JP2590750B2 - 含浸型陰極構体 - Google Patents

含浸型陰極構体

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JP2590750B2 JP20644994A JP20644994A JP2590750B2 JP 2590750 B2 JP2590750 B2 JP 2590750B2 JP 20644994 A JP20644994 A JP 20644994A JP 20644994 A JP20644994 A JP 20644994A JP 2590750 B2 JP2590750 B2 JP 2590750B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含浸型陰極構体に関し、
特に、進行波管、クライストロン等の高電流密度かつ高
出力電子管に使用される含浸型陰極構体に関する。
【0002】
【従来の技術】進行波管やクライストロンは、電子銃の
陰極構体から放出される電子ビームと高周波回路との相
互作用によりマイクロ波を増幅したり、発振したりする
電子管であり、図5に示すように、電子を放出する電子
銃51、電子ビームと相互作用する高周波回路52、電
子ビームを捕集するコレクタ53、電子ビームを集束す
るビーム集束装置54とから構成されている。
【0003】陰極構体の中でも含浸型陰極構体の動作温
度は950℃b〜1100℃bであり、一般の陰極線管
などに使用されている酸化物陰極構体にくらべて250
℃b〜300℃b高い。しかしながら、含浸型陰極構体
は酸化物陰極構体にくらべて高電流密度が得られるこ
と、及び寿命が長いことなどの利点を有しており、使用
条件の厳しい工業用に用いられる大型クライストロンや
マグネトロンから家庭用のハイビジョンカラーテレビ用
の陰極線管等にまで用いられている。
【0004】図6は特開昭58−66229に開示され
た従来技術を示す断面図で、61は含浸型陰極基体、6
3は第1支持筒体、64はヒータであり、基本的な含浸
型陰極構体の構造を示している。
【0005】図7は特開昭59−40440に開示され
た含浸型陰極構体の従来技術を示す断面図である。これ
は陰極基体71に第1の支持筒体73と第2の支持筒体
78とが同軸に配してろう付けされ、形成された2つの
円筒で囲まれた空間内に耐熱性絶縁物76とともに埋設
されたヒータコイル74内に中空環状耐熱性絶縁部材7
7が設けられている。
【0006】図8は特開昭60−47331に開示され
た含浸型陰極構体の従来技術を示す断面図である。これ
は陰極基体81裏面に基体と一体に第2支持筒体88を
形成し、その外部に相当する基体裏面にのみろう材82
を塗布し、ろう付け、封孔処理しているため、ろう材が
陰極基体の中央部にまわらず、陰極基体中央部の電子放
射材の含浸不足を解消している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図6にみられる含浸型
陰極構体では、一般に複雑な形状を有するヒータを形成
するヒータ線どうし、及びヒータと他の陰極部材とを絶
縁するためにアルミナ等の耐熱絶縁物をヒータ素材に塗
布あるいは電着した後、この耐熱絶縁物を焼成して支持
筒体内に挿入される。ヒータの熱が大部分輻射によって
陰極基体に伝わるため陰極基体を動作温度の950℃b
〜1100℃bにするためには、ヒータ温度が1600
℃b〜1700℃bとなる。しかしながら、1600℃
b以上の高温でヒータを長時間動作させている間にアル
ミナとヒータ素材であるタングステンが反応し断線を起
こすことがある。また、ヒータが陰極構体外部で保持さ
れるため、わずかな振動に対しても動作中に断線をおこ
すことがある。
【0008】次に図7にみられる含浸型陰極構体では、
ヒータコイルと支持筒体間が耐熱性絶縁物で満たされて
おり、ヒータコイルの熱は伝導により伝わる、このた
め、図6の陰極構体にくらべ、第1支持筒体内空間に熱
が伝わり易く、同軸に設けられた2つの支持筒体によっ
て、より熱容量を少なくし、ヒータ電力投入後速やかに
陰極基体が所定の動作温度になるとしている。しかしな
がら、陰極基体裏面に、ろう付けされた第1の支持筒体
の内側に、さらに第2の支持筒体をろう付けしなくては
ならず、かかる工数が大となる。また、第2の支持筒体
を設けることにより陰極基体の中心部は周りからの熱伝
導により加熱されるので、陰極基体全体が所定の動作温
度になるまで時間を要する。すなわち第2支持筒体によ
り陰極基体への熱伝達効率を低下させている。また、ヒ
ータの形状においては、図9に示されるような半輪状ヒ
ータ99aと半輪状ヒータ99bとの脚部をそれぞれ固
着した構造になっており、ヒータ形成が困難であった。
【0009】さらに、図8にみられる含浸型陰極構体で
は、第2支持筒体が陰極基体と一体となった構造が示さ
れているが、第2支持筒体を陰極基体裏面に一体に形成
することは、一般にタングステンなどの多孔質難切削性
金属の陰極基体を、切削等により所定の形状に加工する
ことは困難であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、円盤状の含浸
型陰極基体と、カソードを支持する金属筒体状の支持筒
体とがろう付けされた帽状円筒の空洞内に、加熱用ヒー
タを焼結し得る耐熱性絶縁物によって埋設した陰極構体
において、加熱用ヒータとして平面型ヒータを用い、こ
の平面型ヒータを陰極基体の裏面にほぼ平行になるよう
に耐熱性絶縁物中に埋設し、さらに、前記ヒータを挟む
ように前記帽状円筒より径小な空洞形成用内部帽状円筒
を埋設して、前記ヒータと前記内部帽状円筒とを前記帽
状円筒の空洞内に保持していることを特徴とする。な
お、空洞形成用内部帽状円筒は帽状部外側に鍔を有して
いる。鍔部に少なくとも1箇所、切り込みや穴を設ける
とよい。
【0011】
【作用】この結果、ヒータの形状が簡単なものになり、
陰極基体裏面全体をヒータにより加熱できるので陰極基
体への熱伝達効率を向上させることができる。
【0012】
【実施例】本発明について図面を参照して詳細に説明す
る。図1は本発明の第1の実施例を示す含浸型陰極構体
の断面図である。図1において、電子放射面が曲面加工
されたタングステンの多孔質金属製含浸型陰極基体1
は、モリブテン・ルテニウム合金からなるろう材2によ
りモリブテン製の第1支持筒体3と帽状円筒形状になる
ように接合されている。帽状円筒形状の陰極基体裏面に
耐熱性絶縁物であるアルミナ粉末6を、後述する平面型
ヒータ4と陰極基体とを絶縁するために均一に厚さ約1
mm充填し、次いでヒータ4を埋設し、さらにアルミナ
粉末を充填し、最後に前記帽状円筒より径小なモリブテ
ンからなる内部帽状円筒5を平面型ヒータ4の平面形状
部から約1mmの位置で、第1支持筒体3と同軸を保っ
てアルミナ粉末中に埋設し、含浸型陰極構体の中央部に
空洞を形成する。これにより陰極構体の熱容量を低下さ
せることができ、ヒータ電力投入後速やかに陰極基体が
所定温度に達することができる。
【0013】次にヒータ4と内部帽状円筒5とが陰極基
体1に絶縁を保って固定するために、アルミナ粉末が充
填された陰極構体の組立体を水素雰囲気中1830℃b
で3分間加熱することによりアルミナ粉末をアルミナ粉
末焼結体とし、含浸型陰極構体が完成した。
【0014】ここでヒータ4は上図が側面図、下図が平
面図の図2に示す渦巻形状あるいは折曲げた形状のヒー
タをもちいる。ヒータコイル21は直径0.74mmの
レニウム入りタングステン線を図2(a)の渦巻形状、
または図2(b)の折曲げた形状とし、陰極構体の埋設
部にはアルミナ電着層22が皮膜してある。いずれのヒ
ータも平面型形状部を有することにより、陰極基体裏面
から全体を加熱することができる。
【0015】図3(a),(b)は本発明の第2の実施
例を示す含浸型陰極構体の断面図と内部帽状筒体の斜視
図である。この第2の実施例は第1の実施例と同様の構
成を有し、内部空洞を形成するための内部帽状内筒35
の帽状部外側に鍔35Fを設けることにより、アルミナ
焼結体等の耐熱性絶縁物に対する固定強度が向上でき
る。
【0016】図4(a)〜(c)は本発明の第2の実施
例において用いる内部帽状円筒の他の例で、(a),
(b)は帽状部外側の鍔に少なくとも1箇所切り込みを
いれた内部帽状円筒、(c)は内部帽状円筒の帽状部外
側の鍔に少なくとも1箇所の穴をもつ内部帽状円筒の斜
視図である。内部帽状円筒の帽状部外側の鍔に少なくと
も1箇所切り込みをいれるあるいは穴をあけることで陰
極構体に埋設されたヒータの脚部が内部帽状円筒に接触
することを防ぐことができ、また陰極構体に埋設された
ヒータアルミナ焼結体等の耐熱性絶縁物に対する固定強
度が向上できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、陰極基体
の裏面に平面型ヒータと空洞形成用内部帽状円筒を耐熱
性絶縁物で埋設することにより、ヒータ形状が簡単にな
り、陰極基体裏面から全体を加熱することで熱伝達効率
が従来例と比較して2%向上させる効果を有する。さら
に、空洞形成用内部帽状円筒を陰極基体とろう付け、あ
るいは一体化する必要がなく、かかる工数を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の断面図である。
【図2】(a),(b)は本発明の第1及び第2の実施
例に使用するヒータ部分を示す図である。
【図3】(a)は本発明の第2実施例の断面図,(b)
はこれに用いる内部帽状筒体の斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は本発明に用いる内部帽状筒体
の例を示す斜視図である。
【図5】一般的な進行波管の構造を示す断面図である。
【図6】特開昭58−66229号公報に開示された含
浸型陰極構体の断面図である。
【図7】特開昭59−40440号公報に開示された含
浸型陰極構体の断面図である。
【図8】特開昭60−47331号公報に開示された含
浸型陰極構体の断面図である。
【図9】特開昭59−40440号公報に開示された含
浸型陰極構体に使用するヒータ部分の断面図である。
【符号の説明】
1,31,61,71,81 陰極基体 2,32,82 ろう材 3,33,63,73,83 第1支持筒体 4,34,64,74,84 ヒータ 5,35,45 内部帽状円筒 35F 内部帽状円筒鍔部 78,88 第2支持筒体 6,36,76 耐熱性絶縁物 77 中空環状耐熱性絶縁部材 99a,99b 半輪状ヒータ 21 ヒータコイル 22 アルミナ電着層 51 電子銃 52 高周波回路 53 コレクタ 54 ビーム集束装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状の含浸型陰極基体と、金属筒体状
    の支持筒体とがろう付けされた帽状円筒の空洞内に、加
    熱用ヒータを焼結し得る耐熱性絶縁物によって埋設した
    陰極構体において、前記加熱用ヒータとして平面型ヒー
    タを用い、この平面型ヒータを陰極基体の裏面にほぼ平
    行になるように耐熱性絶縁物中に埋設し、さらに前記帽
    状円筒より径小な空洞形成用内部帽状円筒を前記ヒータ
    を挟むように埋設したことを特徴とする含浸型陰極構
    体。
  2. 【請求項2】 前記空洞形成用内部帽状円筒は帽状部外
    側に鍔を有することを特徴とする請求項1記載の含浸型
    陰極構体。
  3. 【請求項3】 前記空洞形成用内部帽状円筒の帽状部外
    側の鍔部に少なくとも1箇所、切り込みを設けたことを
    特徴とする請求項2記載の含浸型陰極構体。
  4. 【請求項4】 前記空洞形成用内部帽状円筒の帽状部外
    側の鍔部に少なくとも1箇所、穴を設けたことを特徴と
    する請求項2記載の含浸型陰極構体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6774552B2 (en) 2002-05-27 2004-08-10 Nec Microwave Tube, Ltd. Electron gun
CN107622931A (zh) * 2016-07-14 2018-01-23 中国科学院电子学研究所 一种电子枪和回旋管

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6774552B2 (en) 2002-05-27 2004-08-10 Nec Microwave Tube, Ltd. Electron gun
CN107622931A (zh) * 2016-07-14 2018-01-23 中国科学院电子学研究所 一种电子枪和回旋管
CN107622931B (zh) * 2016-07-14 2019-05-14 中国科学院电子学研究所 一种电子枪和回旋管

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