JP3094746B2 - チップ型圧電共振部品 - Google Patents

チップ型圧電共振部品

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JP3094746B2
JP3094746B2 JP05241746A JP24174693A JP3094746B2 JP 3094746 B2 JP3094746 B2 JP 3094746B2 JP 05241746 A JP05241746 A JP 05241746A JP 24174693 A JP24174693 A JP 24174693A JP 3094746 B2 JP3094746 B2 JP 3094746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば基板上に面実装
するの適したチップ型の圧電共振部品に関し、特に、
振動エネルギーが圧電共振子内において閉じ込められて
いる構造を有するチップ型圧電共振部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、kHz帯の圧電共振子として
は、角板状の圧電板の拡がり振動モードを利用した共振
子、棒状の圧電体の長さモードの振動を利用した共振
子、あるいは圧電音叉型共振子等が用いられている。
【0003】ところで、圧電共振子は、共振部分が電圧
を印加されることにより振動するものであるため、該圧
電共振子を実際の部品として構成する際には、共振を妨
げないように圧電共振子を支持する必要がある。もっと
も、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子では、共振部分
に振動エネルギーが閉じ込められるため、該共振部分以
外の領域で機械的に保持することが可能である。従っ
て、製品への応用を考えた場合、エネルギー閉じ込め型
の圧電共振子の方が利用しやすいため、kHz帯の圧電
共振子においてもエネルギー閉じ込め型の共振子が求め
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
なkHz帯圧電共振子として公知の拡がり振動モードを
利用した共振子や長さ振動モードを利用した共振子で
は、振動エネルギーを閉じ込めることが不可能であっ
た。従って、図1(a)で示すように、長さ振動モード
を利用した圧電共振子91では、振動のノード点をばね
端子92,93で挟むことにより圧電共振子91を保持
する構造が採用されていた。同様に、拡がり振動モード
を利用した角板状の圧電共振子においても、エネルギー
閉じ込めが不可能であったため、共振子のノード点を、
ばね端子で挟んで保持する構造が採用されていた。従っ
て、kHz帯の拡がり振動モードや長さ振動モードを利
用した圧電共振子では、部品の構造が複雑化し、面実装
可能な小型のチップ型部品として構成することが非常に
困難であった。
【0005】他方、図1(b)に示すように、厚み方向
に分極処理された圧電板94にスリット94a〜94c
を形成し、中央のスリット94bの周囲において両主面
に振動電極95a(裏面側は図示されず)を形成してな
る圧電音叉型共振子96では、振動部分にエネルギーが
閉じ込められる。従って、例えば圧電板94の端縁94
d,94e近傍において保持しても、特性が変動しない
ため、面実装可能なチップ部品として構成することがで
きる。
【0006】しかしながら、圧電音叉型共振子96では
エネルギーの閉じ込めこそ可能であるが、そのモード上
の制約により、帯域幅は共振周波数の約2%程度しか確
保できなかった。他方、市場では、kHz帯において
も、広帯域の圧電共振子が強く求められており、圧電音
叉型共振子96では、このような要求に応えることがで
きなかった。
【0007】本発明の目的は、kHz帯において利用す
ることができ、より広帯域の特性を得ることができるエ
ネルギー閉じ込め型のチップ型圧電共振部品を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上面、下面及
び上面と下面とを結ぶ側面を有する圧電共振ユニット
と、圧電共振ユニットの側面の一部に連結された振動伝
達部と、振動伝達部の延びる方向と交差する方向に延び
ている板状の形状を有し、振動伝達部を経由して圧電共
振ユニットから伝播してきた振動を受けて屈曲モードで
共振するように振動伝達部に連結されており、伝搬して
きた振動の周波数と該共振の共振周波数とが略一致して
いる共振部と、該共振部に一端が連結された連結バー
と、前記連結バーの他端に連結された保持部を有する圧
電共振子と、前記圧電共振子の保持部に接合されてお
り、前記圧電共振子の振動する部分を囲むように配置さ
れたスペーサー板と、前記圧電共振子及びスペーサー板
からなる素子プレートを挟持するように固定された第
1,第2のケース材とを備え、前記第1,第2のケース
材と前記圧電共振子の振動する部分との間に、該圧電共
振子の振動する部分の振動を妨げないための空間を形成
してなることを特徴とする、チップ型圧電共振部品であ
る。
【0009】
【作用及び発明の効果】本発明のチップ型圧電共振部品
では、上記共振部を有する圧電共振子が用いられてお
り、動吸振現象により伝播してきた振動が打ち消され
て、振動エネルギーが閉じ込められる。この動吸振現象
の詳細は、例えば谷口修著「振動工学」第113頁〜1
16頁(コロナ社発行)に記載されている。簡単に言え
ば、動吸振現象とは、振動が防止されるべき主振動体
に、副振動体を連結し、該副振動体の固有振動数を適当
に選ぶことにより、主振動体の振動が抑制される現象で
ある。本発明の圧電共振部品における上記共振部は、こ
の動吸振現象における副振動体に相当し、伝播してきた
振動が、該共振部により動吸振現象に基づいて抑制され
る。
【0010】従って、上記圧電共振部品の圧電共振子で
は、共振部までの部分に共振ユニットの振動エネルギー
が閉じ込められるため、エネルギー閉じ込め型の圧電共
振子として動作する。
【0011】他方、上記圧電共振子の保持部に圧電共振
子の振動する部分の振動を、すなわち、圧電共振ユニッ
トや、共振部あるいはこれらを連結している部分の振動
を妨げないように、該振動する部分を囲むようにスペー
サー板が接合されており、上下に上記第1,第2のケー
ス材が固定されている。しかも、第1,第2のケース材
と圧電共振子との間には、圧電共振子の振動する部分の
振動を妨げないための空間が形成される。よって、基板
上に面実装するのに適したチップ型の圧電共振部品が構
成されている。
【0012】また、上記圧電共振ユニットとしては、長
さ振動モードを利用した圧電共振ユニット、角板の拡が
り振動モードを利用した圧電共振ユニット、すべり振動
モードを利用した圧電共振ユニット等の適宜の構造を採
用することができる。従って、kHz帯や〜数MHz帯
で使用するのに適した、しかも広帯域のエネルギー閉じ
込め型のチップ型圧電共振部品を提供することが可能と
なる。
【0013】
【実施例の説明】図2は、本発明の第1の実施例に係る
チップ型圧電共振部品の分解斜視図である。本実施例の
チップ型圧電共振部品では、板状の圧電共振子1が用い
られている。圧電共振子1は、以下に説明するように、
長さ振動モードを利用した圧電共振子ユニット2を有
し、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子として構成され
ている。
【0014】図3(a),(b)に示すように、圧電共
振子1では、中央に細長い矩形形状の圧電共振ユニット
2が構成されている。圧電共振ユニット2は、細長い形
状の圧電セラミック板を厚み方向に一様に分極処理し、
上面及び下面に共振電極2a、2bを形成した構造を有
する。圧電共振ユニット2を構成している圧電セラミッ
ク板と、後述する共振部及び保持部等は、本実施例で
は、1枚のセラミック板を図示の平面形状を有するよう
に機械加工することにより構成されているが、それぞれ
が別部材で構成されており、接着材等により固定されて
一体化されていてもよい。
【0015】圧電共振ユニット2の長さ方向中央部にお
いては、一方の側面に振動伝達部3が連結されており、
振動伝達部3の外側端に共振部4が連結されている。振
動伝達部3が圧電共振ユニット2の長さ方向中央部に連
結されているのは、圧電共振ユニット2の振動のノード
点が長さ方向中央部に存在し、該ノード点に振動伝達部
3を連結することにより、振動伝達部3側への振動の漏
洩を少なくするためである。もっとも、後述の共振部4
の作用により伝播してきた振動が打ち消されるため、振
動伝達部3は、必ずしも圧電共振ユニット2の長さ方向
中央部に連結されている必要はない。
【0016】共振部4は、矩形の板状の部分で構成され
ており、圧電共振ユニット2が共振した際に振動伝達部
3を介して伝達されてきた振動によって屈曲モードで共
振し得るように構成されている。また、この共振部4の
共振周波数は、好ましくは、圧電共振ユニット2の共振
周波数と略等しくされ、それによって動吸振現象によ
り、伝播してきた振動をより効果的に抑制することがで
きる。
【0017】共振部4の外側には、長さ方向中央部に連
結バー5が連結されており、連結バー5の他端には、あ
る程度の面積を有するように矩形形状に構成された保持
部6が形成されている。
【0018】また、圧電共振ユニット2の反対側におい
ても、上記共振部4が設けられている側と同様に、振動
伝達部7、共振部8、連結バー9及び保持部10が形成
されている。
【0019】また、共振電極2aは、接続導電部11a
を介して保持部6の上面に形成された端子電極12aに
電気的に接続されている。同様に、共振電極2bについ
ては、接続導電部11bにより保持部10の下面に形成
された端子電極12bに電気的に接続されている。
【0020】圧電共振子1では、上記端子電極12a,
12bから交流電圧を印加することにより共振電極2
a,2b間に交流電圧が印加され、圧電共振ユニット2
が長さモードで伸縮振動する。そして、振動伝達部3,
7側に漏洩した振動は、上記共振部4,8が共振するこ
とにより、動吸振現象により抑制される。従って、共振
部4,8までの部分に振動が閉じ込められるため、長さ
振動モードを利用した圧電共振ユニット2を用いてエネ
ルギー閉じ込め型の圧電共振子1が構成される。
【0021】よって、kHz帯等の従来実現することが
困難であった周波数帯域のエネルギー閉じ込め型圧電共
振子1が構成されている。図2に戻り、本実施例では、
上記圧電共振子1の保持部6,10に第1,第2のスペ
ーサー板13,14が結合されている、すなわち、スペ
ーサー板13,14は、それぞれが、第1,第2の保持
部6,10に架け渡されるように保持部6,10に接合
されている。この場合、スペーサー板13,14は、圧
電共振子1の振動する部分、すなわち、圧電共振ユニッ
ト2、振動伝達部3,7及び共振部4,8などの振動を
妨げないために、これらの振動する部分を取り囲むよう
な形状とされている。なお、スペーサー板13,14
は、アルミナ等の絶縁性セラミック板あるいは合成樹脂
板等の適宜のある程度の剛性を有する材料で構成され得
る。
【0022】上記スペーサー板13,14を圧電共振子
1に接合することにより、素子プレート15が構成され
ている。素子プレート15の上面及び下面には、矩形板
状の第1,第2のケース材16,17がシート状接着材
18,19を介して接着される。
【0023】ケース材16,17は、それぞれ、アルミ
ナ等の絶縁性セラミック板あるいは合成樹脂板等の適宜
の材料により構成され、本実施例のチップ型圧電共振部
品の外装材を構成している。
【0024】シート状接着材18,19は、図示のよう
に開口18a,19aを有し、矩形枠上の平面形状を有
するように構成されている。これは、最終的に得られる
チップ型圧電共振部品内において、上記圧電共振子1の
振動する部分の上下に振動を妨げないための空間を確保
するためである。
【0025】シート状接着材18,19としては、図示
の平面形状を有し、かつ素子プレート15と、第1,第
2のケース材16,17とを接着し得る限り、適宜の材
料から構成することができ、例えば、合成樹脂フィルム
上に支持された矩形枠状の接着剤を、素子プレート15
側あるいはケース材16,17側に転写することにより
供給してもよい。あるいは、シート状接着材18,19
に代えて、矩形枠状に接着剤を素子プレート15の両主
面に、またはケース材16の下面もしくはケース材17
上面に供給してもよい。
【0026】また、第1のケース材16の上面には、電
極16a,16bが形成されている。同様に、ケース材
17の下面にも対向端縁に沿うように電極が形成されて
いる。
【0027】本実施例のチップ型圧電共振部品は、図2
に示した上記各部材を図示の状態のまま積層し、接着し
た後、図4に示すように両端面に外部電極20,21を
形成することにより得られる。図4を参照して本実施例
のチップ型圧電共振部品22では、全体が矩形板状の形
状とされており、対向端面に外部電極20,21を有す
るため、プリント回路基板等の上に自動機を用いて効率
よく確実に面実装することができる。
【0028】なお、前述したケース材16の上面に形成
された電極16a,16bは、外部電極20,21の一
部を構成するものであり、このような電極16a,16
bを予めケース材16上に形成しておくことにより、外
部電極20,21を、積層体の両端面のみを覆うように
形成すればよい。もっとも、電極16a,16bを予め
ケース材16の上面に形成しておかずともよく、その場
合には、外部電極20,21を、チップ型圧電共振部品
22の対向端面だけでなく上面及び下面にも至るように
形成しておくことが好ましい。
【0029】図5は、ケース材17の変形例を示す斜視
図である。図5に示すケース材27では、上面に矩形の
凹部27aが形成されている。従って、ケース材17に
代えてケース27を用いた場合には、凹部27aによ
り、圧電共振子1の振動する部分の振動を妨げない空間
を確実に構成することができる。よって、素子プレート
15とケース材17との接着に必要な接着材を、凹部2
7aの周囲の部分27bに薄く塗布するだけで、確実に
上記空間を確保したまま素子プレート15とケース材2
7とを貼り合わせることができる。従って、図2に示し
たケース材17を用いた場合に比べて、圧電共振子1の
下方により確実に振動を妨げないための空間を形成する
ことができる。
【0030】なお、上方のケース材16についても、同
様に下面に凹部を形成したものを用いることにより、圧
電共振子1の上方に振動を妨げないための空間を確実に
構成することができる。
【0031】図6〜図8は、本発明の第2の実施例に係
るチップ型圧電共振部品を示す各図である。図6を参照
して、第2の実施例では、圧電共振子31が、矩形板状
の圧電板の拡がり振動モードを利用した圧電共振ユニッ
ト32を用いて構成されている。その他の点について
は、第1の実施例と同様であるため、相当の部分につい
ては、相当の参照番号を付することによりその説明を省
略する。
【0032】図7から明らかなように、圧電共振子31
においては、中央に角板の拡がり振動モードを利用した
圧電共振ユニット32が配置されている。圧電共振ユニ
ット32は、厚み方向に一様に分極された角板状の圧電
セラミック板の両主面に共振電極32a,32bを形成
した構造を有する。従って、端子電極12a,12bか
ら交流電圧を印加することにより、圧電共振ユニット3
2aが上記拡がりモードで共振される。この拡がりモー
ドの振動のノード点は、角板状の圧電セラミック板の4
辺の中央部に位置する。従って、対向する辺の中央部
に、振動伝達部3,7が連結されている。振動伝達部
3,7側に漏洩してきた振動は、共振部4,8の共振に
より動吸振現象により抑制される。よって、第1の実施
例の圧電共振子1の場合と同様に、共振部4,8までの
部分に振動エネルギーが閉じ込められる。
【0033】従って、第2の実施例では、拡がり振動モ
ードを利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子が実
現され、kHz帯等の従来実現することが困難であった
周波数帯域に用いるのに適した広帯域のエネルギー閉じ
込め型圧電共振子が構成されている。
【0034】第2の実施例においても、第1の実施例の
場合と同様に、圧電共振子1の側方に、スペーサー板1
3,14を結合することにより、ただし圧電共振子31
の振動する部分の振動を妨げないように結合することに
より素子プレート15が構成されている。また、素子プ
レート15の上下にシート状接着材18,19を介して
矩形板状のケース材16,17が接着され、図8に示す
チップ型の圧電共振部品22が構成される。
【0035】次に、上記第2の実施例における圧電共振
子を含む素子プレートの製造方法の一例を図9〜図11
を参照して説明する。まず、図9に部分切欠斜視図で示
すように、図の矢印の方向に分極されたセラミックより
なるブロック41の両主面にダイシング等の機械加工に
より複数の溝42を形成する。この溝42,42は、前
述した圧電共振ユニット32、共振部及び保持部を構成
する部分を形成するために設けられている。
【0036】次に、図10に略図的斜視図で示すよう
に、上述した溝42,42が形成されたセラミックブロ
ック41と、スペーサー板を構成するためのセラミック
ブロック43とを交互に積層し、マザーの積層体44を
得る。
【0037】しかる後、図10に示したマザーの積層体
44をスライスすることにより図11に示すマザーのウ
エハー45を得る。しかる後に蒸着などにより電極を形
成し、マザー基板46,47を上下から接着した後に図
示の一点鎖線A,Bに沿って厚み方向に切断することに
より、第2の実施例での端面電極形成前の完成品を効率
よく量産することができる。なお、マザー基板47に
は、振動空間を妨げないための凹部47aが形成されて
いる。図示はされていないが、マザー基板46にも同様
に凹部が形成されている。
【0038】なお、上記説明は第2の実施例における素
子プレート15を製造する工程について説明したが、第
1の実施例における素子プレート15も同様にして効率
よく量産することができる。
