JP3353014B2 - 陰極構体 - Google Patents
陰極構体Info
- Publication number
- JP3353014B2 JP3353014B2 JP3839992A JP3839992A JP3353014B2 JP 3353014 B2 JP3353014 B2 JP 3353014B2 JP 3839992 A JP3839992 A JP 3839992A JP 3839992 A JP3839992 A JP 3839992A JP 3353014 B2 JP3353014 B2 JP 3353014B2
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- Japan
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- porous tungsten
- impregnated
- cathode
- metal plate
- tungsten
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- Solid Thermionic Cathode (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波管などの電
子銃に使用される含浸型の陰極構体に関する。
子銃に使用される含浸型の陰極構体に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来のこの種の陰極構体の一例を
示す。図において1は多孔質タングステンを基体とする
含浸型陰極、2はカソードスリーブ、3はろう材層であ
る。以下、製作の手順について説明する。まず、多孔質
タングステンに銅を含浸させた浸銅タングステンの状態
で所定の形状に加工し、真空中で約1600℃〜180
0℃に加熱して銅を除去し、モリブデン製のカソードス
リーブ2に所定の形状に加工した上記多孔質タングステ
ンを挿入し、裏面よりMo−Ruろう材でろう付けす
る。この時のろう付けは還元性雰囲気中で約2000℃
に昇温して行う。その後、BaO,CaO,Al2 O3
よりなるバリウムアルミネート化合物を多孔質タングス
テン表面から含浸させ、余剰の含浸剤を除去し、真空熱
処理を行い、含浸型の陰極構体が形成される。
示す。図において1は多孔質タングステンを基体とする
含浸型陰極、2はカソードスリーブ、3はろう材層であ
る。以下、製作の手順について説明する。まず、多孔質
タングステンに銅を含浸させた浸銅タングステンの状態
で所定の形状に加工し、真空中で約1600℃〜180
0℃に加熱して銅を除去し、モリブデン製のカソードス
リーブ2に所定の形状に加工した上記多孔質タングステ
ンを挿入し、裏面よりMo−Ruろう材でろう付けす
る。この時のろう付けは還元性雰囲気中で約2000℃
に昇温して行う。その後、BaO,CaO,Al2 O3
よりなるバリウムアルミネート化合物を多孔質タングス
テン表面から含浸させ、余剰の含浸剤を除去し、真空熱
処理を行い、含浸型の陰極構体が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種の陰極構
体は、多孔質タングステンをスリーブに直接ろう付けす
る方法を採るため、多孔質タングステンの熱変形等が発
生しないように、含浸型陰極の基本的な電子放射特性及
び寿命特性を得る為に必要な多孔質タングステンの厚さ
に比較して約3〜5倍の厚さにする必要があり、熱容量
が大きくなるとともに、コスト面においても不利である
という問題があった。本発明は、上記の問題を解決する
ことを目的とする。
体は、多孔質タングステンをスリーブに直接ろう付けす
る方法を採るため、多孔質タングステンの熱変形等が発
生しないように、含浸型陰極の基本的な電子放射特性及
び寿命特性を得る為に必要な多孔質タングステンの厚さ
に比較して約3〜5倍の厚さにする必要があり、熱容量
が大きくなるとともに、コスト面においても不利である
という問題があった。本発明は、上記の問題を解決する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極構体は、多
孔質タングステンにバリウムを主成分とするバリウムア
ルミネート化合物の含浸剤を溶融含浸させた含浸型陰極
がモリブデンからなる円筒状のスリーブに固着されてな
る陰極構体において、 含浸剤が溶融含浸された上記多孔
質タングステンは、表面が球R面形状で、略均一な厚さ
に加工した形状から成り、上記多孔質タングステンの裏
面と略同じ形状に成形した高融点金属板の表面が上記多
孔質タングステンの裏面にろう付けされ、上記高融点金
属板が上記モリブデンからなる円筒状のスリーブにろう
付け固着されているものである。
孔質タングステンにバリウムを主成分とするバリウムア
ルミネート化合物の含浸剤を溶融含浸させた含浸型陰極
がモリブデンからなる円筒状のスリーブに固着されてな
る陰極構体において、 含浸剤が溶融含浸された上記多孔
質タングステンは、表面が球R面形状で、略均一な厚さ
に加工した形状から成り、上記多孔質タングステンの裏
面と略同じ形状に成形した高融点金属板の表面が上記多
孔質タングステンの裏面にろう付けされ、上記高融点金
属板が上記モリブデンからなる円筒状のスリーブにろう
付け固着されているものである。
【0005】
【作用】上記のような構造にすると、多孔質タングステ
ンを必要最小限の厚さにしても、多孔質タングステンは
全面が高融点金属板にろう付けされているため、多孔質
タングステンが熱変形することがない。
ンを必要最小限の厚さにしても、多孔質タングステンは
全面が高融点金属板にろう付けされているため、多孔質
タングステンが熱変形することがない。
【0006】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す。図において
1,2,3は図2の同一符号と同一又は相当するものを
示し、4は高融点金属板である。以下、製作の手順につ
いて説明する。まず、表面の形状が多孔質タングステン
の裏面の形状と同じになるように加工したタングステ
ン、モリブデン等からなる高融点金属板4を用いて、多
孔質タングステンを高融点金属板4に、高融点金属板4
をスリーブ2にMo−Ruろう材により還元性雰囲気中
で約2000℃に昇温しろう付けを行う。その後、多孔
