JP3141723B2 - 幅モードを利用した共振子及び共振部品 - Google Patents

幅モードを利用した共振子及び共振部品

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JP3141723B2
JP3141723B2 JP07085349A JP8534995A JP3141723B2 JP 3141723 B2 JP3141723 B2 JP 3141723B2 JP 07085349 A JP07085349 A JP 07085349A JP 8534995 A JP8534995 A JP 8534995A JP 3141723 B2 JP3141723 B2 JP 3141723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の幅モードを利用
した断面が矩形の共振子及び共振部品に関し、圧電共振
子、単一モード圧電フィルタ、二重モード圧電フィルタ
あるいはラダー型フィルタなどの種々の用途に用いるこ
とができる共振子及び共振部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、数10kHz〜2MHz帯におい
ては、正方形板などの板状の圧電体の拡がり振動モード
や輪郭すべり振動モードを利用した圧電共振子が用いら
れている。
【0003】しかしながら、上記いずれの振動モードを
利用した場合においても、圧電共振子の主面の中心点の
みがノード点であり、従って、圧電共振子を安定に保持
することが困難であった。すなわち、上記のような圧電
共振子では、主面の中心にノード点が位置するため、該
ノード点に弾性接触されるばね端子を用いて圧電共振子
を保持する構造が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、拡がり
振動モードや輪郭すべり振動モードを利用した従来の圧
電共振子は、板状の圧電体を用いているものであるた
め、ばね端子により保持された場合、圧電共振子とばね
端子との接点に応力が集中し、圧電共振子にクラックが
生じるおそれがあった。
【0005】さらに、振動のノード点が主面の中心に位
置していたため、上記ばね端子を用いた保持構造以外の
保持構造を選択することが困難であり、かつ圧電共振子
を用いた部品の小型化が困難であった。
【0006】本発明の目的は、数百kHz〜2MHz帯
またはこれ以上の広範な周波数帯において用いるのに適
しており、さらに支持構造を簡略化することができ、支
持構造による応力集中が生じにくく、かつ全体形状を小
さくし得る可能性も大きい、共振子及び共振部品を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のある広い局面に
よれば直方体状の圧電体と、圧電体の外表面に形成さ
れた複数の共振電極とを備え、前記圧電体の分極方向両
側の一対の矩形の面の短辺の長さをa、長辺の長さをb
とし、前記圧電体を構成している材料のポアソン比をσ
としたときに、長辺と短辺との長さの比b/aが、
【0008】
【数5】
【0009】を満たす値を中心として±10%の範囲内
とされており、前記複数の共振電極間に交流電圧が印加
されたときに前記短辺方向を幅方向とする幅モードが励
振される共振部を有する、幅モードを利用した共振子
提供されるまた、本発明の別の広い局面によれば、直
方体状の圧電体と、圧電体の外表面に形成された複数の
共振電極とを備え、前記圧電体の分極方向と平行に延
び、前記共振電極が形成された面を含む、互いに対向し
合う一対の矩形面の短辺の長さをa、長辺の長さをbと
し、前記圧電体を構成している材料のポアソン比をσと
したときに、前記長辺と短辺との長さの比b/aが、上
述した式(1)を満たす値を中心として±10%の範囲
内とされており、前記複数の共振電極間に交流電圧が印
加されたときに前記短辺方向を幅方向とする幅モードが
励振される共振部を有する、幅モードを利用した共振子
が提供される。すなわち、本発明の共振子は、上記共振
部の寸法と、共振子を構成している材料のポアソン比と
の間に、上記特定の関係を有していることを特徴とし、
それによって後述の実施例の説明から明らかなように、
一対の長辺側の側面略中央を結ぶ領域全体が振動のノー
ド部となる、特定の幅モードが励振される。
【0010】従って、本発明の共振子は、上記振動のノ
ード部により支持されたとしても、その共振特性にほと
んど影響が生じ難い。このような振動のノード部で共振
子を支持する構造としては、一対の長辺側の側面略中央
を結ぶ領域の外表面に、支持部材や金属端子等を接合し
た構造などを例示することができる。
【0011】上記圧電体を構成する材料としては、チタ
ン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスのようなセラミッ
クス、または水晶やLiTaO3 などの圧電単結晶など
を用いることができる
【0012】
【0013】上記圧電共振部を構成する場合、圧電体の
分極方向と、複数の共振電極が形成される位置は、圧電
縦効果及び圧電横効果の何れかを理由し得るように選択
される。すなわち、後述の実施例から明らかなように、
本発明の圧電共振子は、圧電縦効果及び圧電横効果の何
れを利用したものであってもよい。
【0014】本発明のある特定的な局面によれば、上記
幅モードを利用した共振子は、共振部の少なくとも一方
の上記長辺側の側面略中央に連結された支持部材をさら
に備える。すなわち、本発明の共振子では、上記特定の
幅モードが励振されるが、この幅モードの振動のノード
部は、一対の長辺側の側面略中央を結ぶ領域全体に存在
する。従って、長辺側の側面略中央に支持部材を連結す
ることにより、上記幅モードの振動を阻害することな
く、該共振子を支持することができる。従って、支持部
材を他の部材に固定することにより、共振部の振動に影
響を与えることなく共振子を支持し得るため、支持部材
をケース基板やケース部材などに固定して、共振部品を
容易に構成することができる。
【0015】本発明の別の特定的な局面によれば、上記
支持部材が備えられた本発明の共振子と、共振子を挟持
するように該共振子の上下に貼り合わされたケース基板
と、共振子の振動する部分の振動を妨げないための空間
を確保するためにケース基板にまたはケース基板と共振
子との間に設けられた空洞形成手段とを備える幅モード
を利用したチップ型圧電共振部品が提供される。
【0016】また、上記チップ型圧電共振部品において
は、好ましくは、共振子の支持部材に固定されており、
かつ共振子とともに中央に開口を有する枠状の共振プレ
ートを構成している第1,第2のスペーサ板がさらに備
えられる。この場合、共振子と、第1,第2のスペーサ
板とにより枠状の共振プレートが構成されており、該枠
状の共振プレートの中央開口内に共振子の共振部が配置
されることになる。従って、共振プレートの上下に上記
ケース基板が貼り合わされて、共振部が内部に封止され
たチップ型の圧電共振部品が構成される。
【0017】本発明における共振子及び共振部品は、い
わゆる単一の共振特性を利用した共振子及びそれを利用
した部品に限られず、複数の共振特性を利用したフィル
タにも適用することができる。
【0018】本発明の別の広い局面によれば、上面及び
下面を有し、厚み方向に分極軸が揃っている直方体状の
圧電体と、該圧電体の上面及び下面に形成された一対の
共振電極とを備え、圧電体の上面及び下面の短辺の長さ
をa、長辺の長さをbとし、圧電体を構成している材料
のポアソン比をσとしたときに、前記長辺と短辺との長
さの比b/aが、上記式(1)を中心として±10%の
範囲内とされている共振部と、前記圧電体の一方の長辺
側の側面略中央に連結された支持部材とを有する第1,
第2の圧電共振部を備え、第1,第2の圧電共振部の
電体の前記支持部材が連結された側とは反対側の長辺側
の側面略中央同士が連結部材により連結されており
記第1,第2の圧電共振部の下面の共振電極が互いに電
気的に接続されて共通共振電極とされており、第1,第
2の圧電共振部が同相で駆動される対称モードと、逆相
で駆動される非対称モードとが結合される、上記短辺方
向を幅方向とする幅モードを利用した二重モード圧電フ
ィルタが提供される。
【0019】また、上記二重モード圧電フィルタでは、
好ましくは、共振子の支持部材に固定されており、かつ
共振子とともに中央に開口を有する枠状の共振プレート
を構成している第1,第2のスペーサ板と、共振プレー
トの上下に貼り合わされたケース基板とがさらに備えら
れる。すなわち、第1,第2のスペーサ板と共振子とに
より枠状の共振プレートが構成され、該枠状の共振プレ
ートの中央開口内に上記第1,第2の圧電共振部が配置
されることになる。そして、共振プレートの上下にケー
ス基板が貼り合わされているため、第1,第2の圧電共
振部が内部に構成されているチップ型の圧電共振部品と
して上記二重モード圧電フィルタを提供することができ
る。
【0020】また、本発明のさらに他の局面によれば、
上面及び下面を有し、厚み方向に分極処理されている直
方体状の圧電体と、該圧電体の外表面に形成された複数
の共振電極とを備え、前記圧電体の上面及び下面の短辺
の長さをa、長辺の長さをbとし、前記圧電体を構成し
ている材料のポアソン比をσとしたときに、前記長辺と
短辺との長さの比b/aが、上記式(1)を中心として
±10%の範囲内とされており、前記複数の共振電極間
に交流電圧が印加されたときに前記短辺方向を幅方向と
する幅モードが励振される共振部を有し、上記共振電極
が、圧の上面において、長辺側の側縁に沿うように
形成された第1,第2の共振電極と、圧電の下面にお
いて第1,第2の共振電極と圧電を介して重なり合う
ように形成されている共通共振電極とを有する幅モード
を利用した単一モード圧電フィルタとして構成されてい
る共振子が提供される。
【0021】また、上記単一モード圧電フィルタでは、
好ましくは、外部との接続のための複数の接続電極が上
面に形成されたベース基板と、上記ベース基板上に長辺
側の一方の側面が下方を向くように配置された上記単一
モード圧電フィルタを構成している共振子と、共振子の
第1,第2の共振電極及び共通共振電極を、複数の接続
電極にそれぞれ電気的に接続しており、かつ前記共振子
をベース基板上に固定するための複数の金属端子と、ベ
ース基板上に取り付けられた共振子を囲繞するようにベ
ース基板に固定されたキャップ材とを備える単一モード
圧電フィルタが提供される。
【0022】また、本発明のさらに別の局面によれば、
並列腕を構成する少なくとも1つの圧電共振子と、直列
腕を構成する少なくとも1つの直列共振子とを備えるラ
ダー型フィルタにおいて、直列共振子及び並列共振子の
少なくとも1つが、本発明の圧電共振子で構成されてい
ることを特徴とするラダー型フィルタが提供される。こ
の場合、直列共振子及び並列共振子の全てが、本発明の
圧電共振子により構成されていてもよい。
【0023】また、本発明のラダー型フィルタでは、好
ましくは、下記の構成を備えることによりチップ型の部
品として構成することができる。すなわち、並列共振子
及び直列共振子の全てを本発明の圧電共振子で構成した
場合、これらの直列共振子及び並列共振子を構成してい
る複数の圧電共振子を、その上に積層するためのベース
基板と、各圧電共振子をベース基板に固定するための複
数の金属端子とがさらに備えられる。この場合、ベース
基板には、外部との接続のための複数の接続電極が上面
に形成されており、かつ複数の金属端子は、各圧電共振
子の共振電極とベース基板上の複数の接続電極とをラダ
ー型フィルタを構成するように電気的に接続するととも
に、各圧電共振子をベース基板上に物理的に固定してい
る。さらに、この場合、ベース基板上において積層され
た複数の圧電共振子を囲繞するように、ベース基板にキ
ャップが固定される。
【0024】また、上記金属端子は、好ましくは、圧電
共振子の前記一対の長辺側の側面略中央を結ぶ領域にお
いて圧電共振子に接合される。また、本発明のさらに他
の局面によれば、並列腕を構成する少なくとも1つの圧
電共振子と、直列腕を構成する少なくとも1つの直列共
振子とを備えるラダー型フィルタにおいて、直列共振子
及び並列共振子の少なくとも1つが、支持部材が長辺側
の側面略中央に連結されている本発明の圧電共振子で構
成されていることを特徴とするラダー型フィルタが提供
される。この場合においても、直列共振子及び並列共振
子の全てが、上記圧電共振子により構成されていてもよ
い。
【0025】また、直列共振子及び並列共振子の全てが
上記支持部材を有する本発明の圧電共振子で構成されて
いる場合、下記の構成を備えることによりチップ型のラ
ダー型フィルタとして提供することができる。すなわ
ち、直列共振子及び並列共振子を構成している各圧電共
振子の支持部材に固定されており、かつ圧電共振子とと
もに中央に開口を有する枠状の共振プレートを構成して
いる第1,第2のスペーサ板がさらに備えられる。従っ
て、各圧電共振子は、第1,第2のスペーサ板と共に上
記枠状の共振プレートを構成しているため、各圧電共振
子の圧電共振部が共振プレートの中央の開口内に配置さ
れることになる。そして、各圧電共振子が組み込まれて
いる各共振プレートが厚み方向に積層されている。ま
た、複数の共振プレートが積層されている構造の上下に
は、圧電共振子の振動部分の振動を妨げないための空間
を確保するようにケース基板が貼り合わされる。この場
合、共振子の振動する部分の振動を妨げないための空間
を確保するために、ケース基板に、またはケース基板と
共振プレートとの間に空洞形成手段が設けられる。
【0026】なお、上記空洞形成手段は、ケース基板の
圧電共振子に積層される側の面に凹部を形成することに
より構成することができ、あるいはケース基板と共振子
との間に共振部の振動を妨げないための開口を有するス
ペーサを配置することにより構成することができる。ま
た、上記スペーサとしては、合成樹脂やセラミックスな
どの適宜の材料で構成することができるが、粘着剤をケ
ース基板もしくは共振プレートに矩形枠状に塗布し、硬
化させることによりスペーサを構成してもよい。
【0027】
【発明の作用及び効果】本発明は、上記のように長辺と
短辺の長さの比b/aが、式(1)を満たす値を中心と
して±10%の範囲内とされている共振部を有すること
を特徴とする。すなわち、本発明の共振子、チップ型圧
電共振部品、単一モード圧電フィルタ、二重モード圧電
フィルタ及びラダー型フィルタフィルタは、何れも、上
記共振部を有することにおいて共通するものである。
【0028】本願発明者は、数百kHz〜数MHz帯の
周波数帯に用いるのに適しており、さらに支持構造を簡
略化し得る共振子を提供すべく鋭意検討した結果、上記
式(1)を満たす値を中心として±10%の範囲内とす
るように比b/aを選択すれば、上記課題を達成するこ
とを実験的に見い出し、本発明を成すに至った。すなわ
ち、本発明は、本願発明者によって、実験的に得られた
知見に基づいて成されたものである。
【0029】本発明の共振子は、上記共振部を有するた
め、後述の実施例から明らかなように特定の幅モードで
励振され、この場合、振動のノード部は、一対の長辺側
の側面略中央を結ぶ領域全体となる。従って、長辺側の
側面略中央を結ぶ領域において共振子を支持したとして
も、共振特性にほとんど影響を与えない。しかも、この
共振子の共振特性は、数百kHz〜数MHz帯に存在す
る。従って、支持構造が簡略化された数百kHz〜数M
Hz帯に用いるのに適した共振子を提供することができ
る。
【0030】また、上記のように長辺側の側面略中央を
結ぶ領域に振動のノード部を有するため、長辺側の側面
略中央に支持部材を連結した構成では、支持部材側に共
振部の振動がほとんど漏洩しない。従って、支持部材を
ケース部材などの他の部材に固定することにより、共振
子を容易に支持することができる。すなわち、ばね端子
などの複雑な支持構造を必要としない。従って、共振子
を用いて共振部品を構成するにあたり、部品点数の低減
及び小型化を図ることができる。
【0031】特に、本発明の共振子を挟持するように上
下にケース基板を貼り合わせることにより、容易にチッ
プ型圧電共振部品を提供することができる。この本発明
のチップ型圧電共振部品では、ばね端子等の複雑な支持
構造を必要としないため、小型化を容易に図り得るだけ
でなく、耐衝撃性も高められる。
【0032】また、本発明の二重モード圧電フィルタで
は、第1,第2の圧電共振部が上記本発明の共振部によ
り構成されているため、本発明の圧電共振子と同様に、
各圧電共振部の長辺側の側面略中央において支持した場
合であっても、フィルタ特性に影響が生じ難い。従っ
て、数百kHz〜数MHz帯で用いるのに適した支持構
造の簡略化された小型の二重モード圧電フィルタを提供
することができる。
【0033】特に、二重モード圧電フィルタにおいて
も、共振子と第1,第2のスペーサ板とにより矩形枠状
の共振プレートを構成した場合には、該矩形枠状の共振
プレートの中央の開口内に第1,第2の圧電共振部が配
置されることになる。従って、共振プレートの上下にケ
ース基板を貼り合わせることにより、チップ型の部品と
して二重モード圧電フィルタを提供することができ、上
記共振プレート及びケース基板を貼り合わせた構造を有
するため、耐衝撃性に優れた二重モード圧電フィルタを
構成することができる。
【0034】同様に、本発明の単一モード圧電フィルタ
においても、第1,第2の共振電極と共通共振電極とが
重なり合っている部分において、それぞれ第1,第2の
共振部が構成されるため、圧電板の長辺側の側面略中央
を支持したとしても、フィルタ特性への影響が生じ難
い。よって、支持構造が簡略化されており、数百kHz
〜数MHz帯で用いるのに適した単一モード圧電フィル
タを提供し得る。
【0035】また、本発明の単一モード圧電フィルタに
おいても、上記のように圧電共振子の一対の長辺側の側
面略中央を結ぶ領域を利用して圧電共振子を支持するこ
とができるため、ベース基板と、金属端子と、キャップ
材とを組み合わせることにより、容易にチップ型の単一
モード圧電フィルタを提供することができる。
【0036】さらに、本発明のラダー型フィルタでは、
直列共振子及び並列共振子の少なくとも1つが、本発明
の圧電共振子で構成されており、本発明の圧電共振子は
上述したように長辺側の側面略中央において支持するこ
とができる。従って、数百kHz〜数MHz帯で用いる
のに適しており、支持構造を簡略化し得るラダー型フィ
ルタを提供することができる。特に、直列共振子及び並
列共振子の全てを本発明の圧電共振子により構成した場
合には、全ての圧電共振子の支持構造を簡略化すること
ができる。さらに、全ての共振子を本発明の圧電共振子
で構成したラダー型フィルタにおいては、ベース基板
と、金属端子とを組み合わせることにより、容易にチッ
プ型の部品としてラダー型フィルタを構成し得る。
【0037】さらに、共振部に支持部材を連結してなる
本発明の圧電共振子を用いて上記本発明のラダー型フィ
ルタを構成することもでき、その場合においては、各圧
電共振子に第1,第2のスペーサ板を固定することによ
り、共振プレートを構成することができる。従って、直
列共振子及び並列共振子を構成している各圧電共振子が
組み込まれた共振プレートを厚み方向に積層し、ケース
基板を貼り合わせることにより、容易に耐衝撃性に優れ
たチップ型のラダー型フィルタを提供し得る。
【0038】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ本発明の実施
例を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0039】図1は、本発明の第1の実施例に係る圧電
共振子を示す斜視図である。圧電共振子1は、厚み方向
に分極処理された矩形板状の圧電板2を有する。本実施
例では、圧電板2は、ポアソンσ=0.324のチタン
酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスにより構成されてい
る。もっとも、圧電板2は、他の圧電セラミックスある
いは水晶もしくはLiTaO3 などの圧電単結晶により
構成されていてもよい。
【0040】圧電板2は、断面が矩形の共振部を構成す
るものであり、本実施例では、該矩形の断面は、圧電板
2の上面及び下面と平行な断面である。そして、圧電板
2の上面における、すなわち上記矩形の断面における長
辺の長さをb、短辺の長さをaとしたときに、比b/a
が、上述した式(1)を満たす値を中心として±10%
の範囲内とされている。
【0041】圧電板2の上面及び下面には、それぞれ、
共振電極3,4が全面に形成されている。本実施例の圧
電共振子1では、共振電極3,4から交流電圧を印加す
ることにより、圧電共振子1が後述の特定の幅モードで
励振される。
【0042】上記特定の幅モードの振動姿態を図2の模
式的平面図を参照して説明する。すなわち、圧電共振子
1は、上記特定の幅モードで励振されると、破線Aで示
す状態と、一点鎖線Bで示す状態との間で振動し、上記
特定の幅モードを強く励振する。
【0043】上記特定の幅モードの振動では、図2から
明らかなように、圧電共振子1の長辺側の側面略中央が
振動のノード点を構成していることがわかる。また、上
記圧電共振子1の振動姿態を有限要素法で解析したとこ
ろ、図4に示す結果が得られた。
【0044】図4(a)は、有限要素法で上記特定の幅
モードの振動姿態を解析した状態を示す図であり、
(b)は図4(a)の圧電共振子の位置関係を説明する
ための図である。図5は、上記圧電共振子1を特定の幅
モードで励振させた際の有限要素法で解析された状態を
変位ベクトルで示した図である。
【0045】図4及び図5から明らかなように、圧電共
振子1では、長辺側の一対の側面の略中央領域と、該一
対の側面の略中央領域を結ぶ領域の全体にわたり変位が
生じていないことがわかる。従って、上記特定の幅モー
ドで励振した場合、圧電共振子1は、一対の長辺側の略
側面中央を結ぶ全領域が振動のノード部を構成すること
になる。
【0046】他方、従来から知られている公知の幅モー
ドの振動では、図3に模式的平面図で示すように、圧電
共振子5は図3の破線Aで示す状態と一点鎖線Bで示す
状態との間で振動を繰り返す。従って、圧電共振子5の
振動のノード部は、主面中央にのみ存在し、長辺側の側
面は、その全体が大きく変位することがわかる。
【0047】これに対して、本実施例の圧電共振子1で
は、一対の長辺側の側面略中央を結ぶ領域が振動のノー
ド部とされているため、この一対の長辺側の側面略中央
を結ぶ領域で支持したとしても、共振特性に影響を与え
難いことがわかる。
【0048】また、図6は、図4(b)の座標系におい
て、x=X1 の場合のY軸方向の位置と、変位量
【0049】
【数6】
【0050】との関係を示す図である。但し、Vx 及び
y は、それぞれ、x,y方向の変位量を示す。図6か
ら明らかなように、上記特定の幅モードが励振されてい
る圧電共振子1においては、変位量は長辺に沿う側面の
中心X1 (図4(b)参照)において最も小さく、該中
心X1 と、長辺側の側面の端部+C1 ,−C1 との間の
中間部分において変位量が最も大きくなることがわか
る。
【0051】従って、本実施例の圧電共振子1では、上
記振動のノード部、すなわち一対の長辺側の側面略中央
を結ぶ領域を他の支持部材によって支持することによ
り、上記特定の幅モードを阻害することなく圧電共振子
1を支持し得ることがわかる。
【0052】また、本願発明者は、上記比b/aが、−
2.70σ+2.86を満たす場合だけでなく、その整
数倍の場合にも、一対の長辺側の側面略中央を結ぶ領域
がノード部を構成している同様の特定の幅モードが励振
されることが確かめられた。これを、図17を参照して
説明する。図17(a)は、式(1)におけるn=2の
場合の圧電共振子の変位分布を有限要素法により解析し
た図であり、該図から同様に特定の幅モードの振動の励
振されることがわかる。
【0053】また、図17(b)は、n=2の場合の圧
電共振子1の両側の長辺側の側面中央に支持部材6,7
を連結し、さらにその外側に保持部8,9を設けた共振
子の変位分布を有限要素法により調べたものである。図
17(b)から明らかなように、支持部材6,7間の振
動体が上記特定の幅モードで励振されており、かつ支持
部材6,7側には変位がほとんど伝搬していないことが
わかる。
【0054】また、上記比b/aは、圧電共振子1を構
成している材料のポアソン比と関係することが確かめら
れている。すなわち、圧電共振子1を構成している圧電
材料のポアソン比を変化させ、上記特定の幅モードの振
動が励振される場合の比b/aを測定し、上記比b/a
の値をプロットしたところ、図7に示す結果が得られ
た。従って、図7の直線で示されているように、
【0055】
【数7】
【0056】を満たすように、上記比b/aを選択する
ことにより、上記特定の幅モードを確実に励振し得るこ
とがわかった。さらに、上記比b/aが、式(1)を満
たす場合にのみ上記特定の幅モードが強く励振されるの
ではなく、上記式(1)から若干ずれた場合でも上記特
定の幅モードが強く励振されることがわかった。従っ
て、ポアソン比σ=0.324のチタン酸ジルコン酸鉛
系圧電セラミック板を用い、図1に示した圧電共振子を
構成し、幅拡がりモードの励振の有無を比b/aを変化
させて確かめた。すなわち、図4(b)における点X1
における変位量をD(X1 )、上記特定の幅モードにお
いて変位量が最も大きくなる点(図6参照)の変位量を
D(MAX)とし、相対変位D(X1 )/D(MAX)
を測定した。結果を図8に示す。
【0057】図8から明らかなように、ポアソン比σ=
0.324の場合、比b/a=1.787〜2.184
の範囲内であれば、相対変位が±10%以内であること
がわかる。そこで、上記のように比b/aが最適な値か
ら±10%の範囲内となるように圧電共振子1を複数種
作製し、一対の長辺側の側面中央に支持部材を連結して
共振特性を測定した。その結果、上記のように相対変位
が10%以内の場合には、上記特定の幅モードが良好に
閉じ込められ得ることが確かめられた。
【0058】従って、図9に示すように、上記比b/a
は、式(1)を満たす値を中心として±10%の範囲内
に設定されれば、上記特定の幅モードが良好に励振され
得る。
【0059】第2の実施例 図10(a)及び(b)は、本発明の第2の実施例に係
る上記特定の幅モードを利用した圧電共振子を示す平面
図及び正面図である。
【0060】圧電共振子11は、断面が矩形の振動体と
して、矩形板状の圧電共振部12を有する。圧電共振部
12は、上面及び下面と平行な断面の形状が矩形であ
り、厚み方向に一様に分極処理された圧電セラミック板
13の両主面の全面に共振電極14,15を形成した構
造を有する。圧電セラミック板13は、ポアソン比σ=
0.324のチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックス
により構成されている。また、圧電セラミック板13の
上面の長辺の長さbと、短辺の長さaとの比b/aは、
上述した式(1)を満たす値を中心として±10%の範
囲内とされている。
【0061】また、圧電共振部12の上記特定の幅モー
ドで励振された際のノード領域の一部である両側の長辺
側の側面中央には、支持部材16,17の一端が連結さ
れている。支持部材16,17の外側端部には、それぞ
れ、圧電共振部12と同一方向に延びる細長い矩形板状
の保持部18,19が連結されている。
【0062】なお、本実施例では、上記支持部材16,
17及び保持部18,19は、圧電セラミック板13と
一体に形成されている。すなわち、矩形の圧電セラミッ
ク板を用意し、図10(a)に示した形状となるように
機械加工することにより形成されている。
【0063】もっとも、上記支持部材16,17及び保
持部18,19は、圧電セラミック板13と別体の部材
で構成されていてもよく、接着等の適宜の方法により図
示のように連結されていてもよい。
【0064】上記共振電極14,15は、それぞれ、支
持部材16,17の一方面に形成された引き出し導電部
14a,15aにより、保持部18,19の一方主面に
形成された端子電極20,21に電気的に接続されてい
る。
【0065】本実施例の圧電共振子11では、端子電極
20,21から交流電圧を印加することにより、圧電共
振部12が上記特定の幅モードで励振される。この場
合、図11に有限要素法で解析した変位分布から明らか
なように、圧電共振部12の一対の長辺側の側面中央を
結ぶ領域はほとんど振動しない。従って、上記支持部材
16,17が一対の長辺側の側面中央に連結されていた
としても、上記特定の幅モードの振動が阻害され難い。
よって、支持部材16,17間に、上記特定の幅モード
に基づく振動を、効果的に閉じ込めることができる。す
なわち、上記支持部材16,17が設けられている部分
までに振動エネルギーが閉じ込められることになるた
め、あたかもエネルギー閉じ込め型の圧電共振子とし
て、圧電共振子11を用いることができる。
【0066】また、本実施例において、上記圧電セラミ
ック板の大きさをσ=0.324の場合で、長辺の長さ
b4.79mm×短辺の長さa2.41mm×厚み0.
30mmとした場合、共振周波数は800kHz、長辺
の長さb:1.92mm×短辺の長さa:0.96mm
×厚み:0.20mmとしたときには2MHzとなる。
従って、800kHz〜2MHz帯で使用するのに適し
たエネルギー閉じ込め型の圧電共振子を構成し得ること
がわかった。
【0067】もっとも、上記共振周波数については、他
の材料で圧電共振部12を構成した場合には、当然、有
効な周波数帯域は変わる。従って、共振部12を様々な
圧電材料で構成することにより、様々な周波数帯域で用
いるのに適したエネルギー閉じ込め型圧電共振子11を
得ることができる。
【0068】第3の実施例 図12は、本発明の第3の実施例に係る圧電共振子を示
す。本実施例では、図1に示した圧電共振子1の両主面
の電極3,4に、図示のように支持部材としての金属端
子22,23が半田(図示せず)により接合されてい
る。この場合、圧電共振子1は、上記のように幅モード
を強く励振し得るように比b/aが選択されている。従
って、圧電共振子1では、一対の長辺側側面を結ぶ領域
が振動のノード部を構成しているが、上記金属端子2
2,23は、このノード部に半田により接合されてい
る。従って、本実施例の圧電共振子においても、支持部
材としての金属端子22,23を図示のように接合した
としても、圧電共振子1において励振された上記特定の
幅モードの振動は阻害され難い。
【0069】第4の実施例 図13は、本発明の第4の実施例に係る圧電共振子を示
す平面図である。圧電共振子31は、第1の実施例と同
様に、断面が矩形の振動体としての圧電共振部32を有
する。もっとも、圧電共振部32では、圧電板32aの
上面において、一対の長辺側側縁に沿うように、一対の
共振電極32b,32cが形成されている。
【0070】なお、圧電板32aは、図示の矢印P方
向、すなわち共振電極32bから共振電極32cに向か
う方向に分極処理されている。また、本実施例において
も、圧電共振部32の長辺の長さbの短辺の長さaに対
する比b/aは、式(1)を満たす値を中心として±1
0%以内の範囲に設定されている。
【0071】従って、共振電極32b,32c間に交流
電圧を印加することにより、上記特定の幅モードによっ
て圧電共振部32が共振する。この場合、圧電共振部3
2の変位方向は、印加される電界の方向と平行であるた
め、圧電縦効果を利用した圧電共振子となる。
【0072】すなわち、本実施例から明らかなように、
本発明の上記特定の幅モードを利用した共振子は、圧電
横効果を利用したものに限られず、圧電縦効果を利用し
たものであってもよい。
【0073】また、本実施例の圧電共振子31において
も、上記幅モードで共振する圧電共振部32の振動のノ
ード部に、すなわち一対の長辺側側面の略中央に支持部
材36,37が連結されており、支持部材36,37の
外側端部に圧電共振部32と同一方向に延びる細長い矩
形の板状の保持部38,39が連結されている。なお、
図13において、34a,35aは引き出し導電部を、
40,41は端子電極を示す。
【0074】なお、上述してきた第1〜第4の実施例の
説明では、本発明で用いられる断面が矩形の共振部とし
て、圧電体からなるものを例にとり説明したが、本発明
は、上記のように断面が矩形の共振部において、上記比
b/aを特定の範囲に選択することにより、上述した特
定の幅モードを励振させるものである。従って、圧電体
以外の他の振動体で共振部を構成してもよい。
【0075】第5の実施例 さらに、本発明の共振子では、共振部と連結された支持
部材の外側に、さらに動吸振部を設け、動吸振現象によ
り漏洩してきた振動を打ち消すように構成してもよい。
このような例を、本発明の第5の実施例として図14に
示す。
【0076】図14に示す圧電共振子41は、第2の実
施例(図10に示した実施例)の圧電共振子11を変形
したものに相当する。相当の部分については、相当の参
照番号を付することにより、その説明を省略する。
【0077】圧電共振子41では、支持部材16,17
の外側端に、一対の動吸振部42,43が構成されてお
り、動吸振部42,43の外側の側面中央に連結部材4
4,45が連結され、連結部材44,45の外側端が保
持部18,19に連結されている。すなわち、図10に
示した圧電共振子11に比べて、上記一対の動吸振部4
2,43及び連結部材44,45が挿入された構造を有
する。
【0078】動吸振部42,43は、公知の動吸振現象
により、漏洩してきた振動を打ち消すために設けられて
いる。すなわち、動吸振部42,43は、動吸振現象に
よって、漏洩してきた振動を受けて振動するように構成
されており、それによって共振部12側から漏洩してき
た振動を打ち消すように作用する。
【0079】第6の実施例 図15及び図16は、本発明の第6の実施例に係るチッ
プ型圧電共振部品を説明するための分解斜視図及び斜視
図である。
【0080】本実施例は、図10に示した上記特定の幅
モードを利用した圧電共振子11と同様の圧電共振子を
用いて構成されている。すなわち、圧電共振子11の側
方に、圧電共振子11と同等の厚みを有するスペーサ板
51,52を貼り合わせることにより、共振プレート5
3が構成されている。
【0081】もっとも、図15では、圧電共振子11の
上面において保持部18に引き出し導電部58が引き出
されており、かつスペーサ板52の上面に形成された端
子電極59に電気的に接続されている。この端子電極5
9は、共振プレート53の外側端縁、すなわちスペーサ
板52の外側端縁に至るように引き出されている。
【0082】また、スペーサ板51の上面には、外側端
縁に至る端子電極59bが形成されているが、この端子
電極59bは、スペーサ板51の側面を通り下面に至る
ように形成されており、スペーサ板51の下面側におい
て端子電極59bは、圧電共振子11の下面に形成され
た共振電極(図示されず)と引き出し導電部(図示され
ず)と電気的に接続されている。
【0083】上記スペーサ板51,52は、略コの字状
の平面形状を有し、両端において、圧電共振子11の保
持部18,19に連結されて一体化されている。スペー
サ板51,52は、任意の絶縁性材料で構成することが
でき、例えばアルミナなどの絶縁性セラミックスあるい
は合成樹脂等により構成し得る。スペーサ板51,52
は、例えば接着剤などの適宜の接合剤を用いて、圧電共
振子11の保持部18,19に接合されている。
【0084】共振プレート53の上下には、空洞形成手
段としての矩形枠状の空洞形成部材54,55が配置さ
れており、該空洞形成部材54,55を介してケース基
板56,57が共振プレート53の上下に絶縁性接着剤
を用いて貼り合わされている。
【0085】空洞形成部材54,55は、圧電共振子1
1の振動部分、すなわち圧電共振部12の振動を妨げな
いために配置されている。従って、空洞形成部材54,
55の開口54a,55aの大きさ及び空洞形成部材5
4,55の厚みは、上記の観点から選ばれる。
【0086】上記空洞形成部材54,55は、絶縁性樹
脂フィルム、例えばポリエチレンテレフタレートフィル
ムやシート状接着剤などから構成することができるが、
その他任意の絶縁性材料で構成し得る。
【0087】また、ケース基板56,57は、アルミナ
などの絶縁性セラミックスあるいは合成樹脂などの適宜
の合成材料から構成することができ、該ケース基板5
6,57により空洞形成部材54,55を介して共振プ
レート53を挟持し、一体化することにより、図16に
示すチップ型圧電共振部品60が構成されている。
【0088】また、チップ型圧電共振部品60では、ケ
ース基板56,57を貼り合わせることにより一体化さ
れた積層体61の両端面に、外部電極62,63が形成
されている。外部電極62,63は、導電性材料をメッ
キ、蒸着もしくはスパッタリング等により付与すること
により形成し得る。あるいは、導電ペーストを付与し硬
化させることにより形成してもよい。
【0089】さらに、チップ型圧電共振部品60をプリ
ント回路基板などに実装する際に、回路基板上の導電パ
ターンとの電気的接続を容易とするために、外部電極6
2,63は、上記積層体の両端面だけでなく、図示のよ
うに上面及び下面にも至るように形成することが好まし
い。外部電極62,63を積層体の上面及び下面にも位
置するように形成することを容易とするために、本実施
例では、図15に示されているように、ケース基板56
の上面に予め電極56a,56bが形成されている。特
に図示はしないが、ケース基板57の下面にも、同様に
一対の電極が形成されている。
【0090】もっとも、電極56a,56bは必ずしも
予め形成されておらずともよく、上記積層体61を得た
後に、外部電極材料を上面及び下面にも至るように付与
することにより形成してもよい。
【0091】また、本実施例では、空洞形成部材54,
55として別部材を用意したが、ケース基板56の下面
に開口54aの平面形状に応じた平面形状を有する凹部
を形成し、同様にケース基板57の上面に空洞形成部材
55の開口55aと同様の平面形状を有する凹部を形成
し、それによって圧電共振子11の振動部分の振動を妨
げないための空洞を形成してもよい。この場合には、凹
部の深さを調整することにより、上記空洞形成部材5
4,55の使用を省略することができる。
【0092】さらに、空洞形成部材54,55や上記の
ように凹部を形成せずに、絶縁性接着剤をケース基板5
6の下面及びケース基板57の上面に矩形枠状に塗布
し、該絶縁性接着剤の厚みを制御することにより、圧電
共振子11の共振部12の振動を妨げないための空洞を
形成してもよい。この場合には、ケース基板56,57
を共振プレート53に貼り合わせるための絶縁性接着剤
が、本発明における空洞形成手段をも兼ねることにな
る。
【0093】なお、図15及び図16では、図10に示
した圧電共振子11を用いたが、例えば図13に示した
圧電共振子31のような本発明の他の実施例に係る共振
子を用いてもよく、同様にチップ型の共振部品を容易に
構成することができる。
【0094】第7の実施例 図16に示した上記チップ型圧電共振部品60では、圧
電共振子11が、スペーサ板51,52と絶縁性接着剤
を用いて接合されている(図15参照)。従って、図1
5の矢印Aで示す接合部分において、接着不良が生じて
いる場合には、密閉性が損なわれる。すなわち、圧電共
振子11の共振部12が構成されている部分の密封性が
損なわれる。密封性が損なわれた場合、チップ型圧電共
振部品における耐湿性などの特性が低下する。
【0095】次に、上記のような耐湿性の問題を克服し
得る第7の実施例を、図18〜図21を参照して説明す
る。図18は、本発明の第7の実施例に係るチップ型圧
電共振部品を説明するための分解斜視図であり、図15
に相当する図である。図18に示すチップ型圧電共振部
品では、図15に示されていた圧電共振子11及びスペ
ーサ51,52に代えて、外形が矩形板状の圧電共振子
111が用いられている。その他の構造、すなわち空洞
形成部材54,55及び保護基板56,57について
は、図15に示した実施例と同様であるため、同一の参
照番号を付することにより、前述した説明を援用するこ
とにより省略する。
【0096】圧電共振子111は、図19に斜視図で示
す圧電セラミック板112を用いて構成されている。す
なわち、1枚の矩形の圧電セラミック板を、例えばレー
ザによるエッチングや機械加工により図19に示す形状
に加工し、それによって圧電セラミック板112を得
る。圧電セラミック板112では、開口113aを有す
る矩形枠状の支持部113と、共振部を構成する圧電セ
ラミック板部分114が一体化されている。そして、上
記圧電セラミック板112に、圧電共振子11と同様に
電極を形成することにより、図20に示す上記圧電共振
子111が得られる。もちろん、予め電極が形成された
基板を加工して、図20に示す圧電共振子111が得ら
れる場合もある。
【0097】言い換えれば、圧電共振子111は、図1
5に示した圧電共振子11と、スペーサ板51,52と
を一体化した構造に相当する。従って、圧電共振子11
1における共振部及び電極等については、圧電共振子1
1と同一の参照番号を付することによりその説明は省略
する。
【0098】図18に示した圧電共振子111は、上記
1枚の圧電セラミック板112を用いて構成されてい
る。従って、図15で示した実施例では、矢印Aで示し
た接合部分により耐湿性が劣化するおそれがあったのに
対し、本実施例のチップ型圧電共振部品では、共振部の
側方に上記のような接合部が存在しないため、耐湿性が
効果的に高められる。
【0099】図21は、図18に示した圧電共振子11
1、空洞形成部材54,55及び保護基板56,57を
積層した得られたチップ型圧電共振部品の斜視図であ
る。チップ型圧電共振部品120では、上記各部材を貼
り合わせることにより得られた積層体121の一対の端
面を覆うように外部電極122,123が形成されてい
る。従って、他のチップ型電子部品と同様にプリント回
路基板などに面実装することができる。
【0100】図22は、前述した圧電共振子111の変
形例を示す。ここでは、圧電共振子131は、矩形枠状
の支持部材132と、該矩形枠状の支持部材132と一
体に構成された圧電共振子部分133とを有する。圧電
共振子部分133は、前述した図13に示した圧電共振
子31と同様に構成されている。従って、共振部等の構
成については、圧電共振子31と同一であるため、同一
の参照番号を付することにより、その説明は省略する。
【0101】圧電共振子131においても、矩形枠状の
支持部132と圧電共振子部分133とが一体化されて
いるため、図18及び図20に示した圧電共振子111
と同様に、チップ型圧電共振部品を構成した場合、該チ
ップ型圧電共振部品の耐湿性を効果的に高め得る。
【0102】第8の実施例 前述してきた実施例では、圧電共振子に、上記特定の幅
モードを利用した共振部が1個形成されている。しかし
ながら、本発明は、幅モードを利用した共振部が複数形
成されている圧電フィルタにも適用し得る。このような
例を、本発明の第8の実施例として、図23を参照して
説明する。図23(a)及び(b)は、それぞれ、上記
のような圧電フィルタの平面図及び圧電セラミック板を
透かして下方の電極形状を示した模式的平面図である。
【0103】圧電共振子141は、2重モード圧電フィ
ルタを構成するためのものであり、上記特定の幅モード
を利用した第1,第2の圧電共振部142,143を有
する。圧電共振部142,143は、厚み方向に一様に
分極処理された矩形の圧電セラミック板部分の一方主面
に共振電極を構成するための電極142a,143aを
形成し、下面にアース電極として機能する電極142
b,143bを形成した構造を有する。
【0104】第1,第2の圧電共振部142,143
は、それぞれ、上記特定の幅モードで励振されるが、そ
の振動のノード部同士が連結材144により連結されて
いる。また、下面においては、電極142bと143b
とが、連結部材の下面に形成された接続導電部により相
互に電気的に接続されて、共通共振電極とされている。
従って、電極142aまたは143aを入力電極もしく
は出力電極とし、下面の電極142b,143bをアー
ス電極として用いることにより、対称モード及び非対称
モードを利用した2重モード圧電フィルタが構成され
る。
【0105】本実施例は、上記2個の圧電共振部14
2,143を用いたことに特徴を有し、その他の点につ
いては、圧電共振子11とほぼ同様に構成されている。
すなわち、第1,第2の圧電共振部142,143の外
側の長辺側の側面略中央は、それぞれ、支持部材を介し
て矩形枠状の支持部147に連結されている。従って、
矩形枠状の支持部147の開口147a内に、第1,第
2の圧電共振部142,143が配置されている。
【0106】また、これら開口147a内に配置された
第1,第2の圧電共振部142,143等は、支持部1
47と一体に構成されている。すなわち、一枚の圧電セ
ラミック板を機械加工することにより、あるいはエッチ
ングすることにより図示のような平面形状を有する一体
の部材が得られている。
【0107】第9の実施例 図24は、本発明の第9の実施例の圧電共振子を示す斜
視図である。本実施例の圧電共振子201は、図10に
示した圧電共振子11と同様に、圧電横効果を利用した
ものである。もっとも、圧電共振子201では、断面形
状が矩形の圧電セラミック板202を用いて構成された
圧電共振部203の構造が、圧電共振子11とは異なら
されている。すなわち、圧電セラミック板202は、主
面と平行な方向矢印P(図24参照)に分極処理されて
いる。そして、圧電セラミック板202の上面におい
て、短辺側の両端縁202a,202bに沿うように共
振電極204,205が形成された構造を有する。その
他の構造については、圧電共振子11とほぼ同様である
ため、圧電共振子11の説明を援用することにより省略
する。
【0108】上記のように、共振電極204と共振電極
205とを結ぶ方向、すなわち電圧印加方向が変位と直
交する方向とされているため、共振電極204,205
間に交流電圧を印加することにより圧電横効果を利用し
た共振子が提供される。本実施例においても、圧電セラ
ミック板202は、前述した実施例と同様に、長辺と短
辺との比b/aが図10に示す実施例と同じような関係
に選ばれている。よって、図10に示した実施例と同様
に、上記特定の幅モードを利用した圧電共振子が提供さ
れ、保持部206,207を用いて機械的に保持するこ
とができる。
【0109】第10の実施例 図25は、本発明の第10の実施例にかかる圧電共振子
を示す斜視図である。本実施例の圧電共振子210は、
図10に示した圧電共振子11の変形例に相当する。異
なる点は、図10に示した圧電共振子11では、圧電セ
ラミック板13が用いられていたが、圧電共振子210
では、圧電セラミック板13よりも厚みがかなり厚い直
方体状の圧電セラミックス213が用いられていること
にある。すなわち、圧電共振部212を構成している圧
電セラミックス213は、比b/aが図10に示した実
施例と同様に選ばれている矩形の断面形状を有し、該矩
形の断面に平行な主面に共振電極14(他方側の共振電
極は図示されず)が形成されている。このように、本発
明においては、断面が矩形の振動体は、該矩形の長辺b
よりも大きな厚みを有する直方体状の形状を有していて
もよい。
【0110】第11の実施例 図26は、本発明の第11の実施例にかかる圧電共振子
をばね端子により保持した構造を示す斜視図である。本
実施例の圧電共振子301は、直方体状の圧電セラミッ
クス302を用いて構成されている。圧電セラミックス
302は、長辺がb、短辺がaの矩形の断面を有する直
方体の形状を有する。また、圧電セラミックス302
は、図示の矢印P方向、すなわち上記短辺と平行な方向
に分極処理されている。また、共振電極303,304
が圧電セラミックス302の対向し合っている一対の側
面に形成されている。この一対の側面は、上記長辺側に
位置している側面である。
【0111】圧電共振子301においては、共振電極3
03,304から交流電圧を印加することにより幅モ
ドで共振され、その場合の振動のノード部は、一対の長
辺側の側面を結ぶ方向の全領域となる。すなわち、共振
電極303,304の1/2の高さ位置において、圧電
セラミックス302を周回する方向に延びる全領域に振
動のノード部が現れる。よって、図26に示されている
ように、上記ノード部において、ばね端子305,30
6を用いて容易に機械的に保持することができる。
【0112】図26に示した圧電共振子301から明ら
かなように、本発明の共振子は、ばね端子により保持す
ることも可能であり、その場合であっても、振動のノー
ド部が本実施例では、圧電セラミックス302の1/2
の高さ位置において周回方向に延びるように現れるた
め、共振子301とばね端子305,306との間の応
力集中はさほど大きくなく、従って共振子301にクラ
ックが生じるおそれは非常に少ない。
【0113】第12の実施例 図27は、本発明の第12の実施例の圧電フィルタを示
す斜視図である。本実施例の圧電フィルタは、単一モー
ド圧電フィルタである。
【0114】圧電フィルタ401は、矩形板状の圧電セ
ラミック板402を用いて構成されている。圧電セラミ
ック板402は、上面及び下面と平行な断面が本発明に
おける矩形の断面形状を有する。従って、圧電セラミッ
ク板402の上面の長辺の長さbと、短辺の長さaとの
比b/aが、上述した式(1)を満たす値を中心として
±10%の範囲内とされている。
【0115】圧電セラミック板402の上面において
は、長辺側の側縁に沿うように、第1,第2の共振電極
403,404が形成されている。また、圧電セラミッ
ク板402の下面には全面に共通共振電極405が形成
されている。従って、共通共振電極405は、第1,第
2の共振電極403,404と圧電セラミック板402
を介して重なり合わされている。
【0116】圧電セラミック板402は、厚み方向に分
極処理されている。また、第1の共振電極403にはリ
ード端子406が、第2の共振電極404にはリード端
子407が、裏面の共通共振電極にはリード端子408
が、それぞれ、半田(図示せず)により接合されてい
る。
【0117】本実施例の圧電フィルタ401では、第1
の共振電極403と共通共振電極405とが圧電セラミ
ック板402を介して重なり合っている部分において第
1の共振部が、第2の共振電極404と共通共振電極4
05とが重なり合っている部分において第2の共振部が
構成されている。従って、共通共振電極405をアース
電位に接続し、第1の共振電極403を入力電極とし、
第2の共振電極404を出力電極とすることにより、単
一モード圧電フィルタとして動作させることができる。
【0118】また、本実施例においては、上記圧電フィ
ルタ401におけるフィルタ特性を阻害しないために、
上記リード端子406〜408は、図示のように圧電セ
ラミック板402の一対の長辺側の側面略中央を結ぶ領
域、すなわちノード部において共振電極403〜405
に固定されている。従って、リード端子406〜408
を半田により接合したとしても、上記圧電フィルタ40
1のフィルタ特性は影響を受けないことがわかる。
【0119】第13の実施例 図28は、本発明の第13の実施例に係る圧電フィルタ
を説明するための斜視図である。
【0120】圧電フィルタ装置411では、ベース基板
412上に圧電フィルタ素子413が貼り付けられてい
る。ベース基板412は、アルミナなどの絶縁性セラミ
ックスもしくは合成樹脂からなり、矩形板状の形状を有
する。ベース基板412の上面には、それぞれ、一対の
長辺を結ぶように端子電極414a〜414cが形成さ
れている。
【0121】他方、圧電フィルタ素子413は、矩形板
状の圧電セラミック板413aと、矩形板状の圧電セラ
ミック板413aの一方主面において分割形成された第
1,第2の共振電極413b,413cと、他方主面上
に全面に形成された共通共振電極413dとを有する。
また、圧電セラミック板413aは、厚み方向に分極処
理されている。さらに、圧電セラミック板413aは、
両主面と平行な断面が、本発明における矩形の断面形状
を構成している。従って、圧電セラミック板413a
は、主面の長辺側の側縁の長さがb、短辺側の側縁の長
さをaとしたときに、比b/aが、上述した式(1)を
満たす値を中心として±10%の範囲内とされている。
【0122】よって、圧電フィルタ素子413は、図2
7に示した圧電フィルタ401と同様に、第1の共振電
極413bを入力電極、第2の共振電極413cを出力
電極、共通共振電極413dをアース電位に接続するこ
とにより、単一モード圧電フィルタとして動作させるこ
とができる。
【0123】また、本実施例では、上記圧電フィルタ素
子413は、ベース基板412上に形成された接続電極
414a〜414cに電気的に接続されている。すなわ
ち、第1の共振電極413bは、金属端子415aによ
り接続電極414aに電気的に接続されている。同様
に、第2の共振電極413cは、金属端子415bによ
り、接続電極414cに電気的に接続されている。ま
た、特に図示はしないが、他方主面側の共通共振電極4
13dは、図示しない金属端子により、接続電極414
bに電気的に接続されている。
【0124】また、上記金属端子415a,415b
は、それぞれ、圧電フィルタ素子413の長辺側側面
が、ベース基板412の上面と所定の空間Aを隔てて配
置し得るように構成されている。すなわち、圧電フィル
タ素子413の図28における下方の長辺側側面は、ベ
ース基板412の上面とは接触されていない。また、上
記金属端子415a,415b及び共通共振電極413
dに接続される金属端子は、それぞれ、各共振電極に対
し、圧電フィルタ素子413の振動のノード部において
接合されている。すなわち、圧電フィルタ素子413の
振動のノード部は、一対の長辺側側面略中央を結ぶ方向
に存在する。従って、この領域において、金属端子41
5a,415bが、共振電極413b,413cに接合
されている。
【0125】よって、本実施例においても、上記振動の
ノード部において金属端子415a,415bが接合さ
れているため、フィルタ特性に影響を与えることなく圧
電フィルタ素子413をベース基板412上に固定する
ことが可能とされている。
【0126】また、特に図示はしないが、上記ベース基
板412上には、圧電フィルタ素子413を封止するよ
うに、例えば図32に示すように、下方に開口を有する
キャップ416が固定される。このようなキャップ41
6としては、セラミックスもしくは合成樹脂などの適宜
の絶縁性材料よりなるものを用いることができ、ベース
基板412の上面に絶縁性接着剤等を用いて接合するこ
とができる。
【0127】第14の実施例 図29は、本発明の第14の実施例に係るラダー型フィ
ルタを説明するための分解斜視図であり、図30は該ラ
ダー型フィルタの外観を示す斜視図である。
【0128】本発明は、上述した二重モード圧電フィル
タや単一モード圧電フィルタだけでなく、複数の共振子
を組み合わせてなるラダー型フィルタにも適用し得る。
図29に示すように、本実施例のラダー型フィルタで
は、共振プレート501〜504と、ケース基板50
5,506とが貼り合わされる。
【0129】共振プレート501〜504は、それぞ
れ、本発明の上記特定の幅モードを利用した圧電共振子
を内蔵している。すなわち、共振プレート501は、矩
形板状の圧電セラミック板512と、該圧電セラミック
板512の一対の長辺側側面略中央に支持部を介して一
対の保持部513,514を連結してなる圧電共振子5
11の側方に、第1,第2のスペーサ板515,516
を接合して構成されている。
【0130】圧電共振子511の圧電共振部512は、
共振プレート501の矩形の開口内に配置されている。
従って、この共振プレート501自体は、図15に示し
た実施例の圧電共振子とほぼ同様に構成されている。も
っとも、圧電セラミック板512の上面に形成された共
振電極517及び下面に形成された共振電極518は、
それぞれ、圧電セラミック板512の主面よりも小さな
面積を有するように構成されており、それによって共振
電極517,518間で取り出される静電容量が相対的
に小さくされている。
【0131】また、共振電極517は、共振プレート5
01の外側端縁に至る接続電極519に電気的に接続さ
れており、裏面側の共振電極518は、共振プレート5
01の裏面側において外側端縁に至るように形成された
接続電極520に引き出されている。
【0132】本実施例においても、上記圧電共振部51
2は、その上面及び下面に平行な断面が本発明の矩形の
断面を構成しており、従って圧電共振部512は、上述
した比b/aが、式(1)を満たす値を中心として±1
0%の範囲内とされている。従って、前述した図10に
示した圧電共振子と同様に上記特定の幅モードで励振さ
れる。
【0133】共振プレート504は、上記共振プレート
501とほぼ同様に構成されている。もっとも、共振プ
レート504においては、上面に形成された共振電極5
17が、電気的に接続される接続電極521が、前述し
た共振プレート501の上面に形成された接続電極51
9とは異なる位置に形成されている。その他の点につい
ては、共振プレート501と同様であるため、相当の部
分については、相当の参照番号を付することにより、詳
細な説明は省略する。
【0134】他方、中央に配置される共振プレート50
2は、圧電共振子531に、第1,第2のスペーサ板5
35,536を接合した構造を有する。そこまでは、共
振プレート501と同様である。共振プレート502
が、共振プレート501と異なるのは、中央の圧電共振
部532において上面に形成される共振電極537と、
裏面に形成される共振電極(図示されず)が、共振電極
517,518に比べて大きいことである。従って、圧
電共振子531では、共振電極537と、下面の共振電
極とで取り出される静電容量が、相対的に大きくされて
いる。また、共振電極537は、共振プレート502の
上面において、外側端縁に至るように形成された接続電
極539に電気的に接続されているが、この接続電極5
39は、共振プレート501に形成された接続電極52
0と積層後に重なる位置に設けられている。また、下面
の共振電極(図示されず)は、共振プレート502の他
方の長辺側側縁の中央に引き出された接続電極に電気的
に接続されている。
【0135】また、共振プレート503は、上記共振プ
レート502と、接続電極が形成されている部分を除い
ては同様に構成されている。すなわち、上面の共振電極
537に電気的に接続されている接続電極549が共振
プレート503の一方の長辺側側縁中央に至るように形
成されている。また、図示されていない下面側の共振電
極については、共振プレート503の他方の長辺側側縁
において、共振プレート504上に形成されている接続
電極521と重なり合う位置に引き出されている。ま
た、ケース基板506の上面には、矩形の凹部506a
が形成されている。特に図示はしないが、ケース基板5
05の下面にも凹部が形成されている。
【0136】上記凹部506aは、共振プレート504
内の圧電共振部の振動を妨げないための空洞を形成する
ために設けられている。従って、上記凹部506aの形
成に代えて、矩形枠状のスペーサを配置して上記空洞を
形成してもよい。
【0137】本実施例のラダー型フィルタは、上述した
各共振プレート501〜504を絶縁性接着剤で接着し
つつ積層し、かつ上下にケース基板505,506を絶
縁性接着剤で貼り合わせることにより構成される。
【0138】図30に示すように、上記のようにして得
られた積層体550の側面に端子電極550a〜550
fを形成することにより、チップ型部品として構成され
た2段のラダー型フィルタを提供することができる。ラ
ダー型フィルタ552では、上記端子電極551aを入
力電極、551bを出力電極、551cをアース電位に
接続し、551eと551fとを共通接続することによ
り、ラダー型フィルタとして動作させ得る。
【0139】本実施例のラダー型フィルタ552では、
並列共振子及び直列共振子の全てが本発明の上記特定の
幅モードを利用した圧電共振子で構成されている。従っ
て、数百kHz〜2MHz帯で使用するのに適したチッ
プ型の小型のラダー型フィルタを提供することができ
る。しかも、各圧電共振子は、上記共振プレート501
〜504内に構成されているため、得られたラダー型フ
ィルタ552では、耐衝撃性も高められている。
【0140】第15の実施例 図31は、本発明の第15の実施例に係るラダー型フィ