【0039】図12は、本発明の第3の実施例に係るチ
ップ型圧電共振部品を説明するための断面図である。第
3の実施例では、例えば、第1,第2の実施例で用いら
れたのと同様に、動吸振現象により振動を閉じ込め得る
構造を備えた板状のエネルギー閉じ込め型圧電共振子5
1の上下にケース材52,53が積層され、チップ型圧
電共振部品54が構成されている。ここでは、素子プレ
ート51の上下に圧電共振子部分の振動を妨げないため
の空間C,Dが接着剤層55,56で構成されている。
そして、ケース材52,53は熱硬化性樹脂板52a,
53aの一方面に合成樹脂フィルム52b,53bを貼
り合わせた構造を有する。このようにケース材52,5
3は、合成樹脂フィルム等の適宜の絶縁性材料を用いて
構成し得る。
【0040】図13及び図14は、本発明の第4の実施
例に係るチップ型圧電共振部品を示す図である。図13
を参照して、第4の実施例では、圧電共振子61が、幅
すべり振動モードを利用した圧電共振ユニット62を用
いて構成されている。圧電共振ユニット62は、矩形の
平面形状を有する圧電セラミック板を用いて構成されて
おり、該圧電セラミック板はその主面と平行な方向(矢
印P方向)に分極軸が揃うように分極処理されている。
【0041】この圧電セラミック板の上面においては、
両端縁に沿うように、かつ分極方向Pと平行に延びるよ
うに、一対の共振電極62a,62bが形成されてい
る。圧電セラミック板の下面側には共振電極は形成され
ていない。従って、上面側の共振電極62a,62b
は、接続導電部63a,63bを介して、それぞれ、保
持部の上面に形成された端子電極12a,12bに電気
的に接続されている。
【0042】なお、端子電極12a,12bは、本実施
例では、図13から明らかなようにいずれもが保持部の
上面側に形成されている。その他の点については、第1
の実施例と同様である。
【0043】図13から明らかなように、圧電共振子6
1では、中央に幅すべり振動モードを利用した圧電共振
ユニット62が配置されているため、端子電極12a,
12bから交流電圧を印加することにより、該圧電共振
ユニット62が幅すべり振動モードで共振される。
【0044】他方、圧電共振ユニット62には、振動伝
達部3,7が連結されており、該振動伝達部3,7の他
端には共振部4,8が連結されている。従って、第1の
実施例の圧電共振子1の場合と同様に、共振部4,8ま
での部分に振動エネルギーが閉じ込められる。
【0045】よって、第4の実施例では、幅すべり振動
モードを利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子が
実現されている。第4の実施例においても、第1の実施
例と同様に、圧電共振子61の側方に、スペーサー板1
3,14を結合することにより、ただし圧電共振子61
の振動する部分の振動を妨げないように結合することに
より、素子プレート15が構成されている。なお、素子
プレート15の上下にシート状接着剤18,19を介し
て矩形板状のケース材16,17が接着され、図14に
示すチップ型の圧電共振部品65が構成される。
【0046】次に、上記第4の実施例における圧電共振
子を含む素子プレートの製造方法の一例を図15〜図1
7を参照して説明する。まず、図15(a)に示すよう
に、圧電セラミックスよりなるブロック71を用意し、
該ブロック71の上面及び下面に全面に電極71a,7
1bを形成する。そして、電極71a,71b間に直流
電圧を印加し、ブロック71を分極する。分極方向を矢
印Pで示す。
【0047】次に、上記ブロック71を破線Aに沿って
切断し、図15(b)に示す圧電板72を得る。圧電板
72では、分極方向Pは、その主面と平行な方向とされ
ている。
【0048】次に、圧電板72の上面及び下面に、図1
6に示すように、それぞれ、4本の溝73a〜73d,
74a〜74dをダイシング等の機械加工により形成す
る。次に、図17に示すように、圧電板72の上面及び
下面側からスペーサー板用のセラミックブロック75,
76を貼り合わせる。このようにして、マザーの連結ブ
ロック77を得る。このマザーの連結ブロック77を図
示の破線Bに沿って切断することにより、複数枚の素子
プレート15を得ることができる。
【0049】なお、第4の実施例では、すべりモードを
利用した圧電共振子61において、共振電極62a,6
2b及び接続導電部63a,63b並びに端子電極12
a,12bは、圧電共振子61の上面に形成されていた
が、図18に示すようにこれらの各電極は圧電共振子6
1の側面に形成されていていもよい。すなわち、図18
に示す圧電共振子81の、圧電共振ユニット82では、
主面と平行な方向Pに分極処理された圧電セラミック板
の対向する一対の側面に共振電極82a,82bが形成
されている。また、接続導電部83a,83b及び端子
電極12a,12bもまた、圧電共振子81の側面に沿
って形成されている。なお、他の点については、前述し
た圧電共振子61と同様に構成されているため、相当の
部分については相当の参照番号を付する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、それぞれ、従来の圧電共
振子を説明するための斜視図及び平面図。
【図2】第1の実施例チップ型圧電共振部品の分解斜視
図。
【図3】(a)及び(b)は、第1の実施例に用いられ
る圧電共振子の平面図及びセラミック板を透かして下方
の電極形状を示した模式的平面図。
【図4】第1の実施例のチップ型圧電共振部品を示す斜
視図。
【図5】ケース材の変形例を示す斜視図。
【図6】第2の実施例のチップ型圧電共振部品を示す分
解斜視図。
【図7】(a)及び(b)は、それぞれ、第2の実施例
に用いられる圧電共振子の平面図及びセラミック板を透
かして下方の電極形状を示した模式的平面図。
【図8】第2の実施例に係るチップ型圧電共振部品を示
す斜視図。
【図9】第2の実施例において素子プレートを得るのに
用いられるセラミックブロックを示す斜視図。
【図10】圧電共振子を得るためのセラミックブロック
とスペーサー板を得るためのセラミックブロックを積層
してなる積層体を示す部分切欠斜視図。
【図11】素子プレートを得るためのマザーのウエハー
を示す斜視図。
【図12】第3の実施例のチップ型圧電共振部品を説明
するための断面図。
【図13】第4の実施例のチップ型圧電共振部品を説明
するための分解斜視図。
【図14】第4の実施例に係るチップ型圧電共振部品の
斜視図。
【図15】(a)及び(b)は、第4の実施例おいて圧
電共振子を得るためのセラミックブロック及びセラミッ
クブロックを分極処理した後切断して得られた圧電板を
示す各斜視図。
【図16】圧電板に複数本の溝を形成した状態を示す斜
視図。
【図17】図16に示した圧電板の両面にスペーサー板
形成用セラミックブロックを連結した状態を示す斜視
図。
【図18】第4の実施例の圧電共振子の変形例を説明す
るための斜視図。
【符号の説明】
1,31…圧電共振子 2,32…圧電共振ユニット 4,8…共振部 6,10…保持部 15…素子プレート 18,19…シート状接着材 16,17…ケース材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−225613(JP,A) 特開 平2−14608(JP,A) 特開 昭55−85120(JP,A) 特開 平3−108809(JP,A) 実開 平4−36330(JP,U) 実開 平3−3838(JP,U) 実開 平2−36221(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/00 - 9/76 H03H 3/00 - 3/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面、下面及び上面と下面とを結ぶ側面
    を有する圧電共振ユニットと、圧電共振ユニットの側面
    の一部に連結された振動伝達部と、振動伝達部の延びる
    方向と交差する方向に延びている板状の形状を有し、振
    動伝達部を経由して圧電共振ユニットから伝播してきた
    振動を受けて屈曲モードで共振するように振動伝達部に
    連結されており、伝搬してきた振動の周波数と該共振の
    共振周波数とが略一致している共振部と、該共振部に一
    端が連結された連結バーと、前記連結バーの他端に連結
    された保持部とを有する圧電共振子と、 前記圧電共振子の保持部に接合されており、前記圧電共
    振子の振動する部分を囲むように配置されたスペーサー
    板と、 前記圧電共振子及びスペーサー板からなる素子プレート
    を挟持するように固定された第1,第2のケース材とを
    備え、 前記第1,第2のケース材と前記圧電共振子の振動する
    部分との間に、該圧電共振子の振動する部分の振動を妨
    げないための空間を形成してなることを特徴とする、チ
    ップ型圧電共振部品。
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