JP3137406B2 - 陰極構体の製造方法 - Google Patents
陰極構体の製造方法Info
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- JP3137406B2 JP3137406B2 JP3840092A JP3840092A JP3137406B2 JP 3137406 B2 JP3137406 B2 JP 3137406B2 JP 3840092 A JP3840092 A JP 3840092A JP 3840092 A JP3840092 A JP 3840092A JP 3137406 B2 JP3137406 B2 JP 3137406B2
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- manufacturing
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陰極線管、マイクロ波管
等の電子銃に使用する陰極構体の製造方法に関する。
等の電子銃に使用する陰極構体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来のこの種の陰極構体の一例の
構成を示す。図において1は含浸型陰極、3はカソード
スリーブ、4は陰極支持筒、7はカソードキャップ、
6,8は溶接個所である。多孔質タングステンにバリウ
ムを主成分とするバリウムアルミネート化合物を溶融含
浸させてなる含浸型陰極1をタンタリウム板をプレス加
工により成形してなるカソードキャップ7に圧入し、タ
ンタリウムまたはレニウムモリブデン合金のカソードス
リーブ3に挿入し、側面で抵抗溶接により固定する。次
に、所定の電子銃に組立て可能な構造にするため、一般
的に、カソードスリーブ3を筒状の陰極支持筒4に挿入
し、側面で抵抗溶接により固定する。
構成を示す。図において1は含浸型陰極、3はカソード
スリーブ、4は陰極支持筒、7はカソードキャップ、
6,8は溶接個所である。多孔質タングステンにバリウ
ムを主成分とするバリウムアルミネート化合物を溶融含
浸させてなる含浸型陰極1をタンタリウム板をプレス加
工により成形してなるカソードキャップ7に圧入し、タ
ンタリウムまたはレニウムモリブデン合金のカソードス
リーブ3に挿入し、側面で抵抗溶接により固定する。次
に、所定の電子銃に組立て可能な構造にするため、一般
的に、カソードスリーブ3を筒状の陰極支持筒4に挿入
し、側面で抵抗溶接により固定する。
【0003】カソードスリーブ3には高融点金属の中で
は比較的溶接性、加工性のよいタンタリウムまたはレニ
ウムモリブデン合金が使用されるのが一般的である。陰
極支持筒4には、熱膨張率の小さい金属を選択すること
が条件であり、加工性及び電子銃構成部品の材料等の制
約から一般的にニッケルクロム合金、鉄ニッケル合金、
ステンレス、コバルが用いられるが、その中でも熱膨張
率の最も小さいコバル(Kv)を用いると、最も良好な
特性が得られる。
は比較的溶接性、加工性のよいタンタリウムまたはレニ
ウムモリブデン合金が使用されるのが一般的である。陰
極支持筒4には、熱膨張率の小さい金属を選択すること
が条件であり、加工性及び電子銃構成部品の材料等の制
約から一般的にニッケルクロム合金、鉄ニッケル合金、
ステンレス、コバルが用いられるが、その中でも熱膨張
率の最も小さいコバル(Kv)を用いると、最も良好な
特性が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記のような構
成の陰極構体の製造方法での溶接部分は、熱サイクルが
かかった場合、溶接がはがれて、電気的特性が悪化する
という問題点があった。本発明は上記問題点を解消し、
カソードスリーブと陰極支持筒の溶接の信頼性を上げる
ことを目的とする。
成の陰極構体の製造方法での溶接部分は、熱サイクルが
かかった場合、溶接がはがれて、電気的特性が悪化する
という問題点があった。本発明は上記問題点を解消し、
カソードスリーブと陰極支持筒の溶接の信頼性を上げる
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、多孔質タングステンにバリウムを主成分と
するバリウムアルミネート化合物を溶融含浸させた含浸
型陰極をカソードスリーブにろう材によって固着した
後、該カソードスリーブと陰極支持筒との間に溶接リン
グを挿入して溶接する陰極構体の製造方法において、前
記溶接リングが、金を含有する合金板からなることを特
徴とするものである。
成するため、多孔質タングステンにバリウムを主成分と
するバリウムアルミネート化合物を溶融含浸させた含浸
型陰極をカソードスリーブにろう材によって固着した
後、該カソードスリーブと陰極支持筒との間に溶接リン
グを挿入して溶接する陰極構体の製造方法において、前
記溶接リングが、金を含有する合金板からなることを特
徴とするものである。
【0006】
【実施例】図1は本発明の製造方法による陰極構体の一
例の構成を示す。図において1,3,4,6は図2の同
一符号と同一又は相当するものを示し、2はろう材、5
は溶接リングである。以下、図1に示す陰極構体の製造
方法について説明する。粒径2.5〜3.5μmのタン
グステン粉末をプレス成型し、還元性雰囲気中で約24
00℃にて焼結を行うと、気孔率20〜25%の多孔質
タングステンが得られる。この多孔質タングステンを所
定の形状に加工して多孔質タングステンペレットを得
る。このペレットをカソードスリーブ3に挿入し、ペレ
ット裏面にろう材2を塗布し、還元性雰囲気中で200
0℃に昇温し、溶融固着する。そして、多孔質タングス
テンペレットにバリウムを主成分とするバリウムアルミ
ネート化合物を塗布し、還元性雰囲気中で溶融含浸させ
て含浸型陰極1を得る。続いて、通常工程である真空処
