JP3114461B2 - エネルギー閉じ込め型圧電共振子 - Google Patents

エネルギー閉じ込め型圧電共振子

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JP3114461B2
JP3114461B2 JP05263769A JP26376993A JP3114461B2 JP 3114461 B2 JP3114461 B2 JP 3114461B2 JP 05263769 A JP05263769 A JP 05263769A JP 26376993 A JP26376993 A JP 26376993A JP 3114461 B2 JP3114461 B2 JP 3114461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エネルギー閉じ込め型
の圧電共振子に関し、特に、圧電共振子の支持構造が改
良されたエネルギー閉じ込め型圧電共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エネルギー閉じ込め型の圧電
共振子が周知である。エネルギー閉じ込め型の圧電共振
子は、共振エネルギーが、共振電極の重なり合っている
共振部に閉じ込められた構造を有し、従って共振部以外
の部分で機械的に保持することができ、かつ他の部材と
固定することが可能とされている。従って、圧電共振子
やフィルタに好適に用いられている。
【0003】しかしながら、エネルギーを閉じ込め得る
振動モードや素子形状にはかなりの制約があり、従っ
て、所望の周波数の共振子やフィルタを得ようとした場
合、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子を用いて構成す
ることができない場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】他方、未だ公知ではな
いが、長さモード、すべりモードあるいは幅モード等の
種々の振動モードを利用したエネルギー閉じ込め型の圧
電共振子として、動吸振部を連結したものや、共振部の
寸法をある特定の範囲に設計することにより共振エネル
ギーの閉じ込めを可能とした構造が提案されている(特
願平5−241748や特願平5−87473など)。
【0005】上述した未だ公知ではないエネルギー閉じ
込め型圧電共振子の一例を図1を参照して説明する。図
1は、上記圧電共振子を用いたチップ型圧電共振部品を
示す分解斜視図である。圧電共振子1は、中央に長さモ
ードで振動する圧電共振部2を有する。圧電共振部2
は、矩形板状の圧電セラミック板2aの両面の全面に共
振電極を形成した構造を有する。共振部2の長さ方向中
央部には、それぞれ、支持部を介して動吸振部3,4が
連結されている。動吸振部3,4は、共振部2から漏洩
してきた振動を受けて共振し、動吸振現象により漏洩し
てきた振動を打ち消すように作用する。動吸振現象の詳
細は、谷口修著「振動工学」第113頁〜第116頁
(コロナ社発行)に記載されている。
【0006】圧電共振子1では、上記のように動吸振部
3,4が、圧電共振部2に連結されているため、動吸振
部3,4までの部分に共振エネルギーが閉じ込められ、
エネルギー閉じ込め型の圧電共振子とされている。ま
た、動吸振部3,4の外側には、幅の細い連結部を介し
て、保持部5,6が連ねられている。なお、上記共振部
2、支持部、動吸振部3,4、連結部及び保持部5,6
は、圧電セラミック板を図示のような各部分を有する平
面形状に加工することにより形成されている。
【0007】また、共振部2の両面に形成された共振電
極は、それぞれ、引出し導電部を用いて、保持部5,6
の一方主面に形成された端子電極5aに電気的に接続さ
れている。なお、保持部6側では、上記端子電極は下面
に形成されているため図示されていない。
【0008】上記圧電共振子1の側方には、コの字状の
スペーサー7,8が接着されている。スペーサー7,8
は、アルミナ等のセラミック板あるいは合成樹脂板から
なり、圧電共振子1と同等の厚みを有するように構成さ
れている。上記スペーサー7,8の内側には、切欠7
a,8aが形成されており、それによって共振部2の振
動が妨げられないようにされている。
【0009】また、上記圧電共振子1にスペーサー7,
8を接着してなる共振プレート9の上下に、矩形枠状の
空洞形成用スペーサー10,11及びケース基板12,
13が積層される。空洞形成用のスペーサー10,11
は、それぞれ、共振部2及び動吸振部3,4の振動を妨
げないための空洞を上下に形成するために設けられてい
る。
【0010】この圧電共振部品では、上記各部材を積層
し接着することにより一体型のチップ型圧電共振部品と
して構成される。しかしながら、共振プレート9を構成
するにあたり、圧電共振子1の側方に図示のようなスペ
ーサー7,8を別途用意し、かつ接着しなければなら
