JPS6298537A - 電子レンジ用マグネトロン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の技術分野〕 本発明は、電子レンジ用マグネトロンに係わり、とくに
そのカソード支持構体の構造の改良に関する。

〔発明の技術的背景およびその問題点〕従来の電子レン
ジ用マグネトロンのカソード支持構体は、第７図に示す
ようにコイル状に巻かれたフィラメントカソード１１の
両端が夫々一対のエンドハツト１２．１３に直接又はエ
ンドチップ１４を介して固着されてなる。両エンドハツ
ト１２．１３にはモリブデン（ＭＯ）’Ｉの一対のカソ
ード支持棒１５．１６が固着されている。これらカソー
ド支持棒はセラミックステム１７の各貫通孔１８．１８
を貫通して外面に気密ろう接された端子板１９に気密に
固着されている。符号２０．２０は各気密ろう接部をあ
られしている。またセラミックステムの上端面には真空
容器の一部を構成する金属容器２１が、気密ろう接部２
２において気密接合されている。

また、第８図に示す構造も例えば特開昭５６−１３２７
４７号公報などで知られている。これはセラミックステ
ム１７と各カソード支持棒１５．１６との気密接合部を
ステムのカソード側すなわち真空領域に面する側におい
て接合板２３．２３を用いて気密ろう接する構造である
。そしてステムと金属容器とのろう接部２２を、ステム
とカソード支持棒とのろう接部２０．２０から軸方向に
沿って離すように段差が設けられ、それにより両者の間
の耐電圧性能を得ている。

このような電子レンジ用マグネトロンでは、アノードと
一体結合される金属容器２１がアース電位とされ、それ
に対してカソードおよびその支持棒１５．１６にマイナ
スの例えば４ｋＶの高電圧が印加されて動作される。と
くにリーケージトランスを使用した電子レンジでフィラ
メントカソードを予熱することなく電源をＯＮすると、
カソードがらの電子放出が不十分である初期に異常に高
い無負荷電圧がカソードおよびアノード部材間にかかり
、とくにセラミックステムのろう接部間で放電しやすい
。そこで上述のような従来構造では、表面および縁が粗
面となりやすく放電を生じゃすい両気密ろう接部を距離
的に離して確実な放電防止効果を得ることができるとは
いえ、セラミックステムとカソード支持棒、金属容器の
各気密ろう接部の管軸方向位置が異なるためそれらの、
ろう接のためのメタライズ層の形成などが繁雑になる不
都合がある。

（発明の目的） 本発明は、以上のような従来構造の問題点を解潤し構造
が簡略で、且つセラミックステムとカソード支持棒およ
び真空容器の気密接合が容易な構造の電子レンジ用マグ
ネトロンを提供するものである。

（発明の概要） 本発明は、カソード支持棒がカソードに接続される先端
部からセラミックステム外に延長された部分まで実質的
に一体物で構成され、そしてセラミックステムに対する
カソード支持棒の気密接合部および金属容器の気密接合
部が、互いに実質的に同一平面上に位置してなる電子レ
ンジ用マグネトロンである。

これによってカソード支持棒は単純な直線状の棒体でよ
く、しかもステムへの支持位置からカソードまでの距離
が短いので機械的に安定でカソードの断線が生じるおそ
れが少ない。またセラミックステムと接合金属板との気
密接合部、およびステムと金属容器との気密接合部が互
いに実質的に同一平面上にあるので、各々の気密ろう接
のためのメタライズ層の形成などが１回の工程で行なう
ことができ、組立工程を簡略にすること以下図面を参照
してその実施例を説明する。なお同一部分は同一符号で
必られす。

第１図乃至第３図に示す実施例は次の構成を有する。ま
ず第１図に示す各符号は各々次の部品をあられしている
。２４はアノードシリンダー、２５は７ノードベイン、
２６はストラップリング、２７はポールピース、２８は
両力ソード支持棒を安定的に保持する絶縁スペーサであ
る。

そこでステム３１は、アルミナ（Ａ１２０３）セラミッ
クからなるとともに概して円柱状をなし、真空領域とな
る側の面に環状凹溝３２を有し、この凹溝３２で隔てら
れる内側の楕円状の面がカソード支持棒用接合面Ｐとさ
れ、その中央に浅いスリット３３が形成されている。ま
た外側の円周面は金属容器を接合するための金属容器用
接合面Ｑとされる。これら両接合面ＰＳＱは、中心軸に
対して垂直な同一平面上に位置するように形成されてい
る。

そして２個の貫通孔３４．３５が管軸に平行に且つその
開口が接合面Ｐに位置しスリット３３で隔てられるよう
に穿設されている。

このようなセラミックステム部品を使用し、同一面上に
位置する両接合面Ｐ、Ｑの全面に、モリブデン（Ｍｏ）
−マンガン（Ｍｎ）ペーストを塗布する。このペースト
塗布にあたっては、両方の接合部Ｐ、Ｑが同一面上にあ
り且つ両接合面の間に突出部のような何らの障害物がな
いことを活用して１回の例えばスクリーン塗布等で全面
に塗布することができる。そしてこれを乾燥後、１４０
０℃程度の不活性ガス加熱炉に入れて焼結し、いわゆる
メタライズ層を形成する。

そしてカソード支持棒１５．１６に嵌合され気密ろう接
される接合金属板３６．３７、および金属容器２１が、
各々対応する接合面Ｐ、Ｑに銀ろうにより気密ろう接さ
れる。各接合金属板３６．３７は、コバール（商品名）
あるいはＦｅ−Ｎｉ合金のようなセラミックステム３１
と類似の熱膨張係数をもち、メタライズ層を介してろう
接しやすい金属材料で形成される。そしてこれは、カソ
ード支持棒に密に嵌合しろう接される小円筒部３６ａ　
、　３７ａ　、およびステムにろう接される平板部３６
ｂ　、３７ｂを有する。

この気密接合部ではＭＯ製カソード支持棒の外周面にめ
っき等によりニッケル層が形成されている。

なおこれら平板部３６ｂ　、３７ｂの外周面は、放電防
止のため環状凹溝３２上に突出している。こうして一対
のカソード支持棒１５．１６はコイル状の直熱力ンード
１１に接続される先端部からステム外まで一体物で構成
され、ステムの貫通孔を貫通されるとともに、カソード
側のステム面で真空気密にろう接固定されている。これ
らろう接部を符号３８．３９であられしている。

またセラミックステムの外側円周面Ｑのメタライズ層に
は、真空容器の一部を構成する金属容器２１の開口端面
が同じく気密ろう接されている。この金属容器２１は、
鉄または鉄合金で構成され、ステムに接合される下端開
口部近傍には、径小に絞られた段部２１ａが形成されて
いる。その下ＤＭ開口部が薄肉化されており、端面がス
テム３１に突き合わされてろう接されている。このろう
接部を符号４０であられしている。そして金属容器２１
の内側に、円筒状の放電防止用導電体遮蔽部材４１が、
そのフランジ部４１ａが金属容器段部２１ａの内側上に
係止され電気的に接続、固定されている。この導電体遮
蔽部材３８の開口＠４１ｂは、ステム３１の環状凹溝３
２内の途中まで延長され、ろう接部４０の内周面を覆っ
ている。この導電体遮蔽部材４１と、カソード支持棒に
接合された接合金属板３６．３７の突出部とは、真空領
域中で離隔して対向しており、ともにろう接部による放
電防止のための遮蔽部材をなしている。なおこれら両者
は真空領域にあり、しかも金属面が相互に対面するので
、面状態を非粗面にしておくことによりわずかな相互間
隔でも十分な耐電圧性能を得ることができる。

なお放電防止のため各ろう接部を覆い環状凹溝上に突出
する導電体遮蔽部材４１、接合金属板３６．３７の各突
出部は、両方を備えることがとくに望ましいが、それに
限らずいずれか一方を設けてもよい。

また、上記実施例では両ろう接部を完全に同一平面上に
構成したが、それに限らずメタライズ層を一回の連続的
な塗布で形成しうる範囲でわずかに段差を有するように
構成しても差し支えない。

すなわち第４図および第５図に示すように、カソード支
持棒とステムとのろう接部３８．３９に対して、金属容
器とステムとのろう接部４０を軸方向に沿ってわずかな
寸法りだけ環状凹溝の方にずらして構成したものである
。この寸法りが１ｍｍ以下であれば両接合面へのメタラ
イズ層の形成は１回の塗布工程で可能であり、これも実
質的には同一平面上にあるものとみなすことができる。

そして金属容器のろう接部４０を利用して導電体遮蔽部
材４１のフランジ部を電気的および機械的に接続、固定
しである。

なお導電体遮蔽部材４１は単なる平板リングの形状のも
のでもよく、その内周縁を環状凹溝３２上に突出させて
もよい。またカソード支持棒のろう接部３８．３９の方
を凹溝側に低くしてもよい。それらの場合、一方のろう
接部よりも凹溝３２側に低くなっている方のろう接部す
なわち同図の実施例では金属容器のろう接部４０の方に
、環状凹溝上に突出する導電体遮蔽部材を設けることが
望ましい。それにより両ろう接部の周縁が互いに直接対
面し合わないので、放電防止効果が一層確実に得られる
。

なおこの実施例で、ステムの各貫通孔３４．３５のステ
ム外面近くを外方に拡張したテーバ状孔３１ａ、３１ｂ
とし、各カソード支持棒１５．１６の外端部１５ａ、１
６ａをテーパ状孔に沿ってハ字状に囲いで貫通させであ
る。これによって各カソード支持棒は組立時に回転する
ことがなく、組立が容易で、カソードのねじれ等が生じ
るおそれがない。