ルタを説明するための分解斜視図である。第14の実施
例のラダー型フィルタでは、直列共振子及び並列共振子
の全てが、共振プレート501〜504として構成さ
れ、各共振プレートが積層された構造を有していた。こ
れに対して、本実施例のラダー型フィルタでは、圧電共
振子として、圧電共振部のみを有するものが用いられ
る。すなわち、図31に示すように、ベース基板571
上に、圧電共振子572〜575が積層される。この場
合、圧電共振子572,575がラダー型フィルタの直
列共振子として、圧電共振子573,574が並列共振
子として用いられる。
【0141】ベース基板571上には、複数の接続電極
571a〜571gが形成されている。ベース基板57
1としては、アルミナあるいは合成樹脂などの適宜の材
料からなるものを用いることができる。
【0142】ベース基板571上に、まず、圧電共振子
572が、取り付けられる。圧電共振子572は、矩形
板状の圧電セラミック板581を用いて構成されてい
る。圧電セラミック波581は厚み方向に分極処理され
ており、かつその上面及び下面と平行な断面が本発明の
矩形の断面を構成している。すなわち、上面の長辺の長
さbと、短辺の長さaとの比が、上述した式(1)を満
たす値を中心として±10%の範囲内とされている。
【0143】圧電セラミック板581の上面中央には、
矩形の共振電極582が形成されている。特に図示はし
ないが、下面にも共振電極582と重なり合う共振電極
が形成されている。共振電極582は、圧電セラミック
板581の上面の一方の長辺側側縁に至るように形成さ
れた接続電極583に電気的に接続されている。この接
続電極583の中央に、金属端子584が接合されてい
る。金属端子584は、図示されている金属端子585
と同様の形状を有する。他方、下面に形成された共振電
極は、下面において圧電セラミック板581の長辺側側
縁に沿うように形成された接続電極(図示されず)に電
気的に接続されており、該接続電極の中央に金属端子5
85が接合されている。
【0144】金属端子584,585は、圧電共振子5
72を、その下面がベース基板571の上面と接触しな
いように、ある長さ方向寸法を有する。すなわち、金属
端子585を例にとると、金属端子585は、圧電セラ
ミック板581の長辺側の側面に平行に延びる部分と、
該部分の下端においてベース基板571の上面に当接さ
れる部分とを有する。この場合、圧電セラミック板58
1の長辺側側面に沿うように延びる部分の長さが、圧電
セラミック板581の下面より下方に至るように構成さ
れている。従って、金属端子585の下端のベース基板
571と平行な部分をベース基板571上に半田により
接合した場合、圧電共振子581の下面はベース基板5
71から所定の空間を隔てて配置されることになる。よ
って、上記金属端子584,585による接合によっ
て、圧電共振子572の振動は妨げられない。しかも、
金属端子584,585は、圧電共振子572の長辺側
側面の略中央において圧電共振子572に接合されてい
る。よって、上記特定の幅モードの振動で圧電共振子5
72を励振したとしても、上記金属端子584,585
による固定構造によって共振特性が影響を受けることは
ほとんどない。
【0145】同様に、圧電共振子573においては、矩
形板状の圧電セラミック板591が用いられており、該
圧電セラミック板591は厚み方向に分極処理されてい
る。また、圧電セラミック板591の上面には、共振電
極592が形成されている。共振電極592は、一方の
長辺側側縁には至らないように形成されており、他方の
長辺側側縁から側面を経て下面に至るように形成されて
いる。この共振電極592に、電気的に接続されるよう
に、金属端子593が接合されている。金属端子593
は、中央上方に圧電セラミック板591の長辺側の側面
の中央に当接される接合部593aを有する。
【0146】他方、圧電セラミック板591の下面に
も、他方の長辺側側縁には至らないように、但し一方の
長辺側側縁から側面を経て上面に至るように他方の共振
電極が形成されている。この他方の共振電極は、金属端
子593が接合されている長辺側側面とは反対側の側面
において裏面側の共振電極に電気的に接続されている。
【0147】圧電共振子573においても、両面の共振
電極から電圧を印加した場合、本発明の上記特定の幅モ
ードで励振される。振動のノード部は、圧電セラミック
板592の長辺側の側面中央を結ぶ領域に存在する。と
ころが、金属端子593,592が該振動のノード部に
おいて共振電極592及び下面の共振電極に電気的に接
続されている。従って、金属端子593,594による
接合によって、圧電共振子573の共振特性は影響をほ
とんど受けない。
【0148】また、金属端子593,594は、それぞ
れ、下方に配置されている圧電共振子572及び金属端
子584,585に接触しないような形状とされてお
り、かつその下端のベース基板571と平行な部分にお
いて、ベース基板571上の接続電極に電気的に接続さ
れる。
【0149】圧電共振子574は、上記圧電共振子57
3と同様に構成されている。もっとも、金属端子59
5,596のベース基板571に接合される部分の位置
が、下方の金属端子593,594と接触しないよう
に、長辺側の側面の両端に近い位置とされている。その
他の点は、共振プレート573と同様であるため、同一
部分については、説明を省略する。
【0150】さらに、最上部に配置される圧電共振子5
75は、圧電共振子572と同様に構成されている。も
っとも、金属端子596,597は、下方の他の金属端
子に接触しないように、圧電セラミック板581の長辺
側側面の両端に位置されている。
【0151】本実施例では、上記各圧電共振子572〜
575をベース基板571上に金属端子584〜596
を用いて接合することにより、第14の実施例のラダー
型フィルタと同様に、2段のラダー型フィルタを構成す
ることができる。また、ベース基板571上に、例えば
図32に示したキャップと同様のキャップを接合し、該
キャップ内に圧電共振子572〜575を封止すること
により、密閉性に優れたラダー型フィルタとすることが
できる。
【0152】本実施例においても、各圧電共振子572
〜575が、一対の長辺側の側面の略中央を用いて金属
端子に接合されて支持されているため、各圧電共振子5
72〜575は、所望通りの共振特性を発揮し得る。加
えて、圧電共振子572〜575は、上記金属端子によ
りベース基板571上の接続電極に電気的に接続されて
いるだけであり、第14の実施例の場合のような支持部
材及び保持部を必要としない。従って、より小型のラダ
ー型フィルタを提供することが可能である。
【0153】前述した各実施例では、振動体の材料とし
て圧電セラミックスを用いたが、圧電性を示す材料であ
れば任意の材料を使用することができる。例えば、水
晶、LiTaO3 もしくはLiNbO3 などからなる圧
電単結晶や圧電性を示す高分子材料を用いてもよい。ま
た、それ自身が圧電性を示さない半導体や金属板の上
に、圧電材料を形成して、上記圧電体と同様に機能させ
てもよく、その場合、ポアソン比σは、共振部全体とし
て考慮する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る圧電共振子を示す
斜視図。
【図2】本発明における幅モードを説明するための略図
的平面図。
【図3】従来の幅モードを説明するための略図的平面
図。
【図4】(a)及び(b)は、本発明における幅モード
の有限要素法により解析された変位分布を示す図及び
(a)における座標を説明するための図。
【図5】図4に示す変位分布における変位ベクトルの分
布を示す図。
【図6】図4に示す変位分布におけるy軸方向に沿う位
置と、変位量との関係を示す図。
【図7】ポアソン比と幅拡がりモードを励振させる寸法
比b/aとの関係を示す図。
【図8】比b/aと図4に示した変位分布における相対
変位量との関係を示す図。
【図9】ポアソン比と比b/aとの関係を示す図。
【図10】(a)及び(b)は、本発明の第2の実施例
に係る幅モードを利用した圧電共振子を示す平面図およ
び正面図。
【図11】図10に示した圧電共振子の変位分布を示す
図。
【図12】本発明の第3の実施例に係る幅モードを利用
した圧電共振子を示す斜視図。
【図13】本発明の第4の実施例に係る幅モードを利用
した圧電共振子を示す平面図。
【図14】本発明の第5の実施例に係る幅モードを利用
した圧電共振子を示し、動吸振部を有する圧電共振子を
示す平面図。
【図15】本発明の第6の実施例に係るチップ型共振部
品の分解斜視図。
【図16】チップ型共振部品を示す斜視図。
【図17】(a)及び(b)は、式(1)におけるn=
2の場合の共振部の変位分布及び該共振部を用いて構成
された共振子の変位分布を示す各図。
【図18】本発明の第7の実施例に係るチップ型圧電共
振部品を説明するための分解斜視図。
【図19】図18で用いられている圧電共振子において
採用されている圧電セラミック板を示す斜視図。
【図20】圧電共振子を示す斜視図。
【図21】図18に示したチップ型圧電共振部品の外観
を示す斜視図。
【図22】矩形枠状の支持部材と一体化された圧電共振
子の変形例を説明するための斜視図。
【図23】(a)及び(b)は、本発明の第8の実施例
に係る圧電共振子としての圧電フィルタを示す平面図及
び圧電セラミック板を透かして下方の電極形状を示した
模式的平面図。
【図24】本発明の第9の実施例の圧電共振子を示す斜
視図。
【図25】本発明の第10の実施例にかかる圧電共振子
を示す斜視図。
【図26】本発明の第11の実施例を示し、圧電共振子
をばね端子により保持した構造を示す斜視図。
【図27】本発明の第12の実施例に係る圧電共振子を
説明するための斜視図。
【図28】本発明の第13の実施例に係る圧電共振部品
を説明するための斜視図。
【図29】本発明の第14の実施例に係るラダー型フィ
ルタを説明するための分解斜視図。
【図30】ラダー型フィルタの外観を示す斜視図。
【図31】本発明の第15の実施例に係るラダー型フィ
ルタを説明するための分解斜視図。
【図32】キャップを示す斜視図。
【符号の説明】
1…圧電共振子 2…圧電板 3,4…共振電極 6,7…支持部材 8,9…保持部 11…圧電共振子 12…圧電共振部 13…圧電セラミック板 14,15…共振電極 16,17…支持部材 18,19…保持部 20,21…引き出し電極 22,23…支持部材としての金属端子 31…圧電共振子 32…圧電共振部 32a…圧電板 32b,32c…共振電極 36,37…支持部材 38,39…保持部 40,41…引き出し電極 42,43…動吸振部 44,45…連結部材 51,52…スペーサ板 53…共振プレート 54,55…空洞形成部材 56,57…ケース基板 60…チップ型圧電共振部品 61…積層体 62,63…外部電極 111…圧電共振子 112…圧電セラミック板 113…支持部 114…圧電セラミック板部分 120…チップ型圧電共振部品 122,123…外部電極 131…圧電共振子 132…支持部材 133…圧電共振子部分 141…圧電共振子 142,143…第1,第2の圧電共振部 142a,143a…共振電極 142b,143b…アース電極(共通共振電極) 147…支持部 201…圧電共振子 202…圧電セラミック板 204,205…共振電極 210…圧電共振子 212…圧電共振部 213…圧電セラミックス 301…圧電共振子 302…圧電セラミックス 303,304…共振電極 305,306…ばね端子 401…圧電フィルタ 402…圧電セラミック板 403,404…第1,第2の共振電極 405…共通共振電極 406〜408…リード端子 411…圧電フィルタ装置 412…ベース基板 413…圧電フィルタ素子 414a〜414c…接続電極 415a,415b…金属端子 501〜504…共振プレート 505,506…ケース基板 512…圧電セラミック板 513,514…保持部 515,516…スペーサ板 517,518…共振電極 531…圧電共振子 535,536…第1,第2のスペーサ板 537…共振電極 550…積層体 550a〜550f…接続電極 552…ラダー型フィルタ 571…ベース基板 572〜575…圧電共振子 581…圧電セラミック板 582…共振電極 584…金属端子 585…金属端子 591…圧電セラミック板 592…共振電極 593…金属端子 594…金属端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−7361(JP,A) 特開 平5−145369(JP,A) 特開 平4−236512(JP,A) 実開 平5−34721(JP,U) 特公 昭53−14436(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/00 - 9/215 H03H 9/54 - 9/60

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直方体状の圧電体と、圧電体の外表面に
    形成された複数の共振電極とを備え、前記圧電体の分極
    方向両側の一対の矩形の面の短辺の長さをa、長辺の長
    さをbとし、前記圧電体を構成している材料のポアソン
    比をσとしたときに、前記長辺と短辺との長さの比b/
    aが、 【数1】 を中心として±10%の範囲内とされており、前記複数
    の共振電極間に交流電圧が印加されたときに前記短辺方
    向を幅方向とする幅モードが励振される共振部を有す
    る、幅モードを利用した共振子。
  2. 【請求項2】 直方体状の圧電体と、圧電体の外表面に
    形成された複数の共振電極とを備え、前記圧電体の分極
    方向と平行に延び、前記共振電極が形成された面を含
    む、互いに対向し合う一対の矩形面の短辺の長さをa、
    長辺の長さをbとし、前記圧電体を構成している材料の
    ポアソン比をσとしたときに、前記長辺と短辺との長さ
    の比b/aが、 【数2】 を中心として±10%の範囲内とされており、前記複数
    の共振電極間に交流電圧が印加されたときに前記短辺方
    向を幅方向とする幅モードが励振される共振部を有す
    る、幅モードを利用した共振子。
  3. 【請求項3】 前記共振部の少なくとも一方の前記長辺
    側の側面略中央に連結された支持部材をさらに備える、
    請求項1または2に記載の幅モードを利用した共振子。
  4. 【請求項4】 請求項に記載の幅モードを利用した共
    振子と、 前記共振子を挟持するように、該共振子の上下に貼り合
    わされたケース基板と、 前記共振子の振動する部分の振動を妨げないための空間
    を確保するために前記ケース基板にまたはケース基板と
    共振子との間に設けられた空洞形成手段とを備える、幅
    モードを利用したチップ型圧電共振部品。
  5. 【請求項5】 前記共振子の支持部材に固定されてお
    り、かつ前記共振子とともに中央に開口を有する枠状の
    共振プレートを構成している第1,第2のスペーサ板を
    さらに備え、 前記共振プレートの上下に前記ケース基板が貼り合わさ
    れている、請求項に記載の幅モードを利用したチップ
    型圧電共振部品。
  6. 【請求項6】 上面及び下面を有し、厚み方向に分極軸
    が揃っている直方体状の圧電体と、該圧電体の上面及び
    下面に形成された一対の共振電極とを備え、圧電体の上
    面及び下面の短辺の長さをa、長辺の長さをbとし、
    電体を構成している材料のポアソン比をσとしたとき
    に、前記長辺と短辺との長さの比b/aが、 【数3】 を中心として±10%の範囲内とされている共振部と、
    前記圧電体の一方の長辺側の側面略中央に連結された支
    持部材とを有する第1,第2の圧電共振部を備え、 1,第2の圧電共振部の圧電体の前記支持部材が連結
    された側とは反対側の長辺側の側面略中央同士が連結部
    材により連結されており、 前記第1,第2の圧電共振部の下面の共振電極が互いに
    電気的に接続されて共通共振電極とされており、第1,
    第2の圧電共振部が同相で駆動される対称モードと、逆
    相で駆動される非対称モードとが結合される、上記短辺
    方向を幅方向と する幅モードを利用した、二重モード圧
    電フィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項に記載の二重モード圧電フィル
    タと、前記支持部材に固定されており、かつ前記二重モ
    ードフィルタとともに中央に開口を有する枠状の共振プ
    レートを構成している第1,第2のスペーサ板とを備
    え、 前記共振プレートの上下に前記ケース基板が貼り合わさ
    れている、幅モードを利用したチップ型二重モード圧電
    フィルタ装置。
  8. 【請求項8】 上面及び下面を有し、厚み方向に分極処
    理されている直方体状の圧電体と、該圧電体の外表面に
    形成された複数の共振電極とを備え、前記圧電体の上面
    及び下面の短辺の長さをa、長辺の長さをbとし、前記
    圧電体を構成している材料のポアソン比をσとしたとき
    に、前記長辺と短辺との長さの比b/aが、 【数4】 を中心として±10%の範囲内とされており、前記複数
    の共振電極間に交流電圧が印加されたときに前記短辺方
    向を幅方向とする幅モードが励振される共振部を有し、 前記共振電極、圧の上面において、前記長辺側の
    側縁に沿うように形成された第1,第2の共振電極と、
    圧電の下面において第1,第2の共振電極と圧電
    介して重なり合うように形成されている共通共振電極と
    有する、幅モードを利用した単一モード圧電フィル
    タ。
  9. 【請求項9】 外部との接続のための複数の接続電極が
    上面に形成されたベース基板と、 前記ベース基板上に長辺側の一方の側面が下方を向くよ
    うに配置された請求項に記載の単一モード圧電フィル
    タと、 前記圧電フィルタの第1,第2の共振電極及び共通共振
    電極を、前記複数の接続電極にそれぞれ電気的に接続
    し、かつ前記共振子をベース基板上に固定するための複
    数の金属端子と、 前記ベース基板上に取り付けられた共振子を囲繞するよ
    うにベース基板に固定されたキャップ材とを備える、チ
    ップ型単一モード圧電フィルタ装置。
  10. 【請求項10】 並列腕を構成する少なくとも1つの
    共振子と、直列腕を構成する少なくとも1つの直列共
    振子とを備えるラダー型フィルタにおいて、 前記直列共振子及び並列共振子の少なくとも1つが、請
    求項1または2に記載の圧電共振子で構成されているこ
    とを特徴とする、ラダー型フィルタ。
  11. 【請求項11】 外部との接続のための複数の接続電極
    が上面に形成されたベース基板と、複数の金属端子とを
    さらに備え、 前記ベース基板上において、直列共振子及び並列共振子
    を構成している複数の圧電共振子が積層されており、 前記複数の金属端子により、各圧電共振子の共振電極
    と、ベース基板上の複数の接続電極とがラダー型フィル
    タを構成するように電気的に接続されており、 記複数の圧電共振子を囲繞するように、前記ベース基
    板に固定された金属キャップをさらに備える、請求項
    に記載のラダー型フィルタ。
  12. 【請求項12】 前記金属端子が、圧電共振子の前記長
    辺側の側面略中央を結ぶ領域において圧電共振子に接合
    されている、請求項11に記載のラダー型フィルタ。
  13. 【請求項13】 並列腕を構成する少なくとも1つの圧
    電共振子と、直列腕を構成する少なくとも1つの直列共
    振子とを備えるラダー型フィルタにおいて、 前記直列共振子及び並列共振子の少なくとも1つが、請
    求項に記載の圧電共振子で構成されていることを特徴
    とする、ラダー型フィルタ。
  14. 【請求項14】 前記直列共振子及び並列共振子を構成
    している各圧電共振子の支持部材に固定されており、か
    つ圧電共振子とともに中央に開口を有する枠状の共振プ
    レートを構成している第1,第2のスペーサ板を備え、 各圧電共振子が組み込まれている各共振プレートが厚み
    方向に積層されており、 前記複数の共振プレートが積層されている構造の上下に
    圧電共振子の振動する部分の振動を妨げないための空間
    を確保するように貼り合わされたケース基板と、 前記共振子の振動する部分の振動を妨げないための空間
    を確保するためにケース基板に、またはケース基板と共
    振プレートとの間に設けられた空洞形成手段とをさらに
    備える、請求項13に記載のラダー型フィルタ。
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