JP2570665B2 - 圧電振動子 - Google Patents

圧電振動子

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JP2570665B2
JP2570665B2 JP2407645A JP40764590A JP2570665B2 JP 2570665 B2 JP2570665 B2 JP 2570665B2 JP 2407645 A JP2407645 A JP 2407645A JP 40764590 A JP40764590 A JP 40764590A JP 2570665 B2 JP2570665 B2 JP 2570665B2
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宝道 北嶋
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧電振動子に関し、特
にたとえばそれぞれに1対の外部電極が形成された上下
基板の間に1対の振動電極を有する圧電素子が配置され
た、圧電振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】図8および図9を参照して、この種の従
来の圧電振動子1では、1対の振動電極2aおよび2b
を有する圧電素子3にアルミナ等の低誘電体からなる平
面U字状のスペーサ4aおよび4bが接着される。圧電
素子3ならびにスペーサ4aおよび4bのそれぞれの上
面および下面には、所定の箇所に引出電極5aおよび5
bが蒸着され、さらに、それぞれに1対の外部電極6a
および6bが形成された上基板7aおよび下基板7bが
接着材8を用いて接着される。そして、圧電振動子1の
両端部には、図8からよくわかるように、メタライズに
よる端面電極9aおよび9bが形成される。したがっ
て、圧電素子3の振動電極2aは引出電極5aおよび端
面電極9aを介して外部電極6aと接続され、振動電極
2bは引出電極5bおよび端面電極9bを介して外部電
極6bと接続される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧電振動子1で
は、圧電素子3ならびにスペーサ4aおよび4bの所定
箇所に引出電極5aおよび5bを蒸着するようにしてい
るため、製造工程が煩雑であり、製造コストが高いとい
う問題点があった。それゆえに、この発明の主たる目的
は、製造コストを低減できる、圧電振動子を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、それぞれに
1対の外部電極が形成された上基板と下基板との間に1
対の振動電極を有する圧電素子を配置し、振動電極と外
部電極とを引出電極を介して接続した圧電振動子におい
て、圧電素子と上基板および下基板との間に、その一部
に引出電極として作用する導電部を有しかつ圧電素子の
振動領域に相当する部分に孔が形成された接着シートを
それぞれ介在させたことを特徴とする、圧電振動子であ
る。
【0005】
【作用】接着シートにより圧電素子と上基板および下基
板とをそれぞれ接合すれば、接着シートの所定箇所に形
成された導電部(引出電極)と圧電素子に形成された振
動電極とが接続される。なお、接着シートには孔が形成
されているので、圧電素子の振動が妨げられることはな
い。
【0006】
【発明の効果】この発明によれば、引出電極を形成する
工程と圧電素子に上基板および下基板を接合する工程と
を1つの工程で行うことができるので、工程数を削減で
き、製造コストを大幅に低減できる。この発明の上述の
目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照し
て行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろ
う。
【0007】
【実施例】図1および図2を参照して、この実施例の圧
電振動子10は、たとえばチタン酸バリウム等からなる
短冊状のエネルギ閉じ込め型厚みすべり振動素子(以
下、単に「素子」という)12を含む。素子12には、
図3からよくわかるように、その両側面に互いに一部に
おいて重なり合う1対の振動電極14aおよび14bが
形成され、また、たとえばアルミナ等の低誘電体からな
る平面U字状のスペーサ16aおよび16bが接合され
る。したがって、素子12の中央部(振動領域)両側に
は、孔18aおよび18bが形成される。
【0008】そして、素子12ならびにスペーサ16a
および16bのそれぞれの上面および下面には、接着シ
ート20を介して上基板22および下基板24がそれぞ
れ接着される。接着シート20の中央部には、素子12
の振動領域に相当する部分に孔26が形成される。この
孔26は接着シート20が素子12の振動を妨げること
のないようにするために形成される。また、接着シート
20の一方端部には振動電極14aおよび後述する端面
電極32aと導通する導電部28aが、他方端部には振
動電極14bおよび後述する端面電極32bと導通する
導電部28bがそれぞれ形成される。
【0009】なお、接着シート20は、全体として粘着
材で形成され、導電部28aおよび28bの部分にはカ
ーボンや金属などの導電粒子が分散されている。上基板
22および下基板24は、たとえばアルミナ等の低誘電
体からなり、上基板22の上面および下基板24の下面
には、一方端部に外部電極30aが、他方端部に外部電
極30bがそれぞれ形成される。
【0010】そして、圧電振動子10の両端部には、図
1に示すように、たとえばメタライズによる端面電極3
2aおよび32bがそれぞれ形成される。したがって、
素子12の振動電極14aは、導電部28aおよび端面
電極32aを介して外部電極30aと接続され、振動電
極14bは、導電部28bおよび端面電極32bを介し
て外部電極30bと接続される。
【0011】この実施例の圧電振動子10は、具体的に
は、たとえば以下のようにして製造される。すなわち、
まず図4に示すような、中母基板12A,接着シート2
0´,上母基板22´および下母基板24´を準備す
る。次いで、これらの母基板を図5に示すように積み重
ねて圧着接合し、圧電振動子10の集合体34を形成す
る。そして、この集合体34を図5において破線で示す
ように切断して個々の圧電振動子10に分割し、所定の
箇所に端面電極32aおよび32b(図1)を形成す
る。
【0012】なお、中母基板12Aは、たとえば図6に
示すような素子母基板12´とスペーサ母基板16´と
を交互に接着して図7に示すような集合体36を形成
し、この集合体36を図7において破線で示すように所
定の厚さで切断することによって得られる。なお、素子
母基板12´は周波数調整済のものが用いられる。この
実施例によれば、接着シート20によって素子12なら
びにスペーサ16aおよび16bと上基板22および下
基板24のそれぞれとを接合すると同時に、接着シート
20の所定箇所に形成された導電部28aおよび28b
と振動電極14aおよび14bとが接続される。したが
って、従来のような引出電極を蒸着する工程を省くこと
ができ、製造コストを大幅に低減することができる。ま
た、蒸着により形成された引出電極では剥げ落ちる恐れ
があったが、接着シート20を用いればそのような恐れ
がなくなり、電気的接続の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図解図である。
【図2】図1の実施例の分解斜視図である。
【図3】素子に振動電極およびスペーサを接合した状態
を示す図解図である。
【図4】各母基板を示す斜視図である。
【図5】各母基板を接合した状態を示す斜視図である。
【図6】素子母基板およびスペーサ母基板を示す斜視図
である。
【図7】素子母基板とスペーサ母基板とを交互に接合し
た状態を示す斜視図である。
【図8】従来技術を示す断面図解図である。
【図9】図7の従来技術の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 …圧電振動子 12 …素子 14a,14b…振動電極 16a,16b…スペーサ 20 …接着シート 22 …上基板 24 …下基板 26 …孔 28a,28b…導電部 30a,30b…外部電極 32a,32b…端面電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれに1対の外部電極が形成された上
    基板と下基板との間に1対の振動電極を有する圧電素子
    を配置し、前記振動電極と前記外部電極とを引出電極を
    介して接続した圧電振動子において、前記圧電素子と前
    記上基板および前記下基板との間に、その一部に前記引
    出電極として作用する導電部を有しかつ前記圧電素子の
    振動領域に相当する部分に孔が形成された接着シートを
    それぞれ介在させたことを特徴とする、圧電振動子。
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JPH04225613A JPH04225613A (ja) 1992-08-14
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