ず、製造工程が非常に煩雑であった。加えて、圧電共振
子1とスペーサー7,8との接着部分の密封性が充分で
ないことがあり、得られた圧電共振部品において耐湿性
等の耐環境特性が損なわれることがあった。
【0011】よって、本発明の目的は、矩形枠状の部材
内に圧電共振部を構成してなるエネルギー閉じ込め型の
圧電共振子において、製造工程を簡略化することがで
き、かつ密封性を高め得る構造を備えたものを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、開
口を有する矩形枠状の支持部材と、前記矩形枠状の支持
部材の開口内に配置されておりかつ支持部材に連結さ
れた圧電共振素子とを備え、前記圧電共振素子及び前記
支持部材が矩形板状の部材を加工することにより一体的
構成されておりかつ前記圧電共振素子が、圧電
振部と、圧電共振部に連結された支持部と、支持部に連
結されており、支持部を介して圧電共振部から伝搬して
きた振動を受けて屈曲モードで共振し、動吸振現象によ
り伝搬してきた振動を打ち消す動吸振部と、前記動吸振
部に連結された連結バーとを有し、該連結バーにより前
記支持部材に連結されている、エネルギー閉じ込め型圧
電共振子である。
【0013】本願の第2の発明は、開口を有する矩形枠
状の支持部材と、前記支持部材の開口内に配置されてお
りかつ支持部材に連結された圧電共振素子とを備え、前
記圧電共振素子及び前記支持部材が矩形板状の部材を加
工することにより一体的に構成されており、かつ、前記
圧電共振素子が、上面及び下面が一対の短辺と、一対の
長辺とを有する矩形板状の形状を有し、短辺の長さを
a、長辺の長さをb、圧電材料のポアソン比をσとした
ときに、前記長辺と短辺の長さの比b/aが、下記の式
(1)を中心として±10%の範囲内とされており、前
記短辺方向を幅方向とする幅拡がりモードを利用した矩
形板状の圧電振動部と、矩形板状の圧電振動と、幅拡
がりモードの振動のノードとなる振動の両短辺側の側
略中央に連結された支持部とを有する幅拡がりモード
を利用したエネルギー閉じ込め型の共振素子であり、
記支持部により前記支持部材に連結されている、エネル
ギー閉じ込め型圧電共振子である。
【0014】
【0015】
【数3】
【0016】
【0017】本願の第3の発明は、開口を有する矩形枠
状の支持部材と、前記支持部材の開口内に配置されてお
りかつ支持部材に連結された圧電共振素子とを備え、前
記圧電共振素子及び前記支持部材が矩形板状の部材を加
工することにより一体的に構成されており、かつ、前記
圧電共振素子が、分極処理された圧電体と、圧電体中央
部において対向するように、かつ分極方向と平行な方向
となるように、圧電体の少なくとも一方主面上に形成さ
れた第1,第2の共振電極とを有し、第1,第2の共振
電極が対向しあっている共振部を挟むように、前記圧電
体の対向2面に第1,第2の溝が形成されており、第
1,第2の共振電極を結ぶ方向である第1の方向に沿う
共振部の長さをb、前記第1の方向と直交し、かつ第
1,第2の溝の深さ方向である第2の方向に沿う共振部
の長さをaとし、圧電体を構成している材料のポアソン
比をσとしたときに、比b/aが、下記の式(2)を中
心として±10%の範囲内とされているすべりモードを
利用した共振素子である、エネルギー閉じ込め型圧電共
振子である。
【0018】
【0019】
【数4】
【0020】
【0021】
【作用及び発明の効果】請求項1に記載の発明では、上
記圧電共振素子が動吸振部を有するため、従来エネルギ
ー閉じ込めが不可能であると考えられていた振動モード
を利用してエネルギー閉じ込め型の圧電共振素子を構成
することができる。
【0022】請求項2に記載の発明では、上記圧電共振
素子が、幅拡がりモードを利用したエネルギー閉じ込め
型圧電共振素子により構成されている。幅拡がりモード
とは、矩形板状の振動体の振動モードの1つであり、正
方形板の振動体の拡がりモード振動と、長方形板の振動
体の幅モード振動との間の振動姿態をとる振動モードで
ある。このような幅拡がりモードを利用した圧電共振素
子は、本願出願人が先に提出した特願平5−87474
に開示されている。
【0023】幅拡がりモードを利用した圧電共振子で
は、振動のノード点が振動体の中心だけでなく、両短辺
略中央にも存在する。従って、請求項2に記載の発明に
用いられる圧電共振素子では、振動体の両短辺略中央
に、上記のように支持部を連結した構造とするだけで、
該支持部間に振動体の振動エネルギーを閉じ込めること
ができる。すなわち、エネルギー閉じ込め型の圧電共振
素子を容易に構成することができる。
【0024】また、幅拡がりモードを利用した振動体に
おいて、矩形板状の振動体の長辺と短辺の長さの比b/
aを上記特定の範囲内とすることにより、幅拡がりモー
ドが効率よく励振され、かつ閉じ込められる。これは、
本願発明者により実験的に確かめられたものである(特