第６図に示す実施例は、一対のカソード支持棒をセラミ
ックステム３１を貫通し接合金属板３６．３７に気密ろ
う接される部分１５ｂ　、１６ｂを鉄又は鉄合金として
その外周面にニッケルめっきしたものを使用し、そして
接合金属板３６．３７とともにその内部でＭＯ製のカソ
ード側部分１５ｃ　、１６ｃとそれぞれろう接部４２．
４３で接合して一体化したものでおる。これにより実質
的に一体なカソード支持棒が構成され、とくに鉄製部分
１５ｂ　、　１６ｂでセラミックステム内面、接合金属
板３６．３７とともに気密接合されるので信頼性が一層
高く、また高価なＭＯ製部分を短小化できる。そして固
接合金属板の平板部３６ｂ　、３７ｂの周縁を環状凹溝
３２上に突出させて放電防止作用を得ている。

〔発明の効果〕

以上説明した本発明によれば、カソード支持棒は単純な
直線状の棒体でしかもステムへの支持位置からカソード
までの距離が短いので機械的に安定でカソードの断線が
生じるおそれが少ない。そしてセラミックステムと接合
金属板との気密接合部、およびステムと金属容器との気
密接合部が互いに実質的に同一平面上にあるので各々の
気密ろう接のためのメタライズ層の形成などが単一工程
で行なうことができ、組立工程を簡略にすることができ
る。また実質的な同一平面上に比較的近接して並ぶ両ろ
う接部間に放電防止用の導電体遮蔽部材質がこのろう接
部を実質的に覆うように設ける構造にすれば、高電圧印
加による放電、あるいはカソードからの浮遊電子や管内
部品による二次電子などによるセラミックステム内面へ
の帯電とその放電などを、確実に抑１ｔｉｌｌすること
ができる。したがってそれだけ両ろう接部が同一平面上
で比較的近接しても不所望な放電などが生ぜず、十分な
信頼性を得ることができる。

以上のように構造が簡単で、電子レンジ用マグネトロン
の量産性においてすぐれた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す要部縦断面図、第２図
は第１図の２−２における横断面図、第３図は同じくそ
の要部縦断面図、第４図は本発明の他の実施例を示す要
部縦断面図、第５図はその要部斜視図、第６図はざらに
他の実施例を示す要部縦断面図、第７図は従来構造を示
す要部縦断面図、第８図は同じ〈従来の他の例を示す要
部縦断面図である。 １１・・・カソード、１５．１６・・・カソード支持棒
、２１・・・金属容器、３１・・・セラミックステム、
３２・・・凹溝、３４．３５・・・貫通孔、３６．３７
・・・接合金属板、 ３８．３９．４０・・・気密ろう接部、４１・・・導電
体遮蔽部材。 代理人弁理士　印］　近　憲　佑 同　　大胡典夫 第１図 第２図　　　　第３図 第４図　　　　第５図 第６図 第８図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）アノード構体の一部に気密接合され真空容器の一
   部を構成する筒状金属容器と、前記アノード構体の中心
   軸部分に配置されたカソードと、前記カソードを先端部
   において支持するカソード支持棒と、前記カソード支持
   棒が貫通され上記カソード側の面で該カソード支持棒が
   真空気密接合されるとともに、周縁部に上記真空容器の
   端部が気密接合されたセラミックステムとを具備する電
   子レンジ用マグネトロンにおいて、 上記カソード支持棒はカソードに接続される先端部から
   セラミックステム外に延長された部分まで実質的に一体
   物で構成され、 上記セラミックステムに対するカソード支持棒の気密接
   合部および金属容器の気密接合部が、互いに実質的に同
   一平面上に位置してなる電子レンジ用マグネトロン。
2. （２）セラミックステムに対するカソード支持棒の気密
   接合部および金属容器の気密接合部の間に環状凹溝が形
   成されており、前記両気密接合部の少なくとも一方の端
   面を覆い環状凹溝上に突出するように放電防止用の導電
   体遮蔽部材が上記真空容器またはカソード支持棒に電気
   的に接続して設けられてなる特許請求の範囲第１項記載
   の電子レンジ用マグネトロン。
3. （３）導電体遮蔽部材は、リング状をなしその一端部が
   真空容器の内側に電気的に接続され他端部が環状凹溝内
   まで延長して設けられてなる特許請求の範囲第２項記載
   の電子レンジ用マグネトロン。
4. （４）導電体遮蔽部材は、セラミックステムとカソード
   支持棒とを真空気密に接合する接合金属板を兼ねる特許
   請求の範囲第２項記載の電子レンジ用マグネトロン。