JP2738694B2 - 含浸形陰極構体の製造方法 - Google Patents

含浸形陰極構体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は丈夫で熱効率が良好な含浸形陰極構体の製造
方法に関する。
[従来の技術] 含浸形陰極は、使用時の陰極温度を1000〜1100℃程度
にする必要があり、そのため熱効率の向上について種々
の工夫が行われている。
例えば、特開昭56−168316号公報には、ヒータを内蔵
し閉塞端部の外側に含浸形陰極ペレットを取付けた金属
スリーブの、ヒータ挿入用の開口のある端部側を金属熱
反射スクリーンによって囲むようにした陰極ユニットに
おいて、ペレットとスリーブよりなる陰極軸を、ペレッ
トの底部に固着した熱伝導度の低い金属細条(断面が薄
く偏平な長方形)又は金属細線(例えば直径0.05mmのW
−Re線)によって自立するように、熱反射スクリーン中
に吊るすことが開示されている。
また、特開昭61−288339号公報には、ヒータを内蔵し
閉塞端壁外面に電子放出エミッタを付設した金属スリー
ブの内面に、高融点金属または其の酸化物の粉末および
無機質結合材を混合塗布して焼結させた熱吸収性膜を形
成させることが開示されており、また、その実施例図に
は、前記金属スリーブの閉塞端壁外面に付設された含浸
形陰極ペレットを収納した金属カップの底部を、4本の
金属細線が支持している状態が示されている。
第2図にこのような従来の含浸形陰極構体の一例を示
す。即ち、含浸形陰極(ペレット)1は、空孔率20%の
多孔性タングステン基体に、BaO、CaO、Al2O3等よりな
る電子放出物質を溶融含浸させてなり、例えばMo金属等
のような高融点金属材よりなる有底金属カップ2に収納
されている。一方、上端を平らな面で閉塞した金属スリ
ーブ3は加熱用ヒータ4を内蔵している。上記金属カッ
プ2は底面が金属スリーブ3の閉塞端面の上に背中合わ
せに付設されており、これら両者の中間に、ほぼ両者共
通の中心軸上で十字に交差させた2本の直径30〜50μm
の円形断面のタングステン製陰極支持線5が配設され、
この支持線5は金属カップ2の底面と金属スリーブ3の
閉塞端面の双方に、それぞれ、抵抗溶接法またはレーザ
溶接法などで溶着されている。更に図示されていないセ
ラミックスや結晶ガラス材料で作られた絶縁基板の貫通
孔に、例えば嵌合して固定された金属製の陰極支持筒の
端面部に、前記2本の支持線5の両端を、90度おきに4
個所で固定して、含浸形陰極が陰極支持筒に対し所定の
相対位置に保持された一つの含浸形陰極構体が形成され
る。
このような含浸形陰極構体を受像管や撮像管などの陰
極線管に取付けて、電子を放出させるが、そのために
は、含浸形陰極ペレットを1100℃程度の高温に保持する
必要があり、このようなペレット温度を得るにはヒータ
4の温度を1300〜1400℃にする必要がある。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来の技術は、伝導による熱損失を抑制しながら
含浸形陰極ペレットの支持体に対する相対位置を固定す
る手段として、特定な方向にたわみ易く応力歪で変形し
易いなどの問題のある金属細条を避け、円形断面の細い
タングステン製支持線を使用し、高温度使用中での変形
に対して配慮はしている。しかし、円形断面の線を十字
に交差させ、それを金属カップの底面と金属スリーブの
閉塞端面とで挾持するように積重ねた溶接構造なので、
点溶接による接合強度が低い。このため、上記構造の含
浸形陰極構体に対し長時間の寿命評価試験を行うと、金
属カップ底面、金属スリーブ閉塞端面および十字に交差
させた陰極支持線の間で、溶接剥がれという致命的な損
傷が発生した。
この問題の対策として先ず金属スリーブの閉塞端面中
心部に、陰極支持線の十字交差点の厚みを逃げる孔を設
けることが考えられた。しかし、このようにしても陰極
支持線は高融点で硬いタングステン等で作られ、また金
属カップも高融点たとえばモリブデンの例えば25μm厚
の薄い板で作られており、これらを金属スリーブ閉塞端
面の変形を起さずに確実に取付け固定することは非常に
困難である。また、いずれにせよ、金属カップ底面と金
属スリーブ閉塞端面とは中間に十字状に交差した直径30
〜50μmの支持線を介在させた状態で重ねられているの
で、少なくとも支持線の近傍では上記直径程度の隙間が
生じており、金属スリーブと金属カップの間の熱伝導が
著しく悪くなり、かなり熱放射に頼ることになる。この
ため安定した電子放出特性が得られないだけでなく、ヒ
ータ温度を更に高温にする必要が生じ、陰極構体各部の
溶接強度劣化を引き起こし、信頼性を著しく損なうとい
う悪循環に陥る。
本発明は、上記のような従来の含浸形陰極構体の課題
を解決し、各構成部材間の接合強度が高く、また、ヒー
タが陰極ペレットを熱伝導によって効率良く加熱でき、
安定した電子放出特性が得られる含浸形陰極構体の製造
方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために本発明においては、金属ス
リーブ閉塞面、陰極支持線、及び金属カップ底面の三者
の任意の間に、1個または複数個の例えばRu−Mo共晶合
金等の高融点ろう材箔片を配置して、これら三者を例え
ば加圧抵抗等の溶接法によって隙間なく密着固定するよ
うにした。
[作用] 上記手段をとれば、介在する支持線のために、金属カ
ップ底面と金属スリーブ閉塞端面の間に生じていた隙間
を、Ru−Mo共晶合金等の高融点ろう材が埋めるので、各
構成部品間の接合強度が著しく向上するだけでなく、金
属カップ底面と金属スリーブ閉塞端面の間の熱伝導も大
幅に改善され、安定した電子放出特性が得られる。
[実施例] 第1図は本発明第1実施例を示す断面図で、図中、6
はRu−Mo共晶合金箔片、7(71,72)は抵抗溶接機の電
極端子で、その他の符号は第2図の場合と同様である。
但し第1図中に示す金属スリーブ3の閉塞端面中心の孔
8は無い(第2実施例用)。
原子パーセントで41.6%のRuと残り58.4%のMoからな
るRu−Mo共晶合金を予め厚さ100μmの箔にして、金属
カップ2か金属スリーブ3の何れか小さい方の外径に合
わせて円形に切出したものをRu−Mo共晶合金箔片6とし
て用いる。抵抗溶接機の一方の電極端子72にMo等の高融
点材料からなる金属スリーブ3の底面を上にして設置す
る。この場合、電極端子72の直径が、金属スリーブ3の
内径に合わせてある方が良好な結果が得られる。金属ス
リーブ3の底面部上に、この底面中心で十字に交差した
2本の支持線5を配置する。2本の支持線5は、直径30
〜50μmのRu−W線を目的に適う形状に成形してある。
ここで、金属スリーブ3の外径よりは小さく、金属カッ
プ2の外径と同程度の前記Ru−Mo共晶合金箔片6を金属
スリーブ3と同軸に配置する。更に、前記カップ2と同
軸に、かつスリーブ3の底面とカップ2の底面が平行に
なるように、抵抗溶接機の他方の電極端子71で、φ1.2m
m当り3kgf程度の一定の力で加圧保持する。周囲の雰囲
気をアルゴンガス等を流して非酸化性にしながら電極端
71,72の間に、大電流を流して1秒間以下で溶接する。
本実施例では溶接機の電流源として商用電源を整流して
大容量コンデンサを充電するものを用いて良好な結果を
得た。
こうして金属スリーブ3の閉塞端面に支持線5と金属
カップ2とが、Ru−Mo共晶合金箔片6高融点ろう材とし
て用いて固定接合される。この後、従来と同様な構成の
含浸形陰極1をカップ2内に入れ、カップと陰極とを固
定する。更に図示を省略したセラミックス絶縁基板の貫
通孔に勘合させた陰極支持筒に支持線5の端部を90度お
きに溶接固定し、ヒータ4をスリーブ3の中に挿入して
含浸形陰極構体が完成される。
このようにして、カップ、スリーブ、支持線の少なく
とも一つが高融点ろう材を介して広い面積で接合され、
接合強度が著しく向上し、また、カップ底面とスリーブ
端面とがRu−Mo共晶合金箔片により広い面積で接合され
ているので熱伝導も良くなり安定した電子放出特性が得
られた。
既述の如く第1図中に示すMo製金属スリーブ3の閉塞
端面の中心部に設けた孔8は第2実施例のためのもの
で、孔径は0.4mm、第2実施例では、この孔の上で、2
本の直径30μmの成形済みのRe−W合金製支持線5が十
字に交差している。厚さ30μmで直径を金属カップ2の
外径に等しく1.26mmにしたRu−Mo共晶合金箔片6を金属
スリーブ3と同軸に配置する。ここで、底面肉厚40μm
のMo製金属カップ2を同軸、平行に加圧保持し、直流抵
抗溶接機を用いて非酸化性雰囲気中で溶接固定する。
第3図は、溶接の際の電流値を変えて、従来の方法
(ろう材なし)と本発明の第1図の実施例による場合と
の陰極構体の溶接強度を引張荷重で比較したものであ
る。従来の方法による場合(線m)に比べて本発明によ
る場合(線l)は、強度が1.4倍以上向上している。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、構成部品間の接
合強度が著しく向上し、熱伝導も良くなって安定した電
子放出特性が得られ、高信頼性の含浸形陰極構体が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の断面図、第2図は陰極支
持線を用いた従来の含浸形陰極構体の一例の斜視図、第
3図は本発明による場合と従来の方法による場合の溶接
強度を比較して示す図である。 1……含浸形陰極、2……金属カップ、3……金属スリ
ーブ、4……ヒータ、5……陰極支持線、6……Ru−Mo
共晶合金箔片、7、71、72……抵抗溶接機の電極端子、
8……金属スリーブ閉塞端面の中心部にあけた孔、l…
…本発明による場合の陰極の溶接強度、m……従来の方
法による場合の溶接強度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 貞憲 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 西口 隆之 千葉県茂原市早野3673番地 日立日進エ レクトロニクス株式会社内 (72)発明者 高倉 博 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (56)参考文献 特開 平1−109634(JP,A) 特開 昭56−168316(JP,A) 特開 昭62−213035(JP,A) 特開 平1−109633(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒータを内蔵し一端を閉塞した金属スリー
    ブと、この金属スリーブの閉塞端面外側に背中合せに底
    面を取付けた金属カップと、この金属カップに収納され
    カップの開口側から電子を放出する含浸形陰極と、夫々
    が前記金属スリーブ閉塞端面と金属カップ底面の間に挟
    持され両者に固着された複数本の陰極支持用金属細線を
    備えた含浸形陰極構体の製造方法において、前記金属ス
    リーブ閉塞面、陰極支持線、及び金属カップ底面の三者
    の任意の間に、1個または複数個の高融点ろう材箔を配
    置して、これら三者を溶接法によって密着固定したこと
    を特徴とする含浸形陰極構体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記高融点ろう材箔として、厚さ10〜100
    μmのRu−Mo共晶合金箔片を用いた特許請求の範囲第1
    項記載の含浸形陰極構体の製造方法。
  3. 【請求項3】肉厚の最も厚い底面部が10〜50μmである
    前記金属カップと、厚さが10〜30μmである前記高融点
    ろう材箔片とを用いた特許請求の範囲第1項記載の含浸
    形陰極構体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記陰極支持用金属細線の直径を50μm以
    下とした特許請求の範囲第1項記載の含浸形陰極構体の
    製造方法。
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