願平5−87473)。
【0025】第3の発明では、すべりモードを利用した
エネルギー閉じ込め型圧電共振素子において、共振部を
挟むように第1,第2の溝が形成されているため、該第
1,第2の溝間の共振部にすべりモードの振動が閉じ込
められる。従って、第1,第2の溝の外側の領域におい
て共振部を支持することにより、エネルギー閉じ込め型
の圧電共振素子を構成することができる。第1,第2の
溝間に共振部を構成することによりすべりモードを利用
したエネルギー閉じ込め型圧電共振子を実現し得ること
は、本願発明者が先に提出した特願平5−241748
号に開示されている。
【0026】また、上記すべりモードを利用した圧電共
振素子では、比b/aが上記特定の範囲内とされるよう
に構成され、それによってすべりモードにより振動エネ
ルギーが共振部内により一層効果的に閉じ込められる。
このことは、本願発明者によって実験的に確かめられた
ものであり、上記特願平5−241748号に開示され
ている。
【0027】上記のように、発明で用いられる各圧電
共振素子は、連結部あるいは支持部により、支持されて
おり、かつエネルギー閉じ込め型の圧電共振素子として
構成されており、さらに開口を有する矩形枠状の支持部
材内に配置されており、かつ該支持部材に連結されてい
ることにおいて共通するものである。
【0028】発明では、上記各圧電共振素子が、矩形
枠状の支持部材と一体の部材で構成されている。従っ
て、圧電共振素子が、矩形枠状の支持部材で囲まれてお
り、かつ圧電共振素子の側方に接合部分を有しないた
め、エネルギー閉じ込め型の圧電共振素子を用いた圧電
共振部品の密封性を高めることが可能となる。
【0029】また、本発明の圧電共振子は、上記圧電共
振素子が支持部材と一体の部材で構成されているため、
矩形枠状の支持部材及び圧電共振素子を構成するに当た
り、圧電セラミック板や金属板に圧電薄膜を形成した矩
形の板状部材を、レーザー加工あるいはエッチング等に
より容易に作製することができる。従って、製造工程を
簡略化することができる。
【0030】よって、発明によれば、種々の周波数で
用い得るエネルギー閉じ込め型圧電共振子であって、し
かも、製造工程を簡略化することができ、かつ耐湿性等
の耐環境特性に優れた圧電共振部品を提供することが可
能となる。
【0031】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ実施例を説明
することにより本発明を明らかにする。第1の実施例 図2は、第1の実施例の圧電共振子を構成するのに用い
られる圧電セラミック板を示す斜視図である。圧電セラ
ミック板21は、矩形の圧電セラミック板を図示の形状
を有するように加工することにより構成されている。す
なわち、圧電セラミック板21は、矩形枠状の支持部材
22と、矩形枠状の支持部材22の開口22a内に配置
された圧電共振子を構成する圧電セラミック板部分23
とを一体の部材で形成することにより構成されている。
【0032】ここでは、中央に、圧電共振部を構成する
ための細長い矩形板状の圧電セラミック板部分23が配
置されており、該圧電セラミック板部分23の両側に、
支持部24,25を介して、屈曲モードで共振する動吸
振部26,27が形成されている。動吸振部26,27
の外側の側面中央は、支持部28,29を介して、矩形
枠状の支持部材22に連ねられている。
【0033】本実施例では、上記圧電セラミック板21
の上面に、図3に示すように、共振電極33、引出し導
電部34及び端子電極35を形成し、さらにダミーの電
極36を形成し、下面側において、共振電極33と対向
するように第2の共振電極を形成し、該第2の共振電極
に接続された引出し導電部及び引出し導電部に接続され
た端子電極(上面側の電極36と表裏対向するように形
成された電極)を形成することにより圧電共振素子が構
成されている。
【0034】上記各電極は、圧電セラミック板21の上
面及び下面に蒸着、メッキもしくはスパッタリング等に
より導電性材料を付与することにより形成することがで
きる。
【0035】本実施例のエネルギー閉じ込め型圧電共振
子30では、上記のように、矩形枠状の支持部材22
と、圧電共振素子とが一体の部材すなわち図2に示した
圧電セラミック板21を用いて構成されている。従っ
て、例えば図1に示した圧電共振部品における共振プレ
ート9に代えて用いることができる。よって、図1に示
した例では、スペーサー7,8と圧電共振子の接合部分
の密封性が充分でない場合があったが、本実施例の圧電
共振子30ではこのような接合部分を有しないため、密
封性に優れた圧電共振部品を得ることができる。
【0036】第2の実施例 図4(a)及び(b)は、第2の実施例に係る圧電共振
子を説明するための斜視図及び平面図である。
【0037】本実施例の圧電共振子40では、第1の実
施例の場合と同様に、圧電セラミック板をレーザー加工
あるいはエッチングにより加工することにより、矩形枠
状の支持部材41と、該支持部材41内に配置された圧
電共振素子42を構成する部分とが一体に構成されたプ
レート43が得られる。従って、第1の実施例の場合と
同様に、圧電共振素子の側方にスペーサーを接合する煩
雑な作業を省略することができる。
【0038】本実施例の特徴は、上記圧電共振素子42
が、動吸振部を有するすべりモードを利用したエネルギ
ー閉じ込め型の圧電共振素子で構成されていることにあ
る。すなわち、圧電共振素子42は、分極軸が矢印Pで
示すように長手方向に揃うように分極処理された細長い
圧電板部分44を有する。圧電板部分44の上面には、
両端縁に沿うように第1,第2の共振電極45,46が
形成されている。
【0039】第1,第2の共振電極45,46は、圧電
板部分44の上面中央部分において対向し合うように配
置されている。また、第1の共振電極45の先端側に
は、第1の溝47が、第2の共振電極46の先端には、
第2の溝48が形成されている。そして、第1,第2の
溝47,48で挟まれている部分、すなわち、第1,第
2の共振電極45,46を結ぶ方向(第2の方向)に沿
う共振部の長さをa、上記第1の方向、すなわち共振電
極の共振部で延びている方向、本例では分極方向Pに沿
う共振部の長さをbとし、圧電板を構成しているポアソ
ン比σとしたときに、比b/aが、上記式(2)を満た
す値を中心として、±10%の範囲内とされている。
【0040】また、第1,第2の溝47,48よりも外
側に、それぞれ、第1,第2の溝47,48と平行に、
第3,第4の溝49,50が形成され、それによって動
吸振部51,52が形成されている。動吸振部51,5
2は、共振部から漏洩してきた振動を相殺するために設
けられている。
【0041】また、上記第3,第4の溝49,50が形
成されている圧電セラミック板部分が、上記矩形枠状の
支持部材41に連ねられている。第1,第2の共振電極
45,46は、それぞれ、矩形枠状の支持部材41の上
面に形成された端子電極53,54に電気的に接続され
ている。
【0042】従って、本実施例のエネルギー閉じ込め型
の圧電共振子40では、端子電極53,54から交流電
圧を印加することにより、共振部がすべりモードで励振
される。そして、この共振エネルギーは、特願平5−2
41748号に開示されているように、共振部が上記特
定の寸法比を有するように構成されているため、該共振
部に効果的に閉じ込められる。
【0043】しかも、共振部の外側に、上記動吸振部5
1,52が構成されているため、該動吸振部51,52
により、僅かながら漏洩してきた振動がさらに相殺され
ることになる。従って、動吸振部51,52までの部分
に、振動エネルギーが確実に閉じ込められる。
【0044】さらに、第1の実施例と同様に、支持部材
41と圧電共振素子42とが一体の部材を用いて、すな
わち1枚の圧電セラミック板を用いて構成されているた
め、図1に示した共振プレート8に比べて圧電共振部品
を構成した場合の密封性を高めることができる。
【0045】第3の実施例 図5は、第3の実施例に係るエネルギー閉じ込め型圧電
共振子を示す斜視図である。本実施例の圧電共振子61
は、矩形枠状の支持部材62と、該矩形枠状の支持部材
62の開口62a内に配置された圧電共振素子63とを
有する。そして、圧電共振素子63及び支持部材62
が、第1の実施例と同様に、矩形の圧電セラミック板
を、図示の平面形状を有するようにレーザービーム加工
あるいはエッチング等により加工することにより形成さ
れている。
【0046】第1の実施例と異なるところは、支持部材
62の開口62a内に配置されている圧電共振素子63
にある。圧電共振素子63は、矩形板状の圧電セラミッ
ク板部分64を有し、該圧電セラミック板部分64は、
図示の矢印P方向に分極軸が揃うように分極処理されて
いる。矩形板状の圧電セラミック板部分64は、請求項
2に記載の発明における矩形板状の振動体に相当し、本
実施例では、該圧電セラミック板部分64の長辺bと短
辺aとの長さの比b/aが、上述した式(1)を満たす
ように構成されている。
【0047】また、圧電セラミック板部分64の上面に
おいて、両端に沿うように、第1,第2の共振電極6
5,66が形成されている。第1,第2の共振電極6
5,66は、引出し導電部により、支持部材62の上面
に形成された第1,第2の端子電極67,68に電気的
に接続されている。本実施例では、第1,第2の端子電
極67,68から交流電圧を印加することにより、圧電
共振部が幅拡がりモードで励振される。そして、この場
合、共振部69の外側には、動吸振部70,71が、そ
れぞれ、支持部を介して連結されているため、漏洩して
きた振動エネルギーが動吸振部70、71により動吸振
現象により相殺される。従って、動吸振部70、71が
設けられている部分までに振動エネルギーが一層効果的
に閉じ込められる。
【0048】第3の実施例においても、支持部材62と
圧電共振素子63が一体の部材を用いて構成されている
ため、第1の実施例と同様に製造工程を簡略化すること
ができ、かつ圧電共振部品を構成した場合の密封性を高
めることができる。
【0049】第4の実施例 図6は、第4の実施例に係る圧電共振子を示す斜視図で
ある。圧電共振子81は、第3の実施例に係る圧電共振
子61とほぼ同様に構成されている。異なる点は、支持
部材62の開口62a内に配置された圧電共振素子83
の共振部にある。すなわち、共振部は、厚み方向に一様
に分極処理された矩形板状の圧電セラミック板部分84
aを有し、圧電セラミック板部分84aの両主面の全面
に共振電極85(下面側の共振電極は図示されず)を形
成することにより構成されている。共振電極85は、引
出し導電部により、第1の端子電極86に電気的に接続
されている。
【0050】また、下面側の共振電極も同じく引出し導
電部により、下面側に形成された第2の端子電極(図示
されず)に電気的に接続されている。なお、第2の端子
電極は、上面側に形成されたダミーの電極87と表裏対
向する位置に形成されている。
【0051】その他の点については、第3の実施例と同
様であるため、同一部分について同一参照番号を付する
ことによりその説明は省略する。本実施例おいても、圧
電共振素子83が支持部材62と一体の部材を用いて構
成されているため、製造工程の簡略化及び密封性の向上
を図ることができる。また、動吸振部70,71により
該動吸振部70,71が設けられている部分までに、上
記幅拡がり振動モードによる振動エネルギーが閉じ込め
られる。従って、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子と
して構成されている。
【0052】第5の実施例 図7(a)及び(b)は、第5の実施例に係る圧電共振
子を説明するための斜視図及び平面図である。
【0053】本実施例の圧電共振子91は、第2の実施
例の圧電共振子40の変形例に相当する。すなわち、本
実施例の圧電共振子91においても、矩形枠状の支持部
材41と、圧電共振素子92とが一体の部材を用いて構
成されている。異なるところは、圧電共振素子93で
は、図4に示した動吸振部49,50が設けられていな
いことにある。
【0054】従って、動吸振現象により共振エネルギー
が閉じ込められる構造ではないが、共振部44は、前述
したように、第1,第2の共振電極45,46間を結ぶ
方向の長さをa、第1,第2の溝47,48間に位置し
ている共振部の分極方向Pに沿う長さをbとし、圧電板
を構成している材料のポアソン比をσとしてときに、前
述した式(2)を満たす値を中心として±10%の範囲
内とされている。従って、すべりモードの振動エネルギ
ーが、共振部44に閉じ込められる。
【0055】第5の実施例においても、第2の実施例と
同様に、矩形枠状の支持部材41と圧電共振素子92と
が一体の部材を用いて構成されているため、第2の実施
例と同様に製造工程の簡略化及び圧電共振部品として構
成した場合の密封性の向上を図り得る。
【0056】第6の実施例 図8は、第6の実施例に係る圧電共振素子を説明するた
めの斜視図である。第6の実施例に係る圧電共振素子1
01は、矩形枠状の支持部材102と、支持部材102
の中央の開口102a内に配置された圧電共振素子10
3とを有する。圧電共振素子103は、矩形の板状の圧
電セラミック板部分104を有する。圧電セラミック板
部分104は、厚み方向に分極軸が揃うように分極処理
されている。
【0057】また、圧電セラミック板部分104の両主
面に共振電極105(下面側の共振電極は図示されず)
が図示されている。共振電極105は、支持部106上
に形成された引出し導電部107を介して第1の端子電
極108に電気的に接続されている。また、支持部材1
02上には、ダミーの電極109が形成されており、該
ダミーの電極109と表裏対向する位置に、すなわち支
持部材102の下面側に第2の端子電極が形成されてお
り、該第2の端子電極が下面側の共振電極と引出し導電
部を介して電気的に接続されている。
【0058】また、上記圧電共振素子103では、共振
部すなわち圧電セラミック板部分104の寸法が、前述
した式(1)を満たす値を中心として±10%の範囲内
とされている。従って、第1,第2の端子電極から交流
電圧を印加することにより、圧電セラミック板104に
構成された共振部が幅モードで励振されるが、この振動
エネルギーが共振部に閉じ込められる。
【0059】第6の実施例においても、圧電共振素子1
03と支持部材102とが一体の部材を用いて構成され
ているため、製造工程の簡略化及び圧電共振部品を構成
した場合の密封性の向上を図ることができる。
【0060】変形例 上述してきた実施例では、矩形の圧電セラミック板を用
意し、レーザービーム加工あるいはエッチング等により