質タングステンに無酸素銅をのせ、還元性雰囲気中で1
500℃に昇温し、銅を含浸させ、浸銅タングステンの
状態で表面を所定の寸法形状に機械加工する。一般の多
孔質タングステン層は2〜3mmの厚さであるが、高融
点金属板を用いることにより多孔質タングステン層を
0.8mm以下の厚さに加工しても熱変形等がなく所要
の性能が得られる。次に真空中で約1600℃に昇温加
熱し、銅を除去する。その後、BaO,CaO,Al2
O3 からなるバリウムアルミネート化合物を溶融含浸さ
せ、余剰含浸剤を除去し、真空熱処理を行う。上記のよ
うにして、多孔質タングステンの厚さが必要最小限で、
しかも熱変形することがなく、熱容量の小さい、温度特
性の良好な含浸型の陰極構体が得られる。なお、多孔質
タングステンの付着の方法には、プラズマ溶融法等を用
いてもよい。電子銃では、電子を集中させるために、通
常、陰極の表面が球R面形状にされることが多い。
1,2,3は図2の同一符号と同一又は相当するものを
示し、4は高融点金属板である。以下、製作の手順につ
いて説明する。まず、表面の形状が多孔質タングステン
の裏面の形状と同じになるように加工したタングステ
ン、モリブデン等からなる高融点金属板4を用いて、多
孔質タングステンを高融点金属板4に、高融点金属板4
をスリーブ2にMo−Ruろう材により還元性雰囲気中
で約2000℃に昇温しろう付けを行う。その後、多孔
質タングステンに無酸素銅をのせ、還元性雰囲気中で1
500℃に昇温し、銅を含浸させ、浸銅タングステンの
状態で表面を所定の寸法形状に機械加工する。一般の多
孔質タングステン層は2〜3mmの厚さであるが、高融
点金属板を用いることにより多孔質タングステン層を
0.8mm以下の厚さに加工しても熱変形等がなく所要
の性能が得られる。次に真空中で約1600℃に昇温加
熱し、銅を除去する。その後、BaO,CaO,Al2
O3 からなるバリウムアルミネート化合物を溶融含浸さ
せ、余剰含浸剤を除去し、真空熱処理を行う。上記のよ
うにして、多孔質タングステンの厚さが必要最小限で、
しかも熱変形することがなく、熱容量の小さい、温度特
性の良好な含浸型の陰極構体が得られる。なお、多孔質
タングステンの付着の方法には、プラズマ溶融法等を用
いてもよい。電子銃では、電子を集中させるために、通
常、陰極の表面が球R面形状にされることが多い。
【0007】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱容量が小さく、温度特性の良好な陰極構体が得られ
る。特に、高出力クライストロン等の30φ以上の大口
径の陰極ではその効果が大である。また、含浸剤が含浸
される多孔質タングステンの厚さを均一に加工している
ため、含浸剤の分布が均一になるという効果が得られ、
電子放射の均一性及び寿命特性が向上する。
熱容量が小さく、温度特性の良好な陰極構体が得られ
る。特に、高出力クライストロン等の30φ以上の大口
径の陰極ではその効果が大である。また、含浸剤が含浸
される多孔質タングステンの厚さを均一に加工している
ため、含浸剤の分布が均一になるという効果が得られ、
電子放射の均一性及び寿命特性が向上する。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】従来のこの種の陰極構体の一例を示す断面図で
ある。
ある。
1 含浸型陰極 2 カソードスリーブ 3 ろう材層 4 高融点金属板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/28
Claims (1)
- 【請求項1】 多孔質タングステンにバリウムを主成分
とするバリウムアルミネート化合物の含浸剤を溶融含浸
させた含浸型陰極がモリブデンからなる円筒状のスリー
ブに固着されてなる陰極構体において、含浸剤が溶融含浸された上記多孔質タングステンは、表
面が球R面形状で、略均一な厚さに加工した形状から成
り、上記多孔質タングステンの裏面と略同じ形状に成形
した高融点金属板の表面が上記多孔質タングステンの裏
面にろう付けされ、上記高融点金属板が上記モリブデン
からなる円筒状のスリーブにろう付け固着されている こ
とを特徴とする陰極構体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3839992A JP3353014B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 陰極構体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3839992A JP3353014B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 陰極構体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05211028A JPH05211028A (ja) | 1993-08-20 |
JP3353014B2 true JP3353014B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=12524220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3839992A Expired - Fee Related JP3353014B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 陰極構体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3353014B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102632312B (zh) * | 2012-03-30 | 2015-04-22 | 安徽华东光电技术研究所 | 一种快速填充浸渍阴极合金焊料的方法 |
-
1992
- 1992-01-30 JP JP3839992A patent/JP3353014B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05211028A (ja) | 1993-08-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |