoshiyuki Watabe
嘉幸 渡部
Mitsuo Ueno
光生 上野
Hiroshi Takahashi
高橋  宏
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型化を容易に実現できる圧電音響装置を提
供する。 【解決手段】 両面に電極膜31が形成された圧電素子
30と、この圧電素子30の一方の電極膜と接合した振
動板20とを備えた圧電音響装置1において、端部に切
り欠き又は孔が形成され且つ該端部が圧電素子30の電
極膜31に接着剤を用いて接着された帯状の引出電極3
2を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子音響機器,通
信機器などに使用される圧電音響装置に関し、特に引出
電極の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の圧電音響装置は、その用途に応
じて圧電スピーカや圧電ブザーなどと呼ばれており、近
年、携帯電話・携帯情報端末・電子計算機などの分野で
多用されている。従来の圧電スピーカについて図10を
参照して説明する。図10は従来の圧電スピーカの側面
図である。
【0003】この圧電スピーカ100は、円板状の圧電
素子110,120と、圧電素子110,120の一方
の表面に貼り合わされた振動板130と、振動板130
の周縁部を固定する環状のケース(図示省略)とを備え
ている。
【0004】圧電素子110,120は、圧電体と内部
電極を積層した構造となっている。圧電素子110,1
20の両面には電極膜(図示省略)が形成されている。
電極膜はスルーホール(図示省略)を介して内部電極と
接続している。
【0005】圧電素子110,120の圧電体層の材料
としては、圧電性セラミックス(ジルコン酸チタン酸鉛
(略してPZT),チタン酸バリウム,ジルコン酸鉛,
チタン酸鉛などを主成分とするセラミックス)が用いら
れる。
【0006】振動板130は、圧電素子110,120
よりやや径の大きい円板状の金属板からなる。振動板1
30の材料としては、例えばFe−Ni系ステンレス、
アルミニウム、銅などの材料が用いられる。この振動板
130は、圧電素子110,120の電極膜と導通接続
している。
【0007】この圧電スピーカ100には、リード線1
50及び151が半田付けにより接続されている。リー
ド線150は、一方の圧電素子110の電極膜に半田付
けされている。また、リード線151は、振動板130
に半田付けされている。さらに、一方の圧電素子110
の電極膜と他方の圧電素子120の電極膜は配線152
により導通接続されている。
【0008】このような圧電スピーカ100では、リー
ド線150と151との間に駆動信号を印加すると、圧
電素子110及び120が径方向に伸縮する。ところ
が、圧電素子110及び120は振動板130に固着し
ており、且つ、振動板130の周縁部がケースに固定さ
れているため、圧電素子110,120及び振動板13
0は上下に振動する。これにより、圧電スピーカ100
は駆動信号にしたがって発音する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
圧電音響装置については、利用される機器の小型化に伴
い、薄型化の要望が高まっている。そして、この要望を
満たすべく、積層技術の高度化及び圧電材料の最適化な
どにより、圧電素子110,120及び振動板130の
薄型化が進んでいる。具体的には、圧電素子110,1
20の厚さがそれぞれ60μm,振動板130の厚さが
30μmという圧電スピーカ100が開発されている。
【0010】しかし、従来の構造を有する圧電スピーカ
100では、圧電素子110,120及び振動板130
が薄型化するに伴い、リード線150,151や配線1
52の半田フィレット160の厚さを無視できないよう
になってきた。具体的には、半田フィレット160の厚
みは通常300μm〜500μm程度になる。したがっ
て、従来の構造を有する圧電スピーカ100では薄型化
に限界があった。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは薄型化を容易に実現で
きる圧電音響装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1では、両面に電極膜が形成された圧電素子
と、この圧電素子の一方の電極膜と接合した振動板とを
備えた圧電音響装置において、端部に切り欠き又は孔が
形成され且つ該端部が圧電素子の電極膜に接着剤を用い
て接着された帯状の引出電極を備えたことを特徴とする
ものを提案する。
【0013】本発明によれば、帯状の引出電極を接着剤
により圧電素子の電極膜に接着しているので、引出電極
と圧電素子との接続部を薄く形成できる。また、本発明
にかかる引出電極の端部には切り欠き又は孔が形成され
ているので、端部における縁部の長さが大きなものとな
る。これにより、接着剤が引出電極の縁部に回り込む量
が増加するので、圧電素子の電極膜と引出電極との接合
強度が増大する。したがって、圧電素子が伸縮しても、
引出電極と圧電素子との導通を維持することができる。
なお、ここで接着剤には、いわゆる粘着剤と呼ばれるも
のも含む。
【0014】本発明の好適な態様の一例として、請求項
2では、請求項1記載の圧電音響装置において、前記電
極膜の表面には微小な凹凸が形成され、前記引出電極は
該電極膜の凹部に充填した絶縁性の接着剤により接着さ
れ、且つ、電極膜の凸部と当接していることを特徴とす
るものを提案する。
【0015】また、好適な態様の他の例として、請求項
3では、請求項1記載の圧電音響装置において、前記引
出電極と電極膜は熱圧着により接合したことを特徴とす
るものを提案する。
【0016】さらに、好適な態様の他の例として、請求
項4では、請求項1記載の圧電音響装置において、前記
引出電極と電極膜は超音波圧着により接合したことを特
徴とするものを提案する。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の第
1の実施の形態にかかる圧電音響装置について図1乃至
図2を参照して説明する。図1は圧電音響装置の分解斜
視図、図2は引出電極の取付構造を説明する圧電発音体
の拡大平面図、図3は引出電極の取付構造を説明する圧
電発音体の模式断面図である。
【0018】図1乃至図3に示すように、圧電音響装置
1は、圧電発音体10をケース50に収納した構造とな
っている。圧電発音体10は、円板状の振動板20と、
振動板20の両面に貼り付けられた圧電素子30,40
とを備えている。
【0019】振動板20は、圧電素子30,40よりや
や径の大きい円板状の金属板からなる。振動板20の材
料としては、例えばFe−Ni系ステンレス、アルミニ
ウム、銅などの材料などが用いられる。この振動板20
の周縁部には、外側に張り出した端子部21が形成され
ている。
【0020】圧電素子30,40は、振動板20よりや
や小さい円板状に形成されている。この圧電素子30,
40は、圧電体と内部電極とを積層した構造となってい
る。圧電素子30、40の両面には電極膜31,41が
形成されている。この電極膜31,41は、例えばA
g,Pd,Auなどの貴金属又はこれらの合金若しくは
Cu,Niなどの卑金属又はこれらの合金などからなる
金属粒子を含有した導電性ペーストを塗布・焼成するこ
とにより形成されている。本実施の形態ではAg−Pd
を用いたが、低コスト化の観点からはAgも好ましい。
【0021】ところで、装置全体の薄型化を図るために
は、この電極膜31,41の膜厚が薄いと好ましい。本
実施の形態では、この要望に応えるべく導電性ペースト
の塗布厚をできるだけ薄くした結果、金属粒子の凝集に
より焼成後の電極膜31,41の膜厚が不均一となって
いる。詳しくは、電極膜31,41は圧電素子30,4
0の表面上に網状や格子状に形成されている。換言すれ
ば電極膜31,41の表面は微小な凹凸が形成されてい
る。この電極膜31,41には後述する引出電極32,
42を接続するための接続電極31a,41aが形成さ
れている。これは、前述のように電極膜32,42の膜
厚が不均一であるため引出電極32,42との接続を確
実にするためである。したがって、この接続電極31
a,41aは電極膜31,41よりも金属密度が高く形
成されている。この接続電極31a,41aの材質は、
引出電極32,42及び電極膜31,41との関係で接
続が良好となるようなものを選択すればよい。本実施の
形態では、Ag−Pdを用いた。電極膜31,41は、
スルーホール(図示省略)を介して内部電極と接続して
いる。
【0022】圧電素子30,40の圧電体の材料として
は、圧電性セラミックス(ジルコン酸チタン酸鉛(略し
てPZT),チタン酸バリウム,ジルコン酸鉛,チタン
酸鉛などを主成分とするセラミックス)が用いられる。
【0023】圧電素子30の片面は振動板20の一方の
面に接合されている。一方、圧電素子40の片面は振動
板20の他方の面に接合されている。ここで、圧電素子
30,40の電極膜31,41は、振動板20と導通接
続するように接合する。本実施の形態では、圧電素子3
0,40と振動板20との接合にはアクリル系接着剤を
用いた。このアクリル系接着剤は周知のように絶縁体で
あるが、電極膜31,41の表面には凹凸が生じている
ので、凹部に充填された接着剤により接合強度を確保し
つつ、凸部が振動板20と当接して導通を確保してい
る。このような接合状態を得るためには、接着時に圧電
素子30,40と振動板20との接着面に所定の圧力を
かければよい。
【0024】圧電素子30,40の接続電極31a,4
1aには帯状の引出電極32,42の端部が接合してい
る。図2に示すように、引出電極32,42の端部には
切り欠き32aが形成されている。この切り欠き32a
により引出電極32,42の縁部の長さが大きくなるの
で、引出電極32,42と接続電極31a,41aを接
合する接着剤33の回り込み量が増大する(図3参
照)。これにより、接合強度の向上を図っている。引出
電極32,42の材料としては、例えばCu,Al等の
金属が挙げられる。本実施の形態では、厚さ50μmの
銅製のテープを用いた。また、接着剤33は、接続電極
31a,41a及び引出電極32,42の材質に応じて
適宜選択すればよい。例えば、接着剤33としてAgな
どの金属粉を含有するペーストを用い、引出電極32,
42を接続電極31a,41aに加熱しながら圧着する
ことにより金属粉を溶融・硬化させ、さらにこれを焼成
することにより両者を接合している。
【0025】引出電極32,42は、その長手方向が圧
電素子30,40の径方向にほぼ等しくなるように配置
されている。引出電極32,42は、それぞれ圧電素子
30,振動板20,圧電素子40を介して互いに重なる
ように配置されている。引出電極32,42の一方の端
部は接続電極31a,41aに接合されており、他方の
端部は、振動板20の外側において、導通性を有する端
子板25を介して互いに接続している。これにより、圧
電素子30の一方の電極膜31と圧電素子40の一方の
電極膜41とが導通する。この端子板25は、振動板2
0と同じ材料で形成されている。振動板20には、引出
電極32,42と重なる位置に絶縁体22が設けられて
いる。この絶縁体22により引出電極32,42と振動
板20との導通を防止している。
【0026】引出電極32、42は、両面側から貼り付
けられた絶縁性の被覆部材26,27により被覆されて
いる。被覆部材26,27は、少なくとも引出電極3
2,42と圧電素子30,40との接合部を被覆する。
この被覆部材26,27により引出電極32,42の保
護、及び、引出電極32,42と圧電素子30,40と
の確実な導通接続を図っている。被覆部材26,27の
材質としては、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチルテレフタレート、ポリイミドな
どが挙げられる。なお、本実施の形態では被覆部材2
6,27として、透明なポリエチレンテレフタレートを
用いた。
【0027】ケース50は、径方向の断面が略L字状に
なった円環状の部材からなる。ケース50の内側に形成
されている段差部には、振動板20の円周部が接着剤を
介して支持されている。また、ケース50には、振動板
20の端子部21及び端子板25をケース50の外側に
引き出すための切り欠き51が形成されている。
【0028】次に、この圧電音響装置1の製造方法につ
いて説明する。まず、圧電発音体10について説明す
る。最初に、圧電性セラミックの原材料となるセラミッ
ク粉末にバインダーを添加したセラミックスラリーを作
成する。次に、このセラミックスラリーをドクターブレ
ード法などによりグリーンシートを形成する。次いで、
グリーンシートの必要箇所にスルーホールを形成した後
に、Ag,Ag−Pdなどの金属粉を含有する導電性ペ
ーストをスクリーン印刷法などで印刷する。そして、各
グリーンシートを積層し、この積層体を圧着する。次
に、この積層体を所定形状に裁断した後に、所定の焼成
条件で焼成する。次に、この積層体の両面に電極端子を
接続して直流電圧を印加することで分極させる。以上の
工程により、表面に電極膜31,41及び接続電極31
a,41aが形成された圧電素子30,40が得られ
る。
【0029】次に、この圧電素子30,40と振動板2
0とを接着剤で貼り合わせる。本実施の形態では前述し
たように、接着剤として絶縁性を有するアクリル系のも
のを用いたが、貼り合わせ時に十分な圧力をかけること
により両者間の導通を図っている。
【0030】次に、圧電素子30,40の接続電極31
a,41aに、Cu,Ni,Ag,Ag−Pd等の金属
粉を含有した導電性ペーストをスクリーン印刷法などで
塗布する。ここで用いる金属粉は粒径が小さいものが密
着性の点で好ましい。本実施の形態では、粒径0.4〜
0.6μmのAg−Pd粒子を含有した導電性ペースト
を用いた。次に、図4に示すように、ここに引出電極3
2,42の一方の端部を配置し、ヒータを備えた圧着装
置60を用いて加熱しながら圧着する。そして、所定温
度で導電性ペーストの金属粉を焼成させることにより、
引出電極32,42と圧電素子30,40の接続電極3
1a,41aとを接合する。なお、この熱圧着工程で
は、一対の引出電極32,42について一つずつ接合す
るようにしても、両者を同時に圧着するようにしてもよ
い。一対の引出電極32,42を一回の熱圧着工程で接
合する場合には、工程数を削減することができるの好適
である。
【0031】次に、引出電極32,42の他方の端部を
端子部21又は端子板25に接着する。ここでの接着に
は導電性のアクリル系接着剤を用いたが、他にクリーム
ハンダなどによるスポット加熱でもよい。最後に被覆部
材26,27を貼付することにより圧電発音体10が得
られる。
【0032】次に、ケース50の内側に形成されている
段差部にシリコン系接着剤を塗布した後に、圧電発音体
10を接着する。以上の工程により圧電音響装置1が得
られる。
【0033】このような圧電音響装置1によれば、帯状
の引出電極32,42を導電性粘着剤により圧電素子3
0,40の電極膜31,41に接着しているので、従来
のようにリード線を半田付けする方法と比較して、圧電
素子30,40の引出部における厚みを薄く形成でき
る。これにより、圧電音響装置全体の薄型化が可能とな
る。具体的な一例としては、振動板20の厚みが30μ
m、圧電素子30,40の厚みがそれぞれ60μm、引
出電極32,42の厚みがそれぞれ50μm、被覆部材
26,27の厚みがそれぞれ20μmのものを用いるこ
とにより、圧電発音体10の厚みを300μm程度にす
ることができる。
【0034】また、この圧電音響装置1では、引出電極
32,42の端部に切り欠き32a,42aが形成され
ているので、引出電極32,42の縁部の長さが大きく
なる。これにより、引出電極32,42と接続電極31
a,41aを接合する接着剤33の回り込み量が増大す
るので、両者の接合強度が向上する。したがって、圧電
素子30,40が伸縮して引出電極32,42と圧電素
子30,40との接合部に応力が集中しても、両者の導
通接続を確実に維持することができる。
【0035】なお、本実施の形態では、引出電極32,
42と接続電極31a,41aとの接着剤33として導
電性ペーストを用い、両者を熱圧着を行っているが、他
の方法であってもよい。例えば、圧着装置60のヒータ
による加熱だけでなくレーザ照射することにより加熱を
補助するようにしてもよい。
【0036】また、例えば、図5に示すように、接続電
極31a,41aにバンプ34を設け、圧着装置60を
用いて加熱しながら圧着するようにしてもよい。この場
合には、引出電極32,42にはバンプ34に適合した
メッキ処理を予め施しておくと好適である。例えば、バ
ンプ34として半田を用いた場合にはSnメッキを、A
uを用いた場合にはAuメッキをしておけばよい。ま
た、バンプ34を用いた接着の場合にはヒータを用いず
超音波圧着でもよい。
【0037】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態にかかる圧電音響装置について図6を参照して説
明する。図6は引出電極の接合構造を説明する圧電発音
体の模式断面図である。
【0038】本実施の形態にかかる圧音響装置が第1の
実施形態と異なる点は、圧電素子の電極膜に接続電極を
設けることなく、引出電極を直接電極膜に接着している
点にある。その他の構成要素については第1の実施の形
態と同様である。
【0039】圧電素子の電極膜と引出電極とを接着する
接着剤は、導電性であっても絶縁性でもあってもよい。
本実施の形態では、圧電素子と振動板を接着する接着剤
と同じ絶縁性の接着剤を用いた。具体的にはアクリル系
接着剤を用いた。このアクリル系接着剤は周知のように
絶縁体であるが、図6に示すように、電極膜31,41
の表面には凹凸が生じているので、凹部に充填された接
着剤35により電極膜31と引出電極32との接合強度
を確保しつつ、凸部が引出電極32と当接して導通を確
保している。このような接合状態を得るためには、接着
時に圧電素子30,40と引出電極32との接着面に所
定の圧力をかければよい。
【0040】この圧電音響装置によれば、第1の実施の
形態にかかる圧電音響装置と同様の効果を得ることがで
きる。さらに、この圧電音響装置では、圧電素子と引出
電極との接着方法として、圧電素子と振動板との接着方
法と同じ方法を用いているので、これらの接着を一の工
程で実施できる。
【0041】以上本発明の実施形態について説明したが
本発明はこれに限定されるものではない。本発明の範囲
は特許請求の範囲によって示されており、全ての変形例
は本発明に含まれるものである。
【0042】例えば、上記各実施の形態では、図2に示
すように引出電極32の端部に切り欠き32aを形成す
ることにより接着剤の回り込み量を増大させているが、
本発明はこれに限定されない。例えば図7に示すよう
に、引出電極32の側片に切り欠き32bを形成するよ
うにしてもよい。また、図8に示すように、引出電極3
2の端部に孔32cを形成するようにしてもよい。その
他、例えば引出電極32の端部を蛇行状に形成する方法
なども考えられる。
【0043】さらに、上記各実施の形態では、圧電発音
体をケースに収納した圧電音響装置について説明した
が、本発明ではケースの有無は不問である。したがっ
て、図9に示すような圧電音響装置であってもよい。以
下この圧電音響装置について説明する。
【0044】図9に示すように、この圧電音響装置70
は、上記各実施の形態で説明した圧電発音体10と、こ
の圧電発音体10を両面から覆う一対の柔軟性シート7
1と、柔軟性シート71を両面から挟持する一対の支持
枠72とを備えている。この圧電発音体10では、振動
板20の端子部21及び端子板25を支持枠72の外側
まで延長している。このような圧電音響装置70では、
振動板20とともに柔軟性シート71が振動するので、
特に低音域の再現性に優れたスピーカとして機能する。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
帯状の引出電極を接着剤により圧電素子の電極膜に接着
しているので、引出電極と圧電素子との接続部を薄く形
成できる。また、本発明にかかる引出電極の端部には切
り欠き又は孔が形成されているので、端部における縁部
の長さが大きなものとなる。これにより、接着剤が引出
電極の縁部に回り込む量が増加するので、圧電素子の電
極膜と引出電極との接合強度が増大する。したがって、
圧電素子が伸縮しても、引出電極と圧電素子との導通を
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかる圧電音響装置の分解斜
視図
【図2】第1の実施形態にかかる引出電極の取付構造を
説明する圧電発音体の拡大平面図
【図3】第1の実施形態にかかる引出電極の取付構造を
説明する圧電発音体の模式断面図
【図4】第1の実施形態にかかる引出電極の取付工程を
説明する図
【図5】第1の実施形態の他の例にかかる引出電極の取
付工程を説明する図
【図6】第2の実施形態にかかる引出電極の取付構造を
説明する圧電発音体の模式断面図
【図7】本発明の他の例にかかる引出電極の拡大平面図
【図8】本発明の他の例にかかる引出電極の拡大平面図
【図9】本発明の他の例にかかる圧電音響装置の平面図
【図10】従来の圧電音響装置の側面図
【符号の説明】
1,70…圧電音響装置、10…圧電発音体、20…振
動板、21…端子部、22…絶縁体、25…端子板、2
6,27…被覆部材、30,40…圧電素子、31,4
1…電極膜、31a,41a…接続電極、32,42…
引出電極、33…接着剤、34…バンプ、35…接着
剤、50…ケース、71…柔軟性シート、72…支持枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/18 101D (72)発明者 高橋 宏 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 Fターム(参考) 5D004 BB01 CC01 DD01 FF01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に電極膜が形成された圧電素子と、
    この圧電素子の一方の電極膜と接合した振動板とを備え
    た圧電音響装置において、 端部に切り欠き又は孔が形成され且つ該端部が圧電素子
    の電極膜に接着剤を用いて接着された帯状の引出電極を
    備えたことを特徴とする圧電音響装置。
  2. 【請求項2】 前記電極膜の表面には微小な凹凸が形成
    され、前記引出電極は該電極膜の凹部に充填した絶縁性
    の接着剤により接着され、且つ、電極膜の凸部と当接し
    ていることを特徴とする請求項1記載の圧電音響装置。
  3. 【請求項3】 前記引出電極と電極膜は熱圧着により接
    合したことを特徴とする請求項1記載の圧電音響装置。
  4. 【請求項4】 前記引出電極と電極膜は超音波圧着によ
    り接合したことを特徴とする請求項1記載の圧電音響装
    置。
  5. 【請求項5】 振動板の両面に圧電素子を備えるととも
    に、各圧電素子に接着された引出電極を互いに導通接続
    したことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の
    圧電音響装置。
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