上記支持部材及び圧電共振子を構成する部分を形成し得
るが、請求項1〜5に記載の発明の圧電共振子は、他の
方法によって構成することもできる。例えば、矩形板状
の金属板や半導体プレートを用意し、図9に示すよう
に、矩形枠状の支持部材112及び圧電共振素子を構成
する部分113を有するように金属板を打ち抜き、ある
いはエッチングし、次に、圧電共振素子を構成する部分
113の上面に、圧電薄膜114を付与し、さらに圧電
薄膜114の上面に図示しない一方の共振電極を形成す
ることによっても構成することができる。この場合、圧
電薄膜114の下面側の共振電極は上記金属板よりなる
圧電共振素子を構成する部分113により兼用すること
ができる。
【0061】また、圧電薄膜114の上面に形成される
共振電極については、支持部材112や動吸振部11
5,116上を通過する部分に絶縁層を形成し、該絶縁
層上に引出し導電部及び端子電極を形成すればよい。
【0062】図9に示した例は、第1の実施例の変形例
であるが、第2〜第6の実施例においても同様に構成す
ることができる。また、金属板に代えて、半導体材料か
らなるプレートを用いてもよい。さらに、圧電薄膜とし
ては、圧電セラミックスよりなるもののほか、圧電単結
晶からなるものであってもよい。
【0063】図10は、本発明の第7の実施例にかかる
圧電共振子を示し、図10(a)及び(b)は、それぞ
れ、該圧電共振子の平面図及び圧電板を透かして下方の
電極形状を示した模式的平面図である。
【0064】第7の実施例にかかる圧電共振子131
は、2重モードを圧電フィルタを構成するためのもので
あり、長さ振動モードを利用した第1,第2の圧電共振
子ユニット132,133を有する。圧電共振ユニット
132,133は、厚み方向に一様に分極処理された細
長い矩形の圧電セラミック板部分の一方主面に共振電極
を構成するための電極132a,133aを形成し、下
面にアース電極として機能する電極132b,133b
を形成した構造を有する。
【0065】第1,第2の圧電共振ユニット132,1
33は、それぞれ、長さ振動モードで励振されるが、そ
の振動のノード点同士が連結材134により連結されて
いる。また、下面においては、電極132bと133b
とが、連結部材の下面に形成された接続導電部により相
互に電気的に接続されている。従って、電極132aま
たは133aを入力電極もしくは出力電極とし、下面の
電極132b,133bをアース電極として用いること
により、対称モード及び非対称モードを利用した2重モ
ード圧電フィルタが構成される。
【0066】本実施例は、上記2個の圧電共振ユニット
132,133を用いたことに特徴を有し、その他の点
については、第1の実施例の圧電共振子と同様に構成さ
れている。すなわち、第1,第2の圧電共振ユニット1
32,133の外側には、それぞれ、振動伝達部を介し
て屈曲モードで共振される動吸振部135,136が構
成されており、動吸振部135,136の外側端が連結
バーを介して矩形枠状の支持部材137に連結されてい
る。従って、矩形枠状の支持部材137の開口137a
内に、第1,第2の圧電共振ユニット132,133等
が配置されている。
【0067】また、これら開口137a内に配置された
第1,第2の圧電共振ユニット132,133等は、支
持部材137と一体に構成されている。すなわち、一枚
の圧電セラミック板を機械加工することにより、あるい
はエッチングすることにより図示のように平面形状を有
する一体の部材が得られている。
【0068】第1〜第7の実施例では、圧電セラミック
板を用いたが、圧電セラミック板に代えて、圧電単結晶
板を用いてもよい。また、請求項1〜5に記載の発明の
圧電共振子を製作するにあたっては、好ましくは、図1
1に示すように、マザーのプレート121を用してもよ
い。マザーのプレート121をレーザービーム加工もし
くはエッチングにより加工し、それによって、複数の圧
電共振素子部分123,123と、矩形板状の支持部材
とを一体に形成する。しかる後、圧電共振素子部分12
3,123に適宜の電極を蒸着、メッキもしくはスパッ
タリングにより形成し、さらに上下にマザーのケース基
板124,125を貼り合わせることにより、マザーの
圧電共振部品積層体を得ることができる。しかる後、該
マザーの積層体を厚み方向に切断し、個々のチップ型圧
電共振部品単位に切断することにより圧電共振部品を効
率よく製造することができる。
【0069】なお、図11において、125aは凹部を
示し、圧電共振素子の振動を妨げないための空洞を形成
するために設けられている。なお、上記空洞125aを
有しないケース基板を用いる場合には、図1に示した例
のように、空洞形成用スペーサーをケース基板124,
125と、プレート121との間に介在させればよい。
【0070】次に、第1の実施例のエネルギー閉じ込め
型圧電共振子の応用例としてのラダー型フィルタを図1