理をして電子放射面であるペレット表面にオスミウムル
テニウム合金またはイリジウム等の膜を被覆する。その
後、金を含有する合金からなる溶接リング5をカソード
スリーブ3と陰極支持筒4の間に挿入し、陰極支持筒4
の側面よりの抵抗溶接にて固着する。
例の構成を示す。図において1,3,4,6は図2の同
一符号と同一又は相当するものを示し、2はろう材、5
は溶接リングである。以下、図1に示す陰極構体の製造
方法について説明する。粒径2.5〜3.5μmのタン
グステン粉末をプレス成型し、還元性雰囲気中で約24
00℃にて焼結を行うと、気孔率20〜25%の多孔質
タングステンが得られる。この多孔質タングステンを所
定の形状に加工して多孔質タングステンペレットを得
る。このペレットをカソードスリーブ3に挿入し、ペレ
ット裏面にろう材2を塗布し、還元性雰囲気中で200
0℃に昇温し、溶融固着する。そして、多孔質タングス
テンペレットにバリウムを主成分とするバリウムアルミ
ネート化合物を塗布し、還元性雰囲気中で溶融含浸させ
て含浸型陰極1を得る。続いて、通常工程である真空処
理をして電子放射面であるペレット表面にオスミウムル
テニウム合金またはイリジウム等の膜を被覆する。その
後、金を含有する合金からなる溶接リング5をカソード
スリーブ3と陰極支持筒4の間に挿入し、陰極支持筒4
の側面よりの抵抗溶接にて固着する。
【0007】上記のように製造することにより、カソー
ドキャップを用いることなく含浸型陰極を固定すること
ができ、またカソードスリーブ3と陰極支持筒4の間
に、金を含有する合金板を挿入して溶接することによ
り、溶接がはがれるという不良が発生しなくなる。この
場合、金を含有する合金として、金銅(Au−Cu)合
金、金ニッケル合金(Au−Ni)合金を使用すると、
特に良好な結果が得られる。また、溶接方法について
は、レーザー溶接、電子ビーム溶接でも効果に変わりは
ない。
ドキャップを用いることなく含浸型陰極を固定すること
ができ、またカソードスリーブ3と陰極支持筒4の間
に、金を含有する合金板を挿入して溶接することによ
り、溶接がはがれるという不良が発生しなくなる。この
場合、金を含有する合金として、金銅(Au−Cu)合
金、金ニッケル合金(Au−Ni)合金を使用すると、
特に良好な結果が得られる。また、溶接方法について
は、レーザー溶接、電子ビーム溶接でも効果に変わりは
ない。
【0008】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
カソードスリーブと陰極支持筒の溶接が確実に行なえ、
湿度サイクルによってはがれることがなくなり、信頼性
の向上に寄与する効果が大である。
カソードスリーブと陰極支持筒の溶接が確実に行なえ、
湿度サイクルによってはがれることがなくなり、信頼性
の向上に寄与する効果が大である。
【図1】本発明の製造方法による陰極構体の一例の構成
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】従来のこの種の陰極構体の一例の構成を示す断
面図である。
面図である。
1 含浸型陰極 2 ろう材 3 カソードスリーブ 4 陰極支持筒 5 溶接リング 6 溶接個所
Claims (1)
- 【請求項1】 多孔質タングステンにバリウムを主成分
とするバリウムアルミネート化合物を溶融含浸させた含
浸型陰極をカソードスリーブにろう材によって固着した
後、該カソードスリーブと陰極支持筒との間に溶接リン
グを挿入して溶接する陰極構体の製造方法において、前
記溶接リングが、金を含有する合金板からなることを特
徴とする陰極構体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3840092A JP3137406B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 陰極構体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3840092A JP3137406B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 陰極構体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05211032A JPH05211032A (ja) | 1993-08-20 |
JP3137406B2 true JP3137406B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=12524248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3840092A Expired - Fee Related JP3137406B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 陰極構体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3137406B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT8028U1 (de) * | 2004-12-15 | 2005-12-15 | Plansee Ag | Kaltkathoden-fluoreszenzlampe |
-
1992
- 1992-01-30 JP JP3840092A patent/JP3137406B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05211032A (ja) | 1993-08-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |