JPH1125893A - X線管 - Google Patents

X線管

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Publication number
JPH1125893A
JPH1125893A JP17411597A JP17411597A JPH1125893A JP H1125893 A JPH1125893 A JP H1125893A JP 17411597 A JP17411597 A JP 17411597A JP 17411597 A JP17411597 A JP 17411597A JP H1125893 A JPH1125893 A JP H1125893A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filament
anchor rod
molybdenum
cathode
ray tube
Prior art date
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Pending
Application number
JP17411597A
Other languages
English (en)
Inventor
Takafumi Kido
孝文 木戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP17411597A priority Critical patent/JPH1125893A/ja
Publication of JPH1125893A publication Critical patent/JPH1125893A/ja
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  • Solid Thermionic Cathode (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線管のフィラメントの長さを短くして、同
じ仕様焦点寸法を得ることができ、製作時作業効率の良
い陰極構造を備えたX線管を提供する。 【解決手段】 フィラメント1とモリブデンアンカ棒3
の間にモリブデンよりも硬度が低く、かつ熱伝導率の小
さい金属パイプ10を挿入し、モリブデンアンカ棒3を
外側からかしめ加工し固定したもので、熱変形の少ない
より短いフィラメントで、アンカ棒3の割れも防ぐこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線管の陰極構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】X線管の電極配置と焦点寸法について、
図2により説明する。
【0003】X線管は10-7mmHg以下の高真空を保
持した、ガラス容器(図示省略)の内部に、相対向する
2電極、陰極と陽極5を備え、陰極はフィラメント1と
集束電極2とモリブデンアンカ棒3よりなっている。
【0004】この陰極のモリブデンアンカ棒3を介して
フィラメント1に電流を流すことにより、フィラメント
1が加熱され、フィラメント1からの熱電子が真空中に
放出される。集束電極2でその熱電子ビーム8が集束さ
れて、高圧に印加された陽極5の傾斜面(ターゲット角
度7)に衝突して、X線を放射する。
【0005】X線管の陰極と陽極を結ぶ軸に対して直角
方向から見て、陽極に熱電子が衝突して、X線が放射し
た部分の寸法が、仕様焦点寸法6である。
【0006】このX線管の陰極は、図4(陽極側から見
た陰極部の集束電極の平面図)に示すように、集束電極
2に一つもしくは二つのフィラメント1(図4の場合)
が、モリブデンアンカ棒3に固定されて、組み立てられ
ている。フィラメント1は二本のモリブデンアンカ棒3
のピッチに相当するフィラメント長さ4を有する。この
モリブデンアンカ棒3は集束電極2と電気的にセラミッ
ク等で絶縁(図示省略)されている。
【0007】図5は、そのフィラメント1がモリブデン
アンカ棒3に固定されたフィラメント1の構造を示した
斜視図である。
【0008】フィラメント1は、決められた長さ空間
(二本のモリブデンアンカ棒3のピッチ)で、表面積を
多くするために、コイル状に巻かれている。その材質は
タングステンもしくはトリウム入りタングステンが使用
されている。
【0009】図3は従来からの陰極のフィラメント固定
の状態を示した図である。フィラメント1を固定するア
ンカ棒3は高温での蒸気圧の低いモリブデンが用いられ
ているが、フィラメント1との固定は、その溶接性の悪
さから通常アンカ棒3の端部にスリット加工をおこな
い、そこにフィラメント1の足を挿入してかしめること
によって行われている。そして、図2のX線管の電極配
置と焦点寸法の原理に示すように、X線管は、その仕様
焦点寸法6を作るために、陽極5のターゲット角度7に
応じて、フィラメント長さ4の異なるフィラメント1を
使用している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のX線管は以上の
ように構成されているが、このような構造を備えたX線
管の陰極では、フィラメント1の両端は、モリブデンア
ンカ棒3で固定されているので、フィラメント1に電流
を流して加熱しても、フィラメント1の両端の数ターン
は、熱がモリブデンアンカ棒3から逃げるため温度が十
分に上がらず、熱電子放射に寄与しない。この構造の場
合、このためフィラメントの長さ4は、実際に熱電子を
放出する部分に加え、熱電子放出に寄与しない数ターン
分の長さも必要であるため、最長で約20mmになるこ
ともある。
【0011】たとえば、仕様焦点寸法が2mmを必要と
し、かつ陽極のターゲット角度が12度と小さい場合
は、フィラメントの長さは約20mmになる。これほど
長いと、フィラメント成形工程にて水素雰囲気中で通電
した後の変形が大きく、その修正には熟練と時間を要す
る。
【0012】また、フィラメントを固定するために、モ
リブデンアンカ棒のスリットをかしめる際、モリブデン
の硬くてもろい性質のため、図3に示すようにしばしば
モリブデンアンカ棒に割れ9が発生し、作業効率の悪化
の原因になるという問題があった。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、フィラメント長さが短くて良く、フィラメン
ト成形作業も容易になり、かつモリブデンアンカ棒の割
れも発生しない陰極構造を備えたX線管を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のX線管は、陰極のフィラメントとそれを固
定するモリブデンアンカ棒の間に、モリブデンよりも硬
度が低く、かつ熱伝導率が小さい、金属のパイプを、挿
入し圧着固定してなる陰極構造を備えることを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のX線管の陰極におけるフ
ィラメント固定状態の一実施例を図1により説明する。
【0016】1はタングステン材またはトリウムタング
ステン材のフィラメントで、決められた空間(図2に示
す二本のモリブデンアンカ棒3のピッチ)で、表面積を
多くするために、コイル状に巻かれ(図5に示す)、電
流を流して加熱され、熱電子放出を行なう線材である。
その線材の両端部に、モリブデンよりも硬度が低く、か
つ熱伝導率の小さく、真空中での高温での蒸気圧が低
い、金属パイプ10を挿入して、スリット切込み加工さ
れたモリブデンアンカ棒3に挟み、モリブデンアンカ棒
の外側から、かしめ加工を行ない、フィラメント1をモ
リブデンアンカ棒3に固定する。
【0017】この金属のパイプ10は、モリブデンより
も硬度が低く、熱伝導率の小さいことに加え、ガス放出
が少なくて機械的に安定した機能(物理的に軟化して変
形しない)を保つために、融点が1500度以上である
こと、さらに蒸気圧が低い(摂氏900度で10-7mm
Hg以下)こと等の条件を満足しなければならない。具
体的にはニオブ(NIOBIUM)が最適であるが、コ
スト面に問題があり、純鉄でも代替可能である。
【0018】上記のような金属のパイプ10をフィラメ
ント1の端部に挿入し、モリブデンアンカ棒3のスリッ
トに入れ、モリブデンアンカ棒の外側から、かしめ加工
をすることにより、硬度の低い10の金属パイプが押さ
えられ、タングステンフィラメントの形状とモリブデン
アンカ棒のスリット切込み面によって変形固着し、電気
的な接触と機械的な強度を保つことが出来る。
【0019】X線管は、図2に示すように、陰極と陽極
5とが対向し、それらを高真空中で動作させるために、
ガラス等の容器(図示省略)に、密閉されており、その
真空度は10-7mmHg以下になっている。その陰極の
モリブデンアンカ棒3と、金属パイプ10を介して、短
いフィラメント1に電流を流すことにより、フィラメン
ト1が加熱されフィラメント1から熱電子が真空中に放
出される。集束電極2でその熱電子ビーム8が集束され
て、高圧に印加された陽極5の傾斜面(ターゲット角度
7)に衝突して、仕様焦点寸法6で、X線を放射する。
このように、タングステンフィラメント1とモリブデ
ンアンカ棒3との直接の接触をなくしているので、フィ
ラメント1の足からA 矢印方向へ熱が逃げることを減少
でき、フィラメント1の両端の数ターンも温度が上がっ
て、熱電子放出に寄与することになり、フィラメント長
さ4を、従来の約15%減にすることができる。一方、
かしめ時のモリブデンアンカ棒の割れに対しても、金属
のパイプ10がモリブデンアンカ棒よりも柔らかいので
変形して、緩衝材の役割を果たし、モリブデンの割れ9
も防止できる。
【0020】
【発明の効果】本発明のX線管の陰極は上記のように構
成されおり、フィラメントとモリブデンアンカ棒の間
に、モリブデンよりも熱伝導率の小さい金属のパイプを
挿入するため、フィラメントの端まで電子放出に寄与す
ることになり、変形の少ないより短いフィラメントで、
所定の焦点寸法を得ることができるようになる。また、
モリブデンよりも硬度が低い金属のパイプが変形し、か
しめ時の応力を緩衝することによりアンカ棒の割れを防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線管の陰極における、フィラメント
固定状態の一実施例を示す図である。
【図2】X線管の電極配置と焦点寸法の原理を示す。
【図3】従来のX線管の陰極における、フィラメント固
定状態を示す図である。
【図4】従来のX線管陰極の2つのフィラメントを備え
た正面図である。
【図5】従来のX線管陰極のモリブデンアンカ棒とそれ
に固定されたフィラメントの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…フィラメント 2…集束電極 3…モリブデンアンカ棒 4…フィラメント長さ 5…陽極 6…仕様焦点寸法 7…ターゲット角度 8…熱電子ビーム 9…割れ 10…金属のパイプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極のフィラメントとそれを固定するモリ
    ブデンアンカ棒の間に、モリブデンよりも硬度が低く、
    かつ熱伝導率が小さい金属のパイプを挿入し圧着固定し
    てなる陰極構造を備えたことを特徴とするX線管。
JP17411597A 1997-06-30 1997-06-30 X線管 Pending JPH1125893A (ja)

Priority Applications (1)

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JP17411597A JPH1125893A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 X線管

Applications Claiming Priority (1)

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JP17411597A JPH1125893A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 X線管

Publications (1)

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JPH1125893A true JPH1125893A (ja) 1999-01-29

Family

ID=15972910

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JP17411597A Pending JPH1125893A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 X線管

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JP (1) JPH1125893A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6528033B1 (en) 2000-01-18 2003-03-04 Valence Technology, Inc. Method of making lithium-containing materials
US7422823B2 (en) 2002-04-03 2008-09-09 Valence Technology, Inc. Alkali-iron-cobalt phosphates and related electrode active materials
AT13794U1 (de) * 2013-03-06 2014-08-15 Plansee Se Röntgenkathodenfilament
JP2017033733A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 株式会社島津製作所 陰極の製造方法、陰極およびx線管装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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AT13794U1 (de) * 2013-03-06 2014-08-15 Plansee Se Röntgenkathodenfilament
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