2及び図13を参照して説明する。ラダー型フィルタ1
40は、上から順にケース基板141、空洞形成用スペ
ーサー142、第1の共振プレート143、空洞形成用
スペーサー144、第2の共振プレート145、空洞用
形成スペーサー146、第3の共振プレート147、空
洞形成用スペーサー148、第4の共振プレート14
9、空洞形成用スペーサー150及びケース基板151
を順に積層した構造を有する。
【0071】上記各部材のうち、第2,第4の共振プレ
ート145,149が、第1の実施例で用いられたエネ
ルギー閉じ込め型圧電共振子30とほぼ同様の構造の部
材を用いて構成されている。
【0072】図12を参照して、ケース基板141,1
51は、図1に示したケース基板12,13と同様に絶
縁性セラミックスもしくは合成樹脂板等により構成され
ている。ケース基板141の下方に配置される第1の共
振プレート143の振動部分の振動を妨げないための空
間を形成するために、上記スペーサー142が挿入され
ている。同様に、形成基板151の上面側にも、第4の
共振プレート149の振動部分の振動を妨げないための
空間を確保するために、空洞形成用スペーサー150が
用いられている。
【0073】空洞形成用スペーサー142,150は、
図示のように厚みの薄い矩形枠状の部材で構成されてい
るが、例えば合成樹脂その他の適宜の絶縁性材料で構成
することができる。なお、他の空洞形成用スペーサー1
44,146,148についても、空洞形成用スペーサ
ー142,150と同様に構成される。
【0074】第1の共振プレート143は、長さ振動モ
ードで振動する動吸振部内蔵型のエネルギー閉じ込め型
圧電共振部152aを有する。圧電共振部152aは、
細長い矩形板状の形状を有し、分極軸がその長さ方向に
沿うように分極処理されている。圧電共振部152aの
長さ方向中央部には、支持部を介して、屈曲モードで共
振し得るように構成された動吸振部152d,152e
が構成されている。
【0075】第1の共振プレート143においても、第
2,第4の共振プレート145,149と同様に、圧電
共振部152a及び動吸振部152d,152e等が、
矩形枠状の支持部材154と一体に構成されている。
【0076】なお、上記圧電共振部152aでは、共振
電極152j,152kが上面に形成されており、該共
振電極152j,152kは、接続導電部を介して支持
部材上に形成された電極152m,152nに電気的に
接続されている。
【0077】他方、第2の共振プレート145は、前述
したように、第1の実施例で用いられたエネルギー閉じ
込め型圧電共振子30と同様に構成されている。すなわ
ち、矩形枠状の支持部材157の開口157a内に、動
吸振部内蔵型圧電共振部155を一体に構成した構造を
有する。
【0078】第3の共振プレート147は、第1の共振
プレート143に比べて支持部材側への電極の引出し方
が異なる点においてのみ異なり、他の部分は同様に構成
されている。
【0079】同様に、第4の共振プレート149も、第
2の共振プレート145と支持部材側への電極の引出し
方が異なる点においてのみ異なる。すなわち、第4の共
振プレート149における圧電共振部161aの上面に
形成された共振電極161bには、支持部材上の電極1
61cが電気的に接続されており、該電極161cは、
支持部材157の一辺の中央部分に形成されているのに
対し、圧電共振部161aの下面の全面に形成された共
振電極(図示されず)は、支持部材の一辺の下面におい
て、中央ではなく一方端に寄せて形成された電極161
mに電気的に接続されている。
【0080】上述した各部材を積層し、適宜の端子電極
を形成することにより、図13に示すラダー型フィルタ
140を得ることができる。図13において、140a
〜140fは端子電極を示す。なお、図13において
は、相対的に厚みの薄いスペーサー142,144,1
46,148の図示は省略されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をなす契機となった未だ公知ではないチ
ップ型圧電共振部品を説明するための分解斜視図。
【図2】第1の実施例に用いられる素子プレートを示す
斜視図。
【図3】第1の実施例の圧電共振子を示す斜視図。
【図4】(a)及び(b)は、第2の実施例の圧電共振
子を説明するための斜視図及び平面図。
【図5】第3の実施例の圧電共振子の斜視図。
【図6】第4の実施例の圧電共振子を示す斜視図。
【図7】(a)及び(b)は、第5の実施例の圧電共振
子の圧電共振子の斜視図及び平面図。
【図8】第6の実施例に係る圧電共振子を示す斜視図。
【図9】金属板上に圧電薄膜を付与することにより形成
された圧電共振子を示す斜視図。
【図10】(a)及び(b)は、第7の実施例の圧電共
振子を説明するための平面図及び圧電セラミック板を透
かして下方の電極形状を示した模式的平面図。
【図11】本発明の圧電共振子を用いて構成されるチッ
プ型圧電共振部品の製造方法を説明するための分解斜視
図。
【図12】第1の実施例の圧電共振子を用いて構成され
たラダー型フィルタの分解斜視図。
【図13】ラダー型フィルタを示す斜視図。
【符号の説明】
22…支持部材 22a…開口 23…圧電共振部 25,26…支持部 26,27…動吸振部 28,29…連結部 30…圧電共振子 33…共振電極 35…端子電極 40…圧電共振子 41…支持部材 41a…開口 43…圧電共振素子 45,46…共振電極 47,48…第1の溝 51,52…動吸振部 61…圧電共振子 62…支持部材 62a…開口 63…圧電共振素子 64…共振部 65,66…共振電極 70,71…動吸振部 81…圧電共振子 83…圧電共振素子 84…共振部 85…共振電極 91…圧電共振子 101…圧電共振子 102…支持部材 102a…開口 103…圧電共振素子 104…共振部 105…共振電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−119911(JP,A) 特開 昭55−68718(JP,A) 特開 平2−14608(JP,A) 特開 昭55−85120(JP,A) 特開 平3−108809(JP,A) 特開 平5−145369(JP,A) 実開 平5−25828(JP,U) 実開 平4−2116(JP,U) 実開 昭62−44525(JP,U) 実開 昭62−42328(JP,U) 特公 昭53−14436(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/00 - 9/215 H03H 9/54 - 9/60 H03H 3/00 - 3/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口を有する矩形枠状の支持部材と、 前記矩形枠状の支持部材の開口内に配置されており、か
    つ支持部材に連結された圧電共振素子とを備え、 前記圧電共振素子及び前記支持部材が矩形板状の部材を
    加工することにより一体的に構成されており、かつ、 前記圧電共振素子が、圧電共振部と、圧電共振部に連結
    された支持部と、支持部に連結されており、支持部を介
    して圧電共振部から伝搬してきた振動を受けて屈曲モー
    ドで共振し、動吸振現象により伝搬してきた振動を打ち
    消す動吸振部と、前記動吸振部に連結された連結バー
    を有し、該連結バーにより前記支持部材に連結されてい
    る、エネルギー閉じ込め型圧電共振子。
  2. 【請求項2】 開口を有する矩形枠状の支持部材と、 前記支持部材の開口内に配置されておりかつ支持部材に
    連結された圧電共振素子とを備え、 前記圧電共振素子及び前記支持部材が矩形板状の部材を
    加工することにより一体的に構成されており、かつ、 前記圧電共振素子が、上面及び下面が一対の短辺と、一
    対の長辺とを有する矩形板状の形状を有し、短辺の長さ
    をa、長辺の長さをb、圧電材料のポアソン比をσとし
    たときに、前記長辺と短辺の長さの比b/aが、 【数1】 を中心として±10%の範囲内とされており、前記短辺
    方向を幅方向とする幅拡がりモードを利用した矩形板状
    の圧電振動部と、矩形板状の圧電振動部と 幅拡がりモードの振動の ノードとなる振動部の両短辺
    の側面略中央に連結された支持部とを有する幅拡がりモ
    ードを利用したエネルギー閉じ込め型の共振素子であ
    り、前記支持部により前記支持部材に連結されている、
    エネルギー閉じ込め型圧電共振子。
  3. 【請求項3】 開口を有する矩形枠状の支持部材と、 前記支持部材の開口内に配置されておりかつ支持部材に
    連結された圧電共振素子とを備え、 前記圧電共振素子及び前記支持部材が矩形板状の部材を
    加工することにより一体的に構成されており、かつ、 前記圧電共振素子が 極処理された圧電体と、 前記圧電体中央部において対向するように、かつ分極方
    向と平行な方向となるように、圧電体の少なくとも一方
    主面上に形成された第1,第2の共振電極とを有し、 第1,第2の共振電極が対向しあっている共振部を挟む
    ように、前記圧電体の対向2面に第1,第2の溝が形成
    されており、第1,第2の共振電極を結ぶ方向である第
    1の方向に沿う共振部の長さをb、前記第1の方向と直
    交し、かつ第1,第2の溝の深さ方向である第2の方向
    に沿う共振部の長さをaとし、圧電体を構成している材
    料のポアソン比をσとしたときに、比b/aが、 【数2】 を中心として±10%の範囲内とされているすべりモー
    ドを利用した共振素子である、エネルギー閉じ込め型圧
    電共振子。
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